JP2885632B2 - カーテンウォール用ガラス壁連結固定具 - Google Patents

カーテンウォール用ガラス壁連結固定具

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JP2885632B2
JP2885632B2 JP1172194A JP1172194A JP2885632B2 JP 2885632 B2 JP2885632 B2 JP 2885632B2 JP 1172194 A JP1172194 A JP 1172194A JP 1172194 A JP1172194 A JP 1172194A JP 2885632 B2 JP2885632 B2 JP 2885632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーテンウォールを構
成する際に支持構造体とガラス壁とを連結するのに用い
られるカーテンウォール用ガラス壁連結固定具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ビルディング等の建造物の壁面の
美観を高めるために、強化ガラスや、強化ガラスを用い
て構成された鏡からなるガラス壁が使用されている。こ
の種のガラス壁を構成する際には、大きな面積のガラス
壁では機械的強度が充分でないため、通常、金属等の剛
性の高い材料からなる枠材にガラスや鏡をはめ込む方法
が多用されている。
【0003】しかしながら、上記枠材を用いた場合に
は、壁面に40〜100mm程度の幅を有する枠材が露
出する。そこで、このような枠材を無くすことにより、
より一層美観を高めたガラス壁として、近年、カーテン
ウォールと称されているガラス壁が施工されている。
【0004】カーテンウォールでは、図1に下方外側か
ら見た斜視図で示すように、多層のガラス壁1,1…
が、その周辺同士が突き合わされるように集合されてい
る。この場合、ガラス壁1,1の端縁部分間には、パッ
キンやコーキング材が配置されているが、金属等よりな
る枠材を用いた場合に比べて、端縁間の幅を非常に小さ
くすることができるため、壁面の美観を効果的に高め得
る。
【0005】ところで、上記カーテンウォールを構成す
る際には、各ガラス壁1を壁面の内側に配置された支持
構造体に連結する必要があり、図1の例では、複数のガ
ラス壁連結固定具2を用いて、ガラス壁1が上記支持構
造体(図示せず)に連結されている。
【0006】従来のガラス壁連結固定具2の構造の一例
を図2〜図4を参照して説明する。図2は、ガラス壁連
結固定具2をガラス壁1及び支持構造体の一部である取
付け板3とともに分解して示す斜視図であり、図3はガ
ラス壁連結固定具2によりガラス壁1を取付け板3に連
結固定した状態を示す縦断面図である。
【0007】ガラス壁連結固定具2は、ステンレス等か
らなる略筒状の本体4を有する。本体4の中心には、ガ
ラス壁1と取付け板3とを結ぶ方向に延びるボルト挿通
孔4aが形成されている。
【0008】また、上記本体4は、ガラス壁1の内面1
aと取付け板3の内面3aとの間に配置される。また、
ガラス壁1には、外面1b側において径が大きくなるよ
うにテーパーが付けられた貫通孔1cが形成されてい
る。この貫通孔1c内に、カラー5が挿入されており、
カラー5及び本体4内に固定用のボルト6が挿入されて
いる。他方、取付け板3の外面3b側には、ナット7が
配置されており、該ナット7をボルト6に螺合させるこ
とにより、ガラス壁1が取付け板3に連結固定される。
なお、8a〜8dは、ゴムや合成樹脂よりなる弾性パッ
キンを示す。
【0009】取付け板3は、図2では略L字状の部材と
して図示されているが、実際には、地面や他の部分に固
定された支持構造体に固定されて一体化されているもの
である。
【0010】上記ガラス壁1を連結固定具2を用いて取
