JP2912429B2 - 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法 - Google Patents

情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法

Info

Publication number
JP2912429B2
JP2912429B2 JP2186028A JP18602890A JP2912429B2 JP 2912429 B2 JP2912429 B2 JP 2912429B2 JP 2186028 A JP2186028 A JP 2186028A JP 18602890 A JP18602890 A JP 18602890A JP 2912429 B2 JP2912429 B2 JP 2912429B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
information recording
electro
recording medium
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2186028A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0470809A (ja
Inventor
正行 飯嶋
博之 小幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2186028A priority Critical patent/JP2912429B2/ja
Publication of JPH0470809A publication Critical patent/JPH0470809A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2912429B2 publication Critical patent/JP2912429B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、静電情報を可視情報として得ることのでき
る情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再
生方法に関する。
〔従来の技術〕
電子写真技術において、光導電層上にネマティック液
晶を配向処理したセル、更に液晶配向用絶縁層を積層し
て情報記録媒体とし、その情報記録に当たっては、液晶
配向用絶縁層表面全面をコロナ帯電により均一帯電し、
次いで情報露光することにより、露光部における光導電
層の抵抗を下げ、液晶セルに電解効果を生じさせ、露光
に応じて液晶を配向させることにより可視像が得られる
ことが知られている。
この可視像は、透過光或いは反射光により読み取られ
るものであるが、透過光により再生する場合には光導電
層の光吸収の大きい場合には透過光が微弱になるので、
光導電層の感度を低くする、或いは読み取る際に用いら
れる波長とは異なる波長を使用して記録する等の方法が
取られている。
一方、反射光による再生する場合には、液晶が配向し
ていない部分の表面の散乱光と光導電層と液晶配向用絶
縁層との界面からの反射光との差がコントラストとして
読み取られるが、光導電層は光吸収性であり、液晶配向
用絶縁層と光導電層とは光屈折率が略等しいことからそ
の界面からの反射光も少なく、充分なコントラストをも
って読み取ることが出来ないという問題がある。そのた
め情報記録媒体電極層を光反射性とする改良もなされて
いるが、この場合にも光導電層による光吸収に関して、
上述した透過光読出の場合と同様の問題がある。
更に、従来の方法では液晶配向用絶縁層に全面帯電を
必要とするので、露光していない部分においても帯電の
影響が生じ、ノイズの原因となることから高品質の像を
得ることができないものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、静電情報を感度よく可視情報として記録す
ることができ、ノイズの少ない情報記録媒体及び静電情
報記録方法、静電情報記録再生方法の提供を課題とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の情報記録媒体は、電極層上に光導電層、電気
光学材料層を順次設け、該電気光学材料層上に直接電荷
