JP2886839B2 - チェックバルブを内蔵した弁及び型締装置 - Google Patents

チェックバルブを内蔵した弁及び型締装置

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JP2886839B2
JP2886839B2 JP625397A JP625397A JP2886839B2 JP 2886839 B2 JP2886839 B2 JP 2886839B2 JP 625397 A JP625397 A JP 625397A JP 625397 A JP625397 A JP 625397A JP 2886839 B2 JP2886839 B2 JP 2886839B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧油の流速及び流
量を妨げることなく、チャタリング及びキャビテーショ
ンを軽減することができるチェックバルブを内蔵した弁
と、その弁を用いることにより、昇圧時間の短縮及び可
動型の高速移動と装置の小型化を図ることができる型締
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成型機やダイカストマシンに
用いられる直圧式の型締装置は、例えば、図7に示すよ
うなものが知られている。図7に示した型締装置70
は、可動盤71が先端に連結された型締ラム72と、こ
の型締ラム72の後端側に設けたピストン73と、この
ピストン73により前部油室Aと後部油室Bに区画され
る型締シリンダ74と、後部油室Bに圧油を供給する油
路74aと、型締ラム72のピストン73に貫設され前
部油室Aと後部油室Bとを連通する連通孔75と、後部
油室B内の型締ラム72内周面上に設けた凸部72aと
段部72b間を進退自在に摺合され連通孔75を開閉す
る第1開閉弁76と、型締シリンダ74の内後壁に基端
側が固定され、型締ラム72内に摺合する高速ピストン
77とを有している。
【0003】さらに、型締装置70は、上記構成に加え
て、高速ピストン77の外周面と型締ラム72内周面と
の間に画成された型開用油室Cと、高速ピストン77内
に設けられた型閉用油室Dと、型締ラム72を前進させ
るために型開用油室Cと型閉用油室Dに圧油を供給する
油路78,79と、第1開閉弁76の内周面と型締ラム
72との間に形成された開弁用油室Eと、開弁用油室E
と型開用油室Cとを連通すべく型締ラム72に穿設した
通孔80とを備えている。なお、図中、81は、前部油
室Aに圧油を給排するチャージタンク、82は、前部油
室Aとチャージタンク81との油路を開閉する第2開閉
弁、83は、前部油室Aを低圧に保持するリリーフ弁で
ある。
【0004】上記構成の型締装置70は、型閉時、第2
開閉弁82を図7に示すようにコイルスプリング82a
の付勢力に抗し、押し下げてチャージタンク81と前部
油室Aを連通状態とした後、油路79から型閉用油室D
に圧油を供給する。このとき、型締ラム72が高速ピス
トン77に対して前進すると共に、ピストン73が移動
して前部油室Aを縮小し後部油室Bを拡大して、ピスト
ン73の連通孔75が開放状態となり、型閉が行われ
る。
【0005】次に、型締装置70は、型締時、型閉用油
室Dへの油圧を減じた後、チャージタンク81を閉じ、
油路74aから圧油を供給して後部油室Bを加圧する。
このとき、第1開閉弁76の前後に発生する差圧によ
り、該第1開閉弁76が前進移動してピストン73の連
通孔75を閉じる。そして、継続して後部油室Bに供給
される圧油により、型締ラム72が前進した位置におい
て第1開閉弁76を後方から加圧し、型締が行われる。
【0006】そして、型締装置70は、型開時、前部油
室A及び後部油室Bへの加圧を停止すると共に、チャー
ジタンク81を開状態とした後、油路78から型開用油
室Cへ圧油を供給する。このとき、型開用油室Cから通
孔80を介して圧油が開弁用油室Eに流れて該開弁用油
室Eを拡大し、第1開閉弁76を後退させ、ピストン7
3の連通孔75を開放する。このとき、後部油室Bの圧
油はチャージタンク81へ戻され、型締ラム72は後退
して型開が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の型締装置は、前部油室と後部油室とを閉塞して
から型締のための昇圧が行われ、その昇圧には、昇圧の
