JP2872497B2 - 静磁波素子 - Google Patents

静磁波素子

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JP2872497B2 JP4265891A JP26589192A JP2872497B2 JP 2872497 B2 JP2872497 B2 JP 2872497B2 JP 4265891 A JP4265891 A JP 4265891A JP 26589192 A JP26589192 A JP 26589192A JP 2872497 B2 JP2872497 B2 JP 2872497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波帯域で使用す
る静磁波素子に関する。さらに詳しくは、温度変化に対
して安定した動作周波数をうることができる静磁波素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】静磁波素子はGGG(ガドリニウム・ガ
リウム・ガーネット)単結晶基板上にYIG(イットリ
ウム・鉄・ガーネット)膜を液相エピタキシャル成長さ
せ、その膜をリソグラフィーやエッチング技術により所
望の形状に加工し、マイクロ・ストリップ・ラインを形
成したものである。かかる静磁波素子は、YIGに直流
磁界を印加した状態で、マイクロ波により静磁波を励起
し、共振器、フィルターなどへの利用が考えられてい
る。静磁波素子は印加する直流磁界により、動作周波数
を可変制御することができるという特徴がある。
【0003】図2は、たとえば特開平1−191502
号公報に記載された従来の静磁波素子の構成を表わす図
である。図2において1はYIG膜、2は磁気回路、3
はヨーク、4は永久磁石、5はコイル、8は軟磁性材料
からなる磁極である。
【0004】つぎにかかる構成を有する静磁波素子の動
作について説明する。YIG膜の面に垂直な方向に直流
磁場Hを印加したばあい、静磁波素子の動作周波数fは
式(5)で表わされる。
【0005】 f=γ(H+Ha−N・4πMs) (5) ここで4πMsはYIGの飽和磁化(Gauss)、γ
は磁気回転比(2.8MHz/Oe)、Nは反磁界係
数、またHaは異方性磁界である。反磁界係数を1と
し、異方性磁界を無視できるほど小さいとすると式
(5)は式(6): f=γ(H−4πMs) (6) となる。ここでYIGの飽和磁化は温度依存性をもつた
めに、直流磁場Hが一定であるとすると動作周波数fが
温度によって変化するという欠点がある。そこで図2に
おいて永久磁石4を用いることによって直流磁波HにY
IGの飽和磁化と逆の温度係数をもたせて動作周波数の
温度による変化を補償している。式(6)より動作周波
数fが温度Tによらない条件は式(7)で表わされる。
【0006】 δH/δT=δ4πMs/δT (7) (ただし、δH/δT:ギャップの磁束密度の温度変化
δ4πMs/δT:YIG膜の飽和磁化の温度変化であ
る)また、コイル5に電流を流すことにより磁場を変化
させて動作周波数を可変制御できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の静磁波素子は以
上のように構成されているので、動作周波数を温度変化
に対して安定させるためには、直流磁場Hの温度係数
と、YIG膜の飽和磁化および異方性磁界の温度係数と
を整合させることが重要であり、そのため必要な特性を
有するYIG膜を作製する必要がある。ここで従来は、
異方性磁界は充分に小さいと仮定していたため、その組
成をたとえば「ジャーナル オブ アプライド フィジ
ックス(Journal of Applied Ph
ysics)」(Vol.45,No.6,2728
(1974))に示されているガリウム置換YIGの飽
和磁化の温度依存性から推定していた。しかしこの推定
方法では温度係数の完全な整合がえられず、動作周波数
の温度変化が大きいという問題があった。
【0008】本発明は前記のような問題を解決するため
なされたもので、必要な飽和磁化および温度係数を有す
る液相エピタキシャル磁性ガーネット膜をうるために、
膜の飽和磁化と、異方性磁界の効果を考慮したばあいの
温度係数の関係を明かにし、温度変化に対して動作周波
数が安定する静磁波素子をうることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の静磁波素子は、
非磁性基板上に形成された磁性ガーネット膜と、コイ
ル、ヨークおよび永久磁石からなり、前記磁性ガーネッ
ト膜に垂直に直流磁界Hを印加する磁気回路とからなっ
ている。前記磁性ガーネット膜として、膜厚、20℃に
おける膜の飽和磁化、および温度変化に対して一定であ
る直流磁界を膜20℃における膜の飽和磁化、および温
度変化に対して一定である直流磁界を膜に垂直に印加し
て環境温度を変化させたときにえられる共振周波数の温
