JP2876001B1 - 種子の消毒装置 - Google Patents

種子の消毒装置

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JP2876001B1
JP2876001B1 JP7048098A JP7048098A JP2876001B1 JP 2876001 B1 JP2876001 B1 JP 2876001B1 JP 7048098 A JP7048098 A JP 7048098A JP 7048098 A JP7048098 A JP 7048098A JP 2876001 B1 JP2876001 B1 JP 2876001B1
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克巳 ▲高▼橋
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Abstract

【要約】 【課題】 一度に大量の種子を短時間で効果的に消毒処
理することのできる種子の消毒装置を提供する。 【解決手段】 消毒槽2内に温水を貯留し、この消毒漕
2内で種子保持容器5を搬送するコンベヤ3aを敷設す
る。また、消毒漕2に、この消毒槽2内に貯留された温
水を汲み上げるとともに、この汲み上げた温水をコンベ
ヤ3aにより搬送される種子保持容器5内に保持された
種子に対して所定の水圧を以て散布する撹拌装置4を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、短時間で大量の種子を
消毒する種子の消毒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種子の消毒処理においては、種子
を所定温度の温水に所定時間浸漬し、種子に付着した大
腸菌や一般生菌等を殺菌する方法が知られている。例え
ば、かいわれ大根の種子を上記方法で消毒処理する場合
には、種子を50℃〜60℃の温水に1分〜1分半の間
浸漬することで、発芽率を低下させることなく大腸菌や
一般細菌等を効果的に殺菌することが可能である。
【0003】上記消毒方法は、消毒液等の薬品を用いず
に温水を用いて行うため、消毒処理を容易に行うことが
でき、また、かいわれ大根や大豆もやし等のように発芽
して間もない苗が直接食品となる野菜類であっても消毒
処理したことによる人体等への影響がない。
【0004】しかし、上記消毒方法は、少量の種子を消
毒する際には有効な手段となるが、一度に大量の種子を
消毒処理する場合、この大量の種子全てを殺菌可能な所
定温度まで上昇させるためには長時間を必要し、このよ
うな場合には、種子の発芽率が著しく低下するという問
題点があった。その一方で、種子の発芽率を維持するた
めに、種子の温水への浸漬時間を短時間に設定すると、
充分な消毒が行えない虞がある。
【0005】ところで、稲等の植物においては、発育途
中の苗の病気等を予防して高い収穫量を得るために、種
子を所定の消毒液に浸漬する消毒処理が行われる。
【0006】しかし、このような消毒処理においても、
大量の種子を一度に消毒処理する場合、充分な消毒効果
を得るためには長時間の浸漬時間を必要とするが、この
ような長時間の消毒処理は、種子に悪影響を与える虞が
あり、好ましくない。一方で、種子の消毒処理を短時間
で行った場合には、充分な効果が得られない虞がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、種子を温
水や消毒液に浸漬する消毒方法においては、種子に悪影
響を及ぼすことなく、一度に大量の種子を短時間で確実
に消毒処理することが困難であった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、一度に大量の種子を短時間で効果的に消毒処理する
ことのできる種子の消毒装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明による種子の消毒装置は、温水
を貯留する消毒槽と、内部に種子を保持可能であって上
記温水を流通可能な種子保持容器と、上記消毒槽内で上
