JP2878413B2 - 電荷保持媒体及び静電情報記録方法 - Google Patents

電荷保持媒体及び静電情報記録方法

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JP2878413B2 JP18754690A JP18754690A JP2878413B2 JP 2878413 B2 JP2878413 B2 JP 2878413B2 JP 18754690 A JP18754690 A JP 18754690A JP 18754690 A JP18754690 A JP 18754690A JP 2878413 B2 JP2878413 B2 JP 2878413B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、正の帯電能に優れた弗素樹脂層を電荷保持
層として有する電荷保持媒体及びその静電情報記録方法
に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真技術等において電極層上に光導電層を
蒸着させ、その光導電層上を全面帯電させた後像露光し
て露光部の電荷をリークさせることにより光導電層上に
静電潜像を光学的に形成させ、その残留電荷と逆極性の
電荷を有するトナーを付着させ、紙等に静電転写して現
像するものが知られている。これは主として複写用に使
用されているが、記録媒体としての光導電層における静
電荷の保持期間を短くし静電潜像形成後は直ちにトナー
現像されるものであり、これを例えば撮影用とすると低
感度のためとても使用できない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は、弗素樹脂層を電荷保持層として有する
電荷保持媒体について出願し(特願平2-57351号)、ま
たその静電情報記録方法として、前面に電極を設けた光
導電層からなる感光体と、後面に電極が設けられた電荷
保持層からなる電荷保持媒体とを対向させて配置し、両
電極間に電圧印加した状態で像露光した後、電荷保持媒
体を分離し、電荷保持層面に像情報として蓄積される表
面電位を増幅し像再生出力させることにより極めて鮮明
に情報を再生しうる静電情報記録方法についても出願し
ている。
これらの中で、弗素樹脂層を電荷保持層とする電荷保
持媒体は優れた電荷保持媒体であるが、弗素樹脂の中に
は正の帯電能が低いものがあり、その改良に一定の課題
を有していた。
本発明は、弗素樹脂層を電荷保持層とする電荷保持媒
体において、電荷保持特性の更なる改良を目的とするも
のであり、またその静電情報記録方法の提供を課題とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の電荷保持媒体は、少なくとも電極層、電荷保
持層からなる電荷保持媒体であって、該電荷保持層がペ
ンタフルオロスチレンを単量体成分として含有し、重量
平均分子量が1万〜200万の重合体層(以下、単にペン
タフルオロスチレン重合体層という)であることを特徴
とする。
また、本発明の電荷保持媒体は、少なくとも電極層上
に弗素樹脂層を積層した電荷保持媒体であって、該弗素
樹脂層上にペンタフルオロスチレン重合体層を積層した
ことを特徴とする。
又、本発明の静電情報記録方法は、少なくとも電極層
上に光導電層を設けた感光体と、少なくとも電極層上に
弗素樹脂層、ペンタフルオロスチレン重合体層を順次積
層した電荷保持媒体とを対向配置し、両電極間に電圧を
印加しつつ露光するか、或いは露光しつつ電圧を印加す
ることにより電荷保持媒体に静電荷パターンを形成する
ことを特徴とする。
以下、本発明の電荷保持媒体と静電情報記録方法につ
いて説明する。
第1図は、本発明の電荷保持媒体3を断面で示す図で
あり、図中3は電荷保持媒体、11は弗素樹脂層、12はペ
ンタフルオロスチレン重合体層、13は電極、15は支持体
である。
弗素樹脂層11は、高絶縁性を有する弗素樹脂からなる
ものである。
弗素樹脂としては、ポリ(テトラフルオロエチレン)
(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(EPE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体
