JP2883001B2 - 産業車両用の樹脂製カバー - Google Patents
産業車両用の樹脂製カバーInfo
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- JP2883001B2 JP2883001B2 JP10279294A JP10279294A JP2883001B2 JP 2883001 B2 JP2883001 B2 JP 2883001B2 JP 10279294 A JP10279294 A JP 10279294A JP 10279294 A JP10279294 A JP 10279294A JP 2883001 B2 JP2883001 B2 JP 2883001B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は産業車両用の樹脂製カバ
ーに関する。さらに詳しくは、ロードローラ、ホィール
ローダやパワーショベルなどの建設機械をはじめ、トレ
ーラートラックなどの輸送用車両など、産業用車両全般
に適用しうるリアグリル、ラジエータグリルなどの樹脂
製カバーに関する。
ーに関する。さらに詳しくは、ロードローラ、ホィール
ローダやパワーショベルなどの建設機械をはじめ、トレ
ーラートラックなどの輸送用車両など、産業用車両全般
に適用しうるリアグリル、ラジエータグリルなどの樹脂
製カバーに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、前記カバーとしては、プレス成形された鉄鋼製のも
のが一般的であった。このようなカバーはその形状が直
線的であり、角張ったものとならざるをえない。しか
し、近年かかる産業用車両にも意匠性の向上が求められ
るようになり、そのキャビンや車体全体に対しても曲面
形状を採用したものが好まれるようになっている。した
がって、前述の鉄鋼製カバーの製造にも高価なプレス成
形型が必要となり、生産台数を大幅に増加しなければ採
算が合わない事態となっている。
来、前記カバーとしては、プレス成形された鉄鋼製のも
のが一般的であった。このようなカバーはその形状が直
線的であり、角張ったものとならざるをえない。しか
し、近年かかる産業用車両にも意匠性の向上が求められ
るようになり、そのキャビンや車体全体に対しても曲面
形状を採用したものが好まれるようになっている。した
がって、前述の鉄鋼製カバーの製造にも高価なプレス成
形型が必要となり、生産台数を大幅に増加しなければ採
算が合わない事態となっている。
【0003】一方ではかかる事態に対処するために樹脂
製部材の利用も進んでいるが、樹脂製ではその強度はも
とより弾性率も鉄鋼に比較してきわめて低いため、一般
車両に比べて高い剛性、強度を必要とする産業用車両に
は採用しうる部材がかなり狭い範囲に限られてしまう。
しかも、かかる樹脂製部材の開閉用のヒンジ、消音パネ
ル、開閉用ガスシリンダーなどを取り付けるためには、
たとえばインサート成形などによってボルトもしくはナ
ット、または留め金の類を樹脂内に埋め込んでおく必要
があり、やっかいな工程が増加するという新たな問題が
生じる。また、実開平4−72081号公報に開示され
ている(とくにその第1図)ように、動力装置を搭載す
る下部フレーム(金属製)に合成樹脂から一体成形され
たフロアフレームを接続するためにも、やはりボルトも
しくはナット、または留め金の類を樹脂内に埋め込んで
おく必要があり、同種の問題が生じる。
製部材の利用も進んでいるが、樹脂製ではその強度はも
とより弾性率も鉄鋼に比較してきわめて低いため、一般
車両に比べて高い剛性、強度を必要とする産業用車両に
は採用しうる部材がかなり狭い範囲に限られてしまう。
しかも、かかる樹脂製部材の開閉用のヒンジ、消音パネ
ル、開閉用ガスシリンダーなどを取り付けるためには、
たとえばインサート成形などによってボルトもしくはナ
ット、または留め金の類を樹脂内に埋め込んでおく必要
があり、やっかいな工程が増加するという新たな問題が
生じる。また、実開平4−72081号公報に開示され
ている(とくにその第1図)ように、動力装置を搭載す
る下部フレーム(金属製)に合成樹脂から一体成形され
たフロアフレームを接続するためにも、やはりボルトも
しくはナット、または留め金の類を樹脂内に埋め込んで
おく必要があり、同種の問題が生じる。
【0004】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、繊維強化樹脂(以下、FRPという)
製部材と金属製部材とを効果的に接合することにより、
安価に製造でき、しかも高強度、高剛性を備えた軽量な
