JP2980350B2 - 静電情報記録方法 - Google Patents

静電情報記録方法

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JP2980350B2
JP2980350B2 JP2183562A JP18356290A JP2980350B2 JP 2980350 B2 JP2980350 B2 JP 2980350B2 JP 2183562 A JP2183562 A JP 2183562A JP 18356290 A JP18356290 A JP 18356290A JP 2980350 B2 JP2980350 B2 JP 2980350B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感光体を使用した静電情報記録方法に関
し、感光体の作成後の経過後も暗電位の上昇が少なく、
情報電位とのコントラストの経時安定性が改善された感
光体を使用した静電情報記録方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、高感度撮影技術として銀塩写真法が知られてい
る。この写真法においては、撮影像は現像工程を経てフ
ィルム等に記録され、画像を再現する場合には銀塩乳剤
(印画紙等)を用いるか、または現像フィルムを光学走
査して陰極線管(以下CRT)に再現させる等により行わ
れている。
また、光導電層に電極を蒸着し、暗所で光導電層上に
コロナ帯電により全面帯電させ、次いで強い光で露光し
て光の当たった部位の光導電層を導電性にし、その部位
の電荷をリークさせて除去することにより静電荷潜像を
光導電層の面上に光学的に形成させ、その残留静電荷と
逆極性の電荷(または同極性の電荷)を有するトナーを
付着させて現像する電子写真技術があるが、これは主と
して複写用に用いられており、一般に低感度のため撮影
用としては使用できず、静電荷の保持時間が短いために
静電潜像形成後、直ちにトナー現像するのが普通であ
る。
また、TV撮影技術は撮像管で撮影し、光半導体を利用
して得た画像情報を電気信号として取り出し、そのまま
CRTに出力させるか、磁気記録等を用いてビデオ記録
し、任意の時にCRT上に像出力させる等の方法がある。
〔発明が解決すべき課題〕
銀塩写真法は被写体像を保存する手段として優れてい
るが、銀塩像を形成させるために現像工程を必要とし、
像再現においてはハードコピー、ソフトコピー(CRT出
力)等に至る複雑な光学的、電気的、または化学的処理
が必要である。
電子写真技術は、得られた静電潜像の顕像化は銀塩写
真法よりも簡単、迅速であるが潜像保存は極めて短く、
現像剤の解離性、画質等は銀塩に劣る。
TV撮影技術は撮像管で得られた電気的像信号を取り出
し、また記録するためには線順次走査が必要となる。線
順次走査は撮像管内では電子ビームで、ビデオ記録では
磁気ヘッドで行うが、解像性は走査線数に依存するた
め、銀塩写真のような面状アナログ記録に比して著しく
劣化する。
また、近年発達しつつある固体撮像素子(CCD等)を
利用したTV撮像系も解像性に関しては本質的に同様であ
る。
これらの技術の内蔵する問題点は画像記録が高品質、
高解像であれば処理工程が複雑であり、工程が簡便であ
れば記憶機能の欠如、あるいは画質の基本的劣化等があ
った。
本発明者は、先に前面に電極が設けられた光導電層か
らなる感光体と、該感光体に対向し、後面に電極が設け
られた電荷保持層からなる電荷保持媒体とを光軸上に配
置し、両電極間に電圧を印加しつつ露光することにより
入射光学像に応じた静電潜像を電荷保持媒体上に形成す
る静電画像記録方法を出願(特願昭63−121592号)した
が、この静電情報記録方法において使用される感光体
は、電荷保持媒体への静電情報形成能に一定の課題を有
している。
本発明は、上記課題を解決するためのもので、電圧印
