JP2878661B2 - Mpeg規格を有する映像ビット・ストリームをデコーディングする方法 - Google Patents

Mpeg規格を有する映像ビット・ストリームをデコーディングする方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MPEG規格を有
する映像ビット・ストリームをデコーディングする方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、添付図面を参照して、従来の技術
によるMPEG規格を有する映像ビット・ストリームを
デコーディングする方法について説明すれば、下記の通
りである。
【0003】図1は、一般的なMPEG規格を有する映
像ビット・ストリームをデコーディングする装置の構成
ブロック図を示す図面であり、図2から図5は、フレー
ムメモリの構造を示すダイヤグラムであり、図6は、M
PEG規格を有する映像ビット・ストリームをデコーデ
ィングする装置において、Iピクチャ・データ、Pピク
チャ・データ、及びBピクチャ・データ間の予測構造を
示すダイヤグラムである。
【0004】一般に、MPEG規格を有するデジタル映
像システムにおいて、各映像フレームデータは画素(Pi
xel)単位に標本化される(specified)が、各映像フレ
ームの情報量は膨大であるため、効率的な伝送、又は蓄
積のために、その情報量を減少させ得る映像圧縮(又
は、符号化)の技術を必要とする。この映像圧縮の技術
は、空間、及び時間領域における映像フレーム間に存在
する重複情報を除去する方法を主に用いる。空間領域に
おける重複性は、一映像フレーム内で、隣接する画素間
のその変化の程度が非常に微細であることに起因し、時
間領域における重複性は、隣接するフレーム間の変化、
即ち物体の動きの変化が非常に微細であることに起因す
る。
【0005】良く知られているように、MPEG(Movin
g Picture Expert Group)規格の映像ビット・ストリー
ムは、送信側で3種類に区分されてコーディングされる
(coded)。その3種類の映像ビット・ストリームは、
I(Intra-Coded)ピクチャの映像ビット・ストリーム、
P(Predictive-coded)ピクチャの映像ビット・ストリ
ーム、及びB(Bidirectional Predictive Coded)ピク
チャの映像ビット・ストリームである。これらの中で一
番基準となる映像ビット・ストリームはI映像ビット・
ストリームであり、P映像ビット・ストリームを構成す
るときにI映像ビット・ストリームをそれらの参照デー
タとして用いる。又、B映像ビット・ストリームを構成
する時、I映像ビット・ストリームとP映像ビット・ス
トリームは、B映像ビット・ストリーム構成のための参
照データとして用いられる。このようにして、動映像の
ための圧縮が可能になる。圧縮された3種類の映像ビッ
ト・ストリームは、受信側でのデコーディング時にコー
ディング時と同一の関係を有する。
【0006】図1に示すように、一般的なMPEG規格
を有するビット・ストリームをデコーディングする装置
は、圧縮された(又は、コーディングされた)3種類の
映像ビット・ストリームを受信して蓄積するメモリ10
と、デコーディングを制御する制御部20と、制御部2
0の制御により、上記の関係を有してI映像ビット・ス
トリーム、P映像ビット・ストリーム、及びB映像ビッ
ト・ストリームをデコーディングし、そのデコーディン
グされた映像フレームデータを前記メモリ10に順次に
蓄積するデコーダ30とを備えている。
【0007】図1において、制御部20の制御によりメ
モリ10に蓄積されたデコーディングされた映像ビット
・ストリームをスクリーン上にディスプレイするディス
プレイ装置40と、制御部20の制御によりメモリ10
に蓄積されたデコーディングされた映像フレームデータ
を蓄積する蓄積装置50と、さらに、制御部20により
メモリ10に蓄積されたデコーディングされた映像フレ
ームデータを他のところに伝送する伝送ラインとが、デ
コーディング装置と連結されている。
【0008】又、図2に示すように、図1における映像
フレームメモリ10は、受信された映像ビット・ストリ
ームを順次に蓄積する第1領域10aと、デコーディン
グされたI映像フレームデータを蓄積する第2領域10
bと、デコーディングされたP映像フレームデータを蓄
