JP2874880B2 - 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置 - Google Patents

使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置

Info

Publication number
JP2874880B2
JP2874880B2 JP64000533A JP53389A JP2874880B2 JP 2874880 B2 JP2874880 B2 JP 2874880B2 JP 64000533 A JP64000533 A JP 64000533A JP 53389 A JP53389 A JP 53389A JP 2874880 B2 JP2874880 B2 JP 2874880B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
spent fuel
ceramic filter
circulating
water tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP64000533A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02180608A (ja
Inventor
智彦 薮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP64000533A priority Critical patent/JP2874880B2/ja
Publication of JPH02180608A publication Critical patent/JPH02180608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2874880B2 publication Critical patent/JP2874880B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、原子炉の使用済燃料が収納されていた使用
燃料輸送用キャスクの内部に保有されていた水、あるい
はこのキャスクの洗浄排水を浄化するための使用済燃料
輸送用キャスクの発生水の処理装置に関する。
(従来の技術) 原子炉から取出された使用済燃料は、通常原子炉の近
傍に設置された使用済燃料貯蔵用プール内に一旦移さ
れ、比較的半減期が短い核種を減衰させるため数年間冷
却・貯蔵される。この使用済燃料の中には1%程度の未
燃焼ウラン(235U)と新たに生じたプルトニウムが含ま
れており、これらは燃料として再利用できるため通常再
処理施設にてウランとプルトニウムを回収し、資源の再
利用を図っている。
しかし通常原子力プラントと再処理プラントは離れて
立地しており、輸送の安全をはかるため使用済燃料は使
用済燃料輸送用キャスクと呼ばれる輸送容器に収納して
輸送される。このキャスク内には水を入れておくことが
多く、これを湿式冷却と呼んでいる。
ところで使用済燃料の外側には、原子炉内で燃焼中に
炉水の中に含まれる酸化鉄等の不溶解固形分(以下クラ
ッドという)が付着しており、この中には60Co等のガン
マ線源となるものも含まれている。したがってキャスク
内の水には、使用済燃料から剥離して落下したこれらの
クラッドが含有されている。輸送の役目を終わったキャ
スクは内部の水を排出して洗浄が行なわれる。このとき
クラッドを含んだ水が排出されるため、クラッドを分離
除去した後この水をさらに浄化する必要がある。
このための処理手段としては、従来第3図に示すよう
に、収集タンク4に集められたキャスクの発生水を移送
ポンプ5によってプリコートフィルタ51に送ってろ過し
た後、脱塩装置6で脱塩するもの、又は第4図に示すよ
うに、同じく移送ポンプ5によって遠心分離装置である
クラッドセパレータ52に送ってクラッドを分離した後、
脱塩装置6で脱塩するもの、あるいは第5図に示すよう
に、同じく移送ポンプ5によって高分子多孔質材からな
る中空糸膜フィルタ53に送ってクラッドを分離した後、
脱塩装置6で脱塩するもの等が用いられていた。
(発明が解決しようとする課題) 上述しかた第3図に示すプリコートフィルタ51は、け
いそう土または粉末状のイオン交換樹脂などのプリコー
ト材を予めステンレス製のメッシュなどのメデュア上に
適宜の厚さに付着させておき、このプリコート層を通す
ことによってろ過を行なうものである。しかしながら、
このプリコートフィルタ51を用いる第3図に示したもの
は次のような問題があった。
1)プリコート層に目詰まりを生じ易く、これを復活さ
せるための逆洗操作の頻度が高い。
2)逆洗操作の時、ろ過されたクラッドとともにプリコ
ート材を剥離してくるため多量の二次廃棄物が発生す
る。
3)プリコートフィルタ51はプリコート操作が必要なた
め、プリコート材調合タンク54、プリコートポンプ55お