保持層を最上層として積層した情報記録媒体であって、
前記電気光学材料層が誘電体ミラー層を介して光導電層
上に積層されたことを特徴とする。
又、本発明の静電情報記録方法は、電極層上に光導電
層、誘電体ミラー層、電気光学材料層が順次積層され、
該電気光学材料層上に直接電荷保持層が最上層として積
層された情報記録媒体と、対向電極とを配置し、両電極
間に電圧を印加しつつ露光して静電情報記録を行うこと
を特徴とする。
更に、本発明の静電情報記録再生方法は、電極層上に
光導電層、誘電体ミラー層、電気光学材料層が順次積層
され、該電気光学材料層上に直接電荷保持層が最上層と
して積層された情報記録媒体と、対向電極とを配置し、
両電極間に電圧を印加しつつ露光して静電情報記録を行
った後、偏光板を介して反射光により読み取ることを特
徴とする。
以下、本発明の情報記録媒体及び静電情報記録再生方
法について説明する。
第1図(a)〜(d)は、本発明の情報記録媒体の断
面を模式的に説明するための図で、図中3は情報記録媒
体、11は電気光学材料層、12は誘電体ミラー層、13は電
極層、14は光導電層、15は支持体、16は電荷保持層、17
はスペーサー、18はポリイミド樹脂層、19は液晶であ
る。
第1図に示すように、本発明の情報記録媒体は、電極
層13上に、光読電層14、誘電体ミラー層12、電気光学材
料層11を積層して構成される。
電気光学材料層11は、液晶材料、電気光学結晶材料か
らなるものである。
液晶材料を使用する電気光学材料層としては、液晶セ
ルがあり、液晶としてはネマチック液晶、スメクチック
液晶、コレステリック液晶あるいはこれらの混合物を使
用することができる。
例えばネマチック材料としては、下記のようなものを
使用できる。
また、 R−Z−Z−CN RO−Z−Z−R (式中、Rは脂肪族炭化水素、Zはベンゼン環、シクロ
ヘキサン環、ヘテロ六員環を表わす) 電界効果により生じた液晶の配向にメモリ効果を持た
せるためには、上記ネマティック液晶をスメクチック液
晶、コレステリック液晶と混合することにより発現され
る。
また、液晶セルの両面、又は一方の面に電荷保持層16
を積層し、後述する静電情報記録方法により放電電荷を
蓄積させる場合には常に電界が電気光学材料層にかかる
ようにすることができ、液晶の配向を維持、保存させる
ことができる。
また、電気光学結晶についても同様であるが、このよ
うな電気光学結晶としては、KTiO3、BaTiO3、LiNbO3、K
DP、LiTaO3、PZT、PLZT等を使用することができる。
PLZTについては、組成を選択することにより電気光学
効果はもとより電気光学結晶自身にもメモリー効果を持
たせることができる。
この電気光学材料層が、後述する電荷保持層を介し
て、又は介さないで積層される誘電体ミラー層12は、硫
化亜鉛、弗化マグネシウム等の光屈折率を相違する物質
層を交互に積層して形成される絶縁性光干渉層であり、
光導電層を通過してきた情報光を反射し、光導電層に充
分な光吸収性能を付与し、高感度でキャリアを生成する
ことができるものである。又、読み取りに際しては反射
光量を大きくすることができるので、高コントラストの
読み取りが可能となるものである。
第1図(b)〜(d)に示すように、電気光学材料層
の表面、又は両面に電荷保持層16を設けことにより、よ
り電界電荷の保持性をよくすることができ、電気光学材
料層のメモリー性を保持することができる。
電荷保持層16としては、電荷の移動を抑えるため高絶
縁性の高分子材料からなるものであり、比抵抗で1014Ω
・cm以上の絶縁性を有することが要求される。また電荷
保持層を構成する高分子材料としてはそのガラス転移温
度が使用環境温度以上であることが必要である。
このような高分子材料としては熱可塑性樹脂、或いは
熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等
のエネルギー線硬化樹脂、或いはエンジニアリングプラ
スチック等を使用することができ、熱可塑性樹脂として
は例えば弗素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン、弗素化エチレンプロピレン、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ま
たそれらのディスパージョンタイプ、または変性タイプ
(コーティングタイプ)、またポリエーテルエーテルケ