記種子保持容器を搬送する搬送手段と、上記消毒槽内に
貯留された温水を汲み上げるとともに、この汲み上げた
温水を上記搬送手段により搬送される種子保持容器内の
種子に対して所定の水圧を以て散布する撹拌手段とを備
えたことを特徴とする。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明による種子
の消毒装置によれば、内部に種子を保持した種子保持容
器が、温水を貯留した消毒漕内を搬送手段によって搬送
される。この際、撹拌手段によって、上記消毒漕から汲
み上げられた温水が上記搬送手段により搬送される種子
保持容器内の種子に対して所定の水圧を以て散布される
ことにより、該種子保持容器内の種子が撹拌されるとと
もにこの種子保持容器内の温水が外部の温水と流通さ
れ、上記種子保持容器内の種子の温度が早期に目標温度
まで上昇して短時間で消毒処理が行われる。
【0011】また、請求項2記載の発明による種子の消
毒装置は、請求項1記載の発明において、上記消毒槽は
貯留された温水を設定温度に保持する保温手段を備えた
ことを特徴とする。
【0012】すなわち、請求項2記載の発明による種子
の消毒装置は、請求項1記載の発明において、上記消毒
漕に貯留された温水は上記保温手段によって設定温度に
保持される。
【0013】また、請求項3記載の発明による種子の消
毒装置は、消毒液を貯留する消毒槽と、内部に種子を保
持可能であって上記消毒液を流通可能な種子保持容器
と、上記消毒槽内で上記種子保持容器を搬送する搬送手
段と、上記消毒槽内に貯留された消毒液を汲み上げると
ともに、この汲み上げた消毒液を上記搬送手段により搬
送される種子保持容器内の種子に対して所定の液圧を以
て散布する撹拌手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】すなわち、請求項3記載の発明による種子
の消毒装置によれば、内部に種子を保持した種子保持容
器が、消毒液を貯留した消毒漕内を搬送手段によって搬
送される。この際、撹拌手段によって、上記消毒漕から
汲み上げられた消毒液が上記搬送手段により搬送される
種子保持容器内の種子に対して所定の水圧を以て散布さ
れることにより、該種子保持容器内の種子が撹拌される
とともにこの種子保持容器内の消毒液が外部の消毒液と
流通され、上記種子保持容器内の種子の消毒処理が短時
間で行われる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図面は本発明の第1の実施の形態
に係わり、図1は種子の消毒装置の上面図、図2は図1
の消毒装置の側面図、図3は図1のI−I断面図、図4
は種子保持容器内での温度推移の測定結果を示す説明
図、図5は消毒処理前と温水による消毒処理後の生菌数
の測定結果を示す説明図である。
【0016】図1乃至図3において符号1は種子の消毒
装置を示し、この消毒装置1は、温水を貯留する消毒槽
2と、搬送手段としての搬送装置3と、撹拌手段として
の撹拌装置4と、内部に種子を保持可能な種子保持容器
5とを備えて構成されている。
【0017】上記消毒漕2は、前後に細長の容器であっ
て、上面が長方形に全面開口された水槽に形成されてい
る。ここで、上記消毒漕2は、例えば、全長4m,幅1
m,高さ70cmの大容量の水槽に形成されている。
【0018】この消毒漕2内には、所定温度に設定され
た温水が上面開口部2a付近まで満たされており、ま
た、この消毒漕2の底面2bには、保温手段としてのヒ
ータ6が所定間隔毎に複数埋設されている。
【0019】ここで、上記ヒータ6は、上記消毒漕2の
近傍に配設された制御装置7に電気的に接続され、この
制御装置7によって上記温水を設定温度に維持すべく制
御されるようになっている。
【0020】上記搬送装置3は、上記消毒漕2内の一端
側から他端側に上記種子保持容器5を搬送するコンベヤ
3aと、このコンベヤ3aを駆動するモータ3bとを備
えて構成されている。
【0021】上記コンベヤ3aは、消毒漕2の長手方向
に沿って、温水の水面下の所定位置(例えば水面下30
cm)に敷設されている。上記コンベヤ3aの駆動軸3
cの一端は、上記消毒漕2の側壁から外部に延出され、
