JP2867287B2 - アイオノマー組成物 - Google Patents

アイオノマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加工性、柔軟性、耐油性に優れたアイオノ
マー組成物に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー
は種々の優れた特性を有するユニークな樹脂として知ら
れている。このアイオノマーに柔軟性や弾性を付与する
ために種々のエラストマーを配合することが知られてお
り、特にカルボキシル基を有するエラストマーを配合す
ると、金属イオン架橋を有する特徴のある組成物が得ら
れる。このような金属イオン架橋を有する組成物の引張
特性を改善するため、エポキシ化大豆油、エポキシ化天
然ゴムのような多官能性エポキシ橋かけ剤で動的に架橋
し、共有結合を生ぜしめる方法が特開昭63−159437号で
提案されている。この提案においては、同時に耐油性の
向上も認められるが、十分な改善を達成するためには、
多くの場合、少なからず加工性や柔軟性を犠牲にする必
要があった。換言すれば、この提案に具体的に開示され
ている方法では、加工性、柔軟性、耐油性のバランスの
取れた組成物を得ることが容易ではなかった。
〔発明の目的〕
本発明者らは、アイオノマーとカルボキシル基を有す
るエラストマーからなる柔軟性、弾性を有する組成物に
おいて、加工性や柔軟性をそれほど犠牲にする異なく耐
油性を改善する方法について検討を行った。その結果グ
リシジル基含有オレフィン共重合体で変性することによ
ってその目的が達成できることがわかった。従って本発
明の目的は加工性、柔軟性及び耐油性の優れたアイオノ
マー組成物を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、少なくとも一部が金属イオンで中和されて
いるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体とカルボキシ
ル基含有エラストマーとからなる組成物であって、その
100重量部に対し、0.1〜20重量部のグリシジル基含有オ
レフィン共重合体により架橋されていることを特徴とす
るアイオノマー組成物である。
本発明で用いられるエチレン−不飽和カルボン酸共重
合体は、エチレンと不飽和カルボン酸及び任意成分とし
てその他不飽和化合物を含む共重合体である。ここに不
飽和カルボン酸としては、炭素数3〜8程度のものが好
ましく、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステル等が用いられる。こ
れらの不飽和カルボン酸のうちで、アクリル酸、メタク
リル酸が特に好ましく用いられる。このような不飽和カ
ルボン酸は、ランダム共重合されていてもよく、あるい
はグラフト共重合されたものでもよいが、分散性の点か
らは、ランダム共重合されたものがよい。また共重合体
の任意成分として、第3成分であるその他不飽和化合物
としては、不飽和カルボン酸のエステル、飽和カルボン
酸のアルケニルエステル等が挙げられ、より具体的に
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、酢酸ビニル等を例示することができる。これらエチ
レン−不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレン含
有量が40〜99重量%、好ましくは50〜98重量%、また不
飽和カルボン酸は1〜50重量%、好ましくは2〜40重量
%の量で存在していることが望ましい。エチレン−不飽
和カルボン酸共重合体が第3成分を含む場合には、第3
成分は50重量%まで、好ましくは40重量%までの量で存
在させることができる。このような第3成分の存在は柔
軟性の付与に効果的であるが、耐油性を損なう方向にあ
るので、所望する物性により、適宜選択されるべきであ
る。このようなエチレン−不飽和カルボン酸共重合体と
しては、190℃、2160g荷重で測定したメルトフローレー
ト(MFR)が0.01〜1000g/10分、特に0.1〜200g/10分の
ものを使用するのが好ましい。
本発明で用いられるカルボキシル基含有エラストマー
は、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合ゴムなどのジエン系ゴムにおいて、重合時に
アクリル酸、メタクリル酸のような不飽和カルボン酸を
共重合せしめてカルボキシル基を含有させたものを代表
例としてあげることができる。不飽和カルボン酸の含有