積する第3領域10cと、デコーディングされたB映像
フレームデータを蓄積する第4領域10dとを含んでい
る。
【0009】動映像の具現のために、MPEG規格の映
像ビット・ストリームが2種類の映像ビット・ストリー
ム、即ち、Iピクチャの映像ビット・ストリームとPピ
クチャの映像ビット・ストリームとだけを含むようにす
ることができる。この場合、図2において、メモリ10
の第4領域は使用しなくて第1から第3領域(10a−
10c)だけが使用される。
【0010】この際、図2の第2領域10bと第3領域
10cは、図3のように示すこともできる。図3におい
て、第2領域10bは、Iピクチャの映像フレームデー
タのアップ(up)部分を蓄積する領域10b1とそれのダ
ウン(down)部分を蓄積する領域10b2に区分され、第
3領域10cは、Pピクチャの映像フレームデータのア
ップ部分を蓄積する領域10c1と、それのダウン部分
を蓄積する領域10c2とに区分される。
【0011】従来のデコーディング方法によれば、送信
側(例えば、放送局)から圧縮されたI、P、及びBピ
クチャの映像ビット・ストリームが受信されると、図1
のメモリ10はその映像ビット・ストリームを順次に蓄
積する。制御部20の制御により、デコーダ30は、そ
のメモリ10に蓄積された映像ビット・ストリームを順
次に読み込んでデコーディングを行うことにより、Iピ
クチャの映像フレームデータ、Pピクチャの映像フレー
ムデータ、及びBピクチャの映像フレームデータを作
る。これらはそれぞれ制御部20によりメモリ10の当
該領域(10b−10d)に蓄積される。
【0012】この際、図2に示すように、各第2から第
4領域(10b−10d)は、各ピクチャのデコーディ
ングされた映像フレームデータを蓄積するので、一映像
フレームデータを全て蓄積できる容量を有する。
【0013】このように、I、P、及びBピクチャの映
像フレームデータをメモリ10の領域(10b−10
d)にそれぞれ完全に蓄積すると、制御部20は、これ
らをディスプレイ装置40を通してディスプレイさせる
か、或いは必要にしたがって他の蓄積装置50に蓄積さ
せるか、又は、デコーディングされたI、P、及びBピ
クチャの映像フレームデータは制御部20により他の装
置(other device)への伝送のために伝送ラインに出力
されることもある。この際、デコーダ30は、Pピクチ
ャの映像ビット・ストリームをデコーディングする時
に、第1領域10aに蓄積されたそれ以前の(backwar
d)Iピクチャの映像ビット・ストリームを参照し、B
ピクチャの映像ビット・ストリームとそれ以前のPピク
チャの映像ビット・ストリームを参照する。
【0014】送信側におけるコーディング時、圧縮され
たMPEG規格の各映像ビット・ストリームは、通常、
図3のような構成を有する。図3に従うと、MPEG規
格にしたがって圧縮された一映像ビット・ストリーム
は、アップ(up)部分60とダウン(down)部分70と
を含み、各部分は、トップフィールド(top field)60
a、70aと、ボトムフィールド(bottom field)60
b、70bとを有する。
【0015】このような構成を有するMPEG規格の一
映像ビット・ストリームが一画像を再現する順序を、図
4を参照して、説明する。
【0016】図4は、インターレース走査方式を有する
NTSC放送方式の場合を例に取ったものである。
【0017】図4において、アップ部分60のトップフ
ィールド60aに該当する走査ラインら(1、3、・・
・239)が先にスクリーン上にディスプレイされ、次
いで、ダウン部分70のトップフィールド70aに該当
する走査ラインら(241、・・・477、479)が
スクリーン上にディスプレイされる。
【0018】次に、アップ部分60のボトムフィールド
60bに該当する走査ラインら(2、4、・・・24
0)がスクリーン上にディスプレイされ、ダウン部分7
0のボトムフィールド70bに該当する走査ラインら
(242、・・・478、480)がスクリーン上にデ
ィスプレイされる。
【0019】即ち、図4において、アップ部分60のト
ップフィールド60aとダウン部分70のトップフィー
ルド70aとは奇数フィールド(odd field)を構成
し、アップ部分60のボトムフィールド60bとダウン
部分70のボトムフィールド70bとは偶数フィールド
(even field)を構成する。
【0020】そして、良く知られているように、奇数フ
