JP2880034B2 - 硬貨計数装置 - Google Patents

硬貨計数装置

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JP2880034B2
JP2880034B2 JP5011133A JP1113393A JP2880034B2 JP 2880034 B2 JP2880034 B2 JP 2880034B2 JP 5011133 A JP5011133 A JP 5011133A JP 1113393 A JP1113393 A JP 1113393A JP 2880034 B2 JP2880034 B2 JP 2880034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、硬貨包装機等
の硬貨処理機に備えられて、所定枚数の硬貨を確実に計
数するのに好適な硬貨計数装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば硬貨包装機等の硬貨処理
機には、所定枚数の硬貨を計数する硬貨計数装置が備え
られている。このような硬貨計数装置としては、例え
ば、本出願人が出願した実開昭59ー122664号公
報に記載された考案がある。この考案による硬貨計数装
置は、硬貨通路内に設けた磁気センサにより、硬貨の通
過を検出して硬貨の枚数を計数するとともに、その計数
値が所定値に達したときに、硬貨通路に設けたストッパ
により、所定枚数目の硬貨よりも後続の硬貨の移動を停
止させて、後段側への硬貨の送給を停止するものであ
る。前記の硬貨計数装置のストッパは、例えば本出願人
が出願した特公平3ー4956号公報に記載された発明
による硬貨処理機のように、ロータリーソレノイドによ
り駆動する構造となっている。このロータリーソレノイ
ドは、通常は磁力により前記ストッパを「開放状態」の
一定位置に保持し、磁気センサによる計数値が所定値に
達したときには、駆動回路から出力される信号により、
前記ストッパを回動させて硬貨通路に突出させ「閉塞状
態」とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の硬貨計数装置には、以下のような問題が
存在する。まず、例えば搬送する硬貨の変形により、搬
送速度が変化した場合や、硬貨計数装置の後段の機器の
トラブルにより硬貨の搬送が一時的に停止状態になって
しまったときには、硬貨が所定枚数計数されて、ストッ
パが硬貨通路内に突出しようとしても、硬貨が干渉して
所定位置までストッパを回動させることができないこと
がある。すると、その間にロータリーソレノイドへの電
流の供給が停止され、ストッパが元の「開放状態」に戻
ってしまう。したがって、所定枚数の硬貨が計数されて
も、後続の硬貨がストッパにより停止されず、そのまま
後段の機器、例えば硬貨包装装置に送給されてしまい、
所定枚数よりも多く包装されてしまうという、いわゆる
現金障害が発生してしまう。このような問題を解決する
ために、所定枚数目の硬貨がストッパを通過した後にス
トッパを突出させ、後続の硬貨を停止させるように、ロ
ータリーソレノイドのON状態を維持することが考えら
れるが、このようにすると、ロータリーソレノイドの異
常な温度上昇を招き、最悪の場合発火する恐れがある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、
硬貨の搬送速度が変化しても、所定枚数の硬貨でストッ
パを突出させて後続の硬貨を停止させ、確実に所定枚数
の硬貨を後段に供給することのできる硬貨計数装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、硬貨が移動す
る通路と、該通路内に臨みこの通路内に対して突出・退
避自在なストッパ部材およびこれを駆動するソレノイド
からなるストッパ機構と、前記通路内の前記ストッパ機
構の近傍に設けられて該通路を移動する硬貨を検出する
複数の磁気センサと、前記ストッパ機構を駆動する駆動
回路とを具備してなり、前記駆動回路では、前記磁気セ
ンサの検出信号から前記ストッパ機構を通過した硬貨を
計数するとともに、予め定められた枚数の硬貨を計数し