付け板3に連結固定する工程につき説明する。まず、取
付け板3の貫通孔3cの前方に、ガラス壁1の貫通孔1
cの中心が貫通孔3cの中心に一致するようにガラス壁
1を位置決めする。この場合、ガラス壁1を作業者が手
で持ち、上記貫通孔3cと貫通孔1cとの位置が重なり
合うようにガラス壁1を保持する。作業者が、ガラス壁
1を上記の状態に位置決めした状態を保っている間に、
本体4及び弾性パッキン8a,8bをガラス壁1と取付
け板3との間に入り込ませ、貫通孔1c,3cと、本体
4の貫通孔4aとが一致するように、本体4の位置を決
定する。しかる後、カラー5をガラス壁1の貫通孔1c
内に挿入し、さらにボルト6をガラス壁1側から挿入
し、取付け板3の外面3bから突出させる。次に、ナッ
ト7を取付け、ボルト6を締めつけることによりガラス
壁1を取付け板3に固定する。
【0011】また、図4に示されているように、4枚の
ガラス壁1,1,1,1が隣接する部分では、複数のガ
ラス壁1に跨がる寸法の取付け板3,3が配置され、各
取付け板3において複数のガラス壁1が上記ガラス壁連
結固定具2により固定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカーテンウォール工法では、支持構造体の取付
け板3にガラス壁1を連結固定するに先立ち、多数の部
品をばらばらの状態で用意しておかなければならなかっ
た。すなわち、ガラス壁連結固定具2を構成する部品と
して、筒状の本体4、カラー5、ボルト6、ナット7、
弾性パッキン8a〜8d等をばらばらの状態で用意して
おかねばならかった。さらに、施工に際しては、ばらば
らの状態で用意された上記各部材を施工現場で部品収納
箱や部品収納袋から取り出し、ガラス壁1の位置決め後
に組み立てていかねばならなかった。よって、組み立て
の間、ガラス壁1を位置決めした状態を維持したまま、
連結固定具の多数の部品を組み立てる必要があるため、
施工に際しての作業が非常に煩雑であるという問題があ
った。
【0013】また、従来のカーテンウォール工法では、
取付け板3にガラス壁1を連結固定するに際し、ボルト
6を挿入し、ナット7を取付け、ボルト6を締めつける
まで、ガラス壁1を作業者が所定の位置に保持しなけれ
ばならない。すなわち、ガラス壁1の貫通孔1cを支持
部3の貫通孔3cの前方に位置するようにガラス壁1を
位置決めした状態からボルト6を締めつける工程が終了
するまで、複数の作業者により重いガラス壁1を保持し
なければならなかった。従って、ガラス壁1を用いてカ
ーテンウォールを施工するに際し、ガラス壁1を保持す
るのに複数の作業者を必要とし、かつボルト6及びナッ
ト7を用いて締着するのにさらに別の作業者を必要とせ
ざるを得なかった。
【0014】よって、カーテンウォールを施工するに際
しての作業能率が低く、かつ多数の作業者を要するた
め、工期が長くかかるだけでなく、施工コストが非常に
高くつくという欠点があった。
【0015】本発明の目的は、多数の部品を施工現場で
ガラス壁の連結作業中に組み立てる必要がなく、カーテ
ンウォールの施工を能率よくかつ少ない作業者で簡単に
行うことができ、従って、工期の短縮及び施工コストを
効果的に低減し得るカーテンウォール用ガラス壁連結固
定具を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、カーテンウォール工法において、貫通孔の設けられ
た取付け板を有する支持構造体にガラス壁を連結固定す
るためのガラス壁連結固定具であって、前記取付け板の
貫通孔の外側に配置されるフランジ部と、フランジ部に
連ねられた内筒と、内筒に外挿された外筒と、長手方向
に延びるように中心に設けられたボルト挿通孔とを有
し、かつ前記内筒が取付け板に形成された貫通孔に挿入
されて固定され、該貫通孔からガラス壁に設けられた貫
通孔内に至るように延ばされている筒状本体と、前記筒
