JP2874246B2 - 副室式ディーゼルエンジン - Google Patents
副室式ディーゼルエンジンInfo
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- F02B23/06—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition the combustion space being arranged in working piston
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- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,主室と副室とを連絡孔で連通した副室式
ディーゼルエンジンに関する。
ディーゼルエンジンに関する。
従来,ピストンのピストンヘッド中央部を突出させて
衝突部を形成し,該衝突部の周囲を凹状のキャビティを
形成し,燃料の衝突噴流を利用した層状給気機関即ちOS
KA型の燃焼室を持つメタノールエンジンが開示されてい
る(例えば,「内燃機関」Vol.27,No.345,1988年7月,
頁35〜42参照)。該燃焼室を有する内燃機関では,燃焼
噴射ノズルの単孔ノズルから噴射された燃料をピストン
ヘッドの平らな突出部に衝突させて円盤状に拡散し,次
いでピストンの上昇によって生じるスキッシュ流のため
燃料はキャビティの下方に押し込めながら空気と混合し
て混合気を形成するものである。
衝突部を形成し,該衝突部の周囲を凹状のキャビティを
形成し,燃料の衝突噴流を利用した層状給気機関即ちOS
KA型の燃焼室を持つメタノールエンジンが開示されてい
る(例えば,「内燃機関」Vol.27,No.345,1988年7月,
頁35〜42参照)。該燃焼室を有する内燃機関では,燃焼
噴射ノズルの単孔ノズルから噴射された燃料をピストン
ヘッドの平らな突出部に衝突させて円盤状に拡散し,次
いでピストンの上昇によって生じるスキッシュ流のため
燃料はキャビティの下方に押し込めながら空気と混合し
て混合気を形成するものである。
また,実開昭58−79018号公報に開示された内燃機関
の燃焼室構造は,燃焼室の一部をセラミック製の円環状
部材で形成し,該円環状部材は燃焼室を横切る棒状部分
を有し,該棒状部分に発熱体を埋め込んだものである。
の燃焼室構造は,燃焼室の一部をセラミック製の円環状
部材で形成し,該円環状部材は燃焼室を横切る棒状部分
を有し,該棒状部分に発熱体を埋め込んだものである。
更に,本出願人に係わる出願である特願平1−182453
号(特開平3−50319号公報参照)には,副室に赤熱体
を設けた断熱アルコールエンジンについて開示されてい
る。該断熱アルコールエンジンは,低熱伝導率材から成
る断熱構造の燃焼室の内壁部,該燃焼室に配置したアル
コール燃料噴射ノズル,該噴射ノズルからの噴射アルコ
ールが衝突する前記内壁部の壁面に配置した高熱容量の
セラミック材から成る赤熱体,エンジンの作動状態を検
出するセンサー,及び該センサーからの検出値が所定の
設定値より低い信号値に応答して前記赤熱体をオフする
制御を行うコントローラから成るものである。
号(特開平3−50319号公報参照)には,副室に赤熱体
を設けた断熱アルコールエンジンについて開示されてい
る。該断熱アルコールエンジンは,低熱伝導率材から成
る断熱構造の燃焼室の内壁部,該燃焼室に配置したアル
コール燃料噴射ノズル,該噴射ノズルからの噴射アルコ
ールが衝突する前記内壁部の壁面に配置した高熱容量の
セラミック材から成る赤熱体,エンジンの作動状態を検
出するセンサー,及び該センサーからの検出値が所定の
設定値より低い信号値に応答して前記赤熱体をオフする
制御を行うコントローラから成るものである。
しかしながら,前掲実開昭58−79018号公報に開示さ
れた内燃機関の燃焼室構造は,副燃焼室に発熱体を設け
て燃料の気化を促進しているが,噴射燃料と空気との良
好な混合気を生成することを狙ったものではない。
れた内燃機関の燃焼室構造は,副燃焼室に発熱体を設け
て燃料の気化を促進しているが,噴射燃料と空気との良
好な混合気を生成することを狙ったものではない。
ところで,上記OSKA型の燃焼室を備えたピストンを用
いたエンジンは,単孔ノズルから噴射された燃料を衝突
させる衝突面はピストンヘッドの平らな突出部であり,
燃料が該突出部に衝突して円盤状に拡散するという現象
がある。そこで,燃料噴射ノズルから噴射した燃料が円
盤状に拡散する現象を副室に利用して,吸気と燃料との
良好な混合気を生成し,燃焼状態を良好にすることが考
えられる。更に,副室内に発熱体を設けて部分負荷時,
始動時の燃焼状態を更に向上させることが考えられる。
いたエンジンは,単孔ノズルから噴射された燃料を衝突
させる衝突面はピストンヘッドの平らな突出部であり,
燃料が該突出部に衝突して円盤状に拡散するという現象
がある。そこで,燃料噴射ノズルから噴射した燃料が円
盤状に拡散する現象を副室に利用して,吸気と燃料との
良好な混合気を生成し,燃焼状態を良好にすることが考
えられる。更に,副室内に発熱体を設けて部分負荷時,
始動時の燃焼状態を更に向上させることが考えられる。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであ
り,副室内での噴射燃料と空気との混合気を生成させる
のに,OSKA型の燃焼室による燃料噴霧軌跡のパターンに
着眼し,副室内に円板等の板体を配置し,該板体に燃料
噴射ノズルから燃料を低圧で噴射し,その噴射した燃料
を前記板体に衝突させて円形フィルム状に円均一に拡散
させ,且つ前記OSKA型の燃焼室による混合とは全く相違
する状態で,主室から連絡孔を通じて副室に導入する空
気にスワールを発生させないで流入させ,該流入空気の
