JP2871175B2 - テープ状素材供給装置 - Google Patents

テープ状素材供給装置

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JP2871175B2 JP15773391A JP15773391A JP2871175B2 JP 2871175 B2 JP2871175 B2 JP 2871175B2 JP 15773391 A JP15773391 A JP 15773391A JP 15773391 A JP15773391 A JP 15773391A JP 2871175 B2 JP2871175 B2 JP 2871175B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業用ミシンへの素材
の供給装置に関し、さらに詳細にはベルト通し用ループ
のテープ素材を加工して、専用の工業用ミシンに自動的
に供給する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ズボン、スラックスのベルト通し用のル
ープを形成するため等の布片は、長尺のテープ状素材と
して工業用ミシンに供給されている。長尺のテープ状素
材は、工業用ミシンに付設されるテープ状素材供給装置
により所定の長さに切断され、両端部が同一方向に折り
曲げられて工業用ミシンの所定の位置に搬送され、工業
用ミシンの保持装置に受け渡されている。工業用ミシン
はテープ状素材を位置決めし、ズボン等に縫着してい
る。工業用ミシンが縫着作業を行っている時に並行し
て、テープ状素材供給装置は次に使用するテープ状素材
を準備している。一片のテープ状素材の縫着作業のサイ
クルタイムは4秒位である。従来のテープ状素材供給装
置については、特開平1−284285号公報等に詳し
く説明されているのでここでは概略を説明するにとどめ
る。
【0003】図4に全体構成の側面図を示し、図6に全
体構成の正面図を示し、図5に全体構成の側面図を示
す。工業用ミシンMは供給されたテープ状素材をズボン
上に固定し縫着作業を行う。工業用ミシンにテープ状素
材を供給するテープ素材供給装置は、素材供給ユニット
U1、素材位置決めユニットU2、素材折り曲げユニッ
トU3の3つのユニットに分かれている。
【0004】素材供給ユニットU1は、リールに巻かれ
るか段ボールに折り畳まれて収納されているテープ状素
材Tを、順次取り出して素材位置決めユニットU2に供
給する装置である。支持板2上に直立して付設されてい
る支持ブラケット101の直立板部の中央付近に設けら
れているブラケット平面部101aに、工業用ミシンM
のアームと平行な方向に延びるテープガイド103が付
設され、搬送路が形成されている。搬送路のテープ通路
上に、ブラケット平面部101aに対しバネ116で付
勢される状態でテープ送りローラ102が回転可能に支
持されている。テープ送りローラ102は駆動ベルト1
06を介してパルスモータ105に接続している。テー
プ状素材Tはブラケット平面部101aとテープ送りロ
ーラ102とにより挟持され、パルスモータ105の駆
動によりテープ送りローラ102を介して寸進される。
【0005】素材位置決めユニットU2は、素材供給ユ
ニットU1から供給されたテープ状素材Tを所定の長さ
で切断し、後で説明する素材折り曲げユニットU3で折
り曲げられたテープ状素材Tを工業用ミシンMの所定の
場所に位置決めする装置である。素材位置決めユニット
U2のヘッド取り付け板401は、図6で示すように、
後退時は実線で示す位置にあり、前進時は二点鎖線で示
す位置401aにある。素材位置決めユニットU2は、
後退位置でテープ状素材Tを受け取り、前進位置でテー
プ状素材Tを工業用ミシンMに供給する。ヘッド取り付
け板401上には素材折り曲げユニットU3が付設され
ている。
【0006】素材位置決めユニットU2には、素材折り
曲げユニットU3を前後進させるためのエアシリンダ2
07が支持板2に対して斜めに付設されている。これは
工業用ミシンMに対してテープ状素材Tを斜めの角度か
ら供給するためである。また図5に示すように、搬送路
の素材折り曲げユニットU3に対応した位置に、素材折
り曲げユニットU3の後記下ガイド405上に送り込ま
れたテープ状素材Tを位置決め且つ保持するための補助
ガイド211が、回転可能に取り付けられている。また
搬送路の素材折り曲げユニットU3手前には、テープ状
素材Tを切断するための切断上刃210と切断下刃20
9が付設され、切断上刃210はエアシリンダ208に
より上下方向に動かされる。
【0007】素材折り曲げユニットU3は、所定の長さ
に切断された縫着片Bの両端部を折り曲げ、保持し、素
