JP2884287B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2884287B2
JP2884287B2 JP4317120A JP31712092A JP2884287B2 JP 2884287 B2 JP2884287 B2 JP 2884287B2 JP 4317120 A JP4317120 A JP 4317120A JP 31712092 A JP31712092 A JP 31712092A JP 2884287 B2 JP2884287 B2 JP 2884287B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明な磁気記録層を有
し、かつ磁気記録の入出力エラーの無いハロゲン化銀写
真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料(以下
感材と略す)は、カメラ撮影時の各種の情報(例えば、
撮影日、天候、拡大比、プリント枚数など)を入力する
ことはほとんど不可能であり、わずかに光学的に撮影日
を入力できるのみであった。また、プリント時において
も感材自身への情報入力は全く不可能であり高速かつコ
ストダウンへの大きな障害となっている。感材へ各種の
情報を入力することは、今後のカメラの操作性アップお
よびより簡便化を進める上で非常に重要な手段である。
その情報入力手段として磁気記録方法は任意の入出力が
できることまた安価であることから重要であり従来も研
究されてきた。感材に磁気記録層を付与することによっ
て、従来困難であった各種の情報を感材中に組み込む事
が可能となり、例えば撮影の日時、天候、照明条件、縮
小/拡大比等の撮影時の条件、再プリント枚数、ズーム
したい箇所、メッセージ等の現像、プリント時の条件等
を感材の磁気記録層に入出力できるようになった。更に
また、テレビ/ビデオ映像へ感材から直接出力して画像
とする場合の信号入出力手段としても応用できるという
将来性を有するものである。
【0003】透明な磁気記録層を有する感材とは、例え
ば磁気記録層に含有される磁化性粒子の量・サイズなど
の適切な選択によって撮影時感材に必要な透明性を有
し、さらに粒状度への悪影響を与えない磁気記録層を、
透明な支持体を有する感材のバック面に設けることによ
って作られる。具体的には、米国特許第378294号、同42
79945 号、同4302523 号などに記載されている。また、
この磁気記録層への信号入力方式が世界公開90ー04205
号、同90ー04212号などに開示されている。しかしなが
ら、この磁気記録層を付与した感材を取り扱う上でその
入出力時に大きな問題として、入出力エラーを発生する
事である。この原因としてはおもに、バック面に塗設し
た滑り剤やマグネ層の摩耗粉、現像処理時に付着するゴ
ミ、フィルムに付いた手垢、雰囲気中のほこり等がフィ
ルム走行時に磁気ヘッド表面に付着するためであり、そ
の結果フィルムと磁気ヘッドとの間にスペースロスが生
じ磁気入出力エラーが発生してしまう。通常のオーディ
オ/ビデオテープでは滑り剤やマグネ層の摩耗粉、雰囲
気中のほこりに起因する入出力エラーを防止するため非
磁性金属粒子をマグネ層に添加する事が知られている
が、写真フィルムのバック面に使用する場合は粒状性、
シャープネス、光学濃度の点より、通常の添加量では問
題があり、かつ現像処理時にゴミが付着しやすく又、直
接さわる事が頻繁にある写真フィルムに付いた手垢にた
いしてはその効果が不明であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は透明な
磁気記録層を有し、かつ生、現像処理後とも磁気記録の
入出力エラーが無く写真性が悪化しないハロゲン化銀写
真感光材料を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体のバッ
ク面に少なくとも一層の抗磁力が4000e以上の透明
磁性体層を有し、該バック面の表面に融点が10℃以下
で現像処理液不溶の潤滑油を1から100mg/m
有するハロゲン化銀写真感光材料において、前記バック
面側の表面突起物の平均高さが0.1μから0.8μで
あり、同バック表面に滑り剤として高級脂肪酸及びその
誘導体及び/又は高級アルコール及びその誘導体を含有
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により
達成された。
【0006】まず、本発明に使用される透明磁性体層に
付いて記す。本発明で用いられる磁性粒子は、強磁性酸
化鉄、Co含有の強磁性酸化鉄、強磁性二酸化クロム、
強磁性金属、強磁性合金、マグネタイト、Co含有マグ
ネタイト、バリウムフェライトなどを使用できる。強磁
性合金の例としては、金属分が75wt%以上であり、金
属分の80wt%以上が少なくとも一種類の強磁性金属あ
るいは合金(Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−N
i、Co−Ni、Co−Fe−Niなど)であり、該金
属分の20wt%以下で他の成分(Al、Si、S、S
c、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、B、Ba、Ta、W、R
e、Au、Hg、Pd、P、La、Ce、Pr、Nd、
Te、Biなど)を含むものをあげることができる。ま
た、上記強磁性金属分が少量の水、水酸化物、または酸
化物を含むものであってもよい。これらの強磁性粉末の
製法は既知であり、本発明で用いられる強磁性体につい
ても公知の方法にしたがって製造することができる。強
磁性体の形状・サイズについて述べる。形状としては針
状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよいが
針状、立方体状が電磁変換特性上好ましい。結晶子サイ
ズは球形の場合は、0.01μm〜0.8μmである
が、好ましくは0.02〜0.5μmである。又、針状
の場合は長軸が0.01〜0.8μm、短軸は0.00
5〜0.4μmで長軸と短軸の比は100:1〜2:1
が好ましく、更に長軸は0.04〜0.4μm、短軸は
0.01〜0.1μmがより好ましく長軸と短軸の比は
100:1〜3:1がより好ましい。又、磁性粒子がバ
リウムフェライトのような板状の場合は板状の最大の長
さが0.05〜0.8μmでその厚さが0.005〜
0.4μmであり、より好ましくは板状の最大の長さが
0.05〜0.4μmでその厚さが0.05〜0.2μ
mが好ましい。この時の板状の最大の長さと厚さの比
(いわゆるアスペクト比)は2〜100であり好ましく
は4〜30である。
【0007】本発明のこれらの粒子はその表面にシラン
カップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されて
もよく、以下の化合物を利用できる。 化合物例〔 1〕−1. ビニルトリクロルシラン 〃 〔 1〕−2. ビニルトリエトキシシラン 〃 〔 1〕−3. γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 〃 〔 1〕−4. γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 〃 〔 1〕−5. N−β(アミノエチル) γ−アミノプロピル メチ ルジメトキシシラン 〃 〔 1〕−6. N−フェニル−γ−アミノプロピル トリメトキシシ ラン 〃 〔 1〕−7. ビニルオクチルトリメトキシシラン 〃 〔 1〕−8. 10−(ビニルオキシカルボニル)ノニル トリメト キシシラン 〃 〔 1〕−9. p−ビニルフェニル トリイソプロピルシラン 〃 〔 1〕−10. 3−(グリシジルオキシ)プロピル トリエトキシシ ラン 〃 〔 1〕−11. 3−(アクリロイル)プロピル トリメトキシシラン 〃 〔 1〕−12. 11−(メタクリロイル)ウンデシル トリメトキシ シラン 〃 〔 1〕−13. 3−アミノプロピル トリメトキシシラン 〃 〔 1〕−14. 3−フェニルアミノプロピル トリメトキシシラン 〃 〔 1〕−15. 3−N,N−ジブチルアミノプロピル トリメトキシ シラン 〃 〔 1〕−16. 3−トリメチルアンモニオプロピル トリメトキシラ ン・アイオダイド 〃 〔 1〕−17. 3−メルカプトプロピル トリメトキシラン 〃 〔 1〕−18. 3−イソシアニルプロピル メチルジメトキシラン 〃 〔 1〕−19. 3−(ポリ(重合度10)オキシエチニル)オキシプ ロピル トリメトキシラン 〃 〔 1〕−20. 3−メトキシ(ポリ(重合度6)オキシエチニル)オ キシプロピル トリメトキシラン