状本体のボルト挿通孔に、前記ガラス壁側から挿通され
るボルトと、前記筒状本体側に設けられており、かつ前
記ボルトと螺合されることにより、前記筒状本体にガラ
ス壁を固定する雌ねじ部とを備え、前記筒状本体の内筒
ガラス壁側の先端部が、前記ガラス壁の貫通孔内に入
り込み得る径とされているカーテンウォール用ガラス壁
連結固定具である。
【0017】また、本発明のカーテンウォール用ガラス
壁連結固定具では、請求項2に記載のように、好ましく
、前記内筒と外筒とを相互に固定することにより、前
記筒状本体を支持構造体に固定する筒状本体固定手段が
さらに備えられている。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明のカーテンウォール用ガ
ラス壁連結固定具では、支持構造体の取付け板の貫通孔
に上記筒状本体が挿入されて固定される。
【0019】よって、予め取付け板に上記筒状本体を予
め一体化した状態から、ガラス壁の連結作業を行い得
る。従って、支持構造体とガラス壁との連結固定に際
し、ガラス壁の貫通孔を、筒状本体の先端の前方に位置
決めし、そのままガラス壁の貫通孔内に上記筒状本体の
先端が入り込み得るように、ガラス壁を移動させること
によりガラス壁の位置決めを果たすことができる。
【0020】ガラス壁の位置決めが果たされた後におい
ては、ガラス壁が貫通孔内に入り込んだ上記筒状本体の
先端部により係止される。従って、複数の連結固定具の
筒状本体の先端部をガラス壁の複数の貫通孔内に入り込
ませ、ガラス壁を位置決めした後においては、ガラス壁
が下方に落下する恐れがないため、一人の作業者がガラ
ス壁の転倒を防止するように押さえておくだけでよい。
【0021】そして、ガラス壁の固定に際しては、上記
位置決めが行われた後に、ガラス壁の外面側から筒状本
体のボルト挿通孔内にボルトを挿入し、筒状本体のフラ
ンジ部の外側において、ナットを取付け、ボルトを締め
つけるだけでよい。
【0022】
【発明の効果】本発明のカーテンウォール用ガラス壁連
結固定具を用いれば、予め支持体構造側にガラス壁連結
固定具の大部分の部材が固定・一体化されるので、ガラ
ス壁を取り扱う際の作業を簡略化することができる。ま
た、該ガラス壁連結固定具の上記筒状本体の先端をガラ
ス壁の貫通孔内に入り込ませるようにガラス壁を位置決
めし、ボルト及びナットで締めつけるという簡単な作業
工程でガラス壁を支持体に連結することができる。しか
も、ガラス壁が上記筒状本体の先端で係止されているた
め、ガラス壁を位置決めした後にガラス壁を保持する作
業も簡単に行い得る。
【0023】よって、施工現場におけるガラス壁の固定
作業の能率を大幅に高めることができ、少ない作業者で
かつ短い期間でカーテンウォールを施工することができ
る。また、請求項3に記載の発明のように、筒状本体と
取付け板との間並びに取付け板と筒状本体とのフランジ
部との間に、シリコンゴムよりなる弾性パッキンを配置
した場合には、地震等により支持構造体側が強く振動し
た場合であっても、該振動のガラス壁側への伝達を効果
的に抑制することができる。
【0024】
【実施例の説明】図5は、本発明の一実施例にかかるカ
ーテンウォール用ガラス壁連結固定具を示す斜視図であ
る。
【0025】本実施例のカーテンウォール用ガラス壁連
結固定具11は、ある程度の厚みを有するステンレス板
等を加工することにより構成された取付け板12〜14
にガラス壁を連結固定するものである。取付け板12
は、水平板部分12aと水平板部分12aの一端から上
方に折り曲げられた直立壁12bとを有する。水平板部
分12aは、略コの字状の取付け板13の天板部上に、
弾性材料、例えばシリコンゴムよりなるスペーサー15
を介して積層されている。また、水平板部分12aは、
上記取付け板13の天板部と、ボルト16,17及びナ
ット18,19により連結され固定されている。