ィールドと偶数フィールドは、一映像フレームを構成す
る。加えて、インターレース方式では、奇数走査ライン
らが先にスクリーン上にディスプレイされ、次に偶数走
査ラインらがスクリーン上にディスプレイされる。
【0021】上述したように、従来のデコーディング方
法に従うと、デコーダ30がデコーディングを行うこと
により、Iピクチャの映像フレームデータ、Pピクチャ
の映像フレームデータ、及びBピクチャの映像フレーム
データをそれぞれ得た後、メモリ10の当該領域(10
b−10d)に全て蓄積し、その後、制御部20により
決められている順序通りにディスプレイされる。したが
って、メモリ10の各領域(10b−10d)は、各ピ
クチャの映像フレームデータを全て蓄積できる容量を有
するべきである。
【0022】図5は、図2内における、Iピクチャの映
像フレームデータとPピクチャの映像フレームデータの
メモリ10内の第2領域10bと第3領域10cの詳細
構成を示すダイヤグラムである。
【0023】図5において、メモリ10の第2領域10
bは、Iピクチャの映像フレームデータのアップ部分を
蓄積する部分10b1とダウン部分を蓄積する部分10
2とを含む。又、第3領域10cは、Pピクチャの映
像フレームデータのアップ部分を蓄積する部分10c1
とダウン部分を蓄積する部分10c2とを含む。
【0024】ここで、各部分は、一Iピクチャの映像フ
レームデータと一Pピクチャの映像フレームデータを全
部蓄積できる容量の25%に該当する。メモリ10の第
2から第4領域(10b−10d)にこのように蓄積さ
れたデコーディングされたI、P、及びB映像フレーム
データは、制御部20により、決められている順序に従
って、ディスプレイ装置40を通してディスプレイされ
るか、他の蓄積装置50に蓄積されるか、或いは伝送ラ
インを介して他の装置に伝送される。
【0025】図6は、コーディング時のMPEG規格の
I、P、及びB映像フレーム間の参照構造を示すダイヤ
グラムである。
【0026】MPEG規格においては、動映像の一Iシ
ーケンス(sequence)は、複数個の映像フレーム(frame
s)の単位、即ち、グループ単位にコーディングされ
る。各グループは、複数個の映像フレームを含む。
【0027】又、上述したように、各グループを構成す
る複数個の映像フレームは、I(Intra-Coded)映像フレ
ームデータ、P(Predictive-Coded)映像フレームデー
タ、及びB(Bidirectionally Predictive-coded)映像
フレームデータを含む。
【0028】この3種類の映像フレームデータの相互間
の参照関係は、図6によく示されている。
【0029】図6に示すように、各グループのPピクチ
ャの映像フレームデータはそれ以後(forward)のIピ
クチャの映像フレームデータを参照してコーディングさ
れ、Bピクチャの映像フレームデータはそれ以前のIピ
クチャの映像フレームデータとそれ以後のPピクチャの
映像フレームデータとを参照してコーディングされる。
この映像フレームデータは、デコーディング時にも同一
の参照関係を有するようになる。図6において、矢印は
参照方向を示す。
【0030】ここで、Iピクチャの映像ビット・ストリ
ームは、コーディング時にIピクチャのフレーム自身の
情報だけでコーディングされるので、圧縮率をあまり高
くすることができない。Pピクチャの映像ビット・スト
リームはそれ以前のIピクチャのフレーム、又はそれ以
前の他のピクチャフレームを参照してコーディングされ
る。この場合、Pピクチャの映像ビット・ストリームは
同期補償によりコーディングされるので、Iピクチャの
映像ビット・ストリームより高い圧縮率が得られるが、
それ以前のPピクチャのフレームを参照する時もあるた
め、若干のコーディングエラー(coding error)が発生
し得る。
【0031】一方、Bピクチャのフレームは、それ以前
とそれ以後のIピクチャとPピクチャのフレームを同時
に参照するため、コーディング時、高い圧縮率を有する
Bピクチャの映像フレームを得ることができる。
【0032】MPEGアルゴリズムにおいて、アプリケ
ーション(application)のランダムアクセス性やシーン
・チェンジ(scene change)の頻度数に従属して、Iピ
クチャのフレームの頻度数や位置が選択される。
【0033】一般に、同画像の各映像フレーム間には強
