JP2871742B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

Info

Publication number
JP2871742B2
JP2871742B2 JP23200789A JP23200789A JP2871742B2 JP 2871742 B2 JP2871742 B2 JP 2871742B2 JP 23200789 A JP23200789 A JP 23200789A JP 23200789 A JP23200789 A JP 23200789A JP 2871742 B2 JP2871742 B2 JP 2871742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
wear
thermal head
heat
resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23200789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0393553A (ja
Inventor
早実 杉山
隆志 久保田
謙二 小倉
明光 中上
弘行 立花
良彦 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Shinko Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd, Shinko Electric Co Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP23200789A priority Critical patent/JP2871742B2/ja
Publication of JPH0393553A publication Critical patent/JPH0393553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2871742B2 publication Critical patent/JP2871742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に耐摩耗層の割損防止を図り得るように
した感熱記録用のサーマルヘッドに関するものである。
〔従来の技術〕
サーマルヘッドは優れた感熱応答性に加えて、優れた
耐摩耗性が要求される。
この耐摩耗性は耐摩耗層の硬度の如何に係る。ところ
で、薄い耐摩耗層を実現して優れた感熱応答性を有する
サーマルヘッドが特公昭61−53955号公報にて開示され
ているので、そのサーマルヘッドの構成を、その模式的
縦断面図構成説明図の第3図を参照しながら以下に説明
する。
即ち、図に示す符号(1)はセラミック基板(以下、
これを基板という)であり、この基板(1)の上面にグ
レイズされたガラス層(2)、発熱抵抗体層(3)、電
極(4)が順次積層されると共に、感熱紙がこすられる
最外面には耐摩耗層(5)が設けられてなる構成になっ
ている。
上記した耐摩耗層(5)の詳細は、炭素または炭素を
主成分とする材料、つまりアモルファスカーボン(以
下、ACという)材になる薄い被膜であって、AC材をプラ
ズマ気相法により発熱抵抗体層の表面および側面に被覆
させてなるものである。そして、この耐摩耗層(5)の
硬度は、ビッカース硬度が4500以上もあって極めて硬
く、しかもその厚さが0.05〜0.2μと極めて薄いので、
これによりサーマルヘッドに対して優れた耐摩耗性と感
熱応答性とを付与している。
また、前記耐摩耗層(5)の炭素または炭素を主成分
とするAC材にハロゲン元素または珪素を0.01〜20%添加
したものも開示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したように、このようなAC材になる耐摩耗層は極
めて硬度が高くしかもその厚さが薄いので、耐摩耗性に
加えて感熱応答性が優れている関係上極めて有用である
が、その耐久性上の問題点を持っている。
即ち、サーマルヘッドの発熱抵抗体層にはパルス通電
がなされるので、耐摩耗層はこのパルス通電に伴ってこ
の発熱抵抗体層が発生する熱により熱衝撃を直に受ける
こととなる。
ところで、周知のように材料は一般にその硬度が高硬
度になるにつれて脆くなるという性質を持っている。
そこで、その厚さを薄くし、またはその太さを細くす
ることによって、例え脆性材料ではあっても曲げ変形可
能にはなるが、その脆さ自体を改善することができな
い。それ故、この耐摩耗層には電極へのパルス通電に伴
って発生する熱が、電極と耐摩耗層が接触状態にあるた
めにこの耐摩耗層に直接伝わり、その際の熱衝撃によっ
て耐摩耗層にクラックが発生したりすることが多々あっ
て、この耐摩耗層の耐久性上の信頼性が必ずしも十分と
はいえなかった。
従って、本発明は耐熱衝撃に対して優れた耐久性を備
えた高信頼性を有するサーマルヘッドの提供を目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記した問題点の解決を図るためになされた
ものであって、従って本発明の請求項1に係るサーマル
ヘッドが採用した手段は、基板上にグレイズ層、発熱抵
抗体層およびアモルファスカーボンからなる耐摩耗層が
順次積層されてなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱
抵抗体層と耐摩耗層との間に該耐摩耗層よりも低硬度で
あってかつ電気絶縁性を有する熱緩和層を設け、前記熱
緩和層は少なくともSiO2とTa2O5とからなることを特徴
とする。
本発明の請求項2に係るサーマルヘッドが採用した手
段は、基板上にグレイズ層、発熱抵抗体層およびアモル
ファスカーボンからなる耐摩耗層が順次積層されてなる
サーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体層と耐摩耗層
との間に該耐摩耗層よりも低硬度であってかつ電気絶縁
性を有する熱緩和層を設け、前記熱緩和層はSiO2とTa2O
5との混合物またはTaxSiyOz材のうちの何れかよりなる
ことを特徴とする。
本発明の請求項3に係るサーマルヘッドが採用した手
段は、基板上にグレイズ層、発熱抵抗体層およびアモル
ファスカーボンからなる耐摩耗層が順次積層されてなる
サーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体層と耐摩耗層
との間に該耐摩耗層よりも低硬度であってかつ電気絶縁
性を有する熱緩和層を設け、前記熱緩和層は前記発熱抵
抗体層側から順次SiO2層、Ta2O5層、SiO2層、Ta2O5層を
積層したものであることを特徴とする。
〔作用〕
本発明の請求項1,2または3に係るサーマルヘッドに
よれば、電極と耐摩耗層との間に熱緩和層を設けたの
で、発熱抵抗体層により発生した熱は、少なくともこの
熱緩和層を通って、耐摩耗層に伝達される。一方、この
熱緩和層は電気絶縁性を有しているので電極が短絡した
りすることがない。
〔実施例〕
本発明の実施例を、第1図乃至第2図を参照しながら
説明する。
第1実施例 この第1実施例を、サーマルヘッドの模式的縦断面構
成説明図の第1図に基づいて、従来例と同一の構成部品
は同一符号を以て以下に説明する。
同図に示す符号(1)は基板で、この基板(1)の上
面にグレイズされたガラス層(2)、発熱抵抗体層
(3)、電極(4)が順次積層すると共に、この電極
(4)の上に後述する構成になる熱緩和層(6)を積層
し、この熱緩和層(6)の上に感熱紙が擦られる耐摩耗
層(5)を積層してなる構成になっている。なお、これ
ら各層の形成は何れも公知の成膜手段で成膜したもの
で、特別な成膜手段を採用していない。
上記熱緩和層(6)は、SiO2とTa2O5の混合物またはT
axSiyOz材からなる厚さ2μmの層である。
ところで、熱緩和層(6)なしで電極(4)の上に直
接AC材になる耐摩耗層(5)を成膜することを試みた
が、例えば電極(4)の材質がヌープ硬度200以下の
金、銀等である場合、耐摩耗層(5)としてヌープ硬度
3000もの高硬度のAC材を使用すると、両者の硬度差が大
きすぎ、このAC材になる耐摩耗層(5)が剥離し勝ちで
あって、このような耐摩耗層(5)を成膜し得ないこと
を知見した。
そこで、上記AC材になる耐摩耗層(5)よりも低硬度
で、かつ硬度差の小さいSiO2とTa2O5の混合物またはTax
SiyOz材からなる厚さ2μmの熱緩和層(6)を成膜す
ると、この熱緩和層(6)の上に膜厚2μmのAC材にな
る耐摩耗層(5)を支障なく成膜することができた。勿
論、熱緩和層(6)を構成するSiO2とTa2O5の混合物ま
たはTaxSiyOz材は優れた電気絶縁性を有しているが故
に、上記電極(4)に被覆しても何の支障も生じること
はない。
従って、発熱抵抗体層(3)により発生した熱は、上
記構成になる熱緩和層(6)を通ることにより緩和され
た耐摩耗層(5)に対する熱衝撃が弱められるので、耐
摩耗層(5)にクラックが発生したりするようなことが
なくなり、サーマルヘッドの信頼性が向上する。
ところで、熱緩和層(6)として用いた、SiO2とTa2O
5の混合物またはTaxSiyOz材は熱伝導率が悪いので、サ
ーマルヘッドに要求される感熱応答性に悪影響を与える
ように考えられるが、この熱緩和層(6)の膜厚を0.5
〜4μmの範囲内にすれば実用的に全く支障のないこと
を確認した。
つまり、膜厚が0.5μm未満であると薄すぎて成膜し
た熱緩和層(6)が剥離現象を起こすので熱緩和層とな
り得ない一方、その膜厚が4μmを超えると前記発熱抵
抗体層(3)から発生する熱が熱緩和層(6)を通して
横方向に拡散伝達される結果、熱転写されたドットに滲
みが生じて実用に供し得ない。
しかしながら、熱緩和層(6)の膜厚が上記範囲内で
あれば上記したような不具合が生じたりするようなこと
がなかった。
第2実施例 この第2実施例を、サーマルヘッドの模式的縦断面構
成説明図の第2図に基づいて、上記第1実施例と同一の
ものには同一符号を付して説明すると、図に示す符号
(1)は基板であり、この基板(1)の上面にグレイズ
されたガラス層(2)、発熱抵抗体層(3)、電極
(4)が順次積層すると共に、この電極(4)の上に、
後述する構成になる熱緩和層(6)を積層し、この熱緩
和層(6)の上に感熱紙が擦られる耐摩耗層(5)を積
層してなる構成になっている。
上記熱緩和層(6)は、電極(4)側から順にSiO2
(6a)、Ta2O5層(6b)、次いでまたSiO2層(6c)、Ta2
O5層(6d)の厚さ0.5μmずつの4層構成(総厚2μ
m)になっている。
従って、この熱緩和層(6)によって耐摩耗層(5)
に伝達される熱が緩和されるので、この実施例の作用と
効果とは第1実施例と同効である。
なお、上記した実施例は何れも本発明の具体的にすぎ
ず、従ってこの実施例によって本発明の技術的思想の範
囲が限定されるものではなく、しかもこの技術的思想を
逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在であ
る。
〔発明の効果〕
本発明になるサーマルヘッドによれば、電極と耐摩耗
層の間に熱緩和層を介設したので、発熱抵抗体層により
発生した熱はこの熱緩和層を通って耐摩耗層に伝達さ
れ、この熱緩和層によ熱衝撃が和らげられる結果、AC材
になる耐摩耗層にクラックが発生するようなことがなく
なる。故に、このサーマルヘッドの信頼性の大幅な向上
が可能になるので、その経済効果は極めて大である。
従って、本発明によって耐熱衝撃に対して優れた耐久
性を備えた高信頼性を有する極めて優れ、かつ有用なサ
ーマルヘッドを実現することができたのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例になるサーマルヘッドの模式的縦断
面構成説明図、第2図は第2実施例になるサーマルヘッ
ドの模式的縦断面構成説明図、第3図は従来のサーマル
ヘッドの模式的縦断面構成説明図である。 (1)……基板,(2)……ガラス層,(3)……発熱
抵抗体層,(4)……電極,(5)……耐摩耗層,
(6)……熱緩和層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 謙二 三重県伊勢市竹ケ鼻町100番地 神鋼電 機株式会社伊勢製作所内 (72)発明者 中上 明光 兵庫県神戸市垂水区つつじが丘5丁目14 ―9 (72)発明者 立花 弘行 兵庫県神戸市須磨区千守町2丁目4―6 (72)発明者 大西 良彦 兵庫県神戸市垂水区高丸7丁目3番4― 424 (56)参考文献 特開 昭62−212170(JP,A) 特開 昭55−82678(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/335