材位置決めユニットU2と協同して工業用ミシンMの所
定位置に折り曲げられた縫着片Bを受け渡すための装置
である。
【0008】本発明は、特に素材折り曲げユニットU3
に関係するので、従来の素材折り曲げユニットU3につ
いて図4により詳説する。下ガイド405と上ガイド4
06との間にテープ状素材Tが供給され、切断上刃21
0と切断下刃209とにより、テープ状素材Tの両端部
において下ガイド405より所定の折り曲げ長さがはみ
出している状態で切断される。切断後、エアシニンダ4
12が駆動され、折り曲げ作動板408,409が下降
し縫着片Bの下ガイドからはみ出している部分を下側に
折り曲げる。そして、エアシリンダ413,414が駆
動され、折り曲げ作動板408,409が下ガイド40
5の下方に動き、折り曲げ作動板408,409と下ガ
イド405との間で縫着片Bを折り曲げて挟み込み保持
する。
【0009】素材折り曲げユニットU3が縫着片Bを保
持した状態で、素材位置決めユニットU2のエアシリン
ダ207が駆動し、縫着片Bを工業用ミシンMの布載置
台21上に置かれたズボン22上に移動する。縫着片B
は作業者により所定の位置に置かれているズボン22の
ベルトループ取り付け位置にセットされる。次に工業用
ミシンMの押え板37が縫着片Bを上から固定する。そ
の後、折り曲げ作動板408,409が解除され、下ガ
イド405の付設されているテープ載置台403もエア
シリンダ402の駆動により引き抜かれ解除される。こ
れにより縫着片Bの供給作業が終了する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テープ素材供給装置では、素材位置決めユニットU2と
素材折り曲げユニットU3との間に10mm程度の隙間
があった。それは折り曲げ作動板408,409が下降
して、折り曲げ作業を行なうために必要な空間である。
テープ状素材Tは、例えばリールに巻かれたりあるいは
段ボールに折り曲げられた状態で供給されるため、種々
の曲がり癖を有している。そのため、テープ状素材Tが
素材供給ユニットU1から素材折り曲げユニットU3に
送り込まれるときに、テープ状素材T先端部が素材折り
曲げユニットU3のガイドに載置されないことがあっ
た。特にテープ状素材Tが柔らかい布や薄い布でできて
いるときは挿入不良が著しく発生していた。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、ズボン等にベルト用ループを縫
着する工業用ミシンに縫着片を安定して供給できるテー
プ状素材供給装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のテープ状素材供給装置は、テープ状素材を
工業用ミシンの布載置台上に供給する装置であって、連
続的に供給されるテープ状素材を所定量送り込む送り込
み手段と、テープ状素材を切断する切断手段と、切断さ
れたテープ状素材の両端部を同一方向に折り曲げて保持
するテープ状素材折り曲げ保持手段とを有するものにお
いて、テープ状素材折り曲げ保持手段と切断手段との間
にあって、送り込み手段によりテープ状素材がテープ状
素材折り曲げ保持手段に送り込まれるときには、テープ
状素材の先端部をガイドする位置にあり、テープ状素材
折り曲げ保持手段がテープ状素材折り曲げ動作を行なっ
ているときには、該ガイド位置から待避する位置に移動
可能なガイド手段を有している。
【0013】
【作用】上記の構成を有する本発明のテープ状素材供給
装置の素材供給ユニットU1は、リールに巻かれるか段
ボールに折り畳まれて収納されているテープ状素材T
を、順次取り出して素材位置決めユニットU2に供給す
る。素材位置決めユニットU2は、素材供給ユニットU
1から供給されたテープ状素材Tを所定の長さで切断
し、素材折り曲げユニットU3で折り曲げられたテープ
状素材Tを工業用ミシンMの所定の場所に位置決めす
る。素材折り曲げユニットU3は、所定の長さに切断さ
れた縫着片Bの両端部を折り曲げ、保持し、素材位置決
めユニットU2と協同して工業用ミシンMの所定位置に
折り曲げられた縫着片Bを受け渡す。
【0014】本発明のテープ状素材供給装置のガイド手
段は、素材供給ユニットU1の送り込み手段によりテー
プ状素材Tが素材折り曲げユニットU3のテープ状素材
折り曲げ保持手段に送り込まれるときには、テープ状素
材Tの先端部をガイドする。そのため、テープ状素材T
の先端部が曲がり癖を有している場合でもテープ状素材
折り曲げ保持手段に安定して供給できる。また、テープ
状素材折り曲げ保持手段がテープ状素材折り曲げ動作を
行なっているときには、該ガイド位置から待避する位置
に移動している。
【0015】
