JP2870796B2 - 血小板製剤中の白血球分離フィルター - Google Patents

血小板製剤中の白血球分離フィルター

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/1607Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous
    • B01D39/1623Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、輸血を目的とした体液処理フィルター、さ
らに詳しくは、出血傾向のある患者に輸血される濃縮血
小板血漿等の血小板製剤から効率的かつ安全に、混入し
た白血球を除去するためのフィルターに関する。
(従来の技術) 輸血に対する近年の考え方は、従来の全血輸血に代っ
て、患者が必要とする血液成分のみを輸血する成分輸血
が好まれる様になっており、出血傾向のある患者には、
止血効果の高い濃縮血小板血漿等の血小板製剤を繰り返
し輸血する場合が多い。しかしながら、血小板製剤は遠
心分離法によって作成されるため、血小板と白血球の密
度差が小さいことから、血小板製剤には大量の白血球が
混入している。白血球の型に関しては、組織適合性抗原
と関連しており、供血者と受血者との間で型が一致する
ことは、極めてまれであり、そのため、輸血を受けた患
者体内には、混入した白血球により抗白血球抗体が産生
され、発熱、悪寒、頭痛、吐き気、アレルギー反応など
の副作用を起こすことがある。さらに、輸血された血小
板の患者体内での生存率が、混入白血球が少ないほど良
いとの報告もある。(岩永隆行ら、輸血学会誌27、197-
198.(1981))以上のような理由から、血小板輸血に関
して、混入白血球の除去の必要性が強く唱えられてい
る。
血小板製剤より白血球を除去する方法には、遠心分離
による方法があるが、これは装置が高価であること、白
血球の除去率、血小板の回収率共に低いこと、操作が複
雑であり、献血時、輸血時のオンライン処理ができない
等の問題がある。
一方近年、極細繊維不織布フィルターを用いた白血球
除去装置が開発され、赤血球製剤中の白血球除去に使用
されている。(例えば特開昭61-276564)これらの白血
球除去装置は、赤血球製剤中の白血球を効率よく除去で
き、装置も小型で操作も容易であるが、血小板も同時に
分離除去してしまうため、血小板製剤中の白血球を除去
する用途には使用できない。
(発明が解決しようとする課題) 従来までの血小板製剤中から白血球除去を行う方法で
は、白血球除去効率が低い、あるいは白血球除去効率を
高めると血小板回収率が低下するといった課題がある。
本発明は、濃縮血小板、血漿等の血小板製剤から効率
的かつ安全に混入した白血球を除去するためのフィルタ
ーを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 従来までの不織布による白血球除去フィルターは繊維
直径が1〜2μmであり、白血球除去効率は高いが、同
時に血小板も除去してしまう。そこで本発明者らは、フ
ィルター繊維径と白血球および血小板除去性の関係につ
いて鋭意検討を行った結果、繊維径、繊維間隙、フィル
ター表面積、処理速度、処理温度を調整することによ
り、白血球と血小板の選択性を制御しうることを見い出
した。すなわち、従来までの不織布による白血球除去フ
ィルターの繊維よりも太い繊維径を有するフィルターを
用い、体温付近の処理温度で比較的ゆっくりした速度で
処理することにより、白血球除去効率を保ったままで、
血小板のフィルターへの吸着を抑えうることを見い出
し、本発明に至った。
すなわち、本発明のフィルターは、繊維の平均直径が
2.0〜10.0μmである繊維が次式で定義される繊維間隙
の平均円相当直径が16.0〜35.0μmになるように充填さ
れたフィルターであって、下記血小板透過性テストにお
ける血小板透過率が90%以上であるフィルターであるこ
とを特徴とする。
