JP2875626B2 - レーザーピアシング方法 - Google Patents

レーザーピアシング方法

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JP2875626B2
JP2875626B2 JP2329823A JP32982390A JP2875626B2 JP 2875626 B2 JP2875626 B2 JP 2875626B2 JP 2329823 A JP2329823 A JP 2329823A JP 32982390 A JP32982390 A JP 32982390A JP 2875626 B2 JP2875626 B2 JP 2875626B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は被加工材に集光されたレーザー光を照射する
と共に、このレーザー光に沿ってアシストガスを噴射し
て被加工材の表面から裏面まで貫通した孔を穿孔するレ
ーザーピアシング方法に関するものである。
〈従来の技術〉 合板,合成樹脂板,金属板,セラミックス板等の被加
工材に対し、これ等の被加工材の表面から所定距離離隔
させたノズルから集光されたレーザー光を照射すると共
に、このレーザー光に沿ってアシストガスを噴射するこ
とで、被加工材に穿孔(ピアシング),切断,溶接,ス
クライビング等の加工を施す所謂レーザー加工法が普及
している。
金属板を切断しようとする際に被加工材の端面から切
断を開始することは稀であり、被加工材の熱による変
形,位置ズレ或いは被加工材の内部応力の開放による変
形,位置ズレ等を防止するために被加工材の表面上から
切断を開始するのが一般である。このように、被加工材
の表面上から切断を開始する場合、被加工材の表面から
裏面まで貫通した孔を形成するためにピアシングと呼ば
れる作業を実施する必要がある。
レーザー加工法により金属板にピアシングを行う場合
について説明すると次の通りである。
即ち、被加工材表面とノズルの下端面との距離(以下
『ノズル高さ』という)を所定の値に設定すると共に、
集光されたレーザー光の集光点(以下『焦点』という)
の位置が被加工材の厚さ方向に対し所定位置となるよう
に設定し、この状態でノズルから被加工材に向けてレー
ザー光を照射すると共に、レーザー光に沿ってアシスト
ガスを噴射する。
ここで、被加工材に対するピアシングを実施する場
合、ノズル高さを1mmに設定し、焦点位置を被加工材の
表面近傍に設定し、アシストガスとして酸素ガスを用い
るのが一般である。
レーザー光を照射された被加工材の表面付近の母材は
瞬時にして溶融しその一部が気化する。このとき溶融金
属は、ノズルから噴射される酸素ガスと反応して燃焼し
つつアシストガスのモーメンタムによって溶融金属粒,
再凝固金属粒,金属酸化物粒(以下、総称して『スパッ
タ』という)となって吹き飛ばされ、この結果被加工材
の表面に小さな窪みが形成される。
前記窪みに継続して照射されるレーザー光は、窪みの
側面で反射を繰り返して最深部に到達し、該部を再び加
熱溶融する。そして母材が溶融,気化,燃焼してスパッ
タが窪みの開口部から排除される。
上記現象が継続して繰り返されることで、被加工材の
表面から裏面に貫通した孔が形成されてピアシングが終
了する。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記の技術の如く、レーザーピアシングを実施する場
合、ピアシングの進行に伴って被加工材からの除去金属
母材がスパッタとなって上方に飛散する現象が不可避的
に発生する。従って、従来技術のようにノズル高さを約
1mmに設定した場合には、飛散するスパッタがノズルに
付着したり、ノズル内部に侵入して集光部に付着するこ
とがある。
ノズルにスパッタが付着した場合、このスパッタがレ
ーザー光に干渉し、或いはアシストガス流の乱流化を引
き起こすという問題があり、また集光部にスパッタが付
着した場合、このスパッタがレーザー光の回析を引き起
こし、或いは集光部品の局部的温度上昇を起こして集光
特性を変化させるという問題がある。