この駆動軸3cの一端がベルト3d等を介して上記モー
タ3bに接続されている。
【0022】ここで、上記モータ3bは、上記制御装置
7に電気的に接続され、この制御装置7によって、上記
モータ3bがコンベヤ3aを設定速度で駆動すべく制御
されるようになっている。
【0023】上記撹拌装置4は、上記消毒漕2内の温水
を汲み上げるポンプ4aと、上記ポンプ4aにより汲み
上げられた温水を整流するトランキライザ4bとを備え
て構成されている。
【0024】上記ポンプ4aの吸入口は、上記消毒漕2
の側壁に設けられた吸水管4cを介して該消毒漕2内に
連通されている。また、上記ポンプ4aの排出口は、送
水管4dを介して上記トランキライザ4bの流入口に連
通されている。また、上記トランキライザ4bの流出口
は、送水管4eの一端側に接続されており、この送水管
4eの他端側は、上記消毒漕2の開口部2aの上方に延
出されている。さらに、上記送水管4eの他端側は、上
記消毒漕2の前後方向に分岐され、これら分岐された送
水管4eの他端側には散水管4f,4gが接続されてい
る。そして、この散水管4f,4gの先端部は、それぞ
れ上記コンベヤ3aに臨まされた散水口として形成され
ている。
【0025】すなわち、上記ポンプ4aによって汲み上
げられた消毒漕2内の温水は、トランキライザ4bによ
って整流された後、散水管4f,4gの各散水口からコ
ンベヤ3aに対して所定の水圧を以て散水されるように
なっている。
【0026】ここで、上記ポンプ4aは、上記制御装置
7に電気的に接続され、この制御装置7は、上記ポンプ
4aを予め設定した吸水圧で動作すべく制御するように
なっている。
【0027】上記種子保持容器5は、例えば網状部材で
構成され、上面が開口された円筒形の容器に形成されて
いる。ここで、上記種子保持容器5は、直径が例えば約
50cmの円筒形に形成され、また、上記コンベヤ3a
に裁置された際に上面開口部が温水の水面から所定高さ
上方に突出するように形成されている。また、上記網状
部材の網目は、消毒処理される種子の粒径よりも小さく
形成されている。
【0028】すなわち、この種子保持容器5は、内部に
種子を保持可能に形成されているとともに、上記コンベ
ヤ3aに裁置された際に、内外で温水を流通可能に形成
されている。
【0029】次に、上記消毒装置1による種子の消毒処
理について説明する。ここで、上記消毒装置1による種
子の消毒処理の一例として、かいわれ大根の種子を消毒
処理する場合について説明する。
【0030】このかいわれ大根の種子は、2kg程度ま
での少量の種子であれば、50℃〜60℃の温水に1分
〜1分半の間浸漬することで発芽率を低下させることな
く大腸菌や一般細菌等を効果的に殺菌可能であることが
知られている。
【0031】そこで、この消毒処理においては、先ず、
制御装置7によって、ヒータ6が消毒漕2内の温水を例
えば52℃の一定温度に保持するようセットするととも
に、種子保持容器5がコンベヤ3aの一端側に裁置され
た際に1分間かけて他端側まで搬送される速度となるよ
うモータ3bの回転速度をセットする。
【0032】また、上記制御装置7によってポンプ4a
を駆動し、消毒漕2内の温水を所定の吸水圧で汲み上げ
るようセットする。
【0033】また、複数の種子保持容器5内に、消毒処
理前のかいわれ大根の種子をそれぞれセットする。ここ
で、上記種子保持容器5内には、上記種子保持容器5の
全容積のうち、1/6程度の容積が満たされる量の種子
がセットされる。なお、この場合、セットされる種子
は、重さが6kg前後の大量のものとなる。
【0034】次に、上記消毒漕2の一端側から、内部に
種子を保持した種子保持容器5をコンベヤ3a上に裁置
する。すると、上記種子保持容器5内には温水が流入
し、この種子保持容器5内に保持された種子は、消毒漕
2内の温水に浸漬された状態で、上記コンベヤ3aによ
って他端側へと搬送される。
【0035】この種子保持容器5に保持され、温水中に
浸漬された種子は、コンベヤ3aによる消毒漕2内の搬
送途中において、散水管4fの散水口から所定の水圧を
以て散水される温水によって撹拌(以下、第1の撹拌と
称す)され、さらに、散水管4gの散水口から所定の水