【実施例】以下、本発明をベルトループ付けミシンに具
体化した一実施例を図面を参照して説明する。本発明の
テープ状素材供給装置は、従来技術と同様図5及び図6
に示すように、素材供給ユニットU1,素材位置決めユ
ニットU2,素材折り曲げユニットU3より構成されて
いる。
【0016】本発明が密接に関係する素材位置決めユニ
ットU2と素材折り曲げユニットU3について、図1を
用いて詳細に説明する。素材位置決めユニットU2のエ
アシリンダ207の先端に取り付けられているヘッド取
り付け板401上に立設した支柱417には、上下に摺
動可能な移動台416が装着されている。移動台416
には支柱417を挟み込む位置に、エアシリンダ412
の本体部が取り付けられている。エアシリンダ412の
ピストン先端はヘッド取り付け板401に固定されてい
る。従って、エアシリンダ412の駆動により移動台4
16が上下に摺動する。
【0017】移動台416には折り曲げ作動板取り付け
基板418が付設されている。折り曲げ作動板取り付け
基板418上にはエアシリンダ413,414が付設さ
れている。エアシリンダ413,414のピストン先端
には取り付け板を介して折り曲げ作動板408,409
が回り止めと共に各々取り付けられている。ヘッド取り
付け板401上には、エアシリンダ402が付設され、
エアシリンダ402のピストン410先端にはテープ載
置台403が取り付けられている。テープ載置台403
には、下ガイド405が取り付けられている。
【0018】素材位置決めユニットU2の下ガイド40
5に対応する位置には、ロータリーエアシリンダー21
1の回転ピストン211aに取り付けられた可動式上ガ
イド212が配置されており、この上ガイド212は下
ガイド405と協同してテープ状素材Tのガイド通路を
形成している。テープ状素材Tの上流方向には、切断上
刃210と切断下刃209とより構成される切断装置が
配設されており、さらに上流にはパルスモータ105に
よって駆動されるテープ送りローラ102がテープ状素
材Tにバネで付勢された状態で取り付けられている。
【0019】可動式上ガイド212と可動式下ガイドの
形状を図3に示す。可動式上ガイド212の切断刃寄り
の端部には切断装置と下ガイド405との間の隙間をガ
イドする位置に上方に延びる平板状のガイド入口212
aが形成されている。可動式上ガイド212は、ロータ
リーエアシリンダー211の駆動により回転ピストン2
11aを支点として90度回転可能である。また、切断
下刃209と下ガイド405との隙間を塞ぐ位置で且つ
前記ガイド入口212aに対抗して可動式で凹形の可動
式下ガイド213が図示しない回り止めとともにエアシ
リンダ214のピストン先端部に取り付けられている。
エアシリンダ214の駆動により、可動式下ガイド21
3は下降可能である。ガイド入口212aと可動式下ガ
イド213とにより、可動式上ガイド212と下ガイド
405とで形成されるガイド通路にテープ状素材Tを案
内する案内通路が形成される。
【0020】次に本発明の作用について、図1及び図2
を用いて説明する。図2の(a)図にテープ状素材Tが
素材折り曲げユニットU3に送り込まれるときの状態を
示す。すなわち、折り曲げ作動板408,409は、エ
アシリンダ412により下ガイド405に対して上方に
位置し、さらにエアシリンダ413,414により互い
に内側に移動している位置にある。切断上刃210はエ
アシリンダ208により上昇位置にある。可動式上ガイ
ド212及び可動式下ガイド213は、ロータリエアシ
リンダ211とエアシリンダ214により、各々テープ
状素材Tをガイドする位置にある。この時、パルスモー
タ105が駆動されることにより、テープ送りローラ1
02が回転し、テープ状素材Tの先端部が送り込まれ
る。先端部は可動式上ガイド212のガイド入口212
aと可動式下ガイド213とによりガイドされ、素材折
り曲げユニットU3に挿入される。送り込まれる量はパ
ルスモータ105により制御され、テープ状素材Tの先
端が下ガイド405を所定量オーバーしたところであ
る。ここで、所定量とは折り曲げてループを形成するの
に必要な長さである。
【0021】所定量の送りが終了すると、エアシリンダ
214が駆動され、可動式下ガイド213が下降する。
次にロータリーエアシリンダ211が駆動され、可動式
上ガイド212が矢印Aで示す方向に90度回転する。
図2の(b)図に示すように、これにより、可動式下ガ
イド213及び可動式上ガイド212と、切断刃及び折
り曲げ作動板408,409との干渉を防ぐことができ
る。可動式下ガイド213及び可動式上ガイド212が
退避した後、切断上刃210がエアシリンダ208によ