【0026】また、取付け板14の直立壁14aと、取
付け板13の一方側面部とが重ね合わされており、ボル
ト20,21及びナット22,23により連結されかつ
固定されている。
【0027】上記取付け板12〜14は、いずれかの部
分において、支持構造体(図示せず)に連結固定され
る。すなわち、地面や建造物に固定された支持構造体の
一部をなすように支持構造体に連結固定されている。こ
の固定に際しては、上述したボルト16,17,20,
21及びナット18,19,22,23を利用してもよ
く、あるいは取付け板12〜14の他の部分を利用して
行ってもよい。
【0028】また、好ましくは、ボルト16,17,2
0,21及びナット18,19,22,23が取り付け
られる部分の貫通孔を前後方向(図5の矢印A方向)及
び横方向(図5の矢印B方向)に延びる長孔状とするこ
とにより、後述の筒状本体の位置を調整することが可能
である。
【0029】図5から明らかなように、取付け板12の
直立壁12bの上端には、ガラス壁を連結固定するため
の実施例のガラス壁連結固定具11が固定されている。
本実施例の構造の詳細を、図6〜図10を参照して説明
する。
【0030】図6は、本実施例のカーテンウォール用連
結固定具をガラス壁とともに分解して示す斜視図であ
り、図7はガラス壁に連結された本実施例のカーテンウ
ォール用連結固定具の主要部を示す側面図であり、図8
及び図9は、図7の矢印C方向及びD方向から見た正面
図であり、図10はガラス壁を連結固定した状態の主要
部の縦断面図である。
【0031】図6では、図5に示した取付け板12の直
立壁12bが水平方向を向くように配置されている。こ
の取付け板12の直立壁12bに対し、内筒25及び外
筒26を有する筒状本体24(図5参照)が固定され
る。内筒25は、フランジ部25aと、フランジ部25
aよりも小さな径を有する本体部25bと、本体部25
bの先端に設けられており、かつ本体部25bよりも小
さな径の突出部25cを有する。この本体部25bの径
は、後述のガラス壁1の貫通孔1cの径と同等かもしく
は貫通孔1cの径よりも若干小さくされている。
【0032】また、内筒25の中心には、ボルト挿通孔
25dが形成されている。さらに、内筒25の本体部2
5bの両側面には、一対の溝25e,25fが上下方向
に延びるように形成されている。
【0033】上記内筒25は、取付け板12の直立壁1
2bに設けられた貫通孔12c内に挿入される。貫通孔
12cの径は、上記本体部25bと同等とされている。
また、内筒25を直立壁12bに挿入するに際しては、
本体部25bの外側に、例えばシリコンゴムよりなる弾
性パッキン27が内筒25に外挿される。同様に、取付
け板12の内面側おいても、例えばシリコンゴムよりな
る弾性パッキン28が内筒25に外挿される。この弾性
パッキン28の厚みは、後述のピン29a,29bによ
り外筒26及び内筒25を直立壁12bに固定し得る厚
みに選ばれている。
【0034】他方、外筒26は、貫通孔26aを有し、
該貫通孔26aは、内筒25の本体部25bの径と同等
とされている。従って、組み立てられた状態において
は、図10に示すように、内筒25の本体部25bに、
上記外筒26が外挿される。
【0035】図6に戻り、外筒26の上部には、上面に
開口した一対の貫通孔26b,26cが形成されてお
り、該貫通孔26b,26c内に、一対のピン29a,
29bが挿入される。この場合、貫通孔26b,26c
の径は上記ピン29a,29bの径と同等もしくはそれ
よりも若干大きくされている。また、上記貫通孔26
b,26cは、図10に示す組み立て状態において、内
筒25の側面に形成された一対の溝25e,25f(図
5参照)と連通するような位置に形成されいる。従っ
て、上記ピン28,29は組み立てられた状態におい
て、貫通孔26b,26cを通り、上記溝25e,25