い相関関係がある。
【0034】MPEG規格によるI、P、Bピクチャの
映像フレームデータをコーディングする時に全て適用す
る場合、一ピクチャの最大(maximum)寸法は、NTSC
放送方式では約1.49Mbyteであり、PAL放送
方式では約1.78Mbyteである。したがって、デ
コーディング時にその容量を有するメモリが要求され
る。これに加えて、受信される映像ビット・ストリーム
を蓄積するための図2の第1領域10aまで顧慮すれ
ば、2Mbyteを越える容量を有するメモリが要求さ
れる。
【0035】前述したように、MPEG規格を有する映
像ビット・ストリームは、Bピクチャの映像フレームな
しに、Iピクチャの映像フレーム、及びPピクチャの映
像フレームだけでコーディングすることができる。この
場合、NTSC放送方式では、デコーディング時、約
0.99Mbyte以上の容量を有するメモリが要求さ
れ、PAL方式では、約1.19Mbyte以上の容量
を有するメモリが要求される。この場合、Iピクチャの
映像フレームデータとPピクチャの映像フレームデータ
だけを蓄積するため、I、P、及びBピクチャの全ての
映像フレームデータを蓄積するメインプロファイル(ma
in profile)よりは一映像フレーム分減少された容量を
有するメモリが要求される。しかし、依然として1Mb
yteよりは遥かに大きい容量を有するメモリが要求さ
れるため、映像機器の製造コストが高く所要される問題
点があった。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
点を解決するためのもので、デコーディング時に使われ
るメモリの容量を減少させ得る、MPEG規格を有する
映像ビット・ストリームをデコーディングする方法を提
供することにその目的がある。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明による、MPEG
規格を有する映像ビット・ストリームをデコーディング
する方法は、それぞれアップ部分とダウン部分とを有
し、各部分はトップフィールドとボトムフィールドとを
有するIピクチャの映像ビット・ストリームとPピクチ
ャの映像ビット・ストリームとを順次に受信して第1メ
モリに蓄積するステップと、蓄積されたIピクチャのア
ップ部分をデコーディングして第2メモリの第1領域に
蓄積するステップと、蓄積されたIピクチャのダウン部
分をデコーディングして第2メモリの第2領域に蓄積す
るステップと、蓄積されたPピクチャのアップ部分をデ
コーディングして、第1領域と第2領域に蓄積されたI
ピクチャのトップフィールドがディスプレイされると共
にPピクチャのアップ部分を第2メモリの第3領域に蓄
積するステップと、Pピクチャのダウン部分をデコーデ
ィングして、Iピクチャのトップフィールドがディスプ
レイされ、Iピクチャのボトムフィールドの一定数の走
査ラインがディスプレイされるときまで待機し、デコー
ディングされたPピクチャのダウン部分を第1領域に蓄
積するステップとを包含しており、そのことにより上記
目的が達成される。
【0038】ある実施形態では、前記映像ビット・スト
リームはマクロブロック単位でエンコーディングおよび
デコーディングされる。
【0039】ある実施形態では、前記受信されるI、P
ピクチャの映像ビット・ストリームはインターレース方
式のNTSC放送信号に属する。
【0040】本発明による、 MPEG規格を有する映
像ビット・ストリームをデコーディングする別の方法
は、それぞれアップ部分とダウン部分とを有し、各部分
はトップフィールドとボトムフィールドとを有するIピ
クチャの映像ビット・ストリームと複数個のPピクチャ
の映像ビット・ストリームとを順次に受信して第1メモ
リに蓄積するステップと、蓄積されたIピクチャのアッ
プ部分をデコーディングして第2メモリの第1領域に蓄
積するステップと、Iピクチャのダウン部分をデコーデ
ィングして第2メモリの第2領域に蓄積するステップ
と、蓄積された一番目のPピクチャの映像ビット・スト
リームのアップ部分をデコーディングし、第1領域、及
び第2領域に蓄積されたIピクチャのトップフィールド
がディスプレイされる時、デコーディングされた一番目
のPピクチャのアップ部分を第2メモリの第3領域に蓄
積するステップと、Iピクチャのボトムフィールドが一
定数の走査ラインまでディスプレイされるまで待機する
ステップと、一番目のPピクチャのダウン部分をデコー