また焦点位置を被加工材の表面近傍に固定してピアシ
ングを実施する場合、ピアシングを安定して実施するた
めには被加工材の表面に形成される窪みの径が約1mm以
下で、且つ側面が平滑な状態を維持することが必要であ
る。そしてこの状態が崩れると、窪み内でのレーザー光
の誘導が分散され、母材の加熱,溶融が緩慢になると同
時に母材の広い範囲が燃焼温度まで加熱されて、セルフ
バーニングと呼ばれる無制御状態の爆発的燃焼が発生
し、一挙に大量のスパッタを飛散して大きなスリバチ状
の窪みを形成してピアシングが停止するという現象を生
じる。このとき、大量に発生したスパッタによってノズ
ルが溶損したり、或いは被加工材とノズルとが溶着する
ことがある。
このような問題を回避するために、ピアシング実施時
のレーザー出力を制御することが行われている。この方
法は、レーザー発振器の出力をパルスデューティー10%
のパルス発振とし、出力オン時に被加工材の微小部分を
加熱,溶融,除去し、出力オフ時に被加工材を冷却する
サイクルを繰り返しつつピアシングを実施するものであ
る。然し、この方法では単位時間当たりの被加工材の除
去量が微量であるため、ピアシングの所要時間が長くな
るという問題がある。
上記従来のピアシング方法では、確実にピアシングを
実施し得る被加工材の厚さとしては9mm〜12mm程度であ
り、また前記被加工材に対するピアシング時間は、板厚
9mmに対しては約20秒を必要とし、板厚12mmに対しては
約40秒を必要としている。
本発明の目的は上記問題点を解決したレーザーピアシ
ング方法を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するために本発明に係る第1のレーザ
ーピアシング方法は、被加工材に対し集光されたレーザ
ー光をノズルから照射すると共にアシストガスを噴射し
て穿孔するレーザーピアシング方法であって、被加工材
に対する穿孔作業を実施するに際し、前記ノズルの高さ
を切断作業を実施する際の高さよりも大きい穿孔高さに
設定すると共にレーザー光の集光点の位置を切断作業を
実施する際の位置に設定して穿孔作業を開始し、前記ノ
ズル高さ及びレーザー光の集光点の位置を維持した状態
で穿孔作業を実施し、穿孔作業が終了した後にノズルを
切断作業を実施する際の高さに変更することを特徴とす
るものである。
また第2のレーザーピアシング方法は、被加工材に対
し集光されたレーザー光をノズルから照射すると共にア
シストガスを噴射して穿孔するレーザーピアシング方法
であって、被加工材に対する穿孔作業を実施するに際
し、前記ノズルの高さを切断作業を実施する際の高さよ
りも大きい穿孔高さに設定すると共にレーザー光の集光
点の位置を切断作業を実施する際の位置に設定して穿孔
作業を開始し、穿孔作業の進行に伴ってノズルを切断を
実施する際の高さまで移行させると共にレーザー光の集
光点の位置をノズルの移行と同時に同方向に移行させ、
穿孔作業が終了した後にレーザー光の集光点の位置を切
断作業を実施する際の位置に変更することを特徴とする
ものである。
また第3のレーザーピアシング方法は、被加工材に対
し集光されたレーザー光をノズルから照射すると共にア
シストガスを噴射して穿孔するレーザーピアシング方法
であって、被加工材に対する穿孔作業を実施するに際
し、前記ノズルの高さを切断作業を実施する際の高さよ
りも大きい穿孔高さに設定すると共にレーザー光の集光
点の位置を切断作業を実施する際の位置に設定して穿孔
作業を開始し、前記ノズル高さを維持した状態でレーザ
ー光の集光点の位置を被加工材の厚さ方向に移行させつ
つ穿孔作業を実施し、穿孔作業が終了した後にノズルを
切断作業を実施する際の高さに変更すると共にレーザー
光の集光点の位置を切断を実施する際の位置に変更する
ことを特徴とするものである。
〈作用〉 上記第1のレーザーピアシング方法によれば、ピアシ
ングを実施するに際し被加工材に対する焦点の位置を切
断作業を実施する際の位置に設定した状態でノズル高さ
を切断作業時の高さよりも高く設定してピアシングを実
施することが出来る。
このようにピアシングを行う際のノズル高さを高くす