加時露光による電荷保持媒体への静電情報記録に適した
感光体であって、特に電荷注入防止層を設けずとも高感
度が維持され、感光体作成後の経過において暗電位の上
昇が少なく、明電位とのコントラストの経時変化が改良
された感光体を使用した静電情報記録方法の提供を課題
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の静電情報記録方法は、前面に電極が設けられ
た光導電層からなる感光体と、後面に電極が設けられた
電荷保持層からなる電荷保持媒体とを対向させて配置
し、両電極間に電圧印加時露光し、露光パターンに対応
して電荷保持媒体に静電荷パターンを形成する静電情報
記録方法において、該感光体における光導電層に下記
(I)式で示されるビスアゾ化合物と共に電子受容性物
質を添加したことを特徴とする。
式(I) (但し、式中のXは水素、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ニトロ基、スルホン酸基、水酸基、カルボキシ
ル基、ハロゲン原子より選択される同じかまたは異なっ
てもよく、またnは0〜3の整数、Rは置換されてても
よい炭化水素環基、複素環基、或いはアルキル基であ
る。) また、上記光導電層が、電極上に電荷発生層と電荷輸
送層とが順次積層されてなり、電子受容性物質を電荷発
生層に添加するか、又は電荷発生層及び電荷輸送層の両
層に添加したことを特徴とする。
また、上記光導電層が、電荷発生層と電荷輸送層の両
機能を有する単層系光導電層であることを特徴とする。
また、上記電極が、酸化インジウム錫からなるもので
あることを特徴とする。
以下、本発明の感光体について説明する。
本発明の感光体は、単層型感光体、積層型感光体とす
ることができる。
単層系感光体は、電荷発生物質と電荷輸送物質の混合
物を電極上に積層されて形成されるものであり、また、
積層型感光体は電荷発生層と電荷輸送層を分離し、電荷
発生層と電荷輸送層を電極上に順次積層したタイプであ
る。
本発明の感光体においては、上記式(I)で示される
ビスアゾ系化合物を電荷発生物質として使用すると共
に、電子受容性物質を、単層型感光体ではビスアゾ系化
合物と共に添加され、また積層型感光体にあっては電荷
発生層にビスアゾ系化合物と共に添加されるか、又は電
荷発生層に共に添加されると共に電荷輸送層にも添加さ
れるものである。
本発明の感光体は、これにより情報パターンに対応し
た静電情報を、高感度で、しかも高いコントラストで電
荷保持媒体に付与することができるばかりでなく、感光
体作成後の経過においても、暗電位の上昇を生ずること
ないためにコントラスト比の経時安定性に優れた感光体
としうることを見出したものである。
まず、本発明で好ましく使用することのできるビスア
ゾ系化合物を上記式(I)における各置換基の組み合わ
せにより下記に例示する。
中でも好ましいビスアゾ系化合物を下記に例示する。
次に、電荷輸送層を形成する電荷輸送物質は、電荷発
生物質で発生した電荷の輸送特性がよい物質であり、例
えばヒドラゾン系、ピラゾリン系、PVK系、カルバゾー
ル系、オキサゾール系、トリアゾール系、芳香族アミン
系、アミン系、トリフェニルメタン系、多環芳香族化合
物系等があり、ホール輸送性、電子輸送性のいずれの物
質でも使用することができる。
中でも、下式で示される化合物が好ましく使用され
る。
次に、電荷発生層、または電荷発生層及び電荷輸送層
に添加される電子受容性物質としては、2,4,7−トリニ
トロフルオレノン、テトラフルオロ−P−ベンゾキノ
ン、テトラシアノキノジメタン、トリフェニルメタン、
無水マレイン酸、ヘキサシアノブタジエン等を使用する
ことができる。
次に、感光体の作製方法について説明する。
まず、積層型感光体は電荷発生物質と電子受容性物質
を、電荷発生物質1重量部に対して電子受容性物質を0.
