JP2879860B2 - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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JP2879860B2
JP2879860B2 JP15604591A JP15604591A JP2879860B2 JP 2879860 B2 JP2879860 B2 JP 2879860B2 JP 15604591 A JP15604591 A JP 15604591A JP 15604591 A JP15604591 A JP 15604591A JP 2879860 B2 JP2879860 B2 JP 2879860B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性に優れるエポキシ
樹脂及びエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関する
ものであり、本発明の組成物は成形材料,注型材料,積
層材料,複合材料,塗料,接着剤,レジストなどの広範
囲の用途に極めて有用である。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質,耐水性,耐薬品
性,耐熱性,電気的性質などの優れた硬化物となり、接
着剤,塗料,積層板,成形材料,注型材料などの幅広い
分野に利用されている。
【0003】従来、工業的に最も使用されているエポキ
シ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロルヒドリンを
反応させて得られる液状および固形のビスフェノ−ルA
型エポキシ樹脂がある。一方、耐熱性の要求されるIC
の封止材にはノボラック型エポキシ樹脂が主に使用され
ている。
【0004】また、トリス(ヒドロキシフェニル)メタ
ンのポリグリシジルエ−テル等の3官能タイプのエポキ
シ樹脂が高耐熱エポキシ樹脂として知られており、US
P4672103ではICの封止材に適した固形のトリ
ス(ヒドロキシフェニル)メタン型ポリグリシジルエ−
テルが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この固
形のトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型ポリグリシ
ジルエ−テルはエポキシ基を介して高分子化させている
為、耐熱性が充分ではない。一方、最近の電子産業など
の目ざましい発達に伴い、これらに使用される電気絶縁
材料などに要求される耐熱性は益々厳しくなっており、
耐熱性に優れたエポキシ樹脂の出現が待ち望まれてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、耐熱性に優れるエポキシ樹脂を求めて鋭意研
究した結果、一般式(2)
【0007】
【化2】
【0008】(式中R、R 及びZ 、Z 及び
nは後記する式(1)に於けるのと同じ意味を表す。)
で表わされるエポキシ樹脂のアルコ−ル性水酸基をエポ
キシ化したエポキシ樹脂が前述された如き特性を兼ね備
えたものであることを見い出して本発明を完成させるに
到った。すなわち本発明は (1)下記一般式(1) (式中R及びRは同一若しくは異なり、2個以上の
フェノール性水酸基をもつ化合物の水酸基が除かれた残
基を示す。Z及びZは同一若しくは異なり0又は
1以上の整数を示し、ZとZ の合計は1以上であ
る。またMはグリシジル基又は水素原子であり、nは1
以上の整数を示す。但し、nが1の場合Mは必ずグリシ
ジル基であり、nが2以上の場合Mは少なくとも1個が
グリシジル基である。また、Zが0であるときは式
(1)中の下記式(a)は水素原子を、またZが0で
あるときは、式(1)中の下記式(b)は水素原子を示
す。)で表されるエポキシ樹脂、
【0009】
【化3】
【0010】(2)エポキシ樹脂及び硬化剤、さらに必
要により硬化促進剤から構成されるエポキシ樹脂組成物
において、該エポキシ樹脂成分として一般式(1)のエ
ポキシ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組
成物、 (3)(2)項記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物 を提供するものである。
【0011】本発明のエポキシ樹脂は例えば一般式
(2)で表されるエポキシ樹脂のアルコ−ル性水酸基と
エピクロルヒドリンとの反応を例えば4級アンモニウム
塩あるいはジメチルスルホキシドの存在下行うことによ
り得ることができる。一般式(2)で表されるエポキシ
樹脂のアルコ−ル性水酸基とエピクロルヒドリンとの反
応を、一般のアルコ−ル類とエピクロルヒドリンとの反
応で行われているようにルイス酸触媒の存在下行うと一
般式(2)で表されるエポキシ樹脂のエポキシ基とアル
コ−ル性水酸基との反応も同時におこる為本発明の一般
式(2)で示される化合物のアルコ−ル性水酸基のみが