(ETFE)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTF
E)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体
(ECTFE)等の弗素樹脂の他、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、また紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等のエ
ネルギー線硬化性樹脂、エンジニアリングプラスチック
等の水素の一部或いは全部を弗素原子により置換した樹
脂、或いは弗素を含有した樹脂と混合して使用すること
ができる。
また、一般式 及び/又は、一般式 (但し、nは1又は2) で示される環構造の繰り返し単位からなり、50℃での
固有粘度が少なくても0.1であるような分子量を有する
含弗素熱可塑性樹脂、 又、一般式 及び/又は、一般式 (但し、nは1又は2) で示される環構造の繰り返し単位(a)と、一般式、 −(CF2‐CFX)− (但し、XはF、Cl、−O-CF2CF2CF3、−O-CF2CF(C
F3)OCF2CF2SO3F、−O-CF2CF2CF2COOCH3)で示される繰
り返し単位(b)からなり、少なくても80重量%の繰り
返し単位(a)を含み、50℃での固有粘度が少なくとも
0.1であるような分子量を有する含弗素熱可塑性樹脂を
好適に使用することができる。
繰り返し単位(a)は、一般式 CF2=CF-O-(CF2)nCF=CF2 (但し、nは1又は2) で示されるパーフルオロアリルビニルエーテル、又は
パーフルオロブテニルビニルエーテルをラジカル的に環
化重合することにより得られるものである。また繰り返
し単位(a)と上記繰り返し単位(b)を含有するもの
は、一般式 CF2=CF-O-(CF2)nCF=CF2 (但し、nは1又は2) で示されるパーフルオロビニルエーテルと一般式 CF2=CFX (但し、XはF、Cl、−O-CF2CF2CF3、−O-CF2CF(C
F3)OCF2CF2SO3F、−O-CF2CF2CF2COOCH3)で示されるモ
ノマーとラジカル重合させることにより得られるもので
ある。
これらの樹脂は例えば、特開平1-131215号公報に開示
されている。
このような弗素樹脂層の電極層上への積層方法として
は、弗素樹脂を弗素系溶剤に溶解させてコーティング、
ディッピングすることにより層形成することができる。
又、弗素樹脂フィルムを接着剤等を介して電極に貼着す
ることにより層形成してもよく、また弗素樹脂フィルム
の一方の面に電極形成材料を蒸着等の方法で積層し、ま
た他方の面にペンタフルオロスチレン重合体層を塗布形
成してもよい。
弗素樹脂層の膜厚は、0.1μm〜5μmとするとよ
い。
次に、この弗素樹脂層上に積層されるペンタフルオロ
スチレン重合体層は、ペンタフルオロスチレン(C6F5
CH=CH2)をラジカル重合して得られるものである。
また、このペンタフルオロスチレンと、例えばCnF
2n+1‐CH=CH2、CnF2n+1‐CF=CF2(尚、共に式中nは
5〜10の整数を表わす。)、又、CF2=CF-C6H5等を共重
合成分とする共重合体であってもよい。
共重合体の場合ペンタフルオロスチレンと共重合成分
との成分比は100:0〜1:99(重量%)とするとよく、重
合方法としてはラジカル重合、アニオン重合、カチオン
重合法により行うことができる。
ペンタフルオロスチレン重合体は、成型性、溶剤への
溶解性の観点から重量平均分子量が1万〜200万のもの
を使用するとするとよい。
次に、ペンタフルオロスチレン重合体層の積層方法と
しては、前記弗素樹脂層上にペンタフルオロスチレン重
合体を弗素系溶剤に溶解させてコーディング、ディッピ
ングすることにより形成することができる。
ペンタフルオロスチレン重合体層の膜厚は、0.1μm
〜5μmとするとよく、弗素樹脂層より薄膜に層形成す
るとよい。
尚、これらの弗素樹脂層、ペンタフルオロスチレン重
合体層中に光導電性、導電性微粒子を存在させることに