トン樹脂、ポリパラキシリレン等を使用し、溶剤に溶解
し、電気光学材料層上にコーティング、蒸着等により、
膜厚0.1μm〜10μmの膜厚に層形成されるものであ
る。
誘電体ミラー層上に積層されるか、又は電極上に積層
される光導電層14は、光が照射されると照射部分で光キ
ャリア(電子、正孔)が発生し、それらのキャリアが層
幅を移動することができる導電性層であり、特に電界が
存在する場合にその効果が顕著である層である。光導電
材料、および光導電層の形成方法について説明する。
(I)シリコン光導電層 シリコン単体 不純物をドーピングしたもの、 ・B、Al、Ga、In、Tl等をドーピングによりP型(ホー
ル輸送型)にしたもの、 ・P、Ag、Sb、Bi等をドーピングによりN型(電子輸送
型)にしたもの、 がある。
光導電層の形成方法としては、シランガス、不純物ガ
スを水素ガスなどと共に低真空中に導入し(10-2〜1Tor
r)、グロー放電により加熱、或いは加熱しない電極基
板上に堆積して成膜するか、単に加熱した電極基板上に
熱化学的に反応形成するか、或いは固体原料を蒸着、ス
パッター法により成膜し、単層、或いは積層で使用す
る。膜厚は1〜50μmである。
(II)セレン光導電層 セレン単体 セレンテルル ひ素セレン化合物(As2Se3) ひ素セレン化合物+Te がある。
この光導電層は蒸着、スパッター法により作製する。
また上記〜を組み合わせ、積層型光導電層としても
よい。膜厚はシリコン光導電層と同様である。
(III)硫化カドミウム(CdS)光導電層 この光導電層は、コーティング、蒸着、スパッタリン
グ法により作製する。蒸着の場合はCdSの固体粒をタン
グステンボードにのせ、抵抗加熱により蒸着するか、EB
(エレクトロンビーム)蒸着により行う。またスパッタ
リングの場合はCdSターゲットを用いてアルゴンプラズ
マ中で基板上に堆積させる。この場合、通常はアモルフ
ァス状態でCdSが堆積されるが、スパッタリング条件を
選択することにより結晶性の配向膜(膜厚方向に配向)
を得ることもできる。コーティングの場合は、CdS粒子
(粒径1〜100μm)をバインダー中に分散させ、溶媒
を添加して基板上にコーティングするとよい。。
(IV)酸化亜鉛(Zn O)光導電層 この光導電層はコーティング法、或いはCVD法で作製
される。コーティング法としては、ZnS粒子(粒径1〜1
00μm)をバインダー中に分散させ、溶媒を添加して基
板上にコーティングを行って得られる。またCVD法とし
ては、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛等の有機金属と酸素
ガスを低真空中(10-2〜1Torr)で混合し、加熱した電
極基板(150〜400℃)上で化学反応させ、酸化亜鉛膜と
して堆積させる。この場合も膜厚方向に配向した膜が得
られる。
(V)有機光導電層 有機光導電層としては、単層系光導電層、機能分離型
光導電層とがある。
(イ)単層系光導電層 単層系光導電層は、下記の電荷発生物質と電荷輸送物
質の混合物からなっている。
〈電荷発生物質〉 光を吸収して電荷を生じ易い物質であり、例えば、ア
ゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、フタロ
シアニン系顔料、ペリレン系顔料、ピリリウム系染料、
シアニン系染料、メチン系染料が使用される。
〈電荷輸送物質系〉 電離した電荷の輸送特性がよい物質であり、例えばヒ
ドラゾン系、ピラゾリン系、ポリビニルカルバゾール
系、カルバゾール系、スチルベン系、アントラセン系、
ナフタレン系、トリジフェニルメタン系、アジン系、ア
ミン系、芳香族アミン系等がある。
また、電荷発生系物質と電荷輸送系物質により錯体を
形成させ、電荷移動錯体としてもよい。
通常、光導電層は電荷発生物質の光吸収特性で決まる
感光特性を有するが、電荷発生物質と電荷輸送物質とを
混ぜて錯体をつくると、光吸収特性が変わり、例えばポ
リビニルカルバゾール(PVK)は紫外線でしか感ぜず、
トリニトロフルオレノン(TNF)は400nm波長近傍しか感
じないが、PVK−TNF錯体は650nm波長域まで感じるよう
になる。
このような単層系光導電層の膜厚は、10〜50μmが好
ましい。
(ロ)機能分離型光導電層 電荷発生物質は光を吸収し易いが、光をトラップする
性質があり、一方、電荷輸送物質は電荷の輸送特性はよ
いが、光吸収特性はよくない。そのため両者を分離し、
