JP2507589B2 - ろ過装置 - Google Patents

ろ過装置

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JP2507589B2
JP2507589B2 JP1093170A JP9317089A JP2507589B2 JP 2507589 B2 JP2507589 B2 JP 2507589B2 JP 1093170 A JP1093170 A JP 1093170A JP 9317089 A JP9317089 A JP 9317089A JP 2507589 B2 JP2507589 B2 JP 2507589B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2201/00Details relating to filtering apparatus
    • B01D2201/24Tools used for the removal of filters

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、原子力発電プラントあるいは再処理プラン
ト等の原子力施設に係り、特にこの原子力施設で発生し
た放射性液体廃棄物を処理するろ過装置に関する。
(従来の技術) 原子力発電プラントあるいは再処理プラントから発生
する放射性廃液中には、不溶解固形分およびイオン成分
の形で放射性物質が含まれており、水自身には放射性は
殆どない。したがって、この水をプラント内で再利用す
るかまたは放出する場合には、まず不溶解固形分(以下
クラッドという)を分離除去した後、イオン交換により
イオン成分を除去(脱塩)し、浄化された水をプラント
内で再利用、または放射能のないことをモニタ後放出し
ている。
さて、クラッドの分離および脱塩は、従来第12図に示
すように、収集タンク1に集められた廃水を移送ポンプ
2によってプリコートフィルタ3に送ってろ過した後、
脱塩装置4で脱塩するもの、または第13図に示すよう
に、同じく収集タンク1から移送ポンプ2によって遠心
分離装置であるクラッドセパレータ5に送ってクラッド
を分離した後、脱塩装置4で脱塩するもの、あるいは第
14図に示すように、同じく収集タンク1から移送ポンプ
2によって高分子多孔質材からなる中空糸膜フィルタ装
置6に送ってクラッドを分離した後、脱塩装置4で脱塩
するもの等が用いられていた。
しかし、これらの分離・脱塩装置には、それぞれ以下
に述べる欠点があった。
まず、第12図に示すプリコートフィルタ3は、けいそ
う土または粉末状のイオン交換樹脂などのプリコート材
を予めステンレス製のメッシュなどのメディア上に適宜
の厚さに付着させておき、このプリコート層を通すこと
によってろ過を行なうものであるため次のような問題が
あった。
1)プリコート層に目詰りを生じ易く、これを復活させ
るための逆洗操作の頻度が高い。
2)逆洗操作の時、ろ過されたクラッドとともにプリコ
ート材も剥離するため多量の二次廃棄物が発生する。
3)プリコートフィルタ3はプリコート操作が必要なた
め、プリコート材調合タンク7、プリコートポンプ8お
よび保持ポンプ9等の周辺装置を必要とし、システムが
複雑になる。
次に第13図に示すクラッドセパレータ5は、3000〜50
00rpmの高速で回転する分離板形遠心分離装置によって
クラッドの比重差を利用して遠心分離するものである。
これはプリコート材を用いないため上述の二次廃棄物は
発生しない。ところが、近年の原子力プラントでは、水
化学処理の技術進歩により炉内の水質が向上しているた
め、非晶質鉄成分などの比較的比重が小さいクラッド成
分が多くなってきている。また比較的放射線レベルが高
い放射性廃液を処理する場合もある。
このような場合、次のような問題があった。
1)イオン成分との比重差が少ない。または粒径が小さ
いクラッドを充分除去できない。
2)クラッドセパレータ5は回転機であるため分解点検
を要するが、このとき作業員に多くの放射線被曝が発生
する。
さらに第14図に示す中空糸膜フィルタ6は、ポリエチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等の高分
