JP2867258B1 - 食品処理装置 - Google Patents

食品処理装置

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JP2867258B1
JP2867258B1 JP10-191332A JP19133298A JP2867258B1 JP 2867258 B1 JP2867258 B1 JP 2867258B1 JP 19133298 A JP19133298 A JP 19133298A JP 2867258 B1 JP2867258 B1 JP 2867258B1
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Abstract

【要約】 【課題】 従来装置と比較して、食品等に含まれる繊維
状不純物の除去がより完全に行える食品処理装置を提供
する。 【解決手段】 食品1又は食品混合物に含まれる繊維状
不純物を除去する繊維除去手段を具備する食品処理装置
において、繊維除去手段は、鉤状体が複数突設された処
理面Tを有し、その処理面Tが食品1又は食品混合物に
接触するように配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜、果実、菓
子、加工食品などの食品又はそれらを液体等に混合した
食品混合物に含まれる毛髪や糸くず等の繊維状不純物を
除去する繊維除去手段を具備する食品処理装置に関す
る。当該食品処理装置は、繊維除去手段のみで構成され
た食品洗浄装置、またその他の洗浄手段を有する食品洗
浄装置、更に、洗浄手段以外の乾燥装置、加熱装置、混
合装置、殺菌装置などと組み合わされた食品処理装置を
含むものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品分野又は食品加工分野等にお
いて、その品質に関する基準がより厳しくなり、毛髪が
1本含まれているだけで、品質基準をパスしなかった
り、またペナルティーの対象になる等の厳しい処置がと
られている。そのような状況下で、毛髪や糸くず等の繊
維状不純物を除去するための装置に対する要望が高まっ
ている。
【0003】これまで、この種の食品処理装置として
は、直線状又はほぼ直線状の毛(以下、「直毛」と略称
する)が表面に多数密に植毛されたロールを複数設け、
そのロールを回転させて接触する繊維状不純物を絡ませ
ることにより、それを除去する繊維除去手段を具備する
食品処理装置装置が存在した。
【0004】その1例を図8に示すが、(イ)は全体
図、(ロ)は動作説明図、(ハ)はロールの拡大図であ
る。図8に示す装置では、毛丈の短い(5〜10mm程
度)直毛52をロール53に多数密に植毛した植毛ロー
ル51を、隙間なくほぼ水平に複数配列し、その植毛ロ
ール51を同一方向に回転できるようにしてあり(駆動
機構は図示せず)、更にその上部から不純物の離脱促進
のため散水を行う散水管54を複数設けてある。この装
置によると、供給部55より供給された食品1は、植毛
ロール51の表面の直毛52と接触しつつ、植毛ロール
51の回転で転動しながら下流側へ搬送される(図8
(ロ)参照)。この時、散水等で部分的に脱離した、又
は食品に付着した繊維状不純物等は、直毛52に接触し
て絡まることにより、除去目的を達せしめることができ
る。なお、散水された水は、排水口56を経て排水され
るが、植毛ロール51に捕捉された繊維状不純物を十分
に離脱させて、排出させるには至っていない。
【0005】しかしながら、この装置では、植毛が直線
状(直毛)であるため、繊維状不純物の先端が植毛に接
触しても、それを充分に絡め取るだけの機能が発揮でき
ない(換言すると、絡め取る前に離脱する)ため、除去
効率が低いという問題があった。また、一旦、植毛に付
着した繊維状不純物が、離脱して食品に再付着する場合
もある。
【0006】一方、他のものとしては、図9に示すよう
に、図8に示すものと同様な植毛ロール52を、液体を
貯留する洗浄槽58中に複数ジグザクに間隔を開けて設
けると共に、その下方に下部散気管59を設けてある装
置が例示される。この装置では、水、塩水等の液体中
で、植毛ロール52を回転させて食品1を液中に散乱さ
せ(食品混合物)、下部散気管59からの曝気による振
動対流等で、繊維状不純物を液中に遊離させ、それを植
毛ロール52に絡め取る構造である。なお、処理された
