JP3749349B2 - レーザ加工方法及びレーザ加工機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光によってワークを加工するレーザ加工方法及びレーザ加工機に関し、主として比較的厚いワークの所定位置に貫通穴開け加工を行なうピアシング時に発生する貫通穴開口部近傍に発生する溶融金属の除去を容易に行なう事を可能にしたレーザ加工方法及びレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来レーザ加工機でワークの所定位置に切断個所のスタート点である貫通穴(ピアス穴ともいう)を形成し、この貫通穴からレーザビーム切断加工を行なうときのピアス穴の加工形成(以下ピアシングという)においては、通常はスタート点に貫通穴を設けるピアシングを行なうピアシング工程と、このピアシング工程後に貫通穴から任意の形状に切断加工を行なう切断加工工程とからなる。
【0003】
また、従来、厚板におけるレーザ加工ではピアシング工程による貫通穴の加工中にピアシング中に生じる溶融金属がワークの貫通穴周辺に堆積もしくは飛散する。その為ピアシング工程後の切断加工工程において、これら堆積もしくは飛散した溶融金属部分をレーザ光で切断加工する際に加工不良が発生するため、以下のような手法を行なっていた。
【0004】
例えば「特開平5−123885号」は、ピアシング時に貫通穴周辺に生じるスパッタをピアシング加工後に、ピアシング時より高い圧力でアシストガスを吹き付けて加工ヘッドを徐々に下降させて貫通穴開口部の外側へ飛散除去もしくはスパッタのワーク表面への結合力を低下させた後に、加工ヘッドを切断高さ位置に停止させてワークの切断工程へ移行していた。
【0005】
また、「特開平8−290285号」は、アシストガスの噴射のみでは溶融金属を飛散除去できない場合もあるため、レーザ加工の工程を第1工程から第4工程に分け、貫通穴形成の第1工程からピアシング時に生じた貫通穴近傍の溶融金属に対しレーザビーム径を徐々に拡大しながら照射すると共に、アシストガスを噴射する第2工程と、レーザビームとアシストガスの照射と噴射を停止させる第3工程と、再度レーザービームとアシストガスを照射および噴射して切断加工する第4工程を持つ加工方法で行っている。
【0006】
特に第2工程では、レーザビームを照射したまま加工ヘッドを上昇させ、焦点位置をワーク上方へ移動させ、レーザビーム径を拡大し、かつエネルギー密度を減少させると、貫通穴開口部周辺に生じた溶融金属に余剰な溶融が生じない程度に溶融される。このため、ワークとの結合力が低下し、同時にアシストガスの噴射を同軸上、サイドガスの噴射を異なる軸上からも行なうために確実に溶融金属を飛散除去出来る。このような加工方法は、特に板厚9mm以上に効果がある事を開示している。
【0007】
すなわち、上記従来の方法は、ピアシング時の溶融した金属がワーク上に堆積もしくは飛散した後、加工ヘッドの下降もしくは上昇と合わせてアシストガスを吹きつけて溶融金属を除去しようとするものである。
【0008】
また、前述の溶融金属がワークに溶着するのを防止するために、加工前にワーク表面に油を蒔いた後に、加工を開始するレーザ加工方法もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワーク上に溶融した金属が既にワーク上に溶着または固着した後での除去の工夫であるため、加工ヘッドや出力への別段の制御方法が必要であった。
【0010】
また、加工前(ピアシングを含む)にワーク表面に油を蒔く方法は、レーザ光で加工していくので火災が発生する場合がある。
【0011】
本発明は発明は上記不具合を改善する目的でなされたもので、CWレーザ光でピアシングを行っても溶融金属のワークへの溶着又は固着を防止しつつ短時間でピアシングを完了するレーザ加工方法及びレーザ加工機を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のレーザ加工方法は、加工ヘッドの先端がCWレーザ光を発射可能なインナーノズルと噴霧状の防錆水又は所定圧の空気を噴出可能なアウターノズルを前記インナーノズルの外周に組み合わせた組合せノズルを有して、前記ワークのピアス穴から加工軌跡に沿ってレーザ加工を行うレーザ加工機のレーザ加工方法である。