ディングすることを待機するステップと、Iピクチャの
ボトムフィールドが一定数の走査ラインまでディスプレ
イされたとき、一番目のPピクチャのダウン部分をデコ
ーディングして第2メモリの該第1領域に蓄積するステ
ップと、2番目のPピクチャのアップ部分をデコーディ
ングして、一番目のPピクチャのトップフィールドがデ
ィスプレイされるとき、第2メモリの第2領域に蓄積す
るステップと、一番目のPピクチャのボトムフィールド
が一定数の走査ラインまでディスプレイされるまで、該
2番目のPピクチャのダウン部分はデコーディングする
ことを待機するステップと、一番目のPピクチャのボト
ムフィールドが一定数の走査ラインまでディスプレイさ
れた時、2番目のPピクチャのダウン部分をデコーディ
ングして第2メモリの第3領域に蓄積するステップと、
又、他のPピクチャのビット・ストリームが印加される
と、上記のような過程をそれぞれ繰り返すステップとを
包含し、そのことにより上記目的が達成される。
【0041】ある実施形態では、前記映像ビット・スト
リームはマクロブロック単位でエンコーディングおよび
デコーディングされる。
【0042】ある実施形態では、前記受信されたI、P
ピクチャの映像ビット・ストリームは、インターレース
方式を有する。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるMPEG規格
を有する映像ビット・ストリームをデコーディングする
方法の好適なな実施例を、添付図面を参照して、説明す
る。
【0044】本発明を説明するための映像機器のデコー
ディング装置の構成は、従来の構成を示す図1と同一で
あるので、デコーディング装置そのものについて、別度
の説明は省略することにする。
【0045】即ち、本発明によるデコーディング方法
は、図1のメモリ10内に蓄積されたシステムプログラ
ムにある。又、本発明による方法は、MPEG規格によ
る3種類のピクチャの中の2種類のピクチャ、つまりI
ピクチャとPピクチャだけを適用したことである。又、
本発明の実施例においては、インターレース走査方式を
有するNTSC放送方式に本発明の方法を適用する。
【0046】図1におけるメモリ10は、本発明による
方法を具現するために、図7に示すような構造を有す
る。
【0047】図8から図13は、本発明によるMPEG
規格を有する一Pピクチャの説明図であり、図14は、
本発明によるMPEG規格を有する複数個の映像ビット
・ストリームをデコーディングする方法を示す動作流れ
図である。
【0048】まず、図7に従うと、図1におけるメモリ
10は、I、Pピクチャの映像フレームデータ用の第1
蓄積領域80と、映像ビット・ストリームを蓄積する第
2蓄積領域90とを有し、第1蓄積領域80は、第1部
分80aと第2部分80b、及び第3部分80cとを有
する。ここで、各部分(80a−80c)は、各映像フ
レームデータの25%だけを蓄積できる容量を有する。
したがって、本発明の方法によれば、デコーディングの
ためのメモリの第1蓄積領域80は、各映像フレームデ
ータの75%だけを蓄積できる容量を有する。即ち、第
1蓄積領域80の各部分80a、80b、80cは、M
PEGデコーダで使用される従来のメモリの3/4容量
を有する。又、メモリ10の第1蓄積領域80は、基準
映像になるIピクチャの映像ビット・ストリーム、及び
Iピクチャの映像ビット・ストリームを基準映像として
参照して動き補償をするPピクチャの映像ビット・スト
リームだけをデコーディングできる容量を有する。
【0049】本発明のデコーディング方法に従うと、M
PEG規格の映像ビット・ストリームをデコーディング
する装置で要求されるメモリの容量は、NTSC放送方
式の場合、約0.74Mbyteであり、PAL放送方
式の場合は、約0.89Mbyteである。前述したよ
うに、本発明のデコーディング方法に従うと、デコーデ
ィング装置で要求されるメモリの容量は、どの放送方式
の場合にも1Mbyteを超過しない。
【0050】以下、本発明によるMPEG規格を有する
映像ビット・ストリームをデコーディングする方法を、
図8から図14を参照して、詳細に説明する。
【0051】まず、図8から図14に示すように、図1
におけるメモリ10は制御部20の制御により送信側
(例えば、放送局)から伝送されたMPEG規格のI、
Pピクチャの映像ビット・ストリームを順次に受信し