食品混合物は、下流側に設けたスクリーンコンベア57
等で固液分離しつつ搬送して排出される。
【0007】この装置では、前記の装置に比べ、食品か
らの繊維状不純物の離脱は良好であり、除去効率も改善
されているものの、前記装置と同様に、絡め取り機能が
不十分であると共に、植毛に付着した繊維状不純物の離
脱・再付着という欠点は免れない。また、液中であるた
め、流動により短い繊維状不純物が捕捉されにくい欠点
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】つまり、上記の如き従
来装置では、いずれも植毛が直線状(直毛)であるた
め、繊維状不純物が植毛に接触しても、それを充分に絡
め取るだけの機能が発揮できず(換言すると、絡め取る
前に離脱する)、また、一旦、植毛に付着した繊維状不
純物が、離脱して食品に再付着し易いので、液体の散布
や液中除去等により繊維状不純物の離脱を促進しても、
実用的な除去率のレベル、即ち、品質基準をクリアーす
るレベルには到達できなかった。
【0009】一方、乾燥状態の食品等の表面に付着した
ゴミを、振動により振るい落とす乾式の振動洗浄装置な
ども存在するが、毛髪や糸くず等の繊維状不純物は、付
着力が強いため振動で脱落しにくく、また脱落しても再
付着し易いため、繊維状不純物に対してはほとんど除去
効果が期待できなかった。
【0010】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消すべく、食品等に含まれる繊維状不純物の除去がより
完全に行える食品処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、繊維状不
純物を除去するための除去手段の処理面について各種検
討した結果、鉤状体が複数突設された処理面、特に面フ
ァスナの雄側よりなる処理面が、繊維状不純物の除去に
有効なことを見出し、さらに種々の検討を加えて、本発
明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明の食品処理装置は、食品又は
食品混合物に含まれる繊維状不純物を除去する繊維除去
手段を具備する食品処理装置において、前記繊維除去手
段は、鉤状体が複数突設された処理面を有し、その処理
面が前記食品又は前記食品混合物に接触するように配置
されていることを特徴とする。ここで、鉤状体とは先端
が90°以上折り返されているものであれば、いずれの
形状も含む概念である。
【0013】上記において、前記鉤状体の材質は、合成
樹脂、金属、繊維加工品などいずれでも使用可能である
が、前記鉤状体が可撓性の材料で形成されていることが
好ましい。ここで、可撓性の材料としては、外力で撓み
が生じると共に元の形状をある程度復元するような材料
であればよく、各種の樹脂、有機弾性体、無機弾性体な
どが挙げられる。
【0014】また、前記繊維除去手段は、ループが切断
された面ファスナの雄側よりなる処理面を有するもので
あることが好ましい。
【0015】更に、好ましい発明の形態として、次のも
のが挙げられる。
【0016】前記繊維除去手段は、長手方向を水平より
傾斜させつつその長手方向にほぼ平行の揺動軸心をもっ
て揺動自在に支持されたトラフ体と、そのトラフ体の幅
方向がほぼ水平となる位置を基準にしてそのトラフ体を
往復・揺動させる揺動付与機構とを有すると共に、前記
トラフ体の底面には前記処理面を設けてある(第1形
態)。
【0017】前記繊維除去手段は、前記食品又は前記食
品混合物を載置する載置面に振動を付与する振動付与機
構を有すると共に、その載置面には前記処理面を設けて
ある(第2形態)。
【0018】前記繊維除去手段は、前記処理面を表面に
有するロール体を複数ほぼ近接して設けると共に、前記
ロール体を同一方向に回転させる回転駆動機構を設けて
ある(第3形態)。
【0019】前記繊維除去手段は、前記処理面を内面に
有する筒状体を水平より傾斜して回転可能に支持すると
共に、前記筒状体を回転させる回転駆動機構を設けてあ
る(第4形態)。
【0020】前記食品混合物は食品を含有する液体であ
ると共に、前記繊維除去手段は、前記液体を流動させる
流動槽と、その流動槽中で前記液体を非直線的に流動さ
せる流動制御板とを有し、その流動制御板には前記処理
面を設けてある(第5形態)。
【0021】[作用効果]本発明の食品処理装置による
