JP2876431B2 - 有色着色物質の光褪色防止方法及びカラー写真材料 - Google Patents

有色着色物質の光褪色防止方法及びカラー写真材料

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JP2876431B2
JP2876431B2 JP33162091A JP33162091A JP2876431B2 JP 2876431 B2 JP2876431 B2 JP 2876431B2 JP 33162091 A JP33162091 A JP 33162091A JP 33162091 A JP33162091 A JP 33162091A JP 2876431 B2 JP2876431 B2 JP 2876431B2
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は染料、色素等の有機着色
物質の光褪色防止方法及び該有機着色物質を含有したカ
ラー写真材料に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、有機着色物質が光によって褪色
する傾向があることは広く知られている。インク、繊維
の染料、またはカラー写真などの分野で、このような有
機着色物質の光褪色性を防止する研究が行われている。
本発明は、かかる有機着色物質の光褪色防止の目的で、
極めて有利に用いられる。
【0003】本発明において用いられる有機着色物質と
は、日光の照射下において、人間の目に有色に見える物
質を意味し、一般的にはメタノール溶液中で300nm
〜800nmに少なくとも1つの吸収極大を有する有機
物質のことを意味する。また、本明細書において、光と
いう用語は、約300nmから約800nm以下の電磁
波を意味し、約400nm未満の紫外線、約400nm
〜約700nmの可視光線及び約700nm〜約800
nmの赤外線を包含する。
【0004】有機着色物質、たとえば色素または染料等
の耐光性を向上せしめる方法については、多くの報告が
ある。特にハロゲン化銀カラー写真感光材料の分野で
は、カプラーから得られる色素像は長時間に亘って光に
曝されたり、高温高湿下に保存されても変褪色しないこ
とが望まれる。例えば米国特許3,432,300号明
細書には、インドフェノール、インドアニリン、アゾお
よびアゾメチン染料のようなカラー写真に用いられる有
機化合物を縮合複素環系を有するフェノールタイプの化
合物と混合することにより、可視および紫外部の光に対
する堅牢性が改良されることが述べられている。
【0005】しかし、これらの色素像の主として紫外線
或いは可視光線に対する堅牢性は満足できる状態にはな
く、これらの活性光線の照射を受けるとたやすく変褪色
することが知られている。このような欠点を除去するた
めに、従来、褪色性の少ない種々のカプラーを選択して
用いたり、紫外線から色素画像を保護するために紫外線
吸収剤を用いたり、或いはカプラー中に耐光性を付与す
る基を導入したりする方法等が提案されている。
【0006】しかしながら、例えば紫外線吸収剤を用い
て色素画像に満足すべき耐光性を与えるには、比較的多
量の紫外線吸収剤を必要とし、この場合、紫外線吸収剤
自身の着色のために色素画像が著しく汚染されてしまう
ことがあった。また、紫外線吸収剤を用いても可視光線
による色素画像の褪色防止にはなんら効果を示さず、紫
外線吸収剤による耐光性の向上にも限界がある。
【0007】またフェノール性水酸基あるいは加水分解
してフェノール性水酸基を生成する基を有する色素画像
褪色防止剤を用いる方法が知られており、例えば特公昭
48−31256号、同48−31625号、同51−
30462号、特開昭49−134326号および同4
9−134327号等の各公報にはフェノールおよびビ
スフェノール類、米国特許3,069,262号明細書
にはピロガロール、没食子酸およびそのエステル類、米
国特許2,360,290号および同4,015,99
0号の各明細書にはα−トコフェロール類およびそのア
シル誘導体、特公昭52−27534号、特開昭52−
14751号の各公報、および米国特許2,735,7
65号明細書にはハイドロキノン誘導体、米国特許3,
432,300号、同3,574,627号の各明細書
には6−ヒドロキシクロマン類、米国特許3,573,
050号明細書には5−ヒドロキシクロマン誘導体およ
び特公昭49−20977号公報には6,6′−ジヒド
ロキシ−2,2′−スピロビクロマン類等を用いること
が提案されている。
【0008】しかし、これらの化合物は色素の不褪色や
変色防止剤としての効果がある程度はみられるが十分で
はない。また、有機着色化合物の光に対する安定性を、
その吸収ピークが着色化合物のピークよりも深色性であ
るようなアゾメチン消光化合物を使用して改良すること
が英国特許1,451,000号明細書に記載されてい
るが、アゾメチン消光化合物自身が着色しているため着
色物質の色相への影響が大きく不利である。
【0009】また、金属錯体を、ポリマーの光劣化防止
に使用することがジャーナル・オブ・ポリマーサイエン
ス、ポリマーケミストリィ編(J.Polym.Sc
i.,Polym.Chem.Ed.)第12巻、第9
93頁(1974)、ジャーナル・オブ・ポリマーサイ
エンス、ポリマーレター編(J.Polym.Sc
i.,Polym.Lett.Ed.)第13巻、第7
1頁(1975)などに記載されている。
【0010】また、金属錯体による染料の光に対する安
定化を行う方法が特開昭50−87649号およびリサ
ーチ・ディスクロジャー(Research disc
losure)No.15162(1976)に記載さ
れているが、これらの錯体は、褪色防止効果そのものが
大きくない上に、有機溶媒への溶解性が高くないので、
褪色防止効果を発揮せしめるだけの量を加えることがで
きない。更に、これらの錯体は、それ自身の着色が大き
いために、多量に添加すると、有機着色物質、とくに色
素の色相ならびに純度に悪影響を及ぼす。
【0011】更に、各種金属錯体による染料の光安定化
の方法が特開昭54−62826号、同54−6298
7号、同54−65185号、同54−69580号、
同54−72780号、同54−82384号、同54
−82385号、同54−82386号、同54−13
6581号、同54−136582号、同55−121
29号、同55−152750号、同56−16865
2号、同56−167138号、同57−161744
号、特公昭57−19770号等の各公報に記載されて
いる。
【0012】しかしながら、上記の方法によっても錯体
それ自体の着色を低下させるには未だ不十分であり、有
機着色物質、特に色素もしくは染料の色相ならびに純度
への悪影響を取り除くことはできない。また、これらの
公知の金属錯体をハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、カラー写真材料という。)に適用した場合、現像処
理されたカラー写真材料の未発色部に汚染が発生し易
い。特に現像処理済みのカラー写真材料を高温、高湿の
条件下に保存した場合に汚染の発生が著しく増加する。
【0013】
【発明の目的】本発明の目的は、有機着色物質の光に対
する安定性を改良する方法を提供することである。本発
明の他の目的は、有機着色物質、特に色素もしくは染料
の色相ならびに純度を悪化させることなしに、これらの
物質の光に対する安定性を改良する方法を提供すること
である。
【0014】更に、本発明のまた他の目的は、カラー写
真材料の未発色部の汚染を発生することなしにカラー写
真画像を形成する色像の光に対する安定性を改良したカ
ラー写真材料を提供することである。
【0015】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)有機着色物質と下記一般式〔I〕で示される化合