より、更に電荷保持性を改良させることができる。
支持体15は、電荷保持媒体3を強度的に支持するもの
であり、電荷保持層を支持することができるある程度の
強度を有していれば、その材質、厚みは特に制限がな
く、例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、金属
箔、紙、或いは硝子、プラスチックシート、金属板(電
極を兼ねることもできる)等の剛体が使用され、光透過
性も同様に要求される場合がある。光透過性が要求され
る場合、必要に応じて反射防止効果を有する層、また反
射防止効果を発現しうる膜厚に調整するか、両者を組み
合わせることにより反射防止性を付与することができ
る。支持体として具体的には、電荷保持媒体3がフレキ
シブルなフィルム、テープ、ディスク形状をとる場合に
は、フレキシブル性のあるプラスチックフィルムが使用
され、強度が要求される場合には剛性のあるシート、ガ
ラス等の無機材料等が使用される。
電極13は、支持体上に形成され、その材質は比抵抗値
が106Ω・cm以下であれば限定されなく、金属導電膜、I
TO等の無機金属酸化物導電膜、四級アンモニウム塩等の
有機導電膜等である。このような電荷保持媒体電極はそ
の支持体上に蒸着、スパッタリング、CVD、コーティン
グ、メッキ、ディッピング、電解重合等の方法により形
成される。またその膜厚は電極を構成する材料の電気特
性、および情報記録の際の印加電圧により変化させる必
要があるが、例えばアルミニウムであれば100〜3000Å
程度であり、支持体と電荷保持層との間の全面、或いは
電荷保持層の形成パターンに合わせて形成される。
また、本発明の電荷保持媒体は、情報記録後、電荷保
持媒体表面の破損、また情報電荷の減衰を防止するため
に電荷保持媒体表面に保護膜としてプラスチックフィル
ム、またはプラスチックの溶液をコーティングするか、
又は蒸着法等により膜厚数百Å〜数十μmに形成すると
よく、この程度であれば情報再生は可能である。
また、電荷保持媒体に感光性を同時に付与する必要が
ある場合は、電極上に設けられた光導電層上に弗素樹脂
層、ペンタフルオロスチレン重合体層を順次設けてもよ
い。
次ぎに、本発明の電荷保持媒体の使用方法の1つであ
る静電情報記録方法について第2図により説明する。
図中1は感光体、5は光導電層支持体、7は感光体電
極、9は光導電層、17は電源である。
感光体は、例えば1000Å厚のITO透明電極層7を設け
た1mm厚のガラス支持体5のITO面に10μm程度の有機光
導電層9を設けて形成される。
まず、同図(a)に示すようにこの感光体1に対し
て、10μm程度の空隙を介して電荷保持媒体3が配置さ
れる。
次いで同図(b)に示すように、電源17により電極
7、13間に電圧を印加する。
感光体1側より光18が入射すると、光が入射した部分
の光導電層9は導電性を示し、電荷保持媒体へ放電が生
じ、電荷保持媒体に情報電荷が蓄積される。
次いで電源17をOFFとし、電荷保持媒体3を感光体1
から剥離することにより静電潜像の形成が終了する。
この静電情報記録方法は面状アナログ記録とした場
合、銀塩写真法と同様に高解像度が得られ、また情報電
荷は電荷保持層中に保護され、放電せず長期間保存され
る。
本発明の電荷保持媒体への情報入力方法としては静電
カメラによる方法、またレーザーによる記録方法があ
る。まず、静電カメラは通常のカメラに使用されている
写真フィルムの代わりに、感光体と電荷保持媒体とによ
り記録部材を構成するもので、機械的なシャッタも使用
しうるし、また電気的なシャッタも使用しうるものであ
る。
またプリズムとカラーフィルターにより光情報を、
R、G、B光成分に分離し、平行光として取り出し、
R、G、B分解した電荷保持媒体3セットで1コマを形
成するか、または1平面上にR、G、B像を並べて1セ
ットで1コマとすることにより、カラー撮影することも
できる。
またレーザーによる記録方法としては、光源としては
アルゴンレーザー(514.488nm)、ヘリウム−ネオンレ
ーザー(633nm)、半導体レーザー(780nm、810nm等)
が使用でき、感光体と電荷保持媒体を面状で表面同志
を、密着させるか、一定の間隔をおいて対向させ、電圧