圧を以て散水される温水によって撹拌(以下、第2の撹
拌と称す)された後、コンベヤ3aの他端側に達する。
【0036】そして、他端側に達した上記種子保持容器
5は、消毒漕2から引き上げられ、種子の消毒処理が終
了する。
【0037】ここで、6kgの上記かいわれ大根の種子
を保持した種子保持容器5を消毒漕2内でコンベヤ3a
によって搬送した際の水温の測定結果を図4に基づいて
説明する。
【0038】種子保持容器5が消毒槽2の一端側から温
水内に浸漬されると、上記種子保持容器5内に、この種
子保持容器5の網目を介して温水が流入される。このと
き、流入された温水は、種子保持容器5内に保持された
種子との間で熱量の授受が行われ、水温が40℃付近ま
で引き下げられる(図4中A)。
【0039】上記種子保持容器5がコンベヤ3aに裁置
されて他端側へ移動されると、このコンベヤ3aによる
移動に伴って種子保持容器5内の温水が外部(消毒漕2
内)の温水と流通され、上記種子保持容器5内の引き下
げられた水温は徐々に上昇する(図4中B)。
【0040】上記コンベヤ3によりさらに他端側へ移動
されて、上記種子保持容器5が散水管4fの散水口の下
方位置に達すると、この散水口から所定の水圧を以て散
水される温水によって第1の撹拌が行われる。すなわ
ち、上記散水口から散水される温水によって、上記種子
保持容器5内の種子が撹拌されるとともに上記種子保持
容器5内の温水と外部の温水との流通量が増加されて、
種子保持容器5内の水温は急激に上昇し、48.5℃付
近まで上昇する(図4中C)。
【0041】上記コンベヤ3aによりさらに他端側に移
動されて、上記種子保持容器5が上記散水管4fの散水
口の下方を通過すると、この種子保持容器5内の温度
は、略上記温度(48.5℃付近)のまま維持される
(図4中D)。
【0042】上記コンベヤ3によりさらに他端側へ移動
されて、上記種子保持容器5が散水管4gの散水口の下
方位置に達すると、この散水口から所定の水圧を以て散
水される温水によって第2の撹拌が行われる。すなわ
ち、上記散水口から散水される温水によって、上記種子
保持容器5内の種子が撹拌されるとともに上記種子保持
容器5内の温水と外部の温水との流通量が増加されて、
種子保持容器5内の水温は再び急激に上昇し、50℃付
近まで上昇する(図4中E)。
【0043】上記コンベヤ3aによりさらに他端側に移
動されて、上記種子保持容器5が上記散水管4gの散水
口の下方を通過すると、この種子保持容器5内の温度
は、略上記温度(50℃付近)のまま維持される(図4
中F)。
【0044】その後、種子保持容器5が消毒漕2から引
き上げられ消毒処理が終了する。
【0045】上記測定結果によれば、種子保持容器5内
の温水の温度は、最高値が50.5℃、最低値が40.
5℃、平均値が47.7℃であった。このように、かい
われ大根の種子を保持した種子保持容器5を消毒漕2内
に浸漬してコンベヤ3aによって搬送する途中で、所定
の水圧の温水によって上記種子保持容器5内の種子を撹
拌することにより、大量の種子を保持した種子保持容器
5内部の温度を短時間で効率よく上昇させることができ
る。
【0046】また、図4中に破線で示すグラフは、上記
かいわれ大根の種子を消毒処理した際の消毒漕2内の水
温の推移を示すものである。上記消毒漕2は大容量に形
成され大量の温水で満たされていとともに、この温水は
ヒータ6によって適宜加熱されているので、種子保持容
器5を消毒漕2内に浸漬した直後は一時的に水温が低下
するものの、その後は、平均して設定温度である52℃
付近で維持されている。このように、上記消毒漕2は、
大容量に形成され、またヒータ6を備えることによっ
て、たとえ大量の種子の消毒処理を行ったとしても、温
水の温度を設定温度に維持することができる。
【0047】図5に示すように、上述の温水加熱による
消毒処理によって、6kgもの大量の種子を一度に処理
したにも関わらず1分間の短時間で、かいわれ大根の種
子に、消毒処理前は1.0×103 〜1.0×10
4 (cfu/g)程度存在した大腸菌数を、<10(c
fu/g)まで減少させることができ、また、1.0×
108 (cfu/g)程度存在した一般生菌数も1.0
