JP2877112B2 - レーザ発振器 - Google Patents

レーザ発振器

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JP2877112B2
JP2877112B2 JP34128896A JP34128896A JP2877112B2 JP 2877112 B2 JP2877112 B2 JP 2877112B2 JP 34128896 A JP34128896 A JP 34128896A JP 34128896 A JP34128896 A JP 34128896A JP 2877112 B2 JP2877112 B2 JP 2877112B2
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勤 岩見
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ発振器に関
し、特に、レーザロッドの保持機構を改良したレーザ発
振器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ発振器は、レーザ加工、
レーザ治療、レーザ溶接等幅広い用途に用いられてい
る。レーザ発振器におけるレーザロッドの保持機構とし
ては、例えば、実公平7ー39254号公報に開示され
ている。図4(A)は従来のレーザ発振器を示す側断面
図、(B)はB−B線断面図である。
【0003】従来のレーザロッドの保持機構は、図4
(A)に示すように、レーザロッド20と、そのレーザ
ロッド20を軸心方向に保持するロッドホルダ21と、
そのロッドホルダ21が挿入され、一方端部と他方端部
との間を貫通するロッド挿入孔22が形成された発振器
本体23と、発振器本体23に取り付けられ、ロッド挿
入孔22側に突き出した調節ネジ24とを有する。
【0004】この保持機構によれば、図4(B)に示す
ように、3つの調節ネジ24を所定量ロッド挿入孔22
側に押し出すことにより、調節ネジ24の先端部がロッ
ド挿入孔22に挿入されたロッドホルダ21の側面に当
接され、レーザロッド20の軸心方向が所望の光軸Kに
合致するように各調節ネジ24を調節しながら位置決め
を行い、ロッドホルダ21を発振器本体23に保持す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ発振器で
は、調節ネジ24によりレーザロッド20を位置決めし
ているが、各調節ネジ24の押出量が微妙に異なった
り、調節ネジ24が弛んだりすることがあり、正確な位
置決めが困難である。その結果、所望のレーザ出力を得
られなかったり、レーザ出力の経時安定度が悪化すると
いう問題があった。
【0006】また、調節ネジ24による位置決め作業
は、多大な手数と時間を要し、非常に高度な技術を必要
とするので、作業効率が低下するという問題があった。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、レーザロッドを正確かつ容易に位置決めするこ
とができるレーザ発振器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ発振器
は、レーザロッドと、そのレーザロッドを軸心方向に保
持するロッドホルダと、そのロッドホルダが挿入され、
一方端部と他方端部との間を貫通し、他方端部側に向か
って幅広に形成された傾斜部分を備えたロッド挿入孔が
形成された発振器本体と、ロッド挿入孔に挿入されたロ
ッドホルダの側面に当接する当接面とロッド挿入孔の傾
斜部分の内壁に当接する傾斜面とを備えた位置決め部材
と、その位置決め部材を一方端部側に押圧するととも
に、ロッドホルダを発振器本体の他方端部に保持する押
圧部材と、を有することを特徴とするものである。
【0009】本発明のレーザ発振器においてレーザロッ
ドを保持する場合には、まず、レーザロッドをロッドホ
ルダの中に入れた後、ナット等により保持する。次い
で、レーザロッド及びロッドホルダを発振器本体のロッ
ド挿入孔に一方端部側から挿入する。次いで、位置決め
部材を発振器本体の他方端部からロッド挿入孔に挿入
し、ロッド挿入孔の傾斜部分に組込む。次いで、押圧部
材を発振器本体の他方端部からロッド挿入孔に挿入し、
位置決め部材を一方端部側に押圧する。
【0010】押圧部材による押圧により、位置決め部材
の当接面がロッド挿入孔に挿入されたロッドホルダの側
面に当接するとともに、傾斜面がロッド挿入孔の傾斜部
分の内壁に当接するので、ロッドホルダ及びレーザロッ
ドの軸心方向は所望の光軸に合致する。一方、押圧部材
によって、ロッドホルダは発振器本体の他方端部に保持
される。
【0011】位置決め部材は、金属で作られ、かつ複数
の部材に分割されたものでもよい。
【0012】金属としては、例えばステンレスやアルミ
ニウム等である。
【0013】また、位置決め部材は、樹脂系材料で作ら
れて、一体の部材からなるものでもよい。
【0014】樹脂系材料としては、例えばテフロンやシ
リコンゴム等である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のレーザ発
振器を示す側断面図、図2は、図1のA−A線断面図、
図3は、位置決め部材の変形例を示す断面図である。
【0016】図1に示すように、本発明のレーザ発振器
は、発振器本体1と、レーザ媒質として用いられるYA
Gロッド2と、YAGロッド2を軸心方向に保持するロ
ッドホルダ3と、YAGロッド2をロッドホルダ3に固
定するナット4を有する。
【0017】発振器本体1の内部には、その一方端部
(図1の左端部)と他方端部(図1の右端部)との間を
貫通し、他方端部側に向かって幅広に形成された傾斜部
分5aを備えたロッド挿入孔5が形成されている。
【0018】YAGロッド2の周囲には図示しないアー
クランプが配置されており、そのアークランプの光がY
AGロッド2に集光することにより、YAGロッド2が
