JP2867939B2 - 光ファイバケーブルの心線固定方法 - Google Patents
光ファイバケーブルの心線固定方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の光ファイバケ−ブル
の心線固定方法は、光ファイバケ−ブルの接続工法にお
いて光ファイバ心線の移動を抑制する方法に関する。
の心線固定方法は、光ファイバケ−ブルの接続工法にお
いて光ファイバ心線の移動を抑制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバケ−ブルが、振動や年間の温
度変化が大きな箇所に布設されると、製造時等に加えら
れた張力を緩和しようとして生ずる力がケーブルの内部
から端末部に作用して、光ファイバケ−ブルの端末部分
の光ファイバ心線は、ケ−ブルの内部に引き込まれ移動
する傾向がある。この移動により接続部の近傍の光ファ
イバ心線に微小な曲げが加えられたり、側面からの圧力
を受けたりして、光通信に支障をきたす場合がある。
度変化が大きな箇所に布設されると、製造時等に加えら
れた張力を緩和しようとして生ずる力がケーブルの内部
から端末部に作用して、光ファイバケ−ブルの端末部分
の光ファイバ心線は、ケ−ブルの内部に引き込まれ移動
する傾向がある。この移動により接続部の近傍の光ファ
イバ心線に微小な曲げが加えられたり、側面からの圧力
を受けたりして、光通信に支障をきたす場合がある。
【0003】具体的には、まず光ファイバケ−ブルの接
続は、図4に示すように、接続すべき光ファイバケ−ブ
ル10の端末を、その中心抗張力体5を固定金具5aに
よりクロ−ジャ21に固定のうえ、光ファイバ心線2同
志を、光ファイバ接続箱20の内部でル−プ22を形成
させた状態で、光ファイバ接続部2aのように接続す
る。この場合、光ファイバ心線2は、前記原因によりケ
−ブル10の接続端末と反対のケ−ブルの内部の方向に
移動する結果、光ファイバル−プ22の半径が小さくな
って曲げ変形が加えられたり、また固定金具5aと接触
して側圧を受ける等して、光通信に支障をきたす場合が
ある。従来は、この移動を抑制する手段として、図8に
示すように光ファイバケ−ブル10の接続箇所の直前、
即ちクロ−ジャ21の手前で、ケ−ブル外径の20倍以
上の直径12を有する光ファイバケ−ブル10のル−プ
11を形成することにより、光ファイバ心線の摩擦力を
高める方法を採用してきた。
続は、図4に示すように、接続すべき光ファイバケ−ブ
ル10の端末を、その中心抗張力体5を固定金具5aに
よりクロ−ジャ21に固定のうえ、光ファイバ心線2同
志を、光ファイバ接続箱20の内部でル−プ22を形成
させた状態で、光ファイバ接続部2aのように接続す
る。この場合、光ファイバ心線2は、前記原因によりケ
−ブル10の接続端末と反対のケ−ブルの内部の方向に
移動する結果、光ファイバル−プ22の半径が小さくな
って曲げ変形が加えられたり、また固定金具5aと接触
して側圧を受ける等して、光通信に支障をきたす場合が
ある。従来は、この移動を抑制する手段として、図8に
示すように光ファイバケ−ブル10の接続箇所の直前、
即ちクロ−ジャ21の手前で、ケ−ブル外径の20倍以
上の直径12を有する光ファイバケ−ブル10のル−プ
11を形成することにより、光ファイバ心線の摩擦力を
高める方法を採用してきた。
【0004】本願発明の先行技術として、上記周知技術
の他には、一般技術水準を示すものとして実開昭60−
60713号公報、実開昭62−181907号公報、
実開平7−39004号公報、特開平7−20363号
公報に記載されているように、光ファイバケ−ブルを構
成する光ファイバ心線の移動に関する発明、考案がある
が、いづれも本願発明とは異なる光ファイバ心線の移動
原因、移動防止手段等に関するものである。
の他には、一般技術水準を示すものとして実開昭60−
60713号公報、実開昭62−181907号公報、
実開平7−39004号公報、特開平7−20363号
公報に記載されているように、光ファイバケ−ブルを構
成する光ファイバ心線の移動に関する発明、考案がある
が、いづれも本願発明とは異なる光ファイバ心線の移動
原因、移動防止手段等に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時の情報量の増大や
情報速度の増加にともない、多数の情報伝達用光ファイ
バケ−ブルが同一箇所に布設されるので、布設時に十分
な布設スペ−スを必要とする従来のル−プ11を形成す
る接続工法の採用が困難となってきた。そこで、本願発
明は、光ファイバケ−ブルのル−プ11の形成を不要と
して、狭いスペ−スでも多数の光ファイバケ−ブルを布
設可能な光ファイバケ−ブルの接続工法を提供するもの
である。
情報速度の増加にともない、多数の情報伝達用光ファイ
バケ−ブルが同一箇所に布設されるので、布設時に十分
な布設スペ−スを必要とする従来のル−プ11を形成す
る接続工法の採用が困難となってきた。そこで、本願発
明は、光ファイバケ−ブルのル−プ11の形成を不要と
して、狭いスペ−スでも多数の光ファイバケ−ブルを布
設可能な光ファイバケ−ブルの接続工法を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、円柱状スペ
−サの外周の複数のラセン状の溝内に光ファイバ心線を
収納した構造の光ファイバケ−ブルと他の光ファイバケ
−ブルとを接続する場合において、ケ−ブルの端末の接
続部の近傍の光ファイバ心線を、光損失の原因となる曲