それぞれの特性を十分に発揮させようとするものであ
り、電荷発生層と電荷輸送層を積層したタイプである。
〈電荷発生層〉 電荷発生層を形成する物質としては、例えばアゾ系、
ビスアゾ系、トリスアゾ系、フタロシアニン系、酸性ザ
ンセン染料系、シアニン系、スチリル色素系、ピリリウ
ム色素系、ペリレン系、メチン系、a−Se、a−Si、ア
ズレニウム塩系、スクアリウム塩系等がある。
〈電荷輸送層〉 電荷輸送層を形成する物質としては、例えばヒドラゾ
ン系、ピラゾリン系、PVK系、カルバゾール系、オキサ
ゾール系、トリアゾール系、芳香族アミン系、アミン
系、トリフェニルメタン系、多環芳香族化合物系等があ
る。
機能分離型光導電層の作製方法としては、まず電荷発
生物質を溶剤に溶かして、電極上に塗布し、次に電荷輸
送層を溶剤に溶かして電荷輸送層に塗布し、電荷発生層
を0.1〜10μm、電荷輸送層を10〜50μmの膜厚とする
とよい。
なお、単層系、機能分離型の何れの場合にも、バイン
ダーとしてシリコーン樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和又は不飽
和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、フェノール樹脂、ポリメチルメタア
クリレート(PMMA)樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹
脂等を電荷発生材料と電荷輸送材料各1部に対し、0.1
〜10部添加して付着し易いようにする。コーティング法
としては、ディッピング法、蒸着法、スパッター法等を
使用することができる。
このような光導電層14は電荷注入防止層を介して電極
13上に積層されてもよい。
電荷注入防止層は、電圧印加時の暗電流(電極からの
電荷注入)、すなわち露光していないにもかかわらず恰
も露光したように感光層中を電荷が移動する現象を防止
するために設けるものである。
この電荷注入防止層は、いわゆるトンネリング効果を
利用した層と整流効果を利用した層との二種類のものが
ある。
このような電荷注入防止層は無機絶縁性膜、有機絶縁
性高分子膜、絶縁性単分子膜等の単層、あるいはこれら
を積層して形成され、無機絶縁性膜としては、例えばAs
2O3、B2O3、Bi2O3、CdS、CaO、CeO2、Cr2O3、CoO、Ge
O2、HfO2、Fe2O3、La2O3、MgO、MnO2、Nd2O3、Nb2O5、P
bO、Sb2O3、SiO2、SeO2、Ta2O5、TiO2、WO3、V2O5、Y2O
5、Y2O3、ZrO2、BaTiO3、Al2O3、Bi2TiO5、CaO−SrO、C
aO−Y2O3、Cr−SiO、LiTaO3、PbTiO3、PbZrO3、ZrO2−C
o、ZrO2−SiO2、AlN、BN、NbN、Si3N4、TaN、TiN、VN、
ZrN、SiC、TiC、WC、Al4C3等をグロー放電、蒸着、スパ
ッタリング等により形成される。尚、この層の膜厚は電
荷の注入を防止する絶縁性と、トンネル効果の点を考慮
して使用される材質ごとに決められる。
次ぎに、整流効果を利用した電荷注入防止層は、整流
効果を利用して電極基板の極性を逆極性の電荷輸送能を
有する電荷輸送層を設ける。即ち、このような電荷注入
防止層は無機光導電層、有機光導電層、有機無機複合型
光導電層で形成され、その膜厚は0.1〜10μm程度であ
る。具体的には、電極がマイナスの場合はB、Al、Ga、
In等をドープしたアモルファスシリコン光導電層、アモ
ルファスセレン、またはオキサジアゾール、ピラゾリ
ン、ポリビニルカルバゾール、スチルベン、アントラセ
ン、ナフタレン、トリジフェニルメタン、トリフェニル
メタン、アジン、アミン、芳香族アミン等を樹脂中に分
散して形成した有機光導電層、電極がプラスの場合は、
P、N、As、Sb、Bi等をドープしたアモルファスシリコ
ン光導電層、ZnO光導電層等をグロー放電、蒸着、スパ
ッタリング、CVD、コーティング等の方法により形成さ
れる。これらの光導電層は、電極側の極性を同じ極性の
キャリアーを発生する光導電性材料により形成する必要
がある。電極をマイナスとする場合はB、Al、Ga、In等
をドープしたシリコン光導電層、電極がプラスの場合
は、P、N、As、Sb、Bi等をドープしたシリコン光導電
層、セレン光導電層、有機光導電層等をグロー放電、蒸
着、スパッタリング、CVD、コーティング等の方法によ
