JP2871062B2 - 感熱記録装置 - Google Patents

感熱記録装置

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JP2871062B2
JP2871062B2 JP28668690A JP28668690A JP2871062B2 JP 2871062 B2 JP2871062 B2 JP 2871062B2 JP 28668690 A JP28668690 A JP 28668690A JP 28668690 A JP28668690 A JP 28668690A JP 2871062 B2 JP2871062 B2 JP 2871062B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、感熱記録装置に関するものであり、詳しく
は、サーマルヘッドの発熱素子の過熱による焼損防止に
関するものである。
<従来の技術> プリンタやレコーダとして、サーマルヘッドを構成す
る複数の発熱素子を選択的に駆動して発熱させ、その発
熱に基づいて感熱記録紙を発色させたり、記録紙にイン
クリボンのインクを転写させて記録を行う感熱記録装置
が用いられている。
ところで、発熱素子の温度は、駆動状態に応じて変化
する。
第15図は、発熱素子の温度遷移状態の一例を示す説明
図である。
すなわち、発熱素子の温度がT0の状態でパルス幅がt
ONで振幅がVの駆動パルスを印加することにより、発熱
素子の温度は記録動作が可能な温度TPに上昇する。その
後に破線Aで示すように十分な通電休止期間t′OFF
あれば発熱素子の温度はT0に降下することになり、再度
駆動パルスを印加しても最高温度が温度TPを越えること
はない。
これに対し、実線Bで示すように駆動周期を速くする
と、温度がTOに下がる前に再び温度上昇が始まることに
なり、次第に温度が高くなって最高温度は温度TPを越え
てしまう。
この結果、感熱記録紙の場合、発色領域が増大し、
「尾引き」や「つぶれ」といった記録品質の低下現象を
生じることになる。そして、最悪の場合には発熱素子を
焼損してしまう。
このような不都合を解決するために、駆動パルス周期
を速くして記録を行うのにあたって、一定の記録品質を
維持するために、過去に発熱素子に入力されたエネルギ
に基づいて通電時間tONを短くしたり、振幅Vを低くす
る「熱履歴制御」が行われている。
従来のこのような熱履歴制御の具体例として、第16図
に示すように、連続駆動時に記録に十分な発熱が得られ
るパルス幅を有する主駆動パルスと、主駆動パルスより
も狭いパルス幅を有する予備駆動パルスを用意してお
き、発熱素子が休止状態から記録を開始する場合にのみ
予備駆動パルスを選択的に主駆動パルスとともに発熱素
子に印加し、連続駆動時には主駆動パルスだけを印加す
ることが行われている。
<発明が解決しようとする課題> しかし、このような構成において制御は、基本的には
発熱素子の駆動回数履歴に基づくものであり、高精度の
制御は行えない。
本発明は、このような点に着目したものであり、その
目的は、高精度の熱履歴制御が行える感熱記録装置を提
供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明の感熱記録装置は、 サーマルヘッドを構成する複数の発熱素子を選択的に
駆動して発熱させ、その発熱に基づいて記録対象に記録
を行う感熱記録装置において、 少なくとも設定される記録紙の送り速度に応じて変化
するバンク切換データ,記録紙の送り速度およびサーマ
ルヘッドの周囲温度に応じて変化するパルス幅データ,
モータ速度データを発生し、バンク切換データを第1の
メモリにアドレスとして出力し、パルス幅データをパル
ス発生器に出力し、モータ速度データをモータコントロ
ーラに出力するコントローラと、 発熱素子の記録動作に関連した蓄熱温度データが少な
くとも記録紙の送り速度に関連した複数のバンクに格納
された第1のメモリと、 この第1のメモリから読み出される蓄熱温度データを
一時格納し、格納された蓄熱温度データを第1のメモリ
にアドレスとして出力する第2のメモリと、 この第2のメモリに一時格納された蓄熱温度データと
予め設定された設定温度とを比較する比較器と、 一方の入力端子に前記比較器の出力データが加えら
れ、他方の入力端子に記録情報が加えられ、出力データ