たときの前記磁気センサの検出信号に基づいて、硬貨の
中心が該硬貨の移動方向において前記ストッパ部材の中
心を越えた下流域で、かつ前記硬貨の移動方向において
異なる複数位置に対応した複数のタイミングで前記スト
ッパ部材が突出するよう、前記ストッパ部材を前記通路
内に突出させる駆動信号を前記ストッパ機構のソレノイ
ドに与える構成となっていることを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明の硬貨計数装置では、通路を通過する硬
貨を複数の磁気センサによりアナログデータで検出し
て、駆動回路により、通過した硬貨を計数して所定枚数
の硬貨が通過した後、硬貨の中心が該硬貨の移動方向に
おいて前記ストッパ部材の中心を越えた下流域で、かつ
前記硬貨の移動方向において異なる複数位置に対応した
複数のタイミングでストッパ部材が突出するよう、スト
ッパ機構のソレノイドに、ストッパ部材を通路内に突出
させる駆動信号を与える。したがって、一度の駆動信号
のみでストッパ部材を通路内に突出させて後続の硬貨の
移動を停止させることができなくても、硬貨の移動に伴
う複数のタイミングで、ストッパ機構のソレノイドに、
ストッパ部材を通路内に突出させる駆動信号を与えるこ
とができるので、いずれかのタイミングで、確実に、ス
トッパ部材を通路内に突出させて後続の硬貨の移動を停
止させることになる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。ここでは、例えば、硬貨包装機に硬貨計数装
置を備えた場合の実施例を用いて説明する。図1は、本
発明に係る硬貨計数装置1の要部を示す平面図である。
この図において符号2は、前段から導入されて後段側の
図示しない硬貨包装機に送給される硬貨Cの通路であ
り、硬貨Cは図中A方向に搬送される。
【0007】この通路2には、各種の硬貨Cを搬送でき
るように、搬送すべき硬貨Cの種類に対応して通路2の
幅を変更する図示しない調整機構が備えられている。
【0008】通路2の一側面には、硬貨Cの通過を停止
させるストッパ機構3が設けられている。このストッパ
機構3は、通路2内に臨み鉛直方向の軸線を中心として
回転自在に配設されたストッパピン4と、このストッパ
ピン(ストッパ部材)4をその軸線を中心として所定角
度回転駆動させる図示しないロータリーソレノイド(ソ
レノイド)とから構成されている。ストッパピン4は、
その上部の前記通路2に臨む部分の軸線に直交する方向
の断面が半円状に形成されており、ストッパピン4の軸
線を中心とした回転により、前記半円状の突出部分が通
路2に対して突出・退避して、通路2を「開放状態」・
「閉塞状態」とする構造とされている。ロータリーソレ
ノイド(図示なし)は、通常は磁石の磁力により所定の
位置を保持し、電流が供給されると電極が発生してスト
ッパピン4を回動させるものである。
【0009】通路2の底面の、前記ストッパピン4に対
向する位置よりも若干後段側の位置には、磁気センサ
(第1の磁気センサ)5が配設されている。また、硬貨
Cの搬送方向の後段側で、磁気センサ5から搬送すべき
硬貨Cの半径より微小な距離をおいた位置には、磁気セ
ンサ(第2の磁気センサ)6が配設されている。これら
の磁気センサ5,6は、磁束間を硬貨Cが通過すること
で、磁束が変化するのを検出し、その検出データを図2
に示すようなアナログ信号(検出信号)で出力するもの
である。図2において、符号アは磁気センサ5からの磁
束の検出値を示すもので、イは磁気センサ6からの磁束
の検出値を示すものである。この図において、これらの
検出値は硬貨Cが通過するときに磁束が低下することを
示している。
【0010】次に、図3に示す前記ストッパ機構3(図
1)を駆動する駆動回路Bについて説明する。図3に示
したように、磁気センサ5,6には、これらの磁気セン
サ5,6からのアナログ信号をデジタル信号に変換する
A/D変換器7を介して、計数制御機構8が接続されて
いる。計数制御機構8は、磁気センサ5,6からの信号
に基づいて、磁気センサ5,6を通過した硬貨Cの枚数
を計数し、所定枚数に達したときに、硬貨Cの移動を停
止させる停止信号を出力するものである。このとき、計