エポキシ化されたエポキシ樹脂を得ることは困難であ
る。尚、過剰のエピクロルヒドリンを使用して強アルカ
リの存在下で一般式(2)の化合物に反応させてもアル
コ−ル性水酸基には反応しない。本発明者らは鋭意検討
の結果一般式(2)で表されるエポキシ樹脂のアルコ−
ル性水酸基は一般のアルコ−ル類より反応性に富んでお
り、アルカリ金属水酸化物と例えば4級アンモニウム塩
あるいはジメチルスルホキシドを併用すると驚くべきこ
とにアルコ−ル性水酸基とエピクロルヒドリンとの反応
を選択的に行えることを見い出し本発明を完成させるに
到った。またアルカリ金属水酸化物の量を調節すること
により一般式(2)で表されるエポキシ樹脂のアルコ−
ル性水酸基を所望の割合にエポキシ化することができ
る。
【0012】以下、本発明の詳細を説明する。本発明の
一般式(1)で表されるエポキシ樹脂としては、例えば
一般式(1)におけるR1 及びR2 が3個以上のフェノ
ール性水酸基をもつ化合物の水酸基が除かれた残基を示
すものとしては、式
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】(式中pは0又は1以上の整数を示す)
【0025】
【化15】
【0026】(式中pは0又は1以上の整数を示す)R
1 及びR2 が2個のフェノール性水性基をもつ化合物の
水酸基が除かれた残基を示すものとしては、式
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】
【化18】
【0030】
【化19】
【0031】
【化20】
【0032】
【化21】
【0033】
【化22】
【0034】
【化23】
【0035】
【化24】
【0036】
【化25】
【0037】
【化26】
【0038】
【化27】
【0039】
【化28】
【0040】
【化29】
【0041】
【化30】
【0042】
【化31】
【0043】
【化32】
【0044】
【化33】
【0045】
【化34】
【0046】
【化35】
【0047】
【化36】
【0048】
【化37】
【0049】
【化38】
【0050】
【化39】
【0051】
【化40】
【0052】
【化41】
【0053】
【化42】
【0054】
【化43】
【0055】
【化44】
【0056】
【化45】
【0057】
【化46】
【0058】
【化47】
【0059】
【化48】
【0060】
【化49】
【0061】
【化50】
【0062】
【化51】
【0063】
【化52】
【0064】
【化53】
【0065】
【化54】
【0066】
【化55】
【0067】であるものなどが挙げられるがこれらに限
定されるものではない。また一般式(1)におけるR1
及びR2 は別々のものを含んでも良い。
【0068】一般式(2)で表されるエポキシ樹脂のア
ルコ−ル性水酸基とエピクロルヒドリンとの反応はアル
カリ金属水酸化物の存在下、例えばジメチルスルホキシ
ドあるいは4級アンモニウム塩を使用することにより行
うことができる。その際溶剤としてアルコ−ル類、芳香
族炭化水素類、ケトン類、環状及びエ−テル化合物等を
併用しても構わない。ジメチルスルホキシドあるいは4
級アンモニウム塩を使用しないと反応が充分に進行せ
ず、アルカリ金属水酸物が多量に残存する為高分子化を
起こし本発明のエポキシ樹脂を製造することは困難であ
る。
【0069】ジメチルスルホキシドの使用量は一般式
(2)で表されるエポキシ樹脂に対して5重量%〜30
0重量%が好ましい。一般式(2)で表されるエポキシ
樹脂に対して5重量%以下であると一般式(2)で表さ
れるエポキシ樹脂のアルコ−ル性水酸基とエピクロルヒ
ドリンとの反応が遅くなる為長時間の反応が必要となり
好ましくない。一般式(2)で表されるエポキシ樹脂に
対して300重量%を超えると増量した効果はほとんど
なくなる一方容積効率も悪くなり好ましくない。
【0070】4級アンモニウム塩としてはテトラメチル
アンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブ
ロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド
等が挙げられ、その使用量は一般式(2)で表されるエ
ポキシ樹脂のアルコ−ル性水酸基1当量に対して0.3
〜50gが好ましい。水酸基1当量に対して0.3g未
満であると一般式(2)で表されるエポキシ樹脂のアル
コ−ル性水酸基とエピクロルヒドリンとの反応が遅くな
り長時間の反応が必要となり好ましくない。水酸基1当
量に対して50gを超えると増量した効果はほとんどな
くなる一方コストが高くなり好ましくない。
【0071】エピクロルヒドリンの使用量は一般式
(2)で表されるエポキシ樹脂のエポキシ化させたいア
ルコ−ル性水酸基1当量に対して当量以上使用すれば良
い。しかしながら水酸基1当量に対して30倍当量を超
えると増量した効果はほとんどなくなる一方容積効率も
悪くなり好ましくない。