子を多孔質中空糸状に形成したものをフィルタとして用
いる。これはプリコート材を使用しないため二次廃棄物
の発生が少ない。また逆洗回復が可能である。さらに通
常ろ過出口側におけるクラッドは検出限界以下で処理後
の水質が良く、また保守作業も不要であるというクラッ
ドセパレータの欠点を解消する優れた特徴がある。
しかしながら、高分子材料を用いているため、放射線
耐力に難点があり、およそ105〜107ラドの集積線量を受
けたときが実用上の使用限界となる。このため比較的放
射能濃度が高い流体を処理する場合、およそ1〜2ヶ月
程度で設計上の寿命に達するため実用的でないという問
題があった。
そこで近年多孔質セラミックスで、中空糸膜フィルタ
と同程度の微細口径を表面に有するものが開発されてい
る。
セラミックフィルタは第15図に示すように貫通孔10を
有する中空管型フィルタ11、あるいは第16図に示す多角
柱(第16図は六角柱)ないしは円柱状の多孔質セラミッ
ク母材12に軸方向に貫通する多数本の孔10を設け、母材
の長手方向にろ液を通過させるものである。
これは中空糸状フィルタと同様プリコートフィルタ、
クラッドセパレータに伴う欠点がない上、さらに放射性
耐力も増す。
しかし、このセラミックフィルタを用いる場合、次の
ような問題があった。
第15図あるいは第16図に示す中空管状または柱状のセ
ラミックフィルタ11,12は、1本の断面の直径が5〜30m
m程度と小さい。したがって、必要なろ過面積を確保す
るためには、かなりの本数が必要である。
一例として、一般の原子力プラント等で要求される処
理量は10m3/h/基程度であるが、これを処理するために
は、第15図の中空管型フィルタで外径10mm、長さ800mm
のものを用いると想定すると、800本程度必要となる。
また、第16図の柱状型フィルタでも約100本必要であ
る。
しかし実開昭63−185410号公報等にみられる従来のろ
過装置は、第17図に示すようにセラミックフィルタ13の
両端を支持板14a,14bで支持、シールしたものをろ過容
器15の中に組み込み、廃液16からろ過水17を得ていた。
このろ過装置では次の問題があった。
1)目詰りの生じたセラミックフィルタ13を交換する場
合は、第18図に示すように上側の支持板14aを取り外し
た後、セラミックフィルタ13を1本ずつ取り外さなけれ
ばならないため、手間がかかり、これに伴って作業員の
放射線被曝量が多くなる。
2)長時間かかるフィルタ交換時にセラミックフィルタ
13内の廃水16がろ過水17側に滴下し、ろ過容器15内面を
汚すため、その後処理(拭取り)が必要になる。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように、従来のろ過装置ではセラミックフィル
タ交換時に作業員の放射線被曝量の増大および廃水によ
るろ過容器15の汚染という問題が生じていた。
この発明は上記事情を考慮してなされたものであり、
セラミックフィルタの交換を円滑に行なうことができ
て、作業員の放射線被曝および廃水によるろ過容器の汚
染が少ないろ過装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) この発明は、ろ過容器内に着脱自在に収容され、かつ
フィルタ容器内に複数のセラミックフィルタが収容され
て構成したカートリッジ式セラミックフィルタアセンブ
リと、上記ろ過容器の頂部開口を覆い、かつ上記セラミ
ックフィルタアセンブリを押圧保持する押え板が一体に
設けられた蓋と、上記セラミックフィルタアセンブリの
フィルタ容器の頂板部に取り付けられた懸架用ブラケッ
トと、上記セラミックフィルタの両端部と上記フィルタ
容器の頂板部および底板部との間にそれぞれ介装された
ガスケットとを備え、上記セラミックフィルタアセンブ
リによりろ過容器内を廃水側の一次側チャンバとろ過水
側の二次側チャンバとに区画したことを特徴とする。
(作用) このろ過装置は、複数個のセラミックフィルタをまと
めてカートリッジにしたため、フィルタの交換はカート
リッジとして一括して行なうことができる。このためフ
ィルタの交換は短時間のうちに円滑に行なうことがで
き、作業員の被曝量および廃水によるろ過容器の汚染の