げ歪みや側圧を与えないように一定の柔らかいプラスチ
ック材料を用いて、ケ−ブル方向に一定の所定の長さ部
分だけ固定することを特徴とする光ファイバケ−ブルの
心線固定方法である。
−サの外周の複数のラセン状の溝内に光ファイバ心線を
収納した構造の光ファイバケ−ブルと他の光ファイバケ
−ブルとを接続する場合において、ケ−ブルの端末の接
続部の近傍の光ファイバ心線を、光損失の原因となる曲
げ歪みや側圧を与えないように一定の柔らかいプラスチ
ック材料を用いて、ケ−ブル方向に一定の所定の長さ部
分だけ固定することを特徴とする光ファイバケ−ブルの
心線固定方法である。
【0007】即ち、前記各ラセン状溝の所定の部位に熱
可塑性樹脂を充填し、又は、光ファイバ心線を熱収縮チ
ュ−ブ等で束ね、熱処理した後に、前記ラセン状溝内に
収納する等することにより、前記光ファイバ心線と前記
円柱状スペ−サとを、一定の長さだけ固定して、前記光
ファイバ心線の移動を簡易かつ効果的に抑制することを
特徴とする光ファイバ心線の固定方法である。
可塑性樹脂を充填し、又は、光ファイバ心線を熱収縮チ
ュ−ブ等で束ね、熱処理した後に、前記ラセン状溝内に
収納する等することにより、前記光ファイバ心線と前記
円柱状スペ−サとを、一定の長さだけ固定して、前記光
ファイバ心線の移動を簡易かつ効果的に抑制することを
特徴とする光ファイバ心線の固定方法である。
【0008】具体的に、請求項1に記載の発明は、外周
にラセン状溝を有する円柱状スペ−サ内に光ファイバ心
線を収納した構造の光ファイバケ−ブルと他の光ファイ
バケ−ブルとを接続する場合において、前記光ファイバ
ケ−ブルの端末の近傍のそのケ−ブルの長さ方向に3m
m乃至50mmにわたり、前記光ファイバ心線と前記円
柱状スペ−サとをJISスプリング硬度が20度以上で
60度以下の熱可塑性樹脂、チュ−ブ、テ−プ等のプラ
スチック材料を用いて固定することを特徴とする光ファ
イバケ−ブルの心線固定方法である。
にラセン状溝を有する円柱状スペ−サ内に光ファイバ心
線を収納した構造の光ファイバケ−ブルと他の光ファイ
バケ−ブルとを接続する場合において、前記光ファイバ
ケ−ブルの端末の近傍のそのケ−ブルの長さ方向に3m
m乃至50mmにわたり、前記光ファイバ心線と前記円
柱状スペ−サとをJISスプリング硬度が20度以上で
60度以下の熱可塑性樹脂、チュ−ブ、テ−プ等のプラ
スチック材料を用いて固定することを特徴とする光ファ
イバケ−ブルの心線固定方法である。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記光ファイバ
心線を収納したラセン状溝の内にポリアミド樹脂等の熱
可塑性樹脂を充填することを特徴とする請求項1に記載
の光ファイバケ−ブルの心線固定方法である。
心線を収納したラセン状溝の内にポリアミド樹脂等の熱
可塑性樹脂を充填することを特徴とする請求項1に記載
の光ファイバケ−ブルの心線固定方法である。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記ラセン状溝
に収納した光ファイバ心線を熱収縮チュ−ブで束ね、熱
処理し、前記ラセン状溝内に挿入することを特徴とする
請求項1に記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法で
ある。
に収納した光ファイバ心線を熱収縮チュ−ブで束ね、熱
処理し、前記ラセン状溝内に挿入することを特徴とする
請求項1に記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法で
ある。
【0011】請求項4に記載の発明は、前記ラセン状溝
に収納した光ファイバ心線を熱収テ−プで巻き、熱処理
し、前記ラセン状溝内に挿入することを特徴とする請求
項1に記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法であ
る。
に収納した光ファイバ心線を熱収テ−プで巻き、熱処理
し、前記ラセン状溝内に挿入することを特徴とする請求
項1に記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法であ
る。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブルの心
線固定方法において、更に、光ファイバケ−ブルの長さ
方向に3mm乃至50mmにわたり、前記スペ−サの外
周に粘着テ−プを巻いて、前記スペ−サと前記光ファイ
バ心線との固定力を増強することを特徴とする光ファイ
バケ−ブルの心線固定方法である。
求項4のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブルの心
線固定方法において、更に、光ファイバケ−ブルの長さ
方向に3mm乃至50mmにわたり、前記スペ−サの外
周に粘着テ−プを巻いて、前記スペ−サと前記光ファイ
バ心線との固定力を増強することを特徴とする光ファイ
バケ−ブルの心線固定方法である。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブルの心
線固定方法において、更に、光ファイバケ−ブルの長さ
方向に3mm乃至50mmにわたり、前記スペ−サの外
周に熱収縮テ−プを巻いて熱処理し、前記スペ−サと前
記光ファイバ心線との固定力を増強することを特徴とす
る光ファイバケ−ブルの心線固定方法である。
求項4のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブルの心