【0072】アルカリ金属水酸化物としては、苛性ソ−
ダ,苛性カリ,水酸化リチウム,水酸化カルシウムなど
が使用できるが苛性ソ−ダが好ましい。アルカリ金属水
酸化物の使用量は一般式(2)で表されるエポキシ樹脂
のエポキシ化したいアルコ−ル性水酸基1当量に対して
ほぼ当量使用すれば良い。一般式(2)で表されるエポ
キシ樹脂のアルコ−ル性水酸基を全量エポキシ化する場
合は過剰に使用しても構わないが、アルコ−ル性水酸基
1当量に対して2倍当量を超えると若干高分子化が起こ
る傾向にある。アルカリ金属水酸化物は固形でも水溶液
でも構わない。また水溶液を使用する場合は反応中、反
応系内の水は常圧下、減圧下において反応系外に留去し
ながら反応を行うこともできる。
【0073】反応温度は30〜100℃が好ましい。反
応温度が30℃未満であると反応が遅くなり長時間の反
応が必要となる。反応温度が100℃を超えると副反応
が多く起こり好ましくない。
【0074】反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及
びジメチルスルホキシドを減圧下留去した後、有機溶剤
に樹脂を溶解させアルカリ金属水酸化物で脱ハロゲン化
水素反応を行うことができる。一方、反応終了後、水洗
分離を行い副生塩およびジメチルスルホキシドあるいは
4級アンモニウム塩を分離し、油層より過剰のエピクロ
ルヒドリンを減圧下留去した後、有機溶剤に樹脂を溶解
させアルカリ金属水酸化物で脱ハロゲン化水素反応を行
っても良い。有機溶剤としては、メチルイソブチルケト
ン,ベンゼン,トルエン,キシレン等が使用できるが、
メチルイソブチルケトンが好ましい。それらは単独もし
くは混合系でも使用できる。
【0075】本発明のエポキシ樹脂は単独でまたは他の
エポキシ樹脂との併用で通常のエポキシ樹脂の場合と同
様硬化剤、さらに必要により硬化促進剤等を添加するこ
とにより硬化させることができる。
【0076】本発明で用いられる硬化剤はアミン系化合
物,酸無水物系化合物,アミド系化合物,フェノ−ル系
化合物などである。具体例としては、ジアミノジフェニ
ルメタン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラ
ミン,ジアミノジフェニルスルホン,イソホロンジアミ
ン,ジシアンジアミド,リノレン酸の2量体とエチレン
ジアミンとより合成されるポリアミド樹脂,無水フタル
酸,無水トリメリット酸,無水ピロメリット酸,無水マ
レイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸,無水メチルナジック酸,ヘキサヒド
ロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル酸,フ
ェノ−ルノボラック,及びこれらの変性物などが挙げら
れる。これらの硬化剤はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0077】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ基に
対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基に対
して0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量を
越える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化物
性は得られない恐れがある。
【0078】また本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化促
進剤を用いて硬化させても差し支えない。硬化促進剤と
しては例えばイミダゾ−ル類,第3級アミン類,フェノ
−ル類,3フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレッ
クスなどのルイス酸塩等が挙げられる。また、必要に応
じて無機または有機の充填剤等の種々の配合剤を添加す
ることができる。
【0079】これらの硬化促進剤の使用量はエポキシ樹
脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好まし
い。
【0080】本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られ
ている方法と同様の方法で容易にエポキシ樹脂硬化物を
得ることができる。例えば本発明のエポキシ樹脂と硬化
剤,充填剤及びその他の添加剤とを必要に応じて押出
機,ニ−ダ,ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混
合し、混合物を溶融後注型あるいはトランスファ−成形
機などを用いて成形し、さらに80〜200℃に加熱す
ることにより硬化物を得ることができる。また本発明の
樹脂組成物を溶剤に溶解させ、ガラス繊維,カ−ボン繊
維,ポリエステル繊維,ポリアミド繊維,アルミナ繊