流れ方向と円盤状に拡散して噴射される燃料の燃料噴射
方向とをほぼ直交状態に交叉させて混合を促進し,しか
も副室内を最適温度に調節制御するため,板体に発熱体
を設けて部分負荷等の低温時には該発熱体を加熱して前
記板体を直ちに上昇させ,前記発熱体に燃料を衝突させ
て着火燃焼を補助し,良好な燃焼を行わせて未燃燃料或
いは中間生成物の排出を防止し,副室で主なる燃焼を行
わせてNOXの生成を抑制する副室式ディーゼルエンジン
を提供することである。
り,副室内での噴射燃料と空気との混合気を生成させる
のに,OSKA型の燃焼室による燃料噴霧軌跡のパターンに
着眼し,副室内に円板等の板体を配置し,該板体に燃料
噴射ノズルから燃料を低圧で噴射し,その噴射した燃料
を前記板体に衝突させて円形フィルム状に円均一に拡散
させ,且つ前記OSKA型の燃焼室による混合とは全く相違
する状態で,主室から連絡孔を通じて副室に導入する空
気にスワールを発生させないで流入させ,該流入空気の
流れ方向と円盤状に拡散して噴射される燃料の燃料噴射
方向とをほぼ直交状態に交叉させて混合を促進し,しか
も副室内を最適温度に調節制御するため,板体に発熱体
を設けて部分負荷等の低温時には該発熱体を加熱して前
記板体を直ちに上昇させ,前記発熱体に燃料を衝突させ
て着火燃焼を補助し,良好な燃焼を行わせて未燃燃料或
いは中間生成物の排出を防止し,副室で主なる燃焼を行
わせてNOXの生成を抑制する副室式ディーゼルエンジン
を提供することである。
この発明は,上記目的を達成するため,次のように構
成されている。即ち,この発明は,シリンダヘッドに配
置した副室,該副室と主室とを連通すると共に前記主室
から前記副室へ流入する空気にスワールを与えない構造
に形成された連絡孔,前記副室の中心軸上で前記連絡孔
の方向に燃料を噴射する単噴孔を備えた燃料噴射ノズ
ル,前記副室内に配置された耐熱性の板体,及び前記板
体に設けられた発熱体を有し,前記燃料噴射ノズルの前
記単噴孔から低圧で噴射された噴射液状燃料を前記板体
に衝突させて円盤状に均一な燃料フィルムとして拡散さ
せ,該燃料フィルムと前記副室へ流入した前記空気とを
直交状態に交叉させて混合を促進することを特徴とする
副室式ディーゼルエンジンに関する。
成されている。即ち,この発明は,シリンダヘッドに配
置した副室,該副室と主室とを連通すると共に前記主室
から前記副室へ流入する空気にスワールを与えない構造
に形成された連絡孔,前記副室の中心軸上で前記連絡孔
の方向に燃料を噴射する単噴孔を備えた燃料噴射ノズ
ル,前記副室内に配置された耐熱性の板体,及び前記板
体に設けられた発熱体を有し,前記燃料噴射ノズルの前
記単噴孔から低圧で噴射された噴射液状燃料を前記板体
に衝突させて円盤状に均一な燃料フィルムとして拡散さ
せ,該燃料フィルムと前記副室へ流入した前記空気とを
直交状態に交叉させて混合を促進することを特徴とする
副室式ディーゼルエンジンに関する。
また,前記板体は前記燃料噴射ノズルの前記単噴孔と
前記連絡孔とを結ぶ軸線上にほぼ直交状態に配置され,
前記板体は前記副室の壁体に固定され且つ流体通口を備
えたブラケットによって支持されている。
前記連絡孔とを結ぶ軸線上にほぼ直交状態に配置され,
前記板体は前記副室の壁体に固定され且つ流体通口を備
えたブラケットによって支持されている。
更に,この副室式ディーゼルエンジンは,エンジンの
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる検
出信号に応答して前記発熱体をオン・オフする制御を行
うコントローラを有するものである。
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる検
出信号に応答して前記発熱体をオン・オフする制御を行
うコントローラを有するものである。
この発明による副室式ディーゼルエンジンは,上記の
ように構成されているので,燃料噴射ノズルの単噴孔か
ら低圧で噴射された液状燃料は板体に衝突して円盤状に
均一に拡散する。そこで,主室から連絡孔を通じて副室
にスワールを発生させないで流入する空気の流入方向と
円盤状に拡散して噴射される燃料の燃料噴射方向とは直
交状態に交叉し,混合が促進される。また,前記副室内
の前記板体を最適温度に調節するため,前記板体に発熱
体を設けて部分負荷等の低温時には前記発熱体を加熱し
て前記板体を直ちに上昇させ,良好な燃焼を行わせて未
燃燃料或いは中間生成物の排出を防止し,前記副室で主
なる燃焼を行わせてNOXの生成を抑制することができ
る。
ように構成されているので,燃料噴射ノズルの単噴孔か
ら低圧で噴射された液状燃料は板体に衝突して円盤状に
均一に拡散する。そこで,主室から連絡孔を通じて副室
にスワールを発生させないで流入する空気の流入方向と
円盤状に拡散して噴射される燃料の燃料噴射方向とは直
交状態に交叉し,混合が促進される。また,前記副室内
の前記板体を最適温度に調節するため,前記板体に発熱
体を設けて部分負荷等の低温時には前記発熱体を加熱し
て前記板体を直ちに上昇させ,良好な燃焼を行わせて未
燃燃料或いは中間生成物の排出を防止し,前記副室で主
なる燃焼を行わせてNOXの生成を抑制することができ
る。
また,この副室式ディーゼルエンジンは,エンジンの
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる所
定値以下の部分負荷等の検出信号に応答して前記発熱体
をオンするコントローラを有するので,エンジンが部分
負荷時等の低温時には,前記発熱体の加熱によって燃料
への着火燃焼が確実に且つ迅速に達成され,未燃ガスの
発生を抑制でき,始動性を向上でき,エンジン効率を向
上できる。
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる所
