JP2868016B2 - ゲートアレイの基本セル - Google Patents

ゲートアレイの基本セル

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JP2868016B2 JP63331864A JP33186488A JP2868016B2 JP 2868016 B2 JP2868016 B2 JP 2868016B2 JP 63331864 A JP63331864 A JP 63331864A JP 33186488 A JP33186488 A JP 33186488A JP 2868016 B2 JP2868016 B2 JP 2868016B2
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  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、論理ゲートを自由に組合せて独自のランダ
ムゲート回路を構成するためのゲートアレイの基本セル
に関するものである。
(従来の技術) 従来、このような分野の技術としては、例えば、特開
昭60−47441号公報(以下、文献1という)、及び特開
昭60−65546号公報(以下、文献2という)に記載され
るものがあった。
第2図は、前記文献1に記載された従来のゲートアレ
イの概略パターン図である。
このゲートアレイは、マスタチップ1の周辺部に、パ
ッド2の領域と入/出力用セル3のためのバルクパター
ンの領域とが形成され、その内側に、基本セルを横方向
(X方向)に連ねて形成した基本セル列4−1,4−2,…,
4−nが所定の間隔(配線領域)をおいて縦方向(Y方
向)に配列されている。
第3図は第2図中の基本セルのパターン図、及び第4
図は第3図の等価回路図である。
この基本セルは、2ペア・オブ・トランジスタ(2−
pair of Transistors)構成と呼ばれるもので、2対の
Pチャンネル型MOSトランジスタ(以下、PMOSという)1
1−1,11−2及びNチャンネル型MOSトランジスタ(以
下、NMOSという)12−1,12−2を有し、その各PMOS11−
1,11−2とNMOS12−1,12−2とが、ポリシリコン(多結
晶シリコン)からなるゲート電極13−1,13−2でそれぞ
れ共通接続されている。PMOS11−1と11−2のディメン
ジョン(チャンネル長をL、チャンネル幅をWとしたと
きW/Lで示され、トランジスタのゲインの指標とされる
値)は等しく、またNMOS12−1と12−2のディメンジョ
ンも等しい。PMOS11−1及び11−2のソース領域あるい
はドレイン領域を構成するP型不純物拡散領域14は、そ
の両PMOS11−1と11−2で共用されている。同様に、NM
OS12−1及び12−2のソース領域あるいはドレイン領域
を構成するN型不純物拡散領域15は、その両NMOS12−1
と12−2で共用されている。なお、拡散領域14,15の外
側には、N型基板コンタクトパターン16とP型基板コン
タクトパターン17がそれぞれ形成されている。
この種の基本セルは、次のような手順で配線され、ユ
ーザ(使用者)固有の例えば大規模集積回路(LSI)が
実現される。
即ち、所要個の基本セルを用いてNANDゲートやフリッ
プフロップ回路(以下、FF回路という)等の基本的な回
路(以下、機能ブロックという)が構成される。次に、
ユーザの設計に従い、コンピータを駆使して論理シミュ
レーションによって回路を確認した後、自動配置配線シ
ステムにより、各機能ブロックのチップにおける配置
と、各機能ブロック間の配線が計算され決定される。
ところが、このような構成の基本セルには、次の
(a),(b)のような欠点がある。
(a)2個のPMOS11−1,11−2と2個のNMOS12−1,12−
2がそれぞれ互いに拡散領域を共用していること等のた
め、並列接続されたPMOS及びNMOSからの単独の、つまり
1個のトランスファゲートを構成しにくい。そのため、
RAM(ランダム・アクセス・メモリ)を構成する場合、
多数の基本セルが必要になったり(第3図の例では、1
ビットに対して4個の基本セルが必要)、あるいは使用
される基本セルにおいて未接続の無駄ないわゆる遊休ト
ランジスタが生じる。従って、RAM構成等の集積度が著
しく低い。
(b)一般に高速なランダムロジックを得るために、ト
ランジスタのディメンジョンを大きくすることが行われ
るが、機能ブロック内部の小さな負荷容量等を駆動する
トランジスタについては、小さなディメンジョンでもよ
い。しかし、第3図の基本セルでは、PMOS11−1と11−
2、NMOS12−1と12−2の各ディメンジョンが均一であ
るため、回路の一部のトランジスタは過剰なディメンジ
ョンを有することとなる。そのため、高速化を図ろうと
すると、ランダムロジックにおいても充分な集積度を得
られない。
このような(a),(b)の欠点を除去するため、前
記文献1の技術では、基本セルのパターン図である第5
図、及びその等価回路図である第6図に示すように、デ
ィメンジョンの大きなトランジスタ(以下、大トランジ
スタという)と、ディメンジョンの小さなトランジスタ
(以下、小トランジスタという)とで、基本セルを構成
している。
即ち、この基本セルは、第1のPMOS領域2,1A及びその
外側の第2のPMOS領域21Bと、第1のNMOS領域22A及びそ
の外側の第2のNMOS領域22Bとを有している。第1のPMO
S領域21Aには大トランジスタからなる2個のPMOS21−1
L,21−2L、第2のPMOS領域21Bには小トランジスタから
なる2個のPMOS21−3S,21−4S、第1のNMOS領域22Aには
大トランジスタからなる2個のNMOS22−1L,22−2L、第
2のNMOS領域22Bには小トランジスタからなる2個のNMO
S22−3S,22−4Sがそれぞれ形成されている。PMOS21−1
L,21−2Lは、独立したP型不純物拡散領域23−1,23−
2、ポリシリコンからなるゲート電極24−1,24−2、及
びN型基板コンタクト領域25より、それぞれ構成されて
いるPMOS21−3S,21−4Sは、共用のP型不純物拡散領域2
3−3、ゲート電極24−3,24−4、及びN型基板コンタ
クト領域25より、それぞれ構成されている。NMOS2−1L,
22−2Lは、独立したN型不純物拡散領域26−1,26−2、
ゲート電極27−1,27−2、及びP型基板コンタクト領域
28よりそれぞれ構成され、さらにNMOS領域22−3S,22−4
Sは、共用のN型不純物拡散領域26−3、ゲート電極27
−3,27−4、及びP型基板コンタクト領域28よりそれぞ
れ構成されている。
以上のような基本セルを用いてランダムロジック、例
えば2入力NANDゲートを構成する場合は、第5図に示す
ように、大トランジスタからなる4個のPMOS21−1L,21
−2L及びNMOS22−1L,22−2Lを用いる。コンタクト領域2
5とPMOS21−1L,21−2Lの拡散領域23−1,23−2のソース
側は、電源電位Vcc線に、コンタクト領域28とNMOS22−2
Lの拡散領域26−2のソース側は、接地電位Vss線に、ゲ
ート電極23−1,27−1は入力信号IN1に、ゲート電極24
−2,27−2は入力信号IN2に、拡散領域23−1,23−2,26
−1のドレイン側と出力信号OUTにそれぞれ接続され
る。小トランジスタの第2のPMOS領域21B及びNMOS領域2
2Bは、配線領域に用いられる。なお、白丸で示すNAは第
1層目のAl配線と半導体基板とのコンタクト部分であ
る。
また、第5図の基本セルを用いたRAMセルは、例えば
第7図及び第8図のように構成される。
第7図は、RAMセルのパターン図でる。第7図におい
て、実線で示すLAは第1層目のAl配線、破線で示すLBは
第2層目のAl配線、白丸で示すNAは第1層目のAl配線LA
と半導体基板とのコンタクト部分、二重丸で示すNBは第
1層目のAl配線LAと第2層目のAl配線LBとのコンタクト
部分、Diは入力データ信号、iは反転入力データ信
号、oは反転出力データ信号、WRDと読出しワード
線、▲▼は書込みワード線、21−1L1,21−2L1,21−
3S1,21−4S1は他の基本セル列に属している基本セルに
おける第1,第2のPMOS領域21A−1、21B−1のPMOSであ
る。
第8図は、第7図の等価回路図であり、インバータ2
3,24がPMOS21−3S1,21−4S1及びNMOS2−3S,22−4Sで構
成されている。
このRAMセルは、相隣り合う基本セルの半分宛ずつを
用いて構成されている。そして、大トランジスタである
各NMOS22−1L,22−2L及びPMOS21−1L1,21−2L1が互いに
拡散領域を共用しないパターンであるため、単独のトラ
ンスファゲートやクロックドインバータを構成しやす
い。さらに、小トランジスタであるNMOS22−3S,22−4S
及びPMOS21−3S1,21−4S1を用いてデータ保持用のイン
バータ23,24を構成することにより、遊休トランジスタ
を生じず、実質的に基本セル1個分の面積で1ビット分
のスタティックRAMセルを実現できる。従って、RAM構成
時の集積度が大きく改善される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記構成の基本セルでは、それを用い
てランダムロジックやRAMを構成した場合、以下の理由
(i)〜(iii)により、技術的に満足できるものが得
られなかった。
(i)従来の基本セルでは、小トランジスタをランダム
ロジックで利用し難く、ランダムロジック構成時の集積
度については未だ解決に至っていない。
例えば、第5図の基本セルを用いて大/小トランジス
タを混在したランダムロジックの機能ブロックを構成し
ようとすると、対応する小トランジスタのPMOS21−3S,2
1−4S及びNMOS22−3S,22−4Sのゲートやドレインを、大
トランジスタのPMOS21−1L,21−2L及びNMOS22−1L,22−
2Lをまたいで接続しなければならず、大トランジスタ上
を走る電源電位Vcc線及び接地電位Vss線と交差すること
になる。そのため、機能ブロックの配線において、第1
層金属配線に加えて第2層金属配線をも多用しなければ
ならず、自動配置配線システムによる大域的配線(各機
能ブロック間の配線)を著しく妨げる。また、このよう
な機能ブロックを、相隣り合う基本セルの一方の小トラ
ンジスタまでを使用して構成することも可能であるが、
こうした場合にも、小トランジスタが使用された基本セ
ルに対しては、大トランジスタのみを用いた機能ブロッ
クしか配置できなくなる等、自動配置配線システムの負
担が大きくなる。さらに、いずれの場合にも、大トラン
ジスタ上を走る電源電位Vcc線及び接地電位Vss線から小
トランジスタへ、電源供給のための引出し線を必要と
し、配線はさらに困難となる。
(ii)従来の基本セルにおいては、もっぱら大トランジ
スタの方でトランスファゲートを構成するため、高速な
RMAが得にくいという問題も存在する。
例えば、第8図のRAMにおいては、読出しビット線に
接続されるトランスファゲート用のNMOS22−1Lに大トラ
ンジスタを割り当てているが、このような回路ではトラ
ンスファゲート用NMOS22−1Lのディメンジョンを大きく
しても、同時に反転出力データ信号o用のビット線や
ワード線WRDの容量も大きくなるため、高速化は図れな
い。より好ましくは、トランスファゲート用NMOS22−1L
を小トランジスタとし、この小トランジスタを大トラン
ジスタで駆動すべきであが、第5図の基本セルではそう
した構成が困難である。
(iii)前記(i)における小トランジスタをランダム
ロジックで使用し難いという点について、前記文献2で
は次のような解決手段を施している。
第9図は前記文献2に記載された基本セルのパターン
図、第10図はその等価回路図である。
前記文献2の技術では、大トランジスタからなる2ペ
ア・オブ・トランジスタ構成の第1の基本セル30と、そ
れと平行に配置された小トランジスタからなる2ペア・
オブ・トランジスタ構成の第2の基本セル40とで、ゲー
トアレイを構成するようになっている。第1の基本セル
30は、PMOS31−1,31−2及びNMOS32−1,32−2で構成さ
れ、それらがゲート電極33,34及びソース・ドレイン領
域35,36で形成されている。第2の基本セル40は、PMOS4
1−1,41−2及びNMOS42−1,42−2で構成され、それら
がゲート電極43,44及びソース・ドレイン領域45,46で形
成されている。第2の基本セル40の両端には、未使用領
域47,48が存在している。
文献2には、電源電位Vcc線及び接地電位Vss線の記載
はないが、それがゲート電極33,34と垂直に大トランジ
スタの中央を走ると仮定すると、小トランジスタは実質
的に電源電位Vcc線と接地電位Vss線との間に入ると考え
られる。従って、大小のトランジスタを組合せてランダ
ムロジックを構成しても、配線はあまり混まないと予想
できる。
ところが、このような構成では、第2の基本セル40の
外側に無駄な未使用領域47,48が残ってしまい、面積的
に不利であり、あまり実用的ではない。また、前記文献
1の説明で明らかなように、こうした構成ではRAMセル
を効率的に、遊休トランジスタを生じることなく構成す
ることはできない。
本発明は、前記従来技術が持っていた課題として、少
ない個数の基本セルで、遊休トランジスタを生じること
なく、高速なRAMセルを構成することが困難である点
と、集積度の低下なく、高速なランダムロジックが大域
的配線を妨げることなく構成することが困難である点と
について解決したゲートアレイの基本セルを提供するも
のでる。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するために、Pウェル電極やNウェル
電極のための拡散領域を設けるのに必要なトランジスタ
間の余裕と、他のトランジスタの拡散領域と共用しない
単独のトランジスタの横幅(ゲートと垂直方向の長さ)
がほぼ等しいことに着目し、請求項1及び2の発明で
は、基本セルを次のように構成している。
即ち、請求項1の発明では、ソース領域またはドレイ
ン領域を共有し、第1のゲート幅のゲートを有する。第
1及び第2のPMOSからなる第1のPMOS領域と、前記第1
のPMOS領域と第1の方向に隣接し、ソース領域またはド
レイン領域を共有し、前記第1のゲート幅のゲートから
分離しかつ該第1のゲート幅と異なる第2のゲート幅の
ゲートを有する第1及び第2のNMOSからなる第1のNMOS
領域と、ゲートが独立して構成され、かつ、前記第1の
ゲート幅より小さなゲート幅を有する第3のPMOSから成
り、前記第1の方向と垂直な第2の方向で前記第1のPM
OS領域と隣接する第2のPMOS領域と、ゲートが独立して
構成され、前記第2のゲート幅より小さなゲート幅を有
する第3のNMOSから成り、前記第2の方向で前記第1の
NMOS領域と隣接する第2のNMOS領域とを、有している。
さらに、前記第1のPMOS領域上方及び前記第2のPMOS領
域の端部上方を前記第2の方向に延在する第1の電源電
位供給配線と、前記第1のNMOS領域上方及び前記第2の
NMOS領域の端部上方を前記第2の方向に延在する第2の
電源電位供給配線とが、設けられている。
請求項2の発明では、請求項1に発明において、第2
のPMOS領域の端部近傍に配置され、第1の電源電位供給
配線に電気的に接続される第1の不純物拡散領域と、第
2のNMOS領域の端部近傍に配置され、第2の電源電位供
給配線に電気的に接続される第2の不純物拡散領域と
が、設けられている。
(作用) 請求項1及び2の発明によれば、以上のように基本セ
ルを構成したので、ランダムロジック及びRAMのいずれ
を構成する場合でも、第2のPMOS領域及び第2のNMOS領
域の配線の大半を第1と第2の電源電位供給配線間の内
側で行えることから、大域的配線を妨げることなく、集
積度の高い構成が可能となる。また、第1のPMOS領域と
第1のNMOS領域との間に、第2のPMOS領域及び第2のNM
OS領域と第1及び第2の不純物拡散領域とがすき間なく
敷き詰められた配置となるので、従来の第9図のような
無駄な領域が残ることがなく、集積度の向上が図れる。
従って、前記課題を解決できるのである。
(実施例) 第1図(a),(b)は本発明の実施例を示すもの
で、同図(a)は基本セルのパターン図、及び同図
(b)はその等価回路図である。
この基本セル50は、N型半導体基板に形成された2個
の大トランジスタのPMOS51,52及び1個の小トランジス
タのPMOS53と、前記半導体基板内のPウェル領域60に形
成された2個の大トランジスタのNMOS61,62及び1個の
小トランジスタのNMOS63とで、構成されている。第1,第
2のPMOS51,52によって第1のPMOS領域が、第1,第2のN
MOS61,62によって第1のNMOS領域が、第3のPMOS53によ
って第2のPMOS領域が、第3のNMOS63によって第2のNM
OS領域が、それぞれ構成されている。なお、第1図
(b)において、小トランジスタには、そのトランジス
タ記号が丸で囲んで表示されている。
2個のPMOS51,52は、縦方向(Y方向)に平行に延び
るポリシリコン等からなるゲート電極54,55と、その下
層に位置するソース・ドレインのP+型拡散領域57とで、
形成されている。PMOS51と52のソースあるいはドレイン
は、相互に共用され、電気的に接続されている。ゲート
電極54,55とほぼ直交する横方向(第2の方向であるX
方向)には、第1層金属配線による電源電位Vcc線(第
1の電源電位供給配線)が形成されている。PMOS53は、
電源電位Vcc線の実質的に内側(即ち、第1の方向であ
るY方向の下側)で、かつPMOS51,52の近傍に横並びに
配置形成されており、Y方向に延びるゲート電極56と、
その下層に位置するソース・ドレインのP+型拡散領域58
とで、構成されている。このPMOS53は、他のPMOS51,52
と離れて独立して形成されている。PMOS53のY方向の外
側(即ち、Y方向の上側)には、それとほぼ同一線上に
Nウェル電極用のN+型拡散領域(第1の不純物拡散領
域)59が形成されている。
NMOS61,62,63は、PMOS51,52,53に対してY方向に対向
配置され、そのうち、大トランジスタのNMOS61,62は、
Y方向に平行に延びるゲート電極64,65と、その下層に
位置するソース・ドレインのN+型拡散領域67とで、形成
されている。NMOS61と62のソースあるいはドレインは、
相互に共用され、電気的に接続されている。ゲート電極
64,65とほぼ直交するX方向には、第1層金属配線によ
る接地電位Vss線(第2の電源電位供給配線)が形成さ
れている。NMOS63は、接地電位Vss線の実質的に内側
(即ち、Y方向の上側)で、かつNMOS61,62の近傍に横
並びに配置形成されており、Y方向に延びるゲート電極
66と、その下層に位置するソース・ドレインのN+型拡散
領域68とで、構成されている。このNMOS63は、他のNMOS
61,62と離れて独立して形成されている。NMOS63のY方
向の外側(即ち、Y方向の下側)には、それとほぼ同一
線上にPウェル電極用のP+型拡散領域(第2の不純物拡
散領域)69が形成されている。
本実施例の基本セル50では、次の(a),(b)のよ
うな利点を有している。
(a)小トランジスタからなるPMOS53及びNMOS63は、そ
のゲート電極56,66及び拡散領域58,68が独立していて他
のトランジスタと共通接続あるいは共用しない構成であ
るため、このPMOS53及びNMOS63を使用して容易にトラン
スファゲートを構成できる。
(b)小トランジスタからなるPMOS53及びNMOS63は、電
源電位Vcc線と接地電位Vss線との間に設け、その外側に
おいてほぼ一列に、Nウェル電極用のN+型拡散領域59と
Pウェル電極用のP+型拡散領域69とを設けたので、第3
図に示す従来の2ペア・オブ・トランジスタ構成の基本
セルに対して面積の増分を小さくできる。即ち、設計ル
ールによっても異なるが、本願発明者等の設計において
は、従来に比べて8%の増加となり、一方トランジスタ
数は従来のものの1.5倍であるから、基本セルのトラン
ジスタが全て使用される場合、約1.4倍の集積度が得ら
れることになる。
次に、上記実施例の基本セル50を用いたランダムロジ
ックの構成例を第11図〜第13図に示す。
第11図はランダムロジックに使用される機能ブロック
のパターン図、第12図はその等価回路図、及び第13図は
その論理回路図である。
第11図に示すように、複数の第1層金属配線70を形成
し、その第1層金属配線70により、図中の丸印で示され
るコンタクト71を介して各トランジスタを接続すること
により、PMOS53及びNMOS63からなるインバータ72と、PM
OS51,52及びNMOS61,62からなる2入力NANDゲート73と
が、構成されている。なお、第11図において、丸印のコ
ンタクト71と、電源電位Vcc線及び接地電位Vss線を示す
長方形の辺とが接続されているのは、電源電位Vcc線及
び接地電位Vss線のパターンの直下にコンタクト71を設
けて、電源電位Vcc線しくは接地電位Vss線とトランジス
タ等とを直接接続することを示している。この回路は、
第12図及び第13図に示すように、入力信号I2をインバー
タ72で反転し、その反転信号と入力信号I1との否定論理
積がNANDゲート73で求められ、その出力信号Oが該NAND
ゲート73から出力される構成になっている。
この回路では、小トランジスタからなるPMOS53及びNM
OS63とP/Nウェル電極用の拡散領域59,69との間に、電源
電位Vcc線及び接地電位Vss線が走る配置とした。つま
り、電源電位Vcc線及び接地電位Vss線のパターンが、PM
OS53及びNMOS63の拡散領域58,68の端辺と、P/Nウェル電
極用の拡散領域59,69の端辺との両方に重なる配置にし
た。そのため、従来のように小トランジスタに電源を供
給するための引出し線を設ける必要がなくなり、配線が
容易になる。また、PMOS53及びNMOS63を電源電位Vcc線
及び接地電位Vss線の内側に配置したので、大小のトラ
ンジスタを混在して回路を構成しても、その配線の大半
を電源電位Vcc線及び接地電位Vss線の内側で行える。そ
のため、大域的配線を著しく妨げるようなことはない。
一方、集積度についてみると、第3図に示す従来の2
ペア・オブ・トランジスタ構成の基本セルでは、第12図
の回路を構成するために2個の基本セルを必要とし、そ
の上、2個の遊休トランジスタを生じるのに対して、本
実施例では基本セル1個のみを用いて構成でき、集積度
も2倍となる。その上、出力段を大トランジスタのPMOS
52及びNMOS61,62で構成することにより、高速化も達成
できる。従って、本実施例では集積度の低下なく、高速
度のランダムロジックを構成できる。
次に、第1図の基本セルを用いたRAMセルの構成例を
第14図〜第16図に示す。
第14図はRANセルのパターン図、第15図はその等価回
路図、及び第16図はその論理回路図である。
第14図に示すように、このRAMセルは第1図の基本セ
ル50を2個(50−1,50−2)を用いて1ビットのセルが
構成されている。2個の基本セル50−1,50−2は、第1
図の基本セル50と同様に、PMOS51−1〜53−1,51−2〜
53−2及びNMOS61−1〜63−1,61−2〜63−2でそれぞ
れ構成されている。実線で示された書込みアドレス線φ
wawa及び読出しアドレス線φraraは第1層金属
配線で形成され、破線で示された書込みビット線WD及び
読出しビット線▲▼は第2層金属配線で形成され、
それらの配線が丸印で示されたコンタクト71、あるいは
二重丸印で示されたスルーホール74を介して各トランジ
スタに接続されている。電源電位Vcc線及び接地電位Vss
線のパターンとコンタクト71との接続の表示は、第11図
と同一である。なお、第14図において、一部の配線がコ
ンタクト71やゲート電極を避けて描かれているのは、図
面を見やすくするためである。
第15図及び第16図に示すように、このRAMセルは、小
トランジスタのPMOS53−1及びNMOS63−1からなるトラ
ンスファゲート80と、大トランジスタのPMOS52−2及び
NMOS62−2からなるインバータ81と、大トランジスタの
PMOS51−1,52−2及びNMOS61−1,62−1からなるクロッ
クドインバータ82と、大トランジスタPMOS51−2,NMOS61
−2及び小トランジスタのPMOS53−2,NMOS63−2からな
るクロックドインバータ83とで、構成されている。図か
ら明らかなように、各基本セル50−1,50−2とも遊休ト
ランジスタは生じず、効率的にRAMセルを構成できる。
本実施例のRAMセルの利点〜を、従来の第7図及
び第8図のRAMセルと比較しつつ以下説明する。
回路上の利点 本実施例の基本セル50(50−1,50−2)では、小トラ
ンジスタのPMOS53−1及びNMOS63−1でトランスファゲ
ート80の構成しやすいパターンとした。そのため、第14
図〜第16図に示すように、読出しビット線▲▼を駆
動するクロックドインバータ83において、特にビット線
▲▼と接続されるトランジスタに小トランジスタの
PMOS53−2及びNMOS63−2を用いて、これらの小トラン
ジスタを大トランジスタのPMOS51−2及びNMOS61−2で
駆動する構成を容易に実現できる。従って、回路にもよ
るが、20%程度、読出し速度の高速化が図れる。また、
書込みビット線WDに接続されるトランスファゲート80
も、小トランジスタPMOS53−1及びNMOS63−1で構成で
きるので、書込みアドレス線φwawaの容量を小さく
して高速な書込みが可能となる。
配置配線上の利点 配置配線については、従来のもののようにランダムロ
ジック構成時と配置の単位が基本セルの半分宛ずれると
いうことがなく、単に複数の基本セルからなる機能ブロ
ックとして扱えるので、自動配置配線システムの負担が
小さい。また、配線については、従来と比べて第2層金
属配線が多いが、基本セル1個当たりで考えると大差な
い。一方、第14図のX方向の大域的配線については、従
来のものは小トランジスタ間では全く不可能であり、大
トランジスタ間についてはランダムロジック構成時に使
用できないことから、大きな配線領域を確保すると無駄
となる。これに対して本実施例では、X方向の大域的配
線に使用される領域はRAM及びランダムロジックのいず
れにおいて基本セル50−1,50−2の外側となるので、自
動配置配線システムの能力と、チップのゲート数に対応
して必要な分、配線領域を確保すればよく、構成回路に
よって大きな無駄が生じるということがない。
集積度上の利点 従来では、1ビットのRAMセルを基本セル1個で構成
できたが、本実施例のものでは2個必要となる。ところ
が、基本セルそのものの面積が次のように大きく異なる
ので、集積度に大きな差は生じない。
即ち、従来では、大トランジスタの両側に合計4個の
小トランジスタが設けられているので、第14図における
Y方向の長さが本実施例のものよりはるかに大きい。例
えば、デザインルームによっても異なるが、本願発明者
等の検討では1.7倍程度となった。一方、X方向の長さ
については、前述のごとく本実施例の基本セル50−1,50
−2は従来の2ペア・オブ・トランジスタ構成のものと
大差なく、また従来の第7図のものにおいては2個の大
トランジスタを、拡散領域を共用しないパターンとして
いることから、むしろやや大きめとなる。従って、本実
施例における1ビットのRAMセルの占有面積は、従来の
第7図のものより多少(約20%程度)大きくなる程度で
ある。なお、2ペア・オブ・トランジスタ構成のものと
比べると、その占有面積は1/2と集積度は充分向上して
いる。
前記〜のまとめ 本実施例においては、RAM構成時、従来の2ペア・オ
ブ・トランジスタ構成のものと比べ、集積度が大幅に向
上している。また、従来の第7図のものと比べて、集積
度の点でやや劣るものの、動作速度及び自動配置配線シ
ステムにかかる負担という点について優れている。
なお、第1図の基本セル50は、そのパターンを他のも
のに変形したり、あるいは図示以外の構成のランダムロ
ジックやRAM等、種々の回路に適用が可能である。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、請求項1の発明では、第
1及び第2のPMOS領域と、第1及び第2のNMOS領域と、
第1及び第2の電源電位供給配線とを有しているので、
少ない個数の基本セルで、遊休トランジスタを生じるこ
となく、高速動作のRAMセルを構成できる。その上、集
積度の低下なく、高速動作のランダムロジックが大域的
配線を妨げることなく、簡単かつ的確に構成できる。し
かも、第2のPMOS領域及び第2のNMOS領域を、第1と第
2の電源電位供給配線間の内側に配置したので、大域的
配線を妨げることなく、高速動作のランダムロジックを
従来の例えば1.4倍の集積度で構成できる。
請求項2の発明では、第1及び第2の不純物拡散領域
を設けたので、無駄な未使用領域が残らない。そのた
め、請求項1の発明の効果に加えて、RAM構成時におい
ても、従来の2ペア・オブ・トランジスタ構成のものと
比べて大幅に集積度が向上する。なお、他の改良された
基本セルの一部には、集積度の点で20%程度優れたもの
も存在するが、高速化及び自動配置配線システムの負担
の少なさという点で、他のいずれのものよりも優れたゲ
