JP2870744B2 - カラー固体撮像装置 - Google Patents

カラー固体撮像装置

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JP2870744B2 JP62081477A JP8147787A JP2870744B2 JP 2870744 B2 JP2870744 B2 JP 2870744B2 JP 62081477 A JP62081477 A JP 62081477A JP 8147787 A JP8147787 A JP 8147787A JP 2870744 B2 JP2870744 B2 JP 2870744B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は単板式固体カラーカメラに用いることのでき
るカラー固体撮像装置に関するものである。 従来の技術 近年、固体撮像素子を用いたビデオ一体型カメラが実
用化されている。その中でもマゼンタ要素,緑要素,シ
アン要素,黄要素から成る色フィルタを有した固体撮像
素子を用いたものでは、例えば(イ)曽根他:“フィー
ルド蓄積モードCCDの単板カラー化方式”テレビジョン
学会誌Vol.37,No.10(1983)PP.855〜862(以下、従来
例という)で示されるように優れた撮像特性が得られて
いる。 以下、上記の色要素から成る従来例の色フィルタおよ
びそれを用いた場合の固体撮像装置(カメラ)の特性に
ついて説明する。 第6図に色フィルタの色構成の一部分を示し、さら
に、同図で基本の単位配列となる4行2列の色構成を太
線で示す。この色フィルタは、第1行と第3行とがマゼ
ンタ要素(Mg)と緑要素(G)とを並べた配置、および
第2行と第4行とがシアン要素(Cy)と黄要素(Ye)と
を並べた配置の組み合せから成る4行2列を基本とした
色構成であり、そのうちの緑要素はシアン要素と黄要素
との重ね合せから成っている。なお、図中の破線は各色
要素に対応する固体撮像素子の各ホトダイオード(PD)
の配列を示す。また、第7図に従来例の色フィルタの分
光特性を示す。従来例の色フィルタを用いた場合、マゼ
ンタ要素,緑要素,シアン要素,黄要素を通して、固体
撮像素子の各ホトダイオードで光電変換される信号量
を、それぞれSMg,SG,SCy,SYeとすると、次の各式で表さ
れるように、1行おきに(1)式に示す色差信号C1およ
び(2)式に示す色差信号C2が得られ、また、1行毎に
(3)式で示される輝度信号YLが得られる。 C1=SMg+SYe−SG−SCy ……(1) C2=SMg+SCy−SG−SYe ……(2) YL=SMg+SYe+SG+SCy ……(3) 例えば、第6図に示す第1フィールドのn行ではC1
号、n+1行ではC2信号、第2フィールドのn−1′で
はC2信号、n′行ではC1信号が得られる。 色差信号C1,C2が(1),(2)式で表される場合、S
Mg≒SG,SYe≒SCyのとき、C1,C2が最小値となって、色再
現性が得られる。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、通常の撮影で用いられる光源は、色温
度が主として3200〜5500Kであると考えられ、このよう
な光源のもとで、従来例の色フィルタを用いて無彩色の
被写体を撮影した場合、上記色温度範囲内のある色温度
でSCy=SYeが成立したとしても、SMg=SGが成立すると
は限らない。そのため、たとえば、(ロ)河野他:“完
全色差線順次単板カラー化方式”テレビジョン学会技術
報告Vol.8,No.44 1985年2月TEBS101−1 ED836でも
示されるように、多くの場合に、垂直偽色信号が発生す
る。すなわち、従来例の色フィルタを用いた場合、垂直
偽色信号が発生し、再生画像において垂直色誤差が目立
っていた。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決する手段を提供するもの
で、その第1の手段は、光電変換素子が配列された固体
撮像素子の撮像領域上に、前記光電変換素子に対応して
色分離フィルタが配列され、前記色分離フィルタは4行
2列の繰り返しを単位配列とした第1、第2、第3及び
第4のフィルタ要素からなり、前記単位配列の第1列は
前記第1、第2、第1及び第3のフィルタ要素が順次配
列されて構成され、また、前記単位配列の第2列は前記
第4、第3、第4及び第2のフィルタ要素が順次配列さ
れて構成されており、前記第1、第2、第3及び第4の
