JP2880634B2 - Pwm合成回路及びそれを使用したvtr - Google Patents

Pwm合成回路及びそれを使用したvtr

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JP2880634B2 JP5299795A JP29979593A JP2880634B2 JP 2880634 B2 JP2880634 B2 JP 2880634B2 JP 5299795 A JP5299795 A JP 5299795A JP 29979593 A JP29979593 A JP 29979593A JP 2880634 B2 JP2880634 B2 JP 2880634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカウンタの出力に基いて
PWM(パルス幅変調)パルスを発生し合成するPWM
合成回路及びそれを用いたVTR(ビデオテープレコー
ダ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】VTRにおいては、ヘッドドラムを駆動
するモータやキャプスタンを駆動するモータ等の速度制
御をマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)
を使用して行なうものが主流になってきている。図3は
このような速度制御回路をヘッドサーボ系に関して示し
ている。同図において、磁気ヘッドを搭載した回転シリ
ンダ(図示せず)を駆動するモータ36の速度制御は次
のようにして行なわれる。まず、クロックCLKをカウ
ントするフリーランカウンタ31の出力をインプットキ
ャプチャレジスタ32でモータ36側からのFGパルス
が入る度にラッチする。
【0003】そして、引き続く2つのラッチデータ間の
時間をCPU33で求めるとともに所定の基準値と比較
して、その差を計算する。PWM発生回路34では、こ
のCPU33の演算結果のデータに基いてPWM(パル
ス幅変調)信号を出力する。このPWM信号は、抵抗R
とコンデンサCから成る平滑回路で平滑された後、モー
タドライバ回路35に与えられる。37はFGパルスを
増幅するパルス増幅器である。
【0004】PWM発生回路34は図4に示すように第
1PWM回路5と第2PWM回路6、シフト回路7、A
ND回路8、OR回路9から成っている。第1PWM回
路5はCPU33からの11ビットのデータのうち、下
位の6ビットを受けて、その6ビットのデータに基づく
第1パルス(イ)を発生し、第2PWM回路6は上位5
ビットを受けて、その5ビットに基づく第2パルス
(ロ)を発生する。このように、CPU33からのデー
タを2つのPWM回路5、6で同時処理するのは時間的
な処理効率をかせぐためである。
【0005】図5は下位ビットD6〜D2がそれぞれ
”1”のときの第1PWM回路5の出力パルスを示し
ている。図5において、(a)はD6のみが ”1”
で、D1〜D5が ”0”のときの出力パルスを示し、
(b)はD5のみが ”1”で、D1〜D4、D6が ”
0”のときの出力パルス、(c)はD4のみが ”1”
で、D1〜D3、D5、D6が ”0”のときの出力パ
ルス、(d)はD3のみが ”1”で、D1、D2、D
4〜D6が ”0”のときの出力パルス、(e)はD2
のみが ”1”で、D1、D3〜D6が ”0”のときの
出力パルスをそれぞれ示している。
【0006】ここで、(f)にD1のみが ”1”で、
D2〜D6が ”0”のときの出力パルスを示していな
いのは、そのパルスの周期が大きく、図5に描けないか
らである。CPU33から与えられるデータによってD
1〜D6の値は決まり、第1パルス(イ)も決まるが、
その第1パルス(イ)は図5(a)〜(f)の組合せに
よって決まる。
【0007】次に、図6における(g)〜(k)は上位
ビットD11〜D7がそれぞれ ”1”のときに第2P
WM回路6から出力される第2パルス(ロ)を示してい
る。(g)はD11のみが ”1”のとき、(h)はD
10のみが ”1”のとき、(i)はD9のみが ”1”
のとき、(j)はD8のみが ”1”のとき、そして
(k)はD7のみが ”1”のときの第2パルス(ロ)
を示している。また、(m)はD11とD10が ”
1”のとき、(n)はD11、D10、D9が ”1”
のとき、(o)はD11〜D8が ”1”のとき、
(p)はD11〜D7が ”1”のときの出力パルス波
形をそれぞれ示している。(g)〜(k)の組合せによ
り、(m)〜(p)以外のパルスも出力されうることは
いうまでもない。図4に戻ってシフト回路7は上位ビッ
トD7〜D11の最下位ビットD7の重み分だけ、第2
パルス(ロ)をシフトさせるが、D7の重み分とは図6
(k)に示すパルス幅Tに相当する。
【0008】図7は第1PWM回路5と第2PWM回路
6の出力パルスの合成動作の一例を示している。ここ