り形成される。
また、電極は支持体により支持されていてもよく、支
持体として金属板が使用される場合を除いて支持体上に
形成され、比抵抗値が106Ω・cm以下であれば限定され
なく、無機金属導電膜、無機金属酸化物導電膜、四級ア
ンモニウム塩等の有機導電膜等を使用することができ
る。
例えば、酸化インジウム−酸化錫(In2O3−SnO2)(I
TO)膜、酸化錫膜等の透明電極や、Au、Al、Ag、Ni、Cr
等を蒸着、またはスパッタリングで作製する電極、テト
ラシアノキノジメタン(TCNQ)、ポリアセチレン等のコ
ーティングによる有機電極、また表面が熱酸化処理され
たシリコン基板を使用することができる。
支持体としては、情報記録媒体を支持することができ
るある程度の強度を有していれば、厚み、材質は特に制
限がなく、例えば厚み1mm程度の可撓性のあるプラスチ
ックフィルム、或いは硝子、プラスチックシート等が使
用される。
尚、支持体の他方の面には、必要に応じて反射防止効
果を有する層を積層するか、また反射防止効果を発現し
うる膜厚に支持体等を調整するか、更に両者を組み合わ
せることにより反射防止性を付与してもよい。
第2図は情報記録方法を説明するための図で、図中1
は対向電極である。
まず、対向電極1は、情報記録媒体における電極形成
材料と同じものを使用でき、支持体上に積層するか又は
金属板等も使用できるものであり、10μm程度の空隙を
介して情報記録媒体3と対向配置される。
次いで、電源Vにより電極1、13間に電圧を印加し、
情報記録媒体3側より情報光が入射すると、光が入射し
た部分の光導電層では誘電体ミラー層12により効率よく
光キャリアが発生、生じた光キャリアは対向電極1との
電界により誘電体ミラー層に蓄積され、電極1との間に
形成される電界により、電気光学材料層表面、又は電荷
保持層表面により対向電極からの放電電荷が付与される
ものである。
この情報記録方法は、面状アナログ記録が可能で、静
電潜像を付与するものであるので、得られる電気光学材
料層の配向による可視像は高解像のものが得られる。
本発明の情報記録媒体への情報入力方法としては静電
カメラによる方法、またレーザーによる記録方法があ
る。
静電カメラは、通常のカメラに使用されている写真フ
ィルムの代わりに、対向電極1と情報記録媒体3とによ
り記録部材を形成するもので、機械的なシャッタも使用
しうるし、また電気的なシャッタも使用しうるものであ
る。
また、プリズム及びカラーフィルターにより光情報
を、R、G、B光成分に分離し、平行光として取り出し
R、G、B分解した情報記録媒体3セットで1コマを形
成するか、または1平面上にR、G、B像を並べて1セ
ットで1コマとすることにより、カラー撮像することも
できる。
またレーザーによる記録方法としては、光源としては
アルゴンレーザー(514.488nm)、ヘリウム−ネオンレ
ーザー(633nm)、半導体レーザー(780nm、810nm等)
が使用でき、対向電極と情報記録媒体を面状で表面同士
を密着させるか、一定の間隔をおいて対向させ電圧印加
する。この状態で画像信号、文字信号、コード信号、線
画信号に対応したレーザー露光をスキャニングにより行
うものである。画像のようなアナログ的な記録は、レー
ザーの光強度を変調して行い、文字、コード、線画のよ
うなデジタル的な記録は、レーザー光のON−OFF制御に
より行う。また画像において網点形成されるものには、
レーザー光にドットジェネレーターON−OFF制御をかけ
て形成するものである。
以上、対向電極を使用して静電情報を記録する場合に
ついて記載したが、本発明の情報記録媒体への静電情報
記録方法は、他にも例えば、コロナ帯電、電極針ヘッ
ド、或いはイオン流ヘッドを用いた静電記録、レーザー
プリンター等の光プリンター等による記録方式を使用し
てもよい。
このようにして情報電荷が記録された情報記録媒体
は、偏向板を介して目視により読み取りを行うことがで
きるが、反射型の投影機により拡大して読み取ることが
でき、更にレーザースキャン、或いはCCDを使用して読
み取ることでより高精度で情報を読み取ることができ
る。
〔作用及び発明の効果〕
本発明の情報記録媒体は、誘電体ミラー層を光導電層
と電気光学材料層との間に設けることにより、高感度、
高コントラスト、高品質の可視像を形成すると共に、広
い波長範囲で高精度の読み取りができるものであり、ま
た、対向電極を用いて記録するものであるので、媒体の