定値以下の部分負荷等の検出信号に応答して前記発熱体
をオンするコントローラを有するので,エンジンが部分
負荷時等の低温時には,前記発熱体の加熱によって燃料
への着火燃焼が確実に且つ迅速に達成され,未燃ガスの
発生を抑制でき,始動性を向上でき,エンジン効率を向
上できる。
また,燃料噴射ノズルの単噴孔からの液状燃料の噴射
系は,液状で燃料を噴射させるため,大径の噴孔を使用
でき,短時間に燃料噴射を行うことができると共に,薄
い燃料フィルムに直角に空気流を衝突させるため混合気
の生成が早く,従って燃焼も速やかに行われ,サイクル
効率的に優れたものとなる。
系は,液状で燃料を噴射させるため,大径の噴孔を使用
でき,短時間に燃料噴射を行うことができると共に,薄
い燃料フィルムに直角に空気流を衝突させるため混合気
の生成が早く,従って燃焼も速やかに行われ,サイクル
効率的に優れたものとなる。
以下,図面を参照して,この発明による副室式ディー
ゼルエンジンの実施例を説明する。
ゼルエンジンの実施例を説明する。
第1図はこの発明による副室式ディーゼルエンジンの
一実施例を示す断面図,及び第2図は第1図の副室に配
置した板体の一例を示す平面図である。
一実施例を示す断面図,及び第2図は第1図の副室に配
置した板体の一例を示す平面図である。
第1図に示すように,この副室式ディーゼルエンジン
は,主室1,主室1の上方に配置された副室2及び副室2
の中央部に噴口17を開口する燃料噴射ノズル4から成
る。副室2を構成する壁体5は,シリンダヘッド3に形
成された穴部9に配置されている。シリンダヘッド3は
ガスケット30を介してシリンダブロック8に固定されて
いる。シリンダブロック8に形成したシリンダにはシリ
ンダライナ10が嵌合している。主室1は,シリンダヘッ
ド3のヘッド下面部,シリンダライナ10及びピストン11
のピストンヘッド上面に囲まれる領域で形成される。主
室1と副室2とを連通する連絡孔16は,シリンダヘッド
3の下面部に形成されている。ここで,副室2及び連絡
孔16を断熱構造に構成してもよいものである。
は,主室1,主室1の上方に配置された副室2及び副室2
の中央部に噴口17を開口する燃料噴射ノズル4から成
る。副室2を構成する壁体5は,シリンダヘッド3に形
成された穴部9に配置されている。シリンダヘッド3は
ガスケット30を介してシリンダブロック8に固定されて
いる。シリンダブロック8に形成したシリンダにはシリ
ンダライナ10が嵌合している。主室1は,シリンダヘッ
ド3のヘッド下面部,シリンダライナ10及びピストン11
のピストンヘッド上面に囲まれる領域で形成される。主
室1と副室2とを連通する連絡孔16は,シリンダヘッド
3の下面部に形成されている。ここで,副室2及び連絡
孔16を断熱構造に構成してもよいものである。
主室1を副室2に連通する連絡孔16は,シリンダヘッ
ド下面に対して直角に形成され,主室1から副室2に流
入する吸気にスワールが発生しないように押し込む状態
に導入される。また,副室2を構成する壁体5は,図で
は,上部壁体5Aと下部壁体5Bから構成されているが,該
構造に限らず,例えば,軸線方向に二分割した壁体で構
成することもできる。また,副室2及び連絡孔16は鋳込
みによって形成してもよいものである。
ド下面に対して直角に形成され,主室1から副室2に流
入する吸気にスワールが発生しないように押し込む状態
に導入される。また,副室2を構成する壁体5は,図で
は,上部壁体5Aと下部壁体5Bから構成されているが,該
構造に限らず,例えば,軸線方向に二分割した壁体で構
成することもできる。また,副室2及び連絡孔16は鋳込
みによって形成してもよいものである。
シリンダヘッド3には排気ポート14が形成され,排気
ポート14には排気バルブ13がバルブガイドに案内されて
開閉作動するように配置されている。また,この副室式
ディーゼルエンジンにおいて,吸気ポートは,図示して
いないが,吸気ポートをシリンダヘッドに形成してもよ
く,或いはシリンダライナが嵌合したシリンダブロック
の下部に形成して2サイクルエンジンとしてもよい。
ポート14には排気バルブ13がバルブガイドに案内されて
開閉作動するように配置されている。また,この副室式
ディーゼルエンジンにおいて,吸気ポートは,図示して
いないが,吸気ポートをシリンダヘッドに形成してもよ
く,或いはシリンダライナが嵌合したシリンダブロック
の下部に形成して2サイクルエンジンとしてもよい。
この副室式ディーゼルエンジンは,特に,副室2の構
造及びその製造に特徴を有している。この副室式ディー
ゼルエンジンは,シリンダヘッド3に配置した副室2,副
室2と主室1とを連通する連絡孔16,副室2の中心軸上
に燃料を噴射する燃料噴射ノズル4,燃料噴射ノズル4か
ら噴射した燃料を衝突させるため副室2内に燃料噴射方
向にほぼ直交状態に配置された円板等の板体6,及び板体
6に設けた発熱体21を有している。板体6は,燃料噴射
ノズル4の噴口17から噴射された燃料の燃料噴射方向
と,連絡孔16の中央部とを結ぶ軸線上に配置されてい
る。
造及びその製造に特徴を有している。この副室式ディー
ゼルエンジンは,シリンダヘッド3に配置した副室2,副
室2と主室1とを連通する連絡孔16,副室2の中心軸上
に燃料を噴射する燃料噴射ノズル4,燃料噴射ノズル4か
ら噴射した燃料を衝突させるため副室2内に燃料噴射方
向にほぼ直交状態に配置された円板等の板体6,及び板体
6に設けた発熱体21を有している。板体6は,燃料噴射
ノズル4の噴口17から噴射された燃料の燃料噴射方向
と,連絡孔16の中央部とを結ぶ軸線上に配置されてい
る。
板体6は,副室2の壁体5に周囲部を固定したブラケ
ット7によって支持されている。ブラケット7には,特
に,第2図に示すように,主室1から副室2に流入する
吸気,副室2から主室1へ噴出する火炎等の流体を通す