f内に至るように挿入される。その結果、弾性パッキン
28の厚みを選択することにより、ピン29a,29b
により、外筒26及び内筒25が図10に示した状態に
固定される。
【0036】本実施例では、溝25e,25f、貫通孔
26b,26c及びピン29a,29bにより、内筒2
5と外筒26とを相互に固定するとともに、筒状本体2
4を取付け板12に固定する構造が実現されている。
【0037】なお、図6において、内筒25の外側に配
置されている30はワッシャーを、31はスプリングワ
ッシャーを示し、ナット32の緩みを防止するために設
けられている。同様に、外筒26の側方に配置されてい
る33は弾性パッキンを示し、内筒25の先端の小径突
出部25cに外挿される。この弾性パッキン33の外径
は、小径突出部25cに外挿された状態において、本体
部25bと同等となるように選ばれている。また、34
は、例えばシリコンゴムよりなる弾性パッキンを示し、
外筒26とガラス壁1との間の振動の伝達を抑制するた
めに設けられている。
【0038】ガラス壁1の外側からは、カラー35,3
6がガラス壁1の貫通孔1a内に配置され、その状態で
ボルト37が挿通される。本実施例のカーテンウォール
用ガラス壁連結固定具の各部材は上述の通りであるが、
該ガラス壁連結固定具の施工方法を説明することによ
り、その構造を明らかにする。
【0039】施工に際しては、先ず、図5に示すガラス
壁連結固定具11が用意される。この場合、取付け板1
2の直立壁12bに、上述した図6に示した各部材(ガ
ラス壁1を除く)が予め固定される。すなわち、図11
に示すように、取付け板12の直立壁12bに、弾性パ
ッキン27,28を介して筒状本体を構成している内筒
25及び外筒26が取り付けられている。この場合、外
筒26の上方から前述した一対のピン29a,29b
(図6参照)が挿入されて外筒26及び内筒25が直立
壁12bに対して固定されている。
【0040】また、外筒26の前方には、図5に示され
ているように、弾性パッキン34が外挿されている。さ
らに、図11から明らかなように、内筒25の先端の小
径突出部25cに、前述した弾性パッキン33が外挿さ
れている。さらに、図5から明らかなように、上記弾性
パッキン34の前方には、カラー35,36が配置され
ており、前方からボルト37が挿通され、フランジ部2
5aの後方においてナット32が該ボルト37に取り付
けられている。
【0041】従って、本実施例のカーテンウォール用ガ
ラス壁連結固定具を用いてガラス壁を取付け板に連結固
定するに際しては、まず、図5に示したガラス壁連結固
定具11を、取付け板12に固定する。
【0042】次に、図5に示したガラス壁連結固定具1
1から、上記ボルト37、カラー35,36及びワッシ
ャー30、スプリングワッシャー31(図6参照)、ナ
ット32を取り外す。この状態では、図11に示すガラ
ス壁1を除いた構造が実現される。すなわち、取付け板
12の直立壁12bに、筒状本体を構成する内筒25及
び外筒26が弾性パッキン27,28,33,34とと
もに固定された構造が得られる。
【0043】この状態で、連結すべきガラス壁1(図1
1参照)の貫通孔1cを、上記内筒25の先端に一致す
るようにガラス壁1を位置決めする。しかる後、ガラス
壁1を、ガラス壁連結固定具側に移動させ、貫通孔1c
内に、上記内筒25の先端部が入り込むように位置決め
する。図11から明らかなように、ガラス壁1の貫通孔
1a内に内筒25の先端が入り込んだ状態では、ガラス
壁1が、貫通孔1aの内壁において、上記内筒25の先
端部によって(本例では弾性パッキン33を介して)係
止されることになる。
【0044】よって、複数の貫通孔1aにおいて、図1
1に示すようにガラス壁連結固定具の先端部を入り込ま
せて位置決めした状態においては、もはやガラス壁1が
そのまま下方に落下することはない。従って、ガラス壁