両面に電極を形成する必要がなく、容易に情報記録媒体
を作製することができるものである。
従来の光導電層上に電気光学材料層を積層した媒体
は、感光体の光吸収性能を犠牲にすることで読み取りで
きるようにしていたのに対し、本発明の情報記録媒体
は、誘電体ミラー層を光導電層と電気光学材料層との間
に設けることにより、光導電層に充分な光吸収性能を付
与でき、高感度の情報を記録できる。
また、読み取りの際には反射光量を大きくできること
から高コントラストの読み取りができ、記録波長と読み
取り波長を別にする必要がなく、記録波長領域或いは読
み取り波長領域に制限がないものである。
更に、本発明の静電情報記録再生方法は、未露光部分
のノイズが少ないことから、高品質の可視像が得られる
ものである。
以下、実施例を説明する。
〔実施例1〕 電荷輸送材料としてP−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N−フェニル−ベンジルヒドラゾン15部とポリカ
ーボネート樹脂(三菱ガス化学:ユーピロンS−100)1
0部とを、ジクロロメタン:1,1,2−トリクロロエタン=
4:6の混合溶媒にて固形分17.8%に調整し、この溶液をI
TO透明電極(膜厚:約500A、抵抗値:80Ω/□)を有す
るガラス基板上のITO面側に2ミルのギャップ厚のブレ
ードコーターで塗布し、80℃、2時間乾燥して膜厚10μ
mの電荷輸送層を形成した。
次に、電荷発生材料として上記構造を有するビスアゾ
系顔料3部とポリビニルアセタール樹脂1部を、ジオキ
サン:シクロヘキサン=1:1の混合溶媒で固形分2%と
した100g溶液をボールミルで十分に分散させた溶液を、
上記電荷輸送層上に2ミルのギャップのブレードコータ
ーで塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚0.3μmの電荷
発生層を形成した。
更に、この感光層上にZnS(屈折率2.37)及びMgF
2(屈折率1.38)を交互に積層し、さらに最上層にZnSを
積層した誘電体ミラー層を形成した。
次に、この誘電体ミラー層上にポリイミド樹脂層(商
品名:CS−170、東レ(株)製)をスピンコートにより50
00rpm、30秒間回転させて塗布した後、60℃のオーブン
中で1時間乾燥後、200℃のオーブン中で2時間硬化さ
せることで膜厚2μmのポリイミド膜を形成した。
一方、別のガラス板(厚さ0.2mm、旭硝子(株)製)
の片面に上記同様にポリイミド樹脂層を塗布形成する一
方、他方のガラス面に塗布型弗素樹脂(商品名:サイト
ップ、旭硝子(株)製)の7%弗素溶液をスピンコート
により2000rpm、30秒間回転させて塗布した後、150℃の
オーブン中で1時間乾燥させることで膜厚2μmの電荷
保持層を形成した。
そして、上記で作製した両基板のポリイミド樹脂層を
刷毛によりラビング配向処理を、それぞれの面が対向し
た時に直角になるように施した。
次に、上記ガラス板側のポリイミド樹脂層面に10μm
φの円柱状のスペーサーをイソプロピルアルコールに分
散させ噴霧した後乾燥させた後、両基板を、それぞれの
ポリイミド樹脂層面を対向させて封止し、液晶(商品
名:GR−63、チッソ(株)製)を封入し、100℃のホット
プレート上で加熱して等方相とした後、ただちに冷却し
て液晶セルを形成し、本発明の情報記録媒体を作製し
た。
この情報記録媒体とITO透明電極(膜厚:約500A、抵
抗値:80Ω/□)を有するガラス基板とを、膜厚10μm
のポリエステルフィルムをスペーサーとし、電気光学材
料層とITO層とを対向させて設置した。
次に、両電極間に情報記録媒体側を正、電極側を負と
して直流電圧750Vを印加すると同時に、グレイスケール
を情報記録媒体側から0.1秒間投影露光し、静電情報を
記録した。
この情報記録媒体を偏向板を介して反射光により確認
したところ、グレイスケールの低露光量側でも充分なコ
ントラストが得られ、像を確認することができた。この
情報記録媒体に蓄積された像は、室温放置後もメモリー
されており、記録直後と同様の像が確認できた。
〔実施例2〕 実施例1における電荷発生層と電荷輸送層の積層順序
を逆にして、後は実施例1同様にして情報記録媒体を作
製した。
この情報記録媒体について、実施例1同様の記録方法
により静電記録を行ったところ、実施例1同様の情報記
録媒体が得られることがわかった。
〔実施例3〕 ポリ−N−ビニルカルバゾール10g(亜南香料(株)