励起され、レーザ光が発生する。
【0019】本発明のレーザ発振器は又、ロッド挿入孔
5に挿入されたロッドホルダ3の側面に当接する当接面
6aとロッド挿入孔5の傾斜部分5aの内壁に当接する
傾斜面6bとを備えた位置決め部材6と、その位置決め
部材6を一方端部側に押圧するとともに、ロッドホルダ
3を発振器本体1の他方端部に保持する押圧部材7と、
を有する。
【0020】位置決め部材6は、ステンレス、アルミニ
ウム等の金属で作られる。この場合、位置決め部材6が
押圧部材7によって押圧されたときに弾性変形を生じな
いので、図2に示すように、複数の部材(本実施の形態
では3つ)に分割されているのが好ましい。
【0021】位置決め部材6は、金属の他に、例えばテ
フロン、シリコンゴム等の樹脂系材料で作られてもよ
い。この場合には、押圧部材7によって押圧されたとき
に位置決め部材6全体が弾性変形して萎むので、図3に
示すように、一体の部材で作られるのが好ましい。
【0022】押圧部材7の中心部にはロッドホルダ3が
嵌合する孔7aが形成されている。また、押圧部材7の
外周にはネジ部7bが螺刻されており、ロッド挿入孔5
の他方端部側の内壁に形成されたネジ部5bに螺着され
る。
【0023】本発明のレーザ発振器においてYAGロッ
ド2を保持する場合には、まず、YAGロッド2をロッ
ドホルダ3の中に入れた後、ナット4によって保持す
る。次いで、YAGロッド2及びロッドホルダ3を発振
器本体1のロッド挿入孔5に一方端部側から挿入する。
次いで、位置決め部材6を発振器本体1の他方端部から
ロッド挿入孔5に挿入し、ロッド挿入孔5の傾斜部分5
aに組込む。次いで、押圧部材7を発振器本体1の他方
端部から回転させながらロッド挿入孔5に挿入し、位置
決め部材6を一方端部側に押圧する。
【0024】押圧部材7による押圧により、位置決め部
材6の当接面6aがロッド挿入孔5に挿入されたロッド
ホルダ3の側面に当接するとともに、傾斜面6bがロッ
ド挿入孔5の傾斜部分5aの内壁に当接するので、ロッ
ドホルダ3及びYAGロッド2の軸心方向は所望の光軸
Kに合致する。一方、押圧部材7のネジ部7bは、ロッ
ド挿入孔5の他方端部側の内壁のネジ部5bに螺着され
るので、ロッドホルダ3は発振器本体1のロッド挿入孔
5に保持される。
【0025】本発明のレーザ発振器によれば、押圧部材
7によって位置決め部材6を押圧することにより、YA
Gロッド2の位置決めができるので、従来のように調節
ネジを用いる場合に比べ、より正確な位置決めが可能と
なる。その結果、所望のレーザ出力を得られ、レーザ出
力の経時安定度が良好になる。
【0026】また、位置決め作業が容易であるので、手
数と時間がかからず、高度な技術を必要としないので、
作業効率を向上させることができる。
【0027】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
とはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内において、種々の変更が可能である。例えば、ロッ
ド挿入孔5、位置決め部材6、押圧部材7の形状や配置
は、図示されたものに限らず、適宜変更することができ
る。また、位置決め部材6の材料として挙げられたもの
は例示であり、他の材料であってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明のレーザ発振器によれば、次のよ
うな優れた効果を奏する。 (1)押圧部材によって位置決め部材を押圧することに
より、レーザロッドの位置決めができるので、従来のよ
うに調節ネジを用いる場合に比べ、より正確な位置決め
が可能となる。その結果、所望のレーザ出力を得られ、
レーザ出力の経時安定度が良好になる。 (2)位置決め作業が容易であるので、手数と時間がか
からず、高度な技術を必要としないので、作業効率を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ発振器を示す側断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】位置決め部材の変形例を示す断面図である。
【図4】(A)は従来のレーザ発振器を示す側断面図、
(B)はB−B線断面図である。
【符号の説明】
1:発振器本体 2:YAGロッド 3:ロッドホルダ 4:ナット 5:ロッド挿入孔 5a:傾斜部分 5b:ネジ部 6:位置決め部材 6a:当接面 6b:傾斜面 7:押圧部材 7b:ネジ部 K:光軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザロッドと、そのレーザロッドを軸心
    方向に保持するロッドホルダと、そのロッドホルダが挿
    入され、一方端部と他方端部との間を貫通し、他方端部
    側に向かって幅広に形成された傾斜部分を備えたロッド
    挿入孔が形成された発振器本体と、前記ロッド挿入孔に
    挿入されたロッドホルダの側面に当接する当接面と前記
    ロッド挿入孔の傾斜部分の内壁に当接する傾斜面とを備
    えた位置決め部材と、その位置決め部材を一方端部側に
    押圧するとともに、前記ロッドホルダを発振器本体の他
    方端部に保持する押圧部材と、を有し、 前記位置決め部材は、金属で作られ、かつ複数の部材に
    分割されていることを特徴とするレーザ発振器。
  2. 【請求項2】前記位置決め部材は、ステンレス、アルミ
    ニウムからなる群から選択される材料で作られているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振器。
JP34128896A 1996-12-20 1996-12-20 レーザ発振器 Expired - Lifetime JP2877112B2 (ja)

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