前記加工ヘッドの組合せノズルを、前記ワークの前記ピアス穴が形成される位置から所定間隔離して位置させる第1の工程と、前記霧状の防錆水を前記アウターノズルから噴射させる第2の工程と、前記CWレーザ光を前記インナーノズルから発射させる第3の工程と、前記霧状の防錆水の噴射を停止させる第4の工程と、前記インナーノズルに対してアシストガスを供給させる第5の工程と、前記アシストガスの圧を上昇させる第6の工程と、
前記アシストガスの圧を下降させる第7の工程と、前記加工ヘッドを加工軌跡に基づいて移動させる第8の工程と、入力された前記ワークの加工形態を判断する第9の工程と、
前記第9の工程で、前記加工形態がCWレーザ光で厚い板を加工する加工形態の場合は、前記第1の工程、第2の工程の順番で霧状の防錆水を噴射させた後に、前記第5の工程と第3の工程とを実施させて前記ピアス穴を形成させ、該ピアス穴が形成されたとき、前記第6の工程と第2の工程とからなるアフターブローを実施させた後に、前記第7の工程と第8の工程とからなる切断加工を実施させる加工制御工程とを備えたことを要旨とする。
【0013】
また、本発明のレーザ加工方法は、加工ヘッドの先端がCWレーザ光を発射可能なインナーノズルと噴霧状の防錆水又は所定圧の空気を噴出可能なアウターノズルをインナーノズルの外周に組み合わせた組合せノズルを有して、ワークのピアス穴から加工軌跡に沿ってレーザ加工を行うレーザ加工機のレーザ加工方法であって、加工ヘッドの組合せノズルを、ワークのピアス穴が形成される位置から所定間隔離して位置させる第1の工程と、霧状の防錆水を前記アウターノズルから噴射させる第2の工程と、CWレーザ光を前記インナーノズルから発射させる第3の工程と、霧状の防錆水の噴射を停止させる第4の工程と、インナーノズルに対してアシストガスを供給させる第5の工程と、アシストガスの圧を上昇させる第6の工程と、アシストガスの圧を下降させる第7の工程と、加工ヘッドを加工軌跡に基づいて移動させる第8の工程と、入力されたワークの加工形態を判断する第9の工程と、第9の工程で、加工形態がCWレーザ光で厚い板を加工する加工形態の場合は、第1の工程、第2の工程の順番で霧状の防錆水を噴射させた後に、第5の工程と第3の工程とを実施させてピアス穴を形成させ、ピアス穴が形成されたとき、第6の工程と第2の工程とからなるアフターブローを実施させた後に、第7の工程と第8の工程とからなる切断加工を実施させる加工制御工程とを備えたことを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本実施の形態のレーザ加工機の概略構成図である。図1に示すレーザ加工装置は、加工ヘッド1の先端に、インナー・アウターノズル2(組合せノズルともいう)が取り付けられている。この加工ヘッド1は、レーザ発振機3からのレーザ光を、ミラー4により、下方の集光レンズ5側に導き、ワーク6上に集光させるようにしている。
【0016】
また、加工ヘッド1にはアシストガス供給口7が設けられ、このアシストガス供給口7に、アシストガス減圧器9からのアシストガスがアシストガスバルブ10を制御することによって配管12を介して供給されるようにされ、そのアシストガスがレーザ光Lと共にインナーアウターノズル2のインナーノズル11から同軸上に噴射されるようにされている。
【0017】
前述のアシストガス減圧器9は、アシストガスコントローラ13によって制御され、かつアシストガスバルブ10はアシストガスバルブコントローラ(図示せず)によって制御され、またレーザ発振機3からのレーザ光Lの出力は、レーザ発振コントローラ14によって制御される。
【0018】
前述の加工ヘッド1は、サーボコントローラ15によって、X軸、Y軸、Z軸方向へ軸制御される。この時、例えばギャップセンサ(図示せず)等によってワーク6とインナーアウターノズルの先端までの距離を計測できるようにしている。
【0019】
一方、インナーアウターノズル2は、レーザ光L及びアシストガスを噴出するインナーノズル11を中央に設け、このインナーノズル11の外周にアウターノズル16を形成している。
【0020】
このインナーアウターノズル2のアウターノズル16には図1に示すように、エアーと防錆水とを混合してアウターノズル16に噴出する混合器18が設けられている。この防錆水は、人体に無害な有機系防錆材を水に混入したものであり、油を用いていない。
【0021】