産業車両用カバーを提供することを目的としている。
れたものであり、繊維強化樹脂(以下、FRPという)
製部材と金属製部材とを効果的に接合することにより、
安価に製造でき、しかも高強度、高剛性を備えた軽量な
産業車両用カバーを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明のカバーは、F
RPから成形されたカバー部材と金属製フレームとから
なり、該金属製フレームが、上記カバー部材の内側周縁
に嵌まり込むように環状を呈しており、且つ対応するカ
バー部材の内周面に接合されるブラケットが形成されて
おり、該ブラケットが、前記カバー部材と該カバー部材
の背面に積層される樹脂層とで挟着されるとともに接着
剤によってカバー部材に接合されてなることを特徴とし
ている。
RPから成形されたカバー部材と金属製フレームとから
なり、該金属製フレームが、上記カバー部材の内側周縁
に嵌まり込むように環状を呈しており、且つ対応するカ
バー部材の内周面に接合されるブラケットが形成されて
おり、該ブラケットが、前記カバー部材と該カバー部材
の背面に積層される樹脂層とで挟着されるとともに接着
剤によってカバー部材に接合されてなることを特徴とし
ている。
【0006】 前記ブラケットに、溶融時の樹脂層が貫
通するための孔が穿設されているか、または前記ブラケ
ットに、溶融時の樹脂層を貫通するための突起が形成さ
れているのが、金属製フレームとカバー部材との接合強
度を高めるうえで好ましい。
通するための孔が穿設されているか、または前記ブラケ
ットに、溶融時の樹脂層を貫通するための突起が形成さ
れているのが、金属製フレームとカバー部材との接合強
度を高めるうえで好ましい。
【0007】 また、前記カバー部材の背面側に溝状の
凹部が形成されており、該凹部内に発泡合成樹脂が密封
収容されることによってカバー部材の補強部が構成され
てなるのがカバーの強度を上昇せしめる点で好ましい。
凹部が形成されており、該凹部内に発泡合成樹脂が密封
収容されることによってカバー部材の補強部が構成され
てなるのがカバーの強度を上昇せしめる点で好ましい。
【0008】
【0009】
【作用】本発明のカバーによれば、カバー部材の材料と
してFRPを用いているため、金属材料の場合のように
高価な成形型を必要とせず、大型のプレス機械はもちろ
んのこと、木型をもちいてハンドレイアップ、スプレイ
アップなどの簡易な方法によっても製造することができ
る。その他、RIV法(レジン−インジェクション−バ
キュウムアシスト)など、FRP成形法として知られる
様々な方法を採用することができる。また、ゲルコート
などにより、安価に美麗かつ耐候性にすぐれた表面を形
成することも容易となる。
してFRPを用いているため、金属材料の場合のように
高価な成形型を必要とせず、大型のプレス機械はもちろ
んのこと、木型をもちいてハンドレイアップ、スプレイ
アップなどの簡易な方法によっても製造することができ
る。その他、RIV法(レジン−インジェクション−バ
キュウムアシスト)など、FRP成形法として知られる
様々な方法を採用することができる。また、ゲルコート
などにより、安価に美麗かつ耐候性にすぐれた表面を形
成することも容易となる。
【0010】一方、前記FRPカバーに金属製フレーム
を接合しているため、車両各部のカバーに必要な十分な
剛性と強度とを備えている。しかも軽量に仕上がるた
め、車両への組付け、また組付け後の開閉などの作業が
人の力で十分可能となる。さらに、前述のごとき諸部材
(ヒンジ、ガスシリンダー、ロックなど)も、金属製フ
レームにあらかじめ取り付け用ブラケットを形成してお
けば容易にかつ強固に取り付けることができる。
を接合しているため、車両各部のカバーに必要な十分な
剛性と強度とを備えている。しかも軽量に仕上がるた
め、車両への組付け、また組付け後の開閉などの作業が
人の力で十分可能となる。さらに、前述のごとき諸部材
(ヒンジ、ガスシリンダー、ロックなど)も、金属製フ
レームにあらかじめ取り付け用ブラケットを形成してお
けば容易にかつ強固に取り付けることができる。
【0011】この金属製フレームは、前記FRPカバー
部材の背面に接着剤によって接着されるとともにカバー
部材とオーバーレイとで挟着されるため、カバー部材に
強固に接合される。
部材の背面に接着剤によって接着されるとともにカバー
部材とオーバーレイとで挟着されるため、カバー部材に
強固に接合される。
【0012】また、予め金属製フレームに孔をあけてお
くかまたは突起を形成しておけば、裏からのオーバーレ
イがその溶融時に前記孔を貫通したうえで、またはオー
