JP2874611B2 - 腕部を有するu形鋼矢板のローラ矯正方法 - Google Patents
腕部を有するu形鋼矢板のローラ矯正方法Info
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Description
用に用いられるU形鋼矢板の中で、特にフランジ部と継
手部の間に腕部を有するU形鋼矢板のローラ矯正方法に
関するものである。
従来にあっても、すでにいくつか提案されており、例え
ば、特開昭61−63316 号公報には、U形鋼矢板のウェブ
部とフランジ部を狭持する矯正部を有する一対の上下矯
正ローラにおいて、上矯正ローラの矯正部の両側に隣接
してU形鋼矢板の継手部を拘束する継手拘束部を設ける
ことが提案されている。また、特開昭55−70418 号公報
でも同様の提案がされている。しかしながら、このよう
な従来技術においては、次のような問題が未解決で残さ
れている。
の矯正ローラ10は、ウェブ部12、フランジ部14、継手部
16の外側を拘束しながら上下、左右の曲げを繰り返すこ
とで行う曲げ矯正により矯正するよう、また継手部16の
外側を拘束するローラ18で製品の全幅の寸法を調整でき
るよう設計されている。前述のようにウェブ部、フラン
ジ部を拘束しながら曲げ矯正するため、製品断面形状は
変形することなく矯正される。
ように、継手部16とフランジ部14との間に腕部20を有す
るU形鋼矢板の場合、繰り返し曲げを行いながら矯正を
行うとき腕部20が非拘束のため、この腕部20はフランジ
部14との付け根部分で自由に塑性変形し、最終的にフラ
ンジ部と継手部の角度は目的とする製品断面とは異なる
ものとなってしまうことが判明した。本発明の目的は、
腕部を有するU形鋼矢板をローラ矯正するのに際し、断
面形状を変形させることなく矯正できるローラ矯正方法
を提供することにある。
するU形鋼矢板をローラ矯正するときの問題点について
種々検討を重ね、ウエブ部およびフランジ部だけを単に
全面的に断面拘束するだけでは不十分であり、検討を重
ねた結果、腕部も含めて断面拘束とすること、そして好
ましくはウェブ部、フランジ部、腕部を拘束するローラ
を上下ともに一体型とすることでそのような腕部の矯正
が精度よく行えることを知見して本発明を完成した。
部、継手部から成り、継手部とフランジ部の間に腕部を
有するU形鋼矢板のローラ矯正方法において、ウェブ
部、フランジ部に加え腕部を上下方向から拘束する上下
各々のローラが一体型になっている矯正ローラを使用す
ることを特徴とする、腕部を有するU形鋼矢板のローラ
矯正方法である。
継手部の間の腕部を拘束するとき、製品断面とは異なる
角度を付けて上下方向から拘束する矯正ローラを使用す
る。このように本発明によれば、腕部を有するU形鋼矢
板の上下、左右の曲げを繰り返えすことで曲げ矯正する
矯正ローラは、U形鋼矢板の上側を拘束するローラと下
側を拘束するローラで構成されており、上下方向よりウ
ェブ部、フランジ部、腕部のいずれをも、一体ローラで
拘束するのである。
の一例として、腕部を有するU形鋼矢板の矯正ローラの
組み込みの説明図である。図中、ウェブ部30、フランジ
部32、腕部34および継手部35を有するU形鋼矢板は、上
側ローラ36, 36、および下ローラ38,38、さらに外側ロ
ーラ40によってウェブ部、フランジ部に加え、腕部が拘
束されている。
角度が最終製品のそれと異なる場合、腕部34を拘束する
ローラ36、38にテーパをつけることにより繰り返し曲げ
矯正を行って製品と同様な角度になるように矯正しても
よい。
ローラの一例として、腕部を有するU形鋼矢板の矯正ロ
ーラを模式図で示す。図3の場合と比較してローラ36、
38にそれぞれ角度αのテーパが設けられているのが異な
る。
加え腕部を上下方向から拘束する矯正ローラを使用して
いるが、特に図4の場合には、フランジ部と継手部の間
の腕部を拘束するとき、製品断面とは異なる角度を付け
て上下方向から拘束する矯正ローラを使用している。
一体化したものとして示されているが、それらは分割し
たものを使用してもよい。ここで、そのような拘束によ
ってローラ矯正が効果的に行われる原理について説明す
ると次の通りである。
に、繰り返し曲げ矯正は上下ローラによる3点支持で行
われるが、支点が下側ローラに、そして力点が上側ロー
