JPH11123583A - レーザ切断装置およびレーザ切断方法 - Google Patents

レーザ切断装置およびレーザ切断方法

Info

Publication number
JPH11123583A
JPH11123583A JP9294344A JP29434497A JPH11123583A JP H11123583 A JPH11123583 A JP H11123583A JP 9294344 A JP9294344 A JP 9294344A JP 29434497 A JP29434497 A JP 29434497A JP H11123583 A JPH11123583 A JP H11123583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
laser
work
gas
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9294344A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Okumura
信也 奥村
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
Takeshi Nishigaki
剛 西垣
Yasushi Minomoto
泰 美野本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP9294344A priority Critical patent/JPH11123583A/ja
Publication of JPH11123583A publication Critical patent/JPH11123583A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】後工程の必要なく、かつ、被加工物に対する複
雑な動作制御を伴うこと無く、鏡面状の被加工物を確実
切断し得るとともに、スパッタの発生及びバリの発生を
防止することが可能なレーザ切断装置を実現する。 【解決手段】ガスノズル5の先端部中心から出射される
レーザ光9と同軸状にアシストガスが噴出される。ま
た、ガスノズル5の先端部分の外周部であり、同心円状
に円筒状の粉末粒子ノズル100が形成されている。流
体111は、ガスノズル5の外周位置からワーク2に向
けて粉末粒子ノズル100により吹き付けられ、レーザ
光9が照射される前のワーク表面は梨地状の表面状態4
0になる。レーザ切断によりワーク2表面及び裏面に発
生するスパッタ32、溶融物35は、流体111が吹き
付けられ、除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を被加工
物に照射し、被加工物を切断するレーザ切断装置及びレ
ーザ切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を利用した加工としては、切
断、穴開け、溶接などの加工が、機械、電子、半導体の
多方面の分野で利用されている。特に、レーザ加工装置
による、薄板の高精度な切断加工は、広く普及してい
る。従来のレーザ切断装置の構成およびその要部である
加工ヘッドの光学系の各々の構成を、図4及び図5を参
照して説明する。
【0003】図4は、レーザ切断装置の概略構成図であ
る。図4において、1はレーザ光を出力するレーザ発振
器、2はワーク(被加工物)、3は、ワーク2を搭載す
るXYテーブルで、X方向及びY方向に移動自在であ
る。レーザ発振器1にはヘッド4が付設される。5は、
ワーク2に臨むように配設されたガスノズルである。そ
して、ガスノズル5の先部からワーク2に向かって、加
工用のレーザ光が出射される。
【0004】6は、レーザ発振器1を上下方向(Z軸方
向)に移動させるZテーブルである。レーザ発振器1で
のレーザ発振出力は、電源7から供給される。8はコン
トローラであり、このコントローラ8により、XYテー
ブル3の水平面内(X軸方向とY軸方向)の移動動作、
Zテーブル6の上下方向の移動動作、レーザ発振器1の
発振動作などを、自動または手動で制御することができ
る。
【0005】図5は、レーザ切断装置における加工ヘッ
ドの光学系の概略構成図である。図5において、レーザ
発振器1からヘッド4に対し、レーザ光9が与えられ
る。ヘッド4の内部の光学系には、ベンディングミラー
10が設けられ、レーザ光9をワーク2の方向に誘導す
る。また、ワーク2の直前には、ガスノズル5とその内
部に配置される集光レンズ11とが配設される。ガスノ
ズル5にはアシストガス供給口12が設けられる。
【0006】そして、集光レンズ11によりレーザ光9
は集光され、ワーク2の加工面で、ワークの切断を可能
にする所要のエネルギ密度を有するように、充分に集光
される。集光レンズ11で集光されたレーザ光は、ガス
ノズル5の先部から外部に出力され、ワーク2に照射さ
れる。また、供給口12から供給されたアシストガス
は、ガスノズル5の先部から、レーザ光と共に、同軸的
に吹き出される。