【0008】 化合物例〔 2〕−1. イソプロピルトリイソステアロイルチタネート 〃 〔 2〕−2. イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネ ート 〃 〔 2〕−3. イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート )チタネート 〃 〔 2〕−4. テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト) チタネート 〃 〔 2〕−5. テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チ タネート 〔 2〕−6. テトラ(2,2’−ジアリルオキシメチル−1−ブチ ル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート 〔 2〕−7. ビス(ジオクチルパイロホスフェートオキシアセテー トチタネート 〔 2〕−8. ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタ ネート 〔 2〕−9. イソプロピルトリオクタノイルチタネート 〔 2〕−10. イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネー ト 〔 2〕−11. イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート 〔 2〕−12. イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネ ト 〔 2〕−13. イソプロピルトリクミルフェニルチタネート 〔 2〕−14. イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル )チタネート 〔 2〕−15. ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート 〔 2〕−16. ジイソステアロイルエチレンチタネート
【0009】これらのシランカップリング剤及びチタン
カップリング剤の磁気粒子に対する添加量は1.0〜2
00重量%が好ましく、これより少ないと液安定性の点
で劣り多過ぎても同様に液安定性が悪い。好ましくは1
〜75重量%であり、より好ましくは2〜50重量%で
ある。又、本発明のこれらのシランカップリング剤及び
チタンカップリング剤の添加は一般に知られている方法
で本発明の磁気粒子に処理され、その表面を修飾し磁気
材料の塗布液安定性を付与することができる。即ち、カ
ップリング剤は、磁気粒子への直接処理方法とインテグ
ラルブレンド法によって処理される。直接法では乾式法
とスラリー法スプレー法に大きく分類される。直接処理
方法で得られた磁気材料はバインダー中に添加され磁気
粒子の表面に確実にカップリング剤が修飾できる点で優
れている。その中で乾式法は磁気粒子にシランカップリ
ング剤のアルコール水溶液、有機溶剤又は水溶液中で均
一に分散させた後乾燥して実施するものであり一般的で
ある。ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、レデイ
ミキサー、V型ブレンダー、オープンニーダー等の攪拌
機を使用するのが好ましい。これらの攪拌機の中でも特
にオープンニーダーが好ましい。磁気粒子と少量の水、
または水を含有する有機溶剤そしてカップリング剤を混
合しオープンニーダーで攪拌して水を除去した更に微細
分散するのが好ましい。又スラリー法は磁気材料の製造
において磁気粒子をスラリー化する工程がある場合にそ
のスラリー中にカップリング剤を添加するもので、製造
工程で処理できる利点を有する。スプレー法は磁気材料
の乾燥工程において磁気粒子にカップリング剤を添加す
るもので、製造工程で処理できる利点を有するが処理の
均一性に難点がある。インテグラルブレンド法について
述べると、カップリング剤を磁気粒子とバインダー中に
添加する方法であり、良く混練する必要があり簡便な方
法である。本発明の透明磁性層に添加する磁性体の量
は、好ましくは0.001g/m2から1g/m2、更に
好ましくは0.005g/m2から0.5g/m2であ
る。透明磁気記録層の結合剤は、従来磁気記録媒体用の
結合剤として使用されている公知の熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応性樹脂、およびこれ
らの混合物、ゼラチンなどの親水性バインダーを使用す
ることができる。上記樹脂のTgは−40℃〜250
℃、重量平均分子量は1万〜30万、好ましくは1万〜
10万である。上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニ
ルアルコール、マレイン酸および/またはアクリル酸と
の共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体などのビニル系共重合体、ニトロセルロ
ース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スアセテートブチレート樹脂などのセルロース誘導体、
アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリ
エーテルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、アミノ樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ブタジ
エンアクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂を挙げることができる。これらの
中で、セルロースアセテート系樹脂はTgが高くフィル
ムをロール状に巻かれた状態での耐ブロッキング性に優
れ、また塩化ビニル系樹脂は強磁性微粉末の分散性が高
く好ましい。また、放射線硬化型樹脂としては上記熱可
塑性樹脂に放射線硬化官能基として炭素−炭素不飽和結
合を有する基を結合させたものが用いられる。好ましい
官能基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基など
がある。以上列挙の結合分子中に、極性基(エポキシ
基、CO2M,OH、NR2、NR 3X、SO3M、OSO
3M、PO32、OPO32、但し、Mは水素、アルカ
リ金属またはアンモニウムであり、1つの基の中に複数
のMがある時は互いに異なっていても良い。Rは水素ま
たはアルキル基である。)を導入しても良い。以上列挙
の高分子結合剤は単独または数種混合で使用され、イソ
シアネート系の公知の架橋剤、および/あるいは放射性
硬化型ビニル系モノマーを添加して硬化処理することが
できる。
【0010】また、親水性バインダーとしては、リサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、26頁、お
よび同No.18716、651頁に記載されており、
水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックスポリ
マー、水溶性ポリエステルなどが例示されている。水溶
性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼ
イン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸
共重合体などであり、セルロースエステルとしてはカル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
などである。ラテックスポリマーとしては塩化ビニル含
有共重合体、無水ビニリデン含有共重合体、アクリル酸
エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタ
ジエン含有共重合体などである。この中でももっとも好
ましいのはゼラチンである。また、ゼラチン誘導体など
をゼラチンと併用しても良い。ゼラチンとしてはいわゆ
る石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチ
ン、およびゼラチン誘導体、変性ゼラチンなどのいずれ
も用いることができるが、中でも石灰処理ゼラチン、酸
処理ゼラチンが好ましく用いられる。ゼラチンを含む磁
気記録層は硬膜することが好ましい。磁気記録層に使用
できる硬膜剤としては、たとえば、ホルムアルデヒド、
グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物類、ジア
セチル、シクロペンタンジオンの如きケトン化合物類、
ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,
6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国
特許第3,288,775号、同2,732,303
号、英国特許第974,723号、同1,167,20
7号などに記載されている反応性のハロゲンを有する化
合物類、ジビニルスルホン、5−アセチル−1,3−ジ
アクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、
そのほか米国特許第3,635,718号、同3,23
2,763号、英国特許第994,869号などに記載
されている反応性のオレフィンを持つ化合物類、N−ヒ
ドロキシメチルフタルイミド、そのほか米国特許第2,
732,316号、同2,586,168号などに記載
されているN−メチロール化合物、米国特許第3,10
3,437号等に記載されているイソシアナート類、米
国特許第3,017,280号、同2,983,611
号等に記載されているアジリジン化合物類、米国特許第
2,725,294号、同2,725,295号等に記
載されている酸誘導体類、米国特許第3,091,53
7号等に記載されているエポキシ化合物類、ムコクロル
酸のようなハロゲンカルボキシアルデヒド類を挙げるこ
とができる。あるいは無機化合物の硬膜剤としてクロム
明バン、硫酸ジルコニウム、特公昭56−12853
号、同58−32699号、ベルギー特許825,72
6号、特開昭60−225148号、同51−1261
25号、特公昭58−50699号、特開昭52−54
427号、米国特許3,321,313号等に記載され
ている。カルボキシル基活性型硬膜剤などを例示でき
る。硬膜剤の使用量は通常乾燥ゼラチンに対して、0.