と、鉤状体が複数突設された処理面が食品等と接触する
ため、鉤状体により毛髪等の繊維状不純物を捕捉し易
く、しかも鉤状体のため一旦捕捉した繊維状不純物が脱
落しにくい。また、従来技術のように複数の直毛の隙間
に繊維状不純物を挟み込むものでないため、鉤状体を密
に多数突設する必要がなくコスト的にも有利であり、外
力により繊維状不純物が脱落しにくい。その結果、食品
等に含まれる繊維状不純物の除去がより完全に行える食
品処理装置を提供することができた。
【0022】また、前記鉤状体が可撓性の材料で形成さ
れている場合、鉤状体が可撓性であるため、柔軟に変形
して食品等との接触が効率良く行われ、しかもその変形
過程で鉤状体がその向きを変化させて繊維状不純物を捕
捉することもあるため、繊維状不純物の除去効果がより
高くなる。なお、可撓性のため食品を傷つけにくいとい
う効果もある。
【0023】前記繊維除去手段が、ループが切断された
面ファスナの雄側よりなる処理面を有するものである場
合、後述の実施例の結果が示すように、更に完全に繊維
状不純物の除去が行えるようになる。つまり、上記のご
とき面ファスナは、一般的に、雌側のループに引っ掛か
り易いように、鉤状体の向きが異なるように配置されて
おり、繊維状不純物を捕捉する機会がより多くなる。ま
た、当該面ファスナは、入手容易でコスト的にも有利で
あり、処理面の交換も容易に行える。なお、キノコ型面
ファスナも、本発明に使用可能であるが、ループ切断型
の面ファスナの方が、一旦捕捉した繊維状不純物が脱落
しにくく耐久性の面でも優れている。
【0024】更に、前記の各発明形態について、次の作
用効果が得られる。なお、下記の第1〜第4の形態は、
乾式で処理することが可能であるため、湿気の付与が問
題となる食品(菓子など)にも好適に利用できる。
【0025】第1形態の場合、傾斜したトラフ体を往復
・揺動させて、傾斜上側より供給した食品等をジクザグ
に転げ落とすことができ、接触効率を上げながら上記の
作用効果を得ることができる。その際、食品等が転がり
ながら繊維状不純物を離脱させるため、離脱の際に無理
な力がかかって切断、離脱等しにくく、毛髪等の長い繊
維状不純物に対しても有効となる。また、他の発明形態
に比べ、食品等の移動攪乱が激しくないため、形状の壊
れやすいものや、形状の小さいものの処理に適する。
【0026】第2形態の場合、振動の付与により、食品
等を跳躍、転動させながら、その運動により食品と繊維
状不純物等とが分離作用を受けつつ、面ファスナに接触
を繰り返すため、接触効率および分離能力を上げながら
上記の作用効果を得ることができる。また、振動周期や
振幅を調整することにより、微細な食品の不純物除去処
理にも適するようになる。
【0027】第3形態の場合、ロール体の回転と食品等
の搬送とを独立して制御できるため、食品等をロール体
の処理面と接触させて、繊維状不純物の除去を行う際、
個々の食品等の搬送速度とロール体の周速度とを調節す
ることにより、有効な接触面積を前述の形態と比較して
より大きくすることができるので、繊維状不純物のより
確実な除去を行うことが可能になる。
【0028】第4形態の場合、筒状体の内壁の回転によ
って、食品は掻き上げられながら落下し、この上昇落下
により、食品が激しく攪乱され、処理面と複雑な接触を
繰り返すため、繊維状不純物が効率良く捕捉される。ま
た、処理能力を大きく設計するのが容易で、適用範囲が
広いものとなる。
【0029】第5形態の場合、食品が液体と共に下流側
に流動する際、液体が非直線的に流動する一方で、食品
は慣性力により直線的に流動しようとして、流動制御板
と衝突するため、流動に乱れが生じ液中で食品の攪拌、
洗浄作用が生じ、これにより食品に付着等した繊維状不
純物が、離脱(遊離)し易く、しかも食品と流動制御板
との接近又は衝突するため、繊維状不純物が捕捉される
機会が極めて多くなる。そして、不純物除去の機構その
ものは静置して運動部分がないことから、故障が無く、
処理面の設置、取り外し清掃等も極めて簡便であるにも
かかわらず、除去効果が他の発明形態より格段に高くな
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0031】(第1実施形態)本発明の第1実施形態
は、図1に示すように、繊維除去手段が、長手方向を水
平より傾斜させつつその長手方向にほぼ平行の揺動軸心
O1をもって揺動自在に支持されたトラフ体2と、その