印加する。この場合感光体のキャリアの極性と同じ極性
に感光体電極をセットするとよい。この状態で画像信
号、文字信号、コード信号、線画信号に対応したレーザ
ー露光をスキャニングにより行うものである。画像のよ
うなアナログ的な記録は、レーザーの光強度を変調して
行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な記録
は、レーザー光のON-OFF制御により行う。また画像にお
いて網点形成されるものには、レーザー光にドットジェ
ネレーターON-OFF制御をかけて形成するものである。
尚、感光体における光導電層の分光特性は、パンクロマ
ティックである必要はなく、レーザー光源の波長に感度
を有していればよい。
本発明の電荷保持媒体は、電極針ヘッド、或いはイオ
ン流ヘッドを用いた静電記録体、或いはレーザープリン
ター等の光プリンター、或いは電子ビーム、イオン打ち
込み等による記録体として使用することができるが、特
に感光体を使用した静電情報記録媒体として適したもの
である。
次ぎに、電荷保持媒体に記録された静電情報の再生方
法について説明する。
第3図は静電情報再生方法における電位読み取り方法
の例を示す図で、第1図と同一番号は同一内容を示して
いる。なお、図中、21は電位読み取り部、23は検出電
極、25はガード電極、27はコンデンサ、29は電圧計であ
る。
情報電荷を蓄積した電荷保持媒体から情報を再生する
には、まず電位読み取り部21を電荷保持媒体表面に対向
させると、検出電極23に微粒子層に蓄積された電荷によ
って生じる電界が作用し、検出電極面上に電荷保持媒体
上の電荷と等量の誘導電荷が生ずる。この誘導電荷と逆
極性の等量の電荷でコンデンサ27が充電されるので、コ
ンデンサの電極間の蓄積電荷に応じた電位差が生じ、こ
の値を電圧計29で読むことによって情報電荷の電位を求
めることができる。そして、電位読み取り部21で電荷保
持媒体面上を走査することにより静電潜像を電気信号と
して出力することができる。なお、検出電極23だけでは
電荷保持媒体の検出電極対向部位よりも広い範囲の電荷
による電界(電気力線)が作用して分解能が落ちるの
で、検出電極の周囲に接地したガード電極25を配置する
ようにしてもよい。これによって、電気力線には面に対
して垂直方向を向くようになるので、検出電極23に対向
した部位のみの電気力線が作用するようになり、検出電
極面積に略等しい部位の電位を読み取ることができる。
電位読み取りの精度、分解能は検出電極、ガード電極の
形状、大きさ、及び電荷保持媒体との間隔によって大き
く変わるため、要求される性能に合わせて最適条件を求
めて設計する必要がある。
第4図は、静電情報再生方法の概略構成を示す図で、
図中、31は電位読み取り装置、33は増幅器、35はCRT、3
7はプリンタである。
図において、電位読み取り装置31で電荷電位を検出
し、検出出力を増幅器33で増幅してCRT35で表示し、ま
たプリンタ37でプリントアウトすることができる。この
場合、任意の時に、読み取りたい部位を任意に選択して
出力させることができ、また反復再生することが可能で
ある。
又、電界により光学的性質が変化する材料、例えば電
気光学結晶等を介して、光学的に読み取ることもでき
る。更に静電潜像が電気信号として得られるので、必要
に応じて他の記録媒体への記録等に利用することも可能
である。
〔作用及び発明の効果〕
本発明は、電荷保持媒体における電荷保持層として少
なくとも電極層上に弗素樹脂層、ペンタフルオロスチレ
ンを単量体成分として含有する重合体層を積層して形成
することにより、優れた電荷保持性能を有し、特に情報
電荷が正電荷の場合においても優れた電荷保持性能を有
するものとなしえるものである。また、弗素樹脂層自体
の有する高い耐熱性、耐湿性を有し、電荷保持媒体とし
て優れたものとすることができる。
即ち、弗素樹脂層の中には正電荷を情報電荷とする場
合に電荷保持性能が低いものがあり、またペンタフルオ
ロスチレン重合体層もそれ自体では電荷保持性能が低い
が、本発明は、この弗素樹脂層、ペンタフルオロスチレ
ン重合体層を積層して電荷保持層を形成することによ
り、高い電荷保持性能を有するに到ることを見出したも