H:繊維間隙の平均円相当直径(μm) γ:繊維の平均直径(μm) ρ:繊維の密度(g/cm3) γm:フィルターの嵩密度(g/cm3) 血小板透過テスト:新鮮牛血液に抗凝固剤としてACD液
を添加して、1500γpm、15分遠心分離し、上澄を採取し
て得られた凝縮血小板血漿200mlを37℃の温度で送液量1
0ml/minで定速処理する。
繊維径を2.0μm以上、、繊維間隙の平均円相当直径
を16.0μm以上とすることで血小板透過率を高めること
ができる。一方、繊維径を10.0μm以上とするとフィル
ターは嵩高になってしまい装置が大きくなり、平均円相
当直径を35.0μm以上とすると白血球の除去率が低下し
てしまい好ましくない。さらに好ましい範囲は繊維直径
が3.0〜8.0μm繊維間隙の平均相当直径が16〜30.0μm
である。
また、本発明においては、フィルター繊維の表面積
が、血小板製剤処理量20ml当り0.1〜0.5m2であることが
望ましい。繊維表面積が処理量20ml当り0.1m2以下とす
ると白血球を吸着する面積が狭くなり、白血球を吸着し
きれなくなり、0.5m2以上とすると吸着面積が大きくな
りすぎ、血小板吸着量が増加し、好ましくない。フィル
ターの形状は不織布状が好ましい。
本発明の血小板製剤中の白血球分離フィルターにおい
ては、上記装置の単位面積当りの血小板製剤の処理速度
が、0.5ml/min/cm2以下であることが好ましい。単位面
積当りの処理速度を0.5ml/min/cm2以下とすることで、
良好な白血球除去率と血小板透過率が得られる。0.5ml/
min/cm2以上にすると白血球除去率、血小板透過率の低
下、圧力損失の増加がみられ好ましくない。
さらに本発明の血小板製剤中の白血球分離方法におい
ては処理温度が20℃以上37℃以下であることを特徴とす
る。20℃以下の処理温度では血小板が繊維に非特異的に
吸着してしまい、37℃以上では血小板や血漿が熱により
ダメージを受けるため好ましくない。
本発明のフィルター素材は必ずしも限定されるもので
はないが、良好な白血球除去能を有し、補体活性が少な
い生体適合性に優れる疎水性のポリプロピレンやポリエ
ステル系素材等が望ましい。この様な素材から本発明の
装置に用い得る極細繊維不織布を得る方法としては、メ
ルトブロー紡糸法が特に好ましい。
以下実施例により本発明の効果ならびに、より詳細な
説明を加える。
実施例 本発明における実施例および比較例では、いずれもメ
ルトブロー法により得られたポリエチレンテレフタレー
トの不織布を用いた。濃縮血小板血漿は、抗凝固剤とし
てACD液を用いた新鮮牛血液を1500rpm、15min遠心分離
し上澄みを採取することにより得た。実験は濃縮血小板
血漿をポンプを用い定速で送液し、200mlの処理を行
い、白血球除去率、血小板透過率、装置入口、出口間の
圧力損失を測定した。白血球数、血小板数は、コールタ
ーカウンターにより計測した。
また不織布極細繊維の糸径は、走査電子顕微鏡により
写真撮影を行い、1種類のサンプルについて50点の計測
を行うことにより決定した。
なお、ポリエチレンテレフタレート繊維の比重として
は1.38g/cm3を用いて繊維間隙の平均円相当直径を算出
した。
〔実施例1〕 平均糸径3.5μmの極細繊維不織布を3.4g採取し、フ
ィルター面積20cm2、嵩密度0.20g/cm3に充填した。実施
例で記述した方法に従い、処理温度37℃送液量10ml/min
で定速処理を行った。尚この時の繊維間隙の平均円相当
直径は24μmであり、血小板製剤処理量20ml当りの不織
布フィルター繊維の表面積は0.28m2である。単位面積当
りの処理速度は0.5ml/min/cm2である。結果はTable1に
示すように、白血球除去率、血小板透過率共に90%以上
であり、圧力損失も少なく良好な性能を示した。
〔実施例2〕 実施例1と同様なモジュールを用い、処理温度のみ20
℃とし他の条件は実施例1と同様にして行った。結果は
Table1に示すように、白血球除去率、血小板透過率共に
90%以上であり圧力損失も少なく良好な性能を示した。
〔比較例1〕 実施例1と同様なモジュールを用い、処理温度のみ10