トラフ体2の幅方向がほぼ水平となる位置を基準にして
そのトラフ体2を往復・揺動させる揺動付与機構3とを
有すると共に、トラフ体2の底面2aには処理面Tを設
けてある例である。
【0032】揺動軸心O1は、トラフ体2の下方に位置
し、トラフ体2の長手方向の両端部2箇所に設けた揺動
支持機構4により、揺動軸心O1をもってトラフ体2を
揺動自在に支持している。なお、揺動支持機構4は、ト
ラフ体2に固定された揺動軸4aと位置固定された揺動
軸受4bとで構成されている。図1ではトラフ体2の長
手方向が揺動軸心O1と平行をものを例示したが、ある
程度の角度を有していてもよい。また、トラフ体2の底
面2aと揺動軸心O1との距離は、図1のものより大き
くてもよいが、食品1の供給位置の移動を小さくするに
は、距離が小さい方が好ましい。また、傾斜させる角度
は、食品等の転動のし易さに応じて適宜選定すればよ
い。
【0033】揺動付与機構3は、モータ3aと、その回
転運動を往復運動に変えるクランク機構3bと、その往
復運動を揺動運動に変える揺動リンク機構3cとで構成
されている。なお、幅方向が水平の位置を基準にした揺
動の往復角度は、扱う食品により異なるが±15〜±4
5°程度が好ましい。
【0034】トラフ体2の底面2aの上側には処理面T
を設けてあるが、ループが切断された面ファスナの雄側
を固着している。面ファスナの取り付けは、着脱自在に
してもよく、その場合、取り付け側である処理面Tの裏
側にも面ファスナを設けて、底面2aに設けた面ファス
ナに取り付ければよい。
【0035】この装置では、揺動付与機構3により矢印
A1のようにトラフ体2を揺動させながら、傾斜上側よ
り食品1を供給すると、矢印A2のようなジクザグの経
路で食品1が転がり落ちる。その際、食品1は、処理面
である面ファスナー上を転動しつつ接触し、含まれる繊
維状不純物が鉤状突起した毛体に引掛って捕捉される。
鉤状になっているため、一度捕捉された不純物は、離脱
しにくく、再付着することがなく、不純物除去効果が非
常に高い。また、食品が転がりながら繊維状不純物を離
脱させるため、離脱の際に無理な力がかかって切断、離
脱等しにくく、毛髪等の長い繊維状不純物に対しても有
効である。また、この実施形態では、後述の他の実施形
態に比べ、食品等混合物の移動攪乱が激しくないため、
形状の壊れやすいものや、形状の小さいものの処理に適
する。
【0036】なお、本実施形態において、傾斜・固定し
たトラフ体に処理面を設けて、食品等を通過させるだけ
でも、ある程度の除去効果は得られる。このような実施
形態は、食品等の重力による搬送経路に有効に適用する
ことができる。
【0037】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
は、図2に示すように、繊維除去手段が、食品等を載置
する載置面10に振動を付与する振動付与機構11を有
すると共に、その載置面10には処理面Tを設けてある
例である。
【0038】振動付与機構11としては、図2(イ)に
示すような垂直方向の振動、または、図2(ロ)に示す
ような水平方向の振動、あるいは各種バイブレーターに
よる振動を付与するものが例示される。図2(イ)の装
置は、水平なクランンク軸の回転(駆動装置は図示せ
ず)をクランクピン11aの円運動として、それを回転
自在に支持する軸受け部を介して載置面10の側面13
に伝達することで、矢印A3のような垂直方向の振動を
付与している。また、図2(ロ)の装置は、垂直なクラ
ンンク軸の回転(駆動装置は図示せず)をクランクピン
11aの円運動として、それを回転自在に支持する軸受
け部を介して載置面10の側面13に伝達することで、
矢印A4のような水平方向の振動を付与している。
【0039】載置面10は平板または段差のついた階段
状底面で形成され、処理面Tとして面ファスナを取り付
けてある。振動方向に偏りがある場合は、載置面10を
傾斜させる必要はないが、振動方向に偏りがなく、搬送
しながら連続的な処理を行う場合は、載置面10を水平
より傾斜させることが好ましい。
【0040】この装置では、上記の如き振動を与えなが
ら上流側より食品等を供給することにより、食品1を跳
躍、転動させつつ、必要により搬送を行いながら、その
運動により食品1と繊維状不純物等とが分離作用を受け
つつ、面ファスナに接触を繰り返し、繊維状不純物等が
面ファスナーの鉤状突起に捕捉される。
【0041】なお、振動周期及び振幅を調整することに
より、微細な食品の不純物除去処理にも適するようにな
る。また、搬送速度を調節することで接触時間を制御す
ることができる。更に、処理面Tが食品1の大きさ等に
応じた凹凸を有することが好ましく、これにより有効接
触面積を大きくして、除去効果を高めることができる。
【0042】(第3実施形態)本発明の第3実施形態
は、図3に示すように、繊維除去手段が、処理面Tを表
面に有するロール体21を複数ほぼ近接して設けると共
に、ロール体21を同一方向に回転させる回転駆動機構
22を設けてある例である。この例は、図8に示す従来
装置の植毛ロールを本発明のものに変えたものであり、
上部からの散水処理は、製品の性質や形態に則して、併
用可能である。
【0043】即ち、図3に示す装置では、面ファスナよ
りなる処理面Tを表面に有するロール体21を、ほとん
ど隙間なくほぼ水平に複数配列して枠体24に支持し、
そのロール体21をを同一方向(矢印A6の方向)に回
転できるようにしてある。回転駆動機構22は、減速機
構付モータ22aのスプロケット22bの回転力を、チ
ェーン22c等で各ロール体21に設けたスプロケット
に伝達するなどの機構が採用できる。
【0044】この装置によると、供給部23より供給さ
れた食品1は、ロール体21の表面の処理面Tと接触し
つつ、ロール体21の回転で転動しながら下流側(矢印
A5の方向)へ搬送され、排出部26より排出される。
その際、繊維状不純物の除去が行われるが、個々の食品
1の搬送速度とロール体21の周速度とを調節すること
により、有効な接触面積を前述の実施形態と比較してよ
り大きくすることができる。
【0045】なお、図8に示す従来装置の植毛ロールを
本発明のものに変える代わりに、図9に示す従来装置の
植毛ロールを本発明のものに変えることも可能であり、
その場合、食品からの繊維状不純物の離脱が良好であ
り、除去効率が更に改善される。
【0046】(第4実施形態)本発明の第4実施形態
は、図4に示すように、繊維除去手段が、面ファスナよ
りなる処理面Tを内面に有する筒状体30を水平より傾
斜して回転可能に支持すると共に、筒状体30を回転さ
せる回転駆動機構31を設けてある例である。
【0047】筒状体30は、図4(ロ)に示すように、
断面が円形の円筒であり、その傾斜上側の端部にはホッ
パー状の供給部32が設けられ、その供給部32の端部
は円筒に内挿されている。筒状体30の胴部2箇所の外
周部には、ラック31aが設けられ、架台に設けられた
合計4カ所のピニオン31bとその軸受31cとで、回
転可能に支持されている。回転駆動機構31はこれらと
共に、図示してない単数又は複数の駆動装置で構成され
る。
【0048】この装置は、供給部32から投入された食
品1は、筒状体30の内壁の回転(矢印A7方向)によ
って、矢印A8に示すように掻き上げられながら落下す
る。この上昇落下により、食品1は、激しく攪乱され、
鉤状面ファスナーと複雑な接触を繰り返しつつ、下流側
へと搬送される。この落下分散により、繊維状不純物等
は、食品1と分離しつつ、鉤状面ファスナに接触し捕捉
される。本装置は、処理能力を大きく設計するのが容易
で、適用範囲が広いものとなる。特に、図4(ロ)に示
すような、断面が円形の筒状体30を使用する場合、処
理面Tが平滑であるため、微細な形状から、比較的大き
い食品等まで、適用範囲が広いものとなる。
【0049】なお、筒状体30は、断面円形のものに限
らず、図5(イ)〜(ニ)のものが採用可能であり、対
象食品に応じて次のような特長を有する。
【0050】図5(イ)は、長方形板に鉤状面ファスナ
を取り付けた部分要素を、多角形状に配列して、筒状体
30を構成したものである。この装置によると、前記の
円筒面の掻き上げ能力を強化すると共に、除去機能をも
つ要素を、着脱簡便化することにより、捕捉した繊維状
不純物の清掃を容易ならしめることができる。
【0051】図5(ロ)は、小径円筒面に鉤状面ファス
ナーを取り付けた要素を、隙間なく円筒状に配列した筒
状体30で、着脱容易に且つ個々の小円筒を180°回
転させ、取り付けたままで、付着物の清掃を可能とした
ものである。この装置は、前記の平板式より、更に掻き
上げ能力が大きく、且つ、食品等と面ファスナとの接触
も複雑であり、良好な除去が行える。なお、図5(ハ)
は、前記の円筒要素を、多角形状に変更した例である。