1を図11に示す状態に位置決めした後には、一人の作
業者がガラス壁1が倒れないように押さえておくだけ
で、ガラス壁1をその状態に保つことができる。
【0045】次に、図11に示す状態に続き、ガラス壁
1の前方から図6に示したカラー35,36及びボルト
37を取付け、内筒25のフランジ部25aの外側にお
いて、延ばされてきたボルト37に、図6に示したワッ
シャー30、スプリングワッシャー31及びナット32
を取付け、ボルト37を締めつけることにより、図7〜
図10に示すように、本実施例のカーテンウォール用ガ
ラス壁連結固定具に対してガラス壁1を固定することが
できる。すなわち、取付け板に予め固定されていた本実
施例のガラス壁連結固定具にガラス壁1を連結固定する
ことにより、支持構造体に対しガラス壁を連結固定する
ことができる。
【0046】上記施工方法から明らかなように、本実施
例のカーテンウォール用ガラス壁連結固定具を用いる場
合、連結固定具が先ず支持構造体側に連結される。この
状態において、ガラス壁との連結固定に必要な部材は全
て用意されている。すなわち、図5に示したように、内
筒25及び外筒26等とともに固定に必要なボルト37
やナット32等の細かな部品が全て用意されており、か
つ予めセットされている。従って、ガラス壁を連結固定
するに際し、細かな部品を別途持ち歩く必要がなく、か
つ必要な部品を部品入れ等から取り出すといった煩雑な
作業を省略することができる。
【0047】しかも、図5に示した状態から、ガラス壁
5を固定するに際しては、上述した各種ワッシャー30
やボルト37及びナット32を取外し、ガラス壁を内筒
25の先端に対して位置決めし、ガラス壁1の貫通孔1
c内に内筒25の先端部を入り込ませるように位置決め
し、取り外しておいたボルト37及びナット32等を取
り付けてボルト37を締めつけるだけでガラス壁の固定
が完了する。従って、極めて簡単な工程によりガラス壁
を支持体に連結固定することができる。
【0048】しかも、従来、カーテンウォールを施工す
る際には、重いガラス壁を複数の作業者が手に持ち、支
持体や連結固定具に対しての位置決めを果たした後にお
いても、該複数の作業者によりガラス壁を保持しなけれ
ばならなかったのに対し、本実施例のガラス壁連結固定
具を用いた場合には、内筒25の先端部によりガラス壁
が係止されるため、位置決め完了後にはガラス壁を持ち
上げておく必要がない。よって、一人の作業者で位置決
め後のガラス壁の姿勢を保つことができるので、少ない
作業者で、カーテンウォールの施工を行うことができ、
ひいてはカーテンウォールの施工の工期の短縮及び施工
コストの低減を図ることができる。
【0049】また、本実施例のガラス壁連結固定具11
では、上記取付け板12の直立壁12bに対し、シリコ
ンゴムよりなる弾性パッキン27,28を介して筒状本
体が固定されているため、地震等により支持体や取付け
板が振動した場合であっても、該振動のガラス壁側への
伝達を効果的に防止することができる。同様に、内筒2
5の先端部においても、前述した弾性パッキン33によ
り内筒とガラス壁1との間の振動の伝達が防止されるた
め、ガラス壁の破損を効果的に防止することができる。
【0050】なお、取付け板に本実施例のガラス壁連結
固定具11を固定した状態(図5)において、筒状本体
24等の位置が目的とする位置からずれている場合があ
る。このような場合には、図5に示した取付け板12〜
14において、ボルト16,17,20,21及びナッ
ト18,19,22,23が取り付けられている部分の
貫通孔を前後方向及び横方向に延びる長孔状とすること
により、取付け板12〜14の支持体からの位置を調整
することができ、それによって支持構造体に対するガラ
ス壁の位置決めを施工現場で簡単にかつ確実に行うこと
ができる。
【0051】図5に示したカーテンウォール用ガラス壁