ることによって、ノズルから噴射されるアシストガスの
気流長が長くなり、ノズルから離隔するに従って拡がり
つつ流速が低下する。従って、ノズルから該ノズルにヒ
ュームやスパッタが逆流することを防止し得る流量を持
ったアシストガスを噴射しても、焦点位置に於けるアシ
ストガスのモーメンタムは小さくなり、このため、飛散
するスパッタの運動エネルギを小さくすることが出来
る。またアシストガス気流の側方には大気の二次気流が
発生し、この二次気流によって飛散するスパッタを下方
に押しやる作用が生じる。
上記の如くノズル高さを高くすることによって、被加
工材の表面から上方に飛散するスパッタの量を減少さ
せ、且つこのスパッタを斜め上方から水平方向の範囲内
に飛散させることが出来る。更に、上方に飛散するスパ
ッタがあったとしても、このスパッタはノズルに到達す
るまでの冷却され、ノズルに溶着することがない。
従って、本方法によれば、被加工材に形成される孔の
バラツキ,孔の形状等の品質が後工程に影響を及ぼすこ
とのない場合には、照射するレーザー光の出力を大きく
して大量のスパッタを飛散させながら短時間でピアシン
グを実施することが出来る。
上記第2のレーザーピアシング方法によれば、ピアシ
ングの進行過程に於いて、ノズル高さがピアシング開始
高さから切断高さまで連続的に移行すると共に焦点位置
は被加工材の表面近傍から裏面方向に連続的に移行す
る。従って、被加工材に形成される孔の径のバラツキ,
形状のバラツキ等が後工程に影響を及ぼすことがない場
合には、照射するレーザー光の出力を大きくして大量の
スパッタを飛散させつつ短時間でピアシングを実施する
ことが出来る。
即ち、出力の大きなレーザー光を照射された被加工材
は表面から大量のスパッタを飛散させて一挙にスリバチ
状の窪みを生じる。然し、焦点位置がピアシングの進行
に応じて裏面方向に移行するため、形成された窪みの底
面には常にエネルギ密度の高いレーザー光が照射され、
再び大量のスパッタが飛散してピアシングが継続され
る。
従って、本方法によれば被加工材に比較的大きな径の
光を短時間で形成することが出来る。また被加工材の表
面に比較的大きな径を持った窪みが形成されることか
ら、ピアシングの進行過程に於いて発生するスパッタは
広範囲に飛散してノズルに溶着することがない。
上記第3のレーザーピアシング方法によれば、ノズル
高さを切断を実施する際の高さよりも高く維持し、被加
工材に対する焦点位置を表面近傍から裏面方向に移行さ
せつつピアシングを実施することが出来る。このため、
ノズルに対するスパッタの付着を防止すると共にピアシ
ングの実施時間を短縮することが出来る。
〈実施例〉 以下上記手段を適用したレーザーピアシング方法につ
いて図を用いて説明する。
後述する各実施例では、パルス周波数50Hz,ピーク出
力2kwの炭酸ガスレーザー発振器と、焦点距離7インチ
のレンズとによって構成した装置を用い、板厚12mmの軟
鋼材を被加工材Wとしてピアシングを実施した。前記パ
ルス周波数は被加工材Wをピアシングするに際し、レー
ザー光の照射位置を加熱,溶融させ、且つ冷却させるの
に好ましい周波数である。また被加工材Wを切断する際
のノズルNの高さは1mmに設定している。
〔第1実施例〕 第1図(a),(b)は第1請求項に対応するピアシ
ング方法の説明図である。
同図(a)は被加工材Wに対する切断を実施する際の
状態を示し、この状態を初期状態としている。前記初期
状態に於けるノズルNの下端面と被加工材Wとの距離は
切断高さdcである1mmに設定している。そしてレンズL
と被加工材Wとの距離Hを190mmに設定することによっ
て焦点Fを被加工材Wの表面に設定している。
レンズLの位置を距離Hに維持した状態でノズルNの
高さをピアシング高さdpである7mmに設定し、この高さd
pを維持してレーザー発振器からパルスデューティー25
%でパルスレーザーを発振してピアシングを実施したと
ころ、ピアシング所要時間は20秒であった。この値は従
来のピアシング時間に比較して50%短縮されている。
[第2実施例] 第2図(a)〜(c)は第2請求項に対応するピアシ
ング方法の説明図である。