線固定方法において、更に、光ファイバケ−ブルの長さ
方向に3mm乃至50mmにわたり、前記スペ−サの外
周に熱収縮テ−プを巻いて熱処理し、前記スペ−サと前
記光ファイバ心線との固定力を増強することを特徴とす
る光ファイバケ−ブルの心線固定方法である。
【0014】請求項7に記載の発明は、前記光ファイバ
心線が、テ−プ心線であることを特徴とする請求項1乃
至請求項6のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブル
の心線固定方法である。
心線が、テ−プ心線であることを特徴とする請求項1乃
至請求項6のいづれか1項に記載の光ファイバケ−ブル
の心線固定方法である。
【0015】光ファイバケ−ブルは、長距離情報伝達に
使用されるもので、製造条件、販売時の取扱い上の便宜
等からその長さに制約を受けるので、最適な長さで製造
され、販売され、布設時に接続して、使用に供される。
ところで、光ファイバケ−ブルの接続は、図4に示すよ
うに専用の接続部材である、クロ−ジャ21や、光ファ
イバ接続箱20などを用いて接続されるが、接続後に光
ファイバ心線等が、光ファイバケ−ブルの内部の方向に
移動し、前述のようにクロ−ジャ21内の固定金具5a
等と接触した状態で外部から振動などが加えられると、
急激な側圧が加えられ、通信に支障を生ずる場合があ
る。また光ファイバル−プ22の半径が小さくなると、
大きな曲げ歪みが加えられ、伝送損失が増加する場合が
ある。
使用されるもので、製造条件、販売時の取扱い上の便宜
等からその長さに制約を受けるので、最適な長さで製造
され、販売され、布設時に接続して、使用に供される。
ところで、光ファイバケ−ブルの接続は、図4に示すよ
うに専用の接続部材である、クロ−ジャ21や、光ファ
イバ接続箱20などを用いて接続されるが、接続後に光
ファイバ心線等が、光ファイバケ−ブルの内部の方向に
移動し、前述のようにクロ−ジャ21内の固定金具5a
等と接触した状態で外部から振動などが加えられると、
急激な側圧が加えられ、通信に支障を生ずる場合があ
る。また光ファイバル−プ22の半径が小さくなると、
大きな曲げ歪みが加えられ、伝送損失が増加する場合が
ある。
【0016】この解決方法として、図8に示す従来のケ
−ブルル−プ11を構成する方法では、前記のように広
い施工スペ−スがなければ、接続できない。
−ブルル−プ11を構成する方法では、前記のように広
い施工スペ−スがなければ、接続できない。
【0017】そこで、本願発明者は、種々試行錯誤の結
果、光損失を生じないように比較的柔らかいプラスチッ
ク材料を用いて、光ファイバ心線の一部を円柱状スペ−
サに固定する方法、即ち光ファイバケ−ブルの長さ方向
に3mm乃至50mm程度だけ、ポリアミド樹脂などの
熱可塑性樹脂を、円柱状スペ−サ内の各ラセン状溝内の
所定の箇所に充填、固化させたり、又は熱収縮チューブ
などで光ファイバ心線を束ね熱処理後に、ラセン状溝に
挿入したりするだけで、極めて簡易かつ効果的に光ファ
イバ心線と前記スペ−サとを光学特性に支障を与えるこ
となく固定して、光ファイバ心線の移動を抑制すること
が出来ることを見いだしたものである。
果、光損失を生じないように比較的柔らかいプラスチッ
ク材料を用いて、光ファイバ心線の一部を円柱状スペ−
サに固定する方法、即ち光ファイバケ−ブルの長さ方向
に3mm乃至50mm程度だけ、ポリアミド樹脂などの
熱可塑性樹脂を、円柱状スペ−サ内の各ラセン状溝内の
所定の箇所に充填、固化させたり、又は熱収縮チューブ
などで光ファイバ心線を束ね熱処理後に、ラセン状溝に
挿入したりするだけで、極めて簡易かつ効果的に光ファ
イバ心線と前記スペ−サとを光学特性に支障を与えるこ
となく固定して、光ファイバ心線の移動を抑制すること
が出来ることを見いだしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態としては、既に
述べたように、光ファイバ心線2を円柱状スペ−サ3
に、熱可塑性樹脂等の接着剤を利用して接着力により固
定する形態と、プラスチックチュ−ブ、テ−プ等を用い
て光ファイバ心線を束ね円柱状スペ−サ3のラセン状溝
に挿入して摩擦力により固定する形態、更に、これらに
加えて円柱状スペ−サ3のこれら固定部分の円周上に粘
着テ−プを巻いて、テ−プの粘着力により上記固定力を
補強する形態とがある。以下、添付図面を参照しながら
本願発明の実施例を詳細に説明する。なお、図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
述べたように、光ファイバ心線2を円柱状スペ−サ3
に、熱可塑性樹脂等の接着剤を利用して接着力により固
定する形態と、プラスチックチュ−ブ、テ−プ等を用い
て光ファイバ心線を束ね円柱状スペ−サ3のラセン状溝
に挿入して摩擦力により固定する形態、更に、これらに
加えて円柱状スペ−サ3のこれら固定部分の円周上に粘
着テ−プを巻いて、テ−プの粘着力により上記固定力を
補強する形態とがある。以下、添付図面を参照しながら
本願発明の実施例を詳細に説明する。なお、図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0019】
【実施例】第1の実施例について説明する。図1は、本
実施例に用いる光ファイバ心線の固定部分の、光ファイ
バケ−ブルの横断面を示す図である。図2は、本実施例
の対象とする光ファイバケ−ブルの横断面を示す図であ
る。図3は、本実施例による光ファイバ心線の固定部分
の、光ファイバケ−ブルの側面を示す図である。図4