量は1〜20重量%、特に2〜15重量%程度のものが好適
である。特に耐油性のよい組成物を得るためにはカルボ
キシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンを使用する
のが好ましい。またそのゴム中のアクリロニトリル含有
量としては15〜50重量%、特に20〜40重量%のものが好
ましい。
本発明の組成物は、前述したエチレン−不飽和カルボ
ン酸共重合体とカルボキシル基含有エラストマーから成
り、かつこれらの少なくとも一部は金属イオンにより中
和されている。上記共重合体とエラストマーの配合比率
は任意に換えることができるが、引張特性や柔軟性等の
バランスを考慮すると、共重合体40〜90重量部、好まし
くは50〜80重量部に対しエラストマー60〜10重量部、好
ましくは50〜20重量部である。金属イオンは、共重合体
とエラストマーの配合の前に、いずれか一方あるいは双
方に含有せしめておいてもよく、あるいは配合後に含有
させてもよい。勿論、金属イオンを両者の配合前にいず
れか一方あるいは双方に含有させておき、両者の配合後
に追加の金属イオンを含有せしめる方法を採用してもよ
い。いずれの方法を作用するにせよ組成物中の全カルボ
キシル基の1〜95%、好ましくは5〜80%が金属イオン
で中和されていることが望ましい。金属イオンとして
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウム、亜鉛、アルミニウムなどの1〜3価の金属
が望ましい。このような金属イオンは2種以上併用して
も差し支えない。
本発明の組成物は、上述したように少なくとも一部が
金属イオンで中和されている共重合体とエラストマーか
ら成る組成物をさらに少量のグリシジル基含有オレフィ
ン共重合体により架橋することによって得られる。グリ
シジル基含有オレフィン共重合体としては特にα−オレ
フィンとグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタ
アクリレート〔以下グリシジル(メタ)アクリレートと
言う〕またはグリシジルエーテルとの共重合体が好適で
ある。α−オレフィンとしては炭素数が2〜8個のα−
オレフィンが好ましい。その例としてエチレン、プロピ
レン、ブテン−1等が挙げられる。グリシジル(メタ)
アクリレート及びグリシジルエーテルとしては、グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニル
グリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−
メチルアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。この
ようなオレフィン共重合体を構成する単量体は2成分で
ある必要はなくオレフィン、エポキシ基含有単量体の他
に、単量体成分として不飽和カルボン酸エステル、ビニ
ルエステル等の第3成分を含むことができる。これらは
例えば先にエチレン−不飽和カルボン酸共重合体の第3
成分として例示したようなものを挙げることができる。
第3成分を含む場合の方が組成物の柔軟性、加工性等が
優れるが、あまり多いと耐油性が損なわれるので所望物
性に応じ適量調節されるべきである。これらの共重合体
としては、例えばオレフィン含有量が40〜99重量%、好
ましくは65〜98重量%、グリシジル(メタ)アクリレー
トまたはグリシジルエーテルが0.5〜20重量%、好まし
くは1〜15重量%、また不飽和カルボン酸エステルやビ
ニルエステルのごとき第3成分が0〜49.5重量%、好ま
しくは1〜20重量%の範囲である。グリシジル基含有オ
レフィン重合体の使用量は該共重合体中の組成、とりわ
けグリシジル単量体の含有量などによっても異なるが、
少なくとも一部が金属イオンで中和されているエチレン
−不飽和カルボン酸共重合体とカルボキシル基含有エラ
ストマーからなる組成物100重量部に対し、0.1〜20重量
部、好ましくは0.5〜10重量部である。
グリシジル基含有オレフィン共重合体による架橋は、
この共重合体の融点以上の温度、好ましくは250℃以
下、特に好ましくは180〜240℃の温度で他の成分と混練
することによって行われる。架橋は、少なくとも一部が
金属イオンで中和されているエチレン不飽和カルボン酸
共重合体とカルボキシル基含有エラストマーの組成物に
グリシジル基含有オレフィン共重合体を混合して行うの
が最も好ましい。しかしながら、例えば少なくとも一部
が金属イオンで中和されたエチレン−不飽和カルボン酸
共重合体とグリシジル基含有オレフィン共重合体の混練