物の少なくとも1種を共存させることにより、有機着色
物質の光に対する褪色を防止することを特徴とする有機
着色物質の光褪色防止方法。
【0016】
【化2】
【0017】〔式中、Rは水素原子またはアルキル
基、アリール基、置換アルキル基、置換アリール基、ア
シル基、スルホニル基を表し、Rは置換基を表し、R
およびR はアルキル基または置換アルキル基を表
し、R およびR は水素原子、アルキル基、置換アル
キル基を表し、nは0〜3の整数を表し、nが2以上の
時、複数のRは同じでも異なっていてもよい。〕 (2)前記第1項記載の一般式〔I〕で示される化合物
の少なくとも1種と有機着色物質とを含有させたことを
特徴とするカラー写真材料によって達成される。
【0018】以下、本発明をより具体的に説明する。一
般式〔I〕において、R1 で表されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、オクチル基、イソプロピル
基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、アリル基、3
−ブテニル基等が挙げられ、アリール基としては、フェ
ニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換アルキル基とし
ては、メチロール基、3−アミノプロピル基、4−カル
ボキシブチル基、メタンスルホニルアミノエチル基、ベ
ンジル基等が挙げられ、置換アリール基としては、p−
ニトロフェニル基、2,5−ジ−t−ブチルフェニル
基、p−メタンスルホニルフェニル基、m−クロロフェ
ニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基等が挙げら
れ、アシル基としては、アセチル基、ピバロイル基、ベ
ンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等が挙げられ、
スルホニル基としては、メタンスルホニル基、t−ブタ
ンスルホニル基、フェニルスルホニル基等が挙げられ
る。
【0019】一般式〔I〕において、R2 で表される置
換基としては特に制限はないが、代表的には、アルキ
ル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミ
ド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロ
アルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲン原
子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素環、スルホ
ニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイ
ル、スルファモイル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキ
シ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、複素環オキ
シ、シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、ア
ミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモ
イルアミノ、アルコキシカルボニアルアミノ、アリール
オキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリ
ールオキシカルボニル、複素環チオの各基、ならびにス
ピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられ
る。
【0020】R2 で表されるアルキル基としては、炭素
数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
2 で表されるアリール基としては、フェニル基が好ま
しい。R2 で表されるアシルアミノ基としては、アルキ
ルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等
が挙げられる。
【0021】R2 で表されるスルホンアミド基として
は、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニル
アミノ基等が挙げられる。R2 で表されるアルキルチオ
基、アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール成
分には上記R2 で表されるアルキル基、アリール基が挙
げられる。R2 で表されるアルケニル基としては炭素数
2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直
鎖でも分岐でもよい。
【0022】R2 で表されるシクロアルケニル基として
は、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。R
2 で表されるスルホニル基としては、アルキルスルホニ
ル基、アリールスルホニル基等;スルフィニル基として
は、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基
等;ホスホニル基としては、アルキルスルホニル基、ア
ルコキシホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、
アリールホスホニル基;アシル基としては、アルキルカ
ルボニル基、アリールカルボニル基等:
【0023】カルバモイル基としては、アルキルカルバ
モイル基、アリールカルバモイル基等;スルファモイル
基としては、アルキルスルファモイル基、アリールスル
ファモイル基等;アシルオキシ基としては、アルキルカ
ルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基等;
【0024】カルバモイルオキシ基としては、アルキル
カルバモイルオキシ基、アリールカルバモイルオキシ基
等:ウレイド基としては、アルキルウレイド基、アリー
ルウレイド基等;スルファモイルアミノ基としては、ア
ルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファモイ
ルアミノ基等;
【0025】複素環基としては、5〜7員のものが好ま
しく、具体的には2−フリル基、2−チエニル基、2−
ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等;複素環オ
キシ基としては、5〜7員の複素環を有するものが好ま
しく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル−
2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ
基等;
【0026】複素環チオ基としては、5〜7員の複素環
チオ基が好ましく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベ
ンゾチアゾリルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,
3,5−トリアゾール−6−チオ基等;シロキシ基とし
ては、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、
ジメチルブチルシロキシ基等;イミド基としては、コハ
ク酸イミド基、3−ヘプタデシルコハク酸イミド基、フ
タルイミド基、グルタルイミド基等;
【0027】スピロ化合物残基としては、スピロ〔3.