は、本実施例による心線固定方法を用いて光ファイバケ
−ブルを接続した状態を示す図である。
実施例に用いる光ファイバ心線の固定部分の、光ファイ
バケ−ブルの横断面を示す図である。図2は、本実施例
の対象とする光ファイバケ−ブルの横断面を示す図であ
る。図3は、本実施例による光ファイバ心線の固定部分
の、光ファイバケ−ブルの側面を示す図である。図4
は、本実施例による心線固定方法を用いて光ファイバケ
−ブルを接続した状態を示す図である。
【0020】本実施例で用いる光ファイバケ−ブルを図
2に基づいて説明すると、シ−ス1は、外部被覆で、光
ファイバケ−ブルを外界から保護する機能を有し、外径
21mmである。円柱状スペ−サ3は、表面に5本の、
光ファイバ心線を収納するためのラセン状溝3aを有す
る円柱状の線状体で、中心部に張力を分担する中心抗張
力体5を有する。この円柱状スペ−サ3の材料はポリエ
チレンで、直径は15mm、ラセン状溝の幅は1.5m
m、深さは2.5mm、ラセンのピッチは500mmで
ある。光ファイバ心線2として、本実施例では複数本の
光ファイバを水平に並べて紫外線硬化樹脂で被覆し、幅
1.1mm、厚さ0.4mmの形状とした光ファイバテ
−プ心線を用い、前記の各ラセン状溝3a内に5本ずつ
収納した。
2に基づいて説明すると、シ−ス1は、外部被覆で、光
ファイバケ−ブルを外界から保護する機能を有し、外径
21mmである。円柱状スペ−サ3は、表面に5本の、
光ファイバ心線を収納するためのラセン状溝3aを有す
る円柱状の線状体で、中心部に張力を分担する中心抗張
力体5を有する。この円柱状スペ−サ3の材料はポリエ
チレンで、直径は15mm、ラセン状溝の幅は1.5m
m、深さは2.5mm、ラセンのピッチは500mmで
ある。光ファイバ心線2として、本実施例では複数本の
光ファイバを水平に並べて紫外線硬化樹脂で被覆し、幅
1.1mm、厚さ0.4mmの形状とした光ファイバテ
−プ心線を用い、前記の各ラセン状溝3a内に5本ずつ
収納した。
【0021】光ファイバテ−プ心線2の固定は、図3に
示すように、接続すべき光ファイバケ−ブル10の端末
部の、シ−ス1とその内側に巻かれている押え巻き4を
剥離し、光ファイバテ−プ心線2が押え巻き4から露出
し始めた位置に、ケ−ブルの長さ方向に5mmだけ市販
のポリアミド樹脂を、5本の各ラセン状溝3aに加熱注
入し、光ファイバテ−プ心線2とラセン状溝3aとを固
定する。この固定部分の横断面を図1のポリアミド樹脂
固定部6に、また、側面からみた状態を図3、図4のポ
リアミド樹脂固定部6に、それぞれ示す。この場合、図
1に示すように、ラセン状溝3aの内部は、光ファイバ
テ−プ心線2のすき間にポリアミド樹脂が充填され、か
つ上部に若干盛り上がった状態となっている。 固
定後のポリアミド樹脂の硬度は、光ファイバ心線2の光
損失に影響しないように、十分低いものとし、先端が一
定の形状を有する棒状体を一定の力で押しつけて、その
凹みの程度で判定するJISスプリング硬度で約30度
とした。
示すように、接続すべき光ファイバケ−ブル10の端末
部の、シ−ス1とその内側に巻かれている押え巻き4を
剥離し、光ファイバテ−プ心線2が押え巻き4から露出
し始めた位置に、ケ−ブルの長さ方向に5mmだけ市販
のポリアミド樹脂を、5本の各ラセン状溝3aに加熱注
入し、光ファイバテ−プ心線2とラセン状溝3aとを固
定する。この固定部分の横断面を図1のポリアミド樹脂
固定部6に、また、側面からみた状態を図3、図4のポ
リアミド樹脂固定部6に、それぞれ示す。この場合、図
1に示すように、ラセン状溝3aの内部は、光ファイバ
テ−プ心線2のすき間にポリアミド樹脂が充填され、か
つ上部に若干盛り上がった状態となっている。 固
定後のポリアミド樹脂の硬度は、光ファイバ心線2の光
損失に影響しないように、十分低いものとし、先端が一
定の形状を有する棒状体を一定の力で押しつけて、その
凹みの程度で判定するJISスプリング硬度で約30度
とした。
【0022】ポリアミド樹脂による円柱状スペ−サ3へ
の固定の強さ(以下、固定力という。)を確認するため
に、図2に示す光ファイバケ−ブル10を5m用意し、
一方の端末の5つの各ラセン状溝3aのそれぞれについ
て、収納、固定した光ファイバテ−プ心線5本に引っ張
り応力を加え、円柱状スペーサ3から剥離するのに要す
る最大の応力を測定し、平均値を求めた結果3000グ
ラム/(5m・1ラセン状溝)(以下、単に「グラム」
という。)であった。また、光ファイバ心線2を円柱状
スペーサ3に固定しない場合についても、同条件で摩擦
力による引っ張り応力の測定を行なったところ40グラ
ムとわずかであった。従って、前者との差、即ちポリア
ミド樹脂による正味の固定力は、2960グラムとな
る。これら結果を、表1のポリアミド樹脂(実施例1)
欄に示す。
の固定の強さ(以下、固定力という。)を確認するため
に、図2に示す光ファイバケ−ブル10を5m用意し、
一方の端末の5つの各ラセン状溝3aのそれぞれについ
て、収納、固定した光ファイバテ−プ心線5本に引っ張
り応力を加え、円柱状スペーサ3から剥離するのに要す
る最大の応力を測定し、平均値を求めた結果3000グ
ラム/(5m・1ラセン状溝)(以下、単に「グラム」
という。)であった。また、光ファイバ心線2を円柱状
スペーサ3に固定しない場合についても、同条件で摩擦
力による引っ張り応力の測定を行なったところ40グラ
ムとわずかであった。従って、前者との差、即ちポリア
ミド樹脂による正味の固定力は、2960グラムとな