よび保持ポンプ56等の余分な装置を必要とし、システム
が複雑になる。
次にクラッドセパレータ52を使用する第4図に示すも
のは、3000〜5000rpmの高速で回転する分離板形遠心分
離装置によってクラッドの比重差を利用して分離するも
のである。しかしながら特に近年の原子力プラントで
は、水化学の技術進歩により炉内の水質が向上している
ため、非晶質鉄成分などの比較的比重が小さいクラッド
成分が多くなってきている。また特に燃料に付着したク
ラッドは、原子力プラントの中でも比較的放射線レベル
が高い方に属するため、使用済燃料輸送用キャスクから
発生する水の放射能濃度も1〜2μCi/cc程度と比較的
高い方に属する。したがってこのものはプリコート材な
どを用いないため二次廃棄物は発生しないが、次のよう
な問題があった。
1)比重差が少ない、または粒径が小さいクラッドを十
分除去できない。
2)クラッドセパレータ52は回転機であるため分解点検
を要する。またこの分解点検時に、その作業員に対する
多くの放射線被爆が発生する。
さらに中空糸膜フィルタ53を用いる第5図のものは、
ポリエチレン,ポリビニルアルコール,ポリ酢酸ビニル
等を高分子を多孔質中空糸状に形成したものをフィルタ
として用いる。これはプリコート材を使用することな
く、逆洗回復が可能であるため二次廃棄物の発生が少な
い。さらに処理後の水質が良く通常ろ過出口側における
クラッドは検出限界以下となり、また保守作業も不要で
あるというすぐれた特徴がある。
しかしながら高分子材料を用いているため、放射線耐
力に難点があり、およそ105〜107ラドの集積線量を受け
たときが実用上の使用限界となる。このため使用済燃料
輸送用キャスクから発生する水という比較的放射能濃度
が高い流体を処理する場合、およそ1〜2ケ月程度で設
計上の寿命に達するため実用的でないという問題があっ
た。
本発明の目的は、クラッドをほぼ検出限界以下に除去
することができるとともに放射線耐力に優れ、保全作業
を要しないため作業員の放射線被曝を回避することので
きる使用済燃料輸送用キャスクの発生水の処理装置を提
供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明では、使用済燃料輸送用キャスクから発生する
水を受け入れる循環水タンクと、この循環水タンクに接
続されたセラミックろ過器と、この循環水タンクとセラ
ミックろ過器との間に循環流路を形成する配管と、この
循環流路に設けられてろ過水を循環駆動する循環ポンプ
と、このセラミックろ過器の2次側に接続されたろ過水
出口配管と、から構成され、このセラミックろ過器はそ
の内部に間隔をおいて配置された二枚の仕切板と、これ
らの仕切板の間に平行に複数本配設された中空筒状のセ
ラミック製フィルタを備え、このセラミック製フィルタ
は内面に微細孔を有し外側にこれより大きな孔を有する
多層構造とした。
(作用) 使用済燃料輸送用キャスクから発生した水は、セラミ
ック炉過装置に導かれてセラミック製フィルタを通過す
る際に、水中の不溶解性固形分の通過が妨げられ、不溶
解性固形分が除かれてろ過された水が脱塩装置に送られ
る。セラミック製フィルタは多孔質でその孔径を十分小
さく選ぶことができるので、不溶解性固形分をほぼ完全
に分離除去することができる。またセラミック製フィル
タは水中の放射能に対する耐力が高く、さらにろ過能力
復活のために逆洗操作を行なっても二次廃棄物を発生す
るようなこともない。
(実施例) 以下本発明の一実施例を第1図および第2図を参照し
て説明する。第1図において、セラミックろ過装置1の
主要構成としては、セラミックろ過器32、ろ過水タンク
9、循環水タンク26および循環ポンプ27が設けられてい
る。セラミックろ過器32はフランジ部分で開閉可能とさ
れた密閉容器で、この容器には循環水入口28、循環水出
口29およびろ過水出口34が設けられている。また容器内
を一次側室35と二次側室36とに区分する2枚の仕切板37
があり、この2枚の仕切板37に両端を接続されて、着脱
可能に且つ水密にセラミック製フィルタ33が配設されて
いる。
循環水タンク26の下部からは、循環ポンプ27と弁38を
介挿された配管が導出されて循環水入口28に接続される
とともに、弁39が介挿された逆洗水移送配管8が導出さ
れている。循環ポンプ27と弁38との間には気泡導入配管
41が接続されている。また循環水出口29には弁40を介挿
された配管が循環水タンク26に戻るように接続されてい
る。さらに循環水タンク26には、受入れ配管30とデミス
タ25が介挿されたベント配管24が接続され、循環水タン
ク26の内部には冷却管31が設けられている。
次にこの実施例の作用について説明する。
通常のろ過処理時には、収集タンク4に溜められた使
用済燃料輸送用キャスクから発生した水は移送ポンプ5
によって加圧され、受入れ配管30を経て循環水タンク26
に一定量が送られる。そこで弁38と40を開き、弁39を閉
