JP2863949B2 - 可変速発電機または電動機の励磁方法及びその装置 - Google Patents

可変速発電機または電動機の励磁方法及びその装置

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JP2863949B2 JP2161987A JP16198790A JP2863949B2 JP 2863949 B2 JP2863949 B2 JP 2863949B2 JP 2161987 A JP2161987 A JP 2161987A JP 16198790 A JP16198790 A JP 16198790A JP 2863949 B2 JP2863949 B2 JP 2863949B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、周波数変換器を用いて2次巻線を交流励磁
し可変速度にて発電機または電動機を運転する可変速発
電電動機の励磁方法及び装置に係り、特に、電力系統遮
断時等に発生する出力電圧の上昇を抑制するに好適な励
磁方法及び装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、揚水または発電システムの発電電動機としては
一般に同期機が用いられていることから、一定回転速度
による運転しか行えないので、発電量、揚水量及び落差
によりポンプ水車の効率が低下すること、また、揚水運
転時の負荷調整が行えないという問題があった。
そこで、ポンプ水車の回転速度を可変にすることによ
り上記問題点を解決する可変速揚水発電システムが提案
されている。このシステムは、大容量の巻線形の交流励
磁同期機からなる可変速発電電動機(以下、可変速機と
称する。)の2次巻線を2次励磁する方式とし、この励
磁周波数を調整して可変速度での発電及び揚水運転を実
現するものである。
このような可変速機と前述の同期機の大きく異なる点
として、同期機にあっては負荷トルク(有効電力)に見
合ったトルクは内部相差角が変化することにより発生さ
れるものであり、励磁電流がトルクに寄与するものでは
ないのに対し、可変速機にあっては2次励磁電流をトル
ク成分(有効電力合成又はq軸成分とも称される)と、
磁束方向成分(無効電力成分、電圧成分又はd軸成分と
も称される)とに分解して制御できることから、それぞ
れ独立に有効電力と無効電力を制御することができるこ
とにある(例えば、特開昭62−181698号参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述した可変速機にあっては、その特徴点に
起因して次に述べるような問題点が生ずるおそれがあ
る。
すなわち、電力系統の近端、遠端遮断時又は可変速機
の負荷遮断時(以下、電力系統遮断時と総称する。)
に、出力電圧が急上昇してしまう現象が現われることで
ある。同期機の場合は、系統の負荷がなくなると内部相
差角が零に戻され、出力電圧の上昇ΔVに対しては直流
励磁電流が絞られ、出力電圧は指令値に保持制御され
る。しかし、可変速機においては、系統の負荷がなくな
るとトルク電流成分も電圧制御にかかる磁束方向成分に
寄与することになるため、出力電圧の上昇分ΔVが増大
するようになる。つまり、磁束の方向が遮断前の磁束方
向電流成分Idとトルク電流成分Iqとがベクトル合成され
た励磁電流の方向に移る。この合成された励磁電流の振
幅は前記Idの振幅より大きいので、ΔVが増大するので
ある。
また、系統負荷がなくなると有効電力制御は、Iqを増
大する方向へ動作し、無効電力制御(電圧制御)はIdを
小さくする方向へ動作することから、それらの電流Iq,I
dはそれぞれ制御上定められた上限値、下限値に達し、
出力電圧の制御を不能になる。この問題には種々対策が
検討されているが負荷遮断直後の電圧上昇を抑制するた
めには高速な遮断検出が必要である。
なお、上述のような場合に、2次励磁を停止すれば出
力電圧上昇などの問題は解決されるのであるが、通常、
電力系統の運用面から高速又は急速に遮断を回復させる
ことが要求されるので、励磁を停止することはできな
い。
本発明の目的は、電力系統遮断時直後の出力電圧上昇
を抑制することができる可変速発電機または電動機の励
磁方法及び装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、電力系統に接続された可変速発電機ま
たは電動機の二次巻線を当該発電電動機の出力有効電力
の指令値と検出値の偏差を零にすべく求められるトルク
電流成分と、当該発電電動機の電圧指令と検出値の偏差