製)、2,4,7−トリニトロフルオレノン10g、ポリエステ
ル樹脂2g(バインダー:バイロン200、東洋紡(株)
製)、テトラヒドロフラン90gの組成を有する混合液を
暗所で作製し、ITO透明電極(膜厚:約500A、抵抗値:80
Ω/□)を有するガラス基板(1mm厚)のITO面側に、ド
クターブレードを用いて塗布し、60℃で約1時間通風乾
燥し、完全に乾燥を行うために更に1日自然乾燥を行っ
て膜厚約10μmの光導電層を形成した以外は実施例1同
様にして情報記録媒体を作製した。
この情報記録媒体について、実施例1同様の記録方法
により静電記録を行ったところ、実施例1同様の情報記
録媒体が得られることがわかった。
〔実施例4〕 PLZT(組成8/65/35、厚さ0.2mm、住友精化(株)製)
上に、MgF2(屈折率1.38)とZnS(屈折率2.37)を交互
に積層し、次いで実施例1〜3同様に光導電層を積層し
た。但し、この場合支持体は使用せず、PLZTに支持体を
兼用させた。
次いで、スパッタ法により光導電層表面にITO透明電
極層を設けた。その後、実施例1同様に対向電極を使用
して情報露光を行った。
この情報記録媒体を偏向板を介して観察したところ、
露光像に対応した像を確認できた。
また、この情報記録媒体を室温で放置した後、同様に
して観察したところ記録直後と同様の像を確認できた。
また、この情報記録媒体を130℃のオーブン中で加熱
したところ、像は消去され、再度の使用が可能であっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の情報記録媒体の模式断面図、第2図
は、対向電極を使用した情報記録方法を説明するための
図である。 図中1は対向電極、3は情報記録媒体、11は電気光学材
料層、12は誘電体ミラー層、13は電極層、14は光導電
層、15は支持体、16は電荷保持層、17はスペーサー、18
はポリイミド樹脂層、19は液晶である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/135 G02F 1/01

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極層上に光導電層、電気光学材料層を順
    次設け、該電気光学材料層上に直接電荷保持層を最上層
    として積層した情報記録媒体であって、前記電気光学材
    料層が誘電体ミラー層を介して光導電層上に積層された
    ことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】上記電気光学材料層が液晶セルである請求
    項1記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】上記電気光学材料層が電気光学結晶層であ
    る請求項1記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】上記電気光学材料層の両面に電荷保持層を
    設けたものである請求項1記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】電極層上に光導電層、誘電体ミラー層、電
    気光学材料層が順次積層され、該電気光学材料層上に直
    接電荷保持層が最上層として積層された情報記録媒体
    と、対向電極とを配置し、両電極間に電圧を印加しつつ
    露光して静電情報記録を行うことを特徴とする静電情報
    記録方法。
  6. 【請求項6】電極層上に光導電層、誘電体ミラー層、電
    気光学材料層が順次積層され、該電気光学材料層上に直
    接電荷保持層が最上層として積層された情報記録媒体
    と、対向電極とを配置し、両電極間に電圧を印加しつつ
    露光して静電情報記録を行った後、偏光板を介して反射
    光により読み取ることを特徴とする静電情報記録再生方
    法。