が前記第1のメモリにアドレスとして出力されるととも
に前記発熱素子に選択信号として出力されるアンドゲー
トと、 前記コントローラから加えられるパルス幅データに従
って所定のパルス幅の駆動信号を前記発熱素子に出力す
るパルス発生器と、 前記コントローラから加えられるモータ速度データに
従って紙送りモータに所定の駆動信号を出力するモータ
コントローラと、 各部に互いに関連したタイミング信号を出力するタイ
ミングコントローラ、 を設けたことを特徴とする。
<作用> 発熱素子は発熱素子自体の温度データに基づいて駆動
制御されることになり、精度の高い熱履歴制御が行え
る。
<実施例> 以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は、本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図において、コントローラ1は、設定される記録紙
11の送り速度CSおよびサーマルヘッド12の周囲温度に応
じて変化するバンク切換データB,分周データG,設定され
る記録紙11の送り速度CSおよびサーマルヘッド12の周囲
温度に応じて変化するパルス幅データP,モータ速度デー
タMを発生し、バンク切換データBを第1のメモリ2に
アドレスとして出力し、分周データGを第1のアンドゲ
ート5に出力し、パルス幅データPをパルス発生器7に
出力し、モータ速度データMをモータコントローラ8に
出力する。第1のメモリ2には、サーマルヘッド12を構
成する発熱素子の記録動作に関連した複数種類の蓄熱温
度データが、設定される記録紙11の送り速度CSおよびサ
ーマルヘッド12の周囲温度に応じて異なる複数のバンク
に格納されている。この第1のメモリ2から読み出され
る蓄熱温度データは次回の蓄熱温度データRiとして第2
のメモリ3に一時格納される。第2のメモリ3に格納さ
れた蓄熱温度データは現在の蓄熱温度データRi-1として
読み出され、第1のメモリ2にアドレスとして出力され
るとともに比較器4の一方の入力端子に加えられる。比
較器4の他方の入力端子には予め設定された設定温度デ
ータSDが加えられている。第1のアンドゲート5の一方
の入力端子には記録情報dが加えられ、他方の入力端子
には前記コントローラ1から分周データGが加えられて
いる。第2のアンドゲート6の一方の入力端子には前記
比較器4の出力データCが加えられ、他方の入力端子に
は前記第1のアンドゲート5の出力データd′が加えら
れていて、出力データOは前記第1のメモリ2にアドレ
スとして出力されるとともに前記発熱素子に印字データ
として出力される。なお、第1のメモリ2,第2のメモリ
3,比較器4および第2のアンドゲート6は熱履歴制御部
HCを構成している。パルス発生器7は、前記コントロー
ラ1から加えられるパルス幅データPに従って所定のパ
ルス幅の駆動信号を前記発熱素子に出力する。モータコ
ントローラ8は前記コントローラ1から加えられるモー
タ速度データMに従って紙送りモータ10に所定の駆動信
号を出力する。タイミングコントローラ9はコントロー
ラ1,熱履歴制御部HC,パルス発生器7およびモータコン
トローラ8の各部に互いに関連したタイミング信号を出
力する。また、サーマルヘッド12にはサーマルヘッド12
の周囲温度を測定するサーミスタなどの温度センサ13が
設けられていて、その測定データはコントローラ1に加
えられている。コントローラ1は、この測定データに基
づいてサーマルヘッド12の放熱板の温度が上がりすぎた
場合に駆動パルスをカットしてそれ以上に温度が上昇し
ないように制御する。
第2図はサーマルヘッド12の駆動回路の一例を示すブ
ロック図であり、第3図は第2図の回路で熱履歴制御を
行わない場合の動作の一例を示すタイミングチャートで
ある。シフトレジスタ14には、アンドゲート6から出力
される(a)に示す1ライン分mドットのデータが
(b)に示すm個のクロックCLKに従って逐次格納され
る。シフトレジスタ14に1ライン分のデータが格納され
た時点で(c)に示すラッチパルスLATによりラッチ15
にラッチされる。これらラッチ15の出力データは各ナン
ドゲート16の一方の入力端子に加えられる。これらナン
ドゲート16の他方の入力端子には(d)に示すイネーブ
ル信号EN′がインバータ17を介して共通に加えられてい
る。なお、ダッシュ「′」は負論理で動作することを示
している。ナンドゲート16の出力端子は発熱素子18の一