ラにある場合を考えると、図5に示すように、腕部34が
非拘束の場合は、腕部34とフランジ部32のなす角θは小
さくなる方向へ変形する。すなわち、図中、矢印方向に
腕部34が変形する。一方、拘束した場合の断面形状は変
形することなく維持される。
下側ローラにある場合では、図6に示すように、腕部34
が非拘束の場合は、腕部34とフランジ部36のなす角θは
大きくなる方向へ変形する。すなわち、図中、矢印方向
に腕部34が変形する。一方、拘束した場合の断面形状は
変形することなく維持される。
をしかもウエブ部およびフランジ部とともに、好ましく
は一体ローラで拘束することにより、上述の図5および
図6の場合のように成品断面形状を損なうことなく矯正
することができる。なお、従来にあっても腕部を有しな
いU形鋼矢板の曲げ矯正がウエブ、フランジ部拘束で行
われてきたが、本発明のそれと比較して次のような原理
上の相異点がみられる。すなわち、本発明によれば腕部
を有しないU形鋼矢板に比べて、曲げに対する剛性の高
い腕部を有するU形鋼矢板を継手部を除く全断面をロー
ルで孔型拘束することで、上下・左右の曲がりが容易に
除去できる。
いて具体的に説明する。 (実施例1)本例で使用したテスト材サンプルの断面およ
び全体形状は図7に示すが、その仕様は次の通りであっ
た。
部およびフランジ部のみを拘束する従来の矯正ローラを
使用した場合と、図3に示すように腕部をも上下ローラ
で拘束する本発明にかかる矯正ローラを使用した場合と
で、曲げ矯正後の断面形状について調査した。
ジ部、そして腕部をそれぞれ別々のローラで拘束した場
合、ウエブ部とフランジ部の境界部およびフランジと腕
部の境界部をローラで拘束することができないので、そ
のような非一体型ローラでは矯正効果が十分でなかっ
た。長手方向でのフランジ部と腕部の角度の関係を図
8、図9に、長手方向での全幅変動量の関係を図10に示
す。
水平面と腕部との角度 (θ) の変動量 (Δθ) をプロッ
トして示すグラフであり、図中、●で示す本発明例の場
合には長手方向の距離に関係なく、ほぼ一定であること
が分かる。図9は、別の腕部での図8と同様の関係を示
すグラフであり、▲で示すように、この場合にも本発明
では実質上の角度変動 (Δθ) は見られない。
を比較するグラフであり、この場合にも本発明では実質
上の変動は見られない。このように、本発明によれば、
従来法と比較して、フランジ部と腕部の角度、全幅の寸
法は、ほとんど変動がなく良好な結果となる。
かかる矯正ローラを使用した場合と、図4に示すローラ
にテーパをつけた場合(テーパ角度3°)とで、曲げ矯
正後の断面形状に相違があるか否かについて調査した。
図11、図12に、長手方向での全幅変動量の関係を図13に
それぞれグラフで示す。本例における仕様は次の通りで
あった。 サンプル長さ(L) :15.3m 上下曲がり量 :下反り 10mm/15.3m 全 幅 (W) : 640mm
するU形鋼矢板のローラ矯正において、断面形状 (全
幅、フランジ部と腕部の角度) を変形させることなくロ
ーラ矯正することができる。
みの説明図である。
ローラ組み込みの説明図である。
ローラの組み込みの説明図である。
ローラの説明図である。
(左側) を示すグラフである。
(右側) を示すグラフである。
る。
(左側) を示すグラフである。
(右側) を示すグラフである。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 ウェブ部、フランジ部、継手部から成
り、継手部とフランジ部の間に腕部を有するU形鋼矢板
のローラ矯正方法において、ウェブ部、フランジ部に加
え腕部を上下方向から拘束する上下各々のローラが一体
型になっている矯正ローラを使用することを特徴とす
る、腕部を有するU形鋼矢板のローラ矯正方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のローラ矯正方法におい
て、フランジ部と継手部の間の腕部を拘束するとき、製
品断面とは異なる角度を付けて上下方向から拘束する矯
正ローラを使用することを特徴とする腕部を有するU形
鋼矢板のローラー矯正方法。
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