のである。
その詳細な理由は不明であるが、ペンタフルオロスチ
レン重合体が有する物性として、塗布層の加熱処理温度
を高くすることによりそのガラス転移温度が高くなり、
電荷保持性能が向上することを本発明者等は確認してお
り、これが何らかの作用を積層物の電荷保持性能に対し
て果たしているものと推察している。
また、本発明の静電情報記録方法は、感光体と対向配
置し、両電極間に電圧を印加しつつ露光するか或いは露
光しつつ電圧印加して露光パターンに応じた静電潜像を
電荷保持媒体に形成することにより、面状での静電記録
ができ、また、電荷保持媒体に蓄積された静電情報は静
電荷単位で蓄積されるので、情報を高品質、高解像度で
記録することができるものである。
以下、実施例を説明する。
〔実施例1〕 減圧蒸留(48℃/20mmHg)により精製したペンタフル
オロスチレン(セントラル薬品(株)製)40gと、アゾ
ビスイソブチルニトリル0.06gとを耐圧ガラス製アンプ
ル中に入れ、凍結脱気を2回繰り返した後、60℃の温浴
中で24時間ラジカル重合させ、重合体を得た。
重合体をパーフルオロベンゼンに溶解した後、大量の
メタノール中に注ぎ入れ、得られた沈澱物を更に同様の
系で再沈澱させ、沈澱物を回収して真空乾燥し、収量38
g(収率95%)のポリペンタフルオロスチレンを得た。
熱分析測定によりガラス転移温度は108℃、GPC測定に
よりポリスチレン換算で重量平均分子量は25万であっ
た。
このポリペンタフルオロスチレン2gをパーフルオロベ
ンゼン48gに溶解し、ガラス基板上にITO層(抵抗値80Ω
/sq.)を設けた基板の電極層上に、スピンナーコーティ
ング(1000rpm、20秒)により塗布し、3時間風乾後、8
0℃、100℃、130℃、150℃でそれぞれ1時間加熱処理を
行い、4種類の電荷保持媒体を作製した。
加熱後の各電荷保持層の膜厚はいずれも3μmであっ
た。
これらの各媒体について、ポリペンタフルオロスチレ
ン膜を剥離してガラス転移温度を測定したところ、80℃
加熱のものはガラス転移温度が98℃、同じく100℃加熱
のものは99℃、130℃加熱のものは104℃、150℃加熱の
ものは108℃であった。
次に、これらの電荷保持媒体における電荷保持層上
に、コロナ帯電器により+120V、−120Vの表面電位とな
るように帯電させ、その電荷保持性能を測定した。
その結果、常温常湿で30日間放置した後の各加熱処理
温度の相違する電荷保持媒体について、その表面電位を
測定した結果を下表に示す。
この表からわかように、加熱処理温度が高いものほど
+、−共に良好に維持されていることがわかる。
次に、加速試験として、60℃、25%RH、30日間放置後
の各加熱処理温度の相違する電荷保持媒体について、そ
の表面電位を測定した結果を下表に示す。
又、加速試験として、40℃、95%RH、30日間放置の多
湿条件下での各加熱処理温度の相違する電荷保持媒体に
ついて、その表面電位を測定した結果を下表に示す。
〔実施例2〕 1mm厚のガラス基板上に、真空蒸着(10-5Torr)法でI
TO電極を1000Åの膜厚で積層する。その電極上に含弗素
樹脂サイトップ(商品名;旭硝子(株)製、吸水率0.01
%、比抵抗1×1018Ω・cm、)をパーフルオロ(2−ブ
チルテトラヒドロフランに溶解し、その7重量%溶液を
ブレードコータにより塗布し、3時間風乾後、150℃、
1時間加熱処理し、膜厚約2μmの弗素樹脂層を積層し
た。
その弗素樹脂層上に、ポリペンタフルオロスチレン4
重量%1,3−ジトリフルオロメチルベンゼン溶液をスピ
ンコーティング(2000rpm、20秒)し、3時間風乾後、1
50℃、1時間加熱処理し、電荷保持層が全体で3μmの
電荷保持媒体を作製した。
得られた電荷保持媒体上に、コロナ帯電器により+12
0V、又は−120Vの表面電位になるように帯電処理した。
この電荷保持媒体を常温常湿で30日間放置後、その表
面電位を測定したところ、+、−共に115V維持し、加速
試験として60℃、25%RH、30日間放置後でも+90V、又4
0℃、95%RH、30日間放置の多湿条件下でも表面電位と
しては+113V維持していた。
尚、第5図に電荷保持媒体を60℃、25%RHに保持した