端に接続され、発熱素子18の他端には直流電源19のプラ
ス端子が共通に接続されている。
このような構成において、イネーブル信号EN′がLレ
ベルになっているtOの間、直流電流19から発熱素子18に
駆動電流が流れて1ラインの記録データに基づく記録が
行われる。
ところが、第3図の駆動方法では1ライン当たりの駆
動パルスの印加時間はtOのみであり、熱履歴制御は行え
ない。
そこで、本発明では、例えば第4図のタイミングチャ
ートに示すように、mドットのデータDATAを4回サーマ
ルヘッド12に転送し、4回イネーブル信号EN′を加える
ことによって1ラインの記録を行う。ここで、各データ
DATAの1回の送りは第3図と同様であるが、イネーブル
信号EN′のパルス幅tO′は第3図のパルス幅tOのほぼ1/
4とする。4回のデータDATAおよびイネーブル信号EN′
の送りで1ラインの記録が行われるので、記録紙11の送
りもこのシーケンスと同期させて4回のデータ転送の最
初の1ステップで第3図の1ステップと同量の紙送り量
でステップ送りする。
このように4回のデータ転送で1ラインの記録を行う
ことにより、各回のデータD1〜D4の取り方によって発熱
素子18に加える駆動パルスのパターンは第5図に示すよ
うに15通り(24−1=15)のいずれかになる。すなわ
ち、発熱素子18は、蓄熱温度に応じて駆動制御されるこ
とにより、結果としてこれら15通りのパターンのいずれ
かに従って駆動されることになる。
なお、第4図では4回のデータDATAおよびイネーブル
信号EN′の送りで1ラインの記録を行うものとして説明
しているが、4回に限るものではなく、n回(nは2以
上の整数)であればよい。n回の場合の駆動パターンは
2n−1通りになる。
このような装置の基本動作を説明する。
コントローラ1は、速度設定データCSに対応したモー
タステップ送り周期をモータ速度データMとしてモータ
コントローラ8に出力し、同時に、設定される記録紙11
の送り速度CSおよびサーマルヘッド12の周囲温度に応じ
て変化するバンク切換データBを第1のメモリ2にアド
レスとして出力し、分周データGを第1のアンドゲート
5に出力し、設定される記録紙11の送り速度CSおよびサ
ーマルヘッド12の周囲温度に応じて変化するパルス幅デ
ータPをパルス発生器7に出力する。
第1のメモリ2は、現在の蓄熱温度データRi-1,第2
のアンドゲート6の出力データOおよびバンク切換デー
タBをアドレスとして次回の蓄熱温度データRiを出力す
る。
第1のメモリ2から読み出された蓄熱温度データRi
第2のメモリ3に一時格納され、前述の現在の蓄熱温度
データRi-1として第1のメモリ2に出力されるとともに
比較器4の一方の入力端子に加えられる。
比較器4は、蓄熱温度データRi-1と予め設定された設
定温度データSDを比較し、Ri-1<SDなら“印字する”と
いう信号Cを第2のアンドゲート6に出力し、Ri-1>SD
なら“印字しない”という信号Cを第2のアンドゲート
6に出力する。例えば温度データSDが200℃に設定され
ていて蓄熱温度データRi-1が100℃であったとすると
“1"を出力し、温度データSDが200℃に設定されていて
蓄熱温度データRi-1が250℃であったとすると“0"を出
力する。
第1のアンドゲート5は、第6図のタイミングチャー
トに示すように、(a)の記録情報dとコントローラ1
から加えられる(b)の分周データGよりなる(c)の
ような論理積d′を第2のアンドゲート6に出力する。
なお、第6図では分周データが“2"の例を示している。
第2のアンドゲート6は、比較器4の出力信号Cと第
1のアンドゲート5の出力データの論理積Oを第1のメ
モリ2およびサーマルヘッド12に出力する。
上記〜をサーマルヘッド12の発熱素子18の数だけ
繰り返し、第2図のシフトレジスタ14およびラッチ15に
1ライン分の印字データを入力する。
パルス発生器7は、コントローラ1から加えられるパ
ルス幅データPに従って印字用のワンショットパルスを
生成し、サーマルヘッド12に出力する。
モータコントローラ8は、コントローラ1から加えら
れるモータ速度データMに従ってモータ10を駆動し、記
録紙11を所定速度で走行させる。
タイミングコントローラ9は、基本クロックに従って
各部の同期を取るためのタイミング信号を出力する。
次に、記録速度を任意に設定した場合の動作を説明す