ための流体通口12を備えている。発熱体21は,例えば,
耐熱性,断熱性,耐変形性に富んだ窒化珪素(Si
3N4),炭化珪素(SiC),複合材等のセラミック材料か
ら成る板体6にタングステン等の導電体を埋め込んだグ
ロープラグ,ホットプラグ,ヒータ等で構成することが
できる。しかも,燃料噴射ノズル4は,シリンダヘッド
3に形成した取付孔19及び壁体5に形成した取付孔18を
貫通し,燃料噴射ノズル4の噴口17が壁体5上面に板体
6に対向して開口している。
ット7によって支持されている。ブラケット7には,特
に,第2図に示すように,主室1から副室2に流入する
吸気,副室2から主室1へ噴出する火炎等の流体を通す
ための流体通口12を備えている。発熱体21は,例えば,
耐熱性,断熱性,耐変形性に富んだ窒化珪素(Si
3N4),炭化珪素(SiC),複合材等のセラミック材料か
ら成る板体6にタングステン等の導電体を埋め込んだグ
ロープラグ,ホットプラグ,ヒータ等で構成することが
できる。しかも,燃料噴射ノズル4は,シリンダヘッド
3に形成した取付孔19及び壁体5に形成した取付孔18を
貫通し,燃料噴射ノズル4の噴口17が壁体5上面に板体
6に対向して開口している。
板体6に設けた発熱体21は,電源26よりライン27を通
じて電流が供給され,コントローラ20からの指令でスイ
ッチ25がオン・オフされることによって通電或いは遮断
され,それによって,板体6の温度コントロールが行わ
れる。即ち,発熱体21の導電体に電流を流すことによっ
て板体6が加熱される。
じて電流が供給され,コントローラ20からの指令でスイ
ッチ25がオン・オフされることによって通電或いは遮断
され,それによって,板体6の温度コントロールが行わ
れる。即ち,発熱体21の導電体に電流を流すことによっ
て板体6が加熱される。
コントローラ20には,エンジン作動状態を検出する各
センサーからの検出信号が入力され,例えば,板体6の
温度或いは副室2の壁温を検出する温度センサー24から
の温度検出信号,エンジン回転数を検出する回転センサ
ー23からの回転検出信号,及びエンジン負荷を検出する
負荷センサー22からの負荷検出信号が入力される。温度
センサー24の温度検出は,例えば,発熱体21の抵抗値を
測定して温度を予測することで検出でき,或いは副室2
の壁体5にサーミスター等の測温センサーを設けて検出
することができる。エンジン回転数は,回転センサーで
クランクシャフトの回転数を測定することで検出でき
る。また,エンジン負荷は,アクセルペダルの踏み込み
量或いは燃料噴射ノズル4から噴射した燃料流量を測定
することで検出できる。
センサーからの検出信号が入力され,例えば,板体6の
温度或いは副室2の壁温を検出する温度センサー24から
の温度検出信号,エンジン回転数を検出する回転センサ
ー23からの回転検出信号,及びエンジン負荷を検出する
負荷センサー22からの負荷検出信号が入力される。温度
センサー24の温度検出は,例えば,発熱体21の抵抗値を
測定して温度を予測することで検出でき,或いは副室2
の壁体5にサーミスター等の測温センサーを設けて検出
することができる。エンジン回転数は,回転センサーで
クランクシャフトの回転数を測定することで検出でき
る。また,エンジン負荷は,アクセルペダルの踏み込み
量或いは燃料噴射ノズル4から噴射した燃料流量を測定
することで検出できる。
コントローラ20は,各センサーからの各検出信号を受
け,該検出信号に応答して発熱体21のスイッチ25をオン
・オフする制御を行う。例えば,エンジンが部分負荷
時,始動時等には,板体6の温度が低く,HC,未燃ガス等
が発生し,始動性,エンジン効率等が低下する可能性が
あるので,コントローラ20は発熱体21をオンし,発熱体
21を通電して板体6を加熱し,噴射燃料の気化を促進す
ると共に,始動性及び着火性を向上し,失火の発生を防
止する。
け,該検出信号に応答して発熱体21のスイッチ25をオン
・オフする制御を行う。例えば,エンジンが部分負荷
時,始動時等には,板体6の温度が低く,HC,未燃ガス等
が発生し,始動性,エンジン効率等が低下する可能性が
あるので,コントローラ20は発熱体21をオンし,発熱体
21を通電して板体6を加熱し,噴射燃料の気化を促進す
ると共に,始動性及び着火性を向上し,失火の発生を防
止する。
また,燃料噴射ノズル4の噴口17は,単噴孔に形成さ
れており,液状燃料は燃料噴射ノズル4から低圧で噴射
される。低圧で噴射された噴射燃料は,気化することな
く液状のままで板体6の平らな面に衝突し,該面に沿っ
て円盤状の軌跡15即ち燃料フィルムになって副室2内に
拡散する。そこで,主室1から副室2へ流入する非スワ
ール状態の空気流動と混合し,着火すると共に気化して
燃焼する。この円形のフィルムは外周部になるほど燃料
は希薄になり,外周部に行くほど燃料は空気との混合が
速くなる。しかも,円形の燃料フィルムの外周部に位置
する燃料は噴射時期が早く,活性化の時間及び気化の時
間が長くなっている。そして,燃料フィルムは外周部か
ら中心部に向かって燃料が行われる。
れており,液状燃料は燃料噴射ノズル4から低圧で噴射
される。低圧で噴射された噴射燃料は,気化することな
く液状のままで板体6の平らな面に衝突し,該面に沿っ
て円盤状の軌跡15即ち燃料フィルムになって副室2内に
拡散する。そこで,主室1から副室2へ流入する非スワ
ール状態の空気流動と混合し,着火すると共に気化して
燃焼する。この円形のフィルムは外周部になるほど燃料
は希薄になり,外周部に行くほど燃料は空気との混合が
速くなる。しかも,円形の燃料フィルムの外周部に位置
する燃料は噴射時期が早く,活性化の時間及び気化の時
間が長くなっている。そして,燃料フィルムは外周部か
ら中心部に向かって燃料が行われる。
また,エンジンの作動状態が低速低負荷時等には,板