維,紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプリプレ
グを熱プレス成形して硬化物を得ることなどもできる。
【0081】
【実施例】次に本発明を実施例、応用実施例および応用
比較例により具体的に説明するが、以下において部は特
に断わりのない限りすべて重量部であるものとする。ま
た加水分解性塩素含有量とはエポキシ樹脂をジオキサン
に溶解し、1N−水酸化カリウムのエタノ−ル溶液を加
え、還流状態で30分間加熱した時に脱離する塩素イオ
ンを硝酸銀溶液で滴定して定量し、該化合物中の塩素原
子の重量を重量百分率で表したものである。
【0082】実施例1 一般式(2)におけるR1 及びR2
【0083】
【化56】
【0084】であるトリス(ヒドロキシフェニル)メタ
ンのポリグリシジルエ−テルにおいて、一般式(2)に
おける平均のnが0.78,エポキシ当量205,加水
分解性塩素含有量0.071%,軟化点71.0℃,溶
融粘度(150℃)3.6ポイズのエポキシ樹脂(エポ
キシ樹脂(e))199部をエピクロルヒドリン370
部に溶解させた後、撹拌下70℃でテトラメチルアンモ
ニウムクロライド6部を加え、次いで48%NaOH3
0部を100分かけて滴下した。滴下後さらに70℃で
3時間反応を行った。反応終了後水200部を加えて水
洗した。油水分離後、油層よりエピクロルヒドリンの大
半を減圧下に留去し、その後メチルイソブチルケトン4
50部に溶解させ、さらに30%NaOH5部を加え7
0℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2
回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチ
ルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量189,加水分
解性塩素含有量0.071%,軟化点71.0℃,溶融
粘度(150℃)3.6ポイズのエポキシ樹脂(a)1
95部を得た。得られたエポキシ樹脂(a)はエポキシ
当量から計算すると一般式(2)におけるアルコ−ル性
水酸基0.78個の内約0.46個がエポキシ化されて
いる。
【0085】実施例2 一般式(2)におけるR1 及びR2 が実施例1と同じも
のであるトリス(ヒドロキシフェニル)メタンのポリグ
リシジルエ−テルにおいて、
【0086】一般式(2)における平均のnが0.7
8、エポキシ当量205、加水分解性素含有量0.07
1%,軟化点71.0℃,溶融粘度(150℃)3.6
ポイズのエポキシ樹脂(エポキシ樹脂(e))199部
をエピクロルヒドリン370部とジメチルスルホキシド
185部に溶解させた後、撹拌下70℃で98.5%N
aOH10.6部を100分かけて添加した。添加後さ
らに70℃で3時間反応を行った。次いで過剰の未反応
エピクロルヒドリンおよびジメチルスルホキシドの大半
を減圧下に留去し、副生塩とジメチルスルホキシドを含
む反応生成物をメチルイソブチルケトン450部に溶解
させ、さらに30%NaOH5部を加え70℃で1時間
反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行っ
た。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸
留回収して、エポキシ当量187,加水分解性塩素含有
量0.07%,軟化点71.0℃,溶融粘度(150
℃)3.5ポイズのエポキシ樹脂(b)197部を得
た。
【0087】得られたエポキシ樹脂(b)はエポキシ当
量から計算すると一般式(2)におけるアルコ−ル性水
酸基0.78個の内約0.52個がエポキシ化されてい
る。
【0088】実施例3 一般式(2)におけるR1 及びR2
【0089】
【化57】
【0090】であるエポキシ樹脂において、一般式
(2)における平均のnが1.46,エポキシ当量30
8,加水分解性塩素含有量0.107%,軟化点88.
0℃,溶融粘度(150℃)16ポイズのエポキシ樹脂
(エポキシ樹脂(f))188部を使用した以外は実施
例1と同様にして、エポキシ当量241,加水分解性塩
素含有量0.074%,軟化点82.0℃,溶融粘度
(150℃)11.0ポイズのエポキシ樹脂(c)18
7部を得た。得られたエポキシ樹脂(c)はエポキシ当
量から計算すると一般式(2)におけるアルコ−ル性水
酸基1.46個のほとんどがエポキシ化されている。
【0091】実施例4 一般式(2)におけるR1 及びR2 が
【0092】
【化58】
【0093】(式中pは0又は1以上の整数を示す)で
あるクレゾ−ルノボラックエポキシ樹脂において、一般
式(2)における平均のnが0.38,上式における平
均のpが2.2,エポキシ当量199,加水分解性塩素
含有量0.035%,軟化点45.0℃,溶融粘度(1
50℃)0.5ポイズのエポキシ樹脂(g)240部を
使用した以外は実施例2と同様にしてエポキシ当量19
0,加水分解性塩素含有量0.034%,軟化点43.