フィルタ要素がそれぞれシアン色要素、マゼンタ色要
素、緑色要素、及び黄色要素から、または、それぞれ緑
色要素、黄色要素、シアン色要素及びマゼンタ色要素か
らなるカラー固体撮像装置において、シアン色要素と黄
色要素のそれぞれの分光透過率が等しくなる波長よりも
少なくとも長波長の領域において、前記緑色要素の分光
透過率を前記シアン色要素の分光透過率よりも高くする
ことにより、照明色温度が概ね3200Kから概ね5500Kの範
囲において無彩色一様被写体を撮像したときに、前記マ
ゼンタ色要素と前記緑色要素とに対応した光電変換信号
を概ね等しくした構成をとる。第2の手段は、第1の手
段において、マゼンタ色要素、シアン色要素、及び黄色
要素は単層膜の色分離フィルタからなり、前記緑色要素
はシアン色要素膜と黄色要素膜を重ね合わせた複合膜か
らなり、前記複合膜を構成するシアン色要素膜は、単層
膜からなる前記シアン色要素の膜厚より薄い構成とする
ものである。 作用 本発明によって、前記緑要素膜での透過光は、緑色域
から赤色域にかけての長波長側の光成分が増加し、この
結果、光源の色温度が3200〜5500Kの範囲内で、緑の信
号量SGの増大により、SMg≒SGの状況を実現することが
可能となり、色S/Nを低下させることなく垂直偽色信号
を大幅に減少することができる。 実施例 以下、本発明の第1の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。 第1図は本発明の第1の実施例における色フィルタの
分光透過率特性である。なお、色配置は従来例の色フィ
ルタと同じである。この場合、撮影場所として通常のス
タジオを想定し、色温度3200Kの光源でSMg=SG,SCy=S
Yeとなる様に、色フィルタの各色要素膜を選定して、そ
の分光特性を設定した。すなわち、シアン要素及び黄要
素の各分光透過率の半値波長をそれぞれ約580nm,505nm
にすることにより、それぞれのホトダイオードから得ら
れる信号量SCy,SYeがSCy=SYeとなる状況を実現させ、
また、マゼンタ要素の分光透過率を、波長約540nmにお
ける最小域、いわゆる、アンダーピークで、約10%に
し、緑要素の分光透過率を、従来例のような各単層膜に
よるシアン要素と黄要素との重ね合せから成る第1図の
破線で示すものより、波長400〜700nm全域で高めること
によって、各ホトダイオードで得られるマゼンタおよび
緑の信号量SMg,SGが、SMg=SGとなる状況を実現させて
いる。なお、光源の色温度を3200Kから5500Kまで変化さ
せた場合、SCy>SYeの傾向が強まり、SCy=SYeの状況が
成立しなくなるが、SMg≒SGの状況は維持され、これが
実現されていることによって、従来例の色フィルタを用
いた場合よりも垂直偽色信号が大幅に減少できる。 本第1の実施例の色フィルタの場合、緑要素の分光透
過率特性を波長400nm〜700nm全域で高めているが、シア
ン要素,黄要素は、分光特性において赤色域,青色域の
それぞれの透過率は、従来例のものの水準のままで、し
かもマゼンタ要素の分光透過率特性においてピーク値と
アンダーピーク値との差を大きくしているので、色S/N
の低下もほとんどなく、色S/Nの高い優れた色再現性を
得ることができる。また、緑要素の分光透過率が高くな
ることにより、カラー撮像素子としての感度も向上す
る。 本第1の実施例の色フィルタの緑要素の分光透過率特
性の実現にあたって、緑要素の層膜を以下に示す構造に
した。すなわち、緑要素膜をシアン要素膜と黄要素膜と
の重ね合わせの二層膜で構成し、その各層膜中のシア
ン,黄の染色濃度は、それぞれ、単層膜で形成したシア
ン要素膜および黄要素膜のものと同じで、緑要素の二層
膜を構成するシアン要素膜の厚さのみを、前記単層膜で
形成された、単独のシアン要素膜の厚さより薄く、かつ
緑要素を構成する黄要素の厚さを、前記単層膜で形成さ
れた、単独の黄要素の厚さより薄い構造にした。この構
造により、第1図に示す分光透過率特性が容易に実現で
きる。 以上のように、本発明の第1の実施例の色フィルタ
は、4行2列を基本構成とし、第1行と第3行が緑要素
と単層膜のマゼンタ要素との組み合せで構成され、第2
行と第4行が、それぞれ、単層膜のシアン要素と単層膜
の黄要素との組み合せから構成され、さらに前記緑要素
が緑要素構成用シアン要素と緑要素構成用黄要素の重ね
合せから成り、前記緑要素構成用シアン要素の厚さが前
記第2行と第4行とに配された単層膜のシアン要素の厚
さより薄く、前記緑要素構成用黄要素の厚さが前記第2