001重量部〜10重量部の割合で混合し、適当な媒体中に
分散、溶解させて電極上に塗布、乾燥して電荷発生層を
形成し、次いでこの電荷発生層上に電荷輸送物質を適宜
媒体に溶解、又は分散させて塗布して電荷輸送層を形成
するか、又は電荷輸送物質1重量部に対して電子受容性
物質を0.001重量部〜10重量部の割合で混合し、適当な
媒体中に分散、溶解して塗布、乾燥して塗布、乾燥して
電荷輸送層を形成する。電荷発生層は乾燥後膜厚で0.1
〜10μm、電荷輸送層は1〜50μmとするとよい。
また、単層型感光体においては電荷発生物質と電荷輸
送物質とを1:100〜100:100の割合(重量部)で混合する
とよく、電子受容性物質は電荷発生物質と電荷輸送物質
の合計量1重量部に対して0.001重量部〜10重量部の割
合で混合するとよく、媒体中に分散、又は溶解させて電
極上に塗布、乾燥して層形成される。膜厚は1〜50μm
が好ましい。
また電荷発生系物質と電荷輸送系物質により錯体を形
成させ、電荷移動錯体としてもよい。通常、感光体は電
荷発生物質の光吸収特性で決まる感光特性を有するが、
電荷発生物質と電荷輸送物質とを混ぜて錯体をつくる
と、光吸収特性が変わり、例えばポリビニルカルバゾー
ル(PVK)は紫外域でしか感ぜず、トリニトロフルオレ
ノン(TNF)は400nm波長近傍しか感じないが、PVK−TNF
錯体は650nm波長域まで感光するようになる。
単層型、積層型いずれにおいても、光導電層を形成す
るにあたっては必要に応じてバインダーを使用すること
ができるが、バインダーとしては、シリコーン樹脂、ス
チレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フェノール
樹脂、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリイミド樹脂等を各材料1重量部に対し、
0.1〜10重量部使用するとよい。尚、電荷輸送物質とし
てそれ自体バインダーの役割を示す場合にはバインダー
は不要である。
塗布方法としては、ブレードコーティング法、ディッ
ピング法、スピンナーコーティング法等の塗布方法を使
用することができる。
本発明の感光体においては、感度低下を起こすために
必ずしも設ける必要はないが、経時変化を抑え手段とし
て光導電層を電荷注入防止層を介して電極上に積層して
もよい。
電荷注入防止層は、光導電層の両表面の少なくとも一
方か、両方の面に、光導電層の電圧印加時の暗電流(例
えば電極からの電荷注入)、即ち露光していないにもか
かわらず恰も露光したように光導電層中を電荷が移動す
る現象を防止するために設けるものである。
この電荷注入防止層は、いわゆるトンネリング効果を
利用したものと整流効果を利用したものの二種類があ
る。まず、いわゆるトンネリング効果を利用したもの
は、電圧印加のみではこの電荷注入防止層により、光導
電層、あるいは絶縁層表面まで電流が流れないが、光を
入射した場合には、入射部分に相当する電荷注入防止層
には光導電層で発生した電荷の一方(電子、またはホー
ル)が存在するため高電界が加わり、トンネル効果を起
こして、電荷注入防止層を通過して電流が流れるもので
ある。
このような電荷注入防止層は無機絶縁性膜、有機絶縁
性高分子膜、絶縁性単分子膜等の単層、あるいはこれら
を積層して形成され、無機絶縁性膜としては、例えばAs
2O3、B2O3、Bi2O3、CdS、CaO、CeO2、Cr2O3、CoO、Ge
O2、HfO2、Fe2O3、La2O3、MgO、MnO2、Nd2O3、Nb2O5、P
bO、Sb2O3、SiO2、SeO2、Ta2O5、TiO2、WO3、V2O5、Y2O
5、Y2O3、ZrO2、BaTiO3、Al2O3、Bi2TiO5、CaO−SrO、C
aO−Y2O3、Cr−SiO、LiTaO3、PbTiO3、PbZrO3、ZrO2−C
o、ZrO2−SiO2、AlN、BN、NbN、Si3N4、TaN、TiN、VN、
ZrN、SiC、TiC、WC、Al4C3等をグロー放電、蒸着、スパ
ッタリング等により形成される。この層の膜厚は電荷の
注入を防止する絶縁性と、トンネル効果の点を考慮し、
使用される材質ごとに決められる。
次ぎに、整流効果を利用した電荷注入防止層は、整流
効果を利用して電極基板の極性と逆極性の電荷輸送能を
有する電荷輸送層を設けたことにより形成される。この
ような電荷注入防止層としては無機光導電層、有機光導
電層、有機無機複合型光導電層で形成され、その膜厚は
0.1〜10μm程度である。具体的には、電極がマイナス
の場合はB、Al、Ga、In等をドープしたアモルファスシ
リコン光導電層、アモルファスセレン光導電層、ポリビ
