JP2875484B2 - El素子用発光材料及びel素子 - Google Patents
El素子用発光材料及びel素子Info
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EL素子に関し、更に詳細には電圧を印加することによ
って電界発光を呈するEL素子用発光材料、及び前記E
L素子用発光材料を用いたEL素子に関する。
発光を呈する発光材料を使用したEL素子は、ワードプ
ロセッサ等のOA機器のディスプレイや自動車のメータ
ー等のバックライトに使用されている。かかるEL素子
用の発光材料としては、従来、無機化合物が採用されて
きたが、EL素子用の無機化合物から成る発光材料を高
輝度で発光させようとすると、駆動電圧を高電圧とする
ことを要した。このため、最近では、駆動電圧を低電圧
化し得るEL素子用の有機化合物から成る発光材料につ
いての研究がなされている〔例えば、C.W.Tang and S.
A.VanSlyke:Appl.Phys.Lett.51.913(1987) 参照〕。
ら成る発光材料に用いた薄膜EL素子によれば、従来の
EL素子用の無機化合物から成る発光材料を使用したE
L素子に比較して、駆動電圧を低電圧化できる。しかし
ながら、充分な輝度で発光し得るEL素子用の有機化合
物から成る発光材料は、その発光色が緑色であるものが
多いが、OA機器等のディスプレイのバックライトに使
用するためには、不適当な発光色である。また、青色発
光を呈する有機化合物も報告されている〔例えば、Jpn.
J.Appl.Phys.Vol.32(1993)L511参照〕が、この発光有機
化合物を使用したEL素子は、OA機器のディスプレイ
のバックライト用には、輝度が不充分である。更に、O
A機器等のディスプレイ等の表示用にEL素子を使用す
るためには、EL素子の多色化が必要である。そこで、
本発明の目的は、従来のEL素子用の発光材料として用
いられていた有機化合物と異なる発光色を呈することが
でき、且つ充分な輝度を発揮し得るEL素子用発光材料
及びEL素子を提供するにある。
を達成すべく検討した結果、発光材料として、2−(O
−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体を使
用したEL素子によれば、駆動電圧の印加によって、高
輝度で且つ青緑色発光することを見出し、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、EL素子に用いられる発光
材料として、下記化3で示される2−(O−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体が用いられている
ことを特徴とするEL素子用発光材料にある。
して用いられているEL素子において、該発光材料とし
て、下記化で示される2−(O−ヒドロキシフェニル)
ベンゾチアゾール亜鉛錯体が用いられていることを特徴
とするEL素子でもある。
EL素子用発光材料に用いられていた有機化合物とは異
なる青緑発光色を呈するため、EL素子の多色化に寄与
することができる。更に、本発明のEL素子は、従来の
青色発光するEL素子よりも高輝度で発光することがで
き、OA機器のバックライト用に好適に使用できる。
2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛
錯体を発光材料に使用する。
発光を呈することができる。
化5で示される2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
チアゾール亜鉛錯体は、下記化6に示す2−(O−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾチアゾールと酢酸亜鉛とを反応
させることによって得ることができる。
フェニル)ベンゾチアゾールをメタノール等の溶媒に溶
解した溶液に、酢酸亜鉛を溶解した溶液を加えた後、所
定温度で所定時間攪拌することによって行うことができ
る。得られた反応物は、必要に応じて精製を行った後、
EL素子の発光材料として使用される。
が使用される。図1に示すEL素子10は、透明ガラス
板12に形成されたITO透明電極14(インジウム・
スズの合金)上に、テトラフェニルジアミン誘導体から
成る正孔注入層16、化1で示される2−(O−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体から成る発光
材料が用いられた発光層18、及びアルミニウム等の金
属から成る上部電極20の各々が、順次形成されてい
る。これら正孔注入層16、発光層18、及び上部電極
20の各々は、真空蒸着法によって形成されている。就
中、正孔注入層16と発光層18とは、10-6Torr程度
の高真空下で真空状態を破ることなく連続蒸着によって
形成される。かかるEL素子10においては、ITO透
明電極14を陽極とし、且つ上部電極20を陰極とし
て、電源から直流又はパルス電圧を印加した際に、発光
層18の発光材料が励起されて発光する。
す構造のものも使用される。図2に示すEL素子50
は、透明ガラス板52に形成されたITO透明電極54
(インジウム・スズの合金)上に、ポリカーボネイト等
の樹脂から成る正孔注入層56、化1で示される2−
(O−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体
から成る発光材料が用いられた発光層58、及びアルミ
ニウム等の金属から成る上部電極60の各々が、順次形
成されている。ここで、正孔注入層56は、ポリカーボ
ネイト等の樹脂をクロロホルム等の溶媒に溶解し、ディ
ップコート又はスピンコートすることによって形成さ
れ、発光層58と上部電極60とは、10-6〜10-5To
rr程度の高真空下で真空状態を破ることなく連続蒸着に
よって形成される。かかるEL素子50においても、I
TO透明電極54を陽極とし、且つ上部電極60を陰極
として、電源から直流又はパルス電圧を印加することに
よって、発光層58が発光する。
素子では発光し得なかった、青緑色の高輝度発光を、低
駆動電力で得ることができる。しかも、長時間発光する
ことができるため、コンピュータ等のOA機器のディス
プレイや自動車のメーター等のバックライトに好適に使
用することができる。
る。 実施例1 2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜
鉛錯体の合成2−(O−ヒドロキシフェニル)ベンゾチ
アゾール483mg(2.13mmol)を溶解した50℃
のメタノール溶液と、酢酸亜鉛226mg(1.03mm
ol)を溶解した50℃のメタノール溶液とをゆっくり加
えた。次いで、メタノール溶液を50℃に保持しつつ1
時間45分間攪拌した後、沈殿物を濾取した。濾取した
沈殿物を水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、及びメタ
ノールで洗浄した後、ヘキサン洗浄してから真空乾燥し
た。収量は316mg(収率59%)であり、融点は3
04℃(DSC測定)であった。また、得られた反応生
成物の質量スペクトルを測定したところ、2−(O−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体特有のス
ペクトルである、質量数515を主ピークとするスペク
トルが得られた。 EL素子の作成 透明ガラス板12に形成された、厚さ200nmのIT
O透明電極14(インジウム・スズの合金)上に、テト
ラフェニルジアミン誘導体から成る厚さ100nmの正
孔注入層16、上記で合成した2ー(Oーヒドロキシ
フェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体から成る厚さ10
0nmの発光層18、及びアルミニウム等の金属から成
る厚さ100nmの上部電極20の各々を順次形成し、
図1に示すEL素子10を製造した。これら正孔注入層
16、発光層18、及び上部電極20の各々は、真空蒸
着法によって形成した。就中、正孔注入層16と発光層
18とは、10-6Torr程度の高真空下で真空状態を破る
ことなく連続蒸着によって形成した。このため、正孔注
入層16と発光層18との表面面積は同一面積となっ
た。 発光試験 図1に示すEL素子10のITO透明電極14を陽極と
し、且つ上部電極20を陰極として、電源から18Vの
直流又はパルス電圧を印加したところ、発光層18から
数百cd/m2 を越える輝度の青緑色光が発光した。こ
の青緑色光の発光スペクトルは、約500nmに極大値
を有するものであった。更に、連続発光実験を行ったと
ころ、青緑色光の発光は安定して数百時間以上持続し
た。
ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体に代え
て、前掲したJpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)L511におい
て青色発光の発光材料として示されている下記化7に示
すアゾメチン亜鉛錯体を使用した他は、実施例1と同様
にしてEL素子を作成した。
成したEL素子と、実施例1で作成したEL素子との各
々に、40Hz、25Vのパルス電圧を印加し、両者の
発光色と発光程度とを肉眼で比較した。その結果、実施
例1で作成したEL素子の発光色が青緑色であるのに対
し、本比較例で作成したEL素子の発光色は青色であっ
た。また、発光色の輝度についても、実施例1で作成し
たEL素子が、本比較例で作成したEL素子よりも明ら
かに高輝度であった。
えて、図2に示す構造のEL素子50を使用した他は、
実施例1と同様に発光試験を行った。ここで、図2に示
す構造のEL素子50は、透明ガラス板52に形成され
た厚さ200nmのITO透明電極54(インジウム・
スズの合金)上に、ポリカーボネイト樹脂から成る厚さ
100nmの正孔注入層56、実施例1ので合成した
2ー(Oーヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛
錯体から成る厚さ100nmの発光層58、及びアルミ
ニウム等の金属から成る厚さ100nmの上部電極60
の各々を順次形成することによって製造した。かかる正
孔注入層56は、ポリカーボネイト樹脂をクロロホルム
中に溶解し、ディップコート又はスピンコートすること
によって形成し、発光層58と上部電極60とは、10
-6〜10-5Torr程度の高真空下で真空状態を破ることな
く連続蒸着によって形成した。このため、発光層58と
上部電極60との表面積は同一面積となった。得られた
EL素子50の発光試験は、ITO透明電極54を陽極
とし、且つ上部電極60を陰極として、電源から18V
の直流又はパルス電圧を印加することによって、発光層
58から数百cd/m2 を越える輝度の青緑色光が発光
した。また、連続発光実験においても、青緑色光の発光
が安定して数百時間以上持続した。
光材料として用いられていた有機化合物とは異なる発光
色を呈するために、EL素子の多色化に寄与することが
でき、且つ高輝度の青緑色発光を呈するために、OA機
器のディスプレイ等に用いることができる。
めの説明図である。
ための説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 EL素子に用いられる発光材料として、
下記化1で示される2−(O−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾチアゾール亜鉛錯体が用いられていることを特徴と
するEL素子用発光材料。 【化1】 - 【請求項2】 有機化合物が発光材料として用いられて
いるEL素子において、 該発光材料として、下記化2で示される2−(O−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾチアゾール亜鉛錯体が用いられ
ていることを特徴とするEL素子。 【化2】
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JP6249722A Expired - Fee Related JP2875484B2 (ja) | 1993-11-09 | 1994-10-14 | El素子用発光材料及びel素子 |
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1994
- 1994-10-14 JP JP6249722A patent/JP2875484B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Inorganic and Nuclear Chemistry Letters,1976,12(1),pp.65−71 |
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