5℃,溶融粘度(150℃)0.5ポイズのエポキシ樹
脂(d)241部を得た。得られたエポキシ樹脂(d)
はエポキシ当量から計算すると一般式(2)におけるア
ルコ−ル性水酸基0.38個の内約0.33個がエポキ
シ化されている。
【0094】実施例1〜4で得られたエポキシ樹脂
(a)〜(d)、比較としてエポキシ樹脂(e)〜
(g)の樹脂物性を表−1に示す。
【0095】応用実施例1〜4および応用比較例1〜3 エポキシ樹脂として実施例1〜4で得られたエポキシ樹
脂(a)〜(d)、比較としてエポキシ樹脂(e)〜
(g)、硬化剤としてカヤハ−ドMCD(日本化薬製、
メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物)、
硬化促進剤として2E4MZ(2−エチル−4−メチル
イミダゾ−ル)を用い、エポキシ樹脂のエポキシ基1個
に対して酸無水物基が0.9個になる様に表1に示す組
成(数値は重量部を示し)で配合して、これらを100
℃で2時間、次いで120℃で2時間、更に200℃で
5時間の条件で硬化せしめて試験片とし、JIS K−
6911に準拠して熱変形温度、曲げ強度、吸水率を測
定した。結果を表1に示す。
【0096】 表 1 項 目 応 用 実 施 例 1 2 3 4 エポキシ樹脂(a) 100 エポキシ樹脂(b) 100 エポキシ樹脂(c) 100 エポキシ樹脂(d) 100 エポキシ樹脂(e) エポキシ樹脂(f) エポキシ樹脂(g) 樹 エポキシ当量(g/eq) 189 187 241 190 脂 加水分解性塩素含有量(%) 0.071 0.070 0.074 0.034 物 軟 化 点(℃) 71.0 71.0 82.0 43.5 性 溶融粘度(150℃,ps) 3.6 3.5 11.0 0.5 配 カヤハードMCD 84.8 85.7 66.5 84.3 合 2E4MZ 1 1 1 1 硬物 熱変形温度(℃) 245 246 237 217 化性 曲げ強度(kg/mm2) 11.9 11.9 7.8 11.8 吸水率(100℃/20hr,%) 1.91 1.90 1.64 1.30
【0097】 表1(続き) 項 目 応 用 比 較 例 1 2 3 エポキシ樹脂(a) エポキシ樹脂(b) エポキシ樹脂(c) エポキシ樹脂(d) エポキシ樹脂(e) 100 エポキシ樹脂(f) 100 エポキシ樹脂(g) 100 樹 エポキシ当量(g/eq) 205 308 199 脂 加水分解性塩素含有量(%) 0.071 0.107 0.035 物 軟 化 点(℃) 71.0 88.0 45.0 性 溶融粘度(150℃,ps) 3.6 16.0 0.5 配 カヤハードMCD 78.1 52.0 80.5 合 2E4MZ 1 1 1 硬物 熱変形温度(℃) 235 210 210 化性 曲げ強度(kg/mm2) 11.8 7.9 9.2 吸水率(100℃/20hr,%) 2.0 1.75 1.36
【0098】表1から明らかように本発明のエポキシ樹
脂はアルコール性酸基にエピクロルヒドリンを反応させ
て多官能化していることにより、従来のエポキシ樹脂と
比較してエポキシ含有率が高くなり、それらを使用して
得られた硬化物は耐熱性、耐水性に優れていることがわ
かる。
【0099】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂およびエポキシ樹
脂組成物は耐熱性の優れた硬化物を与えることができ、
成形材料,注型材料,積層材料,複合材料,塗料,接着
剤,レジストなどの広範囲の用途に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/32 C08G 59/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) (式中R及びRは同一若しくは異なり、2個以上の
    フェノール性水酸基をもつ化合物の水酸基が除かれた残
    基を示す。Z及びZは同一若しくは異なり0又は
    1以上の整数を示し、ZとZ の合計は1以上であ
    る。またMはグリシジル基又は水素原子であり、nは1
    以上の整数を示す。但し、nが1の場合Mは必ずグリシ
    ジル基であり、nが2以上の場合Mは少なくとも1個が
    グリシジル基である。また、Zが0であるときは式
    (1)中の下記式(a)は水素原子を、またZが0で
    あるときは、式(1)中の下記式(b)は水素原子を示
    す。)で表されるエポキシ樹脂。 【化1】
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂及び硬化剤、さらに必要によ
    り硬化促進剤から構成されるエポキシ樹脂組成物におい
    て、該エポキシ樹脂成分として請求項1項記載のエポキ
    シ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項2項記載のエポキシ樹脂組成物の硬
    化物。
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