る。なお、記録速度は記録紙の送り速度と等価である。
第7図は発熱素子にパルスを加えた場合の温度変化例
図である。図において、パルス幅t1と印字インターバル
tを熱履歴制御の基本のパルス幅とし印字インターバル
とする。すなわち、第1のメモリ1には、これらパルス
幅t1と印字インターバルtを基準に、初期温度T0をパラ
メータ(アドレス)としたインターバル終了時の温度T
(データ)が予めシミュレーションされて蓄熱温度デー
タとして格納されている。
ところで、熱履歴制御は、記録速度が基準速度に対し
て遅い場合と早い場合が考えられる。
A.記録速度が基準速度より遅い場合 この場合、記録紙の送り方向の印字ドット密度を基準
速度での印字ドット密度と等しくするためには、モータ
10のステップ送りのインターバルの伸びと同じ割合で印
字インターバルを伸ばさなければならない。
このように伸長された印字インターバルt′でのイン
ターバル終了時の温度は、パルス印加時間に対して冷却
時間(非印加時間)が長くなるので第7図に示すように
TからT′に低下する。この結果、蓄熱温度データTと
実際の系の温度T′との間に誤差が生じ、熱履歴制御の
誤差になって印字濃度の不均一が発生する。
そこで、第8図に示すように印加パルスのパルス幅を
t1からt1′に伸長させてインターバル終了時の温度が基
準の温度Tに保たれるようにする。このような処理を行
うことにより、第1のメモリ2に格納されている初期温
度T0に対するインターバル終了時の蓄熱温度データTの
関係がそのまま適用できることになり、印字濃度の不均
一も解消される。
B.記録速度が基準速度より早い場合 この場合、記録紙の送り方向の印字ドット密度を基準
速度での印字ドット密度と等しくするためには、モータ
10のステップ送りのインターバルの縮みと同じ割合で印
字インターバルを縮めなければならない。
このように短縮された印字インターバルt″でのイン
ターバル終了時の温度は、パルス印加時間に対して冷却
時間(非印加時間)が短くなるので第7図に示すように
TからT″に上昇する。この結果、蓄熱温度データTと
実際の系の温度T″との間に誤差が生じ、熱履歴制御の
誤差になって印字濃度の不均一が発生する。
そこで、第9図に示すように印加パルスのパルス幅を
t1からt1″に伸長させてインターバル終了時の温度が基
準の温度Tに保たれるようにする。このような処理を行
うことにより、第1のメモリ2に格納されている初期温
度T0に対するインターバル終了時の蓄熱温度データTの
関係がそのまま適用できることになり、印字濃度の不均
一も解消される。
なお、このような印加パルスのパルス幅はサーマルヘ
ッド12の周囲温度の変化にも応じて変化する。
第10図は記録紙の送り速度と印加パルス幅の関係の具
体例の説明図である。記録紙の送り速度が70mm/s,50mm/
s,35mm/sと遅くなるのに従って、つまり印字インターバ
ルが446.5μs,625μs,893μsと長くなるのに従って、
印字パルス幅も116μs,135μs,160μsと長くなる。な
お、第10図のパルス幅は、熱伝導方程式を用いたシミュ
レーションプログラムにより求めた値を実験によって補
正して得たものである。なお、モータはモータ駆動パル
スの立ち上がりエッジで動作するものとした。
ところで、以上の説明ではピーク温度は考慮していな
かった。このために、印字インターバルが基準よりも非
常に長くなったり短くなった場合、実際の系のピーク温
度が基準でのピーク温度よりもかなり高くなったり低く
なったりして、印字濃度の不均一を生じるばかりでな
く、サーマルヘッドを焼損してしまう恐れもある。
そこで、記録速度を例えば第11図に示すように複数範
囲に分割し、第1のメモリ2を複数のバンク構成にして
各バンクに各速度範囲毎の蓄熱温度データを格納する。
第11図では2mm/s〜70mm/sの記録紙の送り速度(印字イ
ンターバル15625μs〜446.5μs)を6つの範囲に分割
し、2mm/s〜3.5mm/sに12500μsのインターバルの蓄熱
温度データを割り当て、3.5mm/s〜7mm/sに6250μsのイ
ンターバルの蓄熱温度データを割り当て、7mm/s〜10mm/
sに3125μsのインターバルの蓄熱温度データを割り当
て、10mm/s〜17.5mm/sに2500μsのインターバルの蓄熱
温度データを割り当て、17.5mm/s〜35mm/sに1250μsの