同図(a)に於いて、ノズルN及びレンズLの被加工
材Wに対する位置は前述の第1実施例と同様に、ノズル
Nの高さdcを1mmに設定し、またレンズLの距離H1を190
mmに設定している。
レンズLの位置を距離H1に維持した状態でノズルNの
高さをピアシング高さdpである7mmに設定し、レーザー
発振器からパルスデューティー20%でパルスレーザーを
発振してピアシングを開始し、ピアシングの進行に伴っ
て、レンズLの距離をH1を190mmから184mm(H2)に変更
して焦点Fの位置を被加工材Wの表面から裏面方向に6m
m移行させると共に、ノズルNをピアシング高さdpから
切断高さdcに移行させたところ、ピアシング所要時間は
12秒であった。この値は従来のピアシング時間に比較し
て70%短縮されている。
[第3実施例] 第3図(a)〜(c)は第3請求項に対応するピアシ
ング方法の説明図である。
同図(a)に於いて、ノズルN及びレンズLの被加工
材Wに対する位置は前述の第1実施例と同様に、ノズル
Nの高さdcを1mmに設定し、またレンズLの距離H1を190
mmに設定している。
レンズLの位置を距離H1に維持した状態でノズルNの
高さをピアシング高さdpである7mmに設定し、このノズ
ルNの高さdpを維持した状態でレーザー発振器からパル
スデューティー25%でパルスレーザーを発振してピアシ
ングを開始し、ピアシングの進行に伴って、レンズLの
距離をH1を190mmから184mm(H2)に変更して焦点Fの位
置を被加工材Wの表面から裏面方向に6mm移行させたと
ころ、ピアシング所要時間は6秒であった。この値は従
来のピアシング時間に比較して85%短縮されている。
〔ピアシング装置〕
次に上記ピアシング方法を実施するためのピアシング
装置について説明する。第4図はピアシング装置Aの模
式説明図である。
図に於いて、レーザー発振器4から出射されたレーザ
ー光1は、図示しないミラー,プリズム等からなる光学
系を介して光軸5に沿って導かれ、集光部となるレンズ
6によって被加工材Aの厚さ方向所定位置に結像してス
ポット7を形成する。レンズ6は第1移動手段となる昇
降ブラケット8に固着された筒体9に固定されている。
前記昇降ブラケット8は機械フレーム13に装着され、モ
ーター8aに駆動されて昇降し、これによって、ノズル3
及びレンズ6を一体的に昇降し得るように構成してい
る。尚、8bはモーター8aの駆動を制御する第1制御手段
となるモーター制御部であり、図示しない中央制御装置
と接続されて信号の授受を行うように構成されている。
ノズル3は光軸5に沿って昇降可能に筒体9に嵌挿さ
れている。ノズル3の所定位置には第2移動手段となる
ラック10aが固着されており、前記昇降ブラケット8に
モーター11aが固着されている。またモーター11aの軸に
はピニオン10bが固着されており、該ピニオン10bと前記
ラック10aとを噛合させると共に、モーター11aの回転を
第2制御部となるモーター制御部11bによって制御する
ことで、ノズル3を光軸5に沿って移動させ、該ノズル
3の高さを設定し得るように構成している。尚、前記モ
ーター制御部11bは図示しない中央制御装置と接続され
て信号の授受を行うように構成されている。
ノズル3の内部には室3aが形成されており、先端には
光軸5と同軸上にレーザー光1及びアシストガス2を通
過させるための孔3bが形成されている。またノズル3の
側面所定位置には、室3aにアシストガス2を供給するた
めの供給孔3cが形成されている。そして前記供給孔3cを
介してガス供給装置12から所定の圧力に調整したアシス
トガス2を室3aに供給し得るように構成している。
アシストガス2としては、被加工材Aの材質に応じて
酸素ガス或いは窒素ガス,アルゴンガス等の不活性ガス
を選択的に用いている。即ち、鋼板,ステンレス板等に
対してピアシングを行い、且つこのピアシングに引き続
いて切断を行うような場合には酸素ガスを用いることが
多く、また加工部分に於ける母材に酸化等の影響を与え
ないようにする場合には不活性ガスを用いることが多
い。
ガス供給装置12は、酸素ガス或いは不活性ガス等を供