を零にすべく求められる磁束方向電流成分とをベクトル
合成してなる交流励磁電流により励磁する可変速発電機
または電動機の励磁方法において、電力系統の遮断ある
いは系統電流の急変時に発生する励磁電流指令値と励磁
電流検出値の偏差を監視し、その大きさが設定値を超え
たことで負荷遮断及び負荷急変を検出し、負荷遮断ある
いは負荷急変を検出したとき、前記偏差を励磁電流指令
値から所定の時間減算して励磁電流の増加を抑制するこ
とによって達成される。
励磁電流指令値から減算される偏差の値は、所定の時
間の間に、当初検出された値から徐々に減少されること
が望ましい。
上記の課題はまた、電力系統に接続された可変速発電
機または電動機の二次巻線を当該発電電動機の出力有効
電力の指令値と検出値の偏差を零にすべく求められるト
ルク電流成分と、当該発電電動機の電圧指令と検出値の
偏差を零にすべく求められる磁束方向電流成分とをベク
トル合成してなる交流励磁電流により励磁する可変速発
電機または電動機の励磁方法において、電力系統の遮断
あるいは系統電流の急変時に発生する励磁電流の変化を
監視して負荷遮断あるいは負荷急変を検出し、負荷遮断
検出後、励磁電流指令値を励磁電流検出値に切り換え、
所定の時間後、通常の励磁電流指令値にもどして励磁電
流の増加を抑制することによっても達成される。
また、いずれの場合も、励磁電流指令値の上昇変化率
に上限を設け、励磁電流の急速な増加を抑制するように
することが望ましい。
上記の課題はまた、可変速発電機または電動機の二次
巻線交流励磁する周波数変換器と、前記可変速発電機ま
たは電動機の出力有効電力の指令値と検出値の偏差を零
にすべくベクトル電流成分を求める有効電力制御手段
と、前記可変速発電機または電動機の出力電圧の指令値
と検出値の偏差を零にすべく磁束方向電流成分を求める
出力電圧制御手段と、前記各手段から出力されるトルク
電流成分と磁束方向成分とをベクトル合成して前記二次
巻線の励磁電流指令値を求め前記周波数変換器に出力す
る励磁電流制御手段とを含んでなる可変速発電機または
電動機の励磁装置において、電力系統の遮断あるいは系
統電流の急変時に発生する励磁電流指令値と励磁電流検
出値の偏差を監視し、その大きさが設定値を超えたこと
で負荷遮断及び負荷急変を検出する負荷遮断検出手段
と、該負荷遮断検出手段による負荷遮断検出後励磁電流
指令値と励磁電流検出値の偏差を前記励磁電流指令値か
ら所定の時間減ずる補償手段を設けることによっても達
成される。
上記補償手段は、励磁電流指令値から所定の時間減ず
る偏差を、時間とともに減ずるものとするのが望まし
い。
〔作用〕
ここで、本発明の作用について説明する。
まず、電力系統が遮断されると、可変速発電機または
電動機(以下、単に発電電動機と称す。)は電力系統か
ら開放されるので、出力有効電力は零となり、有効電力
制御手段は、有効電力は指令値に保持すべくトルク電流
成分Iqを増大させる方向へ作用し、出力電圧制御手段は
出力電圧の上昇を制御すべく磁束方向電流成分Idを小さ
くする方向へ作用する。そして、実際には有効電力は出
力されないので増大されるトルク電流成分Iqは出力電圧
を上昇させる方向に作用し、出力電圧制御手段は機能を
失って出力電圧が急激に上昇されることになる。
しかし、本発明方法によると負荷遮断検出手段により
励磁電流が監視され、電力系統が遮断されたときに励磁
電流の挙動から遮断が検出されるため、時間遅れなく遮
断が検出され、さらに発電機電機子反作用により減じら
れた励磁電流をそのままの値で保つ様、電流指令値を変
えることで励磁電流が制御されるため、たとえトルク電
流成分Iqが増大し、かつ磁束方向電流成分Iqが下限状態
となっても結果としてベクトル合成された励磁電流指令
値I2は瞬時に絞込まれる。したがって、前述したトルク
電流成分Iqによる出力電圧の上昇作用が抑制されさら
に、それ以降は出力電圧は電圧抑制手段の機能によって
指令値に保持制御されることになる。
また、負荷遮断の検出は遮断現象が最も速くあらわれ
る励磁電流の挙動により行われるため前記抑制制御は負
荷遮断直後に動作する。
また、本発明は前記負荷遮断検出手段が通常運転時に
負荷遮断を誤検出しても、出力電力、出力電圧は、電力
制御手段および電圧制御手段の機能によって、一定時間
後、健全時の状態に自主復旧可能なため誤検出時にも系
統に対して外乱を最小限に抑制できる。
さらに本発明方法によれば、前述の如く、遮断誤検出
の場合、電力系統に加わる外乱を最小限に抑制できるた
め負荷遮断検出手段に一定時間の検出確認時間を設けな
