JP2873086B2 - 複素環化合物 - Google Patents

複素環化合物

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JP2873086B2
JP2873086B2 JP3512249A JP51224991A JP2873086B2 JP 2873086 B2 JP2873086 B2 JP 2873086B2 JP 3512249 A JP3512249 A JP 3512249A JP 51224991 A JP51224991 A JP 51224991A JP 2873086 B2 JP2873086 B2 JP 2873086B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/16Purine radicals
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はある種のアラビノフラノシルプリン誘導体の
抗腫瘍活性および免疫調節因子としての活性に関する。
アラビノフラノシルグアニン(ara G)はB細胞と比
較してT細胞の生長を選択的に抑制し、T−白血病細胞
に対し選択的な細胞毒活性を有することが報告された
(Blood,61,(1983),660;J.Clin.Invest.,74,(198
4),951およびCancer Research,45,(1985),1008)。
ara Gはヒトのプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PN
P)により重要な意味をもつ程には分解されず、推定上
の化学療法剤あるいは免疫抑制剤として提唱された。
欧州特許願第294114号明細書はとりわけ式(I): 式中、R1はC15アルコキシ基(例えば、メトキシ)
またはアミノ基であり、後者はC15アルキル、例えば
メチルによりモノ置換またはジ置換される、を有する化
合物およびその生理学上容認しうる誘導体を、ある種の
ヘルペスウィルスにより起こるヒトのウイルス性感染症
の治療または予防に対して開示している。式(I)の化
合物の製薬上容認しうるエステルは経口投与後式(I)
の化合物を高濃度で与えるので特に好ましいと記述され
ている。
R1がC15アルコキシ基である式(I)の化合物およ
びその製薬上容認しうるエステルは有用な抗腫瘍剤であ
り、とりわけT−細胞リンパ増殖性疾患の治療に有用で
あることがここに発見された。従って、これら化合物は
リンパ球性白血病、悪性リンパ腫、自己免疫性疾患(例
えば、リウマチ様関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性
狼瘡およびI型あるいはインシュリン依存型真性糖尿
病)の治療にまた免疫活性調節物質として有用である。
従って、本発明は抗腫瘍療法用の薬物の製造における
式(I)(式中、R1はC15アルコキシ基である)の化
合物あるいはその製薬上容認しうるエステルの使用法を
提供するものである。
本発明はもう一つの面において哺乳動物における腫瘍
抑制の方法を提供するものであり、本法は前記哺乳動物
へ有効量の式(I)(式中、R1はC15アルコキシ基で
ある)の化合物あるいはその製薬上容認しうるエステル
を投与することからなる。
R1はメトキシかエトキシが適当であり、なるべくはメ
トキシ基がよい。
本発明のもう一つの面において式(I)(式中、R1
C15アルコキシ基である)の化合物の製薬上容認しう
る新規エステルを提供するものである。
式(I)を有する上記化合物の製薬上容認しうるエス
テルは経口投与後患者の血漿中のara G濃度を高くする
ことができるので特に好ましい。
本発明化合物は宿主体内でara Gへ酵素的に変換され
ることが発見された。ara Gはその水溶性が限られてい
てそのため非経口投与が不可能となりまた霊長類に経口
投与後のバイオアベイラビリティーが低いので、本発明
化合物の使用は上記障害および疾患の治療に有利であ
る。
本発明化合物の特に適当な誘導体には2′−、3′−
および5′−位を置換したアラビノ糖残基のモノ−、ジ
−またはトリ−エステルが含まれる。
特に適当なかかるエステルにはカルボン酸エステル
(エステル基の非カルボニル部分は直鎖または分枝鎖ア
ルキル、例えばn−プロピル、t−ブチル、n−ブチ
ル、アルコキシアルキル、例えばメトキシメチル、アル
アルキル、例えばベンジル、アリールオキシアルキル、
例えばフェノキシメチル、アリール(任意にハロゲン、
C14アルキルまたはC14アルコキシ、ニトロまたはア
ミノにより置換される)、例えばフェニルから選ばれ
る);スルホネートエステル、例えばアルキルスルホニ
ル;あるいはアルキルアリールスルホニル(例えば、メ
タンスルホニルまたはトシルスルホニル);ジカルボン
酸エステル(例えば、スクシニル)またはそのC14
ルキルエステル;アミノ酸エステル(例えば、L−バリ
ル);およびモノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートエ
ステルが包含される。これらエステルの製薬上容認しう
る塩にはナトリウム塩、カリウム塩、NR4 +(R=Hまた
はC16アルキル)、ハロゲン化物および酸付加塩が含
まれる。上記エステル基中のアルキル基(アルコキシ基
におけるアルキル基を含む)は1から12炭素原子を含
み、アリール基はなるべくはフェニルがよい。
本発明に係る特に適当なエステルには次のものが包含
される: 1)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−プロピ
オニル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン、 2)2−アミノ−9−(5−O−ブチリル−β−D−ア
ラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン、 3)2−アミノ−6−メトキシ−9−(3−O−ピバロ
イル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン、 4)2−アミノ−6−メトキシ−9−(2−O−バレリ
ル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン、 5)2−アミノ−9−(3−O−ベンゾイル−β−D−
アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 6)2−アミノ−6−メトキシ−9−(2−O−ピバロ
イル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン、 7)2−アミノ−9−(2−O−ベンゾイル−β−D−
アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン、 8)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−バレリ
ル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン、 9)(5−O−アセチル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−2−アミノ−6−メトキシ−9−9H−プリン、 10)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−(4−
メトキシ−4−オキソブチリル)−β−D−アラビノフ
ラノシル)−9H−プリン、 11)9−(3,5−ジ−O−アセチル−β−D−アラビノ
フラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリ
ン、 12)9−(2,5−ジ−O−アセチル−β−D−アラビノ
フラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリ
ン、 13)9−(2−O−アセチル−β−D−アラビノフラノ
シル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン、 14)9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プ
リン、 15)2−アミノ−9−(5−O−イソブチル−β−D−
アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン、 16)9−(2,3−ジ−O−アセチル−β−D−アラビノ
フラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリ
ン。
3,5−ジ−O−アセチルエステル(化合物11)、5−
O−(4−メトキシ−4−オキソブチリル)エステル
(化合物10)および5−O−アセチルエステル(化合物
9)はとりわけ好ましいエステルである。
本発明に係る化合物はT−細胞発育の選択的抑制剤で
あるara Gの効果的なプロドラッグである。従って、本
発明は有効量の本発明化合物の投与によるT−細胞の複
製および(または)機能の抑制法を提供するものであ
る。
本発明化合物による新生物成長の処置は化合物を単独
で投与することもあれば、または例えば急性白血球に対
する骨髄移植に先立ちブサルファンおよびシクロホスフ
ァミドを大量投与するのと同様の仕方で、白血病、リン
パ腫、骨髄腫または他の悪性疾患に対する自己由来また
は同種由来の骨髄移植に先立ち骨髄切除をしようと意図
した準備治療計画として他の薬剤とのコンビネーション
として投与することもある。(Santos,G.W.,Bone Marro
w Transplant,1989年1月;4補遺1,236−9)。
本発明化合物はYeager,A.M.等、N.Engl.J.Med.,7月17
日(1986)、315(3)、141〜7により4−ヒドロペル
オキシシクロホスファミドに対して記述された方法と類
似の仕方で、悪性幹細胞を除去するために血液または骨
髄(生体外で)を処置するにも使用できる。
T−細胞はリウマチ様関節に見出され、炎症過程に関
与しているかもしれない。全人口の約1%(女性の方が
男性より普通2から3倍多い)はリウマチ様関節炎に侵
され、そしてリウマチ様関節炎患者の5から10%は充分
な治療にも拘らず膨潤した痛みの激しい関節のために遂
には不能者となる。本発明化合物はリウマチ様関節炎の
治療に使用できる。
またT−細胞は筋ジストロフィーに何らかの役割を果
していると仮定されているので、本発明は筋ジストロフ
ィーの治療における本発明化合物の使用法を提供する。
式(I)(式中、R1はC15アルコキシ基である)の
化合物およびその製薬上容認しうるエステル)以後は集
合的に活性成分と呼ぶ)は治療すべき症状に合った経路
により投与でき、適当な経路の例として経口、直腸、
鼻、局所(頬および舌下を含む)、膣および非経口(皮
下、筋肉内、静脈内、皮内、くも膜下および硬膜外を含
む)があげられる。特に適当な経路は、例えば患者の症
状に応じて変化しうる。
上に示した障害、疾患および徴候の各々に対して要求
される活性成分(上に定義した通り)の量は処置すべき
症状の軽重および受薬者が何であるかを含めて幾つかの
因子に依存し、究極的には主治医の判断にある。しか
し、一般にこれら効用および適応症の各々に対して適し
た有効用量は受容者の体重1キログラム当り0.1から250
mg/日の範囲、なるべくは体重1キログラム当り0.1から
100mg/日の範囲、そして最も好ましくは体重1キログラ
ム当り1から20mg/日の範囲にあり、最適用量は体重1
キログラム当り5から15mg/日である(特に断らない限
り、活性成分のすべての重量は式(I)の親化合物とし
て計算され、その塩およびエステルに対してその数値が
比例して増すであろう)。望む用量を1日を通じてまた
は1週間を通じて適当な間隔で1回、2回、3回、4回
またはそれ以上に分割して投与するのがよい。これらの
小用量は、例えば単位剤形当り5から1000mg、なるべく
は20から500mgそして最も好ましくは100から400mgの活
性成分を含む単位剤形の形で投与できる。
自己免疫疾患(例えば、リウマチ様関節炎)の治療に
必要なT−細胞の機能に作用させる方法は上記用量範囲
の下端にあるのが普通であろう。
活性成分を単独で投与することは可能であるが、なる
べくはこれらを医薬品製剤として提供するのがよい。本
発明に係る製剤は少なくとも1種の活性成分(前に定義
した通り)を1種以上の容認しうる担体、および任意の
他の治療成分と共に含有してなる。担体(複数のことが
ある)は製剤中の他の成分と融和しかつその受容者に対
して有害でないという意味で「容認しうる」ものでなけ
ればならない。
製剤には経口、直腸、鼻、局所(頬および舌下を含
む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、
くも膜下および硬膜外を含む)投与に適したものが包含
される。製剤は単位剤形で提供するのが便利であり、調
剤分野でよく知られた方法のいずれかにより調製でき
る。このような方法は活性成分を1種以上の補助成分を
構成する担体と一緒にする工程を含む。一般に製剤は活
性成分を液体担体あるいは微粉砕固体担体あるいはその
両方と均一にかつ均密に混合し、次に必要に応じこの生
成物を成形することにより製造される。
経口投与に適した本発明製剤は、各々が所定量の活性
成分を含むカプセル、カシエまたは錠剤のような個々の
単位として、散剤または顆粒剤として、水性液体または
非水性液体中の溶液または懸濁系として、あるいは水中
油型乳濁液または油中水型乳濁液として提供される。活
性成分はまた巨丸剤、舐剤またはペーストとして提供す
ることもできる。
錠剤には任意に1種以上の補助成分と共に圧縮または
成形することにより製造できる。圧縮錠剤は粉末または
顆粒といった自由流動形とした活性成分を、任意い結合
剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ル,メチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐
剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸デンプンナトリウ
ム、橋かけポビドン、橋かけカルボキシメチルセルロー
スナトリウム)、界面活性剤あるいは分散剤と混合し
て、適当な機械で圧縮することにより製造できる。成形
錠剤は粉末にした化合物を不活性液体希釈剤で湿らせた
混合物を適当な機械で成形することにより製造できる。
錠剤は任意に被覆したりあるいは刻み目を付けることが
でき、また望む放出特性を得るために種々な割合で、例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用するこ
とにより、活性成分の徐放性あるいは調節された放出性
を得るように処方できる。
外部組織、例えば口および皮膚、の治療のためには、