制御信号が出力されてから実際に第1開閉弁が完全に閉
状態となるまでの時間、及び後部油室にある大容量の圧
油を昇圧する時間を要し、時間がかかるといった問題が
あった。また、連通孔を流れる圧油は、流速などが急激
に変化すると粘性抵抗が大きくなり後部油室の負圧が大
きくなり、この部分にキャビテーションが発生する虞が
あり、従って動作が不安定になるといった可能性があっ
た。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するためのも
のであり、型締装置における可動型を進退摺動用の部材
への駆動用圧油の流量や流速を妨げることなく、該進退
摺動用の部材の進退駆動時に開閉する弁のチャタリング
及びキャビテーションを軽減することができ、また、チ
ャタリング及びキャビテーションを軽減することで型締
装置を安定して動作することができ、さらに、型締の昇
圧時間の短縮、装置の小型化を図ることができる型締装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、第1の油路と第2の油路のそれぞれへ
連通する貫通孔を設けた外筒内に、第2の油路へ連通す
る貫通孔を設けたピストンを嵌入し、さらに、このピス
トン内にチェックバルブを設けた。こうすることによ
り、ピストンが第1の油路を閉状態としても、第2の油
路からの圧油の流量及び流速によってチェックバルブが
開閉するので、弁に対して負荷を与えず、駆動用の圧油
が無理なく速やかに供給される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のチェックバルブを内蔵し
た弁は、油路の開閉を行う弁であって、第1の油路に連
通する貫通孔を先端部側壁に設けると共に、基端部側壁
には第2の油路に連通する貫通孔を設けた外筒と、この
外筒に嵌入され、常時は弾性部材によって基端側に付勢
されて第1の油路を連通させ、付勢力に抗して先端側に
移動した際、第1の油路を閉鎖し、その基端側には第2
の油路に連通する貫通孔を設けたピストンと、このピス
トンに嵌入され、常時は弾性部材によって基端側に付勢
されて第2の油路を閉鎖し、ピストンの付勢力に抗する
移動によって第1の油路が閉鎖された時、第2の油路を
流れる圧油によって付勢力に抗して先端側に移動し、第
2の油路を連通させるチェックバルブとを有したもので
ある。
【0011】上記の構成によれば、ピストンが弾性部材
に付勢されて外筒内の基端側にあるときは、第1の油路
は開いた状態となっている。ピストンが付勢力に抗して
外筒の先端側に移動すると、該ピストンが第1の油路を
閉じると共に、該ピストンの後端側に設けた貫通孔と外
筒に設けた貫通孔とが連通し、第2の油路に圧油を流
す。この第2の油路、すなわち外筒の貫通孔及びピスト
ンの貫通孔を介して流れる圧油によりチェックバルブが
付勢力に抗して開くと、開いている間は圧油が第1の油
路に流れる。このように、第1の油路を閉じた後に発生
する差圧を、チェックバルブを介した第2の油路でもっ
て吸収するので、圧油の流速や流量は急激に変化するこ
とがなく、チャタリングやキャビテーションを軽減でき
る。
【0012】また、本発明の型締装置は、射出成形用の
固定型に対して可動型を移動させることにより型閉、型
締、型開が行われる型締装置であって、可動型の型面の
背面側に設けた駆動シリンダと、この駆動シリンダ内を
摺動し可動型を進退駆動する駆動ピストンと、この駆動
シリンダの外周に、該駆動シリンダの外周面で第1油室
を形成すべく同心円状に設けた型締シリンダと、第1油
室内に基端側のピストン部が摺動自在に挿入され、先端
を駆動ピストンの先端部と一体的に取付けた型締ピスト
ンと、型締シリンダの外周に、型締シリンダの外周面で
第2油室を形成すべく配置したシリンダブロックとを備
え、第1油室を型締ピストンのピストン部により前部油
室と後部油室とに画成し、第2油室を介して前部油室と
後部油室とが連通する孔を型締シリンダの前端部及び後
端部外周面の一部に設け、第2油室と後部油室の連通箇
所に請求項1記載のチェックバルブを内蔵した弁を設け
たものである。
【0013】上記の構成によれば、チャタリングやキャ
ビテーションを起こすことのない上記弁を使用すること
により、型締装置の動作は安定し、消音操業することが
できる。また、第2油室を介して後部油室又は前部油室
へ流れる圧油は、型閉時には前部油室から後部油室へと
流れて型締ピストンの前進移動を助長し、型開時には後
部油室から前部油室へと流れて型締ピストンの後退移動
を助長する。これにより、少量の圧油で装置を駆動する
ことができ、また、上記弁を用いることで、ここを通過
する圧油の流量や流速に応じて適正に圧油を供給するの
で、型閉、型締、型開の工程を一連の動作とすることが
でき、従って、工程の1サイクルに要する時間を短縮す
ることができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜図6を参照し
て説明する。図1は本発明のチェックバルブを内蔵した
弁(以下、弁と略す)を搭載した型締装置を示す図であ
る。図2は図1における弁の詳細を示す図である。図3
〜図6は本発明の弁の動作を説明するための図である。
【0015】まず、図1により型締装置の主要構成要素
を説明する。1は、可動盤2がタイバー3に案内されて
固定盤4に対して進退移動するように油圧駆動される型
締装置であり、可動盤2と固定盤4の対向面にはそれぞ
れ可動型2aと固定型4aがそれぞれ取付けられてい
る。なお、不図示ではあるが、固定盤4の背面には公知
の射出装置が固定型4aに対して接離自在に設けられて
いる。タイバー3は、その一端が固定盤4に固定され、
他端が可動盤2を進退移動させるための可動盤駆動部5
の部材の一部に固定されている。
【0016】上記の可動盤駆動部5は、可動盤2の型面
の背面に円筒状の型締ピストン6を設けている。この型
締ピストン6は、その円筒中心部に後述する油路9aか
らの油圧により型締ピストン6全体を移動させる駆動ピ
ストン7を設けている。型締ピストン6のピストン部6
aは型締シリンダ8と駆動シリンダ9とで形成される環
状空間の第1油室内に、駆動ピストン7のピストン部7
aは型締シリンダ8内に設けた駆動シリンダ9内に、そ
れぞれ摺動可能に設けられている。さらに、型締シリン
ダ8の外周には、上記タイバー3の他端を支持固定する
と共に後述のオイルタンク11の流入口11aと連通す
る注入孔10aを設けたシリンダブロック10を設け、
第2油室である後述の循環油室Eを形成している。
【0017】次に、上記構成要素によって形成される各
油室及び油路について説明する。駆動シリンダ9のシリ
ンダ室Aには、その後端に油路9aが接続している。駆
動シリンダ9の先端外面と型締ピストン6の先端内面及
び内周面とで、空気室Bが形成されており、この空気室
Bの給排気は、駆動シリンダ9の図示上側に設け該空気
室Bと外部とを連通した通気路9bから行われる。
【0018】型締シリンダ8の内面と駆動シリンダ9の
外面で形成する第1油室は、型締ピストン6のピストン
部6aにより外周側前部油室C及び内周側前部油室Gと
後部油室Dとに画成されている。そして、内周側前部油
室Gには、駆動シリンダ9に設けた油路9cが接続され
ている。また、外周側前部油室Cと後部油室Dとは、型
締シリンダ8の図示上側の先端部周面に設けた連通孔8
aと、型締シリンダ8の後端部周面の一部(図示上側)
に設けた連通孔8bとを介して前記循環油室Eと連通し
ている。また、型締シリンダ8の図示下側の後端には、
型閉の後、型締のために後部油室Dの油を昇圧するため
の油路8cを設けている。
【0019】上記の連通孔8bと後部油室Dとの間に
は、本発明の弁15が設けられている。以下に、本発明
の弁15の構成について図2を参照して説明する。16
は、連通孔8bと後部油室Dとを連通する第1貫通孔1
6aをその先端部側壁に設けると共に、その基端部側壁
に別の経路にて連通孔8bと後部油室Dとを連通するた
めの第2貫通孔16bを設けた外筒である。
【0020】17は、外筒16に嵌入され、図2(a)
に示すように、常時は、弾性部材、例えばコイルスプリ
ング18によって該外筒16の基端側に付勢されて第1
貫通孔16aを開状態とし、図2(b)に示すように、
コイルスプリング18の付勢力に抗して該外筒16の先
端側に移動した際には第1貫通孔16bを閉鎖すると共
に、その基端側に貫通孔17aを設けたピストンであ
る。
【0021】19は、ピストン17に嵌入されたチェッ
クバルブである。チェックバルブ19は、図2(a)
(b)に示すように、常時は、弾性部材、例えばコイル
スプリング20によって該ピストン17の基端側に付勢
されて第2貫通孔16bを介して後部油室Dへ連通する
油路を閉鎖している。そして、後部油室Dからの負圧が