度変化から式(1): α=−(1/γ)・(δf/δT) (1) (ただし、α:温度係数(Oe/℃) f:共振周波数(MHz) γ:磁気回転比(2.8MHz/Oe) である) により換算した温度係数αが式(2): α=−A+B・d−C・4πMso (2) 450<4πMso<1800 10<d<100 0.15<A<0.25 B=8.6×10−3 C=1.5×10−3 (ただし、d:磁性ガーネット膜の膜厚(μm) 4πMso:20℃における磁性ガーネット膜の飽和磁化 (gauss) である) で表わされる液相エピタキシャル磁性ガーネット膜を用
いる。
【0010】この式(2)と永久磁石を用いた磁気回路
によるギャップの磁束密度の温度係数が式(3): α=δH/δT (3) (ただし、δH/δTはギャップの磁束密度の温度変化
である)を満足する、20℃における飽和磁化(4πM
so)、膜厚(d)である磁性ガーネット膜を用いるこ
とによって、静磁波素子の共振周波数の温度変動をキャ
ンセルする。
【0011】この式(2)と永久磁石を用いた磁気回路
によるギャップの磁束密度の温度係数を表わす式
(4): δH/δT=−β・f/(100・γ・N)−β・4πMso/100 (4 ) (ただし、f:共振周波数 δH/δT:ギャップの磁束密度の温度変化 β:永久磁石の残留磁束密度の温度係数(%/℃) γ:磁気回転比(2.8MHz/Oe) N:反磁界係数 である) において温度変化の補償条件である式(3): α=δH/δT (3) を満足する、飽和磁化が4πMsoであり、膜厚がdで
ある磁性ガーネット膜を用いることによって静磁波素子
の共振周波数がfであり、かつ、共振周波数の温度変動
がキャンセルされる。
【0012】
【作用】本発明の静磁波素子の一実施例を表わした図1
をもとにして、動作周波数fの温度特性について説明す
る。本発明の静磁波素子は同図に示されるように非磁性
基板上に形成された磁性ガーネット膜と、コイル、ヨー
クおよび永久磁石からなり、前記磁性ガーネット膜に垂
直に直流磁界を印加する磁気回路とからなる構造をして
いる。このとき、動作周波数は式(5): f=γ(H+Ha−N・4πMs) (5) (ただし、f:動作周波数 H:直流磁界 N:反磁界係数 4πMs:磁性ガーネット膜の飽和磁化 Ha:異方性磁界 である)で表わされる。
【0013】まずYIG膜の温度係数αについて検討す
る。ここで温度係数αは、式(5)のうち温度特性をも
たない電磁石を用いて環境温度変化に対して直流磁界H
を一定にし、その際の動作周波数変化δfから式(1)
を用いて算出した。この方法を用いることにより、膜の
飽和磁化の温度係数だけでなく、異方性磁界の効果をも
含めた温度係数αを求めることができる。温度係数αに
影響を与える因子として飽和磁化と膜厚を考え、次の方
法により試料を作製し、評価を行なった。
【0014】YIGの飽和磁化の温度係数はガーネット
成分の磁性元素である鉄を非磁性元素ガリウムに置換す
ることによって調整される。ここで 、GGG基板上へ
成膜を行なうばあいは、ガリウムのイオン半径は鉄より
小さいので、GGG基板との格子定数の整合をとるため
にイットリウムの一部をイットリウムよりイオン半径の
大きいランタンで置換を行なった。成膜には液相エピタ
キシャル法を用いる。まず高純度の酸化鉛、酸化ほう
素、酸化鉄、酸化イットリウム、酸化ガリウム、および
酸化ランタン粉末を秤量、混合し、白金坩堝に仕込んで
1150℃に加熱して充分に溶融する。そののち、所定
の温度にまで徐冷し保持する。その溶融中に(111)
面のGGG単結晶基板を水平に回転させながらディッピ
ングを行ない磁性ガーネット膜をエピタキシャル成長さ
せた。
【0015】膜厚はディッピングを行なう時間により制
御した。
【0016】その結果、図3の関係をえた。また図3よ
り飽和磁化と温度係数αの関係は、直線で近似を行なう
ことができ、かつ膜厚の効果も含めて式(2)で表わさ
れることがわかった。ここで式(2)で近似できる範囲
は飽和磁化が450Gauss以上1800Gauss
以下、膜厚は10μm以上100μm以下であった。
【0017】つぎに磁気回路について検討する。199
1年電子情報通信学会秋期大会SC−2−1に開示され
ているように、異方性磁界が充分に小さいばあいは、磁
性ガーネット膜の飽和磁化の温度係数ε(Gauss/
℃)が、永久磁石の温度係数β(%/℃)を用いて式
(11): ε=β・f/(100・N・γ)+β・4πMso/100 (8) を満たすことにより温度変化に対して安定した共振周波
数をうることができる。しかし実際には異方性磁界が無
視できず、この式(8)では温度変化に対する動作周波
数変化は大きい。
【0018】ここで異方性磁界を直接測定し評価するこ
とは困難であるため、本発明では、先に述べたように共
振周波数の温度変化より式(1)を用いて、異方性磁界
の効果を含んでいる温度係数αを求めた。えられた温度
係数αを用いて温度補償の条件を式(3)で示すことが
できる。
【0019】α=δH/δT (3) (ここで、δH/δTはギャップの磁束密度の温度変化
である)この式(3)を満足するように、本発明でえら
れた温度特性をあらわす式(2)から適した温度係数α
を有する磁性ガーネット膜を作製し、磁気回路と組みあ
わせることによって温度補償が行なわれ、動作周波数変
動がおさえられることがわかった。
【0020】また、式(8)を本発明によりえられた温
度係数αを用いて式(9)で示すことができる。