て、図7の第2蓄積領域90に蓄積する。このように、
Iピクチャの映像ビット・ストリームとPピクチャの映
像ビット・ストリームが図7の第2蓄積領域90に蓄積
されると、図1のデコーダ30は、まず、Iピクチャの
映像ビット・ストリームを読み込んでデコーディングを
行う。
【0052】ここで、各映像ビット・ストリームは、図
3に示すように、アップ部分とダウン部分とを有し、各
部分は、トップフィールドとボトムフィールドとを有す
る。したがって、デコーダ30は、図8と図14のステ
ップ(S101)に示すように、基準映像に属するIピ
クチャの映像ビット・ストリームの中のアップ部分(I
up)を先にデコーディングして、Iピクチャのアッ
プ部分をメモリ10の第1蓄積領域80の第1部分80
aに蓄積する。この際、アップ部分は、トップフィール
ドとボトムフィールドを有するので、トップフィールド
が先に蓄積され、次いでボトムフィールドが蓄積され
る。
【0053】次いで、Iピクチャの映像ビット・ストリ
ームのダウン部分がデコーディングされ、このデコーデ
ィングされたダウン部分も、図9と図14のステップ
(S101)に示すように、第1蓄積領域80の第2部
分80bにトップフィールドとボトムフィールドの順に
蓄積される。
【0054】次いで、図10と図14のステップ(S1
02)に示すように、第1部分80aと第2部分80b
に蓄積されたデコーディングされたIピクチャのトップ
フィールドがディスプレイされると共に、デコーダ30
は、第2蓄積領域90に蓄積されたP1ピクチャの映像
ビット・ストリームの中のアップ部分を、Iピクチャの
映像ビット・ストリームを参照してデコーディングし、
デコーディングされたPピクチャのアップ部分(P1
up)は第3部分80cに蓄積される。
【0055】次いで、図11と図14のステップ(S1
03)に示すように、デコーダ30は、第1部分80a
と第2部分80bに蓄積されたデコーディングされたI
ピクチャのボトムフィールドが一定走査ラインまでディ
スプレイされるまで、P1ピクチャのダウン部分をデコ
ーディングすることを待機する。
【0056】次いで、図12と図14のステップ(S1
04、S105)に示すように、Iピクチャのボトムフ
ィールドが一定走査ラインまでディスプレイされると、
デコーダ30は、第2蓄積領域90に蓄積されたP1
クチャの映像ビット・ストリームのダウン部分(P1
down)を読み込んで、Iピクチャの映像ビット・ス
トリームを参照してデコーディングを行う。このデコー
ディングされたP1ピクチャのダウン部分は、トップフ
ィールドとボトムフィールドの順に第1部分80aに蓄
積される。
【0057】次いで、図12と図14のステップ(S1
06)に示すように、制御部20は第3部分80cと第
1部分80aにそれぞれ蓄積されたP1ピクチャのアッ
プ部分とダウン部分の各トップフィールドをディスプレ
イすると共に、第2蓄積領域90に蓄積されたP2ピク
チャのアップ部分を読み出し、Iピクチャの映像ビット
・ストリームを参照してデコーディングを行う。この
際、第1蓄積領域80の第2部分80bは空いている。
したがって、制御部20は、デコーディングされたP2
ピクチャのアップ部分をトップフィールドとボトムフィ
ールドとに区分して、第2部分80bに順次に蓄積す
る。
【0058】次いで、図13と図14のステップ(S1
07)に示すように、制御部20は、第3部分80cと
第1部分80aに蓄積されたP1ピクチャのアップ部分
とダウン部分のトップフィールドが全部ディスプレイさ
れ、次いで、一定数の走査ラインまでのP1ピクチャの
ボトムラインがディスプレイされるまで、P2ピクチャ
のダウン部分をデコーディングすることを待機させる。
【0059】次いで、図13と図14のステップ(S1
08)に示すように、制御部20は、P1ピクチャの第
1部分80aと第3部分80cに蓄積されたトップフィ
ールドが全部ディスプレイされ、次いでボトムフィール
ドが一定数の走査ラインまでディスプレイされたかを判
断して、それまでディスプレイされていたら、P2ピク
チャのダウン部分をデコーディングし出す。
【0060】次いで、図13と図14のステップ(S1
09)に示すように、 P2ピクチャのダウン部分は、
1ピクチャのトップフィールドをディスプレイし終
え、第3部分80cに貯蔵された一定数の走査ラインを
ディスプレイし終えてからデコーディングされる。これ