01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%で
ある。
【0011】磁気記録層の厚みは0.1μから10μ、好ま
しくは0.2μから5μである。磁気記録層は感光材料の裏
面に設けるのが好ましい。磁気記録層が、透明支持体の
裏面に塗布または印刷する事が好ましい。また、透明支
持体作成用のポリマー溶液と共流延あるいはメルト状態
での共押し出しで磁気記録性を持つ透明支持体としても
良い。
【0012】次に本発明の表面突起を持つバックに付い
て記す。磁気入出力時のゴミ付きによる磁気出力エラー
を防止しかつ磁気特性の一つであるS/Nを悪化させずか
つ写真性に影響を与えない方法としてバック表面に突起
物を設ける事が非常に効果が大きい事が判り、検討の結
果、表面突起の高さが0.1μから0.8μが最も良い
事が判った。バック面に表面突起を付与する方法として
バック面に粒子を添加する、塗布乾燥時にブラッシング
を発生させたり、ベナードセルを意図的に発生させる方
法がある。表面突起物の形状を自由にコントロールでき
る意味でバック面に粒子を添加する事が好ましい。
【0013】本発明で使用される粒子は現像処理液不溶
であり、素材としては無機微粒子、ポリマー粒子、架橋
したポリマー粒子等が使用できる。本発明の粒子の例と
して、無機粒子としては、硫酸バリウム、マンガンコロ
イド、二酸化チタン、硫酸ストロンチウムバリウム、二
酸化ケイ素などの無機物の微粉末、更に例えば湿式法や
ケイ酸のゲル化より得られる合成シリカ等の二酸化ケイ
素やチタンスラッグと硫酸により生成する二酸化チタン
(ルチル型やアナタース型)等があげられる。また、粒
径の比較的大きい、例えば20μm以上の無機物から粉
砕した後、分級(振動ろ過、風力分級など)する事によ
っても得られる。また、高分子化合物としては、ポリテ
トラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリス
チレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピルメタ
クリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレンカ
ーボネート、でんぷん等があり、またそれらの粉砕分級
物もあげられる。また、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、イタコン酸ジエステル、クロトン酸エス
テル、マレイン酸ジエステル、フタル酸ジエステル、ス
チレン誘導体、ビニルエステル類、アクリルアミド類、
ビニルエーテル類、アリル化合物、ビニルケトン類、ビ
ニル異節環化合物、アリル化合物、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、多官能モノマー類、シロキサン3
次元重合物、ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド縮合
物、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮
合物、メラミン/ホルムアルデヒド縮合物等の単量体の
1種または2種以上の重合体である高分子化合物を種々
の手段例えば懸濁重合法、スプレードライ法、あるいは
分散法等によって粒子としたものであっても良い。これ
らの粒子はマグネ層中に添加してもよくあるいはマグネ
層上にオーバーコートしても良い。写真性を悪化させな
いため該粒子は平均粒径0.1μから1μが好ましくそ
の塗布量は1から100mg/m2が好ましい。
【0014】該粒子の少なくとも1種以上がモース硬度
が5以上の非球形無機粒子であることが磁気ヘッドに付
いた汚れをクリーニングする効果があり更に好ましい。
非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム(α
−アルミナ、γ−アルミナ、コランダム等)、酸化クロ
ム(Cr2O3)、酸化鉄(α−Fe2O3)、二酸化珪素、二酸
化チタン、シリコンカーバイト(SiC)等の酸化物、炭
化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等の微粉
末が好ましく、更に好ましくは、酸化アルミニウム、酸
化クロム(Cr2O3)が良い。また、本非球形無機粒子は
マグネ層に添加してもよく、またマグネ層上にオーバー
コートしても良い。この時使用するバインダーは前述マ
グネ層バインダーで記述したものが使用でき、好ましく
はマグネ層のバインダーと同じものがよい。
【0015】磁気入出力時のゴミ付きによる磁気出力エ
ラーを防止しかつ磁気特性の一つであるS/Nを悪化させ
ずかつ写真性に影響を与えない別な方法としてバック側
に融点(流動点)が10℃以下の現像液不溶の潤滑油を
添加する事が有効である。この効果は、バック面に使用
する滑り剤やマグネ層の摩耗片を磁気ヘッドに付着させ
難くする効果によると思われる。本潤滑剤の融点(流動
点)は10℃以下であればよく最も好ましく用いられる
ものは−50℃以上10℃以下である。また本潤滑油を
塗布後高温で乾燥させるため本潤滑剤は不揮発性のもの
がよく常温で沸点が200℃以上である事が好ましい。
潤滑油の素材に付いては前述の条件を満たしていれば何
でもよく、スピンドル油、マシン油、ギヤー油等の鉱油
や合成炭化水素、ポリアルキレングリコール、アルキル
ジエステル、燐酸エステル、ケイ酸エステル、シリコー
ン、フルオロカーボン等の合成油等がある。以下に具体
例を示すがこれらに限る物ではない。
【0016】 化合物例〔 3〕ー1 アンデカン (流動点=ー27℃) 〃 〔 3〕ー2 テトラデカン (流動点=6℃) C8H17OOCCH(CH3 )(CH3 3 COO ーC8 17 (流動点=ー32℃) 〃 〔 3〕ー3 流動パラフィン (流動点=ー5℃以下) 〃 〔 3〕ー4 ジメチルシロキサン(流動点=ー5℃以下) 塗布量は1から100mg/m2 がよい。また、本オイルは
バック側の最外層である滑り剤層のみならず、滑り剤層
の下層に添加しても良い。又、前述の表面突起を付与と
併用した場合更に効果的で好ましい。この場合使用する
潤滑油の塗布量は1から100mg/m2、更に好ましくは
1から50mg/m2である。
【0017】本発明で用いられる滑り剤としては、例え
ば、特公昭53−292号公報に開示されているような
ポリオルガノシロキサン、米国特許第4、275、14
6号明細書に開示されているような高級脂肪酸アミド、
特公昭58−33541号公報、英国特許第927、4
46号明細書或いは特開昭55−126238号及び同
58−90633号公報に開示されているような高級脂
肪酸エステル(炭素数10〜24の脂肪酸と炭素数10
〜24のアルコールのエステル)、そして、米国特許第
3、933、516号明細書に開示されているような高
級脂肪酸金属塩、また、特開昭58−50534に開示
されているような、直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコー
ルのエステル、世界公開90108115.8に開示さ
れているような分岐アルキル基を含む高級脂肪酸−高級
アルコールエステル等が知られている。
【0018】このうちポリオルガノシロキサンとして
は、一般的に知られている、ポリジメチルシロキサンポ
リジエチルシロキサン等のポリアルキルシロキサン、ポ
リジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン等のポリアリールシロキサンのほかに、特公昭53−
292,特公昭55−49294、特開昭60−140
341等に示されるような、C5 以上のアルキル基を持
つオルガノポリシロキサン、側鎖にポリオキシアルキレ
ン基を有するアルキルポリシロキサン、側鎖にアルコキ
シ、ヒドロキシ、水素、カルボキシル、アミノ、メルカ
プト基を有するようなオルガノポリシロキサン等の変性
ポリシロキサンを用いることもできるし、シロキサンユ
ニットを有するブロックコポリマーや、特開昭60−1
91240に示されるようなシロキサンユニットを側鎖
に持つグラフトコポリマーを用いることもできる。
【0019】本発明で特に好ましい滑り剤としては高級
脂肪酸及びその誘導体、高級アルコール及びその誘導体