行と第4行とに配された単層膜の黄要素の厚さより薄い
構造とされたものであり、この構造により、前記緑要素
の分光透過率が緑色波長領域の一部から赤色波長領域に
かけて従来例のそれより高くなり、加えて緑色波長領域
の一部から青色波長領域にかけて従来例のそれよりも高
くなる特性が得られ、これによって、垂直偽色信号(色
差信号)の小さい、したがって、色S/Nのすぐれた特性
をもつ色フィルタが実現できる。 なお、上記第1の実施例では、緑要素構成用のシアン
要素および黄要素を、その両方とも、第2行と第4行と
に配設される、それぞれ、単層膜のシアン要素および黄
要素にくらべて、厚みを薄くした構成で示したが、それ
らの各厚みを、いずれか一方に限って薄くしても、SMg
≒SGの状況が概ね維持される状態であれば、分光透過率
特性が高くなった色領域において、固体撮像素子の感度
を高めることができ、併せて、色差信号を小さくできる
ことによって、色S/N特性の向上も可能である。 次に本発明の第2の実施例について説明する。第2の
実施例における色フィルタも色配置は第2図aに示すよ
うに従来例のものと同じである。本第2の実施例の色フ
ィルタの場合も緑要素はシアン要素と黄要素の重ね合せ
から成る。第2図bは第2図aのA−A線に沿った断面
を示すものである。1はシアン要素、2は黄要素、3は
中間膜、4は保護膜、5は透明ガラス基板であり、シア
ン要素1と黄要素2の重ね合せ部が緑要素である。 本第2の実施例の色フィルタの場合、シアン要素1
は、黄要素2の上のシアン要素が他部のシアン要素より
も薄く、黄要素については、シアン要素との重ね合せ部
も他部も厚さは同じである。ところで、各々の色要素中
の染料密度は一定であることから、シアン要素膜の場合
も、この透過率は厚さによって決まる。したがって、緑
要素を構成しているシアン要素、すなわち、黄要素上に
位置する薄いシアン要素の透過率は、単層膜でシアン要
素膜を構成する部分のそれより高い。第3図に本実施例
の色フィルタの分光透過率特性を示す。上記の理由によ
り、緑要素の分光透過率Gが、緑色波長領域の一部から
赤色波長領域にかけて、シアン要素の分光透過率Cyより
高くなり、これによって、色S/Nの向上した色フィルタ
となる。 緑要素の赤色波長領域における分光透過率を高めるこ
とにより、緑色の透過率も上がり、この結果、光源の色
温度が3200Kから5500Kの範囲であれば、概ね、SMg≒SG
の状況が実現できる。第3図に示す分光透過率特性の場
合、とくに色温度が4300KでSMg=SG,SCy=SYeとなる。
そのため、色濃度が4300Kでは垂直偽色信号が発生せ
ず、また色温度が3200Kから5500Kの範囲でも、再生画像
における垂直色誤差は比較的小さく、実用上、ほとんど
問題にならない。 次に、本第2の実施例の色フィルタを用いた場合のそ
の他の特性を説明する。本第2の実施例の色フィルタで
は、先の本発明第1の実施例で示した色フィルタと比較
して、緑要素の青色領域における分光透過率を小さくし
たことで、色分離特性を改善した対策が施されていると
いえる。その内容について詳しく言うと、本第2の実施
例の色フィルタの緑要素を通して光電変換される信号量
SG は、次に示す(4)式で表わされることになる。 SG =SG′−ΔSB ……(4) (4)式で、SG′は本発明の第1の実施例で示した緑
要素を通して得られる信号量であり、ΔSBはその信号量
に対する本第2の実施例の色フィルタの緑要素における
青色透過光の減少分である。SG の代りにSG′,ΔSB
用いると、本第2の実施例の色フィルタを用いた場合の
色差信号C1,C2は、(5),(6)式で表わされる。 C1=(SMg+SYe−SG′−SCy)+ΔSB ……(5) C2=(SMg+SCy−SG′−SYe)+ΔSB ……(6) ところで、(5),(6)式において、カッコ内の式
は本発明の第1の実施例における色フィルタを用いた場
合の色差信号である。したがって、本第2の実施例色フ
ィルタを用いると色差信号がΔSBだけ変化する。色差信
号C1,C2がNTSC方式のR−Y信号及びB−Y信号と等価
であり〔文献(ロ)〕、C1及びC2信号を直交軸とした色
ベクトル図上で、色再現性の変化がわかる。色差信号の
変化は青色関係の色であるため、マゼンタ,青,シアン
の色相及び色飽和度が変化する。第4図に本第2の実施
例の色フィルタ及び本発明の第1の実施例における色フ
ィルタを用いて、カラーバーチャートを撮像した場合の
色ベクトルシミュレーション結果を示す。第4図で示す