ニルカルバゾール光導電層、またはオキサジアゾール、
ピラゾリン、ポリビニルカルバゾール、スチルベン、ア
ントラセン、ナフタレン、トリジフェニルメタン、トリ
フェニルメタン、アジン、アミン、芳香族アミン等を樹
脂中に分散して形成した有機電荷輸送層、電極がプラス
の場合は、P、N、As、Sb、Bi等をドープしたアモルフ
ァスシリコン光導電層、ZnO光導電層、ポリビニルカル
バゾール−トリニトロフルオレノン有機光導電層等をグ
ロー放電、蒸着、スパッタリング、CVD、コーティング
等の方法により形成される。
感光体支持体としては、感光体を支持することができ
るある程度の強度を有していれば、厚み、材質は特に制
限がなく、例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、
金属箔、紙、或いは硝子、プラスチックシート、金属板
(電極を兼ねることもできる)等の剛体が使用される。
但し、感光体側から光を入射して情報を記録する装置に
用いられる場合には、当然その光を透過させる特性が必
要となり、例えば自然光を入射光とし、感光体側から入
射するカメラに用いられる場合には、厚み1mm程度の透
明なガラス板、或いはプラスチックのフィルム、シート
が使用される。
感光体電極は、感光体支持体に金属のものが使用され
る場合を除いて感光体支持体上に形成され、その材質は
比抵抗値が106Ω・cm以下であれば限定されなく、無機
金属導電膜、無機金属酸化物導電膜、四級アンモニウム
塩等の有機導電膜等である。このような感光体電極は、
感光体支持体上に、蒸着、スパッタリング、CVD、コー
ティング、メッキ、ディッピング、電解重合等により形
成される。またその膜厚は、感光体電極を構成する材質
の電気特性、および情報の記録の際の印加電圧により変
化させる必要があるが、例えばアルミニウムであれば、
100〜3000Å程度である。この感光体電極も支持体と同
様に、情報光を透過させる必要がある場合には、上述し
た光学特性が要求され、例えば情報光が可視光(400〜7
00nm)であれば、ITO(In2O3−SnO2)、SnO2等をスパッ
タリング、蒸着、またはそれらの微粉末をバインダーと
共にインキ化してコーティングしたような透明電極や、
Au、Al、Ag、Ni、Cr等を蒸着、またはスパッタリングで
作製する半透明電極、テトラシアノキノジメタン(TCN
Q)、ポリアセチレン等のコーティングによる有機透明
電極等が使用される。
また情報光が赤外(700nm以下)光の場合も上記電極
材料が使用できるが、場合によっては可視光をカットす
るために、着色された可視光吸収電極も使用できる。
更に、情報光が紫外(400nm以下)光の場合も、上記
電極材料を基本的には使用できるが、電極基板材料が紫
外光を吸収するもの(有機高分子材料、ソーダガラス
等)は好ましくなく、石英ガラスのような紫外光を透過
する材料が好ましい。
また、光の入射面には反射防止膜を形成するとよい。
この反射防止膜はフッ化マグネシウム、酸化チタン等の
無機材料を蒸着、スパッター法等で単層あるいは積層し
て形成することができる。
次ぎに本発明の静電画像記録方法について、第1図に
より説明する。図中、1は感光体、3は電荷保持媒体、
9は光導電層、11は電荷保持層、13は電荷保持媒体電
極、15は電荷保持媒体支持体、17は電源である。
本発明の感光体により静電潜像が形成される電荷保持
媒体3は電極13上に電荷保持層11を積層することにより
形成され、電荷保持層11は電荷の移動を抑えるため高絶
縁性の高分子材料からなるものであり、比抵抗で1014Ω
・cm以上の絶縁性を有することが要求される。また電荷
保持層を構成する高分子材料としてはそのガラス転移温
度が使用環境温度以上であることが必要である。
このような高分子材料としては熱可塑性樹脂、或いは
熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等
のエネルギー線硬化樹脂、或いはエンジニアリングプラ
スチック等を使用することができ、熱可塑性樹脂として
は例えば弗素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン、弗素化エチレンプロピレン、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ま
たそれらのディスパージョンタイプ、または変性タイプ
(コーティングタイプ)、またはポリエーテルエーテル
ケトン樹脂、ポリパラキシリレン等を使用し、溶剤に溶
解し、電荷保持媒体電極上にコーティング、蒸着等によ
り、膜厚1μm〜100μmの膜厚に層形成されるもので
ある。
電荷保持媒体に静電情報を記録するには、まず第2図