数制御機構8においては、搬送方向Aに搬送された硬貨
Cのみを計数する。すなわち、図2に示したように、磁
気センサ5からの検出値が予め設定した計数定数K以下
に低下した後に、磁気センサ6からの検出値が計数定数
K以下に低下した場合のみ、硬貨Cを計数するようにな
っている。また、この計数制御機構8は、予め設定され
る処理金種の信号も出力するようになっている。また、
停止タイミングデータ記憶部9は、硬貨Cが正常に搬送
されたときに硬貨Cを停止させるのに最適な図4に示す
状態におけるセンサ6の検出値X(図2)と、何らかの
原因でストッパピン4の通路2内への突出が阻止されて
しまったときに、再度ストッパピン4を突出させるのに
最適な図5に示す状態におけるセンサ6の検出値Y(図
2)とを、それぞれ処理すべき硬貨Cの金種ごとに記憶
するようになっている。そして、A/D変換器7から入
力される磁気センサ5,6の検出データ、停止タイミン
グデータ記憶部9で記憶している検出値X,Y、および
計数制御機構8からの信号に基づいて、硬貨Cの位置を
推定し、この硬貨Cを停止させるのに最適な位置におい
て、ストッパ駆動制御部10でストッパ機構3を駆動す
るロータリーソレノイド(図示なし)に駆動信号を出力
するようになっている。
【0011】次に、上記の構成からなる硬貨計数装置1
により、予め設定した所定枚数、例えば50枚の硬貨を
計数する場合の硬貨計数装置1の動作について、図1な
いし図5を参照して説明する。まず、正常に硬貨Cが搬
送された場合について説明する。硬貨Cの計数を開始し
て、駆動回路Bの計数制御機構8により磁気センサ5,
6を通過する硬貨Cの枚数を計数する。そして、49枚
目の硬貨を計数した後に、50枚目の硬貨C1が、図4
に示した状態となったとき、すなわち図2に示した磁気
センサ6の検出値が検出値Xに達した時点で、駆動回路
Bによりロータリーソレノイド(図示なし)を駆動さ
せ、ストッパ機構3のストッパピン4を通路2内に突出
させる。このタイミングでストッパピン4を突出させる
と、硬貨C1の移動とストッパピン4の突出動作とが同
時進行で行われることになり、後続の51枚目の硬貨C
2をある程度余裕のある状態で停止させることができ
る。このようにして、51枚目の硬貨C2はストッパピ
ン4により停止させられ、50枚、すなわち所定枚数の
硬貨Cのみが後段の硬貨包装機(図示なし)に送給され
る。
【0012】次に、例えば搬送する硬貨Cの変形によ
り、搬送速度が変化した場合や、後段の硬貨包装機(図
示なし)のトラブルにより硬貨Cの搬送が一時的に停止
状態になってしまったとき等、何らかの原因でストッパ
ピン4の通路2内への突出が阻止されてしまったときの
硬貨計数装置1の動作について説明する。まず、上記と
同様に、49枚目の硬貨を計数した後に、50枚目の硬
貨C1が、図4に示した状態となったとき、すなわち図
2に示した磁気センサ6の検出値が検出値Xに達した時
点で、駆動回路Bによりストッパ機構3のロータリーソ
レノイド(図示なし)を駆動させ、ストッパピン4を通
路2内に突出させる。このとき、前記したような何らか
の原因で50枚目の硬貨C1が停止あるいはその搬送速
度の低下が生じ、この硬貨C1によりストッパピン4の
通路2内への突出が阻止されたときには、ロータリーソ
レノイド(図示なし)への駆動回路Bからの出力信号に
よる電流が切れ、ロータリーソレノイド(図示なし)の
磁力により、ストッパピン4は通路2から退避して所定
の位置に復帰する。その後、50枚目の硬貨C1が移動
して、図5に示した状態となったとき、すなわち図2に
示した磁気センサ6の検出値が検出値Yに達した時点
で、再度、駆動回路Bによりロータリーソレノイド(図
示なし)を駆動させ、ストッパ機構3のストッパピン4
を通路2内に突出させる。このようにして、何らかの原
因でストッパピン4の通路2内への突出が阻止されたと
きにおいても、再度ストッパピン4を突出させて、51
枚目の硬貨C2を停止させ、50枚、すなわち所定枚数
の硬貨Cのみが後段の硬貨包装機(図示なし)に送給さ
れる。
【0013】以上、上述したように、硬貨計数装置1で
は、所定枚数の50枚の硬貨Cを計数したときに、何ら
かの原因でストッパピン4の通路2内への突出が阻止さ