る。これら結果を、表1のポリアミド樹脂(実施例1)
欄に示す。
【0023】
【表1】
【0024】次に、従来法による固定力を測定するた
め、図2に示す光ファイバケ−ブルを5m用意し、直径
21mmの20倍の直径420mmのル−プとし、各ラ
セン状溝3aについて、収納されている5本の光ファイ
バ心線2を引き抜くに要する力を測定し、平均値を求め
た。結果は、表1のケーブルループ(比較例)欄に示す
ように600グラムであり、従って正味560グラムで
あった。
め、図2に示す光ファイバケ−ブルを5m用意し、直径
21mmの20倍の直径420mmのル−プとし、各ラ
セン状溝3aについて、収納されている5本の光ファイ
バ心線2を引き抜くに要する力を測定し、平均値を求め
た。結果は、表1のケーブルループ(比較例)欄に示す
ように600グラムであり、従って正味560グラムで
あった。
【0025】表1より、従来法による固定力は、正味5
60グラムであるのに対し、本実施例のポリアミド樹脂
による固定力は正味2940グラムと、従来の5倍も優
れた結果を得ることが出来た。
60グラムであるのに対し、本実施例のポリアミド樹脂
による固定力は正味2940グラムと、従来の5倍も優
れた結果を得ることが出来た。
【0026】テ−プ心線2をポリアミド樹脂で固定した
ことによる、光学損失への影響については、前記5mの
光ファイバケ−ブルの他端より、1.55μmの光を入
射させ、光ファイバ心線を固定した側の端末部の光ファ
イバ心線に、測定用光ファイバ心線を接続し、パワ−メ
−タにより光損失を測定した。 固定部分6の前後で光
損失は0dBであり、ポリアミド樹脂を用いて固定する
ことによる光学特性への影響はないことを確認した。
ことによる、光学損失への影響については、前記5mの
光ファイバケ−ブルの他端より、1.55μmの光を入
射させ、光ファイバ心線を固定した側の端末部の光ファ
イバ心線に、測定用光ファイバ心線を接続し、パワ−メ
−タにより光損失を測定した。 固定部分6の前後で光
損失は0dBであり、ポリアミド樹脂を用いて固定する
ことによる光学特性への影響はないことを確認した。
【0027】また、本実施例による光ファイバ心線2の
固定部分6の使用環境下での健全性を確認するために、
前記5mの光ファイバケ−ブルの他端に、ケ−ブルの内
側方向へ作用する力の上限と推定される600グラムの
力を加えた状態で、ヒ−トサイクルを加え、強度的にも
光学的にも問題ないことを確認した。即ち、光ファイバ
ケ−ブルの健全性の実証試験条件として認められてい
る、−20℃〜+60℃の使用環境温度範囲で、上下限
に各2時間放置する過程を100回繰り返すヒ−トサイ
クル試験を行い、テ−プ心線2の移動の有無を調べた
が、全く移動は認めれなかった。また、固定部分の劣化
等に起因する光損失の上昇も観測できなかった。
固定部分6の使用環境下での健全性を確認するために、
前記5mの光ファイバケ−ブルの他端に、ケ−ブルの内
側方向へ作用する力の上限と推定される600グラムの
力を加えた状態で、ヒ−トサイクルを加え、強度的にも
光学的にも問題ないことを確認した。即ち、光ファイバ
ケ−ブルの健全性の実証試験条件として認められてい
る、−20℃〜+60℃の使用環境温度範囲で、上下限
に各2時間放置する過程を100回繰り返すヒ−トサイ
クル試験を行い、テ−プ心線2の移動の有無を調べた
が、全く移動は認めれなかった。また、固定部分の劣化
等に起因する光損失の上昇も観測できなかった。
【0028】なお、本実施例では、ポリアミド樹脂の固
定後の硬度をJISスプリング硬度で30度としたが、
これに限るものでなく、20度乃至60度の範囲であれ
ば光学特性に影響を生じない。但し、この下限では強度
が若干低下する点で、上限では光学特性に影響が出始め
る点で、望ましくはJISスプリング硬度で30度乃至
50度の範囲がよい。なお、本実施例では、ラセン状溝
3aが5本の円柱状スペーサを有する光ファイバケ−ブ
ルを用いたが、これに限定されるものでなく、ラセン状
溝3aが5本より多くても、少なくてもよい。また、本
実施例では、光ファイバテ−プ心線2を用いたが、これ
に限定されるものでなく、複数又は単数の光ファイバの
心線、即ち光ファイバのクラッドの表面に紫外線硬化樹
脂を塗布した状態の光ファイバであってもよい。また、
本実施例では、各ラセン状溝3aの収納容量である5本
のテ−プ心線2を各ラセン状溝3aに収納するケ−スを
採用したが、これに限定されるものでなく、これより少
ない光ファイバテープ心線2を収納する場合であっても
よい。
定後の硬度をJISスプリング硬度で30度としたが、
これに限るものでなく、20度乃至60度の範囲であれ
ば光学特性に影響を生じない。但し、この下限では強度
が若干低下する点で、上限では光学特性に影響が出始め
る点で、望ましくはJISスプリング硬度で30度乃至
50度の範囲がよい。なお、本実施例では、ラセン状溝
3aが5本の円柱状スペーサを有する光ファイバケ−ブ
ルを用いたが、これに限定されるものでなく、ラセン状
溝3aが5本より多くても、少なくてもよい。また、本
実施例では、光ファイバテ−プ心線2を用いたが、これ
に限定されるものでなく、複数又は単数の光ファイバの
心線、即ち光ファイバのクラッドの表面に紫外線硬化樹
脂を塗布した状態の光ファイバであってもよい。また、
本実施例では、各ラセン状溝3aの収納容量である5本
のテ−プ心線2を各ラセン状溝3aに収納するケ−スを
採用したが、これに限定されるものでなく、これより少
ない光ファイバテープ心線2を収納する場合であっても
よい。