は、P1ピクチャのボトムフィールドとP2ピクチャのボ
トムフィールドが重なることを防止するためである。
【0061】次いで、図14のステップ(S110)に
示すように、制御部20は、メモリ10の第2蓄積領域
90に、デコーディングのための他のピクチャがあるか
どうかをチェックする。もし、デコーディングのための
他のピクチャの映像ビット・ストリームが第2蓄積領域
90にあれば、図14のステップ(S105)からステ
ップ(S110)までを繰り返す。
【0062】結局、図8から図13に示すように、本発
明の方法に従うと、メモリのサイズは、従来の方法によ
るメモリのサイズより25%を減少させることができる
ことが分かる(図5を参照)。
【0063】前述したように、映像ビット・ストリーム
はマクロブロック単位で圧縮、すなわちエンコーディン
グされるので、映像ビット・ストリームは同様にマクロ
ブロック単位でデコーディングされる。
【0064】
【発明の効果】上述したように、本発明の実施例による
と、MPEG規格のI、Pピクチャの映像ビット・スト
リームは小さい容量を有するメモリを有してデコーディ
ングすることができる。したがって、映像機器のデコー
ディング部分の製造コストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なMPEGデコーダの構成ブロック図を
示す図面である。
【図2】一般的なフレームメモリの構造を示す図面であ
る。
【図3】一般的なフレームメモリの構造を示す図面であ
る。
【図4】一般的なフレームメモリの構造を示す図面であ
る。
【図5】一般的なフレームメモリの構造を示す図面であ
る。
【図6】一般的な各画像間の予測構造を示す図面であ
る。
【図7】本発明によるI、Pピクチャだけをデコーディ
ングするフレームメモリの構造を示す図面である。
【図8】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フレ
ームメモリの各デコーディング領域に印加される映像を
デコーディングする過程を示す図面である。
【図9】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フレ
ームメモリの各デコーディング領域に印加される映像を
デコーディングする過程を示す図面である。
【図10】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フ
レームメモリの各デコーディング領域に印加される映像
をデコーディングする過程を示す図面である。
【図11】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フ
レームメモリの各デコーディング領域に印加される映像
をデコーディングする過程を示す図面である。
【図12】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フ
レームメモリの各デコーディング領域に印加される映像
をデコーディングする過程を示す図面である。
【図13】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フ
レームメモリの各デコーディング領域に印加される映像
をデコーディングする過程を示す図面である。
【図14】本発明によるMPEGデコーダにおいて、フ
レームメモリの映像デコーディング方法を示す動作流れ
図である。
【符号の説明】
80 第1蓄積領域 80a 第1部分 80b 第2部分 80c 第3部分 90 第2蓄積領域
フロントページの続き (72)発明者 ▲ベ▼ 成玉 大韓民國 京畿▲道▼ 義王市 來▲遜 ▼2洞 孝性相兒 エイピーティー. 11−303 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 5/91 - 5/956

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれアップ部分とダウン部分とを有
    し、該各部分はトップフィールドとボトムフィールドと
    を有するIピクチャの映像ビット・ストリームとPピク
    チャの映像ビット・ストリームを順次に受信して第1メ
    モリに蓄積するステップと、 該蓄積された該Iピクチャのアップ部分をデコーディン
    グして第2メモリの第1領域に蓄積するステップと、 該蓄積された該Iピクチャのダウン部分をデコーディン