高いとき、あるいは第1貫通孔16bを閉じた際に第2
貫通孔16b及び貫通孔17aからの油圧が高いとき
に、チェックバルブ19は、コイルスプリング20の付
勢力に抗して該ピストン17の先端側に移動し、その基
端側に設けた貫通孔19aから後部油室Dへ圧油を流す
ように構成している。
【0022】以下、連通孔8b→第1貫通孔16a→後
部油室Dへと圧油が流れる油路を第1油路21という。
また、連通孔8b→第2貫通孔16b→チェックバルブ
19(貫通孔19a)→後部油室Dへと圧油が流れる油
路を第2油路22という。また、弁15において、ピス
トン17をコイルスプリング18の付勢力に抗して移動
させるには、外筒16の基端面から、図1の型締シリン
ダ8などを介して接続した油路15aからの圧油を、外
筒16の基端部内周面の移動油室Fへ注入することで行
うようになっている。
【0023】次に、上記した弁15及び型締装置1の動
作を図1及び図3〜図6を参照して説明する。 (型閉時)まず、可動盤2が固定型4aから離反した型
開状態から、型閉状態とするには油路9aを介してシリ
ンダ室Aへと圧油を注入する。シリンダ室Aへ圧油が注
入されると、駆動ピストン7及び型締ピストン6が前進
移動する。型締ピストン6が前進移動すると、これに伴
って型締ピストン6のピストン部6aが外周側前部油室
C及び内周側前部油室Gを縮小し、外周側前部油室Cの
圧油が連通孔8a、循環油室E、連通孔8b、弁15を
介して後部油室Dへ流入する。
【0024】このとき、図3に示すように、弁15は、
ピストン17がコイルスプリング18に付勢されて外筒
16の基端側に位置し、外筒16の第1貫通孔16aが
開状態となっており、圧油が第1油路21を流れるよう
になる。さらに、外周側前部油室Cが最小となるまで
は、型締ピストン6のピストン部6aが後部油室Dへ圧
油を吸引するように負圧がかかるために、弁15のチェ
ックバルブ19は、コイルスプリング20の付勢力に抗
してピストン17の先端側へ移動し、従って、圧油は第
2油路22からも後部油室Dへと流れる。
【0025】そして、後部油室Dへの圧油の流入により
型締ピストン6のピストン部6aが前進するように押さ
れて、結果として、駆動ピストン7を押し出すことで外
周側前部油室Cにあった圧油が後部油室Dに移動し、型
締ピストン6のピストン部6aを押し出すので、可動盤
2は高速移動する。また、この型閉動作時には、空気室
Bも拡大し、このときに通気路9bから空気を吸入す
る。この吸入した空気は、油温上昇を抑える役目を果た
す。
【0026】(型締時)次に、可動盤2が固定盤4に接
近したとき、弁15では、図4に示すように、油路15
aから移動油室Fへ圧油を供給し、ピストン17を外筒
16の先端側へ移動させて外筒16の第1貫通孔16a
を閉じ、第1油路21を閉鎖する。そして、可動型2a
と固定型4aとが突き合わせられたときに、外周側前部
油室Cは最も縮小し、かつ後部油室Dは最も拡大する。
このとき、油路8cから後部油室Dへ圧油を供給して該
後部油室Dを昇圧して型締が行われる。
【0027】第1油路21を閉じたとき、外周側前部油
室Cから若干流れる圧油、又は後述の型締用にオイルタ
ンク11から供給した圧油は、外筒16の第2貫通孔1
6a、ピストン17の貫通孔17aを介してチェックバ
ルブ19に到達する。そして、油圧が、チェックバルブ
19をピストン17の基端側へ付勢するコイルスプリン
グ20よりも大きいならば、チェックバルブ19がピス
トン17の先端側へ移動して、図5に示すように第2油
路22が開状態となり、後部油室Dへと圧油を供給す
る。
【0028】このように、型締装置1は、型閉を完了し
て第1油路21を閉じたときに、第1貫通孔16aの前
後で生じる差圧により、チェックバルブ19が開き、こ
の油圧変化を第2油路22で吸収するようにしているの
で、チャタリングやキャビテーションが発生することを
軽減できる。また、型締装置1は、型締の昇圧に必要な
圧油を、チェックバルブ19を介した第2油路22から
後部油室Dの油圧を減じることなく容易に供給すること
ができる。さらに、型締装置1は、外周側前部油室Cか
らの圧油を後部油室Dへ循環させるようにしているの
で、少量の圧油でもって後部油室Dが昇圧できる。
【0029】(型開時)型開時には、油路15a、油路
9a、油路8cからの圧油の供給を停止し、また、油路
9cから圧油を供給して内周側前部油室Gを拡大する。