【0007】上記構成において、レーザ切断は次のよう
に行われる。集光レンズ11によって集光されたレーザ
光に関し、集光レンズ11の焦点の位置Aが、ワーク2
の加工面に来るように位置設定を行なう。この焦点の位
置設定は、Zテーブル6を動作させ、上下方向の位置関
係を調整することにより行なう。
【0008】位置設定を行なった後、コントローラ8の
制御の下で、アシストガスを供給し、レーザ発振器1を
発振動作させ、切断を行なうためのレーザ光をワーク2
に照射する。ワーク2において、所望の切断を行なうた
めには、切断予定の部分に沿ってレーザ光を移動させる
必要がある。
【0009】そこで、コントローラ8の制御の下で、X
Yテーブル3を所望の軌跡で移動させて、ワーク2の切
断を行なう。切断加工では、充分な熱エネルギになるま
で集光されたレーザ光が熱源となってワーク2の表面を
溶融する。この溶融は、表面から順次深さ方向に向かっ
て進行し、やがて貫通し、ワーク2の切断が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題について、図6〜図8を参照して説明する。図
6においては、ワーク2表面がレーザ光9を吸収しにく
い表面状態(例えばワーク表面がザラザラしていれば吸
収率は高いが、鏡面仕上げ状態では吸収率は低い)であ
ったり、レーザ光を吸収しにくい材質(例えばYAGレ
ーザ光に対する鉄の吸収率は鏡面仕上げ時には約40%
なのに対し、銅は約5%以下であり、石英ガラスではほ
ぼ0%である)の場合には、ワーク表面でレーザ光は反
射してしまい(反射したレーザ光20の様に)、切断が
不可能な場合があり得る。
【0011】このような場合、従来では、例えば、特公
昭60−47561号公報に記載されているように、ワ
ーク2の表面にレーザ吸収率を向上させる塗料を塗布し
た後に、レーザ切断加工を行っていた。
【0012】しかしながら、ワーク2の表面にレーザ吸
収率を向上させる塗料を塗布する場合には、塗料を塗布
する前工程と、塗料を除去する後工程とが必要になって
しまい、製造工程が増加するため、加工時間が長くなっ
てしまう等の問題点があった。
【0013】次に、図7を用いて他の問題点について説
明する。図7において、ワーク2表面にレーザ光9が照
射され切断が行われる場合には、通常はワークの切断除
去される部分は溶融物30となってワーク2の裏側にア
シストガスで吹き飛ばされる。
【0014】但し、レーザ切断条件(レーザ出力、XY
テーブルの送り速度、ワーク材質、ワーク板厚等の組み
合わせ)によっては、ワークの切断除去される部分から
生じる溶融物はワーク表面に飛散し(ワーク表面に飛散
する溶融物31)、ワーク表面に付着する場合がある。
【0015】このワーク表面に付着した溶融物をスパッ
タ32と呼ぶ。このスパッタ32は美観を損ねるだけで
はなく、ワーク2表面に突出して存在するため切断後の
ワーク2の運用で問題を生ずることが多い。
【0016】このような場合、従来では、例えば、特開
昭55−41726号公報に記載されているように、ワ
ーク2の表面を機械的処理(研磨、サンドブラスト等)
及び化学的処理(エッチング等)により、スパッタ32
を除去していた。
【0017】しかしながら、ワーク2の表面を機械的処
理及び化学的処理により、スパッタ32を除去するため
の後工程が必要になってしまい、加工時間が長くなる等
の問題点があった。
【0018】次に、図8を用いて、さらに他の問題点に
ついて説明する。図8において、ワーク2の表面にレー
ザ光9が照射され切断が行われる場合に、通常はワーク
の切断除去される部分は溶融物30となってアシストガ
スにより、ワーク2の裏側に吹き飛ばされる。
【0019】ところが、レーザ切断条件(レーザ出力、
XYテーブルの送り速度、ワーク材質、ワーク板厚、ア
シストガス種類、アシストガス流量等の組み合わせ)に
よっては溶融物30は完全に吹き飛ばず、ワーク2表面
にバリ33として付着、凝固してしまう場合がある。こ
のバリ33は美観を損ねるだけではなく、ワーク2表面
に突出して存在するため切断後のワーク2の運用で問題
点を生ずることが多い。 このような場合、従来では、
例えば、特開平5−329825号公報に記載されてい
るように、ワーク2の表面を機械的処理(研磨、サンド
ブラスト等)、及び化学的処理(エッチング等)によ
り、バリ33を除去していた。
【0020】しかしながら、この場合も、後工程が必要
となってしまい、加工時間が長くなる等の問題点があっ
た。
【0021】これに対して、レーザビーム用ノズルと近
接して固定され、粒状体を噴出するる粒状体用ノズルを
備え、この粉状体用ノズルは、レーザビーム用ノズルと
共に移動するものが、特開平7−14958号公報に記
載されている。
【0022】この特開平7−14958号公報に記載さ
れたものにおいては、レーザビーム用ノズルが粉状体用
ノズルに先行して移動しレーザビーム用ノズルから被加
工物にレーザが照射され、加工された後に、粉状体用ノ
ズルから粉状体が被加工物に対して噴出され、上記スパ
ッタやバリが除去される。このように構成すれば、後工