インターバルの蓄熱温度データを割り当て、35mm/s〜70
mm/sに625μsのインターバルの蓄熱温度データを割り
当てている。これにより、基準状態と実際の系との印字
インターバルの大きな差がなくなり、結果的にピーク温
度の差も小さくできる。
また、第12図に示すように、記録速度範囲を複数範囲
に分割するとともに分周も行うことにより、第11図に比
べて蓄熱温度データの数を削減できる。この場合の分割
は分周しやすいように分割することを意味し、分周とは
印字信号(記録情報)を受け付ける周期が印字インター
バルの何倍になるかを意味する。第13図はこのような分
周の関係を示す説明図であり、(a)は分周値が2の場
合を示し、(b)は分周値が3の場合を示している。第
12図では、2mm/s〜70mm/sの記録紙の送り速度(モータ
インターバル15625μs〜446.5μs)を6つの範囲に分
割し、2mm/s〜3.5mm/sは20分周して印字インターバルを
781.25μs〜446.25μsにし、3.5mm/s〜7mm/sは10分周
して印字インターバルを893μs〜446.5μsにし、7mm/
s〜10mm/sは5分周して印字インターバルを893μs〜62
5μsにし、10mm/s〜17.5mm/sは4分周して印字インタ
ーバルを781.25μs〜446.5μsにし、17.5mm/s〜35mm/
sは2分周して印字インターバルを893μs〜446.5μs
にし、35mm/s〜70mm/sは分周することなく印字インター
バルを893μs〜446.5μsにする。そして、2mm/s〜35m
m/sは蓄熱温度データのインターバルを625μsにしてパ
ルス幅を例えば130μsにし、35mm/s〜70mm/sは蓄熱温
度データのインターバルを625μsにしてパルス幅を例
えば135μsにする。これにより、蓄熱温度データは2
種類で済むことになる。
このように、第1のメモリ2の複数のバンクに記録速
度とその分周値およびサーマルヘッド12の周辺温度に応
じて格納されている発熱素子の記録動作に関連した複数
の蓄熱温度データを、記録速度とその分周値およびサー
マルヘッド12の周辺温度に応じて読み出すことにより蓄
熱温度は逐次演算される。そして、比較器4で蓄熱温度
データと設定温度が逐一比較されることにより結果的に
は第5図の複数のパルス列の中から過去の蓄熱温度デー
タに見合ったパルス列が選択されることになり、精度の
高い熱履歴制御が得られる。
第1のメモリ2に格納される蓄熱温度データについて
説明する。
サーマルヘッド12の発熱素子18の温度変化は、初期温
度T0を基準にして駆動パルスの振幅およびパルス幅によ
りシミュレーションできる。すなわち、サーマルヘッド
12の構造は既知であり、各部分の物性定数も既知であ
る。これらから、サーマルヘッド12の熱応答を熱伝導方
程式を用いてモデル化して記述できる。この熱伝導方程
式に初期条件として初期温度を与え、系への入力エネル
ギーとして駆動パルスの振幅およびパルス幅を与えるこ
とにより、数値計算で各時間におけるサーマルヘッド12
の発熱素子18の温度をシミュレーションできる。なお、
熱伝導方程式は非線形であることから、1次元の有限要
素法を用いてコンピュータによる数値演算を行い、デー
タ転送後の温度状態をシミュレーション予測しておき、
メモリ2にテーブル化しておく。
前述第1図の構成では、サーマルヘッド12へのmドッ
トのデータの転送周期およびイネーブル信号EN′のパル
ス幅は一定であるので、初期温度T0がわかればデータ転
送後の温度はシミュレーションにより予測できる。第14
図はこのようなシミュレーション状態の説明図であり、
(a)は駆動パルスを時間t0′加えた場合の温度変化状
態を示し、(b)は駆動パルスを加えない場合の温度変
化状態を示している。
メモリ2には、初期温度T0をパラメータとして、駆動
パルスを加えた場合と加えない場合の転送周期後の温度
T′を予めデータとしてテーブル化しておく。すなわ
ち、蓄熱温度データRi-1を初期温度T0とし、アンドゲー
ト6の出力信号Oを駆動パルスのオン,オフ信号として
メモリ2のアドレスに入力することにより、メモリ2は
転送周期後の温度データT′を出力することになる。
なお、上記実施例では、サーマルヘッド12の周囲温度
が変化するとシミュレーションデータに誤差が生じるこ
とを考慮し、温度センサ13でサーマルヘッド12の放熱板
の温度を測定してこの測定データをコントローラ1に入