れた場合においても、再度ストッパピン4を突出させ
て、51枚目の硬貨C2を停止させるので、確実に50
枚の硬貨Cを後段の硬貨包装機(図示なし)に送給する
ことができる。また、何らかの原因で50枚目の硬貨C
1によりストッパピン4の通路2内への突出が阻止され
たときには、ストッパピン4を一旦通路2から退避さ
せ、その後、再度ストッパピン4を突出させるので、ロ
ータリーソレノイド(図示なし)のON状態を維持させ
ることがなく、ロータリーソレノイド(図示なし)の異
常な温度上昇を招くことがなく、安全性を確保したうえ
で上記効果を得ることができる。
【0014】なお、上記実施例において、ストッパ機構
3をストッパピン4をロータリーソレノイドにより駆動
する機構としたが、この構成に限るものではなく、スト
ッパピンをソレノイドにより通路2に直交する方向に突
出・退避する構成としても同様の効果を得ることができ
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬貨計数
装置によれば、所定枚数の硬貨を計数したときに、スト
ッパ機構のストッパ部材を通路内に突出させて後続の硬
貨の移動を停止させるとともに、何らかの原因でストッ
パ部材の通路内への突出が阻止された場合においても、
複数回ストッパ部材を突出させて、後続の硬貨の移動を
停止させる。したがって、確実に所定枚数の硬貨のみを
後段の機器に送給することができる。また、ストッパ機
構を駆動するソレノイドのON状態を維持させることが
ないので、ソレノイドの異常な温度上昇を招くことがな
く、安全性を確保したうえで上記効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬貨計数装置の要部を示す平面図
である。
【図2】同硬貨計数装置の磁気センサによる検出値を示
す図である。
【図3】同硬貨計数装置の駆動回路を示すブロック図で
ある。
【図4】同硬貨計数装置において、硬貨が正常に搬送さ
れたときのストッパ機構の駆動タイミングを示す平面図
である。
【図5】同硬貨計数装置において、硬貨が正常に搬送さ
れなかったときのストッパ機構の駆動タイミングを示す
平面図である。
【符号の説明】
1 硬貨計数装置 2 通路 3 ストッパ機構 4 ストッパピン(ストッパ部材) 5,6 磁気センサ B 駆動回路 C 硬貨

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨が移動する通路と、該通路内に臨み
    この通路内に対して突出・退避自在なストッパ部材およ
    びこれを駆動するソレノイドからなるストッパ機構と、
    前記通路内の前記ストッパ機構の近傍に設けられて該通
    路を移動する硬貨を検出する複数の磁気センサと、前記
    ストッパ機構を駆動する駆動回路とを具備してなり、 前記駆動回路では、前記磁気センサの検出信号から前記
    ストッパ機構を通過した硬貨を計数するとともに、予め
    定められた枚数の硬貨を計数したときの前記磁気センサ
    の検出信号に基づいて、硬貨の中心が該硬貨の移動方向
    において前記ストッパ部材の中心を越えた下流域で、か
    つ前記硬貨の移動方向において異なる複数位置に対応し
    た複数のタイミングで前記ストッパ部材が突出するよ
    う、前記ストッパ部材を前記通路内に突出させる駆動信
    号を前記ストッパ機構のソレノイドに与える構成となっ
    ていることを特徴とする硬貨計数装置。
JP5011133A 1993-01-26 1993-01-26 硬貨計数装置 Expired - Lifetime JP2880034B2 (ja)

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JPH02228582A (ja) * 1989-03-01 1990-09-11 Fuji Electric Co Ltd 物品識別装置
JPH034956A (ja) * 1989-05-31 1991-01-10 Tonen Corp 超音波霧化装置

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