減少を図ることができる。
また、セラミックフィルタの両端部とフィルタ容器の
頂板部および底板部との間にそれぞれガスケットを介装
したことにより、セラミックフィルタの両端部とフィル
タ容器の頂板部および底板部との間を液密に確実にシー
ルすることができる。
さらに、セラミックフィルタアセンブリのフィルタ容
器の頂板部に懸架用ブラケットを取り付けたことによ
り、セラミックフィルタアセンブリの取換作業が容易に
なる。
(実施例) 以下この発明の第1の実施例を第1図ないし第8図を
参照して説明する。
第8図はこの発明に係るカートリッジ式セラミックろ
過装置を備えたセラミックろ過システムの全体模式図、
第1図はこの発明に係るろ過装置の断面図である。
第8図に示すようにセラミックろ過システム20内には
ろ過装置21が収容されている。このろ過装置21は配管22
を介して逆洗水受タンク23に接続され、このタンク23内
に逆洗水が案内されるようになっている。この逆洗水受
タンク23はその底部から逆洗水移送配管24が延設される
一方、上記逆洗水受タンク23はベント配管25を介してデ
ミスタ26に接続される。また、逆洗水受タンク23に接続
される配管22の途中には逆洗用排出弁27が設けられてお
り、この排出弁27の上流側に入口弁28を備えた廃液移送
管29が接続される。この廃液移送管29を通してろ過装置
21に廃液を供給するようになっている。
また、ろ過装置21はろ過水移送配管30を介してろ過水
タンク31に接続され、このろ過水タンク31にろ過装置21
でろ過されたろ過水が貯溜される。このろ過水タンク31
内に貯溜されたろ過水はろ過水供給管32から脱塩装置33
を経て必要箇所に給送される。このろ過水供給管32には
途中に出口弁34が設けられており、この出口弁34の上流
側に空気ろ過器35からの移送管36が接続される。空気ろ
過器35には逆洗用空気配管37が接続されており、この空
気ろ過器35に逆洗用空気が供給されるようになってい
る。符号38は逆洗空気弁である。
一方、前記ろ過装置21は第1図に示すように構成さ
れ、有底筒状のろ過容器40を有する。このろ過容器40は
遮蔽体41で外側から覆われる一方、内部にカートリッジ
式セラミックフィルタアセンブリ42が吊下状態で着脱自
在に収容される。このセラミックフィルタアセンブリ42
は第2図に示すように頂部の外周フランジ43がろ過容器
40のサポートリング44に係合し、Oリング45により液密
に支持される。
ろ過容器40の頂部には第3図に示すように、その頂部
開口を覆うように蓋46がボルト締め等で固定される。こ
の蓋46は取扱い用ラグ47を外側に備える一方、内側には
スカート状あるいは柱状の押え板48が一体に設けられ、
この押え板48は押えスプリング50を介してセラミックフ
ィルタアセンブリ42を押圧保持している。このセラミッ
クフィルタアセンブリ42によりろ過容器40内は廃液が供
給される一次側チャンバ52とろ過液が出ていく二次側チ
ャンバ53とに区画される。ろ過容器40の底部には廃水の
流入口54が、上部側壁にはろ過水の流出口55がそれぞれ
形成される。なお、第3図において符号56はOリングで
ある。
一方、カートリッジ式セラミックフィルタアセンブリ
42は密閉されたボックス状フィルタ容器57を備えてお
り、このフィルタ容器57内に複数本のセラミックフィル
タ58が収容される。セラミックフィルタ58は第15図およ
び第16図に示すように中空筒状あるいは角筒状をなし、
内部に1ないし複数個の貫通孔59が軸方向に形成され
る。
セラミックフィルタ58の両端部はフィルタ容器57の頂
板部57aと底板部57bとの間に第4図に示すようにゴム製
等のガスケット60を介して液密に固定される。フィルタ
容器57の底板部57bにはセラミックフィルタ取付位置に
対応して液孔61が形成されており、この液孔61を介して
一次側チャンバ52に流入した廃液をセラミックフィルタ
58の貫通孔59内に案内している。
セラミックフィルタ58を通ってろ過されたろ過水は、
フィルタ容器57の頂板部57aに形成される開口62を介し
て二次側チャンバ53に案内されるようになっている。こ
のフィルタ容器57の頂板部57aにも懸架用ブラケット64
が設けられている。