り駆動され、テープ状素材Tを切断下刃209とで挟み
込んで切断する。切断されたテープ状素材Tを縫着片B
と呼ぶ。縫着片Bは進行方向後ろにも先端部と同じ長さ
が残るように切断される。
【0022】次に、図3の(c)図に示すように、エア
シリンダ413,414が駆動されて折り曲げ作動板4
08,409が各々外側に移動された後に、エアシニン
ダ412が駆動され、折り曲げ作動板408,409が
下降し縫着片Bの下ガイドからはみ出している部分を下
側に折り曲げる。そして、図2の(d)図に示すよう
に、エアシリンダ413,414が駆動され、折り曲げ
作動板408,409が下ガイド405の下方に動き、
折り曲げ作動板408,409と下ガイド405との間
で縫着片Bを折り曲げて挟み込み保持する。
【0023】その後、素材位置決めユニットU2のエア
シリンダ207が駆動されて、素材折り曲げユニットU
3全体が前進移動されて縫着片Bを工業用ミシンMの載
置台21上に置かれたズボン22の上に移動され、ズボ
ン22に押しつけられる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のテープ状素材供給装置によれば、素材供給ユニッ
トU1の送り込み手段によりテープ状素材Tが素材折り
曲げユニットU3のテープ状素材折り曲げ保持手段に送
り込まれるときには、ガイド手段が、テープ状素材Tの
先端部をガイドし、また、テープ状素材折り曲げ保持手
段がテープ状素材折り曲げ動作を行なっているときに
は、該ガイド位置から待避する位置に移動しているの
で、テープ状素材Tの先端部が曲がり癖を有している場
合でもテープ状素材Tを素材折り曲げユニットU3のテ
ープ状素材折り曲げ保持手段に安定して供給することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である可動ガイド及び素材折
り曲げユニットの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例であるテープ状素材供給装置
の作用を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例である可動ガイドの形状を示
す斜視図である。
【図4】従来技術の素材折り曲げユニットU3の構成を
示す斜視図である。
【図5】従来技術のテープ状素材供給装置の全体構成を
示す側面図である。
【図6】従来技術のテープ状素材供給装置の全体構成を
示す正面図である。
【符号の説明】
M 工業用ミシン U1 素材供給ユニット U2 素材位置決めユニット U3 素材折り曲げユニット T テープ状素材 B 縫着片 102 テープ送りローラ 21 布載置台 209 切断下刃 210 切断上刃 211 ロータリエアシリンダ 212 可動式上ガイド 213 可動式下ガイド 214 エアシリンダ 405 下ガイド 406 上ガイド 408 折り曲げ作動板 409 折り曲げ作動板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 安彦 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザ ー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−284285(JP,A) 特開 平1−148294(JP,A) 実開 平3−41677(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 35/00 D05B 35/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状素材を工業用ミシンの布載置台
    上に供給する装置であって、連続的に供給される前記テ
    ープ状素材を所定量送り込む送り込み手段と、前記テー
    プ状素材を切断する切断手段と、切断された前記テープ
    状素材の両端部を同一方向に折り曲げて保持するテープ
    状素材折り曲げ保持手段とを有するものにおいて、前記
    テープ状素材折り曲げ保持手段と前記切断手段との間に
    あって、前記送り込み手段により前記テープ状素材が前
    記テープ状素材折り曲げ保持手段に送り込まれるときに
    は、前記テープ状素材の先端部をガイドする位置にあ
    り、前記テープ状素材折り曲げ保持手段がテープ状素材
    折り曲げ動作を行なっているときには、該ガイド位置か
    ら待避する位置に移動可能なガイド手段を有することを
    特徴とするテープ状素材供給装置。
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