(a)に示すように感光体1に対して、電荷保持媒体3
を、空隙を1μm〜100μmの間隔で設けてセットし、
同図(b)に示すように電源17により電極7、13間に電
圧を印加する。暗所であれば光導電層9は高抵抗体であ
るため、電極間には何の変化も生じない。感光体1側よ
り光が入射すると、光が入射した部分の光導電層で光キ
ャリアが発生し、電荷保持層11との間に放電が生じ、電
荷保持層11に電荷が蓄積される。露光が終了したら、同
図(c)に示すように電圧をOFFにし、次いで同図
(d)に示すように電荷保持媒体3を取り出すことによ
り静電潜像の形成が終了する。このようにして情報が電
荷として蓄積されるが、蓄積された電荷を長期間保持さ
せるためにこの電荷保持層上に絶縁性保護膜を積層する
とよい。
静電情報記録方法における情報入力方法としては、静
電カメラによる方法、またレーザーによる記録方法があ
る。まず静電カメラは、通常のカメラに使用されている
写真フィルムの代わりに、感光体と電荷保持媒体とによ
り記録部材を構成し、両電極へ電圧を印加し、入射光に
応じて光導電層を導電性とし、入射光量に応じて電荷保
持層上に電荷を蓄積するもので、機械的なシャッタも使
用しうるし、また電気的なシャッタも使用しうるもので
ある。
またプリズムとカラーフィルターにより光情報を、
R、G、B光成分に分離し、平行光として取り出し、
R、G、B分解した電荷保持媒体3セットで1コマを形
成するか、または1平面上にR、G、B像を並べて1セ
ットで1コマとすることにより、カラー撮影することも
できる。
またレーザーによる記録方法としては、光源としては
アルゴンレーザー(514.488nm)、ヘリウム−ネオンレ
ーザー(633nm)、半導体レーザー(780nm、810nm等)
が使用し、画像信号、字信号、コード信号、線画信号に
対応したレーザー露光をスキャニングにより行うもので
ある。画像のようなアナログ的な記録は、レーザーの光
強度を変調して行い、文字、コード、線画のようなデジ
タル的な記録は、レーザー光のON−OFF制御により行
う。また画像において網点形成されるものには、レーザ
ー光にドットジェネレーターON−OFF制御をかけて形成
するものである。尚、感光体における光導電層の分光特
性は、パンクロマティックである必要はなく、レーザー
光源の波長に感度を有していればよい。
次ぎに記録された静電情報の再生方法について説明す
る。
第2図は本発明の電荷保持媒体の静電情報再生方法に
おける電位読み取り方法の例を示す図で、第1図と同一
番号は同一内容を示している。なお、図中、3は電荷保
持媒体、21は電位読み取り部、23は検出電極、25はガー
ド電極、27はコンデンサ、29は電圧計である。
電位読み取り部21を電荷保持媒体3の電荷蓄積面に対
向させると、検出電極23に電荷保持媒体3の電荷保持層
11上に蓄積された電荷によって生じる電界が作用し、検
出電極面上に電荷保持媒体上の電荷と等量の誘導電荷が
生ずる。この誘導電荷と逆極性の等量の電荷でコンデン
サ27が充電されるので、コンデンサの電極間に蓄積電荷
に応じた電位差が生じ、この値を電圧計29で読むことに
よって電荷保持体の電位を求めることができる。そし
て、電位読み取り部21で電荷保持媒体面上を走査するこ
とにより静電潜像を電気信号として出力することができ
る。なお、検出電極23だけでは電荷保持媒体の検出電極
対向部位よりも広い範囲の電荷による電界(電気力線)
が作用して分解能が落ちるので、検出電極の周囲に接地
したガード電極25を配置するようにしてもよい。これに
よって、電気力線は面に対して垂直方向を向くようにな
るので、検出電極23に対向した部位のみの電気力線が作
用するようになり、検出電極面積に略等しい部位の電位
を読み取ることができる。電位読み取りの精度、分解能
は検出電極、ガード電極の形状、大きさ、及び電荷保持
媒体との間隔によって大きく変わるため、要求される性
能に合わせて最適条件を求めて設計する必要がある。
また静電荷の形で情報を蓄積した電荷保持媒体に、レ
ーザー光等を照射し、電気光学結晶を介して静電電荷に
よる偏光現象を利用して情報を再生してもよい。電気光
学結晶はその光路中に配置するとよく、このような電気
光学結晶としてはニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン
酸バリウム、タンタル酸リチウム(LiTaO3)等電気光学
効果を有するものを使用することができる。
第3図は静電情報再生方法の概略構成を示す図で、図
中、31は電位読み取り装置、33は増幅器、35はCRT、37
はプリンタである。
図において、電位読み取り装置31で電荷電位を検出