バーレイが前記突起に貫通されたうえでFRPカバー部
材と接着するため、フレームとカバー部材との接合がよ
り一層強固になる。
くかまたは突起を形成しておけば、裏からのオーバーレ
イがその溶融時に前記孔を貫通したうえで、またはオー
バーレイが前記突起に貫通されたうえでFRPカバー部
材と接着するため、フレームとカバー部材との接合がよ
り一層強固になる。
【0013】さらに、FRPカバー部材の背面にたとえ
ば溝や凹部を形成しうるため、そこにウレタンフォーム
などの発泡樹脂を充填したうえで前記オーバーレイによ
って密封しておけば補強部となるので、カバーの強度、
剛性は一層向上する。
ば溝や凹部を形成しうるため、そこにウレタンフォーム
などの発泡樹脂を充填したうえで前記オーバーレイによ
って密封しておけば補強部となるので、カバーの強度、
剛性は一層向上する。
【0014】
【実施例】つぎに、図面を参照しつつ本発明のカバーの
実施例を説明する。
実施例を説明する。
【0015】図1は本発明のカバーが取り付けられる車
両の一例であるホィールローダーの側面図、図2は本発
明のカバーの一実施例を示す組立前の斜視図、図3は組
立後の図2のカバーの側断面図、図4は図3におけるA
−A線断面図、図5は組立後の図2のカバーに諸部材が
取り付けられた状態を示す側面図である。
両の一例であるホィールローダーの側面図、図2は本発
明のカバーの一実施例を示す組立前の斜視図、図3は組
立後の図2のカバーの側断面図、図4は図3におけるA
−A線断面図、図5は組立後の図2のカバーに諸部材が
取り付けられた状態を示す側面図である。
【0016】図1において、Wはホィールローダであ
り、Cはそのキャビン、1は開閉しうるリアグリルであ
る。このリアグリル1が本発明の対象となっているもの
(特許請求の範囲でいうカバー)であるが、とくにリア
グリルに限定されることはなく、たとえばキャビンCの
ドアDなど、様々な部材に適用しうるのはもちろんであ
る。
り、Cはそのキャビン、1は開閉しうるリアグリルであ
る。このリアグリル1が本発明の対象となっているもの
(特許請求の範囲でいうカバー)であるが、とくにリア
グリルに限定されることはなく、たとえばキャビンCの
ドアDなど、様々な部材に適用しうるのはもちろんであ
る。
【0017】図2には組立前の前記リアグリル1が詳細
に示されている。2はFRPカバー部材(以下、単にカ
バー部材という)、3は金属製フレーム(以下、単にフ
レームという)である。カバー部材2を構成するFRP
は周知のものであり、合成樹脂に補強用のガラス繊維や
炭素繊維が混入されたものである。図2のカバー部材2
はその凸部側がホィールローダWの外面側となるため、
成型時には予め雌型にゲルコート材料を塗布しておく。
それによって耐侯性、防水性が備わり、彩色が施され、
表面が美麗に仕上がる。2aはラジエータへの通気開口
である。
に示されている。2はFRPカバー部材(以下、単にカ
バー部材という)、3は金属製フレーム(以下、単にフ
レームという)である。カバー部材2を構成するFRP
は周知のものであり、合成樹脂に補強用のガラス繊維や
炭素繊維が混入されたものである。図2のカバー部材2
はその凸部側がホィールローダWの外面側となるため、
成型時には予め雌型にゲルコート材料を塗布しておく。
それによって耐侯性、防水性が備わり、彩色が施され、
表面が美麗に仕上がる。2aはラジエータへの通気開口
である。
【0018】また、図3に示されているように、カバー
部材2の内側(特許請求の範囲でいう背面側)には、そ
の溝上の凹部にウレタンフォーム4が充填されており、
そのうえでオーバーレイ5または15によって密封され
ている。それによってカバー部材2に補強リブ6が構成
されている。このように、補強リブも容易に形成するこ
とができる。したがって、従来の、樹脂のみまたはFR
Pのみのカバーにリブを形成する場合に、雌型だけでは
なく、リブ用のキャビティを有する精巧な雄型を必要と
し、かなり高価なものとなっていたのと比較して、大幅
に製造コストの低下が達成される。
部材2の内側(特許請求の範囲でいう背面側)には、そ
の溝上の凹部にウレタンフォーム4が充填されており、
そのうえでオーバーレイ5または15によって密封され
ている。それによってカバー部材2に補強リブ6が構成
されている。このように、補強リブも容易に形成するこ
とができる。したがって、従来の、樹脂のみまたはFR
Pのみのカバーにリブを形成する場合に、雌型だけでは
なく、リブ用のキャビティを有する精巧な雄型を必要と
し、かなり高価なものとなっていたのと比較して、大幅
に製造コストの低下が達成される。