くても瞬時で検出することができ、系統遮断時の電圧抑
制を高速に実施できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
第2図に本発明に係る可変速揚水発電システムの一実
施例の全体構成図を示し、第1図にその励磁装置の励磁
電圧制御演算ブロック図を示し、第3図に励磁電流指令
の演算ブロック図を示す。
第2図において、水車1に連結されている可変速発電
電動機2の1次端子は、遮断機3,8と主変圧器4を介し
て電力系統5に接続されている。発電電動機2の2次巻
線は、中性点を持つ4線式とされ、3相の交流励磁電流
が周波数変換器としてのサイクロコンバータ6(6A〜6
C)から供給されるようになっている。各サイクロコン
バータ6A〜6Cは、励磁用変圧器7(7A〜7C)と、遮断器
8を介して主変圧器4の1次側に接続されている。発電
電動機から流出される有効電力PLと出力電圧VGの検出値
は、計器用変圧器9と変流器10を介して、主変圧器4の
一次側と遮断器8を結ぶケーブルに結合された電力、電
圧検出器11により得られる。発電電動機2に接続された
位相検出器12は発電電動機2の2次誘起電圧の位相を検
出する。該位相検出器12に接続された基準信号演算回路
13は2次誘起電圧の位相に基いて、すべり周波数wsと一
定の振幅を持ち、かつ2次誘起電圧とそれぞれ同相およ
びπ/2位相差を有する基本波信号cos wst,sin wstを生
成し励磁電流制御装置14(14A〜14C)に出力する。
基準信号演算回路13の出力側に接続された励磁電流制
御手段(以下励磁電流制御装置という)14は、電流パタ
ーン演算器22と、該電流パターン演算器22の出力側に接
続された電流制御演算器23と、該電流制御演算器23の出
力側に接続された自動パルス位相器24とを含んで形成さ
れている。
前記電力・電圧検出器11の出力側に接続して電力制御
装置15が設けられ、該電力制御装置15は、加算器17A,17
Bと、該加算器17A,17Bの出力側に夫々接続された有効電
力制御手段である電力調整演算器18及び出力電圧制御手
段である電圧調整演算器19を含んでいる。
電力制御装置15は入力されている有効電力の指令値PO
と検出値PLに基づいてトルク電流成分Iqを決定するとと
もに出力電圧の指令値VOと検出値VOに基づいて磁束方向
電流成分Idを決定し、決定したトルク電流成分Iqと磁束
方向電流成分Idを各相ごとにそれぞれ励磁電流制御装置
14に出力する。すなわち、第3図に示す励磁電流指令の
演算ブロック図のように、POとPLの偏差ΔPLが加算器17
Aにより求められ、次に電力調整演算器18において、ΔP
Lを零にすべくトルク電流成分Iqが求められ、このIqは
励磁電流制御装置14に出力される。同様に、VOとVGの偏
差ΔVGが加算器17Bにより求められ、次に電圧調整演算
器19において、ΔVGを零にすべく磁束方向電流成分Idが
求められ励磁電流制御装置14に出力される。
前記励磁電流制御装置14に含まれる電流パターン演算
器22は、第3図に示すように、電力調整演算器18から入
力されるトルク電流成分Iqに基準信号演算回路から入力
される基本波信号cos wstを乗じる掛算器28Aと、同じく
電圧調整演算器19から入力される磁束方向電流成分Idで
基準信号演算回路13から入力される基本波信号sin wst
を乗じる掛算器28Bと、掛算器28A,28Bの出力をベクトル
合成して励磁電流指令値I2を出力するベクトル合成演算
器30を含んで形成されている。すなわち、電流パターン
演算器22では、次式(1)に示す演算処理がなされてい
る。
I2=Iq cos wst+Id sin wst =I2 cos(wst+) …(1) なお、式(1)をベクトル表示すると次式のようにな
る。2 =d+q …(2) 電流制御演算器23は、電流パターン演算器22の出力側
に接続された減算器50と、該減算器50の出力側に接続さ
れた減算器51と、該減算器51の出力側に接続された演算
器52と、該演算器52の出力側に接続された制御角変化レ
ートリミッタ53と、前記減算器51の同じく出力側に接続
され負荷遮断検出手段をなす比較器57と、該比較器57の
出力側にディレイタイマ58を介して接続された切り換え
スイッチ55と、該切り換えスイッチ55の二次側と前記減
算器50の入力側を接続する補償回路54と、を含んでい
る。切り換えスイッチ55の1次側はさらに前記減算器51
の出力側に接続され、制御角変化レートリミッタ53の出
力側は、自動パルス移相器24の入力側に接続されてい
る。サイクロコンバータ6と励磁用変圧器7を結ぶ配線
には変流器29A,29B,29Cが結合されており、該変流器29
A,29B,29Cの出力側は、励磁電流制御装置14A,14B,14C夫
々の前記減算器51の入力側に接続されて励磁電流検出値
Ifを入力する。
上記構成の電流制御演算器23は変流器29により検出さ
れる励磁電流検出値Ifと励磁電流指令値I2との偏差を零
にすべくサイクロコンバータ6の制御位相角ECを求め
る。自動パルス位相器24は入力される制御位相角ECと変
換器30から入力される電源電圧信号に基づいてサイクロ
コンバータ6のサイリスタに点弧パルスを出力するよう
になっている。
前記電流パターン演算器22で生成された励磁電流指令
値I2を入力として、制御位相角ECを出力する電流制御演
算器23の動作手順を第1図を用いて説明する。通常制御
時は励磁電流指令値I2として励磁電流検出値Ifの変換器
が減算器51により求められる。次いで、この偏差ΔIを
無くす様演算器52により制御位相角ECの制御量が求めら
れ、制御角変化レートリミッタ53(図示せず)を介して
自動パルス位相器24へ出力される。また、比較器57は、
励磁電流指令値I2と励磁電流検出値Ifの偏差ΔIが設定
値より大きくなったかどうかを監視し、大きくなった
ら、検出信号aをONとする。なお、ディレイタイマ58は
検出信号aが一度ONになった後、一定時限ONを保つため
に設置されている。切り換えスイッチ55は前記検出信号
aがONの時のみ補償回路54へその時点での偏差ΔIを出
力する動作(切り換えスイッチON)を行う。補償回路54
は検出信号aがONの時、励磁電流指令値I2と励磁電流検
出値Ifの偏差を小さくするため補償出力Icを演算し、こ
れを減算器50に出力して励磁電流指令値I2を補償する働
きをする。ここでは検出信号aがONの時、偏差ΔIを補
償出力Icとして出力している。
このように構成される実施例の動作を第4図,第5図
を参照しながら次に説明する。第5図に示すタイムチャ
ートにおいてt1時に電力系統の遮断が発生したものとし
て説明する。
まず、通常の状態にあるとする。すなわち遮断器3及
び8と電力系統5に設けられている遮断器16A,16Bが投
入状態にあるときは、発電電動機2から系統に電力が供
給される。このときの有効電力PLと出力電圧VGは、電力
調整演算器18と電圧調整演算器19により求められたトル
ク電流成分Iq1と磁束方向電流成分Id1に基づいて制御さ
れる。この状態において励磁電流I21と出力電圧VGのレ
ベルは安定したものとなる。またそれらIq1,Id1,I21
のベクトルは第4図に示したものとなり、磁束方向Φ1
と磁束方向電流成分Id1の位相が同一なので、出力電圧
制御および有効電力制御の応答性が良い。
次に、t1時において電力系統5で遮断が生じたとする
と、有効電力の検出値PLは瞬時に零になるので、発電電
動機2の内部の関係において、磁束方向は瞬時に第4図
Φ1からΦ2に移る。これにより励磁電流I21と出力電流V
Gは急激に上昇する。一方、電力調整演算器18と電圧調
整演算器19は、それらの制御系の制御遅れ時間後のt2
において、有効電力制御のフィードバック値である検出
値PLが零になるのでトルク電流成分Iqを増大させる方向
に動作を開始し、また、出力電圧VGの上昇により磁束方
向電流成分Idを減少する方向に動作を開始する。
ここでt1時における励磁電流に対して励磁電流検出値
Ifは励磁電流指令値I2に追従し、すべり周波数をもっ交
流励磁波形となっている。t1時に遮断が生じると電機子
反作用により|Φ1|を一定に保とうとするため励磁電
流検出値Ifは瞬時に減少する。しかし励磁電流指令値I2
は前述の如くトルク電流成分Iqが増大するため第5図の
点線部の様にI2′となり励磁電流を増大させようとし、
これが、出力電圧VGを急激に上昇させる要因となる。
このため本実施例では時刻t1時において第1図に示す
比較器57によって電機子反作用により減少した励磁電流
検出値Ifと励磁電流指令値I2との偏差ΔIが一定値を超
えたことで負荷遮断を検出する。これにより切り換えス
イッチ55がONになり、補償回路54より出力Ic=ΔIが出
力される。出力Icは減算器50により、励磁電流指令値I2
よりIc(=ΔI)を減少し、減算器51に入力される励磁
電流指令値I2をほぼ検出値Ifと等しくする(第5図の実
線部分)。この結果偏差ΔIはほぼ0となり、電流制御
演算器23の出力としても変化がなく、励磁電流検出値If
も抑制され急激なVG電圧上昇を抑制できる。その後、第
1図のディレイタイマ58の働きにより時刻t3に出力Ic