で、(ハ)はシフト回路7の出力、(ニ)はAND回路
8の出力、(ホ)はOR回路9の出力をそれぞれ示して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、上位ビットD7〜D11が全て ”0”のとき、
合成結果(出力端子10の出力)も ”0”となってし
まう。即ち、D7〜D11が全て ”0”であると、シ
フト回路7の入力が ”0”となるため、そのシフト回
路7の出力も ”0”となり、AND回路8からパルス
は出力されなくなる。従って、出力端子10の出力は
”0”となる。
【0010】これは下位ビットに基づく第1パルス
(イ)があるにも拘らず、それが出力されないことであ
るから正しい速度制御信号が得られないことになる。図
8は横軸にCPU33からのデータ値、縦軸に出力端子
10の平均出力パルスをとって示す特性図であるが、上
記従来例ではデータ値の低いところで制御信号が欠落し
てしまうことを表わしている。このデータ値の低いとこ
ろは速度モード(SP、EP等)を切り換えた直後の過
渡状態に対応する。尚、定常状態はA付近のデータであ
って制御信号の欠落は生じない。従来例では速度切り換
えの過渡時の制御が不安定になり、画像乱れが生じる。
【0011】本発明はこのような問題を解決し、データ
値が低いところにおいてもPWM合成が正しく行なわれ
るようにしたPWM合成回路及びVTRを提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明では、カウンタの動作に基いて複数ビットのデ
ータを生じる手段と、前記データの下位ビットデータに
基づく第1パルスを発生する第1PWM回路と、前記デ
ータの上位ビットデータに基づく第2パルスを発生する
第2PWM回路と、前記上位ビットの最下位ビットの重
み分だけ前記第2パルスをシフトするシフト回路と、前
記シフト回路の出力と前記第1パルスの論理積をとる論
理積回路と、前記論理積回路の出力と前記第2パルスの
論理和をとる論理和回路とから成るPMW合成回路にお
いて、前記上位ビットが全て ”0”であることを検出
する検出手段と、前記検出手段が上位ビットの全て ”
0”を検出したとき前記第2PWM回路に上位ビットの
最下位ビットが ”1”であるときのパルスを出力させ
る手段と、前記検出回路が上位ビットの全て ”0”を
検出したとき前記第2PWM回路の出力を論理和回路に
与えないようになす禁止手段とを設けている。
【0013】
【作用】このような構成によると、PWM合成回路に入
力される上位ビットが全て ”0”のとき、検出回路が
これを検出する。その結果、第2PWM回路では上位ビ
ットの最下位ビットについて ”1”が入力されたと同
様の出力を発生する。従って、シフト回路が動作し、第
1PWM回路からのパルスを論理積回路が通過させる。
この論理積回路の出力は論理和回路に入力される。この
とき、論理和回路に別途入力される第2PWM回路から
の出力パルスは擬似のパルスであるから、これが出力さ
れては誤信号となるが、これは禁止手段によって禁止さ
れるので、論理和回路の出力に影響を与えない。
【0014】
【実施例】本発明を実施した図1において、図4の従来
例と同一部分には同一の符号を付してある。尚、この図
1のPWM発生回路は図3のPWM発生回路33の代わ
りに用いられ、VTRにおけるドラム用モータの速度制
御回路の一部を構成する。本実施例では、上位ビットが
全て ”0”であることを検出する検出回路11が設け
られている。この検出回路11はD7〜D11のビット
が与えられる5入力のNORゲートで構成されており、
5入力が全て ”0”のとき ”1”を出力する。この検
出回路11の出力 ”1”は第2PWM回路6にD7が
”1”であるときと同一のパルス(D7の重み分の幅
をもったパルス)を第2パルス(ロ)として生じさせ
る。
【0015】そのためシフト回路7は第2PWM回路6
からの第2パルス(ロ)をD7の重み分だけシフトして
AND回路8に与える。これによって第1PWM回路5
からの第1パルス(イ)はAND回路8で論理積された
後、OR回路9へ入力される。このとき、線路14を通
して第2PWM回路6からのパルス(ロ)がAND回路
13に与えられているが、このAND回路13の他入力
としては検出回路11の出力 ”1”をインバータ12
で反転した ”0”が加えられているので、第2PWM
回路6からのパルス(ロ)が擬似パルスとしてOR回路
9へ伝送されることはない。このように、インバータ1
2とAND回路13は上位ビットが全て”0”のときの
第2PWM回路の擬似出力の伝送を禁止する禁止手段を
構成する。
【0016】上位ビットD7〜D11のうち1つでも
”1”であると、禁止回路11の出力は ”0”とな
り、インバータ12を通して ”1”がAND回路13
に印加されるので、第2PWM回路6からの第2パルス