【0021】 α=β・f/(100・N・γ)+β・4πMso/100 (9) この式(9)と、本発明によりえられたYIG膜の温度
特性をあらわす式(2)を同時に満足するばあいに、温
度に対して安定した共振周波数fがえられることがわか
った。
【0022】[実施例1] つぎに、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。図1において1は静磁波素子、2は磁気回路、3は
ヨーク、4は永久磁石、5はコイル、6は磁極、7はギ
ャップである。本発明においてはヨークの外形はとくに
限定されるものではない。また、永久磁石の直径および
ギャップの直径についても本発明においてとくに限定さ
れないが、通常はいずれも4〜20mmで、ギャップの
直径は永久磁石の直径よりも小さくし磁界を集中させる
構造がとられる。また永久磁石の断面形状は円形に限ら
れず矩形などの他の形状であってもよい。
【0023】ヨーク材としてはパーマロイや一般構造用
圧延構材などを用いることができるが、本実施例におい
てはヨーク材としてパーマロイを用いた。永久磁石は表
1に示されるものを用いることができるが、本実施例で
は磁石Dを用いた。ギャップの磁場波、ギャップの長さ
および永久磁石の厚さを変えて調節した。
【0024】
【表1】 液相エピタキシャル法により飽和磁化830 Gaus
s、膜厚40μmのYIG膜を作製した。温度係数αを
前述の方法で測定したところ−1.1 Oe/℃であり
式(2)とよく一致している。このYIG膜と磁場の温
度係数が−1.10 Oe/℃である磁気回路を組み合
わせることによって温度補償ができる。素子の動作周波
数を測定したところ、コイル電流0とき12.78GH
zであった。また環境温度−30℃〜60℃において動
作周波数の変化は±10MHzであった。
【0025】[実施例2] 液相エピタキシャル法により飽和磁化680 Gaus
s、膜厚20μmのYIG膜を作製した。式(2)より
このYIG膜の温度係数αは−1.05 Oe/℃であ
る。実施例1に使用した磁石Dを用いて磁場の温度係数
が−1.05Oe/℃となるように磁石の長さおよびギ
ャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組み合
わせて測定したところ、動作周波数は12.71GH
z、環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の変
化は±8MHzであった。
【0026】[実施例3] 液相エピタキシャル法により飽和磁化1150 Gau
ss、膜厚90μmのYIG膜を作製した。式(2)よ
りこのYIG膜の温度係数αは−1.15 Oe/℃で
ある。実施例1に使用した磁石Dを用いて磁場の温度係
数が−1.15Oe/℃となるように磁石の長さおよび
ギャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組み
合わせて測定したところ、動作周波数は13.02GH
z、環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の変
化は±13MHzであった。
【0027】[実施例4] 液相エピタキシャル法により飽和磁化770 Gaus
s、膜厚47μmのYIG膜を作製した。式(2)より
このYIG膜の温度係数αは−0.96 Oe/℃であ
る。実施例1に使用した磁石Dを用いて磁場の温度係数
が−0.96Oe/℃となるように磁石の長さおよびギ
ャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組み合
わせて測定したところ、動作周波数は13.02GH
z、環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の変
化は±9MHzであった。
【0028】[比較例1] 液相エピタキシャル法により飽和磁化450 Gaus
s、膜厚50μmのYIG膜を作製した。式(2)より
このYIG膜の温度係数αは−0.70 Oe/℃であ
る。実施例1に使用した磁石Dを用いて磁場の温度係数
が−0.70Oe/℃となるように磁石の長さおよびギ
ャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組み合
わせて測定したところ、動作周波数は8.54GHz、
環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の変化は
±45MHzであり温度補償はできていない。
【0029】[比較例2] 液相エピタキシャル法により飽和磁化1200 Gau
ss、膜厚120μmのYIG膜を作製した。式(2)
よりこのYIG膜の温度係数αは−0.97Oe/℃で
ある。実施例1に使用した磁石Dを用いて磁場の温度係
数が−0.97 Oe/℃となるように磁石の長さおよ
びギャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組
み合わせて測定したところ、動作周波数は10.22G
Hz、環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の