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にグレイズ層、発熱抵抗体層および
    アモルファスカーボンからなる耐摩耗層が順次積層され
    てなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体層と耐
    摩耗層との間に該耐摩耗層よりも低硬度であってかつ電
    気絶縁性を有する熱緩和層を設け、前記熱緩和層は少な
    くともSiO2とTa2O5とからなることを特徴とするサーマ
    ルヘッド。
  2. 【請求項2】基板上にグレイズ層、発熱抵抗体層および
    アモルファスカーボンからなる耐摩耗層が順次積層され
    てなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体層と耐
    摩耗層との間に該耐摩耗層よりも低硬度であってかつ電
    気絶縁性を有する熱緩和層を設け、前記熱緩和層はSiO2
    とTa2O5との混合物またはTaxSiyOz材のうちの何れかよ
    りなることを特徴とするサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】基板上にグレイズ層、発熱抵抗体層および
    アモルファスカーボンからなる耐摩耗層が順次積層され
    てなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体層と耐
    摩耗層との間に該耐摩耗層よりも低硬度であってかつ電
    気絶縁性を有する熱緩和層を設け、前記熱緩和層は前記
    発熱抵抗体層側から順次SiO2層、Ta2O5層、SiO2層、Ta2
    O5層を積層したものであることを特徴とするサーマルヘ
    ッド。
JP23200789A 1989-09-06 1989-09-06 サーマルヘッド Expired - Lifetime JP2871742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23200789A JP2871742B2 (ja) 1989-09-06 1989-09-06 サーマルヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23200789A JP2871742B2 (ja) 1989-09-06 1989-09-06 サーマルヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0393553A JPH0393553A (ja) 1991-04-18
JP2871742B2 true JP2871742B2 (ja) 1999-03-17

Family

ID=16932486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23200789A Expired - Lifetime JP2871742B2 (ja) 1989-09-06 1989-09-06 サーマルヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2871742B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4719647B2 (ja) * 2006-08-28 2011-07-06 日工株式会社 アスファルト合材の貯蔵サイロ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0393553A (ja) 1991-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100809823B1 (ko) 서멀 프린트 헤드
JP3603997B2 (ja) サーマルヘッド及びサーマルヘッドの製造方法
US5184344A (en) Recording head including electrode supporting substrate having thin-walled contact end portion, and substrate-reinforcing layer
WO2006049095A1 (ja) サーマルプリントヘッドおよびその製造方法
JP2871742B2 (ja) サーマルヘッド
EP0372896A2 (en) Recording head including electrode supporting substrate having thin-walled contact end portion
US8009185B2 (en) Thermal head with protective layer
US5101221A (en) Recording head distal-end substrate having opposed recording electrode array and return circuit electrode sheet
JPH08230223A (ja) サーマルヘッド
JP3548571B2 (ja) サーマルヘッド
JPS6125550B2 (ja)
EP0457574B1 (en) Recording head having two substrates superposed such that electrode supporting surface of one of the substrates faces non-electrode-supporting surface of the other substrate
JPS62297160A (ja) サ−マルヘツド
JP2664807B2 (ja) 厚膜サーマルヘッドの製造方法
JP2503080B2 (ja) 通電方式記録ヘッド
JPS63141764A (ja) 熱記録用サ−マルヘツド
JPS61189958A (ja) サ−マルヘツド
JPS62160249A (ja) サ−マルヘツド
JPS6246656A (ja) サ−マルヘツド
JPH10119336A (ja) サーマルヘッド及びその製造方法
JPS62108069A (ja) サ−マルヘツド
JPH11129516A (ja) サーマルヘッド及びその製造方法
JPH01286863A (ja) サーマルヘッド
JPS6072732A (ja) 通電ヘツド
JPH0471861A (ja) サーマルヘッドアレイの製造方法