程の必要無く、スパッタやバリを除去することが可能と
なる。
【0023】しかしながら、上記特開平7−14958
号公報に記載されたものにおいては、後工程の必要無
く、スパッタやバリを除去することはできるが、被加工
物の表面が鏡面状である場合には、図6を参照して説明
したと同様に、被加工物の表面にレーザ吸収率を向上さ
せる塗料を塗布した後に、レーザ切断加工を行わなけれ
ばならず、塗料を塗布する前工程と、塗料を除去する後
工程とが必要になってしまい、製造工程が増加するとい
う問題点があった。
【0024】さらに、上記特開平7−14958号公報
に記載されたものにおいては、加工方向が一方向のみの
場合には問題はないが、加工方向が一方向から、例え
ば、この一方向と直交する方向の他方向に加工する場合
には、被加工物又はレーザビーム用ノズル及び粉状体用
ノズルを90度回転しなければならず、そのための複雑
な動作制御が必要となってしまうという問題点があっ
た。
【0025】本発明の目的は、後工程の必要なく、か
つ、被加工物に対する複雑な動作制御を伴うこと無く、
鏡面状の被加工物を確実切断し得るとともに、スパッタ
の発生及びバリの発生を防止することが可能なレーザ切
断装置及び方法を実現することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は次のように構
成される。すなわち、レーザ発振器と、被加工物が配置
され、この被加工物を移動させる移動テーブルと、上記
レーザ発振器から出力されたレーザ光を上記被加工物に
誘導する手段と、この誘導手段により誘導されたレーザ
光を被加工物に集光させる集光レンズと、上記誘導手段
によるレーザ光のワークへの誘導及び上記移動テーブル
の移動を制御する制御手段とを有し、上記レーザ光を集
光させて被加工物に照射して、この被加工物を切断する
レーザ切断装置において、上記集光レンズにより集光さ
れたレーザ光と同軸状であり、かつ上記被加工物に向け
て気体を吹き付けるガスノズルと、上記ガスノズルの外
周位置であって、このガスノズルから噴出される気体
と、ほぼ同心円状に、粉末粒子が混入された流体を、上
記被加工物に吹き付ける粉末粒子ノズルと、を備える。
【0027】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記レーザ発振器は、パルスレーザ発振器であり、上記
ガスノズルから噴出される気体と上記粉末粒子が混入さ
れた流体とは、上記被加工物に向けて、交互に吹き付け
られる。
【0028】(3)また、レーザ発振器と、被加工物が
配置され、この被加工物を移動させる移動テーブルと、
レーザ発振器から出力されたレーザ光を、移動テーブル
に配置された被加工物に誘導し、誘導したレーザ光を集
光レンズにより被加工物に集光させて被加工物に照射し
て、この被加工物を切断するレーザ切断方法において、
レーザ光と同軸状に、上記被加工物に向けて気体を吹き
付け、この気体の上記被加工物への吹き付け位置の外周
部分であって、上記吹き付け位置と、ほぼ同心円状に、
粉末粒子が混入された流体を、上記被加工物に吹き付
け、上記被加工物の表面を梨地状にしながら、レーザ光
を照射するとともに、上記粉末粒子を混入した流体によ
り、上記被加工物の表面に付着する溶融物と、上記被加
工物の裏面に付着する溶融物を除去しながら切断を行な
う。
【0029】(4)好ましくは、上記(3)法におい
て、上記レーザ発振器は、パルスレーザ発振器であり、
上記任意の気体と上記粉末粒子が混入された流体とを、
上記被加工物に向けて、交互に吹き付ける。
【0030】本発明によれば、集光レンズにより集光さ
れたレーザ光と同軸状に、被加工物に向けて気体を吹き
付け、この気体の外周位置から被加工物に向けて粉末粒
子を混入した流体を吹き付けることにより、以下に述べ
る作用が得られる。
【0031】第1に、粉末粒子を混入した流体により、
レーザ加工前の被加工物表面が梨地状に処理される。こ
れによりレーザ光の吸収率が向上する。
【0032】第2に、粉末粒子を混入した流体により、
レーザ加工後に被加工物表面に付着する溶融物(スパッ
タ)を除去出来る。
【0033】第3に、粉末粒子を混入した流体により、
被加工物の裏面に付着する溶融物(バリ)を除去出来
る。
【0034】第4に、上記第1〜第3の作用が1回の切
断作業で行える。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を、図1
及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態であるレーザ切断装置におけるノズルのレーザ光
軸断面を示す図である。また、図2は、図1のA−A線
に沿った断面図である。
【0036】図1及び図2において、ガスノズル5は、
このガスノズル5の先端部中心からレーザ光9が出射さ
れ、このレーザ光9と同軸状にアシストガスが噴出され
る構成となっている。
【0037】また、ガスノズル5の先端部分の外周部で
あって、このガスノズル5の先端部分と同心円状に円筒
状の粉末粒子ノズル100が形成されている。そして、