体6が低温であると,板体6に衝突して付着した燃料は
未燃ガスとして副室2から主室1に吹き出されるが,低
速低負荷時等でも発熱体21を加熱して直ちに副室2内の
板体6の温度上昇を達成し,板体6を高温にして未燃ガ
スの発生を抑制すると共に,未燃ガスが主室1に吹き出
されたとしても,該未燃ガスを主室1で完全燃焼して排
気ポート14から排気できるようにすることができる。
体6が低温であると,板体6に衝突して付着した燃料は
未燃ガスとして副室2から主室1に吹き出されるが,低
速低負荷時等でも発熱体21を加熱して直ちに副室2内の
板体6の温度上昇を達成し,板体6を高温にして未燃ガ
スの発生を抑制すると共に,未燃ガスが主室1に吹き出
されたとしても,該未燃ガスを主室1で完全燃焼して排
気ポート14から排気できるようにすることができる。
この副室式ディーゼルエンジンは,場合によっては,
副室2及び連絡孔16を高度の断熱構造に構成して副室2
及び連絡孔16を高温に維持することもできる。副室2及
び連絡孔16が断熱構造に構成される場合には,副室2及
び連絡孔16の壁体5を,図示していないが,例えば,チ
タン酸アルミニウム,チタン酸カリウム等の低熱伝導材
料から成る断熱部材,該断熱部材の外周に嵌合した金属
製外筒,及び断熱部材の内面に配置した窒化珪素,炭化
珪素,複合材料等の耐熱性のセラミック材料から成る内
壁体から構成することができる。
副室2及び連絡孔16を高度の断熱構造に構成して副室2
及び連絡孔16を高温に維持することもできる。副室2及
び連絡孔16が断熱構造に構成される場合には,副室2及
び連絡孔16の壁体5を,図示していないが,例えば,チ
タン酸アルミニウム,チタン酸カリウム等の低熱伝導材
料から成る断熱部材,該断熱部材の外周に嵌合した金属
製外筒,及び断熱部材の内面に配置した窒化珪素,炭化
珪素,複合材料等の耐熱性のセラミック材料から成る内
壁体から構成することができる。
次に,第1図,第2図及び第3図を参照して,この発
明による副室式ディーゼルエンジンの作動について説明
する。第3図はこの発明による副室式ディーゼルエンジ
ンの作動の一例を示す処理フロー図である。
明による副室式ディーゼルエンジンの作動について説明
する。第3図はこの発明による副室式ディーゼルエンジ
ンの作動の一例を示す処理フロー図である。
エンジンの始動によって,燃料噴射ポンプ等が駆動制
御される。まず,第1ステップとして,エンジンを駆動
すると,回転センサー23によってエンジン回転数NEが検
出され,該検出信号はコントローラ20に入力され,負荷
センサー22によってエンジン負荷LEが検出され,該検出
信号はコントローラ20に入力され,更に,温度センサー
24によって副室2或いは板体6の壁温TEが検出され,該
検出信号はコントローラ20に入力される(ステップ3
0)。
御される。まず,第1ステップとして,エンジンを駆動
すると,回転センサー23によってエンジン回転数NEが検
出され,該検出信号はコントローラ20に入力され,負荷
センサー22によってエンジン負荷LEが検出され,該検出
信号はコントローラ20に入力され,更に,温度センサー
24によって副室2或いは板体6の壁温TEが検出され,該
検出信号はコントローラ20に入力される(ステップ3
0)。
コントローラ20において,回転センサー23によって検
出されたエンジン回転数NEが予め計算された所定の回転
数NE0より大きいか否かを比較して判断する(ステップ3
1)。
出されたエンジン回転数NEが予め計算された所定の回転
数NE0より大きいか否かを比較して判断する(ステップ3
1)。
エンジン回転数NEが所定の回転数NE0より小さい場合
には,エンジンは低速時であり,副室2内に配置された
板体6は高温度になっていないので,燃料噴射ノズル4
から燃料を板体6に噴射して衝突させても,噴射燃料は
壁面から気化熱を奪うことはできない。そこで,コント
ローラ20からの指令によって発熱体21をオンし,発熱体
21の導電体に電流を供給する。電流を供給された発熱体
21は電力によって加熱され,板体6は高温度になる(ス
テップ35)。
には,エンジンは低速時であり,副室2内に配置された
板体6は高温度になっていないので,燃料噴射ノズル4
から燃料を板体6に噴射して衝突させても,噴射燃料は
壁面から気化熱を奪うことはできない。そこで,コント
ローラ20からの指令によって発熱体21をオンし,発熱体
21の導電体に電流を供給する。電流を供給された発熱体
21は電力によって加熱され,板体6は高温度になる(ス
テップ35)。
エンジン回転数NEが所定の回転数NE0より大きい場合
には,エンジンは高速時であり,板体6は高温度になっ
ていると判断し,次いで,負荷センサー22によってエン
ジン負荷LEを検出し,コントローラ20においてエンジン
負荷LEが予め計算された所定のエンジン負荷LE0より大
きいか否かを比較して判断する(ステップ32)。
には,エンジンは高速時であり,板体6は高温度になっ
ていると判断し,次いで,負荷センサー22によってエン
ジン負荷LEを検出し,コントローラ20においてエンジン
負荷LEが予め計算された所定のエンジン負荷LE0より大
きいか否かを比較して判断する(ステップ32)。
エンジン負荷LEが所定のエンジン負荷LE0より小さい
場合には,エンジンは低負荷時であり,副室2内の板体
6は高温度になっていないので,燃料噴射ノズル4から
燃料を板体6に噴射して衝突させても,噴射燃料は壁面
から気化熱を奪うことができない。そこで,コントロー
ラ20からの指令によって発熱体21の導電体に電流を供給
する(ステップ35)。電流を供給された発熱体21は,電
力によって加熱され,板体6が高温度になり,燃料噴射
ノズル4から噴射された燃料は,電力によって加熱され
た発熱体21及び板体6に衝突し,該板体6によって着火