3〕ヘプタン−1−イル等;有橋炭化水素化合物残基と
しては、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−1−イル、
トリシクロ〔3.3.1.13,7 〕デカン−1−イル、
7,7−ジメチル−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−
1−イル等が挙げられる。
【0028】一般式〔I〕において、2個の が隣接
位にある場合、2個の は互いに結合して5〜7員環
を形成してもよい。また、2位、4位の炭素原子がスピ
ロ炭素原子となる場合も本発明に包含される。 〜R
の表すアルキル基および置換アルキル基は、R で表
されるアルキル基または置換アルキル基とそれぞれ同義
である。また好ましくはR およびR はアルキル基で
あり、更に好ましくはR およびR はアルキル基でか
つR およびR は水素原子である。
【0029】次に本発明に用いられる一般式〔I〕で示
される化合物(以下、本発明の化合物という。)の代表
的具体例を示すが、本発明はこれによって限定されるも
のではない。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】次に本発明の化合物の合成例を示すが、他
の化合物の合成も是と同様にして合成することができ
る。 合成例(例示化合物(I−1)及び(I−4)の合成
【0036】
【化8】
【0037】例示化合物(I−1)の合成 レゾルシノール5.52gを酢酸60ミリリットルに懸
濁させたところに、濃塩酸20ミリリットルを滴下して
加え、この反応液を氷冷し反応液の温度を5℃とした。
ここにアセトアルデヒド4.9gを約15分かけて滴下
し、5℃〜7℃で8.5時間攪拌した。
【0038】この反応液を300gの氷の中に注ぎ、酢
酸エチル200ミリリットルで抽出した後、有機層を2
%炭酸水素ナトリウム水溶液100ミリリットルで4回
洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶
媒の酢酸エチルを減圧留去し、得られた固体をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製することにより白色
結晶の例示化合物(I−1)3.72gを得た。 (′HNMR,IR,FDマススペクトルにより例示化
合物(I−1)であることを確認した。)
【0039】例示化合物(I−4)の合成 例示化合物(I−1)3.10gをDMF15ミリリッ
トルに溶解後、ドデシルブロマイド5.41g及びナト
リウムメトキサイド28%メタノール溶液4.10gを
加え、反応温度100℃で4時間加熱攪拌した。反応液
を200gの氷の中に注ぎ、濃塩酸を加えて中和した
後、酢酸エチル150ミリリットルで抽出した。
【0040】有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒の酢酸エチルを減圧留去し、得られた固体をエタノ
ールで再結晶することにより白色結晶の例示化合物(I
−4)30.4gを得た。 (′HNMR,IR,FDマススペクトルにより例示化
合物(I−4)であることを確認した。)
【0041】本発明に用いられる化合物の使用量は、本
発明に用いられる有機着色物質に対して5〜400モル
%が好ましく、より好ましくは10〜300モル%であ
る。本発明に用いられる有機着色物質は、塩基性染料、
酸性染料、直接染料、可溶性建染染料、媒染染料などの
水溶性染料、硫化染料、建染染料、油溶染料、分散染
料、アゾイック染料、酸化染料の如き不溶性染料、ある
いは反応性染料などの染色的質上の分類に属する染料を
すべて包含する。
【0042】これらの有機着色物質は、メタノール溶液
中で300nmから800nm、好ましくは400nm
から700nmに少なくとも1つの吸収極大を有してい
る。これらの染料のうち、本発明に好ましく用いられる
染料はキノンイミン染料(アジン染料、オキサジン染
料、チアジン染料など),メチン及びポリメチン染料
(シアニン染料、アゾメチン染料など)、アゾ染料、ア
ントラキノン染料、インドアミン染料及びインドフェノ
ール染料、インジゴイド染料、カルボニウム染料、ホル
マザン染料などの化学構造上の分類に属する染料を包含
する。
【0043】本発明に用いられる有機着色物質は、写真
の分野で用いられる画像形成用染料、例えばカラードカ
プラー、DRR化合物、DDRカプラー、アミドラゾン
化合物色素現像薬などから形成される染料、銀色素漂白
法用染料などをすべて包含する。本発明の有機着色物質
として用いられるのに特に好ましい染料は、アントラキ
ノン、キノンイミン、アゾ、メチン、ポリメチン、イン
ドアミン、インドフェノールおよびホルマザンの各染料
等である。
【0044】本発明に最も好ましく用いられる染料は、
メチン染料およびポリメチン染料ならびにインドアミン
染料およびインドフェノール染料である。この染料は、
下記の基を有する化合物を包含する。
【0045】
【化9】
【0046】上記基中のフェニル基は無置換のフェニル
基のみならず、置換されたフェニル基、例えばアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基などで置換
されたフェニル基をも意味する。本発明に用いられる化
合物は、色素形成カプラーを含有するカラー写真材料に
含有させ、カプラーから形成された色素画像の光褪色を
防止することができる。
【0047】上記色素形成カプラーはイエロー、マゼン
タ及びシアン色素形成タイプのものを包含する。この色
素形成カプラーは、例えば米国特許3,277,155
号および同3,458,315号に記載されているよう
な、いわゆる4当量型のもの、またはカプリング位の炭
素原子がカプリング反応時に離脱することのできる置換
基(スプリットオフ基)で置換されている2当量型のも
のであってもよい。
【0048】本発明において好ましいイエロー色素形成
カプラーとしては、ベンゾイルアセトアニリド型、ピバ
ロイルアセトアニリド型カプラーがあり、マゼンタ色素
形成カプラーとしては、5−ピラゾロン系、ピラゾロト