混合器18への防錆水とエアーの供給は、タンク19に防錆水を供給すると共に、エアーを供給することによってタンク19の内部を所定の圧に保つ。そして、このタンク19のエアーはエアーバルブ20の制御によって配管21を介して混合器18に供給し、防錆水は防錆水バルブ22を制御することによって配管24を介して混合器18に供給されるようにしている。
【0022】
さらに、エアーバルブ26には、常時所定の圧力のエアーを供給し続けるマニュアル圧力調整バルブ25が配管26と共に並列に配管されている。
【0023】
このマニュアル圧力調整バルブ25は1kgf/cm2〜1.5kgf/cm2の圧力調整が可能である。
【0024】
前述の防錆水バルブ22は防錆水バルブコントローラ27によって制御され、またエアーバルブ20はエアーバルブコントローラ29によって制御される。
【0025】
これらのコントローラは、NC装置30に電気的に接続され、このNC装置30からの指令に従った制御を行う。
【0026】
<NC装置30の構成>
本実施の形態のNC装置30は、板厚が厚いワーク(16mm〜25mm)、板厚が薄いワーク(0.5mm〜9mm)、板厚が中厚程度のワーク(12mm〜15mm)をレーザ加工させることが可能である。
【0027】
特に、板厚が厚いワーク6を加工する場合は、ピアシング前に防錆水を噴霧するレーザ加工方法で行う。
【0028】
このレーザ加工方法を実現するために、NC装置30は図2に示す構成を有している。図2に示すように、本実施の形態のレーザ加工方法は、加工手順設定処理部35と、加工手順ファイル部36と、プログラムファイル部37と、主メモリ38と、主演算部39とを有することによって実現する。
【0029】
加工手順設定処理部35は、オペレータによって入力された所望の加工形態を判断し、この判断結果に基づく加工手順(a、b、c、……)のいずれかを引当て、引き当てた加工手順Aiに基づく順に従って、各手順を実現するプログラムをプログラムファイル37からロードして主メモリ38に定義する。
【0030】
前述の加工形態というのは、オペレータが入力するものであり、具体的には、連続するレーザ光(以下CWレーザ光という)で厚板を加工する加工形態、CWレーザ光で薄板又は中厚板を加工する加工形態、パルス的なレーザ光で厚板を加工する加工形態、パルス的なレーザ光で薄板又は中厚板を加工する加工形態等がある。
【0031】
また、加工手順ファイル部36のいずれかのファイルには、以下の順番の加工手順が少なくとも設定されている。
【0032】
(1)加工ヘッド1をワーク6の目的の位置に移動
(2)防錆水噴霧
(3)防錆水停止
(4)エアー噴射及びアシストガス噴出
(5)CWレーザ光の照射
(6)アシストガス高圧噴出及び防錆水噴霧
(7)防錆水噴霧又はエアーを噴出して行うレーザ切断加工
また、プログラムファイル部37には、図2に示すように、アシストガス噴射制御プログラム、エアー噴射制御プログラム、防錆水噴霧制御プログラム、CWレーザ照射制御プログラム、パルスレーザ照射制御プログラム等が記憶されている。
【0033】
主演算部39は、主メモリ38の記憶されたプログラムを読み、このプログラムに従って各部を制御する。プログラムの読み込みは先頭から順に読込みする。
【0034】
上記のように構成されたレーザ加工装置について以下に動作を説明する。NC装置30の加工手順設定処理部36は入力された加工形態の種類が何かを判定する(S1)。例えば、入力された所望の加工形態がCWレーザ光で厚板のワーク6を加工する形態の場合は、NC装置30の加工手順設定処理部35は、前述の(1)〜(7)の手順にされている加工手順aを引当る。
【0035】
次に、加工手順処理部35は、加工手順aを引き当てた場合は、プログラムファイル部37から加工ヘッド移動プログラムを引当て、この加工ヘッド移動プログラムを主メモリ38の先頭領域に定義する(S2)。
【0036】
次に、防錆水噴霧制御プログラムをプログラムファイル部37から引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S3)。
【0037】
次に、防錆水停止プログラムをプログラムファイル部37から引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S4)。
【0038】