レーザ光9と同心円状であって、アシストガスが噴出さ
れる位置より外周側に、粉末粒子ノズル100から任意
の粉末粒子110を混入した流体111が噴出される構
成となっている。
【0038】流体111は、ガスノズル5の外周位置か
らワーク2に向けて粉末粒子ノズル100により吹き付
けられる。これにより、ワーク2表面であって、レーザ
光9が照射される前のワーク表面には凹凸が生じ、梨地
状の表面状態40になる。
【0039】レーザ光9は、図1及び図2では示さない
集光レンズにより集光・誘導される。そして、保護ガラ
ス13を通過してガスノズル5内部に誘導される。保護
ガラス13はレーザ光9をガスノズル内に誘導し、かつ
アシストガスの流れをガスノズル先端部のみに向けるた
めのものである。また、ガスノズル5の先端穴を通過し
上昇してくる飛散した溶融物から、上記集光レンズを保
護するためのものである。
【0040】本図では示さないXYテーブルによるワー
ク2のワーク移動方向への移動により、流体111によ
り梨地状とされた表面状態40のワーク2の表面にレー
ザ光9が順次照射され、レーザ光9はワーク2に十分吸
収され、切断が安定して行える。
【0041】また、レーザ切断によりワーク2表面に発
生するスパッタ32は、XYテーブルによるワーク2の
ワーク移動方向への移動により、順次任意の粉末粒子1
10を混入した気体及び流体111が吹き付けられ、溶
融物34として、除去される。
【0042】また、レーザ切断により切断の行われたワ
ーク2aの裏面に発生するバリ33は、XYテーブルに
よるワーク2のワーク移動方向への移動により、順次任
意の粉末粒子110を混入した気体及び流体111が吹
き付けられ、溶融物35として、除去される。
【0043】また、レーザ光9と同心円状であって、ア
シストガスが噴出される位置より外周側に、粉末粒子ノ
ズル100から任意の粉末粒子110を混入した流体1
11が噴出される構成となっているので、例えば、一方
向の加工中に、直交する方向の他方向に加工する場合で
あっても、その方向に被加工物を移動すればよく、被加
工物等を90度回転する必要は無い。
【0044】以上のように、本発明の第1の実施形態に
よれば、ガスノズル5の先端部分の外周部であって、こ
のガスノズル5の先端部分と同心円状に円筒状の粉末粒
子ノズル100が形成され、レーザ光9と同心円状であ
って、アシストガスが噴出される位置より外周側に、流
体111が噴出される構成となっているので、後工程の
必要なく、かつ、被加工物に対する複雑な動作制御を伴
うこと無く、鏡面状の被加工物を確実切断し得るととも
に、スパッタの発生及びバリの発生を防止することが可
能なレーザ切断装置及び方法を実現することができる。
【0045】なお、上記第1の実施形態において、好ま
しくは、ガスノズル5先端からのアシストガスの流速
を、粉末粒子ノズル100先端からの任意の粉末粒子1
10を混入した流体111の流速より若干遅くなるよう
に調整する。これにより、レーザ光9が照射されるワー
ク2表面に、任意の粉末粒子110を混入した気体及び
流体111の侵入が無く、又は、極めて少なくなり、レ
ーザ切断が妨げられることが無くなる。
【0046】また、任意の粉末粒子110としては、種
々のものが考えられるが、表面加工方法であるサンドブ
ラストに用いられる粉末粒子が好ましく、例えば、セラ
ミックスの粉末を用いることができる。
【0047】次に、本発明の第2の実施形態を、図3を
用いて説明する。図3において、120は、パルスレー
ザ光を出力するパルスレーザ発振器、2、3、4、5、
6、7、8は、図4に示したレーザ切断装置と同様なの
で説明は省略する。
【0048】また、この第2の実施形態においても、図
1及び図2に示した第1の実施形態と同様に、ガスノズ
ル5の先端部分の外周部であって、このガスノズル5の
先端部分と同心円状に円筒状の粉末粒子ノズル100が
形成されている。そして、レーザ光9と同心円状であっ
て、アシストガスが噴出される位置より外周側に、粉末
粒子ノズル100から任意の粉末粒子110を混入した
流体111が噴出される構成となっている。ガスノズル
5へ供給するガスは、ガス切り換え装置130によりア
シストガスおよび任意の流体111(任意の粉末粒子1
10を含む)とをコントローラ8により、順次切り換え
られる。
【0049】すなわち、パルスレーザ光がワーク2に照
射され加工が実施されるときには、コントローラ8から
の指令信号により、ガス切り換え装置130は、アシス
トガスをガスノズル5に供給する。そして、ワーク2に
向けてアシストガスが吹き付けられる。
【0050】また、パルスレーザ光がワーク2に照射さ
れていないとき(パルスレーザ光の各パルス出力間)に
は、コントローラ8からの指令信号により、ガス切り換
え装置130は、任意の流体111をガスノズル5に供
給する。そして、ワーク2に向けて任意の流体111が
吹き付けられる。
【0051】以上のように、本発明の第2の実施形態に
よれば、第1の実施形態と同様な高かを得ることができ
る他、パルスレーザ光がワーク2に照射されていないと