しかして、下部液入口54からろ過容器40の一次側チャ
ンバ52に入った廃水はフィルタアセンブリ42下方にある
液孔61からセラミックフィルタ58内に入ってセラミック
フィルタ58の貫通孔59内を上昇していく。その間に廃水
はセラミックフィルタ58の多孔質部を通過してろ過さ
れ、廃水はろ過水となる。ろ過水はまとめてフィルタア
センブリ42上部にある開口部62から流出し、二次側チャ
ンバ53を通って流出口55からろ過水タンク31に案内され
る。
次に、このろ過装置21を備えたろ過システムのろ過作
用を説明する。
通常のろ過処理時には、入口弁28と出口弁34を開と
し、逆洗水排出弁27と逆洗空気弁38を閉としてポンプ
(図示せず)を運転する。
廃水は入口弁28を通過して、廃液移送管29によりろ過
装置21の一次側チャンバ52へ加圧供給される。廃水がセ
ラミックフィルタカートリッジ42を通過するときに、廃
水に含まれているクラッドは全て阻止される。
セラミックフィルタカートリッジ42を通過して二次側
チャンバ53に到達したろ過水は、ろ過水タンク31を経た
後、脱塩装置33に送られイオン成分を除去されて処理水
となる。この場合ろ過装置21によるクラッドの除去と脱
塩装置33によるイオン成分除去の組合せによって、処理
水の水質を常に一定水準に保持することができる。
ところでこのようなろ過処理が継続すると、やがてセ
ラミックフィルタ42の一次側チャンバ52に通ずる貫通孔
にクラッドのケーキ層が形成されるため、ろ過速度が低
下してろ過効率が悪化する。このようになったときは、
セラミックフィルタ42の逆洗を実施してケーキ層を除去
し、ろ過効率の回復を図る。
逆洗を行なうときには、まず入口弁28と出口弁34を閉
じてろ過処理を停止した後、逆洗用空気配管37を通じて
3〜9Kg/cm2程度の圧縮空気を空気ろ過器35を介して供
給し、逆洗空気弁38を開けてろ過水タンク31のろ過水を
加圧しておく。
次に、逆洗水排出弁27を開けると、ろ過水タンク31内
の加圧されていたろ過水が、ろ過装置21内の二次側チャ
ンバ53を経て、セラミックフィルタ42を逆方向に通過す
る。その後、ろ過装置21内の一次側チャンバ52を経て逆
洗水排出弁27を通過し、一気に逆洗水受タンク24に流入
する。このときセラミックフィルタ58に付着していたク
ラッドのケーキ層が剥離して分離除去され、セラミック
フィルタ58のろ過能力を回復することができる。
その際、逆洗用空気配管37を通じて供給される圧縮空
気は、空気ろ過器35を通過させて大気中のごみ等を除去
しているため、セラミックフィルタ58の二次側で目詰り
を起こすことない。また逆洗水受タンク23に流入する逆
洗水は勢いよく排出されるが、逆洗水受タンク23に接続
するベント配管25の終点にあるデミスタ26によって排気
中のミスト分が除去され飛沫同伴が防止される。
逆洗作業終了後、逆洗空気弁38と逆洗水排出弁27を閉
じ、入口弁28と出口弁34を開とすれば通常のろ過処理に
復帰することができる。
セラミックろ過装置21、ろ過水タンク31および空気ろ
過器35並びにこれらを接続する配管の接液部分の材質
は、セラミックフィルタアセンブリ42を構成するセラミ
ックフィルタ58の逆洗時の目詰りを防止するためステン
レス鋼が最適である。ゴムライニング材やフレークライ
ニング等は高分子材料を含むため、被処理水の放射線
(主にガンマ線)により材質が劣化するおそれがあり、
長期間使用時の耐久性に問題が生ずるので好ましくな
い。セラミックフィルタ58としては、アルミナ(Al
2O3)から成る多孔質材を使用する。
なお、空気ろ過器35のフィルタはセラミックフィル
タ、あるいは多孔質高分子の中空糸膜フィルタが使用さ
れる。
ここでセラミックフィルタ58のろ過層は、貫通孔59周
囲の断面の一部を示す第5図から分るように通常の貫通
孔59からその周囲方向に向って微細孔(口径0.1〜0.5μ
m)とこれよりやや口径が大きい細孔(3〜30μm)を
形成する多層構造になっている。このため、一次側チャ
ンバ52に入った被処理液は、セラミックフィルタ58の貫
通孔59を上昇していく間に口径が充分小さい微細孔側の
ろ過層で効果的にクラッドを捕捉された後、微細孔より
大口径で流体抵抗が小さい細孔側のろ過層を通過して二