じて循環ポンプ27を運転すれば、循環水タンク26内の被
処理水はセラミックろ過器32を通過して再び循環水タン
ク26に戻る循環を繰返し、この間にセラミック製フィル
タ33で一部の水がろ過されてろ過水タンク9に送られ、
このときセラミック製フィルタ33によって被処理水中の
クラッドの通過は阻止され、循環する被処理水は徐々に
濃縮される。
この循環中に冷却管31には冷却水が流され、循環水タ
ンク26の中の被処理水を冷却し、循環ポンプ27の発生熱
による被処理水の温度上昇を防止する。また気泡導入配
管41から空気が導入され、これはセラミック製フィルタ
33のろ過面に形成されるクラッドのケーキ層の成長を抑
制する効果がある。被処理水が十分濃縮されたとき、循
環ポンプ27を停止し、弁39を開けて逆洗水移送配管8を
通じ被処理水を排出する。
ろ過処理が続いた後、セラミック製フィルタ33のろ過
面に形成されたクラッドのケーキ層が成長してろ過効率
が低下したとき、セラミック製フィルタ33を逆洗してそ
の機能の回復を図る。逆洗時には循環ポンプ27を止めた
後、逆洗用空気配管7を通じ圧縮空気を送出して行う。
この時逆流した水は循環タンク26に排出された後、弁39
を開けて逆洗水移送配管8を通じて排出される。本実施
例によれば、次の効果が得られる。
被処理水を循環しながらろ過しているため、セラミッ
ク製フィルタのろ過面に蓄積してくるクラッドのケーキ
層は次々に剥離して行き、これによって連続して長期間
にわたりろ過性能が維持されるので逆洗する頻度が減
り、従って短時間で大量の水を処理できる。
このろ過性能の経時変化について実験し第2図に示す
結果が得られた。第2図は、第1図に示したセラミック
ろ過装置1の運転を継続したとき、ろ過時間の経過に従
ってろ過流量が変化する状況を、セラミック製フィルタ
33の内面における循環水の流速を変えて実験した結果を
示すもので、内面流速が0.9m/sのとき(破線)は数十分
以内の運転でろ過流量が半減するので、セラミック製フ
ィルタ33の逆洗を行なってろ過性能を回復する必要があ
るが、内面流速が4.7m/sあると(実線)少なくとも60分
運転しても初期の90%以上のろ過流量が保持されている
ことが認められる。この実験結果から、被処理液の流速
を3m/s乃至5m/sに選定した場合良好な結果が得られた。
次に被処理液を一層高濃度まで濃縮することが可能と
なり、これによって廃液の発生量を削減することができ
る。実験結果によれば16000ppmまでの濃縮が可能であっ
た。
〔発明の効果〕
本発明によれば、使用済燃料輸送用キャスクから発生
する水に含まれるクラッドをほぼ検出限界以下まで除去
することができるので、処理後の水を原子力プラント内
で有効に再利用することが可能となり、またその放出放
射能を低減することができる。さらにセラミック製フィ
ルタは放射能耐力が高く、逆洗操作によって二次廃棄物
を生じないので作業員の放射線被曝量を低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る処理装置を示す系統
図、第2図は第1図に示した実施例の作用効果を示す線
図、第3図乃至第5図はそれぞれ従来の使用済燃料輸送
用キャスクの発生水の処理装置を示すブロック系統図で
ある。 1……セラミックろ過装置 2……セラミックろ過器 3……セラミック製フィルタ 6……脱塩装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用済燃料輸送用キャスクから発生する水
    を受け入れる循環水タンクと、この循環水タンクに接続
    されたセラミックろ過器と、この循環水タンクとセラミ
    ックろ過器との間に循環流路を形成する配管と、この循
    環流路に設けられてろ過水を循環駆動する循環ポンプ
    と、このセラミックろ過器の2次側に接続されたろ過水
    出口配管と、から構成され、このセラミックろ過器はそ
    の内部に間隔をおいて配置された二枚の仕切板と、これ
    らの仕切板の間に平行に複数本配設された中空筒状のセ
    ラミック製フィルタを備え、このセラミック製フィルタ
    は内面に微細孔を有し、外側にこれより大きな孔を有す
    る多層構造としたことを特徴とする使用済燃料輸送用キ
    ャスクの発生水の処理装置。
  2. 【請求項2】前記セラミック製フィルタの内面における
    循環水の内面流速を3乃至5m/sとしたことを特徴とする
    請求項1記載の使用済燃料輸送用キャスクの発生水の処
    理装置。
  3. 【請求項3】前記循環流路を形成する配管に、気泡導入
    手段を設けた事を特徴とする請求項1記載の使用済燃料
    輸送用キャスクの発生水の処理装置。