給するためのボンベ12aと、圧力調整装置12bと、バルブ
12cとによって構成されており、ボンベ12aに充填された
高圧ガスを圧力調整装置12bに於いて所定の供給圧力に
調整した後、ピアシングの実施に応じて駆動されるバル
ブ12cの開閉によって、ノズル3の室3aに対しアシスト
ガス2を供給し或いは供給を停止し得るように構成して
いる。
次に上記の如く構成したピアシング装置Aを用いて被
加工材Wに対するピアシングを実施する手順について説
明する。
先ず、モーター制御部8b,11bに被加工材Wの材質,板
厚等に応じて予め設定されたピアシング時間データ,ピ
アシングを実施する際のノズル3の高さデータ,切断を
実施する際のノズル3の高さデータ等を記憶させ、次い
でノズル3を被加工材Aに対する所定の穿孔位置にセッ
トする。
次いで図示しない中央制御装置を操作してレーザー発
振器4,ガス供給装置12,モーター制御部8b,11bに対しピ
アシング操作開始の信号を伝送すると、モーター8aはモ
ーター制御部8bに制御されて被加工材Wの表面近傍にス
ポット7を形成し得る高さまでノズル3及びレンズ6を
一体的に昇降させる。次にモーター11aはモーター制御
部11bに制御されてノズル3を光軸5に沿って所定のピ
アシング高さまで移動させる。そしてレーザー発振器4
からレーザー光1が出射され、同時にノズル3に対して
ガス供給装置12からアシストガス2が供給され、ノズル
3の孔3bからレーザー光1に沿って噴射する。
上記状態に於いて、被加工材Wに対するピアシングが
実施される。そして予め設定されたピアシング時間が経
過すると、モーター制御部11bによってモーター11aがノ
ズル3を所定の切断高さまで移動させるように回転し、
同時にモーター制御部11bから中央制御装置にピアシン
グ終了信号を伝送する。ピアシング終了信号が伝送され
た制御装置では、引続き切断作業を実施するか否かを判
断し、レーザー発振器4及びガス供給装置12を停止さ
せ、或いはノズル3と被加工材Aとを相対的に移動させ
て切断作業を実施する。
第5図はピアシング装置Bの説明図である。尚、図に
於いて、前述の実施例と同一部分及び同一の機能を有す
る部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図に於いて、ノズル3は第1移動手段となる昇降ブラ
ケット8に固着されており、このノズル3にレンズ6を
固着した筒体9が光軸5に沿って移動可能に嵌合されて
いる。
筒体9の側面所定位置には第2移動手段となるラック
14aが固着されており、また昇降ブラケット8には駆動
手段となるモーター15aが固着されている。モーター15a
の軸にはピニオン14bが固着されており、このピニオン1
4bをラック14aと噛合させることで、モーター15aによっ
て筒体9,レンズ6を光軸5に沿って移動させるように構
成している。前記モーター15aの回転はモーター制御部1
5bによって制御される。
従って、本実施例ではノズル3及びレンズ6を昇降ブ
ラケット8によって一体的に昇降させると共に、レンズ
6を光軸5に沿って移動し得るように構成している。
上記の如く構成されたピアシング装置Bを用いて被加
工材Wに対してピアシングを実施する場合は、前述の実
施例と同様にして実施することが可能である。
上記ピアシング装置A,Bに於いて、モーター制御部8b,
11b,15bには夫々モーター8a,11a,15aの回転量,回転方
向を計測するために例えばロータリーエンコーダ等の計
測部材が設けられており、ノズル3,レンズ6を切断する
際の位置、或いはピアシングを実施する位置に設定した
ときの位置を記憶し得るように構成されている。そして
ノズル3,レンズ6が所定の位置から異なる位置(例えば
初期位置からピアシング位置)に移動する際には、これ
等の記憶データが中央制御装置で演算されてノズル3或
いはレンズ6の被加工材Wに対する関係位置を変更する
こと無く、互いに相対位置を変更し得るように構成され
ている。
〈発明の効果〉 以上詳細に説明したように、本発明に係る各方法によ
れば、金属板等の被加工材に対してピアシングを実施す