℃とし他の条件は実施例1と同様にして行った。結果は
Table1に示すように血小板透過率が低下する問題点を示
した。
〔比較例2〕 実施例1と同様なモジュールを用い、送液量のみ25ml
/minとし他の条件は実施例1と同様にして実験を行っ
た。結果はTable1に示すように、白血球の除去率の低
下、圧力損失の増加などの問題点を示した。この時の単
位面積当りの処理速度は1.2ml/min/cm2であった。
〔比較例3〕 実施例1と同様な極細繊維不織布(平均糸径3.5μ
m)を3.4g採取し、嵩密度0.30g/cm3に充填し、実施例
1と同様の条件で実験を行った。結果はTable1に示すよ
うに血小板透過率が低下する問題点を示した。なお、こ
の時の繊維間隙の平均円相当直径は12.6μmと狭かっ
た。
〔比較例4〕 実施例1と同様な極細繊維不織布(平均糸径3.5μ
m)を3.4g採取し、嵩密度0.11g/cm3に充填し、実施例
1と同様の条件で実験を行った。結果はTable1に示すよ
うに、白血球除去率が低下する問題点を示した。この時
の繊維間隙の円相当直径は40.4μmと広かった。
〔実施例3〕 平均糸径8.0μmの極細繊維不織布を7.8g採取し、嵩
密度0.40g/cm3に充填し、実施例1と同様の条件で実験
を行った。尚この時の繊維間隙の平均円相当直径は19.6
μmであり、血小板製剤処理量20ml当りの不織布フィル
ター繊維の表面積は0.28m2である。結果はTable1に示す
ように白血球除去率、血小板透過率共に90%以上であ
り、圧力損失も少なく良好な性能を示した。
〔比較例5〕 平均糸径2.0μmの極細繊維不織布を1.9g採取し、嵩
密度0.15g/cm3に充填し、実施例1と同様の条件で実験
を行った。尚この時の繊維間隙の平均円相当直径は16.4
μmであり、血小板製剤処理量20ml当りの不織布フィル
ター繊維の表面積は0.28m2である。結果はTable1に示す
ように、血小板透過率が低下する問題点を示した。
〔比較例6〕 実験例1と同様な極細繊維不織布(平均糸径3.5μ
m)を1.0g採取し、嵩密度0.20g/cm3に充填し、実施例
1と同様の条件で実験を行った。尚この時の繊維間隙の
平均円相当直径は24μmであり、血小板製剤処理量20ml
当りの不織布フィルター繊維の表面積は0.08m2である。
結果はTable1に示すように白血球除去率が低下する問題
点を示した。
〔比較例7〕 実験例1と同様な極細繊維不織布(平均糸径3.5μ
m)を11.2g採取し、嵩密度0.20g/cm3に充填し、実施例
1と同様の条件で実験を行った。尚この時の繊維間隙の
平均円相当直径は24μmであり、血小板製剤処理量20ml
当りの不織布フィルター繊維の表面積は0.92m2である。
結果はTable1に示すように血小板透過率が低下する問題
点を示した。
(発明の効果) 本発明によるとき濃縮血小板、血漿等の血小板製剤か
ら効率的かつ安全に混入した白血球を除去することを可
能とする。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 1/34 500

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均繊維直径が2.0〜10.0μmである繊維
    が次式で定義する繊維間隙の平均円相当直径が16.0〜3
    5.0μmになるように充填された下記血小板透過性テス
    トにおける血小板透過率が90%以上である血小板製剤中
    の白血球分離フィルター。 H:繊維間隙の平均円相当直径(μm) γ:繊維の平均直径(μm) ρ:繊維の密度(g/cm3) γm:フィルターの嵩密度(g/cm3) 血小板透過テスト:新鮮牛血液に抗凝固剤としてACD液
    を添加して、1500γpm、15分遠心分離し、上澄を採取し
    て得られた凝縮血小板血漿200mlを37℃の温度で送液量1
    0ml/minで定速処理する。
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