JP64000533A 1989-01-06 1989-01-06 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置 Expired - Lifetime JP2874880B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP64000533A JP2874880B2 (ja) 1989-01-06 1989-01-06 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP64000533A JP2874880B2 (ja) 1989-01-06 1989-01-06 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02180608A JPH02180608A (ja) 1990-07-13
JP2874880B2 true JP2874880B2 (ja) 1999-03-24

Family

ID=11476401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP64000533A Expired - Lifetime JP2874880B2 (ja) 1989-01-06 1989-01-06 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2874880B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH051592Y2 (ja) * 1985-07-17 1993-01-14
JPS6328778U (ja) * 1986-08-11 1988-02-25
JPS63123415A (ja) * 1986-11-11 1988-05-27 Ngk Insulators Ltd 酵母濾過フイルタ−
JPS63273093A (ja) * 1987-04-30 1988-11-10 Toshiba Corp 復水浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02180608A (ja) 1990-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5425079B2 (ja) 複合型ろ過脱塩装置
KR102058277B1 (ko) 액체 방사성 폐기물의 처리 및 그의 회수 방법
US3520805A (en) Method of disposal of radioactive solids
JP5849342B2 (ja) 海水が混入した放射性汚染水からの放射性物質の除染装置及び除染方法
US4395335A (en) Reproduction method of filter demineralizer in condensate cleanup system of reactor
JP2575132B2 (ja) 浮遊または懸濁粒子を含む流体を処理するための方法および装置
JP2874880B2 (ja) 使用済燃料輸送用キヤスクの発生水の処理装置
JP2001239138A (ja) 液体処理装置
US4219414A (en) Method for fluid purification and deionization
JP2519319B2 (ja) ろ過装置
JP2507589B2 (ja) ろ過装置
JPS6148798A (ja) サイトバンカプ−ル水浄化設備
RU2172032C1 (ru) Способ очистки низкоактивных жидких радиоактивных отходов от радионуклидов
JPS63274405A (ja) 中空糸膜濾過装置の逆洗水処理方法
JP2723323B2 (ja) セラミックろ過装置
JPS589095A (ja) 電子力発電プラント用ろ過脱塩装置
JPS6283003A (ja) 濾過脱塩装置
JPS6239794A (ja) 放射性固体廃棄物貯蔵設備におけるプ−ル水浄化装置
Go et al. A Study on the Application of Ion Crystallization Technology to the APR 1400 Liquid Waste Management System
JPH07325195A (ja) 復水脱塩装置
JPH0568973A (ja) 部分樹脂再生型復水脱塩装置
JPS6071998A (ja) 沸騰水型原子炉一次系水用濾過装置
JPH0474999A (ja) 放射性廃液の処理装置
JPH0325399A (ja) 原子力発電設備用ろ過システム
El Tayara et al. Purification of Liquid Radwaste Using Hollow Fibre Membrane Cross Flow Filtration at Ringhals NPP

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term