【0029】また、本実施例では、ポリアミド樹脂によ
りテ−プ心線2をケ−ブルの長さ方向に5mmだけ固定
したが、これに限られるものでなく、3mm乃至50m
mの範囲で固定しても有効である。但し、下限は3mm
程度でも、固定力は十分であるが作業が困難となり、上
限は、図3に示すように押え巻き4の末端から円柱状ス
ペ−サ3の末端まで通常50mm程度あり、この範囲で
固定できるが、望ましくは3mm乃至40mmの範囲が
よい。
りテ−プ心線2をケ−ブルの長さ方向に5mmだけ固定
したが、これに限られるものでなく、3mm乃至50m
mの範囲で固定しても有効である。但し、下限は3mm
程度でも、固定力は十分であるが作業が困難となり、上
限は、図3に示すように押え巻き4の末端から円柱状ス
ペ−サ3の末端まで通常50mm程度あり、この範囲で
固定できるが、望ましくは3mm乃至40mmの範囲が
よい。
【0030】第2の実施例について、図5に基づいて説
明する。本実施例は、第1の実施例のポリアミド樹脂に
よる固定部分6の上に更に、粘着テ−プ9を巻いて、円
柱状スペ−サ3への固定力を補強するケ−スである。粘
着テ−プ9は、厚さ0.3mm、幅5mmのポリエチレ
ンベ−スにゴム系の接着剤をコ−トしたもので、JIS
スプリング硬度は40と比較的柔らかいものを採用し
た。本実施例は、この粘着テ−プ9をポリアミド樹脂に
よる固定部分6の上に2周だけ巻き付けたものである。
実施例1と同条件で、光ファイバテープ心線2の引抜き
に要する力と光損失を測定した。これを表1のポリアミ
ド樹脂(実施例2)欄に示すように円柱状スペ−サ3へ
の固定力が約20%程度増加した。また、光損失の増加
も全く無いことを確認した。
明する。本実施例は、第1の実施例のポリアミド樹脂に
よる固定部分6の上に更に、粘着テ−プ9を巻いて、円
柱状スペ−サ3への固定力を補強するケ−スである。粘
着テ−プ9は、厚さ0.3mm、幅5mmのポリエチレ
ンベ−スにゴム系の接着剤をコ−トしたもので、JIS
スプリング硬度は40と比較的柔らかいものを採用し
た。本実施例は、この粘着テ−プ9をポリアミド樹脂に
よる固定部分6の上に2周だけ巻き付けたものである。
実施例1と同条件で、光ファイバテープ心線2の引抜き
に要する力と光損失を測定した。これを表1のポリアミ
ド樹脂(実施例2)欄に示すように円柱状スペ−サ3へ
の固定力が約20%程度増加した。また、光損失の増加
も全く無いことを確認した。
【0031】なお、本実施例においては、各ラセン状溝
3aに5本のテ−プ心線を収納した光ファイバケ−ブル
を用いたが、これに限定されるものでなく、これより少
なくてもよい。但し、この場合、粘着テ−プ9をまいて
もラセン状溝3aに収納した光ファイバテープ心線2に
接触することが出来ず補強の効果を発揮出来ないので、
円柱状スペ−サ3の上に粘着テ−プ9を比較的ゆるく巻
いたのち、柔らかい材料から成るシ−ト等を介して外部
から適当に加圧して、ラセン状溝3aの内部に収納した
ポリアミド樹脂で固めたテ−プ心線2に粘着テ−プ9を
接触させることにより、接着、固定することが望まし
い。また、予め固定部分のラセン状溝の底を、適当な材
料を充填などして底上げする方法を用いてもよい。ま
た、本実施例においては、円柱状スペ−サ3の上に粘着
テ−プ9を巻いて固定力を補強したが、これに限るもの
でなく、ポリエチレンなどの硬度の低い材料から成る熱
収縮テ−プ等を巻いて熱処理しても同様な効果が得られ
る。
3aに5本のテ−プ心線を収納した光ファイバケ−ブル
を用いたが、これに限定されるものでなく、これより少
なくてもよい。但し、この場合、粘着テ−プ9をまいて
もラセン状溝3aに収納した光ファイバテープ心線2に
接触することが出来ず補強の効果を発揮出来ないので、
円柱状スペ−サ3の上に粘着テ−プ9を比較的ゆるく巻
いたのち、柔らかい材料から成るシ−ト等を介して外部
から適当に加圧して、ラセン状溝3aの内部に収納した
ポリアミド樹脂で固めたテ−プ心線2に粘着テ−プ9を
接触させることにより、接着、固定することが望まし
い。また、予め固定部分のラセン状溝の底を、適当な材
料を充填などして底上げする方法を用いてもよい。ま
た、本実施例においては、円柱状スペ−サ3の上に粘着
テ−プ9を巻いて固定力を補強したが、これに限るもの
でなく、ポリエチレンなどの硬度の低い材料から成る熱
収縮テ−プ等を巻いて熱処理しても同様な効果が得られ
る。
【0032】第3の実施例について、図6に基づいて説
明する。本実施例は、各ラセン状溝3aに収納した5本
の光ファイバテ−プ心線2の所定の部分を熱収縮チュ−
ブ7で束ね、熱処理したのち、元のラセン状溝3aの位
置に挿入するものである。用いた熱収縮チュ−ブとして
は、0.2mmの厚さで半径1.0mmのポリエチレン
のチュ−ブで、JISスプリング硬度は50と比較的柔
らかいものを採用した。このチュ−ブを5本の光ファイ
バテ−プ心線に通し、ヘアドライアで熱処理し、幅1.
3mm、高さ2.8mmのサイズで、熱収縮チュ−ブで
被覆した部分の長さが5mm程度のテ−プ心線2の束と
なるようにした後に、元のラセン状溝3aの位置に挿入
した。
明する。本実施例は、各ラセン状溝3aに収納した5本
の光ファイバテ−プ心線2の所定の部分を熱収縮チュ−
ブ7で束ね、熱処理したのち、元のラセン状溝3aの位
置に挿入するものである。用いた熱収縮チュ−ブとして
は、0.2mmの厚さで半径1.0mmのポリエチレン
のチュ−ブで、JISスプリング硬度は50と比較的柔
らかいものを採用した。このチュ−ブを5本の光ファイ
バテ−プ心線に通し、ヘアドライアで熱処理し、幅1.
3mm、高さ2.8mmのサイズで、熱収縮チュ−ブで
被覆した部分の長さが5mm程度のテ−プ心線2の束と
なるようにした後に、元のラセン状溝3aの位置に挿入
した。
【0033】光ファイバ心線2の円柱状スペ−サ3aへ
の固定力を、前記と同様な方法で測定したところ、表1
の熱収縮チューブ(実施例3)に示すように、正味14
60グラムと、従来法の560グラムと比較して、3倍
弱の固定力を得ることが出来た。 固定部7の光損失
は、実施例1、2と同様0dBと問題なかった。またヒ
−トサイクル試験の結果も、実施例1、2と同様良好で
あった。
の固定力を、前記と同様な方法で測定したところ、表1
の熱収縮チューブ(実施例3)に示すように、正味14
60グラムと、従来法の560グラムと比較して、3倍
弱の固定力を得ることが出来た。 固定部7の光損失
は、実施例1、2と同様0dBと問題なかった。またヒ
−トサイクル試験の結果も、実施例1、2と同様良好で
あった。
【0034】なお、本実施例では熱収縮チュ−ブを用い
たが、熱収縮テ−プを用いることも出来る。用いた熱収
縮テープとしては、0.2mmの厚さで幅7mmのポリ
エチレン熱収縮テープで、JISスプリング硬度は50
と比較的柔らかいものを採用した。同様に、5本の光フ
ァイバテープ心線をこの熱収縮テープで2周巻いた後、
ヘアドライアで熱処理し、幅1.3mm、高さ2.8m
mのサイズで、熱収縮テ−プで被覆した部分の長さが5
mm程度のサイズのテ−プ心線2の束となるようにした
後、ラセン状溝3aに挿入した。光ファイバ心線2の円
柱状スペ−サ3aへの固定力を、同様な方法で測定した
ところ、表1の熱収縮チューブ(実施例3)欄の括弧内
に示すように、正味1210グラムと、従来法の正味5
60グラムと比較して、3倍弱の値を得ることが出来
た。固定部7の光損失は、実施例1、2と同様0dBと
問題なかった。またヒ−トサイクル試験の結果も、実施
例1、2と同様良好であった。
たが、熱収縮テ−プを用いることも出来る。用いた熱収
縮テープとしては、0.2mmの厚さで幅7mmのポリ
エチレン熱収縮テープで、JISスプリング硬度は50
と比較的柔らかいものを採用した。同様に、5本の光フ
ァイバテープ心線をこの熱収縮テープで2周巻いた後、
ヘアドライアで熱処理し、幅1.3mm、高さ2.8m
mのサイズで、熱収縮テ−プで被覆した部分の長さが5
mm程度のサイズのテ−プ心線2の束となるようにした
後、ラセン状溝3aに挿入した。光ファイバ心線2の円
柱状スペ−サ3aへの固定力を、同様な方法で測定した
ところ、表1の熱収縮チューブ(実施例3)欄の括弧内
に示すように、正味1210グラムと、従来法の正味5
60グラムと比較して、3倍弱の値を得ることが出来
た。固定部7の光損失は、実施例1、2と同様0dBと
問題なかった。またヒ−トサイクル試験の結果も、実施
例1、2と同様良好であった。
【0035】第4の実施例について、図7に基づいて説
明する。本実施例は、第3の実施例のテ−プ心線2の固
定部分7の上に更に、粘着テ−プ9を巻いて、円柱状ス
ペ−サ3への固定力を補強するケ−スである。粘着テ−
プ9は、実施例2で用いたものと同ものを用いた。本実
施例は、この粘着テ−プ9を、第3の実施例の熱収縮チ
ュ−ブによる固定部分7を含む円柱状スペ−サ3aの円
周上に2周だけ巻き付けたものである。表1の熱収縮チ
ューブ(実施例4)欄に示すように、円柱状スペ−サ3
aへの固定力が増加したことは勿論、光損失の増加も全
く無い事を確認した。またヒ−トサイクル試験の結果
も、実施例1、2、3と同様良好であった。
明する。本実施例は、第3の実施例のテ−プ心線2の固
定部分7の上に更に、粘着テ−プ9を巻いて、円柱状ス
ペ−サ3への固定力を補強するケ−スである。粘着テ−
プ9は、実施例2で用いたものと同ものを用いた。本実
施例は、この粘着テ−プ9を、第3の実施例の熱収縮チ
ュ−ブによる固定部分7を含む円柱状スペ−サ3aの円
周上に2周だけ巻き付けたものである。表1の熱収縮チ
ューブ(実施例4)欄に示すように、円柱状スペ−サ3
aへの固定力が増加したことは勿論、光損失の増加も全
く無い事を確認した。またヒ−トサイクル試験の結果
も、実施例1、2、3と同様良好であった。
【0036】なお、前記第4の実施例では、光ファイバ
テ−プ心線2を熱収縮チューブを用いて固定した場合に
ついて実施したが、熱収縮テープを用いた場合であって
も、表1の熱収縮チューブ(実施例4)欄の括弧内に結
果の1例を示すように、同様に良好な結果が得られるこ
とを確認した。
テ−プ心線2を熱収縮チューブを用いて固定した場合に
ついて実施したが、熱収縮テープを用いた場合であって
も、表1の熱収縮チューブ(実施例4)欄の括弧内に結
果の1例を示すように、同様に良好な結果が得られるこ
とを確認した。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、光ファイバケ−ブルの接続端末の近傍の光ファイバ
心線を、一定の柔らかいプラスチック材料を用いて光学
特性に影響を与えることなく光ファイバケ−ブルに固定
して、光ファイバ心線の移動を簡易かつ効果的に抑制す
ることにより、実績ある従来のケ−ブルル−プを構成す
る心線固定方法に比較して、同等以上の固定力があり、
かつ狭い施工スペ−スで多数の光ファイバケ−ブルを布
設可能となる。
ば、光ファイバケ−ブルの接続端末の近傍の光ファイバ
心線を、一定の柔らかいプラスチック材料を用いて光学
特性に影響を与えることなく光ファイバケ−ブルに固定
して、光ファイバ心線の移動を簡易かつ効果的に抑制す
ることにより、実績ある従来のケ−ブルル−プを構成す
る心線固定方法に比較して、同等以上の固定力があり、
かつ狭い施工スペ−スで多数の光ファイバケ−ブルを布
設可能となる。
【0038】
【図1】本願発明による光ファイバ心線の固定部分の横
断面を示す図である。
断面を示す図である。
【図2】本願発明の対象となる、光ファイバケ−ブルの
横断面を示す図である。
横断面を示す図である。
【図3】本願発明による光ファイバ心線の固定部分の側
面を示す図である。
面を示す図である。
【図4】本願発明の心線固定方法を用いて光ファイバケ
−ブルを接続した状態を示す図である。
−ブルを接続した状態を示す図である。