状態での正電荷の電荷保持率の経時変化を示す。
この図からわかるように、弗素樹脂層単層(〇)単
独、ポリペンタフルオロスチレン層(●)単独のものに
比較して、弗素樹脂層上にポリペンタフルオロスチレン
層を積層して形成した電荷保持媒体(□)は、高湿条件
下でも優れた電荷保持性能を有していることがわかる。
〔実施例3〕 電荷発生材料として上記構造を有するビスアゾ系顔料
3部とポリビニルアセタール樹脂1部を、ジオキサン:
シクロヘキサン=1:1の混合溶媒で固形分2%とした100
g溶液をボールミルで十分に分散させた溶液を、ITO透明
電極(膜厚:約500A、抵抗値:80Ω/□)を有するガラ
ス基板上のITO面側に2ミルのギャップのブレードコー
ターで塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3μmの電
荷発生層を形成した。
次いで、電荷輸送材料としてP−ジエチルアミンベン
ズアルデヒド−N−フェニル−ベンジルヒドラゾン15部
とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学:ユーピロンS-
100)10部とを、ジクロロメタン:1,1,2−トリクロロエ
タン=4:6の混合溶媒にて固形分17.8%に調整し、この
溶液を上記電荷発生層上に2ミルのギャップ厚のブレー
ドコーターで塗布し、80℃、2時間乾燥して膜厚10μm
の電荷輸送層を形成し、有機感光体を作製した。
この有機感光体と、実施例2で作製した電荷保持媒体
とを、膜厚10μmのポリエステルフィルムをスペーサー
とし、電荷保持媒体表面を上記感光体の光導電層面に対
向させて接地した。次いで両電極間に、感光体側を正、
樹脂層側を負にして、750Vの直流電圧を印加した。
電圧の印加状態で、感光体側より照度1000ルックスの
ハロゲンランプを光源とする露光を0.1秒間行い、電荷
保持媒体に静電潜像を形成した。
次いで、第4図に示す表面電位計(トレック:モデル
344)により電極と媒体表面との電位差を測定した結
果、媒体表面に+100Vの表面電位が表面電位計により測
定されたが、未露光部での表面電位は0Vであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電荷保持媒体を断面で示す図、第2図
は、本発明の電荷保持媒体への静電情報記録方法を説明
するための図、第3図は、直流増幅型の電位読み取り方
法の例を示す図、第4図は、本発明の電荷保持媒体を使
用した静電情報記録再生方法の概略構成を示す図、第5
図は、実施例2で作製した電荷保持媒体の電荷保持性能
を説明するための図である。 図中1は感光体、3は電荷保持媒体、5は光導電層支持
体、7は感光体電極、9は光導電層、11は弗素樹脂層、
12はペンタフルオロスチレン重合体層、13は電荷保持媒
体電極、15は電荷保持層支持体、17は電源。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも電極層、電荷保持層からなる電
    荷保持媒体であって、該電荷保持層がペンタフルオロス
    チレンを単量体成分として含有し、重量平均分子量が1
    万〜200万の重合体層であることを特徴とする電荷保持
    媒体。
  2. 【請求項2】少なくとも電極層上に弗素樹脂層を積層し
    た電荷保持媒体であって、該弗素樹脂層上にペンタフル
    オロスチレンを単量体成分として含有し、重量平均分子
    量が1万〜200万の重合体層を積層したことを特徴とす
    る電荷保持媒体。
  3. 【請求項3】少なくとも電極層上に光導電層を設けた感
    光体と、少なくとも電極層上に弗素樹脂層、ペンタフル
    オロスチレンを単量体成分として含有し、重量平均分子
    量が1万〜200万の重合体層を順次積層した電荷保持媒
    体とを接触或いは非接触で対向配置し、両電極間に電圧
    を印加しつつ露光するか、或いは露光しつつ電圧を印加
    することにより電荷保持媒体に静電荷パターンを形成す
    ることを特徴とする静電情報記録方法。
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