リアゾール系、イミダゾピラゾール系、ピラゾロピラゾ
ール系、ピラゾロテトラゾール系、ピラゾリノベンツイ
ミダゾール系、インダゾロン系カプラーがあり、シアン
色素形成カプラーとしては、フェノール系、ナフトール
系ピラゾロキナゾロン系カプラーがある。
【0049】これらイエロー、マゼンタおよびシアン色
素形成カプラーの各具体例は、写真業界において公知で
あり、本発明においては、これら公知のすべてのカプラ
ーが包含される。次に、上記イエロー色素形成カプラー
の代表的具体例を挙げる。
【0050】
【化10】
【0051】
【化11】
【0052】これらのイエローカプラー色素形成カプラ
ーは、例えば、西独公開特許2,057,941号、同
2,163,812号、特開昭47−26133号、同
48−29432号、同50−65321号、同51−
3631号、同51−50734号、同51−1026
36号、同48−66835号、同48−94432
号、同49−1229号、同49−10736号、特公
昭51−33410号、同52−25733号等に記載
されている化合物を含み、かつ、これらに記載されてい
る方法に従って合成することができる。次に上記マゼン
タ色素形成カプラーの代表的具体例を挙げる。
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】
【化14】
【0056】
【化15】
【0057】
【化16】
【0058】
【化17】
【0059】これらのマゼンタ色素形成カプラーは、例
えば米国特許3,684,514号、英国特許1,18
3,515号,特公昭40−6031号、同40−60
35号、同44−15754号、同45−40757
号、同46−19032号、特開昭50−13041
号、同53−129035号、同51−37646号、
同55−62454号、米国特許3,725,067
号、英国特許1,252,418号、同1,334,5
15号、特開昭59−171956号、同59−162
548号、同60−43659号、同60−33552
号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24626
(1984)、特願昭59−243007号、同59−
243008号、同59−243009号、同59−2
43012号、同60−70197号、同60−701
98号等に記載されている化合物を含み、かつ、これら
に記載されている方法に従って合成することができる。
【0060】また、本発明に用いられるシアン色素形成
カプラーについては特に制限はないが、フェノール系シ
アンカプラーであることが好ましい。次に、上記シアン
色素形成カプラーの代表的具体例を挙げる。
【0061】
【化18】
【0062】
【化19】
【0063】これらのシアン色素形成カプラーは、例え
ば米国特許2,423,730号、同2,801,17
1号、特開昭50−112038号、同50−1346
44号、同53−109630号、同54−55380
号、同56−65134号、同56−80045号、同
57−155538号、同57−204545号、同5
8−98731号、同59−31953号等に記載され
ている化合物を含み、かつ、これらに記載されている方
法に従って合成できる。
【0064】本発明において、このような色素形成カプ
ラーを用いる場合、これらのカプラーは、酸化された芳
香族第一級アミンハロゲン化銀現像剤と反応し、色素が
形成される。上記の現像剤はアミノフェノール及びフェ
ニレンジアミンを包含し、これらの現像剤を混合して用
いることができる。
【0065】前述した本発明に用いられる化合物はカラ
ー写真材料中、特に有機着色物質が存在する層もしくは
それが形成される層又はその隣接層に存在させることが
好ましい。これらの層に、本発明に用いられる化合物を
分散させるのに有効な方法はカプラーの分散に対して用
いられている方法と同じである。
【0066】本発明に用いられる化合物は一般に油溶性
であり、通常は米国特許2,322,027号、同2,
801,170号、同2,801,171号、同2,2
72,191号および同2,304,940号に記載の
方法に従って高沸点溶媒に、必要に応じて低沸点溶媒を
併用して溶解し、分散して親水性コロイド溶液に添加す
るのが好ましく、このとき必要に応じてカプラー、ハイ
ドロキノン誘導体、紫外線吸収剤あるいは公知の色素画
像褪色防止剤等を併用しても何ら差し支えない。このと
き本発明に用いられる化合物を2種以上混合して用いて
も何ら差し支えない。
【0067】本発明のカラー写真材料に用いられるハロ
ゲン化銀乳剤は一般に親水性コロイド名にハロゲン化銀
粒子を分散したものであり、ハロゲン化銀としては塩化
銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
およびこれらの混合物である。
【0068】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例によって限定される
ものではない。
【0069】実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートされた紙支持体上に、ゼ
ラチン(18.0mg/100cm2 ),マゼンタカプ
ラーM−16(5.0mg/100cm2 )を2,5−
ジ−tert−オクチルハイドロキノン(0.8mg/
100cm2 )と共にジブチルフタレート(5.0mg
/100cm2 )に溶解し乳化分散した後、塩臭化銀乳
剤(臭化銀80モル%、塗布銀量3.8mg/100c
2 )と混合し塗布、乾燥して試料1を得た。
【0070】上記試料1の塗布液に、従来より知られて
いるマゼンタ色素画像安定化剤である比較化合物1及び
2をマゼンタカプラーM−16と等モル添加した他は同
様にして、試料2,3を得た。上記試料1の塗布液に、
色素画像安定化剤を表1に示した組み合わせで、マゼン
タカプラーに対し、等モル添加し、試料4,5,6,
7,8,9,10,11,12,13,14を得た。
【0071】
【化20】
【0072】上記で得た試料を常法に従って光学楔を通