【図5】本願発明の他の固定方法による光ファイバ心線
の固定部分の横断面を示す図である。
の固定部分の横断面を示す図である。
【図6】本願発明の他の固定方法による光ファイバ心線
の固定部分の横断面を示す図である。
の固定部分の横断面を示す図である。
【図7】本願発明の他の固定方法による光ファイバ心線
の固定部分の横断面を示す図である。
の固定部分の横断面を示す図である。
【図8】従来技術による光ファイバ心線の固定方法を示
す図である。
す図である。
1:シ−ス 2:光ファイバ心線 2a:光ファイバ心線接続部 2c:光ファイバ接続チュ−ブ 3:円柱状スペ−サ 3a:ラセン状溝 4:押え巻き 5:中心抗張力体 5a:固定金具 6:ポリアミド樹脂 7:熱収縮チュ−ブ 8:熱収縮テ−プ 9:粘着テープ 10:光ファイバケ−ブル 11:光ファイバケ−ブルル−プ11 12:ケ−ブルル−プ直径 20:光ファイバ接続箱 21:クロ−ジャ 22:光ファイバル−プ
Claims (7)
- 【請求項1】 外周にラセン状溝を有する円柱状スペ−
サ内に光ファイバ心線を収納した構造の光ファイバケ−
ブルと他の光ファイバケ−ブルとを接続する場合におい
て、前記光ファイバケ−ブルの端末の近傍のケ−ブルの
長さ方向に3mm乃至50mmにわたり、前記光ファイ
バ心線と前記円柱状スペ−サとをJISスプリング硬度
が20度以上で60度以下の熱可塑性樹脂、チュ−ブ、
テ−プ等のプラスチック材料を用いて固定することを特
徴とする光ファイバケ−ブルの心線固定方法 - 【請求項2】 前記光ファイバ心線を固定する熱可塑性
樹脂としてポアミド樹脂を用いてラセン状溝内に充填す
ることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケ−ブ
ルの心線固定方法 - 【請求項3】 前記ラセン状溝に収納した光ファイバ心
線を熱収縮チュ−ブで束ね、熱処理し、前記ラセン状溝
内に挿入することを特徴とする請求項1に記載の光ファ
イバケ−ブルの心線固定方法 - 【請求項4】 前記ラセン状溝に収納した光ファイバ心
線を熱収テ−プで巻いて束ね、熱処理し、前記ラセン状
溝内に挿入することを特徴とする請求項1に記載の光フ
ァイバケ−ブルの心線固定方法 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいづれか1項に
記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法において、更
に、光ファイバケ−ブルの長さ方向に3mm乃至50m
mにわたり、前記スペ−サの外周に粘着テ−プを巻い
て、前記スペ−サと前記光ファイバ心線との固定力を補
強することを特徴とする光ファイバケ−ブルの心線固定
方法 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいづれか1項に
記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法において、更
に、光ファイバケ−ブルの長さ方向に3mm乃至50m
mにわたり、前記スペ−サの外周に熱収縮テ−プを巻い
て熱処理し、前記スペ−サと前記光ファイバ心線との固
定力を補強することを特徴とする光ファイバケ−ブルの
心線固定方法 - 【請求項7】 前記光ファイバ心線が、テ−プ心線であ
ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいづれか1
項に記載の光ファイバケ−ブルの心線固定方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8011696A JP2867939B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 光ファイバケーブルの心線固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8011696A JP2867939B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 光ファイバケーブルの心線固定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09203833A JPH09203833A (ja) | 1997-08-05 |
JP2867939B2 true JP2867939B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=11785209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8011696A Expired - Fee Related JP2867939B2 (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 光ファイバケーブルの心線固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2867939B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4087579B2 (ja) * | 2001-05-07 | 2008-05-21 | 三菱電線工業株式会社 | 光ファイバーケーブルの端末構造および光ファイバーケーブル端末部の製造方法 |
JP7033364B1 (ja) * | 2020-12-16 | 2022-03-10 | 株式会社Spiエンジニアリング | 内視鏡 |
CN117130116B (zh) * | 2023-09-14 | 2024-03-29 | 宏安集团有限公司 | 一种具有弹性包布外护层的光纤带光缆 |
-
1996
- 1996-01-26 JP JP8011696A patent/JP2867939B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09203833A (ja) | 1997-08-05 |
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