連結固定具11では、取付け板12〜14に対して1個
のガラス壁連結固定具11が用いられていた。本発明
は、このように、1つの取付け板に1個のガラス壁連結
固定具を配置するものに限られない。例えば、図12
(a)に略図的部分平面断面図及び同図(c)に前方か
ら見た正面図で示すように、取付け板42に2個のガラ
ス壁連結固定具11を配置してもよい。ここでは、取付
け板42は、L字状の金属板41A,41Bを接合する
ことにより構成されている。取付け板42のガラス壁連
結固定具11が取り付けられている部分には、図12
(b)に前方からみた正面図で示すように、垂直方向に
長孔状の貫通孔42a,42bが形成されている。従っ
て、ガラス壁1を固定する際に、ガラス壁1側の1対の
貫通孔の高さにばらつきがある場合であっても、上記長
孔状の貫通孔42a,42bにガラス壁連結固定具11
を固定する高さを調節することにより、ガラス壁の貫通
孔の高さのばらつきを吸収することができる。
【0052】なお、図12に示したように、取付け板4
2に複数のガラス壁連結固定具11を取り付ける構造
は、例えば隣接するガラス壁同士を連結固定する部分に
用いるのち効果的である。
【0053】図13〜図15を参照して、本発明の第2
の実施例にかかるカーテンウォール用ガラス壁連結固定
具を説明する。図13は、第2の実施例のガラス壁連結
固定具51Aを用いて、取付け板12にガラス壁1を連
結固定した状態を示す部分切欠断面図であり、前述した
実施例について示した図10に相当する図である。従っ
て、図10と同一部分については、同一の参照番号を付
することにより、その説明を省略する。
【0054】第2の実施例のガラス壁連結固定具51で
は、筒状本体54が、内筒55と外筒56とを有する。
本実施例では、内筒55の中心に設けられたボルト挿通
孔55dのフランジ部55a側部分に雌ねじ55eが形
成されている。雌ねじ55eは、ボルト37と螺合され
るように構成されている。よって、本実施例のガラス壁
連結固定具51では、フランジ部55aの外側に配置さ
れているナット32を用いずとも、上記雌ねじ55e
と、ボルト37との螺合により、ガラス壁1が筒状本体
54に対して固定される。もっとも、本実施例では、上
記雌ねじ55eに加えて、さらにナット32が用いられ
ている。従って、雌ねじ55e及びナット32の双方が
本発明の雌ねじ部を構成しているので、いわゆるダブル
ナット効果により、筒状本体54に対してボルト37が
より効果的に締着され、それによってガラス壁1がより
強固に固定される。
【0055】もっとも、上記ナット32を省略し、雌ね
じ55eのみにより、ボルト26を筒状本体54に締着
してもよい。また、本実施例のガラス壁連結固定具51
では、内筒55の筒状本体部の外周面に雄ねじ55fが
形成されており(図15参照)、他方、外筒56の貫通
孔の内周面に上記雄ねじ55fと螺合される雌ねじ56
bが形成されている。従って、上記雄ねじ55fと雌ね
じ56bとの螺合により、内筒55と外筒56とが相互
に固定される。すなわち、取付け板12の貫通孔に内筒
55を挿入した状態で、外筒56を内筒55に対して螺
合させることにより、両者を相互に固定するとともに、
筒状本体54を取付け板12に固定することができる。
【0056】よって、本実施例では、筒状本体を取付け
板12に固定する構造として、上記雄ねじ55f及び雌
ねじ56bを利用するものであるため、第1の実施例の
ようにピン29a,29bを必要とせず、かつ外筒に溝
等を加工しておく必要はない。
【0057】さらに、本実施例では、上記外筒56の内
筒55への固定作業を用意とするために、内筒55のフ
ランジ部55aに、一対の貫通孔55g,55gが形成
されている(図14参照)。貫通孔55g,55gは、
該一対の貫通孔55g,55gに入り込まされる突起を
有するレンチによって、フランジ部55aを容易に回転