燃焼を促進することができ,HC,未燃ガス等の発生を防止
できる。
場合には,エンジンは低負荷時であり,副室2内の板体
6は高温度になっていないので,燃料噴射ノズル4から
燃料を板体6に噴射して衝突させても,噴射燃料は壁面
から気化熱を奪うことができない。そこで,コントロー
ラ20からの指令によって発熱体21の導電体に電流を供給
する(ステップ35)。電流を供給された発熱体21は,電
力によって加熱され,板体6が高温度になり,燃料噴射
ノズル4から噴射された燃料は,電力によって加熱され
た発熱体21及び板体6に衝突し,該板体6によって着火
燃焼を促進することができ,HC,未燃ガス等の発生を防止
できる。
また,エンジン負荷LEが所定のエンジン負荷LE0より
大きい場合には,エンジンは高速高負荷時であり,燃焼
が盛んに行われている状態であると判断して,次いで,
温度センサー24によって壁温TEを検出し,コントローラ
20において該壁温TEが予め計算された所定の壁温TE0よ
り大きいか否かを比較して判断する(ステップ33)。
大きい場合には,エンジンは高速高負荷時であり,燃焼
が盛んに行われている状態であると判断して,次いで,
温度センサー24によって壁温TEを検出し,コントローラ
20において該壁温TEが予め計算された所定の壁温TE0よ
り大きいか否かを比較して判断する(ステップ33)。
副室2或いは板体6の壁温TEが所定の壁温TE0より小
さい場合には,板体6は低温で高温度になっていないの
で,燃料噴射ノズル4から燃料を板体6に噴射して衝突
させても,噴射燃料は壁面から気化熱を奪うことができ
ない。そこで,コントローラ20からの指令によって発熱
体21の導電体に電流を供給する(ステップ35)。電流を
供給された発熱体21は,電力によって加熱され,板体6
が高温度になり,そこで,燃料噴射ノズル4から噴射さ
れた燃料は,電力によって加熱された発熱体21及び板体
6に衝突し,該板体6によって着火燃焼を促進すること
ができ,HC,未燃ガス等の発生を防止できる。
さい場合には,板体6は低温で高温度になっていないの
で,燃料噴射ノズル4から燃料を板体6に噴射して衝突
させても,噴射燃料は壁面から気化熱を奪うことができ
ない。そこで,コントローラ20からの指令によって発熱
体21の導電体に電流を供給する(ステップ35)。電流を
供給された発熱体21は,電力によって加熱され,板体6
が高温度になり,そこで,燃料噴射ノズル4から噴射さ
れた燃料は,電力によって加熱された発熱体21及び板体
6に衝突し,該板体6によって着火燃焼を促進すること
ができ,HC,未燃ガス等の発生を防止できる。
また,副室2或いは板体6の壁温TEが所定の壁温TE0
より大きい場合には,副室2は高温度であり,燃焼が盛
んに行われている状態であり,板体6は高温度になって
いる。そこで,発熱体21をオンして加熱しなくても,噴
射燃料は,良好に気化が促進され,良好に着火燃焼でき
る状態になっているから,コントローラ20の指令によっ
て発熱体21の導電体へ供給する電流を停止し,即ち,発
熱体21をオフ状態にする(ステップ34)。そこで,燃料
噴射ノズル4から噴射される燃料は,燃焼ガスによって
加熱された板体6に衝突し,板体6から十分な熱を奪っ
て気化し,円形のフィルム状に拡散した液状燃料は吸気
と良好な混合気が生成され,着火燃焼は促進され,HC,中
間生成物等の未燃ガスの発生を防止でき,始動性を向上
でき,エンジン効率を向上できる。
より大きい場合には,副室2は高温度であり,燃焼が盛
んに行われている状態であり,板体6は高温度になって
いる。そこで,発熱体21をオンして加熱しなくても,噴
射燃料は,良好に気化が促進され,良好に着火燃焼でき
る状態になっているから,コントローラ20の指令によっ
て発熱体21の導電体へ供給する電流を停止し,即ち,発
熱体21をオフ状態にする(ステップ34)。そこで,燃料
噴射ノズル4から噴射される燃料は,燃焼ガスによって
加熱された板体6に衝突し,板体6から十分な熱を奪っ
て気化し,円形のフィルム状に拡散した液状燃料は吸気
と良好な混合気が生成され,着火燃焼は促進され,HC,中
間生成物等の未燃ガスの発生を防止でき,始動性を向上
でき,エンジン効率を向上できる。
〔発明の効果〕 この発明による副室式ディーゼルエンジンは,上記の
ように構成されているので,燃料噴射ノズルから低圧で
噴射された液状燃料は副室内の板体に衝突して前記板体
の平らな面に沿って円盤形状のフィルムとなって均一に
拡散する。この時,前記板体が部分負荷等の低温である
と,前記発熱体によって前記板体が加熱されるので,前
記板体を直ちに上昇させて高温状態に維持され,前記板
体に衝突した噴射燃料は十分に気化熱を吸収して円盤形
状のフィルムとなって均一に拡散し,前記主室から前記
連絡孔を通じて前記副室にスワールを発生させないで流
入した空気の流れ方向と円盤状に拡散して噴射された燃
料フィルムの燃料噴射方向とは直交状態に交叉し,混合
が促進されると共に,直ちに着火燃焼することができ,
良好な燃焼を行わせて未燃燃料或いは中間生成物の排出
を防止できる。
ように構成されているので,燃料噴射ノズルから低圧で
噴射された液状燃料は副室内の板体に衝突して前記板体
の平らな面に沿って円盤形状のフィルムとなって均一に
拡散する。この時,前記板体が部分負荷等の低温である
と,前記発熱体によって前記板体が加熱されるので,前
記板体を直ちに上昇させて高温状態に維持され,前記板
体に衝突した噴射燃料は十分に気化熱を吸収して円盤形
状のフィルムとなって均一に拡散し,前記主室から前記
連絡孔を通じて前記副室にスワールを発生させないで流
入した空気の流れ方向と円盤状に拡散して噴射された燃
料フィルムの燃料噴射方向とは直交状態に交叉し,混合
が促進されると共に,直ちに着火燃焼することができ,
良好な燃焼を行わせて未燃燃料或いは中間生成物の排出
を防止できる。
エンジンの作動状態が低速低負荷時等には,前記板体
が低温であるが,前記発熱体がオンされ前記板体が加熱
されるので,前記板体に衝突した液状噴射燃料は十分な
気化熱を吸収できるようになり,また,このディーゼル
エンジンの燃焼室は副室式であるため,上記のように副
室内で燃焼される場合,燃料過濃として燃焼され,NOXの
生成を抑制することができ,次いで前記副室から前記主
室へ火炎を吹き出すことによって燃料当量比は急激に低
下し且つ燃焼温度が低下するので,NOXの生成を一層抑制
することができる。
が低温であるが,前記発熱体がオンされ前記板体が加熱
されるので,前記板体に衝突した液状噴射燃料は十分な
気化熱を吸収できるようになり,また,このディーゼル
エンジンの燃焼室は副室式であるため,上記のように副
室内で燃焼される場合,燃料過濃として燃焼され,NOXの
生成を抑制することができ,次いで前記副室から前記主
室へ火炎を吹き出すことによって燃料当量比は急激に低
下し且つ燃焼温度が低下するので,NOXの生成を一層抑制
することができる。
具体的には,円盤状の燃料フィルムは外周部になるほ
ど燃料が希薄になっており,外周部に行くほど燃料は空
気との混合が速くなる。しかも,円形の燃料フィルムの
外周部に位置する燃料は噴射時期が早く,活性化の時間
及び気化の時間が長くなっている。そして,燃料フィル
ムは外周部から中心部に向かって燃焼が行われ,燃料は
前記副室において良好な燃焼状態になり,前記副室で主
とした燃焼が行われる。
ど燃料が希薄になっており,外周部に行くほど燃料は空
気との混合が速くなる。しかも,円形の燃料フィルムの
外周部に位置する燃料は噴射時期が早く,活性化の時間
及び気化の時間が長くなっている。そして,燃料フィル
ムは外周部から中心部に向かって燃焼が行われ,燃料は
前記副室において良好な燃焼状態になり,前記副室で主
とした燃焼が行われる。
また,前記板体は前記燃料噴射ノズルの噴口と前記連
絡孔とを結ぶ軸線上にほぼ直交状態に配置され,前記板
体は前記副室の壁体に固定され且つ流体通口を備えたブ
ラケットによって支持されているので,前記板体に噴射
した噴射燃料は好ましい円形のフィルム状に拡散でき
る。更に,前記ブラケットで確実に前記副室内に前記板
体を配置でき,しかも前記ブラケットは大きな前記流体
通口を備えているので,前記ブラケットが流体の流れの
障害になることもなく,前記主室から前記副室内に非ス
ワール状態で空気は導入される。また,前記副室から前
記主室へ火炎はスムースに吹き出される。
絡孔とを結ぶ軸線上にほぼ直交状態に配置され,前記板
体は前記副室の壁体に固定され且つ流体通口を備えたブ
ラケットによって支持されているので,前記板体に噴射
した噴射燃料は好ましい円形のフィルム状に拡散でき
る。更に,前記ブラケットで確実に前記副室内に前記板
体を配置でき,しかも前記ブラケットは大きな前記流体
通口を備えているので,前記ブラケットが流体の流れの
障害になることもなく,前記主室から前記副室内に非ス
ワール状態で空気は導入される。また,前記副室から前
記主室へ火炎はスムースに吹き出される。
また,この副室式ディーゼルエンジンは,エンジンの
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる検
出信号に応答して前記発熱体をオン・オフする制御を行
うコントローラを有するので,エンジンが部分負荷時等
の低温時には,前記発熱体の加熱によって燃料への着火
燃焼が確実に且つ迅速に達成され,未燃ガスの発生を抑
制でき,始動性を向上でき,エンジン効率を向上でき
る。即ち,エンジンの作動状態の検出値が所定の設定値
より高い信号値,言い換えれば,エンジンの高速高負荷
時には,前記副室内の前記板体は高温度になっているの
で,前記発熱体に電流を流して加熱しなくても,燃料は
良好に気化して確実に着火燃焼できるから,前記発熱体
はオフ状態にし,噴射燃料に十分な気化熱を与え,良好
な混合気を生成して着火燃焼をスムースに行わせる。
作動状態を検出するセンサー,及び該センサーによる検
出信号に応答して前記発熱体をオン・オフする制御を行
うコントローラを有するので,エンジンが部分負荷時等
の低温時には,前記発熱体の加熱によって燃料への着火
燃焼が確実に且つ迅速に達成され,未燃ガスの発生を抑
制でき,始動性を向上でき,エンジン効率を向上でき
る。即ち,エンジンの作動状態の検出値が所定の設定値
より高い信号値,言い換えれば,エンジンの高速高負荷
時には,前記副室内の前記板体は高温度になっているの
で,前記発熱体に電流を流して加熱しなくても,燃料は
良好に気化して確実に着火燃焼できるから,前記発熱体
はオフ状態にし,噴射燃料に十分な気化熱を与え,良好
な混合気を生成して着火燃焼をスムースに行わせる。
また,エンジンの作動状態の検出値が所定の設定値よ
り低い信号値,言い換えれば,エンジンの低速低負荷時
には,前記副室内の前記板体は高温度になっていないの
で,該作動状態に応答してコントローラからの指令によ
って前記発熱体に電流を流して前記板体を加熱し,加熱
された前記板体に噴射燃料を衝突させて着火燃焼をアシ
ストし,噴射された燃料をスムースに着火燃焼させ,HC
等の未燃ガスの発生を防止し,始動性,エンジン効率を
向上させる。
り低い信号値,言い換えれば,エンジンの低速低負荷時
には,前記副室内の前記板体は高温度になっていないの
で,該作動状態に応答してコントローラからの指令によ
って前記発熱体に電流を流して前記板体を加熱し,加熱
された前記板体に噴射燃料を衝突させて着火燃焼をアシ
ストし,噴射された燃料をスムースに着火燃焼させ,HC
等の未燃ガスの発生を防止し,始動性,エンジン効率を
向上させる。
それ故に,この発明による副室式ディーゼルエンジン
は,全作動領域において,前記副室内の前記板体におけ
る前記発熱体のオン・オフ制御によって前記副室内の前
記板体の温度を常に最適温度に維持できるので,前記燃
料噴射ノズルから噴射される燃料は十分な気化熱が与え
られ,常に気化が促進され,良好な混合気が生成される
と共に,着火が確実に起こり,前記副室で主たる燃焼を
行わせることができ,良好なスムースな燃焼を達成で
き,HC等の未燃ガス,NOXの発生を防止できる。
は,全作動領域において,前記副室内の前記板体におけ
る前記発熱体のオン・オフ制御によって前記副室内の前
記板体の温度を常に最適温度に維持できるので,前記燃
料噴射ノズルから噴射される燃料は十分な気化熱が与え
られ,常に気化が促進され,良好な混合気が生成される
と共に,着火が確実に起こり,前記副室で主たる燃焼を
行わせることができ,良好なスムースな燃焼を達成で
き,HC等の未燃ガス,NOXの発生を防止できる。
第1図はこの発明による副室式ディーゼルエンジンの一
実施例を示す断面図,第2図は第1図の副室に配置した
板体の一例を示す平面図,及び第3図はこの発明による
副室式ディーゼルエンジンの作動の一実施例を示す処理
フロー図である。 1……主室,2……副室,3……シリンダヘッド,4……燃料
噴射ノズル,5……壁体,6……板体,7……ブラケット,9…
…穴部,11……ピストン,12……流体通口,16……連絡孔,
17……噴口(単噴孔),20……コントローラ,21……発熱
体,22……負荷センサー,23……回転センサー,24……温
度センサー。
実施例を示す断面図,第2図は第1図の副室に配置した
板体の一例を示す平面図,及び第3図はこの発明による
副室式ディーゼルエンジンの作動の一実施例を示す処理
フロー図である。 1……主室,2……副室,3……シリンダヘッド,4……燃料
噴射ノズル,5……壁体,6……板体,7……ブラケット,9…
…穴部,11……ピストン,12……流体通口,16……連絡孔,
17……噴口(単噴孔),20……コントローラ,21……発熱
体,22……負荷センサー,23……回転センサー,24……温
度センサー。
Claims (3)
- 【請求項1】シリンダヘッドに配置した副室,該副室と
主室とを連通すると共に前記主室から前記副室へ流入す
る空気にスワールを与えない構造に形成された連絡孔,
前記副室の中心軸上で前記連絡孔の方向に燃料を噴射す
る単噴孔を備えた燃料噴射ノズル,前記副室内に配置さ
れた耐熱性の板体,及び前記板体に設けられた発熱体を
有し,前記燃料噴射ノズルの前記単噴孔から低圧で噴射
された噴射液状燃料を前記板体に衝突させて円盤状に均
一な燃料フィルムとして拡散させ,該燃料フィルムと前
記副室へ流入した前記空気とを直交状態に交叉させて混
合を促進することを特徴とする副室式ディーゼルエンジ
ン。 - 【請求項2】前記板体は前記燃料噴射ノズルの前記単噴
孔と前記連絡孔とを結ぶ軸線上にほぼ直交状態に配置さ
れ,前記板体は前記副室の壁体に固定され且つ流体通口
を備えたブラケットによって支持されていることを特徴
とする請求項1に記載の副室式ディーゼルエンジン。 - 【請求項3】エンジンの作動状態を検出するセンサー,
及び該センサーによる検出信号に応答して前記発熱体を
オン・オフする制御を行うコントローラを有することを
特徴とする請求項1に記載の副室式ディーゼルエンジ
ン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2035106A JP2874246B2 (ja) | 1990-02-17 | 1990-02-17 | 副室式ディーゼルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2035106A JP2874246B2 (ja) | 1990-02-17 | 1990-02-17 | 副室式ディーゼルエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03242422A JPH03242422A (ja) | 1991-10-29 |
JP2874246B2 true JP2874246B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=12432681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2035106A Expired - Lifetime JP2874246B2 (ja) | 1990-02-17 | 1990-02-17 | 副室式ディーゼルエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2874246B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2682777C1 (ru) * | 2018-03-23 | 2019-03-21 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Сибирский государственный автомобильно-дорожный университет (СибАДИ)" | Способ работы поршневого двигателя внутреннего сгорания и устройство для его осуществления |
-
1990
- 1990-02-17 JP JP2035106A patent/JP2874246B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03242422A (ja) | 1991-10-29 |
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