(ロ)はAND回路13を通ってOR回路9へ伝送され
る。また、このとき検出回路11から第2PWM回路6
に”1”は与えられないが、別途与えられているビット
D7〜D11の少なくとも1つが ”1”であることに
より第2PWM回路6から第2パルス(ロ)は出力され
るので、シフト回路7は通常のシフト動作を行なう。
【0017】本実施例による特性は図2のようになり、
CPU33(図3参照)からのデータ値が低いときでも
出力の欠落がなく、正確に得られる。従って、VTRに
おいて速度切り換え直後の過渡時に速度制御が充分に行
なわれ、画像乱れが生じない。
【0018】図1の回路はVTRのドラム用モータの速
度制御回路に用いられるものとして説明したが、キャプ
スタン用モータの速度制御回路にも同様に用いることが
できる。また、ドラム用モータやキャプスタン用モータ
の位相制御回路としても用いることができる。即ち、図
3の速度制御回路は位相制御回路としても使用できるか
ら、図1のPWM合成回路がVTRにおける回転体(ド
ラム用モータ、キャプスタン用モータ)の位相制御回路
に使用できるのである。
【0019】尚、図3の回路が位相制御としても使用で
きることを簡単に説明しておく。まず、速度制御回路と
しては先にも述べたが、フリーランカウンタ31の出力
(本来、ディジタル値である)を模式的に示すと、図9
(a)のようになる。今、FGパルスFG1がインプッ
トキャプチャレジスタ32に与えられると、カウント値
D1がラッチされる。続いて、次のFGパルスFG2に
よってカウント値D2がラッチされる。CPU33はD
2−D1=T1を計算する。そのT1に乗数nを掛けた
値が基準値と比較され、その差がPWM発生回路33に
与えられ、パルス化される。一方、位相制御の場合はC
PU33でラッチデータがPWM発生回路34に与えら
れるという点が相違するだけで、基本的には速度制御の
場合と同一である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、P
WM合成回路に入力されるデータ値の上位ビットが全て
”0”であっても、シフト回路が動作し、下位ビット
に基づくパルスは阻止されることなく、出力側へ伝送さ
れるので、出力信号の欠落が生じない。従って、このP
WM合成回路をVTRの回転体の速度制御回路や位相制
御回路に用いた場合、速度切り換え直後の過渡時の如く
PWM合成回路に入力されるデータ値が小さい場合に、
制御信号の欠落が生じないので、制御が円滑になり、再
生画像が乱れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したPWM合成回路の回路図。
【図2】その入出力特性図。
【図3】VTRのヘッドドラム用モータの速度制御回路
を示すブロック図。
【図4】従来のPWM合成回路を示す回路図。
【図5】その第1PWM回路の出力波形図。
【図6】その第2PWM回路の出力波形図。
【図7】その合成動作例を示す信号波形図。
【図8】従来例の入出力特性図。
【図9】図3の回路について位相制御にも使えることを
説明するための図。
【符号の説明】
5 第1PWM回路 6 第2PWM回路 7 シフト回路 8 AND回路 9 OR回路 10 出力端子 11 検出回路 31 フリーランカウンタ 32 インプットキャプチャレジスタ 33 CPU 36 モータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カウンタの動作に基いて複数ビットのデー
    タを生じる手段と、前記データの下位ビットデータに基
    づく第1パルスを発生する第1PWM回路と、前記デー
    タの上位ビットデータに基づく第2パルスを発生する第
    2PWM回路と、前記上位ビットの最下位ビットの重み
    分だけ前記第2パルスをシフトするシフト回路と、前記
    シフト回路の出力と前記第1パルスの論理積をとる論理
    積回路と、前記論理積回路の出力と前記第2パルスの論
    理和をとる論理和回路とから成るPWM合成回路におい
    て、 前記上位ビットが全て ”0”であることを検出する検
    出手段と、 前記検出手段が上位ビットの全て ”0”を検出したと
    き前記第2PWM回路に上位ビットの最下位ビットが
    ”1”であるときのパルスを出力させる手段と、 前記検出回路が上位ビットの全て ”0”を検出したと
    き前記第2PWM回路の出力を論理和回路に与えないよ
    うになす禁止手段と、 を設けたことを特徴とするPWM合成回路。
  2. 【請求項2】回転体の速度制御回路に請求項1のPWM
    合成回路を用いたことを特徴とするVTR。
  3. 【請求項3】回転体の位相制御回路に請求項1のPWM
    合成回路を用いたことを特徴とするVTR。
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