させ得るために設けられている。従って、貫通孔55
g,55gに代えて、工具の突起が挿入し得る凹部を形
成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーテンウォールを説明するための下方からみ
た斜視図。
【図2】従来のカーテンウォール工法におけるガラス壁
連結固定具を説明するための分解斜視図。
【図3】従来のガラス壁連結固定具によりガラス壁を連
結固定した状態を示す断面図。
【図4】従来のガラス壁連結固定具の他の例を説明する
ための部分切欠斜視図。
【図5】本発明の一実施例のカーテンウォール用ガラス
壁連結固定具を示す斜視図。
【図6】実施例のカーテンウォール用ガラス壁連結固定
具を説明するための分解斜視図。
【図7】実施例のガラス壁連結固定具を用いてガラス壁
を連結した状態の部分切欠平面図。
【図8】実施例のガラス壁連結固定具によりガラス壁を
連結した状態のガラス壁の前方側から見た正面図。
【図9】実施例のガラス壁連結固定具を用いてガラス壁
を連結した状態の背面図。
【図10】実施例のガラス壁連結固定具を用いてガラス
壁を連結した状態を示す部分切欠縦断面図。
【図11】実施例のガラス壁連結固定具を用いて施工す
る際の途中の工程を示し、ガラス壁を位置決めした状態
を示す断面図。
【図12】(a)、(b)及び(c)は、実施例のガラ
ス壁連結固定具の変形例を説明するための部分切欠平面
断面図、取付け板の貫通孔を示す正面図、及びガラス壁
の前方から見た正面図。
【図13】第2の実施例のガラス壁連結固定具を用いて
ガラス壁を連結した状態を示す部分切欠縦断面図。
【図14】図13の矢印D方向からみたフランジ部の構
造を示す正面図。
【図15】第2の実施例で用いられている内筒を示す側
面図。
【符号の説明】
1…ガラス壁 1a…貫通孔 11…カーテンウォール用ガラス壁連結固定具 12〜14…取付け板 24…筒状本体 25…内筒 25a…フランジ部 25e,25f…溝 25d…ボルト挿通孔 26…外筒 26b,26c…孔 28,29…係止ピン 32…ナット 37…ボルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーテンウォール工法において、貫通孔
    の設けられた取付け板を有する支持構造体にガラス壁を
    連結固定するためのガラス壁連結固定具であって、 前記取付け板の貫通孔の外側に配置されるフランジ部
    と、フランジ部に連ねられた内筒と、内筒に外挿された
    外筒と、長手方向に延びるように中心に設けられたボル
    ト挿通孔とを有し、かつ前記内筒が取付け板に形成され
    た貫通孔に挿入されて固定され、該貫通孔からガラス壁
    に設けられた貫通孔内に至るように延ばされている筒状
    本体と、 前記筒状本体のボルト挿通孔に、前記ガラス壁側から挿
    通されるボルトと、 前記筒状本体側に設けられており、かつ前記ボルトと螺
    合されることにより、前記筒状本体にガラス壁を固定す
    る雌ねじ部とを備え、 前記筒状本体の内筒のガラス壁側の先端部が、前記ガラ
    ス壁の貫通孔内に入り込み得る径とされているカーテン
    ウォール用ガラス壁連結固定具。
  2. 【請求項2】 記内筒と外筒とを相互に固定すること
    により、前記筒状本体を支持構造体の取付け板に固定す
    る筒状本体固定手段をさらに備える請求項1に記載のカ
    ーテンウォール用ガラス壁連結固定具。
  3. 【請求項3】 前記筒状本体の外筒と取付け板との間及
    び取付け板の外面とフランジ部との間にシリコンゴムよ
    りなる弾性パッキンが介在されている請求項2に記載の
    カーテンウォール用ガラス壁連結固定具。
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