して露光後、次の工程で処理を行った。
【0073】 〔処理工程〕 処理温度 処理時間 発色現像 33℃ 3分30秒 漂白定着 33℃ 1分30秒 水 洗 33℃ 3分 乾 燥 50℃〜80℃ 2分
【0074】各処理液の成分は下記の通りである。
【0075】 〔発色現像液〕 ベンジンアルコール 12ミリリットル ジエチレングリコール 10ミリリットル 炭酸カリウム 25g 臭化ナトリウム 0.6g 無水亜硫酸ナトリウム 2.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g NーエチルーNーβーメタンスルホンアミドエチル−3−メチル− 4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて1リットルとし、NaOHによりpH10.2に調整する。
【0076】 〔漂白定着液〕 チオ硫酸アンモニウム 120g メタ重亜硫酸ナトリウム 15g 無水亜硫酸ナトリウム 3g EDTA第2鉄アンモニウム塩 65g 水を加えて1リットルとし、pH6.7〜6.8に調整する。
【0077】上記で処理された試料1〜10を濃度計
(コニカ株式会社製KD−7R型)を用いて濃度を以下
の条件で測定した。上記各処理済試料をキセノンフェー
ドメーターに240時間照射し、色素画像の耐光性と未
発色部のY−ステインを調べた。具体的には、テスト前
のマゼンタ色素画像部分の濃度を1.0としたときの濃
度変化(M濃度変化)、及び白地部分の黄色着色の濃度
変化(Y−ステイン)を調べた。得られた結果を表1に
示す。
【0078】 表1試料番号 色素画像安定剤 M濃度変化 Y−ステイン 1(比較) − −0.82 +0.20 2(比較) 比較化合物1 −0.54 +0.15 3(比較) 比較化合物2 −0.56 +0.16 4(本発明) I−4 −0.27 +0.05 5(本発明) I−5 −0.25 +0.05 6(本発明) I−11 −0.23 +0.07 7(本発明) I−13 −0.24 +0.05 8(本発明) I−14 −0.22 +0.06 9(本発明) I−6 −0.28 +0.04 10(本発明) I−7 −0.25 +0.05 11(本発明) I−10 −0.28 +0.07 12(本発明) I−16 −0.26 +0.06 13(本発明) I−18 −0.24 +0.04 14(本発明) I−20 −0.25 +0.05
【0079】表1から明らかなように色素画像安定化剤
として本発明に用られる化合物を用いて作製された試料
4〜14は、従来知られている色素画像安定化剤を使用
した場合に比べて、光による色素画像の褪色が小さく、
またY−ステインも低減されていることがわかる。
【0080】実施例2 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体上に、下記
の各層を支持体側から順次塗設し、多色用ハロゲン化銀
写真感光材料を作製し、試料15を得た。
【0081】第1層:青感性ハロゲン化銀乳剤層 イエローカプラーとしてα−ピバロイル−α−(2,4
−ジオキソ−1−ベンジルイミダゾリジン−3−イル)
−2−クロロ−5−〔γ−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)ブチルアミド〕アセトアニリドを6.8mg
/100cm2 、青感性塩臭化銀乳剤(臭化銀85モル
%含有)を銀に換算して3.2mg/100cm2 、ジ
ブチルフタレートを3.5mg/100cm2 及びゼラ
チンを13.5mg/100cm2 の塗布付量となるよ
うに塗設した。
【0082】第2層:中間層 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンを0.5mg
/100cm2 、ジブチルフタレートを0.5mg/1
00cm2 及びゼラチンを10.0mg/100cm2
となるように塗設した。
【0083】第3層:緑感性ハロゲン化銀乳剤層 前記マゼンタカプラーM−17を3.5mg/100c
2 、緑感性塩臭化銀乳剤(臭化銀80モル%含有)を
銀に換算して2.5mg/100cm2 、ジブチルフタ
レートを3.0mg/100cm2 及びゼラチンを1
2.0mg/100cm2 となるように塗設した。
【0084】第4層:中間層 紫外線吸収剤の2−(2−ヒドロキシ−3−sec−ブ
チル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールを
0.8mg/100cm2 、ジ−ブチルフタレートを
6.0mg/100cm2 、2,5−ジ−t−オクチル
ハイドロキノンを0.5mg/100cm2 及びゼラチ
ンを12.0mg/100cm2 となるように塗設し
た。
【0085】第5層:赤感性ハロゲン化銀乳剤層 シアンカプラーとして2−〔α−2,4−ジ−t−ペン
チルフェノキシ)ブタンアミド〕−4,6−ジクロロ−
5−エチルフェノールを4.2mg/100cm2 、赤
感性塩臭化銀乳剤(臭化銀80モル%含有)を銀に換算
して3.0mg/100cm2 、トリクレジルフォスフ
ェートを3.5mg/100cm2 及びゼラチンを1
1.5mg/100cm2 となるように塗設した。
【0086】第6層:保護層 ゼラチンを8.0mg/100cm2 となるように塗設
した。試料15は硬膜剤、活性剤、防バイ剤(2−メチ
ルイソチアゾール−3−オン及び5−クロロ−2メチル
イソチアゾール−3−オンの混合物)を添加した。
【0087】上記試料15において、第3層に表2で示
すように色素画像安定剤を添加し、重層試料16〜24
を作製し、実施例1と同様に露光し、処理した後、耐光
試験(キセノンフェードメータに360時間照射した)
を行った。結果を併せて表2に示した。
【0088】 表2試料番号 色素画像安定剤 マゼンタ色素画像 変 色 耐光残存率(%) 15(比較) − 8 な し 16(比較) 比較化合物3 46 黒褐色に変色 17(比較) 比較化合物4 47 黒褐色に変色 18(本発明) I−4 73 な し 19(本発明) I−8 70 な し 20(本発明) I−9 72 な し 21(本発明) I−12 70 な し 22(本発明) I−15 74 な し 23(本発明) I−17 71 な し 24(本発明) I−19 73 な し