【0019】なお、充填物はウレタンフォームに限定さ
れることはなく、たとえば空洞にしておいてもよい。本
実施例ではカバー部材2の板厚を約2.5mmとし、オ
ーバーレイ5の板厚を約2.0mmとしているがとくに
限定されるものではない。
れることはなく、たとえば空洞にしておいてもよい。本
実施例ではカバー部材2の板厚を約2.5mmとし、オ
ーバーレイ5の板厚を約2.0mmとしているがとくに
限定されるものではない。
【0020】図2にもどって、フレーム3は全体にほぼ
四角の環状を呈しており、ちょうどカバー部材2の内側
周縁に嵌まり込むようにされている。フレーム3の各辺
部にはそれぞれ複数個の貫通孔7が穿孔されたブラケッ
ト8が一体に形成されている。このブラケット8は組立
時にカバー部材2に接合される部分である。すなわち、
ブラケット8のカバー部材2に対応する面に接着剤を塗
布したうえでカバー部材2内周縁に嵌め込み接着する。
ついで、FRPからなる溶融状態またはかなり軟化した
状態のオーバーレイ9によって前記ブラケット8の部分
をカバー部材2の内面とのあいだに挟着する。図2には
オーバーレイ9としてすでに出来上がった帯状の部材が
示されている。しかし、これは理解容易のために便宜状
描いたものであって、実際は最初からこのようなFRP
板状を呈しているのではなく、たとえば、カバー部材2
にフレーム3を接着したのちに、ブラケット8を覆い尽
くすようにスプレイアップ若しくはハンドレイアップに
よってオーバーレイを形成するもの、またはその他の周
知の方法を用いて形成するものである。
四角の環状を呈しており、ちょうどカバー部材2の内側
周縁に嵌まり込むようにされている。フレーム3の各辺
部にはそれぞれ複数個の貫通孔7が穿孔されたブラケッ
ト8が一体に形成されている。このブラケット8は組立
時にカバー部材2に接合される部分である。すなわち、
ブラケット8のカバー部材2に対応する面に接着剤を塗
布したうえでカバー部材2内周縁に嵌め込み接着する。
ついで、FRPからなる溶融状態またはかなり軟化した
状態のオーバーレイ9によって前記ブラケット8の部分
をカバー部材2の内面とのあいだに挟着する。図2には
オーバーレイ9としてすでに出来上がった帯状の部材が
示されている。しかし、これは理解容易のために便宜状
描いたものであって、実際は最初からこのようなFRP
板状を呈しているのではなく、たとえば、カバー部材2
にフレーム3を接着したのちに、ブラケット8を覆い尽
くすようにスプレイアップ若しくはハンドレイアップに
よってオーバーレイを形成するもの、またはその他の周
知の方法を用いて形成するものである。
【0021】かかる方法により、図4に示すように、溶
融オーバーレイ9が前記貫通孔7を通ってカバー部材2
の内面と溶着し、一方、フレーム3のブラケット周辺部
はオーバーレイ9とカバー部材2の裏面とが溶着、固化
するので、ブラケット8の部分をしっかりと挟着するこ
ととなり、フレーム3を強固に固着することができる。
カバー部材2の形状が許せば前記オーバーレイ5または
15と本オーバーレイ9とを同時に施工してもよい。
融オーバーレイ9が前記貫通孔7を通ってカバー部材2
の内面と溶着し、一方、フレーム3のブラケット周辺部
はオーバーレイ9とカバー部材2の裏面とが溶着、固化
するので、ブラケット8の部分をしっかりと挟着するこ
ととなり、フレーム3を強固に固着することができる。
カバー部材2の形状が許せば前記オーバーレイ5または
15と本オーバーレイ9とを同時に施工してもよい。
【0022】また、図2、3に示されるように、フレー
ム3の上縁にはホィールローダーW車体に開閉自在に取
り付けるためのヒンジ10があらかじめ取り付けられて
いる。フレーム3の両側縁には開閉用ガスシリンダー
(図5の符号18)を取り付けるための金具11および
消音パネル(図5の符号19)を取り付けるための金具
12およびラジエータプロテクタ(図5の符号20)を
取り付けるための取付孔16が形成されている。そして
フレーム3の下縁にはロック(図5の符号21)を取り
付けるための金具13が取り付けられている。
ム3の上縁にはホィールローダーW車体に開閉自在に取
り付けるためのヒンジ10があらかじめ取り付けられて
いる。フレーム3の両側縁には開閉用ガスシリンダー
(図5の符号18)を取り付けるための金具11および
消音パネル(図5の符号19)を取り付けるための金具
12およびラジエータプロテクタ(図5の符号20)を
取り付けるための取付孔16が形成されている。そして
フレーム3の下縁にはロック(図5の符号21)を取り
付けるための金具13が取り付けられている。