次に、エアー噴射制御プログラムとアシストガス噴出制御プログラムとをプログラムファイル部37から引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S5)。
【0039】
そして、CWレーザ光照射制御プログラムとをプログラムファイル部37から引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S6)。次に、アシストガス高圧噴出プログラム及び防錆水噴霧制御プログラムを、プログラムファイル部37から引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S7)。
【0040】
そして、プログラムファイル部37から通常の切断プログラムを引当て主メモリ38の次の領域に定義する(S8)。
【0041】
これらのプログラムが主メモリ38に定義されると、主演算部39は本レーザ加工装置を以下に説明する動作を行わせる。図4は本実施の形態のレーザ加工方法を用いたレーザ加工装置の動作を説明するフローチャートである。
【0042】
主制御部39は、主メモリ38の初めの加工ヘッド移動プログラムに従って目的の位置まで加工ヘッド1を移動させて加工させる(S10)。この目的の位置というのはピアス穴を貫通させる位置であり、ギャップセンサにより、インナーアウターノズル2とワーク6までの距離が計測され、サーボコントローラを制御して加工ヘッド1を適切な位置に保つ。例えば、インナーアウターノズル2とワーク6のピアス位置までの距離を数ミリ程度に保つ。
【0043】
次に、防錆水噴霧制御プログラムに従って、以下の処理を行う。エアーバルブ及び防錆水バルブを開かせてタンク19からエアーと防錆水を混合器18に供給させて防錆水をインナーアウターノズル2のアウターノズル16から所定時間経過するまで噴出させる(S11、S12)。
【0044】
すなわち、図5のSTEP1に示すようにアウターノズル16から防錆水とエアーとが混合されてできた霧状防錆水Wがワーク6に吹き付けられる。
【0045】
次に、防錆水噴霧制御プログラムに従って、エアーバルブ20及び防錆水バルブ22を閉じさせて防錆水噴霧を停止する(S13)。このステップS13の処理によって、バルブ25及び配管26を介して混合器18にエアーのみが供給されて、アウタノズル16からそのエアーが噴出されることになる。前述のS13までの処理をSTEP1の水噴霧ブローという。
【0046】
次に、アシストガス噴出制御プログラムに従ってアシストガスバルブ10を開かせ、加工ヘッド1の内部にアシストガスを供給させてインナーノズル11から噴出させる(S14)。そして、CWレーザ光照射制御プログラムに基づいてレーザ発振コントローラ14を用いてレーザ発振機3からレーザ光Lを発射させて、ワーク6に照射させる(S15)。次に、ピアス穴が貫通したかどうかを判断し、ピアス穴が貫通するまでステップS14及びS15の処理を行う(S16)。
【0047】
すなわち、図5に示すSTEP2の状態であり、エアーとアシストガスとCWレーザ光Lとがワーク6に送出される。
【0048】
従って、CWレーザ光Lを用いても防錆効果のある防錆水がワーク6の表面(ピアス穴の周辺)を覆っているので、ピアシング加工中に発生する溶融金属がワークに溶着することがない。
【0049】
次に、アシストガス高圧噴出プログラム及び防錆水噴霧制御プログラムに従って以下に説明する処理を行う(S17)。
【0050】
NC装置30の主演算部39は、アシストガス高圧噴出プログラムに従って、アシストガスバルブ10を制御することによって、高圧のアシストガスを加工ヘッド1内に供給させる。例えば、ピアス穴加工時のアシストガス圧の15倍程度の高圧のアシストガスを供給する。
【0051】
同時に防錆水噴霧制御プログラムに従って、エアーバルブ及び防錆水バルブを開かせてタンク19からエアーと防錆水を混合器18に供給させて防錆水をインナーアウターノズル2のアウターノズル16から所定時間経過するまで噴出させる。
【0052】
すなわち、図5のSTEP3に示すようにアウターノズル16から防錆水とエアーとが混合されてできた霧状防錆水Wと、高圧のアシストガスとがワーク6に吹き付けられる(アフターブローという)。
【0053】
このアフターブローの目的について説明する。一般に、板厚が熱くなった場合、瞬時に熱影響を除去する事が重要である。その為には、ワーク表面を冷却する事が最も望ましい。
【0054】