【0089】
【化21】
【0090】表2の結果から色素画像安定化剤として本
発明に係る化合物を用いると、マゼンタカプラーから形
成されるマゼンタ色素画像の安定化に有効であり、また
黒褐色の変色も殆ど認められなかった。
【0091】実施例3 実施例2に使用した各ハロゲン化銀乳剤に代えて塩化銀
99.5モル%の塩臭化銀乳剤を使用し、また、色素画
像安定化剤を表3に示すように変化させた以外は実施例
2の試料15と同様の試料(試料25〜34)を作製し
た。試料25〜34を常法に従って光楔露光後、以下に
示す処理を行い、実施例2と同様な耐光試験を行った。
【0092】 処理工程 処理温度 処理時間 発色現像 34.7±0.3℃ 45秒 漂白安定 34.7±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒
【0093】 〔発色現像液〕 純水 800ミリリットル トリエタノールアミン 8g N,N−ジエチルヒドロキシアミン 5g 塩化カリウム 2g NーエチルーNーβーメタンスルホンアミドエチル−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5g テトラポリリン酸ナトリウム 2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g 蛍光増白剤(4,4′ージアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1g 純水を加えて全量を1リットルとし、pH10.2に調整する。
【0094】 〔漂白定着液〕 エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100ミリリットル 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ミリリットル 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.0に調製し、水を加えて全量を1リット ルとする。
【0095】 〔安定化液〕 5ークロロー2ーメチルー4ーイソチアゾリンー3ーオン 1g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2g 水を加えて1リットルとし、硫酸または水酸化カリウムにてpHを7.0に調 整する。 処理後の各試料の耐光性を実施例2と同様にし評価し
た。その結果を表3に示す。
【0096】 表3試料番号 色素画像安定剤 マゼンタ色素画像 変 色 耐光残存率(%) 25(比較) − 11 な し 26(比較) 比較化合物3 49 黒褐色に変色 27(本発明) 比較化合物4 50 黒褐色に変色 28(本発明) I−5 73 な し 29(本発明) I−7 73 な し 30(本発明) I−10 70 な し 31(本発明) I−15 74 な し 32(本発明) I−16 71 な し 33(本発明) I−18 70 な し 34(本発明) I−20 73 な し
【0097】表3から明らかなように、本発明に係る化
合物を使用した試料は、良好な色素画像の耐光性を示
す。また良好な色画像が得られ、未露光部のY−ステイ
ンも改良されていた。
【0098】実施例4 紙支持体の片面にポリエチレンをラミネートし、もう一
方の面に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネー
トした支持体(ポリエチレンラミネート紙)上に、以下
に示す構成の各層を酸化チタンを含有するポリエチレン
層の側に、しかも第1層が支持体側に、また第7層が最
外層となるように塗設し、多層ハロゲン化銀カラー写真
感光材料35を作製した。塗布液は下記の如く調製し
た。
【0099】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−2)25.6g、色素画像安定
化剤(ST−1)8.34g、色素画像安定化剤(ST
−2)8.34g、添加剤(HQ−1)0.67g、イ
ラジェーション防止染料(AI−3)0.34g、高沸
点有機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチル60ミリ
リットルを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤
(SU−1)7ミリリットルを含有する10%ゼラチン
水溶液220ミリリットルに超音波ホモジナイザーを用
いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製し
た。この分散液を下記条件にて作製した青感性ハロゲン
化銀乳剤(銀8.68g含有)と混合し第1層塗布液を
調整した。
【0100】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調整した。また硬膜剤として第2層及び第4層
に(H−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布
助剤としては、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)
を添加し、表面張力を調整した。なお以下のすべての実
施例においてハロゲン化銀写真感光材料中の添加量は特
に記載のない限り1m2 当たりのグラム数を示す。また
ハロゲン化銀乳剤の添加量は、銀に換算して示した。
【0101】 第7層;保護層 ゼラチン 1.00g/m2 DIDP 0.005g/m2 添加剤(HQ−2) 0.002g/m2 添加剤(HQ−4) 0.004g/m2 添加剤(HQ−5) 0.02g/m2 添加剤(HQ−6) 0.002g/m2 化合物(F−1) 0.002g/m2