ように、両色フィルタの赤(R),黄(Ye),緑(G)
の色再現性は変らないが、マゼンタ(Mg),青(B),
シアン(Cy)は変化する。本第2の実施例の色フィルタ
を用いると、特に赤(R)とマゼンタ(Mg)との間の色
相差が開き(θ<θ)、この結果、赤とマゼンタと
の色分離特性が良好になる。 また、本第2の実施例の色フィルタの場合、緑色及び
赤色透過光量に比べ、青色透過光量が少ないため、カラ
ー撮像素子から得られる輝度特性が理想撮像特性(素子
から得られる赤色,緑色,青色の信号成分比が3:6:1で
ある)に近づく。色S/N,感度については本発明の第1の
実施例における色フィルタと同様、高く良好なものが得
られる。 ところで、本第2の実施例の色フィルタの製造に際し
ては、第2図bからもわかるように、マゼンタ,黄要素
の形成面では、それぞれ、単層膜で形成できるから、何
等問題ない。しかしながら、シアン要素の形成において
は、単層膜として形成される、単独のシアン要素膜と緑
要素を構成する黄要素膜上のシアン要素膜とを存在させ
る必要があり、しかも両者の厚さが異なるため、その形
成に配慮を払わねばならない。シアン要素の厚い部分と
薄い部分とは、各別に、すなわち2回に分けて形成すれ
ば、両部分を、それぞれ、所望の厚みにすることが可能
であるが、本発明者の経験によると、1回のシアン膜塗
布工程のみでも、材料の粘度と塗布条件とを調整するこ
とにより、黄要素上の膜厚を他部分の膜厚より薄くでき
る。すなわち、1回の塗布工程で実現するには、黄要素
膜上のシアン要素材が自らの粘性によって単層膜側へ流
動する塗布条件に選定すると、黄要素膜上に薄く、他部
分に厚く形成することができる。この結果、マゼンタ要
素,黄要素およびシアン要素の各1回の塗膜工程、すな
わち、3回の工程で第3図に示す分光透過率特性の色フ
ィルタが得られる。 以上のように、4行2列を基本構成とし、第1行と第
3行とに、マゼンタ要素と緑要素とを並べて配し、第2
行と第4行とにシアン要素と黄要素とを並べて配した組
み合せから構成され、さらに前記緑要素が緑要素構成用
シアン要素と緑要素構成用黄要素の重ね合わせから成る
とともに、前記緑要素構成用シアン要素の厚さが前記第
2行と第4行とに配された単層膜のシアン要素の厚さよ
り薄く、前記緑要素構成用黄要素の厚さが前記第2行と
第4行とに配された単層膜の黄要素の厚さと等しく選定
された本発明の第2の実施例における色フィルタの構造
とその製造方法によれば、前記緑要素の分光透過率が前
記単独のシアンのそれより緑色波長領域の一部から赤色
波長領域にかけて高い分光透過率特性を有する色フィル
タが得られる。 次に、本発明の第3の実施例について説明する。 本発明の第3の実施例における色フィルタでは色配置
及び分光透過率特性が本発明の第1の実施例あるいは第
2の実施例における色フィルタと同等である。 しかしながら、構造的には緑要素がシアン色素と黄色
素との混合染色層でなる複合膜の色要素によって形成さ
れている点が違っている。第5図に本第3の実施例の色
フィルタの第2図aのA−A線に沿った断面を示す。本
第3の実施例の色フィルタは透明ガラス基板5の上に単
独の色要素としてシアン色素と黄色素との混合染色層か
らなる複合膜の緑要素11、シアン要素1および黄要素2
を、それぞれ、中間膜3で分離して形成し、さらに保護
膜4で全体を保護した構造となっている。すなわち、各
色要素が重なり合う状態は成立していない。 本第3の実施例の色フィルタの緑要素は、ゼラチン膜
を塗布した後、マスク露光法により形成し、その後染色
されるが、染色液としてシアンおよび黄の各染料を用い
るとともに、シアン濃度対黄濃度の比を第1図または第
3図で示した分光透過率特性をもつ色フィルタの緑要素
におけるシアン要素と黄要素の厚さの比に対応させて染
色することで形成できる。なお、その他のマゼンタ要
素,シアン要素,黄要素をなす各色要素膜は、それぞ
れ、単層膜として、通常の方法で染色することにより、
第1図または第3図に示す分光透過率特性が実現でき、
このようにして形成した本第3の実施例の色フィルタで
は、同一ウエハー内で場所の違いによる分光透過率特性
の違いはほとんど起こらない。 以上のように、本発明の第3の実施例における色フィ
ルタでは、緑要素をシアン色素と黄色素との混合染色層
でなる複合膜の色要素とすることにより、その製造プロ
セスにおいて、工程管理が容易になり色フィルタの量産
性を高めることができる。 なお、本発明の第1から第3の実施例における色フィ
ルタでは、色要素の形成がガラス基板上になされたが、