である。このような滑り剤を用いることにより、引っか
き強度にすぐれ、下塗面でのはじき等が起こらず、写真
感材の現像処理によってすべり性が悪化しないハロゲン
化銀写真感材が得られる。高級脂肪酸及びその誘導体、
高級アルコール及びその誘導体としては、高級脂肪酸、
高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸
アミド、高級脂肪酸の多価アルコールエステル等、ま
た、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコールのモ
ノアルキルフォスファイト、ジアルキルフォスファイ
ト、トリアルキルフォスファイト、モノアルキルフォス
フェート、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフ
ォスフェート、高級脂肪族のアルキルスルフォン酸、そ
のアミド化合物またはその塩等を用いることができる。
また、このうちでも更に好ましいものは、下記一般式
〔1〕から〔6〕に示されるような滑り剤である。 一般式〔1〕 R11−COO−R12 一般式〔2〕 R13−OCO−R14 一般式〔3〕 R15−OCOX−COOR16 一般式〔4〕 R17−COOX−OCOR18 一般式〔5〕 R12−O(ZO) n R19 一般式〔6〕 R12−COO(ZO) n R19 式中R11は炭素数3以上100以下の直鎖状脂肪族炭化
水素基を表し、R12は炭素数18以上100以下の直鎖
脂肪族炭化水素基を表す。R13及びR14はそれぞれ炭素
数12以上200以下の脂肪族炭化水素基を表し、R13
またはR14のいずれかが分岐脂肪族炭化水素基を表す。
また、R13とR14の総炭素数は32以上300以下。ま
た、R15、R16,R17,R18, R19は炭素数12以上2
00以下の直鎖または分岐脂肪族炭化水素基を表し、R
19は水素基,炭素数1〜24の直鎖または分岐脂肪族炭
化水素基、または炭素数1〜24の直鎖または分岐脂肪
族炭化水素カルボニル基を、Xは2価の連結基,又Zは
エチレン,プロピレン,ブチレン,グリセリン,スチレ
ンを表す。n は2〜100の整数を表す。また、このよ
うな化合物の具体例を次に示すが、本発明はこれらによ
って制限されるものではない。
【0020】 化合物例〔 4〕ー1 n-C1531COOC3061-n 〃 〔 4〕ー2 n-C1735COOC3061-n 〃 〔 4〕ー3 n-C1531COOC3061-n 〃 〔 4〕ー4 n-C1531COOC4081-n 〃 〔 4〕ー5 n-C1531COOC50101-n 〃 〔 4〕ー6 n-C2743COOC2857-n 〃 〔 4〕ー7 n-C2143COO-(CH2)7 CH(CH3 )− C9 19 〃 〔 4〕ー8 n-C2143COOCH2 CH(CH3 )−C9 19 〃 〔 4〕ー9 n-C2143COOC2449-iso 〃 〔 4〕ー10 n-C2949OCO(CH2 2 COOC2449-n 〃 〔 4〕ー11 n-C1837OCO(CH2 4 COOC4081-n 〃 〔 4〕ー12 n-C1837OCO(CH2 18COOC1837-n 〃 〔 4〕ー13 iso-C2449OCO(CH2 4 COOC2449-n 〃 〔 4〕ー14 n-C4081OCO(CH2 2 COOC50101-n 〃 〔 4〕ー15 n-C1735COO(CH2 6 OCOC1735-n 〃 〔 4〕ー16 n-C2143COO(CH2 18OCOC2143-n 〃 〔 4〕ー17 iso-C2347COO(CH2 2 OCOC2347-n 〃 〔 4〕ー18 iso-C1531COO(CH2 6 OCOC2143-n 〃 〔 4〕ー19 n-C3061O(CH2 CH2 O)10H 〃 〔 4〕ー20 n-C4081O(CH2 CH2 O)15H 〃 〔 4〕ー21 n-C50101 O(CH2 CH2 O)15H 〃 〔 4〕ー22 n-C50101 O(CH2 CH2 O)30H 〃 〔 4〕ー23 n-C4081O(CH2 CH2 O)10H 〃 〔 4〕ー24 n-C50101 (CH2 CH2 O)16H 〃 〔 4〕ー25 n-C50101-(CH(CH3 )CH2 O)3 (CH2 CH2 O)16H 〃 〔 4〕ー26 n-C50101-(CH2 CH(OH)CH2 O)3 − (CH(OH)CH2 O)3 −(CH2 CH2 O)15H 〃 〔 4〕ー27 n-C4081OCOCH2 CH2 COO(CH2 CH2 −O)16H 〃 〔 4〕ー28 n-C50101 OCOCH=CHCOO(CH2 CH2 −O)16H 〃 〔 4〕ー29 n-C50101 OCOCH2 CH2 COO −(CH2 CH(OH)CH2 O)3 −(CH2 CH2 −O)15
【0021】本発明で用いる滑り剤の使用量は特に限定
されないが、その含有量は0.0005から2g/m2
が好ましく、より好ましくは0.001〜1g/m2
特に好ましくは0.002〜0.5g/m2 である。本
発明の滑り剤の添加層としては、特にこれに限定される
ものではないが、バック面の最外層に含有させることが
好ましい。上記の滑り剤を含む表面層は、これを適当な
有機溶剤に溶解した塗布液を、支持体、またはバック層
にその他の層を付与した支持体上に塗布し、乾燥するこ
とにより形成できる。また、滑り剤は、塗布液中に分散
物の形で添加することもできる。使用される溶剤として
は、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ブタノールなど)、ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エ
ステル類(酢酸、蟻酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク
酸などのメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルな
ど)、炭化水素系(ヘキサン、シクロヘキサンなど)ハ
ロゲン化炭化水素系(メチレンクロライド、クロロホル
ム、四塩化炭素など)、芳香族炭化水素系(ベンゼン、
トルエン、キシレン、ベンジルアルコール、安息香酸、
アニソールなど)、アミド系(ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、n-メチルピロリドンなど)、エ
ーテル系(ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイ
ドロフランなど)、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのエーテルアルコール類、グリセリン、ジエ
チレングリコール、ジメチルスルホキシド等が好まし
い。
【0022】上記滑り剤の塗設にあたっては,皮膜形成
能のあるバインダーと共に用いることもできる。このよ
うなポリマーとしては,公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、放射線硬化性樹脂、反応性樹脂、およびこれらの
混合物、ゼラチンなどの親水性バインダーを使用するこ
とができる。上記熱可塑性樹脂としては、セルロースト
リアセテート,セルロースジアセテート、セルロースア
セテートマレエート、セルロースアセテートフタレー
ト、ヒドロキシアセチルセルロースフタレート、セルロ
ース長鎖アルキルエステル、ニトロセルロース、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
ブチレート樹脂などのセルロース誘導体、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニル
アルコール、マレイン酸および/またはアクリル酸との
共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などのビニル系共重合体、アクリル樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリ
ウレタン、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミ
ノ樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ブタジエンアクリロ
ニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ
素系樹脂を挙げることができる。また、放射線硬化型樹
脂としては上記熱可塑性樹脂に放射線硬化官能基として
炭素−炭素不飽和結合を有する基を結合させたものが用
いられる。好ましい官能基としてはアクリロイル基、メ
タクリロイル基などがある。以上列挙の結合分子中に、
極性基(エポキシ基、CO2 M,OH、NR2 、NR 3
X、SO3 M、OSO3 M、PO3 2 、OPO
3 2 、但し、Mは水素、アルカリ金属またはアンモニ
ウムであり、1つの基の中に複数のMがある時は互いに
異なっていても良い。Rは水素またはアルキル基であ
る。)を導入しても良い。
【0023】これらの列挙したバインダーは単独または
数種混合で使用され、イソシアネート系の公知の架橋
剤、および/あるいは放射性硬化型ビニル系モノマーを
添加して硬化処理することができる。また、親水性バイ
ンダーとしては、リサーチ・ディスクロージャーNo.
17643、26頁、および同No.18716、65
1頁に記載されており、水溶性ポリマー、セルロースエ
ステル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステルなど
が例示されている。水溶性ポリマーとしては、ゼラチ
ン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、アルギン酸ソー
ダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロ
ースエステルとしてはカルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロースなどである。ラテックスポリ
マーとしては塩化ビニル含有共重合体、無水ビニリデン
含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸
ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体などであ
る。この中でももっとも好ましいのはゼラチンである。
また、ゼラチン誘導体などをゼラチンと併用しても良
い。ゼラチンを含む保護層は硬膜することができる。硬
膜剤としては、たとえば、ホルムアルデヒド、グルタル
アルデヒドの如きアルデヒド系化合物類、ジアセチル、
シクロペンタンジオンの如きケトン化合物類、ビス(2
−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジク
ロロ−1,3,5−トリアジン、そのほか反応性のハロ
ゲンを有する化合物類、ジビニルスルホン、5−アセチ
ル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5
−トリアジン、反応性のオレフィンを持つ化合物類、N
−ヒドロキシメチルフタルイミド、N−メチロール化合
物、イソシアナート類、アジリジン化合物類、酸誘導体
類、エポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲン
カルボキシアルデヒド類を挙げることができる。あるい
は無機化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコ
ニウム等が挙げられる。また、カルボキシル基活性型硬
膜剤なども使用できる。
【0024】本発明で使用されうる滑り剤は塗布したあ
と、乾燥の為に熱,風を用い達成できるが、加熱した風
やロール上を通すことが好ましく、例えば50℃以上で
より好ましくは80℃以上が好ましく、特に好ましいの
は100℃以上であり乾燥ゾーン全体が加温されていて
も良く、また搬送ロールを加熱してもよい。滑り性能は
静摩擦係数0.25以下が好ましく、試料を温度25
℃、湿度60%RHで2時間調湿した後、HEIDON
−10静摩擦係数測定機により、5mmφのステンレス鋼
球を用いて測定した値であり、数値が小さい程滑り性は
良い。静摩擦係数を小さくすることによって、後述する
パトローネからスプール回転により送り出される時にフ
ィルムの乳剤面とバック面あるいはパトローネ内側面と
フィルム、更にフィルムとパトローネ出口部との間の摩
擦が小さくでき、駆動トルクの低減を達成でき、かつフ
ィルムの傷つきを防止することができる。現像処理前後
のフィルムの静摩擦係数は、好ましいのは0.25以下
であるが、より好ましくは0.20以下更に好ましくは
0.16以下であり特に好ましくは0.12以下であ
る。この時乳剤面とバック面が共に小さい程好ましい
が、バック面が小さい程更に良い。本発明の現像処理済
みの静摩擦係数を0.25以下にするにはフィルムの乳
剤層及びバック層に滑り剤を含有させれば良く特に両面
の最外層に滑り剤を含有させることが好ましい。滑り剤
の含有方法は、塗布液中に含有させて塗布することで達
成できるし、フィルムを作成した後フィルムに後で付着
させてもよくその方法として液浸漬法、スプレー法、デ
ップコート法、バーコート法、スピンコート法などを用
いる手段もある。
【0025】次に帯電防止層に付いて記す。体積抵抗率
が1012(Ω-cm)以下の導電性を付与する方法として
吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、カチ
オンポリマー、アニオンポリマー、コロイダルシリカ、
金属粒子、などが使用できる。本写真感材に付いては、
生、現像処理後、幅広い湿度範囲で導電性を有する事が
磁気入出力エラーを防止するのに重要である。そのた
め、導電性層に使用する素材としてはZn,Ti,Al,In,Si,M
g,Ba,Mo,W,Vを主成分とした金属酸化物が好ましい。具
体的な例としては、ZnO,TiO2,SnO2,Al2O3,In3O3,SiO2,M
gO,BaO,Mo3,V205等、あるいはこれらの複合酸化物がよ
く、特にZnO,TiO2,SnO2が好ましい。異種原子を含む例
としては、例えばZnOに対してはAl,In等の添加物、SnO2
に対してはSb,Nb,ハロゲン元素等の添加、またTiO2に対
してはNb,TA等の添加が効果的である。更にまた、特公
昭59-6235号に記載の如く、他の結晶性金属粒子あるい
は繊維状物(例えば酸化チタン)に上記の金属酸化物を
付着させた素材を使用しても良い。体積抵抗率は1012
(Ω-cm)以下であればよく、写真性に影響を与え無い
事も重要であるため、前述金属酸化物を使用する際は体
積抵抗率は103から101 2(Ω-cm)にするのが特に好
ましい。
【0026】次に本発明において使用される支持体につ
いて記述する。本発明におけるフィルム支持体として
は、特に限定されないが、各種のプラスチックフィルム
が使用でき、好ましいものとしてはセルロース誘導体
(例えば、ジアセチル−、トリアセチル−、プロピオニ
ル−、ブタノイル−、アセチルプロピオニル−アセテー
トなど)、ポリアミド、米国特許第3、023、101
号記載のポリカーボネート、特公昭48−40414号
などに記載のポリエステル(特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリ−1、4−シクロヘクサンジメチレンテレ
フタレート、ポリエチレン1、2−ジフエノキシエタン
−4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルベンテ
ン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリア
リレート、ポリエーテルイミド等であり、特に好ましく
はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ート、である。これらの支持体のうち、ポリエステルフ
ィルムについては、巻き癖を低減するために、たとえば
特開昭51−16358に記載されているように、ポリ
エステルフィルムのガラス転移点を30℃ないし5℃下
回る温度で熱処理する方法、また、特開平1−1315
50号公報に示されている方法すなわち、逐次二軸延伸
工程において、縦延伸と横延伸の間でフィルム表裏面に