熱影響とは、ピアス時の残留熱量の事であり、余剰な熱量は加工不良の原因となる。
【0055】
特に、CWレーザ光でピアシングした場合は、そのピアシング時には大量の溶融物がワーク表面に生成される。そこで、霧状防錆水Wと、高圧のアシストガスとをワーク6に吹き付けるアフターブローによって、ワーク表面及びピアス穴を冷却すると共に、大量の溶融物を吹き飛ばすようにするのである。
【0056】
そして、前述のアフターブローの後に、切断前処理を行う(S18)。この切断前処理は、加工ヘッド1を下降させ、ワーク6とインナーアウターノズル2との距離を例えば1、5mm程度に保ち、かつピアス加工時の圧力のアシストガスを加工ヘッド1内に供給すると共に、霧状防錆水W又はエアーをアウターノズル16から噴出させる。
【0057】
次に、切断処理を実行する(S19)。この切断処理は、CWレーザ光照射制御プログラムに基づいてレーザ発振コントローラ14を用いてレーザ発振機3からレーザ光Lを発射させて、ワーク6に照射させると共に、移動軌跡プログラムに基づいて加工ヘッド1を移動させる。このS19及びS18の処理を図5においてはステップ4の切断として示している。
【0058】
すなわち、本実施の形態のレーザ加工装置は、最初のSTEP1で防錆水を噴霧しワーク上に防錆膜を形成し、スパッタ等の溶融金属が付着しにくい状況を作っておく。
【0059】
その状態でピアシング加工(CW発振による)を実行し、極めて短時間のピアス貫通を実行する。そして、CW(連続)発振モードでの加工における高熱を、アフターブローによって除去すると共に、溶融金属とを吹き飛ばした後に、霧状防錆水又はエアーのみを噴出しながらレーザ加工を行っている。
【0060】
つまり、防錆水噴霧制御プログラム、加工ヘッド移動制御プログラム、CWレーザ光照射プログラム、アシストガス噴射制御プログラム、アシスト圧上昇プログラム、切断プログラム等を備え、これらを図6の(a)〜(d)に示すタイミングで選択することによって、インナーアウターノズル16を用いて霧状防錆水とアシストガスと噴出させる一方CWレーザ光を照射させている。
【0061】
このようなレーザ加工方法を用いることによって、従来と比較すると表1に示す効果が得られる。
【0062】
【表1】
Figure 0003749349
表1においては、例えば板厚(SS材)が19mmのワークを3KWの出力でパルスレーザによりピアス加工すると、ピアス時間が18秒〜25秒かかるが同様な出力で19mmのワークをCWレーザ光によってピアス加工した場合は、2、5秒から2、7秒でピアシングされることを示している。
【0063】
なお、上記実施の形態では、加工形態をCWレーザ光で厚いワークをピアシングする例を説明したが、パルスレーザ光で薄板をピアシングするプログラムを主メモリに生成することも可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピアシング時における溶融金属のワークへの溶着または固着を防止しつつ短時間でピアシングを完了することができるという効果が得られている。
【0065】
また、ピアシング開始前にワーク表面に霧状の防錆水スプレーを噴射するので、ピアシング加工時に生成する溶融金属のワーク上への固着または溶着を防止し、かつアシストガス噴射による剥離性を高め、次のレーザ切断へ良好なワーク表面状態で移行させる事ができるという効果が得られている。
【0066】
さらに、ピアス加工後にアフターブローとして防錆水の噴霧と、圧を上昇させたアシストガスを共に噴出させることによって、熱影響(余熱)を除去する事ができると共に、加工不良の原因となる大量の溶融物を吹き飛ばすことができるという効果が得られている。
【0067】
また溶融金属の固着防止に防錆水(防錆材の水溶液)を用いている為、熱切断加工であるレーザによる飛散物からの従来からの通常の防錆剤であるオイル等への引火の要因が削除でき火災発生の防止に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のレーザ加工機の概略構成図である。
【図2】本実施の形態のレーザ加工方法を実現するための構成図である。
【図3】加工手順設定処理部の主要な動作を説明するフローチャートである。
【図4】本実施の形態のレーザ加工方法を用いたレーザ加工機の動作を説明するフローチャートである。