JP2186028A 1990-07-12 1990-07-12 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法 Expired - Fee Related JP2912429B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2186028A JP2912429B2 (ja) 1990-07-12 1990-07-12 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2186028A JP2912429B2 (ja) 1990-07-12 1990-07-12 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0470809A JPH0470809A (ja) 1992-03-05
JP2912429B2 true JP2912429B2 (ja) 1999-06-28

Family

ID=16181134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2186028A Expired - Fee Related JP2912429B2 (ja) 1990-07-12 1990-07-12 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2912429B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5151022B2 (ja) * 2005-10-24 2013-02-27 富士ゼロックス株式会社 光変調素子およびその駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0470809A (ja) 1992-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5981123A (en) Electrostatic information recording medium and electrostatic information recording and reproducing method
EP0676752B1 (en) Electrostatic information recording medium and electrostatic information recording and reproducing method
US5439768A (en) Electrostatic information recording medium and electrostatic information recording and reproducing method
JP2927516B2 (ja) 情報記録媒体及び静電情報記録再生方法
US6025857A (en) Photosensitive member and electrostatic information recording method
JP2912429B2 (ja) 情報記録媒体及び静電情報記録方法、静電情報記録再生方法
WO1990011551A1 (en) Photosensitive member and electrostatic data recording method
JP2891462B2 (ja) 電荷保持媒体露光記録方法
JP2842870B2 (ja) 静電画像記録再生方法
JP2716042B2 (ja) 高解像度静電カメラ
JP2667222B2 (ja) 静電画像記録媒体
JP2716975B2 (ja) 音声、画像情報を記録した電荷保持媒体及びその記録、再生方法
JP2980349B2 (ja) 静電情報記録方法
JP2795851B2 (ja) 静電画像記録媒体、および電荷保持媒体
JP2891461B2 (ja) トナー画像形成方法
JP3034256B2 (ja) 高解像度静電カメラ
JP2732855B2 (ja) 音声情報入力機能を備えた静電カメラ
JP3153344B2 (ja) 情報記録媒体及び静電情報記録再生方法
JP2619948B2 (ja) 注入電荷制御型感光体
JP2835368B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP3112515B2 (ja) 静電情報記録方法
JP2980350B2 (ja) 静電情報記録方法
JP2692892B2 (ja) 電圧印加露光方法
JP2962780B2 (ja) 感光体及び静電情報記録方法
JPH02173756A (ja) 静電画像記録方法、及び静電画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees