JP2868451B2 - 多色模様タイルの製造装置及び製造方法 - Google Patents

多色模様タイルの製造装置及び製造方法

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JP2868451B2 JP8009796A JP979696A JP2868451B2 JP 2868451 B2 JP2868451 B2 JP 2868451B2 JP 8009796 A JP8009796 A JP 8009796A JP 979696 A JP979696 A JP 979696A JP 2868451 B2 JP2868451 B2 JP 2868451B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の異色の着色粉
粒体を所定形状の成形空間内に充填してプレス成形する
ことにより多色模様を有する無釉薬または釉薬タイルを
製造する多色模様タイルの製造装置及び製造方法に関す
るものであ。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の多色模様タイルの製造に
おいて、着色粉末材料を使用する場合は、多色模様タイ
ルの製造装置のプレス成形部において、模様付金型の挿
入、模様付金型への着色粉末材料の充填、及び模様付金
型の抜取りの一連の工程を行い、その後、プレス成形を
行う場合が多い。
【0003】また、多色模様タイルの製造のための着色
粉末材料の供給をプレス成形部以外で行う方法及びそれ
に使用する装置として、特公昭59−52045号公報
に記載の技術を挙げることができる。
【0004】この技術は、多色模様タイルの製造装置の
プレス成形部に至る搬送手段としての走行路体を設け、
走行路体の搬送方向に沿って、所定の模様付板及び所定
模様の着色粉体供給手段よりなる印刷部を着色粉末材料
の色の数だけ設け、一枚の模様付板上に多色模様を色模
様の変化に応じて順次形成し、これをプレス成形部に装
着して、その上にタイル本体粉末を充填し、多色模様タ
イルのプレス成形を行い、その後、模様付板を取除くよ
うにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の多色模様タイル
の製造装置及び製造方法は、上記のように構成されてい
るから、プレス成形部内で、模様付金型の出入れをして
多色の着色粉末材料により模様を形成する方法は、その
模様及び色の数に制限がある。また、この方法に関連す
る方法として、プレス成形部内でタイル本体粉末を一次
プレス成形してなる一次成形体の上面に、上型により模
様に対応する一次凹部を形成し、その一次凹部に着色粉
末を充填した後、二次プレス成形により成形して、多色
模様タイルを得る方法があるが、この方法も、プレス成
形部内で、多数の色を使用することは困難である。更
に、上記いずれの場合もプレス成形にかなりの時間を要
し、量産に適さない。
【0006】上記特公昭59−52045号公報に記載
の技術のように、プレス成形部外で、一枚の模様付板上
に着色粉末材料による多色模様を印刷形式で形成し、そ
れを順次プレス部内に装着して、かかる模様付板上にタ
イル本体粉末を充填する方法は、プレス成形部内で模様
形成をする方法に較べて、多色性が増すと共に、量産を
図ることができるという利点があるが、この印刷方式で
多色模様タイルを製造する方法では、模様部分の厚さに
限界があり、使用による耐磨耗性が小さい。一方、模様
部分を厚くすれば、図柄の境界線が不鮮明となる可能性
があり、更に、プレス成形部内でのタイル本体粉末の充
填作業に時間がかかり、量産性が低下する可能性があ
る。
【0007】そこで、本発明は、模様部分の境界線を明
瞭とすると共に十分な厚さを確保して耐磨耗性を向上し
た多色模様タイルを安価に量産可能な多色模様タイルの
製造装置及び製造方法の提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる多色模
様タイルの製造装置は、複数の異色の着色粉粒体をプレ
ス成形して多色模様のタイル成形体とし、そのタイル成
形体を焼成してなるものであり、所定の搬送経路に沿っ
て所定間隔で間欠移動する搬送手段の搬送経路に沿っ
て、前記所定間隔で模様形成手段を複数配置する。模様
形成手段は、タイル成形体の外形に対応する空間を形成
する外形付与部材と、外形付与部材の内部空間を平面方
向に隣接して区画し、タイル成形体の厚さ方向に延びる
複数の充填空間を形成する仕切部材より構成する。ま
た、充填手段により、前記搬送手段の搬送経路に沿って
異色の着色粉粒体を前記所定間隔で配置し、前記搬送手
段の停止動作に対応して、前記模様形成手段の各充填空
間に所定色の着色粉粒体を順次充填する。前記搬送手段
の搬送経路の終了位置近傍には、着色粉粒体の外形を維
持した状態で模様形成手段のうち少なくとも仕切部材を
除去した後、着色粉粒体をプレス成形してタイル成形体
とするプレス成形手段を配設する。
【0009】請求項2にかかる多色模様タイルの製造方
法は、複数の異色の着色粉粒体をプレス成形して多色模
様のタイル成形体とし、そのタイル成形体を焼成するも
のであり、搬送工程において、タイル成形体の外形に対
応する空間を形成する外形付与部材と、外形付与部材の
内部空間を平面方向に隣接して区画し、タイル成形体の
厚さ方向に延びる複数の充填空間を形成する仕切部材と
を有する模様形成手段を、搬送手段の所定の搬送経路に
沿って所定間隔で複数配置すると共に、前記搬送手段を
搬送経路に沿って前記所定間隔で間欠移動する。また、
充填工程において、前記搬送手段の搬送経路に沿って異
色の着色粉粒体を前記所定間隔で配置し、前記搬送手段
の停止動作に対応して、前記模様形成手段の各充填空間
に所定色の着色粉粒体を順次充填する。更に、プレス成
形工程において、着色粉粒体の外形を維持した状態で模
様形成手段のうち少なくとも仕切部材を除去した後、前
記搬送手段の搬送経路の終了位置近傍に配設したプレス
成形手段により、着色粉粒体をプレス成形してタイル成
形体とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。なお、図中同一の部材には同一の符
号を付して重複した説明を省略する。
【0011】図1は本発明の第一の実施の形態の多色模
様タイルの製造装置の全体構成を示す平面図である。図
2は本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製造
装置の模様付枠を示す斜視図である。図3は本発明の第
一の実施の形態の多色模様タイルの製造装置の模様付枠
を示す平面図である。図4は本発明の第一の実施の形態
の多色模様タイルの製造装置の模様付枠に第1の粉粒体
充填器の案内枠を装着した状態を示す平面図である。図
5は本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製造
装置の第1の粉粒体充填器を示す断面図である。図6は
本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製造装置
の第2の粉粒体充填器を示す断面図である。図7は本発
明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製造装置の第
3の粉粒体充填器を示す断面図である。図8は本発明の
第一の実施の形態の多色模様タイルの製造装置の第5の
粉粒体充填器を示す断面図である。図9は本発明の第一
の実施の形態の多色模様タイルの製造装置のプレス成形
手段において、模様付枠を初期位置の下型上に配置した
状態を示す断面図である。図10は本発明の第一の実施
の形態の多色模様タイルの製造装置のプレス成形手段に
おいて、上型を図9の待機位置から第1の下降位置へ下
動した状態を示す断面図である。図11は本発明の第一
の実施の形態の多色模様タイルの製造装置のプレス成形
手段において、下型を第1の下降位置へ、上型を第2の
下降位置へ下降した状態を示す断面図である。図12は
本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製造装置
のプレス成形手段において、上型を図11の第2の下降
位置から初期位置へ上動した状態を示す断面図である。
図13は本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの
製造装置のプレス成形手段において、模様付枠を除去す
ると共に下型を第2の下降位置へ下動した状態を示す断
面図である。図14は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、上型
を図12の初期位置から第3の下降位置へ下動した状態
を示す断面図である。図15は本発明の第一の実施の形
態の多色模様タイルの製造装置のプレス成形手段におい
て、上型及び下型を共にプレス位置へ下動した状態を示
す断面図である。図16は本発明の第一の実施の形態の
多色模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、
下型を突出位置に上動した状態を示す断面図である。図
17は本発明の第一の実施の形態の多色模様タイルの製
造装置により成形されたタイル成形体を示す斜視図であ
る。図18は本発明の第一の実施の形態の多色模様タイ
ルの製造方法を示す工程図である。
【0012】本発明は、特に、本件出願人の他の特許出
願に係る特開平6−254821号公報に記載の紋様タ
イルの製造に好適な多色模様タイルの製造装置及び製造
方法に係るものであり、本実施の形態は、複数の異色の
着色粉粒体をプレス成形して多色模様のタイル成形体と
し、そのタイル成形体を焼成してなる多色模様タイルの
製造装置に関するものである。本実施の形態は、特に、
その焼成前の所定形状及び所定多色模様のタイル成形体
を成形するタイル製造装置に具体化したものであり、搬
送手段、模様形成手段、充填手段及びプレス成形手段9
0を備えている。前記搬送手段は、搬送経路として円環
状の無限軌道を形成するよう構成され、所定幅の円環板
状をなす基台11と、基台11上に密接して載置される
所定幅の円環板状をなす搬送板13よりなる。基台11
は、図示しない支持手段により地上に固定支持されると
共に、搬送板13は駆動手段(図示略)により基台11
上を図中矢印で示す円周方向(搬送方向)に所定間隔で
間欠移動されるようになっている。なお、搬送板13の
間欠移動間隔としての所定距離間隔は、本実施の形態で
は、図1に示すように、搬送板13を円周方向に8等分
した角度(45度)の距離間隔とする。
【0013】前記模様形成手段は、前記搬送板13の搬
送経路に沿って、前記間欠移動間隔と同一の等間隔で連
続して配設される模様付枠20からなる。各模様付枠2
0は、タイル成形体100の外形に対応する空間を形成
する外形付与部材としての外枠21と、外枠21の内部
空間を平面方向に隣接して区画し、タイル成形体100
の厚さ方向に延びる複数の充填空間を形成する仕切部材
としての仕切板22とを有している。ここで、本実施の
形態の多色模様タイル形成用のタイル成形体100は、
図17に示すように、3色の模様101a,101b,
101cを短冊状に交互に配置した縞模様の模様部10
1と、模様部101の裏面を裏打ちする裏打部102か
らなる四角板状をなす。よって、本実施の形態では、図
2及び図3に示すように、前記外枠21は、タイル成形
体100の模様部101の形状に対応する四角枠状をな
し、四角平板状の内部空間を形成している。また、仕切
部材は、外枠21の内部空間を9等分するよう8枚の平
行な仕切板22a,22b,22c,22d,22e,
22f,22g,22hからなり、内部空間を長細い四
角棒状の第1乃至第9の充填空間23a,23b,23
c,23d,23e,23f,23g,23h,23i
に区画している。前記模様付枠20の外枠21の上端外
周には四角フランジ状の受け板24が張出形成されると
共に、受け板24の外周縁は上方に垂立して折り曲げ形
成され、四角枠状の規制片25とされている。
【0014】一方、前記搬送板13には、円周方向に8
等分した位置に、前記外枠21を密嵌する四角凹状の装
着孔13aがそれぞれ穿設され、8個の模様付枠20を
外枠21を介してそれぞれの装着孔13aに密嵌して装
着するようになっている。このとき、模様付枠20は、
図1に示すように、その長手方向を搬送板13の円周方
向に沿って配置するよう装着される。
【0015】また、搬送板13を搬送経路に沿って8等
分した箇所の上方所定位置には、模様付枠装着手段3
0、充填手段としての第1乃至第5の粉粒体充填器4
0,50,60,70,80及び前記プレス成形手段9
0が順次配設されている。なお、第5の粉粒体充填器7
0とプレス成形手段90との間の模様付枠20の停止位
置は、模様付枠保持位置Pとされている。また、本明細
書においては、便宜上、前記プレス成形手段90の配設
位置を搬送経路の搬送終了位置という。
【0016】そして、前記搬送板13は、駆動手段によ
り、上記のように、搬送経路を8等分した等間隔で間欠
駆動されると共に、模様付枠装着手段30、第1乃至第
5の粉粒体充填器40,50,60,70,80、模様
付枠保持位置P、及びプレス成形手段90の各々と対応
する位置で停止するようになっている。なお、前記第1
乃至第5の粉粒体充填器40,50,60,70,80
は、搬送板13の搬送経路に沿って、前記タイル成形体
100の模様部101の色の数及び裏打材の有無に応じ
た数が配設されるものであるが、本実施の形態では、最
大4色の模様付け及び裏打材の形成を行えるよう、第1
乃至第4の粉粒体充填器40,50,60,70を模様
付け用の着色粉粒体充填用に使用し、第5の粉粒体充填
器80を裏打ち用の裏打粉粒体充填用に使用している。
ここで、タイル成形体100の模様部101は、上記の
ように、3色の模様101a,101b,101cを短
冊状に交互に配置した縞模様をなすため、本実施の形態
では、着色粉粒体充填用の第1乃至第4の粉粒体充填器
40,50,60,70のうち、第1乃至第3の粉粒体
充填器40,50,60のみ使用し、第4の粉粒体充填
器70は使用しない。しかし、4色の色模様のタイル成
形体を成形する場合は、第1乃至第4の粉粒体充填器4
0,50,60,70の全てを使用する。
【0017】第1乃至第3の粉粒体充填器40,50,
60により、異色の第1乃至第3の着色粉粒体111
a,111b,111cを、前記搬送板13の搬送経路
に沿って前記所定間隔で貯留配置し、搬送板13の停止
動作に対応して、模様付枠20の第1乃至第9の充填空
間23a〜23iの各々に所定色の着色粉粒体111
a,111b,111cを順次充填するようになってい
る。第1の粉粒体充填器40は、第1の着色粉粒体11
1aを模様付枠20の第2及び第4の充填空間23b,
23dにそれぞれ充填するためのものであり、図4及び
図5に示すように、案内枠41、充填升43及びホッパ
45からなる。前記案内枠41は、前記模様付枠20の
規制片25に密嵌する寸法及び形状で、かつ、上端を開
口した長方箱状をなし、模様付枠20の第2及び第4の
充填空間23b,23dの上端開口にそれぞれ整合する
細長長方形状の落下孔41a,41bを底部に有してい
る。また、案内枠41は、油圧シリンダ等の移動手段
(図示略)により、図5中二点鎖線で示すように、搬送
板13の間欠移動動作における各停止位置にある模様付
枠20の直上に離間配置される待機位置と、実線で示す
ように、模様付枠20の規制片25に密嵌する装着位置
との間で移動自在とされている。また、前記充填升43
は、模様付枠20の受け板24の外枠21より左側部分
または右側部分と略同一寸法で、かつ、上下両端を開口
した四角升状をなし、油圧シリンダ等の移動手段(図示
略)により、案内枠41の底部上面をその長さ方向(図
5中左右方向)に摺動自在とされている。更に、前記ホ
ッパ45は、予め調整準備した所定色の第1の着色粉粒
体111aを、左端位置(図5中実線位置)にある充填
升43に落下貯留するようになっている。
【0018】第2及び第3の粉粒体充填器50,60
は、図6及び図7に示すように、第1の粉粒体充填器4
0と同様の案内枠51,61、充填升53,63及びホ
ッパ55,65からなるものであるが、案内枠51,6
1の底部に形成する落下孔51a,51b,61a,6
1b,61c,61d,61eの位置において、第1の
粉粒体充填器40と異なり、その他の構成は同一であ
る。即ち、第2の粉粒体充填器50は、第2の着色粉粒
体111bを模様付枠20の第6及び第8の充填空間2
3f,23hにそれぞれ充填するためのものであり、案
内枠51の底部には模様付枠20の第6及び第8の充填
空間23f,23hの上端開口にそれぞれ整合する細長
い長方形状の落下孔51a,51bが形成されている。
また、第3の粉粒体充填器60は、第3の着色粉粒体1
11cを模様付枠20の第1、第3、第5、第7及び第
9の充填空間23a,23c,23e,23g,23i
にそれぞれ充填するためのものであり、案内枠61の底
部には模様付枠20の第1、第3、第5、第7及び第9
の充填空間23a,23c,23e,23g,23iの
上端開口にそれぞれ整合する細長い長方形状の落下孔6
1a,61b,61c,61d,61eが形成されてい
る。
【0019】第1の粉粒体充填器40と同様、第2及び
第3の粉粒体充填器50,60の案内枠51,61は、
それぞれ、油圧シリンダ等の移動手段(図示略)によ
り、図中二点鎖線で示す離間位置と、実線で示す装着位
置との間で移動自在とされると共に、充填升53,63
は、それぞれ、油圧シリンダ等の移動手段(図示略)に
より、案内枠51,61の底部上面の長さ方向(図中左
右方向)に摺動自在とされている。更に、前記ホッパ5
5,65は、予め調整準備した、第1の着色粉粒体11
aとは異なる所定色の第2の着色粉粒体111b、及
び、第1及び第2の着色粉粒体111a,111bとは
異なる所定色の第3の着色粉粒体111cを、左端位置
(図中実線位置)にある充填升53,63にそれぞれ落
下貯留するようになっている。なお、詳細な構成は図示
しないが、第4の粉粒体充填器70は、第1乃至第3の
粉粒体充填器40,50,60と同様の構成とし、成形
するタイル成形体の色模様に応じて、案内枠の底部に形
成する落下孔の位置及び充填する着色粉粒体の色等を相
違させたものである。
【0020】第5の粉粒体充填器80は、図8に示すよ
うに、第1の粉粒体充填器40と同様の案内枠81、充
填升85及びホッパ87からなるものであるが、案内枠
81の形状及び案内枠81の底部に形成する落下孔の形
状及び位置等において、第1の粉粒体充填器40と異な
り、その他の構成は同一である。即ち、第5の粉粒体充
填器80は、裏打粉粒体112を模様付枠20の第1乃
至第9の充填空間23a〜23iの上方に所定肉厚の四
角平板状に充填するためのものであり、案内枠81は、
模様付枠20の規制片25に密嵌する上端を開口した四
角枠状の密嵌部82と、密嵌部82の中央から垂下する
と共に外枠21に対応する四角枠状をなし、かつ、中央
を第1乃至第9の充填空間23a〜23iに対応して開
口する充填部83よりなる。案内枠81の充填部83
は、模様付枠20の第1乃至第9の充填空間23a〜2
3iに対応すると共に、タイル成形体100の裏打部1
02と対応する四角平板状の充填空間83aを形成して
いる。なお、第5の粉粒体充填器80の案内枠81は、
ロボットハンド等、案内枠81と接続及び離脱自在な移
動手段(図示略)により、搬送路の停止位置にある模様
付枠20の直上から、模様付枠20の規制片25に密嵌
する装着位置へ移動自在とされている。また、充填升8
5は、ロボットハンド、油圧シリンダ等の移動手段(図
示略)により、上下方向に移動して案内枠81に対し載
置及び離間自在とされると共に、案内枠81に載置した
状態で、案内枠81の底部上面の長さ方向(図中左右方
向)に摺動自在とされている。更に、前記ホッパ87
は、予め調整準備した所定色の裏打粉粒体112を、案
内枠81上の左端位置(図中実線位置)にある充填升8
5に落下貯留するようになっている。
【0021】なお、前記第1乃至第5の粉粒体充填器4
0,50,60,70,80は、模様付枠20を搬送板
13の円周方向に沿って配置する関係上、案内枠41,
51,61,71,81の長手方向を、模様付枠20と
同様、搬送板13の円周方向に沿って配置し、移動手段
による上下動だけで模様付枠20への装着が可能となる
ようにしている。また、本実施の形態では、100mm角
で肉厚15mmの多色模様タイルを製造すると共に、模様
部の肉厚を約10mmとし、裏打部の肉厚を約5mmとする
よう、焼成時の収縮を考慮してタイル成形体100を成
形するようにしている。したがって、模様付枠20の外
枠21の寸法を前記模様部の寸法(100mm角で肉厚約
10mm)より所定値大きく設定すると共に、第5粉粒体
充填器80の案内枠81の充填部83の寸法を、前記裏
打部の寸法(100mm角で肉厚約5mm)より所定値大き
く設定する。また、模様付枠20の仕切板22a,22
b,22c,22d,22e,22f,22g,22h
間の間隔及び第1乃至第4の粉粒体充填器40,50,
60,70の案内枠41,51,61の落下孔41a,
41b,51a,51b,61a,61bの寸法は、模
様の平面寸法に応じて設定する。更に、好ましくは、前
記模様付枠20の材質は、仕切板22a〜22hの強度
及び剛性を確保して着色粉粒体充填時の圧力に耐えるよ
う、かつ、仕切板22a〜22hをできるだけ薄肉化し
て仕切板22a〜22hによる着色粉粒体の体積減少分
をできるだけ小さくするよう、ステンレス板等の鋼板を
使用し、より好ましくは防錆処理された鋼板を使用す
る。
【0022】前記プレス成形手段90は、上記のよう
に、搬送板13の搬送経路の搬送終了位置に配設され、
第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111c及び裏打
粉粒体112を充填した模様付枠20を搬送板13から
取り外し、その仕切板22a〜22hを第1乃至第3の
着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体112か
ら除去した後、第1乃至第3の着色粉粒体111a〜1
11c及び裏打粉粒体112を一体的にプレス成形する
ようになっている。即ち、プレス成形手段90は、図9
に示すように、上型91及び下型92を備え、上型91
及び下型92は、それぞれ、型本体93及び型本体94
に内装支持されると共に、それぞれ型駆動手段(図示
略)により上下動されて、所定の上下位置をとり、か
つ、両者間で前記着色粉粒体111a〜111c及び裏
打ち粉粒体112をプレス成形するようになっている。
また、下型92に対向する位置の前記基台11には、搬
送板13に形成した模様付枠20の外枠21密嵌用の装
着孔13aと整合する貫通孔11aが形成され、下型9
2を上下方向に通過自在となっている。更に、下型92
は、前記模様付枠20の外枠21の内部空間の平面形状
と同一寸法及び同一形状の断面を有し、その上面をプレ
ス面92aとしている。また、上型91も、下型92と
同一の断面形状を有し、その下面を前記下型のプレス面
92aと対向するプレス面91aとしている。
【0023】ここで、前記下型92は、型駆動手段によ
り、図9及び図10に示す初期位置、図11及び図12
に示す第1の下降位置、図13及び図14に示す第2の
下降位置、図15に示すプレス位置、並びに図16に示
す突出位置へ上下動自在とされる。また、上型91は、
型駆動手段により、図9、図12、図13及び図16に
示す初期位置、図10に示す第1の下降位置、図11に
示す第2の下降位置、図14に示す第3の下降位置、並
びに図15に示すプレス位置へ上下動自在とされる。
【0024】なお、前記模様付枠装着手段30は、模様
付枠20を把持して搬送板13の装着孔13aに自動装
着するロボットハンド等の装置を使用してもよく、ま
た、手動によりかかる装着作業を行ってもよい。
【0025】次に、上記のように構成された本実施の形
態の多色模様タイルの製造装置を使用した多色模様タイ
ルの製造方法を説明する。
【0026】図18は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造方法を示す工程図である。
【0027】まず、駆動手段により搬送板13を円周方
向に間欠駆動し、模様付枠20を未だ装着していない8
つの装着孔13aを模様付枠装着手段30の直下に順次
配置する。そして、模様付枠装着工程において、模様付
枠装着手段30により、これらの装着孔13aに模様付
枠20の外枠21を密嵌して順次装着する。なお、この
とき、模様付枠20は、図1に示すように、その長さ方
向が搬送経路である搬送板13の円周方向に沿うよう装
着する。
【0028】搬送板13に装着された各模様付枠20
は、その後、搬送板13の1回目の間欠移動(図1中矢
印方向へ45度)により、模様付枠装着手段30から第
1の粉粒体充填器40の直下へ移動する。そして、第1
の着色粉粒体充填工程において、移動手段により第1の
粉粒体充填器40の案内枠41を図5中の待機位置から
装着位置へ下動し、模様付枠20の規制片25に密嵌し
て装着する。すると、案内枠41の底部の落下孔41
a,41bが、模様付枠20の第2及び第4の充填空間
23b,23dと整合して対向及び連通する。その後、
ホッパ45から第1の着色粉粒体111aを貯留した充
填升43を、図5中の左端位置(実線位置)と右端位置
(図中二点鎖線位置)との間で往復摺動する。すると、
充填升43から第1の着色粉粒体111aが、案内枠4
1の落下孔41a,41bを介して第2及び第4の充填
空間23b,23dに落下して充填される。かかる後、
移動手段により第1の粉粒体充填器40の案内枠41を
図5中の装着位置から待機位置に上動して模様付枠20
の規制片25から取り外し、搬送経路に沿って移動する
模様付枠20と干渉しないようにする。
【0029】第1の着色粉粒体111aを充填した模様
付枠20は、搬送板13の次回(2回目)の間欠移動に
より、第1の粉粒体充填器40から第2の粉粒体充填器
50の直下へ移動する。そして、第2の着色粉粒体充填
工程において、移動手段により第2の粉粒体充填器50
の案内枠51を図6中の待機位置から装着位置へ下動
し、模様付枠20の規制片25に密嵌して装着する。す
ると、案内枠51の底部の落下孔51a,51bが、模
様付枠20の第6及び第8の充填空間23f,23hと
整合して対向及び連通する。その後、ホッパ55から第
2の着色粉粒体111bを貯留した充填升53を、図6
中の左端位置(実線位置)と右端位置(図中二点鎖線位
置)との間で往復摺動する。すると、充填升53から第
2の着色粉粒体111bが、案内枠51の落下孔51
a,51bを介して第6及び第8の充填空間23f,2
3hに落下して充填される。かかる後、移動手段により
第2の粉粒体充填器50の案内枠51を図6中の装着位
置から待機位置に上動して模様付枠20の規制片25か
ら取り外し、搬送経路に沿って移動する模様付枠20と
干渉しないようにする。
【0030】第1及び第2の着色粉粒体111a,11
1bを充填した模様付枠20は、搬送板13の次回(3
回目)の間欠移動により、第2の粉粒体充填器50から
第3の粉粒体充填器60の直下へ移動する。そして、第
3の着色粉粒体充填工程において、移動手段により第3
の粉粒体充填器60の案内枠61を図7中の待機位置か
ら装着位置へ下動し、模様付枠20の規制片25に密嵌
して装着する。すると、案内枠61の底部の落下孔61
a,61bが、模様付枠20の第1、第3、第5、第7
及び第9の充填空間23a,23c,23e,23g,
23iと整合して対向及び連通する。その後、ホッパ6
5から第3の着色粉粒体111cを貯留した充填升63
を、図7中の左端位置(実線位置)と右端位置(図中二
点鎖線位置)との間で往復摺動する。すると、充填升6
3から第3の着色粉粒体111cが、案内枠61の落下
孔61a,61bを介して第1、第3、第5、第7及び
第9の充填空間23a,23c,23e,23g,23
iに落下して充填される。かかる後、移動手段により第
3の粉粒体充填器60の案内枠61を図7中の装着位置
から待機位置に上動して模様付枠20の規制片25から
取り外し、搬送経路に沿って移動する模様付枠20と干
渉しないようにする。これにより、模様付枠20の第1
乃至第9の充填空間23a〜23iへの第1乃至第3の
着色粉粒体111a〜111cの充填が完了する。な
お、第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111cの充
填中においては、充填対象の充填空間23a〜23i以
外の充填空間23〜23iは、案内枠41,51,61
の底部により完全に遮蔽されるため、意図しない充填空
間23a〜23iに他の着色粉粒体111a〜111c
が混入することはない。
【0031】第1乃至第3の着色粉粒体111a〜11
1cを充填した模様付枠20は、搬送板13の次回(4
回目)の間欠移動により、第3の粉粒体充填器60から
第4の粉粒体充填器70の直下へ移動する。しかし、本
実施の形態では、着色粉粒体として3色のみ使用し、第
4色目は使用しないため、第4の粉粒体充填器70にお
いては充填作業は行わず、模様付枠20は待機状態に保
持される。
【0032】次に、かかる模様付枠20は、搬送板13
の次回(5回目)の間欠移動により、第4の粉粒体充填
器70から第5の粉粒体充填器80の直下へ移動する。
このとき、案内枠81は充填升85を既に装着した状態
にある。そして、裏打粉粒体充填工程において、移動手
段により第5の粉粒体充填器80の案内枠81を待機位
置から図8中の装着位置へ下動し、その密嵌部82を模
様付枠20の規制片25に密嵌して装着する。すると、
案内枠81の充填部83の開口が、模様付枠20の第1
乃至第9の充填空間23a〜23iと整合して対向す
る。その後、ホッパ87から裏打粉粒体112を貯留し
た充填升85を、図8中の左端位置(実線位置)と右端
位置(図中二点鎖線位置)との間で往復摺動する。する
と、充填升85から裏打粉粒体112が、充填部83の
開口を介して第1乃至第9の充填空間23a〜23iに
充填した第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111c
上に落下して、充填部83内の充填空間83aに充填さ
れる。かかる後、前記第1乃至第3の着色粉粒体充填工
程とは異なり、第5の粉粒体充填器80の案内枠81を
模様付枠に装着し、かつ、充填升85を案内枠81に載
置したまま、案内枠81及び充填升85を模様付枠20
とともに搬送経路に沿って搬送移動する。これは、案内
枠81の充填部83内に裏打粉粒体112を保持して、
裏打粉粒体112が外部へ溢れるのを防止するためであ
る。これにより、模様付枠への第1乃至第3の着色粉粒
体111a〜111c及び裏打粉粒体112の充填が完
了する。なお、充填升85を案内枠81に載置したまま
とするのは、充填升85内に残る裏打粉粒体112が、
充填升85を取り外すことにより、案内枠81の充填部
83に余分に流入するのを防止するためである。よっ
て、1回分の裏打粉粒体112を充填升83に充填し、
余分な量が流入しないようにすれば、充填升83を上方
に移動して案内枠81から取り外してもよい。
【0033】なお、模様部101となる第1乃至第3の
着色粉粒体111a〜111cの肉厚が、裏打部102
となる裏打粉粒体112の肉厚に対し、十分大きくなる
よう、模様付枠20の充填空間23a〜23iの高さと
案内枠81の充填部83の高さを設定する。例えば、そ
れらの比が約2:1となるよう、充填空間23a〜23
i及び充填部83の高さも約2:1に設定する。なお、
案内枠81の充填部83への裏打粉粒体112の充填量
は、充填部112の平面寸法を模様付枠20の外枠21
の平面寸法より若干小さくする関係上、全体の肉厚の約
3分の1を若干超える量としてもよい。
【0034】次に、模様付枠20は、搬送板13の次回
(7回目)の間欠移動により、第5の粉粒体充填器80
から模様付枠保持位置Pへ移動して、搬送板13の次回
の間欠移動までその模様付枠保持位置Pで待機する。
【0035】次に、かかる模様付枠20は、搬送板の次
回(8回目)の間欠移動により、模様付枠保持位置Pか
らプレス成形手段90の直下へ移動する。すると、図9
に示すように、搬送板13の装着孔13aと基台11の
貫通孔11aが整合して連通し、装着孔13a内の模様
付枠20の外枠21の内部空間が下型92のプレス面9
2aと対向する。このとき、下型92は、プレス面92
aとしての上面を基台11の上面と面一とする初期位置
にあり、搬送板13の下面と接触または干渉しないよう
になっている。これにより、模様付枠20が、仕切板2
2a〜22hを介して下型92のプレス面92aに載置
されると共に、第1乃至第9の充填空間23a〜23i
に充填した第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111
c及び案内枠81の充填部83に充填した裏打粉粒体1
12が、前記下型92上に支持される。
【0036】そして、これらの着色粉粒体113a〜1
13c及び裏打粉粒体112は、次のプレス成形工程に
おいて、プレス成形手段によりプレス成形され、図17
に示すタイル成形体100となる。より詳細には、図1
0に示すように、まず、上型91を初期位置から第1の
下降位置へ下動し、模様付枠20を介して下型92に支
持された充填部83内の裏打粉粒体112の上面に上型
91のプレス面91aを当接させ、第1乃至第3の着色
粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体112を上型
91、下型92、外枠21及び充填部83により形成さ
れる密閉空間内に保持し、外部に溢れないようにする。
次に、上型91及び下型92を同期して下動し、図11
に示すように、上型91を第1の下降位置から第2の下
降位置とすると共に、下型92を初期位置から第1の下
降位置へ配置する。これにより、模様付枠20が下降し
て、外枠21の下端が基台11の下面位置にある型本体
94上面に当接すると共に、模様付枠20の受け板21
が搬送板13の上面に当接する。このとき、模様付枠2
0の下端と下型92のプレス面92aとが少しでも離間
して隙間を生じないよう、上型91及び下型92の移動
制御を行う。
【0037】この後、図12に示すように、上型91を
一旦初期位置に上動した後、図13に示すように、ロボ
ットハンド等により模様付枠20及び案内枠81を上方
に移動して搬送板13の装着孔13aから取り外す。こ
のとき、模様付枠20及び案内枠81を上方に取り外す
のと同期して、下型92をゆっくりと第1の下降位置か
ら第2の下降位置まで下動し、第1乃至第3の着色粉粒
体111a〜111c及び裏打粉粒体112が搬送板1
3の上面から外部に溢れないようにする。これにより、
裏打粉粒体112の上面が搬送板13の上面と面一にな
り、第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111c及び
裏打粉粒体112は、下型92のプレス面92a、搬送
板13の装着孔13a及び基台11の貫通孔11aによ
り囲まれる空間内に安定して保持される。このとき、模
様付枠20を除去した後の裏打粉粒体112の上面が若
干乱れる可能性があるが、着色粉粒体111a〜111
c間の境界線が乱れることはない。なお、除去した模様
付枠20並びに案内枠81及び充填升85は、以後の工
程における模様付枠装着手段30及び第5の粉粒体充填
手段80での再使用に供される。
【0038】そして、図14に示すように、上型91を
再度下動して、そのプレス面91aが搬送板13の上面
と面一となり下型92上の裏打粉粒体112の上面に当
接する第3の下降位置とする。その後、上型91及び下
型92間に裏打粉粒体112及び各着色粉粒体粉111
a〜111cを挟持し、裏打粉粒体112及び各着色粉
粒体111a〜111cが搬送板13の上面から外部に
溢れないようにした状態で、図15に示すように、上型
91及び下型92を同期してプレス位置へ下動して、上
型91及び下型92間で約500kg/cm 2 のプレス圧で
プレスする。その後、製品取出工程において、図16に
示すように、上型91を上動して初期位置に復帰すると
共に、下型92を突出位置へ上動して、プレスしたタイ
ル成形体100を搬送板13の上面から所定距離上方に
露出し、図示しないタイル取出手段により外部に取り出
す。なお、取り出されたタイル成形体100は、その
後、公知の焼成工程において焼成され、表面に3色の縞
模様を、裏面に裏打材を有する平板状をなす多色模様タ
イルとなる。なお、かかるタイル成形体100の焼成
は、素焼きしたタイル成形体100表面に釉薬を塗布し
て釉薬タイルとしてもよく、素焼きのままの無釉薬タイ
ルとしてもよい。
【0039】搬送板13の各装着孔13aに装着した各
模様付枠20におけるタイル成形体100の成形動作は
以上の通りであるが、本実施の形態の多色模様タイルの
製造装置全体としては、合計8つの装着孔13aに装着
した8個の模様付枠20の各々が、搬送板13の各回の
間欠移動動作に応じて、上記模様付枠装着工程から製品
取出工程までの各工程を順次連続的に実行するため、初
回のプレス成形工程によるタイル成形体100の成形後
は、各模様付枠20により連続してタイル成形体100
の成形動作が行われる。即ち、各プレス成形動作毎に、
搬送板13が図1中矢印で示す方向に45度ずつ間欠移
動し、各模様付枠20に対して着色粉粒体充填等の各工
程が行われる。なお、搬送板13による模様付枠20の
間欠移動周期は、プレス成形手段における模様付枠20
の除去動作時間から着色粉粒体111a〜111c及び
裏打粉粒体112のプレス成形時間並びにタイル成形体
100の取出し時間の合計時間となり、かかる時間に依
存して決定される。
【0040】ここで、前記各色の着色粉粒体111a〜
111cの調整は、所定のスラリをスプレードライヤ
法、フィルタプレス法等の公知の造粒法により、所定粒
径の所定含水率に造粒して行う。例えば、特開平6−2
54821号公報に記載の方法により、長石、陶土、カ
オリン、粘土等、通常のタイルと同一の素材を原料と
し、これに各着色用の顔料、有機粘結剤、水を加え、ト
ロンミル等を使用して混合粉砕し、泥漿化してから、ス
プレードライヤ等により所定含水率に造粒して所望色の
着色粉粒体を得る。なお、かかる着色粉粒体111a〜
111cの粒径は、製造するタイルの寸法が大きい程、
大きくてよく、最大値で1メッシュ程度乃至25mm程度
としてもよい。この場合、より小さい粒径の粉粒体を同
時に充填して充填不足を防止すると共に、含水率をより
大きい値として塑性変形を容易にすることが好ましい。
特に、斑点模様のタイルを成形する場合、大きな粒径の
ものを使用することが好ましい。また、着色粉粒体11
1a〜111cの粒径の最小値は、約250メッシュと
することができる。着色粉粒体111a〜111cの粒
径が250メッシュより小さいと、その流動性が低下
し、着色粉粒体111a〜111c充填後に成形空間の
隅部に空隙が生じる可能性がある。更に、裏打粉粒体1
12も着色粉粒体111a〜111cと同様にして製造
できる。
【0041】上記着色粉粒体111a〜111c及び裏
打粉粒体112の調整においては、タイル生地と所定色
の顔料とを湿式トロンミルで湿式粉砕して混合した後、
スプレードライヤにて噴霧乾燥し、30μ〜100μ程
度に造粒することがより好ましい。これは、この粒径の
範囲の粉粒体111a〜111c,112は、流動性に
富み、成形空間である模様付枠20の各充填空間23a
〜23i内を容易かつ円滑に隅々まで流動して行き渡
り、そのコーナ部をも隙間なく完全に充填するためであ
る。また、本実施の形態では、例えば、第1の着色粉粒
体111aとして青色を、第2の着色粉粒体111bと
して緑色を、第3の着色粉粒体111cとして白色を選
択する。更に、前記裏打粉粒体112は、各着色粉粒体
111a〜111cにより形成される模様間の境界線の
接着補強の目的で使用され、意匠性には無関係であるた
め、第1乃至第3の着色粉粒体111a〜111cから
外部にはみださないよう、第1乃至第3の着色粉粒体1
11a〜111cより若干小さい平面寸法とする。よっ
て、第5の粉粒体充填器80の案内枠81の充填部83
の平面寸法は、模様付枠20の外枠21の内部空間の平
面寸法より若干小さい値とする。
【0042】このように、上記実施の形態の多色模様タ
イルの製造装置は、複数の異色の着色粉粒体111a〜
111cをプレス成形して多色模様のタイル成形体10
0とし、そのタイル成形体100を焼成してなる多色模
様タイルの製造装置において、円環板状の基台11上を
所定の搬送経路である円周方向に沿って所定間隔で間欠
移動する搬送手段としての円環板状の搬送板13と、タ
イル成形体100の外形に対応する空間を形成する外形
付与部材としての外枠21及び外枠21の内部空間を平
面方向に隣接して区画してタイル成形体100の厚さ方
向に延びる複数の充填空間23a〜23iを形成する仕
切部材としての仕切板22a〜22hを有し、前記搬送
板13の搬送経路に沿って前記所定間隔で複数配置され
る模様形成手段としての模様付枠20と、前記模様付枠
20を搬送板13に所定間隔で装着する模様付枠装着手
段30と、前記搬送板13の搬送経路に沿って異色の着
色粉粒体111a〜111cを前記所定間隔で配置し、
前記搬送板13の停止動作に対応して、前記模様付枠2
0の各充填空間23a〜23iに所定色の着色粉粒体1
11a〜111cを順次充填する充填手段としての第1
乃至第4の粉粒体充填器40,50,60,70と、前
記第4の粉粒体充填器70より搬送経路下流側に配置さ
れ、前記充填空間23a〜23iに充填した所定色の着
色粉粒体111a〜111c上に裏打粉粒体112を充
填する第5の粉粒体充填器80と、前記搬送板13の搬
送経路の搬送終了位置に配設され、前記充填空間23a
〜23iに充填した着色粉粒体111a〜111c及び
裏打粉粒体112の外形を維持した状態で模様付枠20
を除去すると共に、着色粉粒体111a〜111c及び
裏打粉粒体112をプレス成形してタイル成形体100
とするプレス成形手段90とを具備する。
【0043】したがって、上記実施の形態の多色模様タ
イルの製造装置は、模様付枠装着手段30により各模様
付枠20を搬送板13に所定間隔で装着し、搬送板13
により模様付枠20を搬送経路に沿って所定間隔で間欠
移動すると、搬送板13の移動停止毎に、第1乃至第4
の充填手段40,50,60,70により異色の着色粉
粒体111a〜111cが、順次、各模様付枠20の対
応する充填空間23a〜23i内に充填される。そし
て、プレス成形手段90において、着色粉粒体111a
〜111c及び裏打粉粒体112の外形を維持した状態
で、各模様付枠20が搬送板13から除去された後、着
色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体112が一
体にプレス成形され、表面に多色模様101a〜101
cからなる模様部101を、裏面に裏打部102を有す
る所定形状のタイル成形体100となる。
【0044】このように、各模様付枠20がプレス成形
手段90に到達する毎に、タイル成形体100の成形が
行われるため、搬送板13の間欠移動により連続してタ
イル成形体100を得ることができる。よって、プレス
成形工程における模様付枠20の除去動作時間及びこれ
に連続するプレス動作時間の合計時間毎に、他の工程も
進行及び完了する。即ち、タイル成形体100の生産性
は、プレス成形手段90における操作所要時間にのみ依
存するため、全体の生産性が向上すると共に、装置の操
作も容易となる。また、かかる操作時間を所望値に設定
することにより、量産計画を容易に立てることができ
る。そして、前記搬送手段、模様形成手段、充填手段、
模様枠装着手段30、プレス成形手段90等の各手段
も、種々自動化することができるため、全体を全自動化
または半自動化して、生産性をより向上することができ
る。更に、タイル成形体100を焼成して得られる多色
模様タイルは、その厚さ方向に各色の模様が連続するた
め、長期間の使用による表面(意匠面)の磨耗等によっ
ても、その意匠性が失われることはなく、各色模様間の
境界線も鮮明な状態に維持することができる。特に、上
記実施の形態のように、例えば、裏打部102の肉厚を
タイル全体の肉厚の約3分の1とし、模様部101の肉
厚を約3分の2とすれば、模様部101は、実質的にそ
の肉厚分の磨耗に耐え、同一模様を呈することとなるた
め、その意匠性を半永久的に良好に維持することができ
る。なお、これらの肉厚比は、模様部101が全体の約
半分以上の肉厚となるようにすることが、長期間の使用
を考慮すると好ましい。また、色模様の設定も、プレス
成形手段90と関係なく、模様付枠20をプレス成形手
段90において除去可能な限りにおいて、模様付枠20
及び第1乃至第4の粉粒体充填器40,50,60,7
0の仕様変更により任意に行うことができるため、模様
の数、形状、種類等を適宜変更することができる。
【0045】加えて、上記実施の形態は、下型92と対
向する基台11部分に、下型92を挿通自在な貫通孔1
1aを設けて、搬送板13の装着孔13aと整合するよ
うにし、それら装着孔13a及び貫通孔11aにより、
模様付枠20及び案内枠81を除去した後の第1乃至第
3の着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体11
2を形状保持するようにしたため、形状保持のために特
別な部材を設ける必要がなく、装置全体の構成が簡単に
なり、コストを低減することができる。また、模様付枠
20の外枠21を搬送板13の装着孔13aに装着する
だけで、所定形状の模様付を行うための充填空間23a
〜23iが搬送板の所定位置に所定数形成されるため、
所望の模様に応じて、模様付枠20の構成を変更するだ
けでよく、全体のコストを削減することができる。
【0046】更に、模様付枠20の第1乃至第9の充填
空間内23a〜23iの第1乃至第3の着色粉粒体11
1a〜111cは、最終的に多色模様タイルの意匠面と
なる下面が、基台11の上面を摺動することになるが、
搬送板13は基台11上を密接状態で摺動するため、粒
径を上記実施の形態に記載したような範囲に適宜選択す
ることにより、各着色粉粒体111a〜111cが模様
付枠20の外枠21を越えて搬送板13及び基台11間
に漏れたり、仕切板22a〜22hを越えて隣接する充
填空間23a〜23iに漏れることはなく、実質的に各
模様間の境界が不鮮明となることはない。逆に、基台1
1を摺動中に、各充填空間23a〜23i内における各
着色粉粒体111a〜111cの密度が高まるため、以
降のプレス成形をより円滑に行うことができ、成形むら
等を一層有効に防止することができる。
【0047】また、上記実施の形態の多色模様タイルの
製造方法は、複数の異色の着色粉粒体をプレス成形して
多色模様のタイル成形体100とし、そのタイル成形体
100を焼成してなる多色模様タイルの製造方法におい
て、タイル成形体100の外形に対応する空間を形成す
る外形付与部材としての外枠21と、外枠21の内部空
間を平面方向に隣接して区画し、タイル成形体100の
厚さ方向に延びる複数の充填空間23a〜23iを形成
する仕切部材としての仕切板22a〜22hを有する模
様形成手段としての模様付枠20を、搬送手段としての
搬送板13の所定の搬送経路に沿って所定間隔で複数配
置すると共に、前記搬送板13を搬送経路に沿って前記
所定間隔で間欠移動する搬送工程と、前記搬送板13の
搬送経路に沿って異色の着色粉粒体111a〜111c
及び裏打粉粒体112を前記所定間隔で配置し、前記搬
送板13の停止動作に対応して、前記模様付枠20の各
充填空間23a〜23iに所定色の着色粉粒体111a
〜111cを順次充填すると共に、着色粉粒体111a
〜111c上に裏打粉粒体112を充填する充填工程
と、着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体11
2の外形を維持した状態で模様付枠20を除去した後、
前記搬送板13の搬送経路の終了位置近傍に配設したプ
レス成形手段90により、着色粉粒体111a〜111
cをプレス成形するプレス成形工程とを具備する。
【0048】したがって、上記実施の形態の多色模様タ
イルの製造方法は、搬送工程において、各模様付枠20
を搬送板13に所定間隔で装着し、搬送板13により模
様付枠20を搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動する
と、充填工程において、搬送板13の移動停止毎に、第
1乃至第4の充填手段40,50,60,70により異
色の着色粉粒体111a〜111cが、順次、各模様付
枠20の対応する充填空間23a〜23i内に充填され
る。そして、プレス成形工程において、着色粉粒体11
1a〜111c及び裏打粉粒体112の外形を維持した
状態で、各模様付枠20が搬送板13から除去された
後、着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体11
2が一体にプレス成形され、表面に多色模様の前記模様
部101を、裏面に裏打材としての裏打部102を有す
る所定形状のタイル成形体100となる。
【0049】このように、各模様付枠20がプレス成形
手段90に到達する毎に、タイル成形体100の成形が
行われるため、搬送板13の間欠移動により連続してタ
イル成形体100を得ることができ、上記多色模様タイ
ルの製造装置と同様の作用を発揮すると共に同様の効果
を奏する。
【0050】次に、本発明による別の実施の形態を以下
に説明する。なお、各実施の形態においては上記第一の
実施の形態との相違点のみを説明し、上記第一の実施の
形態と同一の構成については図面に同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0051】図19は本発明の第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の全体構成を示す平面図である。
図20は本発明の第二の実施の形態の多色模様タイルの
製造装置の模様付枠を示す斜視図である。図21は本発
明の第二の実施の形態の多色模様タイルの製造装置の第
1の粉粒体を模様付枠と共に示す断面図である。図22
は本発明の第二の実施の形態の多色模様タイルの製造装
置の模様付枠移動手段の吸着手段を示す断面図である。
【0052】図19に示すように、本実施の形態の多色
模様タイルの製造装置は、第一の実施の形態の模様付枠
装着手段30及び模様付枠保持位置Pを省略し、模様付
枠120の除去のみならず、その装着をもプレス成形手
段190により行う点において第一の実施の形態と異な
る。また、図20乃至図22に示すように、本実施の形
態の多色模様タイルの製造装置は、模様付枠120の構
成において第一の実施の形態と異なる。即ち、本実施の
形態では、第1乃至第5の粉粒体充填器140,15
0,160,170,180及びプレス成形手段190
が、搬送板13の搬送経路に沿って60度間隔で配置さ
れている。
【0053】具体的には、前記模様付枠120は、図2
0及び図21に示すように、タイル成形体200の外形
に対応する空間を形成する外形付与部材としての外枠1
21と、外枠121の内部空間を平面方向に隣接して区
画し、タイル成形体200の厚さ方向に延びる複数の充
填空間を形成する仕切部材としての仕切板122a〜1
22gとを有している。ここで、本実施の形態の多色模
様タイル形成用のタイル成形体200は、詳細は図示し
ないが、第一の実施の形態のタイル成形体100と同
様、着色粉粒体111a〜111cからなる3色の模様
を短冊状に交互に配置した縞模様の模様部と、模様部の
裏面を裏打ちする裏打粉粒体112からなる裏打部より
四角板状に形成される。一方、第一の実施の形態のタイ
ル成形体100が、模様部101の模様101a〜10
1cを合計9個の短冊状としたのに対し、本実施の形態
のタイル成形体200は、模様部の模様を合計8個の短
冊状としている。よって、本実施の形態では、前記外枠
121は、タイル成形体200の模様部の形状に対応す
る四角枠状をなし、四角平板状の内部空間を形成してい
る。また、仕切部材は、外枠121の内部空間を8等分
するよう7枚の平行な仕切板122a,122b,12
2c,122d,122e,122f,122gからな
り、内部空間を長細い四角棒状の第1乃至第8の充填空
間123a,123b,123c,123d,123
e,123f,123g,123hに区画している。一
方、前記模様付枠120の外枠121の上端外周には長
方板状の受け板124が張出形成されている。なお、受
け板124には、第一の実施の形態のような四角枠状の
規制片25は設けられず、外枠121を中央に配置した
単なる平板状の受け板124とされている。
【0054】一方、前記搬送板13には、円周方向に6
等分した位置に、前記外枠121を密嵌する四角凹状の
装着孔113aがそれぞれ穿設され、6個の模様付枠1
20を外枠121を介してそれぞれの装着孔113aに
密嵌して装着するようになっている。このとき、模様付
枠120は、図19に示すように、その長手方向を搬送
板13の円周方向に沿って配置するよう装着される。即
ち、第一の実施の形態では8個の装着孔13aを搬送方
向に等間隔(45度間隔)で設けたのに対し、本実施の
形態では、搬送板13には、合計6個の装着孔113a
を搬送方向に60度間隔で設けている。なお、装着孔1
13a自体の構成は、第一の実施の形態の装着孔13a
と同様である。
【0055】また、搬送板13を搬送経路に沿って6等
分した箇所の上方所定位置には、前記充填手段としての
第1乃至第5の粉粒体充填器140,150,160,
170,180及び前記プレス成形手段190が順次配
設されている。
【0056】更に、前記プレス成形手段190は、詳細
な構成は図示しないが、第一の実施の形態と同様、搬送
経路の搬送終了位置に配置され、第一の実施の形態の上
型91及び下型92と同様の上型及び下型等からなるプ
レス成形のための構成を有している。一方、プレス成形
手段190には、模様付枠120の装着及び除去のため
の模様付枠移動手段(図示略)が配設され、模様付枠1
20を図中二点鎖線で示す待機位置から、実線で示す装
着位置へ移動して、搬送板13の装着孔113aに装着
すると共に、装着位置から待機位置へ除去するようにな
っている。また、プレス成形手段190には、プレス成
形後のタイル成形体200を取出す取出手段も配設さ
れ、プレス成形後のタイル成形体200を図19中二点
鎖線で示す取出位置へ取り出すようになっている。
【0057】そして、第1乃至第4の粉粒体充填器14
0,150,160,170も、詳細な構成の図示は省
略するが、第一の実施の形態の第1乃至第4の粉粒体充
填器40,50,60,70と同様、案内枠、充填升及
びホッパからなるものであり、第一の実施の形態とほぼ
同様の構成である。なお、ここでは第1の粉粒体充填器
140の案内枠141及び充填升143のみ図示する。
即ち、第1乃至第4の粉粒体充填器140,150,1
60,170は、案内枠141が模様付枠120の受け
板121に単に載置される点、及び、模様付枠120の
充填空間123a〜123hを8個としたことに合わ
せ、案内枠141の底部に形成する落下孔141a,1
41b,141c,141dの数、寸法及び位置を変更
した点において、第一の実施の形態と異なる。即ち、第
1の粉粒体充填器140の案内枠141は、図21に示
すように、模様付枠120の第1、第3、第5及び第7
の充填空間123a,123c,123e,123gに
第1の着色粉粒体111aを充填するよう、落下孔14
1a,141b,141c,141dの数、寸法及び位
置を設定する。
【0058】また、第2の粉粒体充填器150の案内枠
は、図示はしないが、模様付枠120の第6及び第8の
充填空間123f、123hに第2の着色粉粒体111
bを充填するよう、落下孔の数、寸法及び位置を設定す
る。そして、第3の粉粒体充填器160の案内枠は、図
示はしないが、模様付枠120の第2及び第4の充填空
間123b,123dに第3の着色粉粒体111cを充
填するよう、落下孔の位置を設定する。なお、本実施の
形態でも第4の粉粒体充填器170は使用しないが、第
4の粉粒体充填器170を使用して、第1乃至第8の充
填空間123a〜123hのいずれかに第4の着色粉粒
体を充填してもよい。更に、本実施の形態では、第一の
実施の形態と同様、第5の粉粒体充填器180を裏打粉
粒体112の充填用に使用するが、裏打粉粒体112は
模様付枠120の充填空間123a〜123hの変更と
は無関係に、着色粉粒体111a〜111c上に四角平
板状に充填すればよいため、第5の粉粒体充填器180
は、第一の実施の形態の第5の粉粒体充填器80と同様
の構成のものを使用する。
【0059】前記模様付枠移動手段は、図22に示すよ
うに、マグネット等の吸着手段195により、模様付枠
120の受け板121の長手方向両端部を吸着し、模様
付枠120を図19中実線で示す待機位置と二点鎖線で
示す装着位置との間で上下及び前後方向に移動するよう
になっている。また、前記取出手段は、ロボットハンド
等の把持手段により、成形後のタイル成形体200を把
持して、図19中実線で示す上昇位置から二点鎖線で示
す取出位置へと、上方から前方へ移動して取出すように
なっている。なお、前記模様付枠移動手段及び取出手段
は、互いに干渉せず、かつ、前記プレス成形手段190
の上型及び下型とも干渉しない位置にそれぞれ配設され
る。
【0060】上記のように構成された多色模様タイルの
製造装置を使用し、第一の実施の形態の多色模様タイル
の製造方法と同様にして、3色の縞模様を有する多色模
様タイルを製造するためのタイル成形体200が成形さ
れる。即ち、搬送板13が60度間隔で間欠移動し、移
動停止する毎に、第1乃至第3並びに第5の粉粒体充填
器140,150,160,180により、所定色の異
色の着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体11
2が、模様付枠120の所定の充填空間123a〜12
3hに充填される。なお、本実施の形態では、第一の実
施の形態と同様、第4の粉粒体充填器170を使用しな
いため、第4の粉粒体充填器170では各模様付枠12
0への充填作業は行われず、各模様付枠は第4の粉粒体
充填器170を単に通過する。
【0061】このように、第二の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置は、複数の異色の着色粉粒体111a
〜111cをプレス成形して多色模様のタイル成形体2
00とし、そのタイル成形体200を焼成してなる多色
模様タイルの製造装置において、円環板状の基台11上
を所定の搬送経路である円周方向に沿って所定間隔で間
欠移動する搬送手段としての円環板状の搬送板13と、
タイル成形体200の外形に対応する空間を形成する外
形付与部材としての外枠121及び外枠121の内部空
間を平面方向に隣接して区画してタイル成形体200の
厚さ方向に延びる複数の充填空間123a〜123hを
形成する仕切部材としての仕切板122a〜122gを
有し、前記搬送板13の搬送経路に沿って前記所定間隔
で複数配置される模様形成手段としての模様付枠120
と、前記搬送板13の搬送経路に沿って異色の着色粉粒
体111a〜111cを前記所定間隔で配置し、前記搬
送板13の停止動作に対応して、前記模様付枠120の
各充填空間123a〜123hに所定色の着色粉粒体1
11a〜111cを順次充填する充填手段としての第1
乃至第4の粉粒体充填器140,150,160,17
0と、前記第4の粉粒体充填器170より搬送経路下流
側に配置され、前記充填空間123a〜123hに充填
した所定色の着色粉粒体111a〜111c上に裏打粉
粒体112を充填する第5の粉粒体充填器180と、前
記搬送板13の搬送経路の搬送終了位置に配設され、着
色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体112をプ
レス成形してタイル成形体200とするプレス成形手段
190とを具備し、前記プレス成形手段190に、更
に、前記搬送板13に模様付枠120を装着すると共
に、前記充填空間123a〜123hに充填した着色粉
粒体111a〜111c及び裏打粉粒体112の外形を
維持した状態で前記搬送板13から模様付枠120を除
去する吸着手段195からなる模様付枠移動手段と、タ
イル成形体200を取出す取出手段を設けたたものであ
る。
【0062】したがって、上記第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置は、プレス成形手段190内の模
様付枠移動手段の吸着手段195により、搬送板13の
60度ごとの間欠移動に同期して、各模様付枠120を
搬送板13の装着孔113aに装着して60度間隔で配
置し、搬送板13により模様付枠120を搬送経路に沿
って60度間隔で間欠移動すると、搬送板13の移動停
止毎に、第1乃至第4の充填手段140,150,16
0,170により異色の着色粉粒体111a〜111c
が、順次、各模様付枠120の対応する充填空間123
a〜123h内に充填される。そして、プレス成形手段
190において、前記模様付枠移動手段の吸着手段19
5により、着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒
体112の外形を維持した状態で、各模様付枠120が
搬送板13から除去された後、着色粉粒体111a〜1
11c及び裏打粉粒体112が一体にプレス成形され、
表面に多色模様からなる模様部を、裏面に裏打部を有す
る所定形状のタイル成形体200となる。
【0063】このように、第一の実施の形態と同様、各
模様付枠120がプレス成形手段190に到達する毎
に、タイル成形体200の成形が行われるため、搬送板
13の間欠移動により連続してタイル成形体200を得
ることができる。よって、プレス成形工程における模様
付枠120の除去動作時間及びこれに連続するプレス動
作時間の合計時間毎に、他の工程も進行及び完了し、第
一の実施の形態と同様の作用を発揮し、同様の効果を奏
する。
【0064】なお、本実施の形態では、第一の実施の形
態の模様付枠装着手段30及び模様付枠保持位置Pを廃
止したため、全体の構成が一層簡単になり、操作も一層
容易になる。一方、模様付枠120の装着をプレス成形
手段190により行う分、プレス成形手段190におけ
る操作時間が第一の実施形態より長くなるため、全体の
操作時間を短縮するには、第一の実施の形態の構成の方
がより好ましい。
【0065】また、上記実施の形態の多色模様タイルの
製造方法は、複数の異色の着色粉粒体をプレス成形して
多色模様のタイル成形体200とし、そのタイル成形体
200を焼成してなる多色模様タイルの製造方法におい
て、タイル成形体200の外形に対応する空間を形成す
る外形付与部材としての外枠121と、外枠121の内
部空間を平面方向に隣接して区画し、タイル成形体20
0の厚さ方向に延びる複数の充填空間123a〜123
hを1形成する仕切部材としての仕切板122a〜12
2gを有する模様形成手段としての模様付枠120を、
搬送手段としての搬送板13の所定の搬送経路に沿って
所定間隔で複数配置すると共に、前記搬送板13を搬送
経路に沿って前記所定間隔で間欠移動する搬送工程と、
前記搬送板13の搬送経路に沿って異色の着色粉粒体1
11a〜111c及び裏打粉粒体112を前記所定間隔
で配置し、前記搬送板13の停止動作に対応して、前記
模様付枠120の各充填空間123a〜123hに所定
色の着色粉粒体111a〜111cを順次充填すると共
に、着色粉粒体111a〜111c上に裏打粉粒体11
2を充填する充填工程と、着色粉粒体111a〜111
c及び裏打粉粒体112の外形を維持した状態で模様付
枠120を除去した後、前記搬送板13の搬送経路の終
了位置近傍に配設したプレス成形手段190により、着
色粉粒体111a〜111cをプレス成形するプレス成
形工程とを具備する。
【0066】したがって、上記実施の形態の多色模様タ
イルの製造方法は、搬送工程において、各模様付枠12
0を搬送板13に所定間隔で装着し、搬送板13により
模様付枠120を搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動
すると、充填工程において、搬送板13の移動停止毎
に、第1乃至第4の充填手段140,150,160,
170により異色の着色粉粒体111a〜111cが、
順次、各模様付枠120の対応する充填空間123a〜
123h内に充填される。そして、プレス成形工程にお
いて、着色粉粒体111a〜111c及び裏打粉粒体1
12の外形を維持した状態で、各模様付枠120が搬送
板13から除去された後、着色粉粒体111a〜111
c及び裏打粉粒体112が一体にプレス成形され、表面
に多色模様の模様部を、裏面に裏打材としての裏打部を
有する所定形状のタイル成形体200となる。
【0067】このように、各模様付枠120がプレス成
形手段190に到達する毎に、タイル成形体200の成
形が行われるため、搬送板13の間欠移動により連続し
てタイル成形体200を得ることができ、上記多色模様
タイルの製造装置と同様の作用を発揮すると共に同様の
効果を奏する。
【0068】図23は本発明の第三の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の要部を示す平面図である。
【0069】本実施の形態は、例えば第二の実施の形態
の模様付枠120の長さ方向を搬送板13の搬送経路と
直交する方向に配置するよう構成したものである。した
がって、本実施の形態は、例えば、第一の実施の形態の
模様付枠装着手段30または第二の実施の形態の模様付
枠移動手段を使用して、模様付枠120を長さ方向が搬
送経路と直交するよう搬送板13の装着孔13a,11
3aに装着する。また、本実施の形態は、上記各実施の
形態の粉粒体充填器40,50,60,70,80,1
40,150,160,170,180と同様の構成の
粉粒体充填器を使用して、模様付枠120の充填空間1
23a〜123hに着色粉粒体111a〜111c及び
裏打粉粒体112を充填するが、このとき、充填升の移
動方向は、搬送経路に対して直交する方向となる。な
お、模様付枠として第一の実施の形態の模様付枠20を
使用してもよい。
【0070】したがって、本実施の形態においても、模
様付枠20,120の装着方向が異なるのみで、前記各
実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。
【0071】ところで、上記各実施の形態の搬送手段
は、円環板状の基台11及び搬送板13により構成され
ているが、本発明を実施する場合には、これに限定され
るものではなく、模様形成手段としての模様付枠20,
120を所定の搬送経路に沿って所定間隔で配置でき、
かつ、前記所定間隔で間欠移動するものであればよい。
例えば、基台11及び搬送板13は、略四角環状等の他
の環状に構成してもよく、また、無限軌道ではなく、直
線状等の有限軌道に構成してもよい。更に、基台11を
板状とすることなく、十分大きな肉厚を有するようにし
てもよい。そして、搬送板13の間欠移動間隔は、装着
孔13a,113aに配置する模様付枠20,120の
数に応じて設定され、上記実施の形態と異なる他の角度
としてもよい。また、搬送板13に設ける装着孔13
a,113aは、配置する模様付枠20,120の数に
合わせその数を増減されると共に、その平面形状も、模
様付枠20,120の外枠21,121の平面形状に応
じて変更される。
【0072】また、上記各実施の形態の模様形成手段は
模様付枠20,120により構成されているが、本発明
を実施する場合には、これに限定されるものではなく、
タイル成形体の外形に対応する空間を形成する外形付与
部材と、外形付与部材の内部空間を平面方向に隣接して
区画し、タイル成形体の厚さ方向に延びる複数の充填空
間を形成する仕切部材とを有するものであればよい。例
えば、外形付与部材としての模様付枠20,120の外
枠21,121は、タイル成形体100,200の平面
形状に応じて所定の外形を付与する空間を形成するもの
であればよい。更に、タイル成形体の模様によっては、
外枠21,121を省略して仕切板22a〜22h,1
22a〜122gのみから模様付枠20,120を構成
してもよく、この場合、搬送板13の装着孔13a,1
13aの周面により所定の外形を付与する。また、仕切
部材としての仕切板22a〜22h,122a〜122
gは、タイル成形体の模様に対応する充填空間の形状に
応じ、種々変更される。そして、上記各実施の形態で
は、前記受け板24,124は、外枠21,121を搬
送板13の装着孔13a,113aに密嵌したときに、
搬送板13の上面との間に所定間隔をおいて離間するよ
うになっているが、これを搬送板13の上面に密接する
ようにし、装着時の模様付枠20,120全体の安定性
を向上してもよい。なお、この場合、搬送板13の肉厚
は、タイル成形体100,200の肉厚に合わせて決定
され、上記実施の形態より相対的に大きいものとなる。
また、この場合、プレス成形工程において、模様付枠2
0,120を除去する際に、図10の初期位置から図1
1の第1の下降位置へと前記模様付枠20,120を下
降する動作が不要となり、全体の動作が簡略化され、迅
速に作業を進めることができる。
【0073】そして、上記実施の形態の充填手段は、第
1乃至第5の粉粒体充填器40,50,60,70,8
0,140,150,160,170,180により構
成されているが、本発明を実施する場合には、これに限
定されるものではなく、搬送手段の搬送経路に沿って異
色の着色粉粒体を前記所定間隔で配置し、搬送手段の停
止動作に対応して、模様形成手段の各充填空間に所定色
の着色粉粒体を順次充填するものであればよい。例え
ば、上記実施の形態では、模様付枠20,120の充填
空間23a〜23i,123a〜123hに所定の粉粒
体111a〜111c,112を充填できるものであれ
ばよい。また、充填手段の数は、タイル成形体100,
200の模様の色の数に対応して増減されるものであ
り、上記実施の形態の数に限定されるものではない。更
に、模様付枠20,120の充填空間23a〜23i,
123a〜123hの形状は、成形するタイル成形体1
00,200の模様に応じて変更され、また、これに応
じて、案内枠41,51,61の底部に形成する落下孔
41a,41b,51a,51b,61a,61bの位
置及び形状及び案内枠81の充填部83の充填空間83
aの形状も変更される。例えば、特開平6−25482
1号公報に記載のように、三角模様、または升目模様の
多色模様タイルを形成するときは、これに対応して、そ
れらの形状及び配置位置等を変更する。
【0074】なお、充填空間23a〜23i,123a
〜123hへ着色粉粒体111a〜111cを完全に充
填できる限りにおいて、充填升43,53,63,85
の往復移動は1回でもよく複数回でもよい。また、その
1回目の移動は、案内枠41,51,61,81の左端
位置から単に右端位置に往動して充填を行い、次回に右
端位置から左端位置へ複動して次の模様付枠20,12
0への充填を行うようにしてもよい。そして、充填升4
3,53,63,85内の着色粉粒体111a〜111
cの貯留量が減少したら、ホッパ45,55,65,8
7により補給するようにする。ここで、充填升43,5
3,63,85への着色粉粒体111a〜111cの貯
留量は、着色粉粒体111a〜111cを充填する充填
空間23a〜23i,123a〜123hの体積より大
きいものであればよい。
【0075】更に、上記実施の形態のプレス成形手段9
0,190は、上型91及び下型92により構成され、
更に、模様付枠20,120を除去する手段を備えるも
のであるが、本発明のプレス成形手段は、搬送手段の搬
送経路の終了位置近傍に配設され、着色粉粒体の外形を
維持した状態で模様形成手段のうち少なくとも仕切部材
を除去した後、着色粉粒体をプレス成形してタイル成形
体とするものであればよい。即ち、プレス成形工程で
は、模様付枠20,120を上昇すると共に下型92を
下降して、粉粒体111a〜111c,112の漏れを
防止しているが、本発明を実施する場合には、これに限
定されるものではなく、模様付枠20,120を予め上
昇して搬送板13から取り除き、プレス成形するように
してもよい。また、模様付枠20,120の下降動作に
おいては、上型91を裏打粉粒体112の上面に当接せ
ず下型92のみを下降してもよい。
【0076】なお、上記の各工程の動作及び全体動作の
動作は、図示しない制御手段により全自動制御される
が、例えば、充填升43,53,63,85の装着等、
工程の一部を手動にて行い、半自動制御としてもよい。
また、上記実施の形態は、着色粉粒体111a〜111
cを充填後、裏打粉粒体112を充填する構成とした
が、これと逆に、裏打粉粒体112を充填後に着色粉粒
体111a〜111cを充填する構成としてもよい。こ
の場合において、上記各実施の形態の模様付枠20,1
20をそのまま使用した場合でも、裏打粉粒体112は
仕切板22a〜22h,122a〜122g間の全ての
充填空間23a〜23i,123a〜123hの下端部
を所定厚みで充填し、模様付枠20,120除去後に一
体の板状となるため、上記実施の形態と同様、模様部1
01,201に裏打部102,202を有するタイル成
形体100,200を形成することができる。なお、搬
送板13を厚肉とし、模様付枠20,120の受け板2
1,121を搬送板13上面に当接する構成とした場
合、仕切板22a〜22h,122a〜122gの下端
と基台11上面との間に裏打部102,202の肉厚に
対応する肉厚の空間を形成し、かかる空間に裏打ち粉粒
体112を充填してもよい。いずれの場合も、上記各実
施の形態と同様の製造工程により、着色粉粒体111a
〜111c及び裏打粉粒体112を外部に零すことなく
充填空間23a〜23i,123a〜123h及び裏打
部用の空間内に保持して、タイル成形体100,200
をプレス成形することができる。更に、本発明は、裏打
部102を省略して模様部101のみからなるタイル成
形体を形成する装置及び方法として具体化してもよく、
この場合、裏打粉粒体用の粉粒体充填器80,180及
び裏打粉粒体112を充填する作業を省略することがで
きる。
【0077】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかる多色模
様タイルの製造装置は、複数の異色の着色粉粒体をプレ
ス成形して多色模様のタイル成形体とし、そのタイル成
形体を焼成してなる多色模様タイルの製造装置におい
て、所定の搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動する搬
送手段と、タイル成形体の外形に対応する空間を形成す
る外形付与部材と、外形付与部材の内部空間を平面方向
に隣接して区画し、タイル成形体の厚さ方向に延びる複
数の充填空間を形成する仕切部材とを有し、前記搬送手
段の搬送経路に沿って前記所定間隔で複数配置される模
様形成手段と、前記搬送手段の搬送経路に沿って異色の
着色粉粒体を前記所定間隔で配置し、前記搬送手段の停
止動作に対応して、前記模様形成手段の各充填空間に所
定色の着色粉粒体を順次充填する充填手段と、前記搬送
手段の搬送経路の終了位置近傍に配設され、着色粉粒体
の外形を維持した状態で模様形成手段のうち少なくとも
仕切部材を除去した後、着色粉粒体をプレス成形してタ
イル成形体とするプレス成形手段とを具備するものであ
る。
【0078】したがって、模様形成手段を搬送手段の搬
送経路に沿って所定間隔で配置し、搬送手段により模様
形成手段を搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動する
と、搬送手段の移動停止毎に、充填手段により所定色の
着色粉粒体が、順次、模様形成手段の対応する充填空間
内に充填される。そして、プレス成形手段において、着
色粉粒体の外形を維持した状態で、各模様付形成手段の
少なくとも仕切部材が搬送手段から除去された後、着色
粉粒体が一体にプレス成形され、表面に多色模様を有す
る所定形状のタイル成形体となる。
【0079】このように、各模様形成手段がプレス成形
手段に到達する毎に、タイル成形体の成形が行われるた
め、搬送手段の間欠移動により連続してタイル成形体を
得ることができる。よって、プレス成形動作における模
様形成手段の仕切部材の除去動作時間及びこれに連続す
るプレス動作時間の合計時間毎に、他の工程も進行及び
完了する。即ち、タイル成形体の生産性は、プレス成形
手段における操作所要時間にのみ依存するため、全体の
生産性が向上すると共に、装置の操作も容易となる。ま
た、かかる操作時間を所望値に設定することにより、量
産計画を容易に立てることができる。そして、前記搬送
手段、模様形成手段、充填手段及びプレス成形手段の各
手段も、種々自動化することができるため、全体を全自
動化または半自動化して、生産性をより向上することが
できる。更に、タイル成形体を焼成して得られる多色模
様タイルは、その厚さ方向に各色の模様が連続するた
め、長期間の使用による表面(意匠面)の磨耗等によっ
ても、その意匠性が失われることはなく、各色模様間の
境界線も鮮明な状態に維持することができる。
【0080】請求項2にかかる多色模様タイルの製造方
法は、複数の異色の着色粉粒体をプレス成形して多色模
様のタイル成形体とし、そのタイル成形体を焼成してな
る多色模様タイルの製造方法において、タイル成形体の
外形に対応する空間を形成する外形付与部材と、外形付
与部材の内部空間を平面方向に隣接して区画し、タイル
成形体の厚さ方向に延びる複数の充填空間を形成する仕
切部材とを有する模様形成手段を、搬送手段の所定の搬
送経路に沿って所定間隔で複数配置すると共に、前記搬
送手段を搬送経路に沿って前記所定間隔で間欠移動する
搬送工程と、前記搬送手段の搬送経路に沿って異色の着
色粉粒体を前記所定間隔で配置し、前記搬送手段の停止
動作に対応して、前記模様形成手段の各充填空間に所定
色の着色粉粒体を順次充填する充填工程と、着色粉粒体
の外形を維持した状態で模様形成手段のうち少なくとも
仕切部材を除去した後、前記搬送手段の搬送経路の終了
位置近傍に配設したプレス成形手段により、着色粉粒体
をプレス成形してタイル成形体とするプレス成形工程と
を具備するものである。
【0081】したがって、搬送工程において、模様形成
手段を搬送手段に所定間隔で装着し、搬送手段により模
様形成手段を搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動する
と、充填工程において、搬送手段の移動停止毎に、充填
手段により所定色の着色粉粒体が、順次、各模様形成手
段の対応する充填空間内に充填される。そして、プレス
成形工程において、着色粉粒体の外形を維持した状態
で、各模様形成手段が搬送手段から除去された後、着色
粉粒体が一体にプレス成形され、表面に多色模様を有す
る所定形状のタイル成形体となる。
【0082】このように、各模様形成手段がプレス成形
手段に到達する毎に、タイル成形体の成形が行われるた
め、搬送手段の間欠移動により連続してタイル成形体を
得ることができる。よって、プレス成形動作における模
様形成手段の仕切部材の除去動作時間及びこれに連続す
るプレス動作時間の合計時間毎に、他の工程も進行及び
完了する。即ち、タイル成形体の生産性は、プレス成形
手段における操作所要時間にのみ依存するため、全体の
生産性が向上すると共に、装置の操作も容易となる。ま
た、かかる操作時間を所望値に設定することにより、量
産計画を容易に立てることができる。そして、前記搬送
手段、模様形成手段、充填手段及びプレス成形手段の各
手段も、種々自動化することができるため、全体を全自
動化または半自動化して、生産性をより向上することが
できる。更に、タイル成形体を焼成して得られる多色模
様タイルは、その厚さ方向に各色の模様が連続するた
め、長期間の使用による表面(意匠面)の磨耗等によっ
ても、その意匠性が失われることはなく、各色模様間の
境界線も鮮明な状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】 図2は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の模様付枠を示す斜視図である。
【図3】 図3は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の模様付枠を示す平面図である。
【図4】 図4は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の模様付枠に第1の粉粒体充填器の案
内枠を装着した状態を示す平面図である。
【図5】 図5は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の第1の粉粒体充填器を示す断面図で
ある。
【図6】 図6は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の第2の粉粒体充填器を示す断面図で
ある。
【図7】 図7は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の第3の粉粒体充填器を示す断面図で
ある。
【図8】 図8は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置の第5の粉粒体充填器を示す断面図で
ある。
【図9】 図9は本発明の第一の実施の形態の多色模様
タイルの製造装置のプレス成形手段において、模様付枠
を初期位置の下型上に配置した状態を示す断面図であ
る。
【図10】 図10は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、上型
を図9の待機位置から第1の下降位置へ下動した状態を
示す断面図である。
【図11】 図11は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、下型
を第1の下降位置へ、上型を第2の下降位置へ下降した
状態を示す断面図である。
【図12】 図12は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、上型
を図11の第2の下降位置から初期位置へ上動した状態
を示す断面図である。
【図13】 図13は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、模様
付枠を除去すると共に下型を第2の下降位置へ下動した
状態を示す断面図である。
【図14】 図14は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、上型
を図12の初期位置から第3の下降位置へ下動した状態
を示す断面図である。
【図15】 図15は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、上型
及び下型を共にプレス位置へ下動した状態を示す断面図
である。
【図16】 図16は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置のプレス成形手段において、下型
を突出位置に上動した状態を示す断面図である。
【図17】 図17は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置により成形されたタイル成形体を
示す斜視図である。
【図18】 図18は本発明の第一の実施の形態の多色
模様タイルの製造方法を示す工程図である。
【図19】 図19は本発明の第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の全体構成を示す平面図である。
【図20】 図20は本発明の第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の模様付枠を示す斜視図である。
【図21】 図21は本発明の第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の第1の粉粒体を模様付枠と共に
示す断面図である。
【図22】 図22は本発明の第二の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の模様付枠移動手段の吸着手段を
示す断面図である。
【図23】 図23は本発明の第三の実施の形態の多色
模様タイルの製造装置の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
13 搬送板
(搬送手段) 20,120 模様付
枠(模様形成手段) 21,121 外枠
(外形付与部材) 22a〜22h,122a〜122g 仕切板
(仕切部材) 23a〜23i,123a〜123h 充填空
間 40,50,60,70,80 粉粒体
充填器(充填手段) 90,190 プレス
成形手段 100,200 タイル
成形体 111a〜111c 着色粉
粒体 140,150,160,170,180 粉粒体
充填器(充填手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−254821(JP,A) 特開 平5−38707(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B28B 3/02 E04F 13/14 103

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異色の着色粉粒体をプレス成形し
    て多色模様のタイル成形体とし、そのタイル成形体を焼
    成してなる多色模様タイルの製造装置において、 所定の搬送経路に沿って所定間隔で間欠移動する搬送手
    段と、 タイル成形体の外形に対応する空間を形成する外形付与
    部材と、外形付与部材の内部空間を平面方向に隣接して
    区画し、タイル成形体の厚さ方向に延びる複数の充填空
    間を形成する仕切部材とを有し、前記搬送手段の搬送経
    路に沿って前記所定間隔で複数配置される模様形成手段
    と、 前記搬送手段の搬送経路に沿って異色の着色粉粒体を前
    記所定間隔で配置し、前記搬送手段の停止動作に対応し
    て、前記模様形成手段の各充填空間に所定色の着色粉粒
    体を順次充填する充填手段と、 前記搬送手段の搬送経路の終了位置近傍に配設され、着
    色粉粒体の外形を維持した状態で模様形成手段のうち少
    なくとも仕切部材を除去した後、着色粉粒体をプレス成
    形してタイル成形体とするプレス成形手段とを具備する
    ことを特徴とする多色模様タイルの製造装置。
  2. 【請求項2】 複数の異色の着色粉粒体をプレス成形し
    て多色模様のタイル成形体とし、そのタイル成形体を焼
    成してなる多色模様タイルの製造方法において、 タイル成形体の外形に対応する空間を形成する外形付与
    部材と、外形付与部材の内部空間を平面方向に隣接して
    区画し、タイル成形体の厚さ方向に延びる複数の充填空
    間を形成する仕切部材とを有する模様形成手段を、搬送
    手段の所定の搬送経路に沿って所定間隔で複数配置する
    と共に、前記搬送手段を搬送経路に沿って前記所定間隔
    で間欠移動する搬送工程と、 前記搬送手段の搬送経路に沿って異色の着色粉粒体を前
    記所定間隔で配置し、前記搬送手段の停止動作に対応し
    て、前記模様形成手段の各充填空間に所定色の着色粉粒
    体を順次充填する充填工程と、 着色粉粒体の外形を維持した状態で模様形成手段のうち
    少なくとも仕切部材を除去した後、前記搬送手段の搬送
    経路の終了位置近傍に配設したプレス成形手段により、
    着色粉粒体をプレス成形してタイル成形体とするプレス
    成形工程とを具備することを特徴とする多色模様タイル
    の製造方法。
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