活性成分例えば0.075から20%w/w、なるべくは0.2から1
5%w/wそして最も好ましくは0.5から10%w/wの量で含有
する局所軟膏またはクリームとして製剤を適用するのが
よい。軟膏として処方する場合には、活性成分をパラフ
ィン基剤あるいは水と混和しうる軟膏基剤のいずれかと
共に用いることができる。クリームの水相は必要に応
じ、例えば少なくとも30%w/wの多価アルコール、即ち
2個以上のヒドロキシル基をもつアルコール、例えばプ
ロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニ
トール、ソルビトール、グリセリンおよびポリエチレン
グリコールおよびこれらの混合物を含むことができる。
局所用製剤は皮膚あるいは他の患部を通して活性成分の
吸収あるいは浸透を促進する化合物を含むことが望まし
い。このような皮膚浸透促進剤の例にはジメチルスルホ
キシドおよび関連類縁化合物が含まれる。
本発明乳濁液の油相は公知の成分から公知の仕方で構
成できる。油相は単に乳化剤(別名エマルジョントとし
ても知られている)だけからなることもあるが、少なく
とも1種の乳化剤と脂肪または油との混合物あるいは脂
肪と油両方との混合物からなることが望ましい。親水性
乳化剤を親油性乳化剤(これは安定剤として作用する)
と一緒に加えることが望ましい。また油および脂肪の両
方を含むことが好ましい。乳化剤(複数のことがある)
は安定剤(複数のことがある)と共にあるいは無しにい
わゆる乳化性ワックスを構成し、そしてこのワックスは
油および(または)脂肪と共にいわゆる乳化性軟膏基剤
を構成する。この基剤がクリーム製剤の油性分散相を形
づくる。
本発明製剤に用いるのに適した乳化剤および乳化安定
剤にはTween 60、Span 80、セトステアリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、グリセリルモノ−ステアレ
ートおよび硫酸ラウリルナトリウムが含まれる。
製剤に適した油または脂肪の選択は望まれる美容性の
達成に基づくが、それは乳化医薬品製剤に使われそうな
大抵の油類に活性化合物が溶解しにくいからである。従
って、クリームはなるべくチューブその他の容器からの
洩れを避けるのに適したコンシステンシィーをもった非
油性製品で、他を汚さずそして洗い去ることのできる製
品とすべきである。直鎖または分枝鎖、一塩基性または
二塩基性アルキルエステル、例えばジ−イソアジペー
ト、イソセチルステアレート、ココナット脂肪酸のプロ
ピレングリコールジエステル、イソプロピルミリステー
ト、デシルオレエート、イソプロピルパルミテート、ブ
チルステアレート、2−エチルヘキシルパルミテートま
たはCrodamol CAPとして知られる分枝鎖エステルの配合
物を使用でき、最後の3者が特に適当なエステルであ
る。これらは単独で使用することもあれば、求める特性
によりコンビネーションとして使用することもある。別
法として高融点脂質、例えば白色軟質パラフィンおよび
(または)流動パラフィンまたは他の鉱油も使用でき
る。
口内での局所投与に適した製剤にはフレーバ添加基
剤、通常はショ糖とアラビアガムまたはトラガカントゴ
ム中に活性成分を含有するトローチ;不活性基剤、例え
ばゼラチンとグリセリン、あるいはショ糖とアラビアガ
ム中に活性成分を含有するパスチル;および適当な液体
担体中に活性成分を含有する口内洗浄剤が包含される。
直腸投与用製剤は、例えばカカオ脂またはサリチレー
トからなる適当な基剤を用いた坐薬として提供できる。
担体が固体である鼻内投与に適した製剤には、例えば
20から500ミクロンの範囲の粒径をもつ粗粉が包含さ
れ、そしてこのものは鼻から吸い込む方法で、即ち鼻に
近づけて保持したパウダーの容器から鼻道を通して迅速
に吸入することにより、投与される。例えば鼻内スプレ
ーまたは点鼻剤として投与するのに適した担体が液体で
ある製剤には活性成分の水溶液または油溶液が包含され
る。
膣投与に適した製剤は活性成分に加えてこの分野で適
当であることが知られる担体を含有するペッサリー、タ
ンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはス
プレー製剤として提供できる。
非経口投与に適した製剤には水性および非水性無菌注
射液(このものは酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および意
図した受容者の血液と製剤を等張にする溶質を含む)な
らびに水性および非水性無菌懸濁液(これは懸濁剤およ
び濃厚化剤を含む)が包含される。製剤は単位用量およ
び多回分用量の容器、例えば封じたアンプルおよびビン
に入れて提供でき、凍結乾燥した状態で貯蔵できる。後
者は使用直前に無菌液体担体、例えば注射用の水を加え
るだけで済む。即座の注射用溶液および懸濁液は前述し
た種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から調製できる。
特に適当な単位投与量製剤は前述したように1週間分
用量、1日分用量あるいは1日分量を分割した単位量あ
るいはその適当な分割量の活性成分を含むものである。
上に個々に述べた成分に加えて、本発明製剤は問題の
製剤の型を顧慮した当分野で常用される他の薬剤を含む
ことができ、例えば経口投与に適した製剤はフレーバ剤
を含みうる。
本発明はまた式(I)(式中、R1はC15アルコキシ
基である)を有する化合物のエステル化からなる式
(I)の化合物の製薬上容認しうるエステルの製造法を
提供するものである。このようなエステル化は式(I)
の化合物(非保護ヒドロキシ基がエステル化される)を
アシル化剤(アシルハロゲン化物または無水物が便利)
と極端でない温度、−30℃から100℃そして適当な温度
としては−5から30℃で、極性溶媒(アセトニトリルが
便利)中、塩素、例えばトリエチルアミンの存在下で反
応させ、次に常法により保護基を除去することにより行
なわれる。
別法として、エステルは例えば反応開始剤としてサブ
チリシンおよび適当なトリクロロエチルエステルを使用
する酵素エステル化により調製できる。この反応は塩基
性溶媒、例えばピリジン中極端でない温度(10℃から50
℃が便利)において行なうのが適している。酵素を濾別
し、溶媒を除去することにより反応を停止させる。
式(I)の化合物は欧州特許願第294114号明細書(R1
はC15アルコキシである)に記載の方法により調製で
きる。
下記の実施例は式(I)の化合物のエステルおよびそ
れらを含有する製剤の調製を例示するものである。
例1 本発明エステルの酵素による調製 a)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−プロピ
オニル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン 2−アミノ−6−メトキシ−9−(β−D−アラビノ
フラノシル)−9H−プリン(1.0g、3.3ミリモル)(欧
州特許願第294,114号明細書に記載のようにして調製)
をH2O 300μlとトリクロロエチルプロピオネート2mlを
含むピリジン40ml中に懸濁させた。前記トリクロロエチ
ルプロピオネートは19mlのプロピオニルクロリド(Aldr
ich)をピリジン40ml中トリクロロエタノール(Aldric
h)19.1mlへ0℃で30分にわたり加えることにより合成
した。生成物をH2O、5%NaHCO3、そしてH2O 2×100ml
ずつで順次洗浄することにより精製した。1 H NMR(200MHz、CDCl3、4.74(s2H,Cl3CH2−)、2.49
(q,2H,J=7.6Hz:CH3CH2CO2−)、1.21(t,3H,J=7.6H
z、CH3CH2CO2−)。酵素1gを0.1Mリン酸カリウム(pH7.
8)20mlに溶かし、凍結乾燥することにより活性化した
サブチリシン(Sigma Chemical Co.,セントルイス、ミ
ズーリ州、P−5380、ロット番号38F−0356)0.100gを
用いて反応を開始させた。40℃で23時間かきまぜた後、
酵素を濾別することにより反応を停止させ、溶媒を真空
で除去した。この粗製生成物を溶離剤としてCH2Cl2:CH
3OH(9:1)を用いる4.5×25cmシカゲルカラム上のクロ
マトグラフィーにより精製した。生成物のフラクション
を集め、水から凍結乾燥して0.76gの求める生成物を白
色粉末として得た。融点124℃;TLC Rf=0.43(シリカゲ
ル;CH2Cl2:CH3OH(9:1));UV λmax(ε,mM-1c
m-1)pH7.0,278nm(9.5)。1 H NMR(200MHz,DMSO−d6),δ7.83(s,1H,H8,6.44
(s,2H,2−NH2),6.14(s,1H,H1′),5.75(d,1H,J=
4.3Hz,2′−OH),5.65(d,1H,J=3.5Hz,3′−OH),4.28
(m,2H,H2′とH3′),4.08(m,2H,H5′),3.95(s,
3H,−OCH3),3.91(m,1H、H4′),2.32(q,2H,J=7.6H
z,CH3CH2CO2-),1.01(t,3H,J=7.5Hz,CH3CH2CO2-);MS
(ci)354(M+1),280(M−C2H5CO2)。
C14H19N5O6.0.46H2Oに対して計算した分析: 計算値:C,46.49;H,5.55;N,19.36。
実測値:C,46.46;H,5.52;N,19.45。
b)9−(5−O−アセチル−β−D−アラビノフラノ
シル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン H2O 300μlとトリクロロエチルアセテート1mlを含む
ピリジン40ml中に2−アミノ−6−メトキシ−9−β−
D−アラビノフラノシル−9H−プリン(1.0g、3.3ミリ
モル)を懸濁させた。前記トリクロロエチルアセテート
は次のようにして合成した:2,2,2−トリクロロエタノー
ル(19.1ml、197.1ミリモル)および乾燥ピリジン(40m
l)を、アルゴン導入弁、温度計、滴下ロート、アグネ
チックスターラー、および氷/H2O浴を装置した3頚丸
底フラスコに入れた。塩化アセチル(14.5ml、199.8ミ
リモル)を滴下ロートに入れ、アルゴン下でかきまぜな
がら温度を25℃以下に保って10分間にわたり加えた。得
られた生成物をH2O(2×100ml)、5%NaHCO3(2×10
0ml)、およびH2O(2×100ml)で洗浄した。有機層をM
gSO4上で乾燥し、次にWhatman No.1濾紙を通して濾過
し、真空下で蒸留した。中央の留分5.18gが望む物質で
あり、少量の酢酸が混入していた。1 H−NMR(CDCl3):δ4.73(s,2H,CH2O),2.20(s,3H,C
H3CO);MSCI,CH4):m/z197(M+H,C4H6O2 37Cl3),195
(M+H,C4H5O2 37Cl2 35Cl2),193(M+H,C4H5O2 35Cl37
Cl),191(M+H,C4H5O2 35Cl3),159(195−HCl,C4H4O2
37Cl2),157(193−HCl,C4H4O2 37Cl35Cl),155(191−H
Cl,C4H4O2 35Cl2);(EI)m/z195(M+H),193(M+
H),191(M+H),157(193−HCl),155(191−HC
l).C4H5Cl3O2+0.054モルCH3COOHに対する分析:C,25.
35:H,2.70;Cl,54.62。実測値:C,25.57:H,2.72;Cl,54.6
6)。
反応を0.050gのサブチリシン(Sigma Chemical Co.,
セントルイス、ミズーリ州、P−5380:ロットNO.38F−0
356)により開始させた。サブチリシンは酵素1gを0.1M
リン酸カリウム(pH7.8)20mlに溶かし、凍結乾燥する
ことにより活性化した。40℃で23時間かきまぜた後、反
応物へ更に50mgのサブチリシンと2mlのトリクロロエチ
ルアセテートを追加した。40℃で更に24時間かきまぜた
後、酵素を濾別することにより反応を停止させ、溶媒を
真空で除去した。粗製生成物を溶離剤としてCH2Cl2:CH
3OH(9:1)で用いる4.5×25cmシリカゲルカラム上での
クロマトグラフィーにより精製した。生成物フラクショ
ンを集め、水から凍結乾燥して0.28gの望む生成物を白
色粉末として得た。
TLC Rf=0.35(シリカゲル;CH2Cl2:CH3OH(9:1));U
V λmax(ε,mM-1cm-1)pH7.0,279nm(8.8)。1 H−NMR(200 MHz,DMSO−d6):δ7.83(s,1H,H8),6.4
5(s,2H,2−NH2),6.14(d,1H,J=3.7Hz,H1′),5.75
(d,1H,J=4.5Hz,2′−OH),5.65(d,1H,J=3.7Hz,3′
−OH),4.26(m,2H,H2′とH3′),4.07(m,2H,
H5′),3.94(s,3H,−OCH3),3.92(m,1H,H4′),2.0
1(s,3H,CH3CO2-);MS(CI)340(M+1),280(M−C
H3CO2)。
C14H19N5O6.0.52H2Oに対して計算した分析: 計算値:C,44.77;H,5.22;N,20.12。
実測値:C,44.79;H,5.21;N,20.09。
適当なトリクロロエチルエステルから出発して同様な
方法で下記の化合物を調製した。
c)2−アミノ−9−(5−O−ブリチル−β−D−ア
ラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン1 H−NMR(200MHz,DMSO−d6):δ7.83(s,1H,H8),6.46
(s,2H,2−NH2),6.14(d,1H,J=3.9Hz,H1′),5.76
(d,1H,J=4.3Hz,2′−OH),5.66(d,1H,J=3.7Hz,3′
−OH),4.28(m,2H,H2′とH3′),4.07(m,2H,
H5′),3.94(s,3H,−OCH3),3.91(m,1H,H4′),2.2
8(t,2H,J=7.2Hz,CH3CH2CH2CO2-),1.52(6重線,2H,J
=7.4Hz,CH3CH2CH2CO2-),0.85(t,3H,J=7.3Hz),CH3
CH2CH2CO2-);MS(ci)368(M+1)。
d)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−バレリ
ル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン1 H−NMR(200 MHz,DMSO−d6):δ7.83(s,1H,H8),6.4
5(s,2H,2−NH2),6.15(d,1H,J=3.7Hz,H1′),5.76
(d,1H,J=4.2Hz,2′−OH),5.65(d,1H,J=3.5Hz,3′O
H,4.28(m,2H,H2′とH3′),4.08(m,2H,H5′),3.
94(s,3H,−OCH3),3.92(m,1H,H4′),2.29(t,2H,J
=7.1Hz,CH3,CH2CH2CH2CO2-),1.49(m,2H,CH3CH2CH2C
H2CO2-),1.28(m,2H,CH3CH2CH2CH2CO2-),0.82(t,3H,
J=7.2Hz,CH3CH2CH2CH2CO2-)。
e)2−アミノ−6−メトキシ−9−(5−O−(4−
メトキシ−4−オキソブチリル)−β−D−アラビノフ
ラノシル)−9H−プリン(出発原料はトリクロロエチル
メチルスクシネート)1 H−NMR(200MHz,DMSO−d6):δ7.83(s,1H,H8),6.45
(s,2H,2−NH2),6.15(d,1H,J=3.7Hz,H1′),5.75
(d,1H,J=4.3Hz,2′−OH),5.65(d,1H,J=3.7Hz,3′O
H),4.28(m,2H,H2′とH3′),4.08(m,2H,H5′),
3.95(s,3H,−OCH3),3.91(m,1H,H4′),3.51(s,3H,
CH3OC(O)−),2.56(s,4H,−OC(O)CH2CH2C(O)
O−);MS(CI)412(M+1),280(M−C5H7O4)。
C16H21N5O8.0.40H2Oに対して計算した分析: 計算値:C,45.64;H,5.28;N,16.63。
実測値:C,45.62;H,5.21;N,16.67。
例2 本発明エステルの化学的合成法 a(i)2−アミノ−9−(2,5−ジ−O−tert−ブチ
ルメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−
メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(β−D−アラビノフラノシル)−
6−メトキシ−9H−プリン(10g、34ミリモル)を500ml
丸底フラスコに入れ、ピリジン(2×50ml)との同時蒸
発により乾燥した。イミダゾール(11g、160ミリモル)
を加え、続いてtert−ブチルジメチルシリルクロリド
(11g、74ミリモル)を加えた。フラスコをアルゴンで
ラッシュし、隔膜を取り付けた。乾燥ジメチルホルムア
ミド(DMF、40ml)を加え、溶液を室温で18時間かきま
ぜた。アセトン:CHCl3値(1:10)で展開するシリカゲ
ル上でのTLCは出発原料の約20%が残存すること(Rf=
0.05)および3個の高Rfスポットが0.18、0.41および0.
75に生じたことを示した。更にtert−ブチルジメチルシ
リルクロリド(1.0g、6.6ミリモル)を追加し、かきま
ぜを24時間続けた。その後同じ溶媒によるTLCは出発原
料のすべてが消費されたことを示した。
次に減圧下でDMFを除去し、残留物を酢酸エチル(350
ml)とH2O(100mlおよび3×50ml)との間に分配した。
水層を酢酸エチル(100ml)で逆抽出し、合せた有機層
を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗製生成物を
クロロホルム中アセトンの段階勾配(1:20から1:2)で
溶離するシリカゲルフラッシュカラム(5×25cm)上で
精製した。三つの生成物フラクション(TLCにより観察
された3スポットに相当)が得られた。Rf=0.18フラク
ションは4.0g(23%)の白色個体:融点=180−182℃
(未補正);UVλmax(95%EtOH):248.8nmと280.8nm;MS
(EI):m/z468(C19H34N5O5Si2)、450(C19H32N5O4S
i2),336(C13H18N5O4Si),322(C14H24N5O2Si),264
(C10H14N5O2Si),222(C8H8N5O3),208(C8H10N5O2),
194(C7H8N5O),166(C6H8N5O),133(C6H17OSi),115
(C6H15Si),57(C4H9)。1 H−NMR(CDCl3):δ7.87(s,1H,H−8),6.29(d,1H,
H−1′,J=4.6Hz),4.82(br,s,2H NH2),4.39−4.34
(m,2H,H−2′と3′),4.07(s,3H,−OCH3),3.94−
3.82(m,3H,H−4′と5′),2.40(br,s,1H,3′−O
H),0.91(s,9H,(CH33CSi),0.71(s,9H,(CH33CS
i),0.09(s,6H,(CH32Si),−0.02(s,3H,(CH3)S
i),−0.24(s,3H,(CH3)Si)。
C23H43N5O5Si2に対して計算した分析: 計算値:C,52.54;H,8.24;N,13.32。
実測値:C,52.28;H,8.20;N,13.17。
を与え、これは2,5−ジシリル化生成物であると同定さ
れた。
a(ii)2−アミノ−9−(2,5−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−3−O−ピバロイル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−〔(2,5−ジ−O−tert−ブチルジ
メチルシリル)−β−D−アラビノフラノシル〕−6−
メトキシ−9H−プリン(2.0g、3.8ミリモル)を炎で乾
かした250ml丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジ
メチルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)を加え、
フラスコをアルゴンでフラッシュし、隔膜でシールし
た。乾燥アセトニトリル(50ml)、トリエチルアミン
(8.0ml)、および無水ピバリン酸(3ml、14.8ミリモ
ル)を反応混合物へ加えた。158時間後、反応混合物を
濃縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)にとり、H2O(3
×50ml)で抽出した。酢酸エチルを乾燥し(MgSO4)、
濾過し、濃縮して3.8gの黄色油状物を得た。この物質の
300mg部分を4mmシリカゲルローターを具え、アセトン:
CHCl3(1:10)で溶離するChromatotron(Harrison Scie
ntific)で精製した。生成物は透明ガム(0.176g)とし
て単離された。MS(EI):m/z609(C28H51N5O6Si2),594
(C27H48N5O6Si2),552(C24H42N5O6Si2),450(C19H32
N5O4Si2),322(C14H24N5O2Si),314(C16H30N4Si),19
4(C7H8N5O2),166(C6H8N5O),57(C4H9)。1 H−NMR(CDCl3):δ7.93(s,1H,H−8),6.25(d,1H,
H−1′,J=3.8Hz),5.28(d,1H,H−3′,J=2.2Hz),
5.05(br 3,2H,NH2),4.30(dd,1H,H−2′,J2′,3′
=1.8Hz),4.10(s,3H,−OCH3),4.04(dt,1H,H−4′,
J=2.5Hz,=5.9Hz),3.19(d,2H,H−5′,J=5.5Hz.1.2
7)(s,9H,−OCOC(CH33),0.90(s,9H,−SiC(CH3
3),0.75(s,9H,−SiC(CH33).0.09(s,6H,−Si(CH
32),0.02(s,3H,−Si(CH3)),−0.33(s,3H,−Si
(CH3))。
C28H51N5O6Si2.0.75C3H6O.0.05CHCl3に対して計算した
分析: 計算値:C,55.19;H,8.49;N,10.62。
実測値:C,55.32;H,8.61;N,10.53。
b)2−アミノ−6−メトキシ−9−(3−O−ピバロ
イル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン 2−アミノ−6−メトキシ−9−〔(3−O−ピバロ
イル−2,5−ジ−O−tert−ブチルジメチルシリル)−
β−D−アラビノフラノシル〕−9H−プリン(2.1g、3.
4ミリモル)をTHF(40ml)にとり、氷浴中で5℃に冷却
した。H2O(2ml)を加え、続いてフッ化テトラブチルア
ンモニウム(TBAF)をTHF中の1M溶液(10ml、10ミリモ
ル)として加えた。5℃で2時間後、更に10mlのTBAFを
加えた。2時間後反応物を更に5mlのTBAFで処理し、更
に18時間かきまぜた。次に反応混合物をCHCl3(40ml)
で希釈し、1:1アセトン:CHCl3(500ml)を用いてシリ
カゲルパッド(230〜400メッシュ、5×5cm)に通過さ
せた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(230〜400メッ
シュ、5×18cm)へ加えた。カラムをCHCl3中アセトン
の段階勾配(1:10から1:1アセトン:CHCl3)で溶離し
た。カラムから二つの主フラクションが得られ、これら
はアセトン:CHCl3(1:1)中Rf=0.74および0.50を有す
る物質に相当した。低Rf物質は白色粉末0.77g(53%)
として単離され、求める3′−O−ピバロイル誘導体で
あることが示された。融点241−243℃(未補正);UV λ
max(ε):pH=7.00:278.9nm(8,700)および247.7nm
(8,900);0.1N HCl:287.0(8,600)と243.7(6,800);
0.1N NaOH:279.2(8,900)と247.7(8,200);MS(EI):
m/z381(m,C16H23N506),366(C15H20N5O6),296(C11H
14N5O5),280(C11H14N5O4),250(C10H12N5O3),232
(C10H10N5O2),208(C8H10N5O2),194(C7H8N5O2),16
5(C6H7N5O),136(C5H4N4O),85(C5H9O);IR(KBr):
1733.6,1594.7cm-11 H−NMR(Me2SO−d6):δ7.95(s,1H,H−2),6.45(b
r s,2H,NH2),6.10(d,1H,H−1′,J=4.3Hz),6.10
(d,1H,2′−OH,J=5.5Hz),5.16−5.10(m,2H,H−3′
と5′−OH),4.23−4.20(m,1H,H−2′),3.94(s,3
H,Pur−OCH3),3.90−3.86(m,1H,H−4′),3.67−3.6
0(m,2H,5′),1.18(s,9H,C(CH33)。
C16H23O5O6.0.40CHCl3に対して計算した分析: 計算値:C,45.90;H,5.50;N,16.32。
実測値:C,45.72;H,5.43;N,16.04。
c(i)2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6
−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(β−D−アラビノフラノシル)−
6−メトキシ−9H−プリン(10g、34ミリモル)を500ml
丸底フラスコに加え、ピリジン(2×50ml)との同時蒸
発により乾燥した。イミダゾール(11g、160ミリモル)
を加え、続いてtert−ブチルジメチルシリルクロリド
(11g、74ミリモル)を加えた。フラスコをアルゴンで
フラッシュし、隔膜を取り付けた。乾燥ジメチルホルム
アミド(DMF、40ml)を加え、溶液を室温で18時間かき
まぜた。アセトン:CHCl3(1:10)で展開したシリカゲ
ル上のTLCは出発原料の約20%が残存し(Rf=0.05)、
三つの高Rfスポットを0.18、0.41および0.75に生じたこ
とを示した。更にtert−ブチルジメチルシリルクロリド
(1.0g、6.6ミリモル)を加え、かきまぜを24時間続け
た。その後同じ溶媒によるTLCは出発原料がすべて消費
されたことを示した。
次にDMFを減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(350
ml)とH2O(100mlおよび3×50ml)との間に分配した。
水層を酢酸エチル(100ml)で逆抽出し、合わせた有機
層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮した。この粗製生
成物をCHCl3中アセトンの段階勾配(1:20から1:2)で溶
離するシリカゲルフラッシュカラム(5×25cm)で精製
した。三つの生成物フラクションが得られ、それらはTL
Cにより観察された3スポットに相当した。Rf=0.41の
フラクションは3,5−ジシリル化生成物として同定され
た8.0g(45%)の白色固体を与えた。融点=88−90℃
(未補正);UV λmax(95% EtOH):247.1nmと280.1nm;
MS(EI):m/z526(M+H,C23H44N5O5Si2),510(C22H40
N5O5Si2),468(C19H34N5O5Si2),336(C13H18N5O4S
i),301(C13H25O4Si2),261(C11H11N5O3),231(C10H
9N5O2),208(C8H10N5O2),194(C7H8N5O2),165(C6H7
N5O),133(C6H17OSi),115(C6H15Si),57(C4H9)。1 H−NMR(CDCl3):δ8.01(s,1H,H−8),6.16(d,1H,
H−1′,J=3.1Hz),5.08(br s,1H,2′−OH),4.84(b
r s,2H,NH2),4.31(t,1H,H−3′,J=1.8Hz),4.16−
4.13(m,1H,H−2′),4.05(s,3H,−OCH3),4.02−3.9
9(m,1H,H−4′),3.94(dd,1H,H−5′,J4′,5′
3.7Hz,J5′,5″=11.0Hz),3.79(dd,1H,H−5′′,J
4′,5′=2.7Hz,J5′,5″=11.0Hz),0.94(s,9H,(C
H33CSi),0.93(s,9H,(CH33CSi),0.17(s,3H,CH3
Si),0.14(s,3H,CH3Si),0.12(s,6H,(CH32Si)。
C23H43N5O5Si2に対して計算した分析: 計算値:C,52.54;H,8.24;N,13.32。
実測値:C,52.32;H,8.24;N,13.25。
c(ii)2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−2−O−バレリル−β−D−アラビ
ノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−〔(3,5−ジ−O−tert−ブチルジ
メチルシリル)−β−D−アラビノフラノシル〕−6−
メトキシ−9H−プリン(1.3g、2.5ミリモル)を炎で乾
燥した250ml丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジ
メチルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)を加え、
フラスコをアルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。乾
燥アセトニトリル(30ml)、トリエチルアミン(5.0m
l)を加え、溶液を氷浴中で冷却した。無水吉草酸(0.6
ml、3.0ミリモル)を反応混合物へ加えた。0.5℃で18時
間後、反応混合物を濃縮し、残留物をヘキサン:酢酸エ
チル(1:1)(200ml)にとり、H2O(3×50ml)で抽出
した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮して1.7
gの黄色油状物を得た。この物質の270mg部分を2mmシリ
カゲルローターを具えたChromatotron(Harrsion Scien
tific)で精製した。ローターはアセトン:CHCl3(1:1
0)で溶離した。Chromatotronから得た生成物は白色個
体(0.21g、0.34ミリモル)であった。融点=105−107
℃(未補正);MS(EI):m/z609(C28H51N5O6Si2),594
(C27H48N5O6Si2),552(C24H42N5O6Si2),420(C18H28
N5O5Si2),292(C13H18N5O3),261(C12H15N5O2),231
(C10H9N5O2),194(C7H8N5O2),166(C6H8N5O),159
(C7H25O2Si),57(C4H9)。1 H−NMR(CDCl3):δ7.92(s,1H,H−8),6.39(d,1H,
H−1′,J=5.7Hz),5.33(t,1H,H−2′,J=5.7Hz),
4.84(br s,2H,NH2),4.60(t,1H,H−3′,J=5.7Hz),
4.05(s,3H,OCH3),3.93−3.80(m,1H,H−4′とH−
5′),2.09(dt,1H,C(O)CH2,J=7.5Hz),1.94(dt,
1H,C(O)CH2,J=7.5Hz,J=15Hz),1.32−1.00(m,4H,
−CH2CH2-),0.93(s,9H,−SiC(CH33),0.89(s,9H,
−SiC(C33),0.76(t,3H,−CH3,J=7.0Hz);0.11
(s,3H,Si(CH3)),0.09(s,3H,−Si(CH3)),0.09
(s,3H,−Si(CH3)),0.08(s,3H,−Si(CH3))。
C28H51N5O6Si2に対して計算した分析: 計算値:C,55.14;H,8.43;N,11.48。
実測値:C,55.09;H,8.45;N,11.46。
c(iii)2−アミノ−6−メトキシ−9−(2−O−
バレリル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン 2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−2−O−バレリル−β−D−アラビノフラ
ノシル)−6−メトキシ−9H−プリン(1.4g、2.3ミリ
モル)をテトラヒドロフラン(THF、40ml)にとり、氷
浴中で5℃に冷却した。酢酸(0.06ml、10ミリモル)を
加え、続いてフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)
をTHF中の1M溶液(10ml、10ミリモル)として加えた。
5℃で18時間後、反応混合物をCHCl3(40ml)で希釈
し、1:1アセトニトリル:CHCl3(500ml)を用いてシリ
カゲルパッド(230〜400メッシュ、5×5cm)に通過さ
せた。濾液を濃縮し、4mmのローターを具えたChromatot
ronで純酢酸エチルで溶離することにより精製した。こ
のカラムから純粋な生成物が乾燥後白色フォーム0.72g
(78%)として得られ、求める2′−O−バレリル誘導
体であることが示された。融点=83−86℃(未補正);U
V λmax(ε):pH=7.00:280.0nm(7,800),247.8nm
(8,400);0.1N HCl:278.6(8,000),247.7(7,400);
0.1N NaOH;286.2(7,600),244.9(7,200),MS(EI):m
/z381(C16H23N5O6),351(C15H21N5O5),292(C13H18N
5O3),279(C11H13N5O4),217(C10H17O5)194(C7H8N5
O2),165(C6H7N5O),135(C5H5N4),85(C5H9O)。IR
(KBr)1745.2,1613.3と1588.7cm-11 H−NMR(Me2SO−d6):δ7.93(s,1H,H−2),6.46(b
r s,2H,NHH2),6.26(d,1H,H−1′,J=5.9Hz),5.79
(d,1H,3′−OH,J=5.1Hz),5.23(t,1H,H−2′,J=5.
8Hz),5.02(t,1H,5′−OH,J=5.6Hz),4.36(ddd,1H,H
−3′,J3′,3′−OH=5.1Hz,J2′,3′=5.7Hz、J
3′,4′=5.8Hz),3.93(s,3H,Pur−OCH3),3.83−3.7
8(m,1H,H−4′),3.68−3.61(m,2H,H−5′),2.09
(dt,1H,C(O)CH2,J=7.5Hz,J=15Hz),1.93(dt,1H,
C(O)CH2,J=7.5Hz,J=15Hz),1.30−0.90(m,4H, −CH2CH2-),0.65(t,3H,−CH3,J=7Hz)。
C16H23N5O6.0.15C5H10O3に対して計算した分析: 計算値:C,50.41;H,6.22;N,17.29。
実測値:C,50.41;H,6.59;N,17.40。
d(i)2−アミノ−9−(3−O−ベンゾイル−2,5
−ジ−O−tert−ブチルジメチルシリル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−〔(2,5−ジ−O−tert−ブチルジ
メチルシリル)−β−D−アラビノフラノシル〕−6−
メトキシ−9H−プリン(1.5g、2.9ミリモル)を炎で乾
燥した250ml丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジ
メチルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)を加え、
フラスコをアルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。こ
の反応混合物へ乾燥アセトニトリル(50ml)、トリエチ
ルアミン(5.0ml)、および無水安息香酸(0.77g、3.4
ミリモル)を加えた。室温で5時間後、反応混合物を濃
縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)にとり、H2O(2×
50ml)で抽出した。酢酸エチルを乾燥し(MgSO4)、濾
過し、濃縮して3.8gの黄色油状物を得た。この物質の27
0mg部分を4mmのシリカゲルローターを具えたChromatotr
on(Harrison Scientific)で精製した。ローターはア
セトン:CHCl3(1:10)で溶離した。Chromatotronから
得られた生成物は白色固体(0.18g、0.29ミリモル)で
あった。融点=73−75℃(未補正);MS(EI):m/z630
(C30H48N5O6Si2),614(C29H44N5O6Si2),572(C26H44
N5O6Si2),451(C19H33N5O4Si2),194(C7H8N5O2),179
(C6H5N5O2),166(C6H8N5O),166(C6H8N5O),105(C7
H5O)。1 H−NMR(CDCl3):δ8.12−8.07(m,2H,Ar−H),7.92
(s,1H,H−8),7.63−7.45(m,3H,Ar−H),6.33(d,1
H,H−1′,J=3.7Hz),5.46(t,1H,H−3′,J=1.8H
z),4.79(br s,2H,NH2),4.42(dd,1H,H−2′,J
1′,2′=3.7HzとJ2′,3′=1.7Hz),4.30−4.20
(m,1H,H−4′),4.07(s,3H,−OCH3),3.99−3.95
(m,2H,H−5′),0.89(s,9H,−SiC(CH33),0.76
(s,9H,−Si(CH33),0.09(s,6H,Si(CH32),0.03
(s,3H,−Si(CH3)),−0.34(s,3H,−Si(CH3)): C30H47N5O6Si2に対して計算した分析: 計算値:C,57.20;H,7.52;N,11.12。
実測値:C,57.08;H,7.59;N,11.05。
d(ii)2−アミノ−9−(3−O−ベンゾイル−β−
D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(3−O−ベンゾイル−2,5−ジ−
O−tert−ブチルジメチルシリル)−β−D−アラビノ
フラノシル〕−6−メトキシ−9H−プリン(1.97g、2.6
ミリモル)をテトラヒドロフラン(THF、40ml)にと
り、氷浴中で5℃に冷却した。酢酸(0.6ml、10ミリモ
ル)を加え、続いてフッ化テトラブチルアンモニウムを
THF中の1M溶液(10ml、10ミリモル)として加えた。5
℃で18時間後、反応混合物をCHCl3(40ml)で希釈し、
1:1アセトン:CHCl3(500ml)を用いてシリカゲルのパ
ッド(230〜400メッシュ、5×5cm)に通過せさた。濾
液を濃縮して白色固体を得、このものを10gのシリカゲ
ル上に吸着させ、シリカゲルカラム(230〜400メッシ
ュ、5×18cm)に加えた。カラムをアセトン:CHCl
3(1:2)で溶離した。このカラムからアセトン:CHCl3
(1:1)で展開したときRf=0.56を有する物質に相当す
る純粋な生成物が得られた。この物質は乾燥後白色粉末
0.77g(1.9ミリモル)であり、求める3′−O−ベンゾ
イル誘導体であることが示された。融点=155−157℃
(未補正);UV λmax(ε):pH=7.00:278.3nm(10,10
0),235.2nm(18,800);0.1N HCl:278.1(9,100),245
(sh)(9,600);0.1N NaOH:284.8(9,600),233.9(1
8,400);MS(EI):m/z401(M,C18H19N5O6),296(C11H
14N5O5),250(C10H12N5O3),232(C10H10N5O2),20(C
8H10N5O2),194(C7H8N3O2),179(C7H7N4O2),165(C6
N7N5O),136(C5H4N5),122(C7H5O2),105(C7H5O);I
R(KBr):1714.6,1611.8と1591.7cm-11 H−NMR(Me2SO−d6):δ8.06(s,1H,H−2),8.02−
8.00(m,2H,Ar−H),7.71(t,1H,Ar−H,J=7.3Hz),7.
57(t,2H,Ar−H,J=7.4Hz),6.45(br s,2H,NH2),6.20
(d,1H,H−1′、J=4.3Hz),6.12(d,1H,2′−OH,J=
5.5Hz),5.41(t,1H,H−3′,J=2.9Hz),5.20(t,1H,
5′−OH,J=5.5Hz),4.43−4.37(m,1H,H−2′),4.17
−4.11(m,1H,H−4′),3.95(s,3H,Pur−OCH3),3.79
−3972(m,2H,5′)。
C18H19N5O6.0.60C3H6O.0.05CHCl3に対して計算した分
析: 計算値:C,53.92;H,5.16;N,15.84。
実測値:C,53.81;H,5.10;N,15.76。
e(i)2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル)−2−O−ピバロイル−β−D−ア
ラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メト
キシ−9H−プリン(1.3g、2.5ミリモル)を炎で乾燥し
た250ml丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジメチ
ルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)を加え、フラ
スコをアルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。反応混
合物へ乾燥アセトニトリル(30ml)、トリエチルアミン
(5.0ml)および無水ピバリン酸(0.6ml、3.0ミリモ
ル)を加え、混合物を室温でかきまぜた。160時間後、
反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)に
とり、H2O(3×50ml)で抽出した。酢酸エチルを集
め、乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮して2.0gの黄色油
状物を得た。この物質の250mg部分を2mmシリカゲルロー
ターを具えたChromatotron(Harrison Scientific)で
アセトン:CHCl3(1:10)で溶離することにより精製し
た。
Chromatotronから得られた生成物は透明ガム(0.176
g)であった。
MS(EI):m/z609(C28H51N5O6Si2),594(C27H48N5O6Si
2),552(C24H42N5O6Si2),420(C18H28N5O5Si),292
(C13H18N5O3),261(C12H15N5O2),231(C10H9N5O2),
194(C7H8N5O2),166(C6H8N5O),159(C7H15O2Si),57
(C49)。1 H−NMR(CDCl3):δ7.88(s,1H,H−8),6.40(d,1H,
H−1′,J=5.9Hz),5.30(t,1H,H−2′,J=6.0Hz),
4.85(br s,2H,NHH2Y),4.65(t,1H,H−3′,J=6.0H
z),4.04(s,3H,OCH3),3.95−3.85(m,1H,H−4′andH
−5′),0.92(s,9H,OCOC(CH33),0.89(s,9H,SiC
(CH33,0.88(s,9H,SiC(CH33),0.13(s,3H,SiC
H3),0.11(s,3H,SiCH3),0.08(s,3H,SiCH3)0.07(s,
3H,SiCH3)。
C28H51N5O6Si2に対して計算した分析: 計算値:C,55.14;H,8.43;N,11.48。
実測値:C,54.97;H,8.42;N,11.10。
e(ii)2−アミノ−6−メトキシ−9−(2−O−ピ
バロイル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン 2−アミノ−6−メトキシ−9−(3,5−ジ−O−ter
t−ブチルジメチルシリル−2−O−ピバロイル−β−
D−アラビノフラノシル)−9H−プリン(1.3g、2.0ミ
リモル)をテトラヒドロフラン(THF、40ml)にとり、
氷浴中で5℃に冷却した。酢酸(0.06ml、10ミリモル)
を加え、続いてフッ化テトラブチルアンモニウムをTHF
中の1M溶液(10ml、10ミリモル)として加えた。5℃で
24時間後、反応混合物をCHCl3(40ml)で希釈し、1:1ア
セトン:CHCl3(500ml)を用いてシリカゲルパッド(23
0〜400メッシュ、5×5cm)に通過させた。濾液を濃縮
し、シリカゲルカラム(230〜400メッシュ、5×18cm)
に適用し、アセトン:CHCl3(1:2、1.5l)で次にアセト
ン:CHCl3(1:1、1.5l)で溶離した。このカラムから純
粋な生成物が乾燥後に白色粉末0.76g(100%)として得
られ、求める2′−O−ピバロイル誘導体であることが
示された。融点83−85℃(未補正);UV λmax(ε):pH
7.00:279.7nm(8,100),247.9nm(8,800);0.1N HCl:28
6.6(7,300),244.7(6,200);0.1N NaOH:279.7(8,00
0),248.8(7,900);MS(EI):m/z250(C10H12N5O3),2
32(C10H10N5O2),217(C10H17N5),208(C8H10N5O2),
194(C7H8N5O2),165(C6H7N5O),135(C5H4N4O4),101
(C5H9O2),85(C5H9O);IR(KBr)1734.2,1616.3と258
9.4cm-11 H−NMR(Me2SO−d6):δ7.97(s,1H,H−2),6.47(b
r s,2H,NH2),6.26(d,1H,H−1′,J=5.9Hz),5.79
(d,1H,3′−OH,J=5.3Hz),5.23(dd,1H,H−2′,J
1′,2′=5.9Hz,J2′,3′=5.2Hz),5.06(5,1H,5′
−OH,J=5.5Hz),4.37(ddd,1H,H−3′,J3′,3′ -OH
=5.3Hz,J2′,3′=5.2Hz,J=3′,4′=6.9Hz),3.92
(s,3H,Pur−OCH3),3.84−3.79(m,1H,H−4′),3.68
−3.62(m,2H,H−5′)。
C16H23N5O6.0.40CHCl3に対して計算した分析: 計算値:C,45.90;H,5.50;N,16.32。
実測値:C,46.03;H,5.69;N,16.03。
f(i)2−アミノ−9−(2−O−ベンゾイル−3,5
−ジ−O−tert−ブチルジメチルシリル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−〔(3,5−ジ−O−tert−ブチルジ
メチルシリル)−β−D−アラビノフラノシル〕−6−
メトキシ−9H−プリン(1.3g、2.5ミリモル)を炎で乾
かした250ml丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジ
メチルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)および無
水安息香酸(0.67g、3.0ミリモル)を加え、フラスコを
アルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。次に乾燥アセ
トニトリル(30ml)およびトリエチルアミン(5.0ml)
を加え、混合物を室温でかきまぜた。18時間後、反応混
合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)にとり、H
2O(3×50ml)で抽出した。酢酸エチルを乾燥させ(Mg
SO4)、濾過し、濃縮して1.76gの黄色油状物を得た。こ
の物質の250mg部分を2mmのシリカゲルローターを具えた
Chromatotron(Harrison Scientific)で精製した。ロ
ーターはアセトン:CHCl3(1:10)で溶離した。
Chromatotronから得られた生成物は白色固体(0.21
g)であった。融点=129−131℃(未補正);MS(EI):m
/z629(C30H47N5O6Si2),572(C26H47N5O6Si2),440(C
20H22N5O5Si),312(C15H14N5O3),261(C11H25O3S
i2),231(C9H19O3Si2),194(C7H8N5O2),166(C6H8N5
O),105(C7H5O)。1 H−NMR(CDCl3):δ8.07(s,1H,H−8),7.67(dd,2
H,Ar−H,J=1.0Hz,J=8.2Hz),7.50(tt,1H,Ar−H,J=
2.0Hz,J=8.0Hz),7.30(t,2H,Ar−H,J=7.5Hz),6.48
(d,1H,H−1′,J=5.5Hz),5.63(t,1H,H−2′,J=5.
5Hz),4.74(t,1H,H−3′,J=5.6Hz),4.68(br.s,2H,
NH2),3.98(s,3H,−OCH3),4.00−3.80(m,2H,H−4′
とH−5′),0.92(s,9H,−SiC(CH33),0.88(s,9
H,−SiC(CH33),0.12(s,3H,−Si(CH3)),0.09
(s,3H,−Si(CH3)),0.08(s,3H,−Si(CH3)),0.06
(s,3H,−Si(CH3))。
C30H47N5O6Si2に対して計算した分析: 計算値:C,57.20;H,7.52;N,11.12。
実測値:C,57.42;H,7.57;N,11.12。
f(ii)2−アミノ−9−(2−O−ベンゾイル−β−
D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−〔(2−O−ベンゾイル−3,5−ジ
−O−tert−ブチルジメチルシリル)−β−D−アラビ
ノフラノシル〕−6−メトキシ−9H−プリン(1.26g、
2.0ミリモル)をテトラヒドロフラン(THF、40ml)にと
り、氷浴中で5℃に冷却した。酢酸(0.06ml、10ミリモ
ル)を加え、続いてフッ化テトラブチルアンモニウム
(TBAF)をTHF中の1M溶液(10ml、10ミリモル)として
加えた。5℃で24時間後、反応混合物をCHCl3(40ml)
で希釈し、1:1アセトン:CHCl3(500ml)を用いてシリ
カゲルのパッド(230〜400メッシュ、5×5cm)に通過
させた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(230〜400メ
ッシュ、5×18cm)に適用した。カラムをアセトン:CH
Cl3(1:2、1)で、次にアセトン:CHCl3(1:1.1.5
l)で溶離した。アセトン:CHCl3(1:1)で展開したと
きRf=0.33をもつ物質に相当する純粋な生成物がカラム
から得られた。この物質は乾燥後白色粉末0.74g(90
%)であり、求める2′−O−ベンゾイル誘導体である
ことが示された。融点=82−84℃(未補正);UV λmax
(ε):pH=7.00:279.1nm(8,600),237.5nm(17,80
0);0.1N HCl:277.8(10,000),245(sh)(10,800);
0.1N NaOH:286.1(7,600),236.4(17,000);MS(EI):
m/z401(M,C18H19N5O6),371(C17H17N5O5),3.12(C15
H14N5O3),279(C11H13N5O4),237(C12H13O5),220(C
12H12N4),208(C8H10N5O2),194(C7H8N5O2),165(C6
H7N5O),135(C5H5N5),105(C7H5O);IR(KBr)1725.
3,1613.6および1588.9cm-11 H−NMR(Me2SO−d6):δ8.04(s,1H,H−2),7.70−
7.57(m,3H,Ar−H),7.47−7.39(m,2H,Ar−H),6.44
(br.s,2H,NH2),6.39(d,1H,H−1′,J=5.6Hz),5.90
(d,1H,3′−OH,J=4.9Hz),5.48(t,1H,H−2′,J=5.
3Hz),5.07(t,1H,5′−OH,J=5.6Hz),4.51(見掛上4
重線,1H,H−3′,J3′,3′−OH−4.9Hz,J2′,3′=5.
6Hz,J=3′,4′=5.1Hz),3.87(s,3H,Pur−OCH3),3.
94−3.83(m,1H,H−4′),3.77−3.66(m,2H,H−
5′)。
C18H19N5O6.0.20C3H6O.0.50CHCl3に対して計算した分
析: 計算値:C,48.53;H,4.41;N,14.82。
実測値:C,48.68;H,4.54;N,14.96。
g(i)2−アミノ−9−(5−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メト
キシ−9H−プリン 9−(β−D−アラビノフラノシル)−2−アミノ−
6−メトキシ−9H−プリン(2.0g、6.7ミリモル)を500
ml丸底フラスコに加え、ピリジン(2×50ml)との同時
蒸発により乾燥した。tert−ブチルジメチルシリルクロ
リド(1.2g、8ミリモル)を加え、フラスコをアルゴン
でフラッシュし、隔膜を取り付けた。乾燥アセトニトリ
ル(20ml)および乾燥ピリジン(20ml)を注射器と針で
加えた。溶液を室温で24時間かきまぜた。メタノール:
CHCl3(1:10)で展開するシリカゲル上のTLCは出発原料
(Rf=0.05)のすべてが消費され、1個の高Rfスポット
(Rf=0.31)を生じたことを示した。反応物をエタノー
ル(2ml)で処理し、減圧下で濃縮した。黄色残留物を
溶離溶媒としてメタノール:CHCl3(1:20)を用いてシ
シリカゲルカラム(230〜400メッシュ、5×18cm)上で
精製した。このカラムから乾燥後に1.6g(3.9ミリモ
ル)の白色固体が得られた。融点=101−103℃(未補
正);MS(EI):m/z412(M−H,C17H30N5O5Si),396(C
16H26N5O5Si),354(C13H20N5O5Si),208(C8H10N
5O2),194(C7H8N5O2),178(C7H8N5O),166(C6H8N
5O),165(C6H7N5O),135(C5H5N5)57(C4H9);1 H−NMR(Me2SO−d6,300MHz)7.88(s,1H,H−8),6.49
(br.s,2H,NH2),6.14(d,1H,H−1′,J=4.7Hz),5.67
(d,1H,2′−または3′OH,J=5.0Hz),5.57(d,1H,2′
−または3′OH,J=4.4Hz),4.15−4.09(m,2H,H−2′
と3′),3.98(s,3H,−OCH3),3.87−3.76(m,3H,H−
4′と5′),0.90(s,9H,(CH33CSi),0.07(s,6H,C
(CH32Si);C17H29N5O5Si2に対して計算した分析: 計算値:C,49.62;H,7.10;N,17.02。
実測値:C,49.36;H,7.06;N,16.88。
g(ii)9−(2,3−ジ−O−アセチル−5−O−tert
−ブチルメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)
−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(5−O−tert−ブチルジメチルシ
リル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−
9H−プリン(1.5g、3.5ミリモル)を炎で乾かした100ml
の撹拌棒つき丸底フラスコ中に秤り込んだ。無水アセト
ニトリル(25ml)を加え、続いてトリエチルアミン(5m
l)を加えた。4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.05
g、0.4ミリモル)を加え、フラスコをアルゴンでフラッ
シュし、隔膜で封じた。反応混合物へ無水酢酸(0.8m
l、8.5ミリモル、無添加で蒸留)を注射器と針から加え
た。反応物を室温(20℃)でかきまぜ、1:20メタノー
ル:CHCl3で展開するシリカゲルTLCによりモニターし
た。18時間後全出発原料(Rf=0.34)が消費され、生成
物の大きい一つのスポット(Rf=0.77)が生じた。
反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)
にとり、H2O(3×50ml)で抽出した。有機層をMgSO
4(無水)で乾燥し、濾過し、濃縮して1.7gの黄色油状
物を得た。この物質の210mg部分を2mmのシリカゲルロー
ターを取り付けたChromatotron(Harrison Scientifi
c)で精製した。ローターはアセトン:CHCl3(1:10)で
溶離した。純粋な生成物が乾燥後白色固体(0.16g、0.3
3ミリモル)として得られた。融点=58−60℃(未補
正);MS(EI):m/z497(C21H35N5O7Si),438(C17H24N5
O7Si),396(C15H22N5O6Si),378(C15H20N5O5Si),336
(C13H18N5O4Si),318(C13H16N5O3Si),273(C11H18O6
Si),250(C10H12N5O3),208(C8H10N5O2),194(C7H8N
5O2),165(C6H7N5O)135(C5H5N5)。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δ7.89(s,1H,H−8),6.38
(d,1H,H−1′,J=4.6Hz),5.53−4.49(m,2H,H−2′
とH−3′),4.85(br.s,2H,NH2),4.05(s,3H,−OC
H3),4.04−4.00(m,1H,H−4′),3.94−3.91(m,2H,H
−5′),2.12(s,3H,C(O)CH3),1.85(s,3H,C
(O)CH3)、0.92(s,9H,31C(CH33),0.10(s,6H,S
i(CH32)。
C21H33N5O7Siに対して計算した分析: 計算値:C,50.89;H,6.71;N,14.13。
実測値:C,50.70;H,6.75;N,13.91。
g(iii)9−(2,3−ジ−O−アセチル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プ
リン シリル化中間体9−(2,3−ジ−O−アセチル−5−
O−tert−ブチルジメチルシリル−β−D−アラビノフ
ラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン
(1.4g、2.9ミリモル)をTHF(40ml)にとり、氷浴中で
5℃に冷却した。酢酸(0.25ml、16ミリモル)を加え、
続いてフッ化テトラブチルアンモニウムをTHF中の1M溶
液(9ml、9ミリモル)として加えた。5℃で28時間
後、アセトン:CHCl3(1:1)で展開したTLCは出発原料
(Rf=0.77)がすべて消費され、一つの主要低Rfスポッ
ト(Rf=0.32)が生じたことを示した。メタノール:CH
Cl3(1:10)を用いるTLCはRF=0.41に・1スポットを示
した。
1:1アセトン:CHCl3(500ml)を用いて反応混合物を
シリカゲルパッド(230〜400メッシュ、3×5cm)に通
過させた。濾液を濃縮し、4mmローターを具えたChromat
otron上でアセトン:CHCl3(1:1)で溶離することによ
り精製した。水酸化テトラブチルアンモニウムの混入し
た生成物(0.95g)が得られた。この生成物を4mmChroma
totronローターで同じ溶媒を用いて精製し純粋な生成物
0.877g(2.3ミリモル)を得た。融点=100−102℃(未
補正);UV λmax(ε):pH=7.00:279.0nm(8,200),24
7.3nm(9,800);0.1N HCl:286.7(8,500),242.5(6,10
0);0.1N NaOH:279.3(8,200),248.9(7,700);MS(E
I):m/z381(C15H19N5O7),322(C13H14N5O5),292(C
12H12N5O4),194(C7H8N5O2),165(C6H7N5O),135(C5
H5N5),43(C2H3O);1 H−NMR(Me2SO−d6,200MHz):δ8.00(s,1H,H−8),
6.52(br.s,2H,NH2),6.30(d,1H,H−1′,J=4.6Hz),
5.43−5.35(m,2H,H−2′と3′),5.11(t,1H,5′−O
H,J=5.8Hz),4.04(dd,1H,H−4′,J=4.5Hz,J=8.6H
z),3.94(s,3H,Pur−OCH3),3.71−3.62(m,2H,H−
5′),2.09(s,3H,C(O)CH3),1.80(s,3H,C(O)C
H3),;IR(KBr)1748.4,1613.1および1588.5cm-1;分
析:C15H19N5O7.0.40CHCl3に対する 計算値:C,43.11;H,4.56;N,16.32。
実測値:C,43.16;H,4.69;N,16.21。
h(i)2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−tert−
ブチルジメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)
−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(β−D−アラビノフラノシル)−
6−メトキシ−9H−プリン(10g、34ミリモル)を500ml
丸底フラスコに加え、ピリジン(2×50ml)との同時蒸
発により乾燥した。イミダゾール(11g、160ミリモル)
を加え、続いてtert−ブチルジメチルシリルクロリド
(11g、74ミリモル)を加えた。フラスコをアルゴンで
フラッシュし、隔膜を付けた。乾燥ジメチルホルムアミ
ド(DMF)(40ml)を注射器と針から加えた。溶液を室
温で18時間かきまぜた。アセトン:CHCl3(1:10)で展
開するシリカゲル上のTLCは出発原料(Rf=0.05)の約2
0%が残存し、3個の高Rfスポットが0.18、0.41および
0.75に生じた。そこで更にtert−ブチルジメチルシリル
クロリド(1.0g、6.6ミリモル)を追加し、かきまぜを2
4時間続けた。その後同じ溶媒によるTLCは全出発原料が
消費されたことを示した。次にDMFを減圧下で除去し、
残留物を酢酸エチル(350ml)とH2O(100mlおよび3×5
0ml)との間に分配した。水層を酢酸エチル(100ml)で
逆抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過
し、濃縮した。粗製生成物を、CHCl3中アセトンの1:20
から1:2までの段階的勾配で溶離するシリカゲルフラッ
シュカラム(5×25cm)上で精製した。TLCにより観察
された三つのスポットに相当する生成物の3フラクショ
ンを得た。Rf=0.75のフラクションはトリシリル化生成
物として同定された。白色固体4.0g(6.2ミリモル、19
%)を与えた。融点=63−65℃(未補正);UV λmax(9
5%エタノール):249.2nmと281.3nm:MS(EI):m/z640
(M,C29H57N5O5Si3),582(C25H48N5O5Si3),450(C19H
32N4O4Si2),322(C14H24N5O2Si),222(C8H8N5O3),19
4(C7H8N5O2,166(C6H8N5O),133(C6H17OSi),115(C6
H15Si),57(C4Hg);1 H−NMR(CDCl3,200MHz):7.82(s,1H,H−8),6.30
(d,1H,H−1′,J=3.5Hz),4.82(br.s,2H,NH2),4.31
(m,1H,H−3′),4.10(dd,1H,H−2′,J1′,2′=3.
5HzとJ2′,3′−1.7Hz),4.06(s,3H,−OCH3),4.00
−3.90(m,1H,H−4′),3.84−3.80(m,2H,H−5′),
0.93(s,9H,(CH33CSi),0.90(s,9H,(CH33CSi),
0.75(s,9H,(CH33CSi),0.14(s,6H,(CH32Si),
0.07(s,3H,(CH3)Si),0.06(s,3H,(CH3)Si),−
0.09(s,3H,(CH3)Si),−0.38(s,3H,(CH3)Si); C29H57N5O5Si3に対して計算した分析 計算値:C,54.42;H,8.98;N,10.94。
実測値:C,54.36;H,8.86;N,10.87。
h(ii)2−アミノ−9−(2,3−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6
−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−tert−ブチル
ジメチルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−
メトキシ−9H−プリン(2.0g、3.1ミリモル)を250mlの
丸底フラスコに加え、80%酢酸水溶液で処理した。溶液
を50℃で20時間加熱した。アセトン:CHCl3(1:10)を
用いるTLCはすべの出発原料が消費され(Rf=0.59)、
生成物(Rf=0.19)だけが残っていることを示した。反
応混合物を回転蒸発器でH2O(5ml)を数回加えながら濃
縮し、最後の痕跡量の酢酸を除去し、真空ポンプで2時
間処理した。この残留物を溶離溶媒としてメタノール:
CHCl3(1:30)を用いるシリカゲルカラム(5×18cm、2
30〜400メッシュ)で精製した。生成物を含むフラクシ
ョンから1.2g(2.3ミリモル)の白色固体が得られ、こ
のものは2,3−ジシリル化誘導体として同定された。
融点=93−95℃(未補正);MS(EI):m/z526(C23H44N5
O5Si2),510(C22H40N5O5Si2),468(C19H34N5O5Si2),
322(C14H23N5O2Si),306(C13H20N5O2Si),264(C10H
14N5O2Si),208(C8H10N5O2),194(C7H8N5O2),166(C
6H8N5O),115(C6H15Si),57(C4Hg);1 H−NMR(CDCl3,200MHz)7.82(s,1H,H−8),6.45(b
r.s,2H,NH2),6.14(d,1H,H−1′,J=4.1Hz),4.99
(t,1H,5′−OH,J=4.0Hz),4.29(t,1H,H−3′,J=2.
9Hz),4.22(t,1H,H−2′,J=4.5Hz),3.93(s,3H,−O
CH3),3.82−3.76(m,1H,H−4′),3.62−3.58(m,2H,
H−5′),0.89(s,9H,(CH33CSi),0.64(s,9H,(CH
33CSi),0.13(s,6H,(CH32Si),−0.06(s,3H,
(CH3)Si),−0.39(s,3H,(CH3)Si); C23H43N5O5Si2に対して計算した分析: 計算値:C,52.54;H,8.24;N,13.32。
実測値:C,52.37;H,8.29;N,13.22。
h(iii)2−アミノ−9−(2,3−ジ−O−tert−ブチ
ルジメチルシリル−5−O−イソブチリル−β−D−ア
ラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(2,3−ジ−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メト
キシ−9H−プリン(1.3g、2.5ミリモル)を炎で乾かし
た250mlの丸底スラスコ中秤り込んだ。4−N,N−ジメチ
ルアミノピリジン(0.05g、0.4ミリモル)を加え、フラ
スコをアルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。乾燥ア
セトニトリル(25ml)とトリエチルアミン(5ml)を加
えた。フラスコを氷浴中で冷却し、イソ酪酸無水物(0.
5ml、3.0ミリモル)を反応混合物へ加えた。反応物を室
温(20℃)まで徐々に温めた。22時間後、反応をメタノ
ール:CHCl3(1:20)で展開するシリカゲル上のTLCでモ
ニターした。出発原料(Rf=0.27)は残存せず、一つの
大きい生成物スポット(Rf=0.63)が生じた。
反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(250ml)
にとり、H2O(3×50ml)で抽出した。酢酸エチル層を
乾燥し(MgSO4、無水)、濾過し、濃縮して1.5gの黄色
油状物を得た。この物質の200mg部分を2mmシリカゲルロ
ーターを取り付けたChromatotron(Harrison Scientifi
c)で精製した。ローターはアセトン:CHCl3(1:10)で
溶離し、乾燥後に0.16g(0.27ミリモル)の白色固体を
得た。
融点=56−58℃(未補正);MS(EI):m/z596(C27H49N5
O6Si2),538(C23H40N5O6Si2),322(C14H24N5O2Si),3
18(C13H24O5Si2),264(C10H16N5O2Si),194(C7H8N5O
2),166(C6H8N5O2),115(C6H15Si)。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δ7.84(s,1H,H−8),6.34
(d,1H,H−1′,J=3.3Hz),4.87(br.s,2H,NH2),4.39
−4.27(m,2H,H−2′と3′),4.20−4.10(m,3H,H−
4′と5′),4.06(s,3H,−OCH3),2.58(7重線1H,−
OC(O)CH(CH32,J=7.0Hz),1.17(dd,6H,−OC
(O)CH(CH32,J=7.0Hz,J=1.9Hz),0.94(s,9H,−
SiC(CH33),0.77(s,9H,−SiC(CH33),0.15(s,3
H,−Si(CH3)),0.13(s,3H,−Si(CH3)),0.09(s,3
H,−Si(CH3)),0.39(s,3H,−Si(CH3))。
C27H49N5O6Si2.0.05C3H6O.0.10CHCl3に対して計算した
分析: 計算値:C,53.59;H,8.15;N,11.47。
実測値:C,53.58;H,8.23;N,11.40。
h(iv)2−アミノ−9−(5−イソブチル−β−D−
アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン シリル化中間体2−アミノ−9−(2,3−ジ−O−ter
t−ブチルジメチルシリル−5−O−イソブチリル−β
−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリ
ン(1.2g、2.1ミリモル)をTHF(40ml)にとり、氷浴中
で5℃に冷却した。酢酸(0.25ml、16ミリモル)を加
え、続いてフッ化テトラブチルアンモニウムをTHF中の1
M溶液(6ml、6ミリモル)として加えた。0〜5℃で70
時間後、アセトン:CHCl3(1:1)によるTLCは出発原料
(Rf=0.91)が残存せず、一つの新しい低Rfスポット
(Rf=0.17)を生じたことを示した。
反応混合物を1:1アセトン:CH2Cl2(1.1)を用いて
シリカゲルのパッド(230〜400メッシュ、2×8cm)に
通過させた。濾液を濃縮してうすい黄金色の残留物を得
た。この残留物を溶離溶媒としてアセトン:CH2Cl2(1:
1)を用いて4mmローターを取り付けたChromatotronで精
製した。白色固体(0.67g)が得られ、このものは1H−N
MRによると水酸化テトラブチルアンモニウムが混入して
いた。同じ溶媒系を用いて再び精製し生成物(0.57g)
を得たが、これも依然少量の水酸化テトラブチルアンモ
ニウムを含んでいた。純酢酸エチルを用い4mm Chromato
tronローターでの最後の再精製は乾燥後0.44g(1.2ミリ
モル)の純粋な生成物を与えた。融点=113−115℃(未
補正);UV λmax(ε):pH=7.00:278.9nm(7,800)と2
47.6nm(8,300);0.1N HCl:287.5(7,000)と242.8(5,
700);0.1N NaOH:279.0(7,600)および248.5(7,10
0);MS(EI):m/z208(C8H10N5O2),194(C7H8N5O2),1
78(C7H8N5O),165(C6H7N5O),135(C5H5N5),71(C4H
7O);1 H−NMR(300MHz,Me2SO−d6):δ7.84(s,1H,H−8),
6.48(br.s,2H,NH2),6.16(d,1H,H−1′,J=4.0Hz),
5.77(d,1H,2′または3′−OH,J=4.6Hz),5.68(d,1
H,2′または3′−OH,J=3.9Hz),4.35−4.23(m,2H,H
−2′と3′),4.11−4.09(m,2H,H−5′),3.96(s,
3H,Pur−OCH3),3.95−3.92(m,1H,H−4′),2.55 7重
線,1H,−C(O)CH(CH32,J=7.0Hz),0.08(dd,6H,
−C(O)CH(CH32,J=7.0Hz,J=1.8Hz);IR(KBr)
1734.3,1616.0,1592.5cm-1; 分析:C15H21N5O6.0.20C4H8O2に対する計算値:C,49.29;
H,5.92;N,18.19。
実測値:C,49.09;H,5.97;N,18.16。
i)9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−アラ
ビノフラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プ
リン 2−アミノ−9−(β−D−アラビノフラノシル)−
6−メトキシ−9H−プリン(2.5g、8.4ミリモル)を250
mlの丸底フラスコに加え、ピリジン(2×25ml)との同
時蒸発により乾燥した。残留物を真空ポンプで2時間乾
燥した。4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.10g、0.
8ミリモル)を加え、フラスコをアルゴンでフラッシュ
し、隔膜を付けた。乾燥アセトニトリル(50ml)を加
え、続いてトリエチルアミン(8.5ml)をおよび無水酢
酸(2.6ml、27.7ミリモル)を加えた。溶液を室温で3
時間かきまぜた。アセトン:CHCl3(1:10)を用いるシ
リカゲル上のTLCはすべての出発原料(Rf=0.05)が反
応し、一つの高RfスポットがRf=0.18に生じたことを示
した。
反応をエタノール(2ml)により失活させ、濃縮乾固
した。残留物を酢酸エチル(300ml)と5%NaCO3(50m
l)との間に分配した。有機層をH2O(2×50ml)で洗浄
し、合わせた水層を酢酸エチル(100ml)で逆抽出し
た。最後に、合わせた有機抽出液を乾燥し(MaSO4)、
濾過し、濃縮した。粗製生成物をアセトン:CHCl3(1:1
から)で溶離するシリカゲルカラム(5×18cm)で精製
した。生成物は乾燥後白色固体として3.38g(7.98ミリ
モル)得られた。この物質を酢酸エチルとヘプタンから
再結晶し、乾燥後2.97g(7.0ミリモル)を得た。
融点=178−180℃(未補正):UV λmax(ε):pH=7.0
0:279.5nm(8,500),247.6nm(9,100);0.1N HCl:287.2
(7,600),244.4(6,700);0.1N NaOH:278.9(8,900),
249.0(8,300);MS(EI):m/z424(M+H,C17H22N
5O8),380(C15H18N5O7),364(C15H18N5O5),259(C11
H15O7),194(C7H8N5O2),166(C6H8N5O),165(C6H7N5
O),149(C5H3N5O),139(C7H7O3),42(C2H2O);1 H−NMR(Me2SO−d6,200MHz):δ7.92(s,1H,H−8),
6.54(br,s,2H,NH2),6.35(d,1H,H−1′,J=4.6Hz),
5.46−5.40(m,2H,H−2′と3′),4.41−4.20(m,3H,
H−4′と5′),3.94(s,3H,Pur−OOH3),2.10(s,3H,
C(O)CH3),2.03(s,3H,C(O)CH3),1.80(s,3H,C
(O)CH3); 分析:C17H21N5O8に対する計算値:C,48.23;H,5.00;N,1
6.54。
実測値:C,48.32;H,4.93;N,16.24。
j)9−(3,5−ジ−O−アセチル−β−D−アラビノ
フラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β
−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリ
ン(2.0g、4.72ミリモル)を、酢酸ナトリウム(1.2g、
14.2ミリモル)および塩酸ヒドロキシアミン(0.98g、1
4.2ミリモル)と共に250mlの丸底フラスコに加えた。フ
ラスコをアルゴンでフラッシュし、撹拌棒および隔膜を
取り付けた。乾燥ピリジン(25ml)を加え、溶液を室温
で7時間かきまぜた。アセトン:CHCl3(1:10)を用い
るシリカゲル上のTLCは出発原料(Rf=0.68)はすべて
反応し、一つの低RfスポットがRf=0.47に生じたことを
示した。反応物をアセトン(20ml)で処理し、濃縮乾固
し、再びアセトン(100ml)にとり、濃縮した。残留物
をアセトン(100ml)にとり濾過した。沈殿をアセトン
で洗い、濾液を濃縮して黄色油状物を得た。この粗製生
成物をアセトン:CH2Cl2(1:1)で溶離するシリカゲル
カラム(5×18cm)上で精製した。乾燥後生成物が白色
固体として1.46g(3.83ミリモル)得られた。1H−NMRは
この物質が3,5ジアセテートと2,5−ジアセテートとの混
合物であることを示した。これら2種の生成物をジクロ
ロメタンおよびヘプタンからの再結晶により分離した
(2,5−ジアセテートが最初に沈殿する)。3,5ジアセテ
ートは2回の再結晶後に白色結晶として0.796g(2.08ミ
リモル)得られた。融点=109−110℃(未補正):UV λ
max(ξ):pH=7.00:278.9nm(8,400),247.9nm(9,00
0);0.1N HCl:286.9(8,300),244.5(7,300);0.1N Na
OH:279.0(8,500),247.6(8,000);MS(EI):m/z381
(M+H,C15H19N5O7),338(C13H16N5O6),194(C7H8N5
O2),166(C6H8N5O),165(C6H7N5O),135(C5H5N5),4
3(C2H3O);1 −NMR(Me2SO−d6,200MHz);δ7.89(s,1H,H−8),
6.50(br.s,2H,NH2,6.18(d,1H,H−1′,J=4.9Hz),6.
14(d,1H,2′−OH,J=4.1Hz),5.10(t,1H,H−3′,J=
2.7Hz),4.42−4.23(m,3H,H−2′と5′),4.16−4.0
8(m,1H,H−4′),3.95(s,3H,Pur−OCH3),2.10(s,3
H,C(O)CH3),2.01(s,3H,C(O)CH3); C15H19N5O7.0.10CH2Cl2に対して計算した分析: 計算値:C,46.52;H,4.96;N,17.96。
実測値:C,46.31;H,5.13;N,17.70。
k)9−(2,5−ジ−O−アセチル−β−D−アラビノ
フラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β
−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリ
ン(2.0g、4.72ミリモル)を酢酸ナトリウム(1.2g、1
4.2ミリモル)および塩酸ヒドロキシルアミン(0.98g、
14.2ミリモル)と共に250mlの丸底フラスコへ加えた。
フラスコをアルゴンでフラッシュし、撹拌棒および隔膜
を取り付けた。乾燥ピリジン(25ml)を加え、溶液を室
温で7時間かきまぜた。アセトン:CHCl3(1:1)を用い
るシリカゲル上のTLCは出発原料(Rf=0.68)が反応
し、一つの低Rfスポット(Rf=0.47)が生じたことを示
した。反応物をアセトン(20ml)で処理し、濃縮乾固
し、再びアセトン(100ml)にとり、濃縮した。残留物
をアセトン(100ml)にとり、濾過した。沈殿をアセト
ンで洗浄し、濾液を濃縮して黄色油状物を得た。粗製生
成物をアセトン:CH2Cl2(1:1)で溶離するシリカゲル
カラム(5×18cm)で精製した。生成物は乾燥後白色固
体として1.46g(3.83ミリモル)得られた。1H NMRはこ
の物質が3,5ジアセテートと2,5−ジアセテートとの混合
物であることを示した。これら2種の生成物はジクロロ
メタンおよびヘプタンからの再結晶により分離された。
(2,5−ジアセテートが最初に沈殿する)。2,5−ジアセ
テートは2回の再結晶後に白色結晶として0.256g(0.67
ミリモル)得られた。融点=210−212℃(未補正);UV
λmax(ξ):pH=7.00:279.2nm(8,200),248.3nm(8,7
00);0.1N HCl:287.1(7,800),244.3(6,200);0.1N N
aOH:278.7(8,600),248.7(7,900);MS(EI):m/z381
(M+H,C15H19N5O7),338(C13H16N5O6),250(C10H12
N5O3),217(C9H13O6),194(C7H8N5O2),166(C6H8N
5O),165(C6H7N5O),157(C7H9O4),139(C7H7O3),13
5(C5H5N5),43(C2H3O);1 H−NMR(Me2SO−d6,200MHz):δ7.89(s,1H,H−8),
6.51(br.s,2H,NH2),6.32(d,1H,H−1′,J=5.7Hz),
5.98(d,1H,3′−OH,J=3.9Hz),5.18(t,1H,H−2′,J
=2.7Hz),4.44−4.22(m,3H,H−3′と5′),4.07−
3.97(m,1H,H−4′),3.94(s,3H,Pur−OCH3),2.02
(s,3H,C(O)CH3),1.78(s,3H,C(O)CH3); C15H19N5O7.0.40CH2Cl2.0.05C7H16に対して計算した分
析: 計算値:C,45.01;H,4.94;N,16.66。
実測値:C,44.92;H,4.92;N,16.51。
l(i)9−(2−O−アセチル−3,5−ジ−O−tert
−ブチルジメチルシリル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(3,5−ジ−O−tert−ブチルジメ
チルシリル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メト
キシ−9H−プリン(0.5g、0.95ミリモル)を炎で乾かし
た100mlの丸底フラスコ中に秤り込んだ。4−N,N−ジメ
チルアミノピリジン(0.01g、0.09ミリモル)を加え、
フラスコをアルゴンでフラッシュし、隔膜で封じた。乾
燥アセトニトリル(25ml)およびトリエチルアミン(5.
0ml)を加え、溶液を氷浴中で冷却した。この反応混合
物へ無水酢酸(0.11ml、1.1ミリモル)を注射器と針を
用いて加えた。反応を1:10アセトン:CHCl3で展開する
シリカゲル上のTLCでモニターした。室温で18時間後す
べての出発原料(Rf=0.20)が消費され、一つの大きい
生成物スポット(Rf=0.51)が生じた。反応混合物を濃
縮し、残留物を酢酸エチル(75ml)にとり、NaCHO3(25
ml)で、次にH2O(2×25ml)で抽出した。有機層をMgS
O4(無水)で乾燥し、濾過し、濃縮して淡黄色油状物を
得た。この残留物をアセトン:CHCl3(1:4)で溶離する
シリカゲルカラム(12.5×14cm、230−400メッシュ)で
精製した。純粋な生成物が白色固体(0.58g、1.0ミリモ
ル)として単離された。融点=74−76℃(未補正);MS
(EI):m/z568(C25H46N5O6Si2),552(C24H42N5O6S
i2),510(C21H36N5O6Si2),378(C15H20N5O5Si),261
(C11H25O3Si2),250(C10H12N5O3),194(C7H8N5O2),
166(C6H8N5O);1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δ7.95(s,1H,H−8),6.38
(d,1H,H−1′,J=5.6Hz),5.33(t,1H,H−2′,J=5.
7Hz),4.85(br.s,2H,NH2),4.58(t,1H,H−3′,J=5.
8Hz),4.05(s,3H,−OCH3),3.94−3.80(m,3H,H−4′
とH−5′),1.78(s,1H,C(O)CH3),0.93(s,9H,−
SiC(CH33),0.89(s,9H,−SiC(CH33),0.11=0.0
8(m,12H,−Si(CH3)); C25H45N5O6Si2に対して計算した分析: 計算値:C,52.88;H,7.99;N,12.33。
実測値:C,52.67;H,7.90;N,12.23。
l(ii)9−(2−O−アセチル−β−D−アラビノフ
ラノシル)−2−アミノ−6−メトキシ−9H−プリン シリル化中間体 2−アミノ−9−〔(2−O−アセ
チル−3,5−ジ−O−tert−ブチルジメチルシリル)−
β−D−アラビノフラノシル〕−6−メトキシ−9H−プ
リン(0.46g、0.8ミリモル)を撹拌棒とゴム隔膜を取り
付けた丸底フラスコ中に秤り込んだ。フッ化テトラエチ
ルアンモニウム(0.48g、3.24ミリモル)を加え、続い
てTHF(40ml)および酢酸(0.18ml、3.2ミリモル)の溶
液を加えた。この溶液を氷浴で0〜5℃に冷却した。0
〜5℃で48時間後、アセトン:CHCl3(1:10)によるTLC
は出発原料(Rf=0.3)がすべて消費され、一つの主要
な低Rfスポット(Rf=0.07)が生じたことを示した。こ
の反応混合物を直接シリカゲルカラム(230〜400メッシ
ュ、5×12cm)に充填し、1:1アセトン:CHCl3(300m
l)で、次に5:4アセトン:CHCl3(900ml)で溶離した。
乾燥後に純粋な生成物がこのカラムから白色固体(0.21
g、0.63ミリモル)として得られ、望む2′−O−アセ
チル誘導体であることが示された。融点=66−68℃(未
補正);UV λmax(ξ):pH=7.00:279.0nm(8,100),24
7.9nm(8,400);0.1N HCl:286.4(8,500),243.4(7,00
0);0.1N NaOH:278.8(8,700),246.7(8,600);MS(E
I):m/z339(M,C13H17N5O6),296(C11H14N5O5),250
(C10H12N5O3),194(C7H8N5O2),175(C7H11O5),165
(C6H7N5O);1 H−NMR(Me2SO−d6,200MHz);δ7.94(s,1H,H−2),
6.49(br.s,2H,NH2),6.27(d,1H,H−1′,J=5.5Hz),
5.82(d,1H,3′−OH,J=5.1Hz),5.18(t,1H,H−2′.J
=5.3Hz),5.02(t,1H,5′−OH,J=5.6Hz),4.33(ddd,
1H,H−3′,J3′,3′ -OH=5.1Hz,J2′,3′=5.3Hz,J
3′,4′=5.8Hz),3.94(s,3H,Pur−OCH3),3.85−3.7
9(m,1H,H−4′),3.68−3.60(m,2H,H−5′),1.76
(s,3H,C(O)CH3); C13H17N5O6.0.40CHCl3.0.25C3H6Oに対して計算した分
析: 計算値:C,44.36;H,4.99;N,18.54。
実測値:C,44.38;H,5.27;N,18.28。
m(i)2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチ
ル−β−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H
−プリン 2−アミノ−9−(β−D−アラビノフラノシル)−
6−メトキシ−9H−プリン(1.5g、5.05ミリモル)、ト
リエチルアミン(3.06g、30.3ミリモル)および無水酢
酸(2.06g、20.2ミリモル)を乾燥DMF15ml中窒素雰囲気
下に室温で3時間かきまぜた。次に溶液を酢酸エチル
(100ml)で希釈し、有機層を10%NaHCO3(100mlずつで
2回)で洗浄した。回転蒸発により溶媒を除去して2.05
g(96%)の油状物を得た。このものは一晩放置すると
結晶化した。TLC(シリカゲル)クロロホルム:メタノ
ール(90:10)Rf=0.63;1 H−NMR(DMSO)δ1.86(s,3H,OAc),2.06(s,3H,OA
c),2.12(s,3H,OAc),3.97(s,3H,OCH3),4.2−4.5
(m,3H,C−4′とC−5′H),5.4−5.5(m,2H,C−
2′とC−3′H),6.38(d,J=4.8Hz,1H,C−1′
H),6.55(ブロード s,2H,NH2)および7.95(s,1H,C
−8H)。
m(ii)2−アミノ−9−(5−O−アセチル−β−D
−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリン 2−アミノ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β
−D−アラビノフラノシル)−6−メトキシ−9H−プリ
ン(10.0g、23.6ミリモル)、無水酢酸ナトリウム(19.