るに際し、該被加工材に於いて発生する気化金属のヒュ
ーム,該被加工材から排除される溶融金属及び溶融酸化
物等がレンズ及びノズルに付着することがない。従っ
て、ピアシングの実施及びピアシングに引き続いて切断
作業を実施するに際し、ヒューム及び溶融物による悪影
響を防止して円滑に作業を実施することが出来る。
またノズルやレンズに対する清掃等の作業を行う必要
が無く、効率の良い作業を実施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は第1請求項に対応するピアシン
グ方法の説明図、第2図(a)〜(c)は第2請求項に
対応するピアシング方法の説明図、第3図(a)〜
(c)は第3請求項に対応するピアシング方法の説明
図、第4図はピアシング装置Aの模式説明図、第5図は
ピアシング装置Bの説明図である。 A,Bはピアシング装置、Wは被加工材、1はレーザー
光、2はアシストガス、N,3はノズル、3aは室、3bは
孔、4はレーザー発振器、5は光軸、L,6はレンズ、F,7
はスポット、8は昇降ブラケット、9は筒体、10a,14a
はラック、10b,14bはピニオン、8a,11b,15bはモータ
ー、8b,11b,15bはモーター制御部、12はガス供給装置、
13は機械フレームである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 26/00 - 26/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工材に対し集光されたレーザー光をノ
    ズルから照射すると共にアシストガスを噴射して穿孔す
    るレーザーピアシング方法であって、被加工材に対する
    穿孔作業を実施するに際し、前記ノズルの高さを切断作
    業を実施する際の高さよりも大きい穿孔高さに設定する
    と共にレーザー光の集光点の位置を切断作業を実施する
    際の位置に設定して穿孔作業を開始し、前記ノズル高さ
    及びレーザー光の集光点の位置を維持した状態で穿孔作
    業を実施し、穿孔作業が終了した後にノズルを切断作業
    を実施する際の高さに変更することを特徴とするレーザ
    ーピアシング方法。
  2. 【請求項2】被加工材に対し集光されたレーザー光をノ
    ズルから照射すると共にアシストガスを噴射して穿孔す
    るレーザーピアシング方法であって、被加工材に対する
    穿孔作業を実施するに際し、前記ノズルの高さを切断作
    業を実施する際の高さよりも大きい穿孔高さに設定する
    と共にレーザー光の集光点の位置を切断作業を実施する
    際の位置に設定して穿孔作業を開始し、穿孔作業の進行
    に伴ってノズルを切断を実施する際の高さまで移行させ
    ると共にレーザー光の集光点の位置をノズルの移行と同
    時に同方向に移行させ、穿孔作業が終了した後にレーザ
    ー光の集光点の位置を切断作業を実施する際の位置に変
    更することを特徴とするレーザーピアシング方法。
  3. 【請求項3】被加工材に対し集光されたレーザー光をノ
    ズルから照射すると共にアシストガスを噴射して穿孔す
    るレーザーピアシング方法であって、被加工材に対する
    穿孔作業を実施するに際し、前記ノズルの高さを切断作
    業を実施する際の高さよりも大きい穿孔高さに設定する
    と共にレーザー光の集光点の位置を切断作業を実施する
    際の位置に設定して穿孔作業を開始し、前記ノズル高さ
    を維持した状態でレーザー光の集光点の位置を被加工材
    の厚さ方向に移行させつつ穿孔作業を実施し、穿孔作業
    が終了した後にノズルを切断作業を実施する際の高さに
    変更すると共にレーザー光の集光点の位置を切断を実施
    する際の位置に変更することを特徴とするレーザーピア
    シング方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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