力することによりバンク切り換えデータBを変化させて
メモリ2のデータを切り換えるようにしているが、実験
によれば記録速度のみに応じてメモリ2のバンクを切り
換えサーマルヘッド12の周囲温度の変化を反映させない
場合にも記録結果に大きな変化は認められなかった。従
って、用途によっては記録速度のみに応じてメモリ2の
バンクを切り換えるように構成することにより、メモリ
2のバンクを少なくできる。
また、記録速度を分周することによりメモリ2の必要
データ容量が削減できるが、メモリ2の容量に余裕があ
る場合には分周を省略してもよい。この場合には、第1
図のアンドゲート5が不要になる。
このような構成によれば、基本的には1個のリードオ
ンリメモリと比較器の簡単な組合せでサーマルヘッドの
駆動パルスの印加パターンを細かく設定でき、記録品質
を高めることができる。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、比較的簡単な
構成で高精度の熱履歴制御が行える感熱記録装置が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
サーマルヘッドの駆動回路の一例を示すブロック図、第
3図は第2図の回路で熱履歴制御を行わない場合の動作
の一例を示すタイミングチャート、第4図は第1図の動
作を説明するタイミングチャート、第5図は第4図のタ
イミングチャートによる駆動パルスのパターン例図、第
6図は第1図の第1のアンドゲートの動作を説明するタ
イミングチャート、第7図〜第10図は第1図における熱
履歴制御の説明図、第11図および第12図は記録速度の分
割と分周の説明図、第13図は分周の説明図、第14図は本
発明で用いるシミュレーションデータの説明図、第15図
は熱履歴制御を行わない場合の発熱素子の温度遷移説明
図、第16図は従来の熱履歴制御による駆動例の説明図で
ある。 1……コントローラ、2……第1のメモリ(ROM)、3
……第2のメモリ(RAM)、4……比較器、5,6……アン
ドゲート、7……パルス発生器、8……モータコントロ
ーラ、9……タイミングコントローラ、10……モータ、
11……記録紙、12……サーマルヘッド、13……温度セン
サ、14……シフトレジスタ、15……ラッチ、16……ナン
ドゲート、17……インバータ、18……発熱素子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーマルヘッドを構成する複数の発熱素子
    を選択的に駆動して発熱させ、その発熱に基づいて記録
    対象に記録を行う感熱記録装置において、 少なくとも設定される記録紙の送り速度に応じて変化す
    るバンク切換データ,記録紙の送り速度およびサーマル
    ヘッドの周囲温度に応じて変化するパルス幅データ,モ
    ータ速度データを発生し、バンク切換データを第1のメ
    モリにアドレスとして出力し、パルス幅データをパルス
    発生器に出力し、モータ速度データをモータコントロー
    ラに出力するコントローラと、 発熱素子の記録動作に関連した蓄熱温度データが少なく
    とも記録紙の送り速度に関連した複数のバンクに格納さ
    れた第1のメモリと、 この第1のメモリから読み出される蓄熱温度データを一
    時格納し、格納された蓄熱温度データを第1のメモリに
    アドレスとして出力する第2のメモリと、 この第2のメモリに一時格納された蓄熱温度データと予
    め設定された設定温度とを比較する比較器と、 一方の入力端子に前記比較器の出力データが加えられ、
    他方の入力端子に記録情報が加えられ、出力データが前
    記第1のメモリにアドレスとして出力されるとともに前
    記発熱素子に選択信号として出力されるアンドゲート
    と、 前記コントローラから加えられるパルス幅データに従っ
    て所定のパルス幅の駆動信号を前記発熱素子に出力する
    パルス発生器と、 前記コントローラから加えられるモータ速度データに従
    って紙送りモータに所定の駆動信号を出力するモータコ
    ントローラと、 各部に互いに関連したタイミング信号を出力するタイミ
    ングコントローラ、 を設けたことを特徴とする感熱記録装置。
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