ートアレイを得ることができる。
従って、請求項1及び2の発明の基本セルによるゲー
トアレイは、ランダムロジックや、高速で小規模なレジ
スタファイル等のRAMなどを含む各種制御回路に用い
て、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の実施例を示すもので、
第1図(a)は基本セルのパターン図、第1図(b)は
その等価回路図、第2図は従来のゲートアレイの概略平
面図、第3図は第2図中の基本セルのパターン図、第4
図は第3図の等価回路図、第5図は従来の基本セルのパ
ターン図、第6図は第5図の等価回路図、第7図は第5
図を用いたRAMセルのパターン図、第8図は第7図の等
価回路図、第9図は従来の基本セルのパターン図、第10
図は第9図の等価回路図、第11図は第1図を用いたラン
ダムロジックのパターン図、第12図は第11図の等価回路
図、第13図は第11図の論理回路図、第14図は第1図を用
いたRAMセルのパターン図、第15図は第14図の等価回路
図、第16図は第14図の論理回路図である。 50,50−1,50−2……基本セル、51,51−1,51−2,52,52
−1,52−2……第1のPMOS、53,53−1,53−2……第2
のPMOS、61,61−1,61−2,62,62−1,62−2……第1のNM
OS、63,63−1,63−2……第2のNMOS、54,55,56,64,65,
66…ゲート電極、57,58,59,67,68,69…拡散領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−17930(JP,A) 特開 昭60−65546(JP,A) 特開 昭54−93375(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソース領域またはドレイン領域を共有し、
    第1のゲート幅のゲートを有する第1及び第2のPチャ
    ンネル型MOSトランジスタからなる第1のPチャンネル
    型MOSトランジスタ領域と、 前記第1のPチャンネル型MOSトランジスタ領域と第1
    の方向に隣接し、ソース領域またはドレイン領域を共有
    し、前記第1のゲート幅のゲートから分離しかつ該第1
    のゲート幅と異なる第2のゲート幅のゲートを有する第
    1及び第2のNチャンネル型MOSトランジスタからなる
    第1のNチャンネル型MOSトランジスタ領域と、 ゲートが独立して構成され、かつ、前記第1のゲート幅
    より小さなゲート幅を有する第3のPチャンネル型MOS
    トランジスタから成り、前記第1の方向と垂直な第2の
    方向で前記第1のPチャンネル型MOSトランジスタ領域
    と隣接する第2のPチャンネル型MOSトランジスタ領域
    と、 ゲートが独立して構成され、前記第2のゲート幅より小
    さなゲート幅を有する第3のNチャンネル型MOSトラン
    ジスタから成り、前記第2の方向で前記第1のNチャン
    ネル型MOSトランジスタ領域と隣接する第2のNチャン
    ネル型MOSトランジスタ領域と、 前記第1のPチャンネル型MOSトランジスタ領域上方及
    び前記第2のPチャンネル型MOSトランジスタ領域の端
    部上方を前記第2の方向に延在する第1の電源電位供給
    配線と、 前記第1のNチャンネル型MOSトランジスタ領域上方及
    び前記第2のNチャンネル型MOSトランジスタ領域の端
    部上方を前記第2の方向に延在する第2の電源電位供給
    配線とを、有することを特徴とするゲートアレイの基本
    セル。
  2. 【請求項2】前記第2のPチャンネル型MOSトランジス
    タ領域の端部近傍に配置され、前記第1の電源電位供給
    配線に電気的に接続される第1の不純物拡散領域と、 前記第2のNチャンネル型MOSトランジスタ領域の端部
    近傍に配置され、前記第2の電源電位供給配線に電気的
    に接続される第2の不純物拡散領域とを、有することを
    特徴とする請求項1記載のゲートアレイの基本セル。
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