次側チャンバ53に到達するので、充分なろ過流量を得る
ことができる。セラミックフィルタ58の貫通孔59側のろ
過層は微細孔の口径が充分小さいのでクラッドがろ過層
の内部に入り込まず、ろ過運転を継続してもろ過速度が
低下しない。
微細孔の口径を選定するため、本実施例の実施に先立
ち模擬液による定圧ろ過試験を行なって得られた結果を
第6図に示す。第6図は、逆洗を反復しながらろ過装置
の運転を継続したとき、被処理液の累積処理量が増加す
るに従ってろ過速度の理論処理速度に対する比が変化す
る状況を、微細孔の口径を変えながら実験した結果を示
すもので、微細孔の口径が0.2μmの場合、逆洗を繰り
返してもろ過速度はほぼ一定であるが、口径が0.8μm
となると徐々にろ過速度が低下していることが認められ
る。原子力プラントの水中のクラッドの粒径分布データ
およびその実験結果から、微細孔の好ましい平均口径と
して0.1μmないし0.5μmを選定した場合、良好な結果
が得られた。またこの微細孔の平均口径値を採用したと
きの細孔の平均口径は、3μmないし30μmとして良好
な結果が得られた。
しかしこのように、たとえ最適の条件を選定した装置
構成としても、長期間使用すると徐々にフィルタ表面の
目詰りを生ずるため、フィルタの交換が必要となる。と
ころがこの発明においては、セラミックフィルタ58をま
とめてカートリッジ化しているため、第7図にフィルタ
交換時のろ過装置21の断面を示すようにカートリッジ式
セラミックアセンブリ42毎に取り外して交換することが
できる。
通しボルトを緩めてカートリッジ式セラミックアセン
ブリ42を取り換える場合には、蓋46を取り外し後、カー
トリッジ式セラミックアセンブリ42の頂板部57aに取り
付けられた2つの懸架用ブラケット64にロープ70を渡
し、ろ過容器40から上方へ引き上げればよい。
逆に、取付時にはロープ70で吊り下げたフィルタアセ
ンブリ42をろ過容器40のサポートリングに引掛けるまで
降ろし、その後押えスプリング50でフィルタアセンブリ
42をサポートリングに押し付けながら、蓋46を通しボル
トでろ過容器40に取り付ける。
なお、ろ過容器40の必要板厚は廃液ポンプの吐出圧力
に余裕を見た「設計圧力」により決められるためかなり
厚くなるが、カートリッジ式フィルタアセンブリ42は、
セラミックフィルタ58を流体が通過する時の差だけしか
作用しないため、極めて薄くできる。したがって、カー
トリッジフィルタ容器57自身に必要な鋼材量は少なくコ
ストも安いため、フィルタアセンブリ42毎に廃棄するこ
とが可能である。
次にこの発明の第2の実施例を第9図ないし第11図を
参照して説明する。
第9図は第2の実施例に係るろ過装置の断面図、第10
図は第9図のX−X断面図である。前記第1の実施例と
同様の部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略
する。
第2の実施例においては、ろ過容器40の内面にリブ71
が3箇所以上取り付けられる(第10図においては3箇
所)。また、カートリッジ式セラミックアセンブリ42A
の頂板部である上部支持部材72と底板部である下部支持
部材73はタイロッド74(第10図においては4本)で結合
される。
下部支持部材73の内部は、被処理液を導入するため中
空となっていて、一次側チャンバ52を形成している。ま
た、下部支持部材73の下部には流入口54へのコネクタ部
75がある。このコネクタ部75内部には、ストッパバルブ
76があり、押圧バネ77で押下げ力を受け、閉塞される。
しかしセラミックフィルタアセンブリ42Aを装着したと
き、流入口54に設けられたストッパ78に当接押し上げら
れ、ストッパバルブ76は通常は開いている。なお、流入
口54の内面は、精密に仕上げられ、コネクタ部75の下方
に取り付けられたOリング79により液密にシールされ
る。
この実施例においてはろ過容器40の下部支持部材73内
とセラミックフィルタ58の貫通孔59以外の箇所は二次側
チャンバ53となる。
流入口54から入ってきた廃水は下部支持部材61内の中
空を通ってセラミックフィルタ58の貫通孔59に至り、第
1の実施例と同様にしてろ過されたセラミックフィルタ