を行い、次いでカルボキシル基含有エラストマーを配合
するような方法を採用してもよい。混練操作は各成分の
劣化を防止するために、窒素雰囲気下で行うのが好まし
い。混練は、押出機、加圧ニーダー、ミル、ラボプラス
トミルなどの装置を用いて行うことができる。
本発明の組成物には、酸化防止剤、耐候安定剤、紫外
線吸収剤、離型剤、滑剤、顔料、染料、無機充填剤など
を適宜配合することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、加工性、柔軟性、耐油性に優れたア
イオノマー組成物が得られる。これらの特性は各成分の
組成や配合割合を変えることにより制御することが可能
である。
〔実施例〕
(使用原料) アイオノマー(1) エチレン−メタクリル酸共重合体
亜鉛塩(メタクリル酸含有量15重量%、中和度58%、MF
R0.7g/10分) アイオノマー(2) エチレン−メタクリル酸共重合体
ナトリウム塩(メタクリル酸含有量15重量%、中和度59
%、MRF0.9g/10分) NBR カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム(商品名 N632S、日本合成ゴム社製、カルボキ
シル基含有量6重量%、アクリロニトリル含有量33重量
%) EVAGMA エチレン−酢酸ビニル−グリシジルメタアクリ
レート共重合体(酢酸ビニル含有量5.0重量%、グリシ
ジルメタアクリレート含有量8.2重量%、MFR6.2g/10
分) EnBAGMA エチレン−n−ブチルアクリレート−グリシ
ジルメタアクリレート共重合体(n−ブチルアクリレー
ト含有量26重量%、グリシジルメタアクリレート含有量
1.4重量%、MFR15.0g/10分) エポキシ化大豆油 (商品名 エポサイザーW100EL 大
日本インキ社製、オキシラン酸素6.8重量%、粘度370cp
s/25℃) (試験方法) 引張試験:プレス成形により得た厚さ1mmのシートを用
い、JISK6301に準じ、インテスコ製201型引張試験機に
より測定した。
生成物のMFR:ミクロMFR(東洋精機製作所社製)で540g
荷重、230℃にて測定した。
耐油性試験:プレス成形により得たダンベル(2mm×20m
m×50mm)を150mlの蓋付き広口瓶に入れ、1号油(脂肪
族系)または3号油(芳香族系)を100ml添加し、100℃
で168時間放置後、重量増加を測定した。
〔実施例1〜5〕 240℃に保たれたラボプラストミル(東洋精機製作所
製60ml)を用い、窒素雰囲気下、アイオノマー(1)と
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を表1に示
す割合で混練し、次いでEVAGMAまたはEnBAGMAを所定量
加え、5分間混練した。得られた生成物の物性測定を行
い、表1の結果を得た。
〔比較例1〜4〕 比較のためにグリシジル基含有オレフィン共重合体を
使用しなかった場合、及びエポキシ化大豆油を代わりに
使用した場合につき、実施例と同様の混練を行った。得
られた生成物の物性測定を行った結果を表2に示す。
〔実施例5〕 アイオノマー(1)の代わりにアイオノマー(2)を
用いた以外は実施例1〜6と同様の実験を行った。その
結果を表3に示す。
〔比較例5〜6〕 比較のためにグリシジル基含有オレフィン共重合体を
用いない場合及びエポキシ化大豆油を代わりに使用した
場合につき実施例5と同様に行った。その結果を表3に
併記する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部が金属イオンで中和されて
    いるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体とカルボキシ
    ル基含有エラストマーとからなる組成物であって、その
    100重量部に対し、0.1〜20重量部のグリシジル基含有オ
    レフィン共重合体により架橋されていることを特徴とす
    るアイオノマー組成物。
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EP2565229A1 (de) * 2011-09-02 2013-03-06 LANXESS Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis von Epoxygruppen-haltigen Ethylenvinylacetat-Copolymerisaten

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