零となるが、この時までには電力調整演算器18と電圧調
整演算器19により励磁電流指令値I2が安定状態となって
いるため、この切り換えスイッチ55の切りかえによる不
用な外乱を与えない。
従来の方法によれば、たとえ何らかの手段で負荷遮断
を検出できたとしてもその検出器の計測遅れ等によるむ
だ時間のため、急激な電圧上昇を抑制できなかった(第
5図の点線部もそうである)が、本発明は電力系統の遮
断を励磁電流検出値Ifの動きによって検出できるため、
出力電圧の上昇を抑制することができる。
他の実施例を第6図に示す。本実施例では第1図で示
したディレイタイマ58が削除され、補償回路54の代わり
に補償回路60が設けられている。補償回路60は切り換え
スイッチ55がONした時の偏差ΔIを記録し、経過時間と
ともにその記録値を減少させていき、経過時間t4後には
出力Ic=0とするものである。本実施例で遮断検出は第
1図に示す方法で実施されるが比較器57がONした時のみ
切り換えスイッチ55がONされるため、回路は単純とな
る。補償回路60の出力Icは切り換えスイッチ55がONの時
(時刻t1時)Ic=ΔIとなるがその後ランプ関数で減少
してくる。
第7図に示すさらに他の実施例は、第1図に示された
切り換えスイッチ55と補償回路54とが無くされ、減算器
50に代えて、指令値I2と検出値Ifを入力とし検出信号a
によって切り換えられてそのいずれかを出力とする切り
換えスイッチ70が設けられたもので、他の構成は前記第
1図に示されたものと同じである。該切り換えスイッチ
70は、検出信号aがONの時に減算器51への出力を、指令
値I2から検出値Ifへ切り換えるように構成され、この切
り換え動作により、減算器51に指令値として入力される
値が検出値Ifとなるので、該減算器51の出力である偏差
ΔIは0となる。このため励磁電流を増加することな
く、ΔVが抑制できる。しかも第1図に比べ、補償回路
54を必要としないので回路が単純となる。
他の実施例を第8図に示す。本発明では第1図で示し
た負荷遮断検出のための比較器57,ディレィタイマ58,切
り換えスイッチ55,補償回路54,減算器50を無くし、その
代わり演算器52の出力に対し、常時バイアス80を加算す
る加算器81、該加算器81の出力の変化率に対し変化率上
限を設定する変化率リミッタ82、該変化a率リミッタ82
の出力と演算器52の出力との低値選択を行う値選択回路
83を有する。該低値選択回路83の出力が制御位相角ECと
して、自動パルス位相器24に入力される。本実施例によ
れば負荷遮断時に励磁電流指令値I2が上昇し、励磁電流
偏差ΔIが大きくなってもこの上昇変化率は変化率リミ
ッタ82で抑えられておりこの出力の方が小さいため、最
終出力Ecは急激には上昇しないため、励磁電流を抑制で
きる。通常時は演算器52の出力がそのまま出力ECとな
り、遮断時のみ変化率リミッタ82の出力が出力ECとなる
ことにより特別な切りかえ操作が無く、単純な回路とな
るメリットがある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、電力系統が遮
断されたときに、瞬時に遮断が検出され2次励磁電流が
絞り込まれるので、その遮断より生ずる出力電圧の上昇
を抑制して、出力電圧を指令値に安定に保持することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の要部構成を示すブロック
図、第2図は本発明が適用された可変速揚水発電装置を
示すブロック図、第3図は励磁電流指令値の生成手順を
示すブロック図、第4図は第2図実施例の動作説明のた
めのベクトル図、第5図は第1図実施例の動作説明のた
めのタイムチャート図、第6図、第7図、第8図は本発
明の他の実施例の要部構成を示すブロック図である。 2…可変速発電電動機、5…電力系統、6…周波数変換
器、14…励磁電流制御手段、18…有効電力制御手段、19
…出力電圧制御手段、57…負荷遮断検出手段、50,54,60