【0052】図5(ニ)は、筒状体30に、着脱簡便な
掻き上げ羽根を複数配列し、その掻き上げ面に鉤状面フ
ァスナを取り付けた構造で、掻き上げ攪乱を激しくする
と同時に、不純物除去要素の着脱清掃を容易ならしめた
ものである。
【0053】(第5実施形態)本発明の第5実施形態
は、図6に示すように、食品混合物が食品1を含有する
液体であると共に、繊維除去手段は、液体43を流動さ
せる流動槽41と、その流動槽41中で液体43を非直
線的に流動させる流動制御板42とを有し、その流動制
御板42には処理面Tを設けてある例である。
【0054】流動槽41に液体43を流動させる機構と
しては、ポンプを有する循環用配管を利用したり、上流
側より供給した液体をワンパスで利用したり、また、従
来装置の水洗工程の流動を利用したりすることができる
(いずれも図示せず)。また、食品混合物である液体と
しては、水、塩水等の液体を食品に混合したものや、ま
た食品自体が液体中に食品が存在するものなど、いずれ
でもよい。
【0055】流動制御板42としては、図7(イ)〜
(ハ)のものが例示され、その流動制御板42には面フ
ァスナよりなる処理面Tを設けてある。処理面Tは流動
制御板42の全体に設けてもよいが、液中の食品1が衝
突する部分のみに設けてもよい。なお、図7(ニ)に示
すような平板状の流動制御板42を設けても、従来装置
よりは多少効果があり、流動条件や食品の種類等によっ
ては、このような平板状の流動制御板42でも、食品と
の接触や繊維状不純物の離脱が好適に生じる場合が有
り、高い効果が得られうる。
【0056】食品混合物と繊維状不純物等の遊離を促進
させるため、流路下部に空気散気管44を設け、その開
口部44aより曝気攪拌することにより、不純物除去効
果を増大させることができる。鉤状突起に捕捉された繊
維状不純物等は、再び流体中に流出することが少ない。
【0057】流動制御板42の下流側には、網状コンベ
ヤ等の固液分離装置45を設けてあり、矢印A10の方
向へ順次食品を搬送分離することで、連続的な処理が可
能となる。
【0058】また、流動制御板42の下方には、流動制
御板42と共に食品1の流路を形成する多孔状底板46
を設けるのが好ましく、これにより適切な流動を起こさ
せて、除去効率を高めることができる。この多孔状底板
46には流動制御板42を立設支持させることができ
る。多孔状底板46は、パンチングメタルや金網など、
空気散気管44からの曝気が効率良く行えるものが好ま
しい。
【0059】本装置では、上流側に投入された食品1
は、下流側に流動する際、液体43が非直線的に流動す
る一方(矢印A11〜A13の方向)、食品1は慣性力
により直線的に流動しようとして、流動制御板42と衝
突するため、流動に乱れが生じ液中で食品1の攪拌、洗
浄作用が生じる。これにより、食品1に付着等した繊維
状不純物は、離脱(遊離)し、しかも食品1と流動制御
板42との接近又は衝突により、繊維状不純物が捕捉さ
れる機会が多くなる。
【0060】本装置によると、不純物除去の機構そのも
のは静置している点で、運動部分がないことから、故障
は無く、面ファスナ要素の設置、取り外し清掃等も、極
めて簡便であるにもかかわらず、除去効果が前述の他の
構造より格段に高くなる。
【0061】
【実施例】以下に本発明の具体的な構成と効果を示す実
施例について説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0062】実施例1 図6に示す装置を用いて、処理面としてループ切断型の
面ファスナ(クラレ製)の雄側を全面に取り付けて、水
流速を線速度10cm/秒程度で、中国産の刻みきゅう
り(輸入品で厚さ4mmの輪切り品)を3トンづつ合計
35回処理し、各処理の後に、面ファスナに付着した繊
維状不純物(糸、毛髪、樹脂片等)の本数を調べた。そ
の結果を表1に示す。
【0063】
【表1】 中国産の刻みきゅうりには、前回の調査において、20
〜100本の繊維状不純物が含まれて(平均値で49
本)いるのに対し、上記の結果では平均値が46.7本
であり、その除去率は95%と推定される。
【0064】一方、図8に示す従来装置を用いて同様の
食品を処理したところ、除去率は50%以下であった。
【0065】なお、これまで従来の植毛ロール使用での
製品に対して、月に2〜3、多くは5〜6回、不純物混
入のクレームがあったのに対して、本発明の装置の使用