この基板が固体撮像素子そのものであってもよい。 また、色配置においても、本発明の第1から第3の実
施例における色フィルタでは、4行2列からなる基本構
成の色要素として、1行1列目がマゼンタ要素、1行2
列目が緑要素、2行1列目がシアン要素、2行2列目が
黄要素、3行1列目がマゼンタ要素、3行2列目が緑要
素、4行1列目が黄要素、4行2列目がシアン要素とし
たが、この色配置をかえて、1行1列目がマゼンタ要
素、1行2列目が緑要素、2行1列目がシアン要素、2
行2列目が黄要素、3行1列目が緑要素、3行2列目が
マゼンタ要素、4行1列目がシアン要素、4行2列目が
黄要素としてもよい。 発明の効果 以上のように、4行2列を基本構成とし、第1行と第
3行が緑要素と単層膜のマゼンタ要素とを並べて配し、
第2行と第4行とが、単層膜のシアン要素と単層膜の黄
要素とを並べて配した組み合せから構成され、前記緑要
素の分光透過率がシアン色要素と黄色要素のそれぞれの
分光透過率が等しくなる波長よりも少なくとも長波長の
領域において、前記単層膜の分光透過率より高くするこ
とにより、照明色温度が概ね3200Kから概ね5500Kの範囲
において無彩色一様被写体を撮像したときに、マゼンタ
要素と緑要素とに対応した光電変換信号を概ね等しくし
たカラー固体撮像装置により、 (1) 光源の色温度が3200Kから5500Kの範囲の光源を
用いて撮像したとき、垂直偽色信号が低減される。 (2) 高感度化が実現される。 (3) 高色S/N化が実現される。 など、幾多の効果が奏されるところとなり、総合的にみ
て優れた画像が実現できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1の実施例における色フィルタの分
光特性図、第2図a,bは本発明の第2の実施例における
色フィルタの基本色配置図および断面図、第3図は同色
フィルタの分光特性図、第4図はシミュレーションによ
る色ベクトル図、第5図は本発明の第3の実施例におけ
る色フィルタの断面図、第6図は既提案の色フィルタの
色配置図、第7図は既提案の色フィルタの分光特性図で
ある。 1……シアン要素、2……黄要素、3……中間膜、4…
…保護膜、5……透明ガラス基板、11……緑要素。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.複数個の光電変換素子が行列状に配列された固体撮
    像素子の撮像領域上に、前記光電変換素子に対応して行
    列状に複数個の色分離フィルタが配列され、前記色分離
    フィルタは4行2列の繰り返しを単位配列とした第1、
    第2、第3及び第4のフィルタ要素からなり、前記単位
    配列の第1列は前記第1、第2、第1及び第3のフィル
    タ要素が順次配列されて構成され、また、前記単位配列
    の第2列は前記第4、第3、第4及び第2のフィルタ要
    素が順次配列されて構成されており、前記第1、第2、
    第3及び第4のフィルタ要素がそれぞれシアン色要素、
    マゼンタ色要素、緑色要素、及び黄色要素から、また
    は、それぞれ緑色要素、黄色要素、シアン色要素及びマ
    ゼンタ色要素からなり、前記シアン色要素、前記マゼン
    タ色要素、前記緑色要素、及び前記黄色要素対応したそ
    れぞれの光電変換素子から入射光量に応じた光電変換信
    号が得られるカラー固体撮像装置において、シアン色要
    素と黄色要素のそれぞれの分光透過率が等しくなる波長
    よりも少なくとも長波長の領域において、前記緑色要素
    の分光透過率を前記シアン色要素の分光透過率よりも高
    くすることにより、照明色温度が概ね3200Kから概ね550
    0Kの範囲において無彩色一様被写体を撮像したときに、
    前記マゼンタ色要素と前記緑色要素とに対応した前記光
    電変換信号を概ね等しくすることを特徴とするカラー固
    体撮像装置。 2.マゼンタ色要素、シアン色要素、及び黄色要素は単
    層膜の色分離フィルタからなり、前記緑色要素はシアン
    色要素膜と黄色要素膜を重ね合わせた複合膜からなり、
    前記複合膜を構成するシアン色要素膜は、単層膜からな
    る前記シアン色要素の膜厚より薄いことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のカラー固体撮像装置。
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