…補償手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原嶋 敏彦 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 株式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 北 英三 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 大浦 征夫 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 中川 博人 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 大野 泰照 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−243895(JP,A) 特開 昭62−236325(JP,A) 特開 平1−318595(JP,A) 特開 昭62−71497(JP,A) 特開 平1−255500(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 9/00 - 9/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統に接続された可変速発電機または
    電動機の二次巻線を当該発電電動機の出力有効電力の指
    令値と検出値の偏差を零にすべく求められるトルク電流
    成分と、当該発電電動機の電圧指令と検出値の偏差を零
    にすべく求められる磁束方向電流成分とをベクトル合成
    してなる交流励磁電流により励磁する可変速発電機また
    は電動機の励磁方法において、電力系統の遮断あるいは
    系統電流の急変時に発生する励磁電流指令値と励磁電流
    検出値の偏差を監視し、その大きさが設定値を超えたこ
    とで負荷遮断及び負荷急変を検出し、負荷遮断あるいは
    負荷急変を検出したとき、前記偏差を励磁電流指令値か
    ら所定の時間減算して励磁電流の増加を抑制することを
    特徴とする可変速発電機または電動機の励磁方法。
  2. 【請求項2】励磁電流指令値から減算される偏差の値
    が、所定の時間の間に、当初検出された値から徐々に減
    少されることを特徴とする請求項1に記載の可変速発電
    機または電動機の励磁方法。
  3. 【請求項3】電力系統に接続された可変速発電機または
    電動機の二次巻線を当該発電電動機の出力有効電力の指
    令値と検出値の偏差を零にすべく求められるトルク電流
    成分と、当該発電電動機の電圧指令と検出値の偏差を零
    にすべく求められる磁束方向電流成分とをベクトル合成
    してなる交流励磁電流により励磁する可変速発電機また
    は電動機の励磁方法において、電力系統の遮断あるいは
    系統電流の急変時に発生する励磁電流の変化を監視して
    負荷遮断及び負荷急変を検出し、負荷遮断検出後、励磁
    電流指令値を励磁電流検出値に切り換え、所定の時間
    後、通常の励磁電流指令値にもどして励磁電流の増加を
    抑制することを特徴とする可変速発電機または電動機の
    励磁方法。
  4. 【請求項4】励磁電流指令値の上昇変化率に上限を設
    け、励磁電流の急速な増加を抑制することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の可変速発電機または電
    動機の励磁方法。
  5. 【請求項5】可変速発電機または電動機の二次巻線交流
    励磁する周波数変換器と、前記可変速発電機または電動
    機の出力有効電力の指令値と検出値の偏差を零にすべく
    ベクトル電流成分を求める有効電力制御手段と、前記可
    変速発電機または電動機の出力電圧の指令値と検出値の
    偏差を零にすべく磁束方向電流成分を求める出力電圧制
    御手段と、前記各手段から出力されるトルク電流成分と
    磁束方向成分とをベクトル合成して前記二次巻線の励磁
    電流指令値を求め前記周波数変換器に出力する励磁電流
    制御手段とを含んでなる可変速発電機または電動機の励
    磁装置において、電力系統の遮断あるいは系統電流の急
    変時に発生する励磁電流指令値と励磁電流検出値の偏差
    を監視し、その大きさが設定値を超えたことで負荷遮断
    及び負荷急変を検出する負荷遮断検出手段と、該負荷遮
    断検出手段による負荷遮断検出後励磁電流指令値と励磁
    電流検出値の偏差を前記励磁電流指令値から所定の時間
    減ずる補償手段を設けたことを特徴とする可変速発電機
    または電動機の励磁装置。
  6. 【請求項6】補償手段は、励磁電流指令値から所定の時
    間減ずる偏差を、時間とともに減ずるものであることを
    特徴とする請求項5に記載の可変速発電機または電動機
    の励磁装置。
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