【0023】図2、3に示されるように、カバー部材2
の内側には消音パネル(図5の符号19)を取り付ける
ための複数個の固定金具14が取り付けられている。こ
の固定金具14の取り付け方法は前述のフレーム3とカ
バー部材2との接合と同様に、接着剤とオーバーレイ1
5とによって固着されている。
の内側には消音パネル(図5の符号19)を取り付ける
ための複数個の固定金具14が取り付けられている。こ
の固定金具14の取り付け方法は前述のフレーム3とカ
バー部材2との接合と同様に、接着剤とオーバーレイ1
5とによって固着されている。
【0024】図5には、叙上のごとく構成されたリアグ
リル1に開閉用ガスシリンダー18、消音パネル19、
ラジエータプロテクター20およびロック21が取り付
けられ、車体B側にキャッチ22が取り付けられた状態
が示されている。
リル1に開閉用ガスシリンダー18、消音パネル19、
ラジエータプロテクター20およびロック21が取り付
けられ、車体B側にキャッチ22が取り付けられた状態
が示されている。
【0025】本実施例では、フレームが四角の環状を呈
し、カバー部材の全周縁に勘合するタイプであったが、
とくにそのタイプに限定されることはない。たとえば、
カバー部材の上縁と両側縁の三縁のみに対応する全体に
コの字状のフレームであってもよい。かかるカバーで
は、ラジエータプロテクタを取り付けるためのブラケッ
トおよびその下縁のロックはFRPカバー部材に取り付
けることになるが、ラジエータプロテクタおよびロック
にはヒンジやガスシリンダー固定金具のように大きな荷
重が加わることがないため、とくに問題にはならない。
し、カバー部材の全周縁に勘合するタイプであったが、
とくにそのタイプに限定されることはない。たとえば、
カバー部材の上縁と両側縁の三縁のみに対応する全体に
コの字状のフレームであってもよい。かかるカバーで
は、ラジエータプロテクタを取り付けるためのブラケッ
トおよびその下縁のロックはFRPカバー部材に取り付
けることになるが、ラジエータプロテクタおよびロック
にはヒンジやガスシリンダー固定金具のように大きな荷
重が加わることがないため、とくに問題にはならない。
【0026】また、本実施例ではフレームのブラケット
などに溶融オーバーレイが貫通する孔が穿孔されている
が、とくに貫通孔に限定されることはない。たとえばブ
ラケットに複数個の突起を形成しておき、オーバーレイ
がこの突起に貫通された状態で固化するようにしてもよ
い。
などに溶融オーバーレイが貫通する孔が穿孔されている
が、とくに貫通孔に限定されることはない。たとえばブ
ラケットに複数個の突起を形成しておき、オーバーレイ
がこの突起に貫通された状態で固化するようにしてもよ
い。
【0027】本実施例ではリアグリルを示したが、前述
の如くとくにリアグリルに限定されることはない。ラジ
エータプロテクターや消音パネルに代わって、たとえば
キャビンのドアの場合はドアハンドルの取付けが必要と
なり、エンジンルームの場合は排気管エアクリーナ、灯
具類などの取り付けが必要になる場合があるが、このと
きも金属製フレームを利用すれば容易かつ強固に取り付
けられる。
の如くとくにリアグリルに限定されることはない。ラジ
エータプロテクターや消音パネルに代わって、たとえば
キャビンのドアの場合はドアハンドルの取付けが必要と
なり、エンジンルームの場合は排気管エアクリーナ、灯
具類などの取り付けが必要になる場合があるが、このと
きも金属製フレームを利用すれば容易かつ強固に取り付
けられる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、カバー部材の材料とし
てFRPを用いているため、簡易な方法によって安価に
製造することができるとともに、前記FRPカバーに金
属製フレームを接合しているため、車両各部のカバーに
必要な十分な剛性と強度とを備え、かつ軽量に仕上が
る。したがって、車両への組付け、また組付け後の開閉
などの作業が人の力で十分可能となる。この金属製フレ
ームは、前記FRPカバー部材の背面に接着剤によって
接着されるとともにカバー部材とオーバーレイとで挟着
されるため、カバー部材に強固に接合される。さらに、
ヒンジ、ガスシリンダー、ロックなども溶接やボルトオ
ン方式で前記金属製フレームに容易にかつ強固に取り付
けることができる。
てFRPを用いているため、簡易な方法によって安価に
製造することができるとともに、前記FRPカバーに金
属製フレームを接合しているため、車両各部のカバーに
必要な十分な剛性と強度とを備え、かつ軽量に仕上が
る。したがって、車両への組付け、また組付け後の開閉