この内周側前部油室Gの拡大により、型締ピストン6は
型締シリンダ8内へ退入すると共に、後部油室Dを縮小
する。後部油室Dが縮小するとき、該後部油室Dにある
圧油は、循環油室Eなどを介して外周側前部油室Cへ戻
り、さらに外周側前部油室Cの拡大を助長する。
【0030】このとき、弁15は、図6に示すように、
油路15aからの圧油の供給を停止すると、ピストン1
7がコイルスプリング20に付勢されて外筒16の基端
側に移動し、外筒16の第1貫通孔16aが開状態とな
り、圧油が第1油路21を通って外周側前部油室Cへと
流れるようになる。なお、後部油室Dでの余剰圧油は、
注入孔10a、流入口11aを介してオイルタンク11
に戻される。また、型開時に収縮する空気室B内の空気
は、通気路9bから排出される。
【0031】上記したように、型締装置1は、圧油の流
速や流量を妨げることなく、かつ、型締装置1の型閉
時、型締時、型開時に応じて第1、第2油路21,22
が切り替わるので、型閉、型締、型開のサイクルの動作
を連続的に行え、従来のように、昇圧の制御信号が出力
されてから実際に第1開閉弁が完全に閉状態となるまで
の時間、及び後部油室にある大容量の圧油を昇圧する時
間を要しないので、昇圧時間を短縮できる。また、型締
装置1は、外周側前部油室Cと後部油室Dとの圧油を循
環させるようにしているので、型閉時、型開時における
型締ピストン6のピストン部6aの押し出しを助長し高
速動作が可能となる。また、外周側前部油室Cと後部油
室Dとの圧油を循環させるようにしたことで、オイルタ
ンク11から供給する圧油を少なくでき、従って、オイ
ルタンク11の小型化、ひいては装置1そのものの小型
化を図ることができる。
【0032】また、型締装置1は、空気室Bを設け、通
気路9bを介して空気を給排気することで、型締シリン
ダ8及び駆動シリンダ9の放熱を行うことができ、従っ
て、該シリンダ8,9内の油温上昇を抑えることがで
き、さらに、弁15は、常時はピストン17が外筒16
の基端側にコイルスプリング18により付勢されて第1
油路21を構成しているので、この第1油路21が外周
側前部油室Cから後部油室Dへと流れる圧油の流量を妨
げることがないと共に、ここを通過する圧油の流速変化
を第2油路22で吸収し調整しているのでチャタリング
やキャビテーションが発生することがない。
【0033】なお、本発明は、上記実施例に限定されず
種々の変形が可能であり、例えば、型締装置1の各室
A,B,C,D,E,Gについては、その機能及び動作
が補償でき得る範囲で形状や内容積の変形が可能であ
り、これに伴う型締ピストン6及び型締シリンダ8、駆
動ピストン7及び駆動シリンダ9、シリンダブロック1
0などの形状を変形してもよい。さらに、弁15につい
ても、同様にその機能及び動作が補償でき得る範囲で形
状などを変形してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のチェックバルブ
を内蔵した弁によれば、比較的圧油の流量の多いときは
第1の油路を開状態に、圧油の流量が少なくなったとき
は第1の油路を閉状態にして第2の油路から圧油を流す
ようにした。つまり、第1の油路が開状態で流量の変化
が大きいときに、該弁の第1の油路へと連通する貫通孔
の前後に発生する差圧を、チェックバルブが開くことで
吸収するようにしたので、チャタリングやキャビテーシ
ョンを軽減することができる。
【0035】また、本発明の型締装置によれば、上記の
弁を使用することにより、型閉後に行われる型締工程に
おいて、型閉後に第1の油路を閉じたときに発生する前
部油室と後部油室の差圧を第2の油路でもって吸収し、
その状態から引き続いて型締動作を行うようにしている
ので、昇圧時間を短縮でき、従って、型閉、型締、型
開、の1サイクルに要する時間が短くなり、生産性が向
上する。また、本発明の型締装置は、上記の弁の作用効
果により負圧発生に起因するチャタリングやキャビテー
ションが軽減されることから、消音操業が図れると共に
装置自体の動作を安定させることができる。さらに、本
発明の型締装置は、前部油室と後部油室の油を循環させ
て動作させるようにしているので、少量の圧油でもって
装置を駆動することができ、これに伴ってオイルタンク
などを小型化でき、装置全体のダウンサイジングを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁を適用した型締装置を示す要部断面図である。