×102 (cfu/g)まで減少させることができた。
なお、これは、2Kg程度までの小量の種子を同様の温
度の静水(温水)中に1分〜1分半浸漬した際に得られ
る消毒処理結果と略同様の結果である。
【0048】このように、本実施の形態によれば、大量
の種子を保持した種子保持容器5を消毒漕2内で搬送す
る途中に、撹拌装置4によって消毒漕2内の温水を汲み
上げ、この汲み上げた温水を所定の水圧を以て上記種子
保持容器5内に散布するので、種子保持容器5内に保持
された種子が撹拌されるとともに、種子保持容器5内の
温水と外部(消毒漕2)の温水との流通量が増加され
て、該種子保持容器5内部の種子の温度を短時間で効果
的に上昇させることができる。従って、一度に大量の種
子を短時間で昇温させ、種子の発芽率を低下させること
なく充分な消毒処理を行うことができる。
【0049】また、上記撹拌装置4による撹拌は、所定
の水圧を有する温水によって行うものなので、上記種子
保持容器5及び内部の種子と非接触な状態で行われる。
従って、撹拌によって種子を傷めることがなく、また、
上記撹拌装置4が上記種子保持容器5の搬送時の障害と
なることがない。
【0050】また、上記コンベヤ3aの動作中に、この
コンベヤ3aに対して、一端側から、内部に種子を保持
した複数の種子保持容器5を順次裁置することにより、
種子の消毒処理を効率良く行うことができる。
【0051】また、上記撹拌装置4による消毒漕2内の
温水の汲み上げ及び種子保持容器5への温水の散布によ
り、上記消毒漕2内の温水のが循環されるので槽内の温
水の均一化を図ることができる。
【0052】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係わ
り、種子の消毒装置の上面図である。
【0053】この実施の形態は、上述の第1の実施の形
態と同様、大量の種子を短時間で消毒処理するものであ
るが、上述の第1の実施の形態は温水を用いて種子の消
毒処理を行ったのに対し、本実施の形態は消毒液を用い
て種子の消毒処理を行う点が異なる。従って、本実施の
形態における種子の消毒装置1aは、消毒漕2内に温水
に代えて所定の消毒液が貯留されており、また、保温手
段を備えない構成となっている。その他の構成について
は上述の第1の実施の形態と略同様であるので説明を省
略する。
【0054】上記消毒装置1aでは、主に、発芽して間
もない苗が直接食品とならない穀物或いは野菜等の種子
が消毒処理される。
【0055】この消毒処理においては、先ず、制御装置
7によって、種子保持容器5がコンベヤ3aの一端側に
裁置された際に、この種子保持容器5を目標とする設定
時間かけて他端側まで搬送する速度となるようモータ3
bの回転速度をセットする。
【0056】また、上記制御装置7によって、ポンプ4
aが消毒漕2内の消毒液を所定の吸水圧で汲み上げるよ
うセットする。
【0057】また、複数の種子保持容器5内に、消毒処
理前の種子をそれぞれセットする。ここで、上記種子保
持容器5内にセットされる種子の量は、上記種子保持容
器5の全容積のうち、1/6程度の容積が満たされる量
である。
【0058】次に、上記消毒漕2の一端側から、内部に
種子を保持した種子保持容器5をコンベヤ3a上に裁置
する。すると、上記種子保持容器5内には消毒液が流入
し、この種子保持容器5内に保持された種子は、消毒漕
2内の消毒液に浸漬された状態で、上記コンベヤ3aに
よって他端側へと搬送される。
【0059】この種子保持容器5に保持され、消毒液中
に浸漬された種子は、コンベヤ3aによる消毒漕2内の
搬送途中において、散水管4fの散水口から所定の水圧
を以て散水される消毒液によって撹拌(第1の撹拌)さ
れ、さらに、散水管4gの散水口から所定の水圧を以て
散水される消毒液によって撹拌(第2の撹拌)された
後、コンベヤ3aの他端側に達する。
【0060】そして、他端側に達した上記種子保持容器
5は、消毒漕2から引き上げられ、種子の消毒処理が終
了する。
【0061】このように、本実施の形態によれば、種子
を保持した種子保持容器5を消毒漕2内で搬送する途中
に、撹拌装置4によって消毒漕2内の消毒液を汲み上