【図5】インナーアウターノズルからの噴出を説明する説明図である。
【図6】本実施の形態の各プログラムの起動タイミングを説明する説明図である。
【符号の説明】
1 加工ヘッド
2 インナーアウターノズル
3 レーザ発振機
4 ミラー
5 集光レンズ
6 ワーク
7 アシストガス供給口
11 インナーノズル
16 アウターノズル
30 NC装置
35 加工手順設定処理部
36 加工手順ファイル部
37 プログラムファイル部
38 主メモリ
39 主演算部

Claims (4)

  1. 加工ヘッドの先端がCWレーザ光を発射可能なインナーノズルと噴霧状の防錆水又は所定圧の空気を噴出可能なアウターノズルを前記インナーノズルの外周に組み合わせた組合せノズルを有して、前記ワークのピアス穴から加工軌跡に沿ってレーザ加工を行うレーザ加工機のレーザ加工方法であって、
    前記加工ヘッドの組合せノズルを、前記ワークの前記ピアス穴が形成される位置から所定間隔離して位置させる第1の工程と、
    前記霧状の防錆水を前記アウターノズルから噴射させる第2の工程と、
    前記CWレーザ光を前記インナーノズルから発射させる第3の工程と、
    前記霧状の防錆水の噴射を停止させる第4の工程と、
    前記インナーノズルに対してアシストガスを供給させる第5の工程と、
    前記アシストガスの圧を上昇させる第6の工程と、
    前記アシストガスの圧を下降させる第7の工程と、
    前記加工ヘッドを加工軌跡に基づいて移動させる第8の工程と、
    入力された前記ワークの加工形態を判断する第9の工程と、
    前記第9の工程で、前記加工形態がCWレーザ光で厚い板を加工する加工形態の場合は、前記第1の工程、第2の工程の順番で霧状の防錆水を噴射させた後に、前記第5の工程と第3の工程とを実施させて前記ピアス穴を形成させ、該ピアス穴が形成されたとき、前記第6の工程と第2の工程とからなるアフターブローを実施させた後に、前記第7の工程と第8の工程とからなる切断加工を実施させる加工制御工程とを有することを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記レーザ加工機は、前記アウターノズルに所定圧のエアーを供給し続ける機構を備え、
    前記加工制御工程は、前記切断加工時に前記第4の工程を実施することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 加工ヘッドの先端がCWレーザ光を発射可能なインナーノズルと噴霧状の防錆水又は所定圧の空気を噴出可能なアウターノズルを前記インナーノズルの外周に組み合わせた組合せノズルを有して、前記ワークのピアス穴から加工軌跡に沿ってレーザ加工を行うレーザ加工機であって、
    前記加工ヘッドの組合せノズルを、前記ワークの前記ピアス穴が形成される位置から所定間隔離して位置させる第1の手段と、
    前記霧状の防錆水を前記アウターノズルから噴射させる第2の手段と、
    前記CWレーザ光を前記インナーノズルから発射させる第3の手段と、
    前記霧状の防錆水の噴射を停止させる第4の手段と、
    前記インナーノズルに対してアシストガスを供給させる第5の手段と、
    前記アシストガスの圧を上昇させる第6の手段と、
    前記アシストガスの圧を下降させる第7の手段と、
    前記加工ヘッドを加工軌跡に基づいて移動させる第8の手段と、
    入力された前記ワークの加工形態を判断する第9の手段と、
    前記第9の手段で、前記加工形態がCWレーザ光で厚い板を加工する加工形態の場合は、前記第1の手段、第2の手段の順番で霧状の防錆水を噴射させた後に、前記第5の手段と第3の手段とを実施させて前記ピアス穴を形成させ、該ピアス穴が形成されたとき、前記第6の手段と第2の手段とからなるアフターブローを実施させた後に、前記第7の手段と第8の手段とからなる切断加工を実施させる加工制御手段とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 前記レーザ加工機は、前記アウターノズルに所定圧のエアーを供給し続ける機構を備え、
    前記加工制御手段は、前記切断加工時に前記第4の手段を実施することを特徴とする請求項3記載のレーザ加工装置。
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