    グして該第2メモリの第2領域に蓄積するステップと、 該蓄積された該Pピクチャのアップ部分をデコーディン
    グして、該第1領域と該第2領域に蓄積された該Iピク
    チャの該トップフィールドがディスプレイされると共に
    該Pピクチャの該アップ部分を該第2メモリの第3領域
    に蓄積するステップと、 該Pピクチャのダウン部分をデコーディングして、該I
    ピクチャのトップフィールドがディスプレイされ、該I
    ピクチャの該ボトムフィールドの一定数の走査ラインが
    ディスプレイされるときまで待機し、デコーディングさ
    れた該Pピクチャの該ダウン部分を該第1領域に蓄積す
    るステップと、を包含するMPEG規格を有する映像ビ
    ット・ストリームをデコーディングする方法。
  2. 【請求項2】 前記映像ビット・ストリームはマクロブ
    ロック単位でエンコーディングおよびデコーディングさ
    れる、請求項1に記載のMPEG規格を有する映像ビッ
    ト・ストリームをデコーディングする方法。
  3. 【請求項3】 前記受信されるI、Pピクチャの映像ビ
    ット・ストリームはインターレース方式のNTSC放送
    信号に属する、請求項1に記載のMPEG規格を有する
    映像ビット・ストリームをデコーディングする方法。
  4. 【請求項4】 それぞれアップ部分とダウン部分とを有
    し、該各部分はトップフィールドとボトムフィールドと
    を有するIピクチャの映像ビット・ストリームと複数個
    のPピクチャの映像ビット・ストリームとを順次に受信
    して第1メモリに蓄積するステップと、 該蓄積されたIピクチャの該アップ部分をデコーディン
    グして第2メモリの第1領域に蓄積するステップと、 該Iピクチャの該ダウン部分をデコーディングして該第
    2メモリの第2領域に蓄積するステップと、 該蓄積された一番目のPピクチャの映像ビット・ストリ
    ームの該アップ部分をデコーディングし、該第1領域、
    及び該第2領域に該蓄積されたIピクチャの該トップフ
    ィールドがディスプレイされる時、該デコーディングさ
    れた一番目のPピクチャの該アップ部分を該第2メモリ
    の第3領域に蓄積するステップと、 該Iピクチャの該ボトムフィールドが一定数の走査ライ
    ンまでディスプレイされるまで待機するステップと、 該一番目のPピクチャの該ダウン部分をデコーディング
    することを待機するステップと、 該Iピクチャの該ボトムフィールドが該一定数の走査ラ
    インまでディスプレイされたとき、該一番目のPピクチ
    ャのダウン部分をデコーディングして該第2メモリの該
    第1領域に蓄積するステップと、 2番目のPピクチャの該アップ部分をデコーディングし
    て、該一番目のPピクチャの該トップフィールドがディ
    スプレイされるとき、該第2メモリの該第2領域に蓄積
    するステップと、 該一番目のPピクチャの該ボトムフィールドが一定数の
    走査ラインまでディスプレイされるまで、該2番目のP
    ピクチャの該ダウン部分はデコーディングすることを待
    機するステップと、 該一番目のPピクチャの該ボトムフィールドが一定数の
    走査ラインまでディスプレイされた時、該2番目のPピ
    クチャの該ダウン部分をデコーディングして該第2メモ
    リの該第3領域に蓄積するステップと、 又、他のPピクチャのビット・ストリームが印加される
    と、上記のような過程をそれぞれ繰り返すステップと、
    を包含するMPEG規格を有する映像ビット・ストリー
    ムをデコーディングする方法。
  5. 【請求項5】 前記映像ビット・ストリームはマクロブ
    ロック単位でエンコーディングおよびデコーディングさ
    れる、請求項4に記載のMPEG規格を有する映像ビッ
    ト・ストリームをデコーディングする方法。
  6. 【請求項6】 前記受信されたI、Pピクチャの映像ビ
    ット・ストリームは、インターレース方式を有するNT
    SC放送信号に属する、請求項4に記載のMPEG規格
    を有する映像ビット・ストリームをデコーディングする
    方法。
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