【図2】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁の断面図であり、(a)は第1油路を開いた状態、
(b)は第2油路を開いた状態を示す図である。
【図3】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁の使用状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁の使用状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁の使用状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例によるチェックバルブを内蔵し
た弁の使用状態を示す断面図である。
【図7】従来の型締装置を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 型締装置 6 型締ピストン 7 駆動ピストン 8 型締シリンダ 8a 連通孔 8b 連通孔 9 駆動シリンダ 10 シリンダブロック 15 (チェックバルブを内蔵した)弁 16 外筒 16a 第1貫通孔(貫通孔) 16b 第2貫通孔(貫通孔) 17 ピストン 17a 貫通孔 19 チェックバルブ 21 第1油路(第1の油路) 22 第2油路(第2の油路) A シリンダ室 C 外周側前部油室 D 後部油室 E 循環油室(第2油室) G 内周側前部油室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16K 17/04 F16K 47/02 J 47/02 F15B 11/02 W (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/64 - 45/68 B29C 33/20 - 33/24 B29C 45/82 F16K 17/02 - 17/04 F16K 47/00 - 47/04 B22D 17/26 F15B 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油路の開閉を行う弁であって、第1の油
    路に連通する貫通孔を先端部側壁に設けると共に、基端
    部側壁には第2の油路に連通する貫通孔を設けた外筒
    と、この外筒に嵌入され、常時は弾性部材によって基端
    側に付勢されて第1の油路を連通させ、付勢力に抗して
    先端側に移動した際、第1の油路を閉鎖し、その基端側
    には第2の油路に連通する貫通孔を設けたピストンと、
    このピストンに嵌入され、常時は弾性部材によって基端
    側に付勢されて第2の油路を閉鎖し、前記ピストンの付
    勢力に抗する移動により第1の油路が閉鎖された時、第
    2の油路を流れる圧油によって付勢力に抗して先端側に
    移動し第2の油路を連通させるチェックバルブとを有し
    たことを特徴とするチェックバルブを内蔵した弁。
  2. 【請求項2】 射出成形用の固定型に対して可動型を移
    動させることにより型閉、型締、型開が行われる型締装
    置であって、前記可動型の型面の背面側に設けた駆動シ
    リンダと、この駆動シリンダ内を摺動し前記可動型を進
    退駆動する駆動ピストンと、この駆動シリンダの外周
    に、該駆動シリンダの外周面で第1油室を形成すべく同
    心円状に設けた型締シリンダと、前記第1油室内に基端
    側のピストン部が摺動自在に挿入され、先端を前記駆動
    ピストンの先端部と一体的に取付けた型締ピストンと、
    前記型締シリンダの外周に、前記型締シリンダの外周面
    で第2油室を形成すべく配置したシリンダブロックとを
    備え、前記第1油室を前記型締ピストンのピストン部に
    より前部油室と後部油室とに画成し、前記第2油室を介
    して前記前部油室と前記後部油室とが連通する孔を型締
    シリンダの前端部及び後端部外周面の一部に設け、前記
    第2油室と前記後部油室の連通箇所に上記請求項1記載
    のチェックバルブを内蔵した弁を設けたことを特徴とす
    る型締装置。
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