きに、流体111を噴出し、パルスレーザ光がワークに
照射されているときには、流体111は噴出しないよう
に構成したので、粉末粒子の消費を低減することができ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成さえ
ているため、次のような効果がある。ガスノズルの先端
部分の外周部であって、このガスノズルの先端部分と同
心円状に円筒状の粉末粒子ノズルが形成され、レーザ光
と同心円状であって、アシストガスが噴出される位置よ
り外周側に、粉末流体が噴出される構成となっているの
で、後工程の必要なく、かつ、被加工物に対する複雑な
動作制御を伴うこと無く、鏡面状の被加工物を確実切断
し得るとともに、スパッタの発生及びバリの発生を防止
することが可能なレーザ切断装置及び方法を実現するこ
とができる。
【0053】(1)つまり、粉末粒子ノズルから噴出さ
れる任意の粉末粒子を混入した流体により、ワーク表面
は梨地状に処理される。これによりレーザ光の吸収率が
向上し、レーザ光を反射し易いワークでも安定してレー
ザ切断が行える。
【0054】(2)粉末粒子ノズルにより噴出する任意
の粉末粒子を混入した流体により、ワーク表面に付着す
る溶融物(スパッタ)を除去出来る。
【0055】(3)粉末粒子ノズルにより噴出する任意
の粉末粒子を混入した流体により、ワーク裏面に付着す
る溶融物(バリ)を除去出来る。
【0056】(4)これら(1)〜(3)の動作を、1
回の切断作業で行え、従来必要とされていた、様々なレ
ーザ切断の前・後処理が必要なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるレーザ切断装置
におけるノズルのレーザ光軸断面を示す図である。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態であるレーザ切断装置
の概略構成図である。
【図4】従来におけるレーザ切断装置の概略構成図であ
る。
【図5】図4のレーザ切断装置の加工ヘッドの光学系の
概略構成図である。
【図6】レーザ切断時のレーザ光反射現象を示す図であ
る。
【図7】レーザ切断時のスパッタ発生現象を示す図であ
る。
【図8】レーザ切断時のバリ発生現象を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 ワーク 2a 切断の行われたワーク 3 XYテーブル 4 ヘッド 5 ガスノズル 6 Zテーブル 7 電源 8 コントローラ 9 レーザ光 10 ベンディングミラー 11 集光レンズ 12 供給口 13 保護ガラス 20 反射したレーザ光 30 溶融物 31 ワーク表面に飛散する溶融物 32 スパッタ 33 バリ 34 除去されたスパッタ 35 除去されたバリ 40 梨地状の表面状態 100 粉末粒子ノズル 110 任意の粉末粒子 120 パルスレーザ発振器 130 ガス切り換え装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B24C 3/00 B24C 3/00 Z // H01S 3/00 H01S 3/00 B (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 西垣 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 美野本 泰 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ発振器と、被加工物が配置され、こ
    の被加工物を移動させる移動テーブルと、上記レーザ発
    振器から出力されたレーザ光を上記被加工物に誘導する
    手段と、この誘導手段により誘導されたレーザ光を被加
    工物に集光させる集光レンズと、上記誘導手段によるレ
    ーザ光のワークへの誘導及び上記移動テーブルの移動を
    制御する制御手段とを有し、上記レーザ光を集光させて
    被加工物に照射して、この被加工物を切断するレーザ切
    断装置において、 上記集光レンズにより集光されたレーザ光と同軸状であ
    り、かつ上記被加工物に向けて気体を吹き付けるガスノ
    ズルと、 上記ガスノズルの外周位置であって、このガスノズルか
    ら噴出される気体と、ほぼ同心円状に、粉末粒子が混入
    された流体を、上記被加工物に吹き付ける粉末粒子ノズ
    ルと、を備えることを特徴とするレーザ切断装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレーザ切断装置において、
    上記レーザ発振器は、パルスレーザ発振器であり、上記
    ガスノズルから噴出される気体と上記粉末粒子が混入さ
    れた流体とは、上記被加工物に向けて、交互に吹き付け
    られることを特徴とするレーザ切断装置。
  3. 【請求項3】レーザ発振器と、被加工物が配置され、こ
    の被加工物を移動させる移動テーブルと、 レーザ発振器から出力されたレーザ光を、移動テーブル