温度勾配をつける事で結晶性、配向性の差をつける事で
永久カールをつけておき、製品として巻きとる時このカ
ールと逆向きに巻きとり、製品貯蔵時につく経時カール
と相殺する方法、また、このような延伸時に温度差をも
たせて製膜したポリエステルフィルムを、ガラス転移点
温度以下50℃以上の温度で熱処理する方法等を用いる
事ができる。これら支持体は、柔軟性付与等の目的で可
塑剤を添加、使用されることもある。特にセルロースエ
ステルでは、トリフェニルフォスフェート、ビフェニル
ジフェニルフォスフェート、ジメチルエチルフォスフェ
ート等の可塑剤含有物が通常使用される。これら支持体
はポリマー種によって異なるが、厚みは1mm程度のシ
ートから20μm程度の薄膜フィルムまで用途によって
使い分けられるが、常用されるのは50μm〜300μ
mの厚み範囲である。これら支持体ポリマーの分子量
は、1万以上のものが好ましく、更に2万〜8万のもの
が好ましい。支持体はベース色味のニュートラル化、ラ
イトパイピング防止、ハレーション防止などの目的のた
めに染料を含有してもよい。
【0027】これら支持体上に写真層(例えば、感光性
ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、磁気記録
層、導電性層)を強固に接着させるために、薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、
高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レー
ザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などの表面活性化
処理をした後、直接写真乳剤を塗布して接着力を得ても
良いし、一旦これらの表面処理をした後、あるいは表面
処理無しで下塗り層を設け、この上に写真乳剤層を塗布
しても良い。セルロース誘導体に対しては、メチレンク
ロライド/ケトン/アルコール混合系有機溶媒に分散し
たゼラチン液を単層塗布し、下塗り層を付与するのが用
いられる。
【0028】ポリエステル系支持体に対しては、第1層
として支持体によく接着する層(以下下塗第1層と略
す)を設け、そのうえに第2層として写真層とよく接着
する親水性の樹脂層(以下、下塗第2層と略す)を塗布
するいわゆる重層法と、疎水性基と親水性基の両方を含
有する樹脂層を一層のみ塗布する単層法とがある。重層
法における下塗第1層では、例えば、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、
イタコン酸、無水マレイン酸等の中から選ばれた単量体
を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレン
イミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセ
ルロース等のポリマーを用いる事が出来る。また、下塗
第2層では、主としてゼラチンが検討されている。ま
た、単層法においては、多くは支持体を膨潤させ、親水
性下塗ポリマーと界面混合させる事によって良好な接着
性を達成する方法が多く用いられる。この親水性下塗ポ
リマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイ
ン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共
重合体などの水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエス
テル、塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共
重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル
含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体等のラテックス
ポリマーなどが用いられる。このうち好ましいのはゼラ
チンである。また、本発明に使用される支持体を膨潤さ
せる化合物として、レゾルシン、クロルレゾルシン、o
−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、フェ
ノール、o−クロルフェノール、p−クロルフェノー
ル、ジクロルフェノール、トリクロルフェノール、モノ
クロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、抱水ク
ロラール等が用いられる。この中で好ましいのはレゾル
シンとp−クロルフェノールである。
【0029】上記の親水性下塗ポリマーは、硬化剤とし
て、前述の親水性ポリマー硬膜剤を使用することができ
る。下塗り液には、必要に応じて各種の添加剤を含有さ
せることができる。例えば、界面活性剤、帯電防止剤、
アンチハレーション剤着色用染料、顔料、塗布助剤、カ
ブレ防止剤等である。本発明の下塗層にはSiO2、T
iO2の如き無機物微粒子またはポリメチルメタクリレ
ート共重合体微粒子(1〜10μm)をマット剤として
含有することができる。本発明に関わる下塗り液は、一
般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、
エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコ
ート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或
いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート法等により
塗布することができる。必要に応じて、米国特許第2,
761,791号、3,508,947号、2,94
1,898号、及び3,526,528号明細書、原崎
勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉
書店発行)等に記載された方法により2層以上の層を同
時に塗布することができる。
【0030】本発明の感材はハロゲン化銀乳剤層、保護
層、中間層、アンチハレーション層等で構成されている
が、これらは主に親水性コロイド層で用いられる。その
場合の親水性コロイド層のバインダーとしては、例えば
ゼラチン、コロイド状アルブミン、ガゼイン等のタンパ
ク質;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等のセルロース化合物;寒天、アルギン酸ソ
ーダ、でんぷん誘導体などの糖誘導体:合成親水性コロ
イド、例えばポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルア
ミドまたはこれらの誘導体及び部分加水分散物、デキス
トラン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ロ
ジン等が挙げられる。必要に応じてこれらのコロイドの
2つ以上の混合物を使用しても良い。この中でもっとも
用いられるのはゼラチン或いはその誘導体であるが、こ
こに言うゼラチンはいわゆる石灰処理ゼラチン、酸処理
ゼラチン及び酵素処理ゼラチンを指す。
【0031】
【0032】
【0033】以下、一般用カラーネガフィルムを用いて
説明する。本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層のす
るなくとも1層が設けられていれば良く、ハロゲン化銀
乳剤層及び非感光性層の層数及び層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが、感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳
剤層からなる感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン
化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色
光、及び赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層
であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤
感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。
しかし、目的に応じて、上記設置順が逆であっても、ま
た同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設
置順をもとり得る。上記、ハロゲン化銀感光性層の間及
び最上層、最下層には各層の中間層などの非感光性層を
設けても良い。該中間層には、特開昭61−43748
号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されているようなカプラー、DIR化合物など
が含まれていても良く、通常用いられるように混色防止
層を含んでいても良い。
【0034】
【0035】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1
【0041】1-1)支持体 ポリエチレンテレフタレートチップを溶融押し出し、延
伸を施し、厚み90μの2軸延伸フィルムを作成した(PE
T)。また、同様にしてポリエチレンナフタレートフィル
ムも作成した(PEN)。PENはその後110℃24時間加熱処理
した。
【0042】1-2)下塗層 支持体PET、PEN各々の両面にUV処理した後、Em面側に下
記組成の下塗層を設けた。UV処理は3KWランプで1分間以
上処理した。 ゼラチン 1重量部 蒸留水 1重量部 酢酸 1重量部 メタノール 50重量部 エチレンジクロライド 50重量部 P−クロロフェノール 4重量部 1-3)バック第1層 バック第1層は前述下塗層と同じものを塗設した。
【0043】1-4)バック第2層 塩化第二スズ水和物230重量部と三塩化アンチモン23重
量部をエタノール3000重量部に溶解し均一溶液を得た。
この溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のph
が3になるまで滴下し、コロイド上酸化第二スズと酸化
アンチモンの共沈澱を得た。得られた共沈を50℃に24時
間放置し、赤褐色のコロイド状沈澱を得た。赤褐色コロ
イド状沈澱を遠心分離し、過剰なイオンをのぞくため沈
澱に水を加え遠心分離によって水洗した。過剰イオンを
除去したコロイド状沈澱200重量部を水1500重量部に再
分散し、600℃に加熱した焼却炉に噴霧し、青みがかっ
た平均粒径0.2μの酸化スズー酸化アンチモン複合物の
微粒子粉末を得た。この微粒子粉末の比抵抗は25Ω・cm
であった。上記微粒子粉末40重量部と水60重量部の混合
液をph7.0に調整し、攪拌機で粗分散の後、横型サンド
ミルで分散して導電性微粒子分散液を調整した。下記処
方(1-4-A)(1-4-B)を乾燥膜厚が0.3μになるように塗布
し、110℃で乾燥した。 (処方1-4-A) 上記導電性微粒子分散液 10重量部 ゼラチン 1重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.01重量部 (処方1-4-B) 化合物13 10重量部 ジアセチルセルロース 10重量部 アセトン 50重量部 メタノール 50重量部
【0044】1-5)バック第3層 下記処方の液をγ-Fe2O2が0.07g/m2になるように塗布し
た。乾燥は110℃で行った。 (処方1-5-A) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部 (処方1-5-B) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 0.4μAl2O3粒子 0.5重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部 (処方1-5-C) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 0.3μSiO2粒子 3重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部 (処方1-5-D) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 0.4μAl2O3粒子 0.5重量部 0.3μSiO2粒子 3重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部 (処方1-5-E) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 0.4μAl2O3粒子 15重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部 (処方1-5-F) γ-Fe2O2(比表面積41m2/g 7重量部 戸田工業社製) ジアセチルセルロース 100重量部 トリメチロールプロパン 3トルエンジイソシアネート付加物 20重量部 2.0μSiO2粒子 5重量部 メチルエチルケトン 2000重量部 シクロヘキサノン 1000重量部
【0045】1-6)バック第4層 下記処方液を固形分塗布量で10mg/m2になるように塗布
し、110℃で5分以上乾燥させた。 (処方1-6-A) 化合物〔4〕-4 1重量部 キシレン 1000重量部 (処方1-6-B) 化合物〔4〕-4 1重量部 流動パラフィン 0.5重量部 キシレン 1000重量部 (処方1-6-C) 化合物〔4〕-4 1重量部 ジメチルシロキサン(Mw=1000) 0.5重量部 キシレン 1000重量部
【0046】1-7)感光層 前述作成したフイルムベース上に特開昭2-93641 号実施
例1に記載の組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光
材料である試料を作製した。 1-8) サンプルの加工 試料を35mm巾の24枚撮りのフィルムに裁断加工した。こ
れらの試料の現像は以下の様に行った。 カラー現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 2分10秒 定着 4分20秒 水洗 3分15秒 安定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。 カラー現像液 ジエチレントリアミン 五酢酸 1.0 g 1-ヒドロキシエチリデン- 1,1-ジホスホン酸 2.0.g 亜硫酸ナトリウム 4.0 g 炭酸カリウム 30.0 g 臭化カリウム 1.4 g ヨウ化カリウム 1.3 g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 g 4-(N-エチル-N-β-ヒドロ キシエチルアミノ)ー2- メチルアニリン硫酸塩 4.5 g 水を加えて 1.0リットル pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸 第二鉄アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミン四酢酸 二ナトリウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0 g 水を加えて 1.0 リットル pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸 二ナトリウム塩 1.0 g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム 水溶液(70%) 175.0 ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0リットル pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0 ml ポリオキシエチレン-p- モノノニルフェニルエーテル (平均重合度 10) 0.3 g 水を加えて 1.0リットル
【0047】次に、これらの試料の評価について記す。 (1)滑り性評価 5mmR鋼球に対する動摩擦係数を測定した。この時の荷重
は100g、移動速度は60cm/minで行い、25℃60%雰囲気下
で行った。 (2) 磁気出力エラーの評価 前述の世界公開90ー04205号に開示された信号入力方式
で、バック側から磁気入力した後感材を磁気ヘッドで50