し、検出出力を増幅器33で増幅してCRT35で表示し、ま
たプリンタ37でプリントアウトすることができる。この
場合、任意の時に、読み取りたい部位を任意に選択して
出力させることができ、また反復再生することが可能で
ある。また静電潜像が電気信号として得られるので、必
要に応じて他の記録媒体への記録等に利用することも可
能である。
〔作用及び発明の効果〕
本発明の感光体及び静電情報記録方法は、感光体にお
ける光導電層にビスアゾ系化合物と共に電子受容性物質
を含有させることにより、電荷保持媒体に高感度の情報
電荷を蓄積しうると共に、電荷注入防止層を設けずとも
暗部とのコントラスト比の高い情報電荷を蓄積しうるも
のであり、しかも感光体作成後長時間を経ても感光体の
暗電位の上昇を少なくすることができ、コントラスト比
の減少を防止でき、経時安定性を有する感光体となしう
るものである。
また本発明の感光体においては、基本的には電荷注入
防止層を必要としない。電荷注入防止層を設けると一般
には静電情報記録にあたって感光体の感度が低下する
が、本発明の感光体においては電荷注入防止層を設けな
くとも、高感度でかつ感光体作成後の経過による経時変
化の少ないものとしうるものである。
以下、実施例を説明する。
〔実施例1〕 上記ビスアゾ顔料における化合物ナンバー1のビスア
ゾ系顔料3重量部とポリビニルアセタール樹脂1重量部
とを、ジオキサン−シクロヘキサキノン1:1混合溶媒で
固型分2重量%分散液とし、ボールミルで充分に分散さ
せた溶液100gのビスアゾ系顔料1重量部に対し、2,4,7
−トリニトロフルオレノンを0.1重量部更に添加、溶解
させた溶液をブレードコーターにより2milのギャップ厚
で、酸化インジウム−錫(ITO)透明電極(100Ω/sq.)
をガラス基板(3mm厚)上に設けた電極層上にコーティ
ングし、100℃、1時間乾燥し、乾燥後膜厚約0.3μmの
電荷発生層を形成した。
次いで、化合物ナンバー24で示される電荷輸送物質15
重量部とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学(株)
製、商品名ユーピロンS−1000)10重量部とを、ジクロ
ロメタン:1,1,2−トリクロロエタン4:6の混合溶媒を使
用して、固型分17.8重量%に調製し、この溶液を上記電
荷発生層上にブレードコーター2milにて塗布し、80℃、
2時間乾燥させ、その結果膜厚約10μmの電荷輸送層を
有する有機積層型感光体(I)を得た。
〔実施例2〕 実施例1における感光体において、2,4,7−トリニト
ロフルオレノンを1重量部添加して、実施例1同様にし
て感光体(II)を作成した。
〔比較例1〕 実施例1における感光体において、2,4,7−トリニト
ロフルオレノンを添加しないで、実施例1同様にして感
光体(III)を作成した。
〔実施例3〕 1mm厚のガラス基板上に、真空蒸着法(10-5Torr r)
でAl電極を1000Åの膜厚で積層する。このAl電極上に含
弗素樹脂サイトップ(商品名:旭硝子(株)製、吸水率
0.01%、比抵抗1×1018Ω・cm)を弗素系溶剤を使用
し、その5%溶液をスピンナーコーティング(500rpm×
30S)で塗布し、乾燥後膜厚約3μmの電荷保持媒体を
作製した。
上記実施例1、2及び比較例1により作成した感光体
とこの電荷保持媒体とを、感光体と電荷保持媒体間に空
隙を設けるために9μmのスペーサを介し、両者の電極
を外側にして重ね、感光体基板側からグレースケール
(ステップウェッジ:富士写真フイルム(株)製)を通
して、30μW/cm2(色温度3200K)の光を照射した状態
で、感光体電極を正極として両電極間に直流電圧750V印
加を0.1秒間行った。
次に、電荷保持媒体を取り出し、非接触型電位読み取
り計(トレック:モデル344)で電荷保持媒体における
露光量に応じた蓄積電位を測定した。
この静電情報記録方法において、感光体として作成直
後の感光体を使用した場合の蓄積電位と露光量の関係を
第4図に、作成1日後の感光体を使用した場合を第5図
にそれぞれ示す。
第4図によると、実施例、比較例により作成された感
光体は、作成直後ではいずれも約60Vのコントラスト電
位が得られているが、第5図に示すように2,4,7−トリ
ニトロフルオレノンを添加しない感光体(III)にあっ
ては作成1日後には暗電位が上昇し、コントラスト電位
が10V以下になり、感光体に経時変化が認められた。
それに対して、2,4,7−トリニトロフルオレノンを添
加した感光体(I)(II)では、作成直後、1日経過後
で全く変化がなく、安定して、それぞれ80V、50Vのコン
トラスト電位が得られ、2,4,7−トリニトロフルオレノ