    に配置された被加工物に誘導し、誘導したレーザ光を集
    光レンズにより被加工物に集光させて被加工物に照射し
    て、この被加工物を切断するレーザ切断方法において、 レーザ光と同軸状に、上記被加工物に向けて気体を吹き
    付け、この気体の上記被加工物への吹き付け位置の外周
    部分であって、上記吹き付け位置と、ほぼ同心円状に、
    粉末粒子が混入された流体を、上記被加工物に吹き付
    け、上記被加工物の表面を梨地状にしながら、レーザ光
    を照射するとともに、上記粉末粒子を混入した流体によ
    り、上記被加工物の表面に付着する溶融物と、上記被加
    工物の裏面に付着する溶融物を除去しながら切断を行な
    うことを特徴とするレーザ切断方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載のレーザ切断方法において、
    上記レーザ発振器は、パルスレーザ発振器であり、上記
    任意の気体と上記粉末粒子が混入された流体とを、上記
    被加工物に向けて、交互に吹き付けることを特徴とする
    レーザ切断方法。
JP9294344A 1997-10-27 1997-10-27 レーザ切断装置およびレーザ切断方法 Pending JPH11123583A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9294344A JPH11123583A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 レーザ切断装置およびレーザ切断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9294344A JPH11123583A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 レーザ切断装置およびレーザ切断方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11123583A true JPH11123583A (ja) 1999-05-11

Family

ID=17806500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9294344A Pending JPH11123583A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 レーザ切断装置およびレーザ切断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11123583A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100627486B1 (ko) 2005-03-08 2006-09-25 주식회사 포스코 금속판의 절단 장치 및 방법
CN101966623A (zh) * 2010-11-05 2011-02-09 山东理工大学 用激光切割圆形、弧形的装置
WO2014130830A1 (en) * 2013-02-23 2014-08-28 Raydiance, Inc. Shaping of brittle materials with controlled surface and bulk properties
CN104625403A (zh) * 2015-01-27 2015-05-20 湖南大学 一种抑制万瓦级激光焊接厚板上表面缺陷的方法
CN107931856A (zh) * 2017-11-14 2018-04-20 信利(惠州)智能显示有限公司 电子元器件切割方法、喷气装置和切割机
JP2018111105A (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 ファナック株式会社 複合加工方法及び複合加工プログラム
TWI632015B (zh) * 2017-01-03 2018-08-11 財團法人工業技術研究院 保護裝置
WO2020215715A1 (zh) * 2019-04-25 2020-10-29 孙树峰 一种激光-喷射液束自生磨粒流复合加工头及工作方法
CN112735268A (zh) * 2016-03-11 2021-04-30 三星显示有限公司 显示设备以及制造该显示设备的方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100627486B1 (ko) 2005-03-08 2006-09-25 주식회사 포스코 금속판의 절단 장치 및 방법
CN101966623A (zh) * 2010-11-05 2011-02-09 山东理工大学 用激光切割圆形、弧形的装置
WO2014130830A1 (en) * 2013-02-23 2014-08-28 Raydiance, Inc. Shaping of brittle materials with controlled surface and bulk properties