【0102】 第6層;紫外線吸収層 ゼラチン 0.04g/m2 紫外線吸収剤(UV−1) 0.10g/m2 紫外線吸収剤(UV−2) 0.04g/m2 紫外線吸収剤(UV−3) 0.16g/m2 添加剤(HQ−5) 0.04g/m2 DNP 0.20g/m2 PVP 0.03g/m2 イラジェーション防止染料(AI−2) 0.02g/m2 イラジェーション防止染料(AI−4) 0.01g/m2
【0103】 第5層;(赤感層) ゼラチン 1.30g/m2 赤感性塩臭化銀乳剤(Em−R) 0.21g/m2 シアンカプラー(C−1) 0.17g/m2 シアンカプラー(C−6) 0.25g/m2 色素画像安定剤(ST−1) 0.20g/m2 添加剤(HQ−1) 0.01g/m2 HBS−1 0.20g/m2 DOP 0.20g/m2
【0104】 第4層;紫外線吸収層 ゼラチン 0.94g/m2 紫外線吸収剤(UV−1) 0.28g/m2 紫外線吸収剤(UV−2) 0.09g/m2 紫外線吸収剤(UV−3) 0.38g/m2 添加剤(HQ−5) 0.10g/m2 DNP 0.40g/m2
【0105】 第3層;緑感層 ゼラチン 1.40g/m2 赤感性塩臭化銀乳剤(Em−G) 0.17g/m2 マゼンタカプラー(M−17) 0.23g/m2 色素画像安定剤(ST−3) 0.20g/m2 色素画像安定剤(ST−4) 0.17g/m2 DIDP 0.13g/m2 DBP 0.13g/m2 イラジェーション防止染料(AI−1) 0.01g/m2
【0106】 第2層;中間層 ゼラチン 1.20g/m2 添加剤(HQ−2) 0.03g/m2 添加剤(HQ−3) 0.03g/m2 添加剤(HQ−4) 0.05g/m2 添加剤(HQ−5) 0.23g/m2 DIDP 0.06g/m2 化合物(F−1) 0.002g/m2
【0107】 第1層;青感層 ゼラチン 1.20g/m2 青感性塩臭化銀乳剤(Em−B) 0.26g/m2 イエローカプラー(Y−2) 0.77g/m2 色素画像安定剤(ST−1) 0.25g/m2 色素画像安定剤(ST−2) 0.25g/m2 添加剤(HQ−1) 0.02g/m2 イラジェーション防止染料(AI−3) 0.01g/m2 DNP 0.20g/m2
【0108】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)4
0℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ミリリット
ル中に下記(A液)及び(B液)をpAg=6.5、p
H=3.0に制御しつつ30分かけて同時添加し、さら
に下記(C液)、及び(D液)をpAg=7.3、pH
5.5に制御しつつ180分かけて同時添加した。pH
の制御は硫酸または水酸化ナトリウムの水溶液を用いて
行った。
【0109】pAgの制御は、下記組成の制御液を用い
た。制御液の組成は、塩化ナトリウムと臭化カリウムか
らなる混合ハロゲン化物塩水溶液であり、塩化物イオン
と臭化物イオンの比は99.8:0.2とし、制御液の
濃度はA液,B液を混合する際には0.1モル/リット
ル,C液,D液を混合する際には1モル/リットルとし
た。
【0110】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて200ミリリットルに仕上げた。
【0111】 (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて200ミリリットルに仕上げた。
【0112】 (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて600ミリリットルに仕上げた。
【0113】 (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて600ミリリットルに仕上げた。
【0114】添加終了後、花王アトラス社製デモールN
a5%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用い
て脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径
0.85μm,変動係数(σ/r)=0.07、塩化銀
含有率の9.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を
得た。
【0115】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン
化銀乳剤(Em−B)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定化剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX
【0116】(緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)A
液とB液の添加時間及びC液とD液の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μ
m,変動係数(σ/r)=0.08、塩化銀含有率の9
9.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0117】EMP−2に対し、下記化合物を用いて5
5℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−G)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定化剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX
【0118】(赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)A
液とB液の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間
を変更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径
0.50μm,変動係数(σ/r)=0.08、塩化銀