58外の二次側チャンバ53に出る。ろ過水は最終的に流出
口から容器40外に出る。
この実施例においてカートリッジ式セラミックフィル
タアセンブリ42Aを交換する場合には第11図に示すよう
に上部支持部材72に外側から取り付けられた懸架用ブラ
ケット80を吊り治具81で引張る。すると、下部支持部材
73内のバルブ76は流入口54内のストッパ板78とはずれ
て、押圧ばね77の押下げ力だけを受けるためコネクタ部
75を密閉する。このため下部支持部材73内の廃水が外に
漏れることはない。
新しいフィルタアセンブリ42Aを装填するときは吊り
治具81で吊したフィルタアセンブリ42Aをろ過容器40内
のリブ71に沿って下部支持部材73がろ過容器40の底部に
接するまで降下させる。この時バルブ76は流入口のスト
ッパ板78に当接して押圧ばね77の押下げ力に抗して上昇
し、コネクタ部75が開口する。
この実施例においては吊り治具を機械で遠隔自動操作
させれば、作業員の被曝をゼロにできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、複数本のセラミ
ックフィルタをまとめてカートシリッジ式セラミックの
フィルタアセンブリにすることにより、フィルタの交換
を円滑に行ない、作業員の被曝および廃水の容器内への
漏洩を減少させることができる。
また、セラミックフィルタの両端部とフィルタ容器の
頂板部および底板部との間にそれぞれガスケットを介装
したことにより、セラミックフィルタの両端部とフィル
タ容器の頂板部および底板部との間を液密に確実にシー
ルすることができるとともに、高温使用時におけるセラ
ミックフィルタの伸びが吸収可能であり、信頼性の高い
ろ過装置を提供することができる。
さらに、セラミックフィルタアセンブリのフィルタ容
器の頂板部に懸架用ブラケットを取り付けたことによ
り、セラミックフィルタアセンブリの取換作業が容易に
なる。
そして、蓋に一体に設けられた押え板でセラミックフ
ィルタアセンブリを押圧保持することにより、廃水側の
一次側チャンバとろ過水側の二次側チャンバとが液密に
区画され、廃水がろ過水に混入することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るろ過装置の断面図、第
2図ないし第4図はそれぞれ第1図のX,Y,Z部の拡大断
面図、第5図はセラミックフィルタの断面図、第6図は
セラミックフィルタの口径とろ過速度の関係を示すグラ
フ、第7図は第1図のろ過装置のフィルタ取替時の断面
図、第8図は本発明のろ過装置を用いたクラッド分離装
置の模式図、第9図は本発明の他の実施例に係るろ過装
置の断面図、第10図は第9図の要部拡大断面図、第11図
は第9図のろ過装置のフィルタ取替時の断面図、第12図
ないし第14図は従来のクラッド分離装置の模式図、第15
図および第16図はセラミックフィルタの斜視図、第17図
は従来のろ過装置の断面図、第18図は第17図のろ過装置
のフィルタ取替時の断面図である。 40……ろ過容器、42……カートリッジ式セラミックフィ
ルタアセンブリ、45……Oリング、57a,57b……支持部
材、58……セラミックフィルタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ろ過容器内に着脱自在に収容され、かつフ
    ィルタ容器内に複数のセラミックフィルタが収容されて
    構成したカートリッジ式セラミックフィルタアセンブリ
    と、上記ろ過容器の頂部開口を覆い、かつ上記セラミッ
    クフィルタアセンブリを押圧保持する押え板が一体に設
    けられた蓋と、上記セラミックフィルタアセンブリのフ
    ィルタ容器の頂板部に取り付けられた懸架用ブラケット
    と、上記セラミックフィルタの両端部と上記フィルタ容
    器の頂板部および底板部との間にそれぞれ介装されたガ
    スケットとを備え、上記セラミックフィルタアセンブリ
    によりろ過容器内を廃水側の一次側チャンバとろ過水側
    の二次側チャンバとに区画したことを特徴とするろ過装
    置。
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