などの作業が人の力で十分可能となる。この金属製フレ
ームは、前記FRPカバー部材の背面に接着剤によって
接着されるとともにカバー部材とオーバーレイとで挟着
されるため、カバー部材に強固に接合される。さらに、
ヒンジ、ガスシリンダー、ロックなども溶接やボルトオ
ン方式で前記金属製フレームに容易にかつ強固に取り付
けることができる。
【図1】本発明のカバーが取り付けられる車両の一例で
あるホィールローダーの側面図である。
あるホィールローダーの側面図である。
【図2】本発明のカバーの一実施例を示す組立前の斜視
図である。
図である。
【図3】組立後の図2のカバーの側断面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】組立後の図2のカバーに諸部材が取り付けられ
た状態を示す側面図である。
た状態を示す側面図である。
1・・・リアグリル 2・・・カバー部材 3・・・フレーム 5、9・・・オーバーレイ 7・・・貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池内 司 兵庫県加古郡稲美町岡2680番地 川崎重 工業株式会社 播州工場内 (56)参考文献 実開 昭59−97169(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 25/10 B62D 29/04
Claims (4)
- 【請求項1】繊維強化樹脂から成形されたカバー部材と
金属製フレームとからなり、該金属製フレームが、上記
カバー部材の内側周縁に嵌まり込むように環状を呈して
おり、且つ対応するカバー部材の内周面に接合されるブ
ラケットが形成されており、該ブラケットが、前記カバ
ー部材と該カバー部材の背面に積層される樹脂層とで挟
着されるとともに接着剤によってカバー部材に接合され
てなる産業車両用の樹脂製カバー。 - 【請求項2】前記ブラケットに、溶融時の樹脂層が貫通
するための孔が穿設されてなる請求項1記載のカバー。 - 【請求項3】前記ブラケットに、溶融時の樹脂層を貫通
するための突起が形成されてなる請求項1記載のカバ
ー。 - 【請求項4】前記カバー部材の背面側に溝状の凹部が形
成されており、該凹部内に発泡合成樹脂が密封収容され
ることによってカバー部材の補強部が構成されてなる請
求項1記載のカバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279294A JP2883001B2 (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 産業車両用の樹脂製カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279294A JP2883001B2 (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 産業車両用の樹脂製カバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309259A JPH07309259A (ja) | 1995-11-28 |
JP2883001B2 true JP2883001B2 (ja) | 1999-04-19 |
Family
ID=14336969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10279294A Expired - Fee Related JP2883001B2 (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 産業車両用の樹脂製カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2883001B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112776897A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-05-11 | 江苏理工学院 | 一种汽车用复合材料检修口盖板 |
-
1994
- 1994-05-17 JP JP10279294A patent/JP2883001B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07309259A (ja) | 1995-11-28 |
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