含有率の99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−3
を得た。
【0119】EMP−3に対して下記化合物を用いて6
0℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−R)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定化剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX
【0120】変動係数は標準偏差を(σ)と平均粒径
(r)から計算され、ri は粒径を表し、ni は粒径r
i である粒子の数を表す。
【0121】
【数1】
【0122】
【化22】
【0123】
【化23】
【0124】
【化24】
【0125】
【化25】
【0126】
【化26】
【0127】
【化27】
【0128】
【化28】
【0129】
【化29】
【0130】
【化30】
【0131】
【化31】
【0132】処理条件は下記の通りである。 処理工程 処理温度 処理時間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白安定 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒
【0133】 〔発色現像液〕 純水 800ミリリットル トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム塩 1.0g ジエチレングリコール 10g NーエチルーNーβーメタンスルホンアミドエチル−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′ージアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1リットルとし、pH10.10に調整する。
【0134】 〔漂白定着液〕 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ミリリットル 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ミリリットル 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷酢酸でpH=5.7に調 製する。
【0135】 〔安定化液〕 5ークロロー2ーメチルー4ーイソチアゾリンー3ーオン 0.2g 1,2−ベンツイソチアゾリンー3ーオン 0.3g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g o−フェニルフェノールナトリウム 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′ージアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は水酸化カリウムにてpH=7.0 に調整する。
【0136】さらに、作製した試料35の第1層の色素
画像安定化剤を、表2に示すとおりに変更した以外は試
料35と同様にして、試料36〜41を作製した。なお
添加量は、色素画像安定化剤についてはST−1とST
−2の総和のモル数と等モルになるように調整した。
【0137】作製した試料を青色光にて0.2秒ウェッ
ジ露光し、前記処理工程に従って発色現像した後、光学
濃度計(コニカ製PDA−65型)を用いて測定した。
上記各処理済試料をキセノンフェードメーターに480
時間照射し、色素画像の耐光性を調べた。具体的にはテ
スト前のイエロー色素画像部の濃度を1.0としたとき
の濃度変化(Y濃度変化)を調べた。得られた結果を表
4に示す。
【0138】 表4 試料番号 色素画像安定剤 Y濃度変化 35(比較) ST−1/ST−2 −0.25 36(本発明) I−5 −0.17 37(本発明) I−7 −0.15 38(本発明) I−8 −0.14 39(本発明) I−12 −0.16 40(本発明) I−15 −0.14 41(本発明) I−16 −0.14
【0139】表4から明らかなように色素安定剤とし
て、本発明に係る化合物を用いて作製された試料36〜
41は、従来知られている色素画像安定剤を使用した場
合に比べて、光による色素画像の褪色が小さいことがわ
かる。
【0140】
【発明の効果】有機着色物質に本発明に係る色素画像安
定剤を共存させることにより、有機着色物質、特にカラ
ー写真感光材料に用いられる色素、染料等の光による変
褪色を著しく軽減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−306846(JP,A) 特開 昭63−229454(JP,A) 特開 平2−167543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/392

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機着色物質と一般式〔I〕で示される化
    合物の少なくとも1種を共存させることにより、有機着
    色物質の光に対する褪色を防止することを特徴とする有
    機着色物質の光褪色防止方法。 【化1】 〔式中、Rは水素原子またはアルキル基、アリール
    基、置換アルキル基、置換アリール基、アシル基、スル
    ホニル基を表し、Rは置換基を表し、R およびR
    はアルキル基または置換アルキル基を表し、R および
    は水素原子、アルキル基、置換アルキル基を表し、
    nは0〜3の整数を表し、nが2以上の時、複数のR
    は同じでも異なっていてもよい。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式〔I〕で示される
    化合物の少なくとも1種と有機着色物質とを含有させた
    ことを特徴とするカラー写真材料。
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