後は、現在まで約5ヶ月間、クレーム皆無の嘘のような
状況が続いている。このことは除去率100%までとは
言えなくとも、除去率95%以上の状態を維持できてい
るものと確信する。
【0066】実施例2 実施例1において、食品を国内産のしその実に代える以
外は、実施例1と同様にして100kg処理を行った。
その結果、しその実100kgからタンポポの種子19
個と毛状微小不純物41本が除去でき、しかもしその実
が処理面にほとんど捕捉されず、微小な食品についても
有効であることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の装置の一例を示す斜視図
【図2】第2実施形態の装置の一例をそれぞれ示す斜視
【図3】第3実施形態の装置の一例を示す斜視図
【図4】第4実施形態の装置の一例を示す斜視図
【図5】第4実施形態の装置の他の例を示す要部断面図
【図6】第5実施形態の装置の一例を示す斜視図
【図7】第5実施形態の装置の他の例を示す要部平面図
【図8】従来装置の一例を示す斜視図
【図9】従来装置の他の一例を示す斜視図
【符号の説明】
1 食品 2 トラフ体 3 揺動付与機構 10 載置面 11 振動付与機構 21 ロール体 22 回転駆動機構 30 筒状体 31 回転駆動機構 41 流動槽 42 流動制御板 T 処理面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−299842(JP,A) 実開 昭61−39191(JP,U) 実開 昭61−31223(JP,U) 実開 昭61−29625(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23N 12/02 A23L 1/015 B03B 5/48 A46B 15/00 A46B 17/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品又は食品混合物に含まれる繊維状不
    純物を除去する繊維除去手段を具備する食品処理装置に
    おいて、 前記繊維除去手段は、鉤状体が複数突設された処理面を
    有し、その処理面が前記食品又は前記食品混合物に接触
    するように配置されていることを特徴とする食品処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記鉤状体は可撓性の材料で形成されて
    いる請求項1記載の食品処理装置。
  3. 【請求項3】 前記繊維除去手段は、ループが切断され
    た面ファスナの雄側よりなる処理面を有するものである
    請求項1記載の食品処理装置。
  4. 【請求項4】 前記繊維除去手段は、長手方向を水平よ
    り傾斜させつつその長手方向にほぼ平行の揺動軸心をも
    って揺動自在に支持されたトラフ体と、そのトラフ体の
    幅方向がほぼ水平となる位置を基準にしてそのトラフ体
    を往復・揺動させる揺動付与機構とを有すると共に、 前記トラフ体の底面には前記処理面を設けてある請求項
    1〜3いずれかに記載の食品処理装置。
  5. 【請求項5】 前記繊維除去手段は、前記食品又は前記
    食品混合物を載置する載置面に振動を付与する振動付与
    機構を有すると共に、 その載置面には前記処理面を設けてある請求項1〜3い
    ずれかに記載の食品処理装置。
  6. 【請求項6】 前記繊維除去手段は、前記処理面を表面
    に有するロール体を複数ほぼ近接して設けると共に、前
    記ロール体を同一方向に回転させる回転駆動機構を設け
    てある請求項1〜3いずれかに記載の食品処理装置。
  7. 【請求項7】 前記繊維除去手段は、前記処理面を内面
    に有する筒状体を水平より傾斜して回転可能に支持する
    と共に、前記筒状体を回転させる回転駆動機構を設けて
    ある請求項1〜3いずれかに記載の食品処理装置。
  8. 【請求項8】 前記食品混合物は食品を含有する液体で
    あると共に、 前記繊維除去手段は、前記液体を流動させる流動槽と、
    その流動槽中で前記液体を非直線的に流動させる流動制
    御板とを有し、その流動制御板には前記処理面を設けて
    ある請求項1〜3いずれかに記載の食品処理装置。
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