ンの添加により経時安定性が向上することがわかる。
又、作成1ケ月後の同一測定においても、各実施例に
よる感光体でもコントラスト電位の変化は認められなか
った。
〔実施例4〕 実施例1の感光体において、電子受容性物質として2,
4,7−トリニトロフルオレノンの代わりにテトラフルオ
ロ−P−ベンゾキノンを同量の0.1重量部添加した以外
は、実施例1同様にして感光体を作成した。
そして同様に評価方法で経時安定性を測定した結果、
作成直後にコントラスト電位は90V、作成1日後で60Vに
減少したものの、比較例1の感光体に比して、経時安定
性に効果があることが確認された。
〔実施例5〕 実施例1における電極に代えて、ガラス基板(1mm
厚)上に酸化錫透明導電膜(100Ω/sq.)をスパッタリ
ングにより形成した以外は、実施例1同様にして感光体
(IV)を作成し、実施例1同様に評価を行った。
〔比較例2〕 比較例1における電極に代えて、ガラス基板(1mm
厚)上に酸化インジウム透明導電膜(100Ω/sq.)をス
パッタリングにより形成した以外は、実施例1同様にし
て感光体(V)を作成し、実施例1同様に評価を行っ
た。
この実施例5と比較例2の感光体について、作成直後
のものを使用した場合の蓄積電位と露光量の関係を第6
図に、また作成5日後のそれを第7図に示す。
これによると作成5日後では、2,4,7−トリニトロフ
ルオレノンを添加しない比較例2の感光体(V)では暗
電位が上昇し、コントラスト電位は10V以下となったの
に対して、2,4,7−トリニトロフルオレノンを添加した
実施例5で作成した感光体(IV)ではコントラスト電位
に5日後でも変化が見られず、経時安定性が向上するこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の静電情報記録方法を説明するための
図、第2図は直流増幅型の電位読み取り方法の例を示す
図、第3図は静電情報再生の概略構成を示す図、第4
図、第5図、第6図及び第7図は、本発明及び比較例で
作成した各種感光体を使用した静電情報記録方法により
電荷保持媒体に蓄積された静電電位と露光量との関係を
説明するための図である。 図中1は感光体、3は電荷保持媒体、5は感光体支持
体、7は感光体電極、9は光導電層、11は電荷保持層、
13は電荷保持媒体電極、15は電荷保持媒体支持体、17は
電源を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−2267(JP,A) 特開 昭52−7242(JP,A) 特開 昭59−133583(JP,A) 特開 昭60−57849(JP,A) 特開 昭63−48562(JP,A) 特開 平1−296254(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/02 G03G 5/06 G03G 5/05

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面に電極が設けられた光導電層からなる
    感光体と、後面に電極が設けられた電荷保持層からなる
    電荷保持媒体とを対向させて配置し、両電極間に電圧印
    加時露光し、露光パターンに対応して電荷保持媒体に静
    電荷パターンを形成する静電情報記録方法において、該
    感光体における光導電層に下記(I)式で示されるビス
    アゾ化合物と共に電子受容性物質を添加したことを特徴
    とする静電情報記録方法。 式(I) (但し、式中のXは水素、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、ニトロ基、スルホン酸基、水酸基、カルボキシ
    ル基、ハロゲン原子より選択される同じかまたは異なっ
    てもよく、またnは0〜3の整数、Rは置換されてても
    よい炭化水素環基、複素環基、或いはアルキル基であ
    る。)
  2. 【請求項2】上記光導電層が、電極上に電荷発生層と電
    荷輸送層とが順次積層されてなり、電子受容性物質を電
    荷発生層に添加するか、又は電荷発生層及び電荷輸送層
    の両層に添加したことを特徴とする請求項1記載の静電
    情報記録方法。
  3. 【請求項3】上記光導電層が、電荷発生層と電荷輸送層
    の両機能を有する単層系光導電層であることを特徴とす
    る請求項1記載の静電情報記録方法。
  4. 【請求項4】上記電極が、酸化インジウム錫からなるも
    のである請求項1、2又は3記載の静電情報記録方法。
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