US9919380B2 (en) 2013-02-23 2018-03-20 Coherent, Inc. Shaping of brittle materials with controlled surface and bulk properties
CN104625403A (zh) * 2015-01-27 2015-05-20 湖南大学 一种抑制万瓦级激光焊接厚板上表面缺陷的方法
CN112735268A (zh) * 2016-03-11 2021-04-30 三星显示有限公司 显示设备以及制造该显示设备的方法
CN112735268B (zh) * 2016-03-11 2023-06-02 三星显示有限公司 显示设备以及制造该显示设备的方法
TWI632015B (zh) * 2017-01-03 2018-08-11 財團法人工業技術研究院 保護裝置
JP2018111105A (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 ファナック株式会社 複合加工方法及び複合加工プログラム
US10695871B2 (en) 2017-01-10 2020-06-30 Fanuc Corporation Combined machining method and computer readable medium
CN107931856A (zh) * 2017-11-14 2018-04-20 信利(惠州)智能显示有限公司 电子元器件切割方法、喷气装置和切割机
WO2020215715A1 (zh) * 2019-04-25 2020-10-29 孙树峰 一种激光-喷射液束自生磨粒流复合加工头及工作方法
JP2021528254A (ja) * 2019-04-25 2021-10-21 樹峰 孫 レーザと噴射液体ビームによる研磨粒子の流れとに基づく複合加工ヘッド及び作業方法
US20210394301A1 (en) * 2019-04-25 2021-12-23 Shufeng Sun Combined processing head capable of emitting laser and liquid jet to produce abrasive flow and working method thereof
US12005517B2 (en) 2019-04-25 2024-06-11 Shufeng Sun Combined processing head capable of emitting laser and liquid jet to produce abrasive flow and working method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2787990B2 (ja) レーザ光線を用いて加工品に凹所を形成する方法および装置
JP4840110B2 (ja) レーザ溶接装置およびレーザ溶接方法
US5147999A (en) Laser welding device
KR101626312B1 (ko) 레이저 절단방법 및 레이저 절단장치
CN110434336A (zh) 激光实时去除金属构件增材制造过程中表面氧化皮的装置和方法
CN110573292A (zh) 多轴工具、其控制方法和相关布置
WO2004004965A1 (en) Laser welding method and apparatus for suppressing plasma
JPH11123583A (ja) レーザ切断装置およびレーザ切断方法
JP2718795B2 (ja) レーザビームを用いてワーク表面を微細加工する方法
JP3532223B2 (ja) レーザ加工機の加工ヘッド
JPH11267867A (ja) レーザ加工方法及び装置
JPH06285662A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP3768368B2 (ja) レーザ溶接方法
JP3157294B2 (ja) レーザ切断方法および装置
WO1997004914A1 (en) Pulsed laser cladding arrangement
JPH0237985A (ja) レーザ加工方法及び装置
JP2005177786A (ja) 高密度エネルギビーム加工方法及びその装置、孔付き管の製造方法及びその装置
JPH08290285A (ja) レーザ加工方法
WO2021020398A1 (ja) コーナー部整形装置及びコーナー部整形方法
JP4380810B2 (ja) 工作物加工装置および方法
US20230249290A1 (en) Laser deburring and chamfering method and system
JP2003251482A (ja) レーザ加工方法およびその装置
JP2024010584A (ja) 横型レーザ加工装置
JPH05123885A (ja) レーザ加工方法
JPH0740076A (ja) レーザ加工装置