00 回出力操作をし、そのエラーした回数を示した。な
お、感材は、磁気入力した後、現像処理したものについ
てこの出力エラーを評価を行った。なお、評価での温湿
度は25℃60%RHで行った。 (3)導電性 1cm幅のフィルムエッジに抵抗測定機をつなぎ抵抗を測
定した。評価は25℃60%で行った。 (4)ヘイズ度 未露光サンプルを現像処理したのちヘイズメーターにて
測定した。 (5)粒状性 撮影済みフィルムを16倍に拡大プリントし、プリントの
画質が粗ているかどうか目視で評価した。結果を表1に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表1から明らかな通り、本発明により写真
性にほとんど影響を与えず磁気出力エラー発生を10以
下に抑えられ、又、球形マット剤、非球形無機粒子、オ
イルの併用で更にエラー発生を抑える事が出来た。又、
バック表面凹凸は0.8μ以上になると写真性悪化のみな
らず、磁気出力エラーも若干悪化させてしまう事が判
る。水準12の現像処理後の導電性が悪いため若干磁気出
力エラーが増加している。また表1中水準No8でバック
第2層無し(導電性層無し)も評価したが、磁気出力エ
ラー発生は導電性層有りに比べ現像処理前、処理後供に
3回程発生し易かった。又、表1中水準No8でバック第
4層無しのフィルムは磁気出力測定時に搬送ムラによる
ノイズが発生してしまいS/N特性が悪化してしまった。
又、トリアセチルセルロースフィルムを支持体としたと
きには現像処理時に自現機内でフィルム後端オレが発生
し、処理後フイルムに現像ムラが発生し、滑り特性、磁
気特性とも悪化してしまった。
【0051】実施例2 2-1)支持体 実施例1と同様にした。 2-2)下塗層 実施例1と同様にした。 2-3)バック第1層 実施例1と同様にした。 2-4)バック第2層 実施例1と同様にした。 2-5)バック第3層 実施例1 1-5)記載の液をγ-Fe2O2が0.03g/m2になるよ
うに塗布した。乾燥は110℃で行った。
【0052】2-6)バック第4層 下記の液を固形分塗布量が100mg/m2になるように塗布し
た。乾燥は110℃でおこなった。 (処方2-6-A) ジアセチルセルロース 100重量部 0.3μSiO2粒子 15重量部 メチルエチルケトン 10000重量部 (処方2-6-B) ジアセチルセルロース 100重量部 0.4μAl2O3粒子 15重量部 メチルエチルケトン 10000重量部 (処方2-6-B) ジアセチルセルロース 100重量部 0.4μAl2O3粒子 5重量部 0.3μSiO2粒子 10重量部 メチルエチルケトン 10000重量部
【0053】2-6)バック第5層 実施例1 1-5)バック第4層記載の液を固形分塗布量が
10mg/m2になるように塗布した。又乾燥は110℃で5分以
上行った。 2-7)感光材料の調製 前述支持体の下塗りした側に特開平2-854 号実施例1、
試料101に記載の組成の各層を重層塗布し、多層反転カ
ラー感光材料である試料を作製した。 2-8)サンプルの加工 実施例1と同様にして行った。なを現像処理は、富士写
真フイルム(株)写真フイルムカラー反転処理のCR-56
処理を用いた。 結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】本発明により、写真性にほとんど影響を与
えず磁気出力エラー発生を顕著に抑える事が出来た。
【0056】
【発明の効果】支持体上の少なくとも一方の側に、感光
性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材
料において、該写真感光材料のバック面に抗磁力が400
Οe以上の透明磁性体層を少なくとも一層有し、かつバ
ック側の表面突起物の平均高さが0.1μから0.8μ
である事を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料また
は、支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該写真感光材料のバック面に抗磁力が400Οe以上の
透明磁性体層を少なくとも一層有し、かつバック表面に
融点が10℃以下で現像処理液不溶の潤滑油を1から1
00mg/m2有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料によって写真性を悪化させずに磁気ヘッドゴミ付
きによる磁気出力エラーを防止する事が出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−124657(JP,A) 特開 平4−62543(JP,A) 特開 平4−328741(JP,A) 特開 昭61−11926(JP,A) 特開 平4−123040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/95 G11B 5/71

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体のバック面に少なくとも一層の抗
    磁力が4000e以上の透明磁性体層を有し、該バック
    面の表面に融点が10℃以下で現像処理液不溶の潤滑油
    を1から100mg/m含有するハロゲン化銀写真感
    光材料において、前記バック面側の表面突起物の平均高
    さが0.1μから0.8μであり、同バック表面に滑り
    剤として高級脂肪酸及びその誘導体及び/又は高級アル
    コール及びその誘導体を含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 該滑り剤が下記一般式〔1〕〜〔6〕で
    表されることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀
    写真感光材料。 一般式〔1〕 R11−COO−R12 一般式〔2〕 R13−OCO−R14 一般式〔3〕 R15−OCOX−COOR16 一般式〔4〕 R17−COOX−OCOR18 一般式〔5〕 R12−O(ZO)19 一般式〔6〕 R12−COO(ZO)19 式中R11は炭素数3以上100以下の直鎖状脂肪族炭
    化水素基を表し、R12は炭素数18以上100以下の
    直鎖脂肪族炭化水素基を表す。R13及びR14はそれ
    ぞれ炭素数12以上200以下の脂肪族炭化水素基を表
    し、R13またはR14のいずれかが分岐脂肪族炭化水
    素基を表す。また、R13とR14の総炭素数は32以
    上300以下。また、R15、R16、R17
    18、R19は炭素数12以上200以下の直鎖また
    は分岐脂肪族炭化水素基を表し、R19は水酸基、炭素
    数1〜24の脂肪族炭化水素基、または炭素数1〜24
    の脂肪族炭化水素カルボニル基を、Xは2価の連結基、
    又、Zはエチレン、プロピレン、ブチレン、ヒドロキシ
    プロピレン、又はフェニルエチレンの繰り返し単位を表
    す。nは2〜100の整数を表す。
  3. 【請求項3】 滑り剤の含有量が0.002〜0.5g
    /mであることを特徴とする請求項2記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 モース硬度が5以上、平均粒径が0.1
    μ〜1μで現像液不溶性の非球形無機粒子を1mg/m
    〜100mg/mバック表面に少なくとも1種以上
    含有することを特徴とする請求項3に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 体積抵抗率が1012(Ω−cm)以下
    の金属酸化物よりなる導電性層を少なくとも1層有する
    ことを特徴とする請求項1〜4記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
  6. 【請求項6】 該支持体がポリエチレンナフタレートで
    あることを特徴とする請求項5記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
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