4g、236ミリモル)および塩酸ビドロキシルアミン(16.
4g、236ミリモル)をピリジン200ml中室温で17時間かき
まぜた。次に溶液をアセトン50mlで希釈し、溶媒の大部
分を回転蒸発により除去した。残った油状物を溶離剤と
してCHCl3:アセトン(1:1)を用いるフラッシュカラム
クロマトグラフィー(10×75cm,230〜400メッシュ)に
より精製した。適当なフラクションを回転蒸発により濃
縮しガム状の半固体を得た。この半固体を水(100ml)
から凍結乾燥して白色粉末を得た: 融点=138−140℃(未補正): TLC(シリカゲル)クロロホルム:メタノール(90:10)
Rf=0.27;1 H−NMR(DMSO)δ2.03(s,3H,OAc),3.97(s,3H,OC
H3),4.1−4.4(m,5H,C−2′,C−3′,C−4′および
C−5′H),5.69(d,J=3.4Hz,1H,OH),5.78(d,J=
4.2Hz,1H,OH),6.17(d,J=3.6Hz,1H,C−1′H),6.48
(ブロード s,2H,NH2)および7.86(s,1H,C−8H); C13H17N5O6.H2Oに対して計算した分析: 計算値:C,43.70;H,5.36;N,19.60。
実測値:C,43.70;H,5.34;N,19.52。
錠剤製剤 成分をポビドン溶液で湿式粒化し、続いてステアリン
酸マグネシウムを加え、圧縮することにより下記製剤A
およびBを調製した。
製剤C mg/錠 活性成分 100 乳糖(英国薬局方) 200 ポビドン(英国薬局方) 50 グリコール酸デンプンナトリウム 5 ステアリン酸マグネシウム 4 359 上記成分(C)から湿式粒化続いて圧縮を行なうこと
により錠剤を調製した。もう一つの調製法ではポビドン
(英国薬局方)の代りにポリビニルピロリドンを使用す
る。
下記製剤DとEは混合した成分の直接圧縮により調製
した。製剤Eにおける乳糖は直接圧縮型(Dairy Crest
−“Zeparix")である。製剤D mg/カプセル 活性成分 250 前糊化デンプンNF25 250 400 製剤E mg/カプセル 活性成分 250 乳糖 150 アビセル 100 500 製剤F(徐放性製剤) 下記成分をポビドン溶液で湿式粒化し、続いてステア
リン酸マグネシウムを加え、圧縮することにより製剤を
調製した。
mg/錠 (a)活性成分 500 (b)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 112 (Methocel K4M Premium) (c)乳糖(英国薬局方) 53 (d)ポビドン(英国薬局方) 28 (e)ステアリン酸マグネシウム 7 700 薬物の放出は約6〜8時間の期間にわたって起こり、
12時間後に終了した。カプセル製剤 製剤A 上記製剤Dの成分を混合し、2−部分硬質ゼラチンカ
プセル中に詰めることによりカプセル製剤を調製した。
製剤B(下記)も同様にして調製した。製剤B mg/カプセル (a)活性成分 250 (b)乳糖(英国薬局方) 143 (c)グリコール酸デンプンナトリウム 25 (d)ステアリン酸マグネシウム 2 420製剤C mg/カプセル (a)活性成分 250 (b)Macrogol 4000(英国薬局方) 350 600 Macrogol 4000BPを融解し、活性成分を融解物中に分
散し、この融解物を2−部分硬質ゼラチンカプセル中に
詰めることによりカプセルを調製した。製剤D mg/カプセル 活性成分 250 レシチン 100 落花生油 100 450 レシチンおよび落花生油の中に活性成分を分散させ、
この分散系を軟質弾力性のゼラチンカプセル中に詰める
ことによりカプセルを調製した。製剤E(徐放性カプセル) 押圧機を用いて成分(a)、(b)および(c)を押
し出し、続いてこの押出し品を球状化し、乾燥すること
により下記の徐放性カプセル製剤を調製した。次に乾燥
ペレットを徐放性膜(d)で被覆し、2−部分硬質ゼラ
チンカプセルに詰める。mg/カプセル (a)活性成分 250 (b)ミクロクリスタリン セルロース 125 (c)乳糖(英国薬局方) 125 (d)エチルセルロース 13 513 眼科用溶液 活性成分 0.5 塩化ナトリウム、分析用品等 0.9g チオメルサール 0.001g 純水 100mlにする量 pH 7.5に調節 注射用製剤 活性成分 0.200g 発熱物質を含まない無菌リン酸塩緩衝液10mlにする量
活性成分をリン酸塩緩衝液(35°〜40℃)の大部分に溶
かし、次に所定体積とし、無菌ミクロポア濾過器を通し
て10mlの無菌こはく色ガラスびん(1型)の中に濾過
し、無菌のふたとオーバーシールを用いてシールした。筋肉内注射液 活性成分 0.20g ベンジルアルコール 0.10g グリコフロール75 1.45g 注射用の水 3.00mlにする量 活性成分をグリコフロールに溶かし、次にベンジルア
ルコールを加えて溶かし、水を加えて3mlにした。次に
混合物を無菌ミクロポア濾過器に通して濾過し、3mlの
無菌ガラスびん(1型)中にシールした。シロップ懸濁系 活性成分 0.25g ソルビトール溶液 1.50g グリセリン 2.00g 分散性セルロース 0.075g 安息香酸ナトリウム 0.005g フレーバ、ピーチ17.42.3169 0.0125ml 純水 5.00mlとする量 安息香酸ナトリウムを純水の一部に溶かし、ソルビト
ール溶液を加えた。活性成分を加え、分散させた。グリ
セリン中に濃厚化剤(分散性セルロース)を分散させ
た。これら二つの分散系を混合し、純水で必要体積とし
た。必要に応じ懸濁系に更にせん断を与えることにより
濃厚化を達成できる。坐薬 mg/坐薬 活性成分(63μm)* 250 硬脂肪、BP(Witepsol H15− Dynamit Nobel) 1700 1950 Witepsol H15の五分の一をスチームジャケット付きパ
ン中最高45℃で融かした。活性成分を200μmのふるい
に通してふるい、カッティングヘッドを具えたシルバー
ソンを用いて、なめらかな分散系が得られるまで混合し
ながら融解基剤へ加えた。混合物を45℃に保ちつつこの
懸濁系へ残りのWitepsol H15を加え、かきまぜて均一な
混合物とした。この懸濁系全体を250μmステンレス鋼
のふるいに通過させ、絶えずかきまぜながら、45℃まで
放冷した。38℃ら40℃の温度で混合物2.02gを適当なプ
ラスチック型に詰めた。坐薬を室温まで放冷した。* 活性成分は粒子の少なくとも90%が直径63μm以下で
ある粉末として使用した。ペッサリー mg/ペッサリー 活性成分(63μm)* 250 ブドウ糖(無水) 380 ポテトデンプン 363 ステアリン酸マグネシウム 7 1000 上記成分を直接混合し、得られた混合物を直接圧縮に
よりペッサリーを調製した。
T細胞発育の選択的抑制 本発明化合物をAverett,D., Journal of Virological
Methods,23,(1989),263〜276の方法により、B細胞
(IM9)と比較したT細胞(Molt4)の発育抑制について
試験した。
2−アミノ−6−メトキシ−9−(β−D−アラビノ
フラノシル)−9H−プリン(化合物1)はヒトB−細胞
系(IM9)とは対照的にヒトT−細胞系(Molt4)の発育
を選択的に抑制した。これらデータをaraGの選択的抑制
と比較した。
ara Gのバイオアベイラビリティー Ara Gおよび本発明化合物を8時間絶食させておいたC
ynomolgusサルへ経口投与した。各化合物を2匹のサル
へ与えた。投薬量は95μモル/kgで、これは27mg/kg ara
Gと等価である。その後の24時間にわたり血液試料を採
り、同じ24時間にわたり尿を採集した。血漿抽出物およ
び尿中のara Gの濃度を逆相HPLCにより定量した。
ara Gの溶解度およびバイオアベイラビリティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アベレット,デブロン ランドルフ アメリカ合衆国27608 ノースカロライ ナ州ラレイ,ロックモアー ドライブ 2608 (72)発明者 ウィルソン,ジェフレイ ダグラス アメリカ合衆国27705 ノースカロライ ナ州ダーハム,ゴーハム プレース 27 (72)発明者 モアーマン,アラン レイ アメリカ合衆国27713 ノースカロライ ナ州ダーハム,ハンツマン ドライブ 819 (72)発明者 コスザルカ,ジョージ ウオルター アメリカ合衆国27514 ノースカロライ ナ州チャペル ヒル,ウオーターフォー ド プレース 100 (72)発明者 チェイムバーレイン,スタンリー ドウ ズ アメリカ合衆国27713 ノースカロライ ナ州ダーハム,ウッドクロフト パーク ウエイ 500―5エイ (72)発明者 ポーター,デビッド アメリカ合衆国27613 ノースカロライ ナ州ラレイ,ソウヤー ドライブ 8512 (72)発明者 ウオルバーグ,ジェラルド アメリカ合衆国27511 ノースカロライ ナ州キャリィ,トローン コート 1109 (56)参考文献 特開 昭63−310831(JP,A) 特開 昭61−233696(JP,A) 米国特許3872084(US,A) 国際公開89/5817(WO,A1) 独国特許出願公開2152486(DE,A 1) Blood,Vol.61.No.4, (April 1983)p660−666 Journal of Clinic al Investigation,V ol.74,No.3(Septempe r 1984)p.951−955 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 19/19 A61K 31/70 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1): (式中、R1はC15アルコキシ基である)を有する化合
    物、あるいは製薬上容認しうるそのエステルを有効成分
    として含有する抗腫瘍療法に用いるための医薬組成物。
  2. 【請求項2】R1がメトキシである請求項1の医薬組成
    物。
  3. 【請求項3】T−細胞リンパ増殖性疾患に用いるための
    請求項1または2の医薬組成物。
  4. 【請求項4】T−細胞リンパ増殖性疾患が、リンパ球性
    白血病または悪性リンパ腫である請求項3の医薬組成
    物。
  5. 【請求項5】製薬上容認しうるそのエステルは、 2−アミノ−6−メトキシ−9−(5′−O−アセチル
    −β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン; 2−アミノ−6−メトキシ−(2′,3′−O−ジアセチ
    ル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン; 2−アミノ−6−メトキシ−9−(3′,5′−O−ジア
    セチル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン;
    および 2−アミノ−6−メトキシ−9−(5′−O−メチルス
    クシニル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン からなる群より選ばれる請求項2から4のいずれかの医
    薬組成物。
  6. 【請求項6】2−アミノ−6−メトキシ−9−(5′−
    O−アセチル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プ
    リン; 2−アミノ−6−メトキシ−9−(2′,3′−O−ジア
    セチル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン; 2−アミノ−6−メトキシ−9−(3′,5′−O−ジア
    セチル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン;
    および 2−アミノ−6−メトキシ−9−(5′−O−メチルス
    クシニル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン からなる群より選ばれる製薬上容認しうるエステル。
  7. 【請求項7】2−アミノ−6−メトキシ−9−(5′−
    O−アセチル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プ
    リン。
  8. 【請求項8】請求項6のエステルの製造法であって、2
    −アミノ−6−メトキシ−9−β−D−アラビノフラノ
    シル−9H−プリンをエステル化する工程を含む上記製造
    法。
  9. 【請求項9】酵素の存在下でエステルを行う請求項8の
    製造法。
  10. 【請求項10】エステルにおいて維持すべき2−アミノ
    −6−メトキシ−9−β−D−アラビノフラノシル−9H
    −プリンの水酸基を、エステル化する工程の前に保護す
    る請求項8の製造法。
  11. 【請求項11】薬学的に許容しうる担体とともに請求項
    6のエステルを有効成分として含有する抗腫瘍療法に用
    いるための医薬製剤。
  12. 【請求項12】経口投与に適用する単位投与形態にある
    請求項11の医薬製剤。
  13. 【請求項13】カプセル剤、カシエ剤または錠剤である
    請求項12の医薬製剤。
  14. 【請求項14】5から1000mgの有効成分を含む請求項12
    または13の医薬製剤。
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