変化は±40MHzであり温度補償はできていない。
【0030】[比較例3] 液相エピタキシャル法により飽和磁化600 Gaus
s、膜厚5μmのYIG膜を作製した。式(2)よりこ
のYIG膜の温度係数αは−1.06 Oe/℃であ
る。表1に示した磁石の内、磁石Bを用いて磁場の温度
係数が−1.06Oe/℃となるように磁石の長さおよ
びギャップの長さを調節した。この素子と磁気回路を組
み合わせて測定したところ、動作周波数は5.74GH
z、環境温度−30℃〜60℃における動作周波数の変
化は±42MHzであり温度補償はできていない。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明により液相エ
ピタキシャル磁性ガーネット膜の特性について異方性磁
界の効果も含めて温度係数αを評価することができたた
めに、精密に永久磁石を用いた磁気回路のギャップの磁
束密度の温度係数δH/δTとの整合を実現することが
でき、温度変化に対して動作周波数の安定した静磁波素
子をうることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかわる静磁波素子用磁気
回路を示す断面図である。
【図2】従来の静磁波素子用磁気回路を示す断面図であ
る。
【図3】本発明によるYIG膜の20℃における飽和磁
化と温度係数αの関係と、従来用いられていた「ジャー
ナル オブ アプライド フィジックス((Journ
al of Applied Physics)」(V
ol.45,No.6,2728(1974))から換
算された20℃における飽和磁化と温度係数αの関係を
示す図である。
【符号の説明】
1 静磁波素子 2 磁気回路 3 ヨーク 4 永久磁石 5 コイル 6 従来用いられていた「ジャーナル オブ アプライ
ド フィジックス((Journal of Appl
ied Physics)」(Vol.45,No.
6,2728(1974))から換算された20℃にお
ける飽和磁化と温度係数αの関係 7 本発明によるYIG膜の20℃における飽和磁化と
温度係数αの関係

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に形成された磁性ガーネッ
    ト膜と、コイル、ヨークおよび永久磁石から構成され、
    前記磁性ガーネット膜に垂直に直流磁界を印加する磁気
    回路とからなり、前記磁性ガーネット膜が、膜厚、20
    ℃における膜の飽和磁化、および温度変化に対して一定
    である直流磁界を膜に垂直に印加して環境温度を変化さ
    せたときにえられる共振周波数の温度変化から式
    (1): α=−(1/γ)・(δf/δT) (1) (ただし、α:温度係数(Oe/℃) f:共振周波数(MHz) γ:磁気回転比(2.8MHz/Oe) である) により換算した温度係数αが式(2): α=−A+B・d−C・4πMso (2) 450<4πMso<1800 10<d<100 0.15<A<0.25 B=8.6×10−3 C=1.5×10−3 (ただし、d:磁性ガーネット膜の膜厚(μm) 4πMso:20℃における磁性ガーネット膜の飽和磁化 (gauss) である) で表わされる液相エピタキシャル磁性ガーネット膜であ
    ることを特徴とする静磁波素子。
  2. 【請求項2】 前記磁性ガーネット膜が、飽和磁化およ
    び格子定数を調節するためにYIG(イットリウム・ア
    イアン・ガーネット)膜の一部がGa(ガリウム)とラ
    ンタン(La)で置換されており、膜厚が10〜100
    μmである請求項1記載の静磁波素子。
  3. 【請求項3】 前記式(2)における磁性ガーネット膜
    の温度係数αと、永久磁石を用いた磁気回路によるギャ
    ップの磁束密度の温度係数が、式(3): α=δH/δT (3) (ただし、δH/δTはギャップの磁束密度の温度係数
    である) を満足するような、20℃における飽和磁化(4πMs
    o)、膜厚(d)である磁性ガーネット膜と、永久磁石
    を用いた磁気回路を用いることによって静磁波素子の共
    振周波数の温度変動をキャンセルする請求項1または2
    記載の静磁波素子。
  4. 【請求項4】 前記式(2)と永久磁石を用いた磁気回
    路によるギャップの磁束密度の温度係数を表わす式
    (4): δH/δT=β・f/(100・γ・N)+β・4πMso/100 (4) (ただし、f:共振周波数(MHz) δH/δT:ギャップの磁束密度の温度変化 β:永久磁石の残留磁束密度の温度係数(%/℃) γ:磁気回転比(2.8MHz/Oe) N:反磁界係数 である) において温度変化の補償条件である式(3): α=δH/δT (3) を満足する、20℃における飽和磁化(4πMso)、
    膜厚(d)である磁性ガーネット膜と磁気回路を用いる
    ことによって静磁波素子の共振周波数がfであり、かつ
    共振周波数の温度変動がキャンセルされる請求項1また
    は2記載の静磁長素子。
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