げ、この汲み上げた消毒液を所定の水圧を以て上記種子
保持容器5内に散布するので、種子保持容器5内に保持
された種子が撹拌されるとともに、種子保持容器5内の
消毒液と外部(消毒漕2)の消毒液との流通量が増加さ
れる。従って、一度に大量の種子の消毒処理を行う場合
においても、種子が消毒液に効率よくさらされ、種子に
悪影響を及ぼすことのない短時間で確実な消毒処理を行
うことができる。
【0062】また、撹拌装置4による撹拌は、所定の水
圧を有する消毒液によって行うものなので、上記種子保
持容器5及び内部の種子と非接触な状態で行われる。従
って、撹拌によって種子を傷めることがなく、また、上
記撹拌装置4が上記種子保持容器5の搬送時の障害とな
ることがない。
【0063】また、上記コンベヤ3aの動作中に、この
コンベヤ3aに対して、一端側から、内部に種子を保持
した複数の種子保持容器5を順次裁置することにより、
種子の消毒処理を効率良く行うことができる。
【0064】また、上記撹拌装置4による消毒漕2内の
消毒液の汲み上げ及び種子保持容器5への消毒液の散布
により、上記消毒漕2内の消毒液が循環されるので槽内
の消毒液が均一に保たれる。
【0065】なお、上述の第1、第2の実施の形態にお
いては、撹拌装置4による種子保持容器5の撹拌は、何
れも2回(第1の撹拌及び第2の撹拌)行っているが、
本発明は上述のものに限らず、例えば、1回あるいは3
回以上の複数回の撹拌を行っても良い。
【0066】また、温水或いは消毒液の種子保持容器5
内への散布は、何れも該種子保持容器5の上方から行っ
ているが本発明はこれに限らず、例えば、種子保持容器
5の側方から行っても良い。
【0067】また、消毒漕2,種子保持容器5等のサイ
ズ、温水或いは消毒液の条件、種子の消毒時間等は、上
述のものに限らない。
【0068】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による種子
の消毒装置によれば、種子に悪影響を及ぼすことなく、
短時間で一度に大量の種子を効果的に消毒処理すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図5は本発明の第1の実施の形態に係
わり、図1は種子の消毒装置の上面図
【図2】図1の消毒装置の側面図
【図3】図1のI−I断面図
【図4】種子保持容器内での温度推移の測定結果を示す
説明図
【図5】消毒処理前と温水による消毒処理後の生菌数の
測定結果を示す説明図
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わり、種子の消
毒装置の上面図
【符号の説明】
1,1a … 消毒装置 2 … 消毒漕 3 … 搬送装置(搬送手段) 4 … 撹拌装置(撹拌手段) 5 … 種子保持容器 6 … ヒータ(保温手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水を貯留する消毒槽と、 内部に種子を保持可能であって上記温水を流通可能な種
    子保持容器と、 上記消毒槽内で上記種子保持容器を搬送する搬送手段
    と、 上記消毒槽内に貯留された温水を汲み上げるとともに、
    この汲み上げた温水を上記搬送手段により搬送される種
    子保持容器内の種子に対して所定の水圧を以て散布する
    撹拌手段とを備えたことを特徴とする種子の消毒装置。
  2. 【請求項2】 上記消毒槽は貯留された温水を設定温度
    に保持する保温手段を備えたことを特徴とする請求項1
    記載の種子の消毒装置。
  3. 【請求項3】 消毒液を貯留する消毒槽と、 内部に種子を保持可能であって上記消毒液を流通可能な
    種子保持容器と、 上記消毒槽内で上記種子保持容器を搬送する搬送手段
    と、 上記消毒槽内に貯留された消毒液を汲み上げるととも
    に、この汲み上げた消毒液を上記搬送手段により搬送さ
    れる種子保持容器内の種子に対して所定の液圧を以て散
    布する撹拌手段とを備えたことを特徴とする種子の消毒
    装置。
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