JP2863562B2 - 防汚塗料組成物 - Google Patents
防汚塗料組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、船舶、ブイ、臨海工業プラント、火力・原
子力発電所の冷却水取水路、海底油田掘削リグ、港湾施
設、養殖用漁網、定置漁網および海洋土木工事用海水汚
濁防止帯など(以下「水中構造物」という)に塗付する
防汚塗料組成物に関するものである。
子力発電所の冷却水取水路、海底油田掘削リグ、港湾施
設、養殖用漁網、定置漁網および海洋土木工事用海水汚
濁防止帯など(以下「水中構造物」という)に塗付する
防汚塗料組成物に関するものである。
(従来の技術およびその解決しようとする課題) 水中にはフジツボ、セルプラ、イガイ、カキ、ホヤ等
の動物類、アサオ、アオノリ等の植物類、スライムと称
されるバクテリア、けい藻類等の付着生物が多数生息し
ており、これらが上記水中構造物の接水部に付着するこ
とによって産業上多大の損額を与えることはよく知られ
ている。
の動物類、アサオ、アオノリ等の植物類、スライムと称
されるバクテリア、けい藻類等の付着生物が多数生息し
ており、これらが上記水中構造物の接水部に付着するこ
とによって産業上多大の損額を与えることはよく知られ
ている。
例えば、船体に水中生物が付着すると、水との摩擦抵
抗が増大し航行速度の低下を生じ、一定の速度を維持す
るためには燃料消費量が増加し経済的に好ましくない。
また、港湾施設等の水中または水面に固定しておく構造
物に水中生物が付着するとこれらが有する個々の機能を
十分に発揮することが困難となり、しかも基材を浸食す
ることもある。さらに、養殖網、定置網に水中生物が付
着すると網目が閉塞し魚類を致死させることがある。
抗が増大し航行速度の低下を生じ、一定の速度を維持す
るためには燃料消費量が増加し経済的に好ましくない。
また、港湾施設等の水中または水面に固定しておく構造
物に水中生物が付着するとこれらが有する個々の機能を
十分に発揮することが困難となり、しかも基材を浸食す
ることもある。さらに、養殖網、定置網に水中生物が付
着すると網目が閉塞し魚類を致死させることがある。
その対策として従来から有機錫化合物や銅化合物を防
汚剤とする防汚塗料を塗付する方法が一般に行なわれて
いる。しかしながら、このような防汚剤の使用は環境汚
染や安全衛生上の観点から問題があり、有害な防汚剤を
含まない防汚塗料の開発がのぞまれていた。
汚剤とする防汚塗料を塗付する方法が一般に行なわれて
いる。しかしながら、このような防汚剤の使用は環境汚
染や安全衛生上の観点から問題があり、有害な防汚剤を
含まない防汚塗料の開発がのぞまれていた。
このような無毒性の防汚塗料としては、塗膜の撥水性
つまり低エネルギー表面を利用したものが多く研究され
ている。簡単なものとしては従来からパラフィンやワッ
クス等の撥水性物質の使用が示唆されているが、これら
添加剤自体は皮膜形性能がなく、したがって添加量が制
約され、防汚性能は満足できるものではなかった。
つまり低エネルギー表面を利用したものが多く研究され
ている。簡単なものとしては従来からパラフィンやワッ
クス等の撥水性物質の使用が示唆されているが、これら
添加剤自体は皮膜形性能がなく、したがって添加量が制
約され、防汚性能は満足できるものではなかった。
さらにシリコーン樹脂、特にオリゴマー状常温硬化型
シリコーンゴム単独あるいはこれにパラフィン,シリコ
ーンオイル等の撥水性物質を添加した防汚塗料が示唆さ
れている。しかしこの防汚塗料は先に挙げた防汚塗料に
比較して、防汚性能においてかなり改善されているもの
の、反応硬化型のシリコーンゴムの特徴として、塗膜の
硬化が均一でない、密着性が劣る。開缶後は再使用が困
難、塗膜が柔軟であるため耐久性に劣る等の欠点を有し
ている。
シリコーンゴム単独あるいはこれにパラフィン,シリコ
ーンオイル等の撥水性物質を添加した防汚塗料が示唆さ
れている。しかしこの防汚塗料は先に挙げた防汚塗料に
比較して、防汚性能においてかなり改善されているもの
の、反応硬化型のシリコーンゴムの特徴として、塗膜の
硬化が均一でない、密着性が劣る。開缶後は再使用が困
難、塗膜が柔軟であるため耐久性に劣る等の欠点を有し
ている。
そこで本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、水中の
付着生物は、表面エネルギーの低い塗膜ほど、また水滴
との摩擦係数が小さい塗膜ほど付着し難く、また付着し
た場合でも容易に除去できることを見い出した。
付着生物は、表面エネルギーの低い塗膜ほど、また水滴
との摩擦係数が小さい塗膜ほど付着し難く、また付着し
た場合でも容易に除去できることを見い出した。
そして、本発明の目的は、環境汚染の原因となる有害
な防汚剤を含まず、防汚性能の優れた無毒性の防汚塗料
組成物を提供することにある。
な防汚剤を含まず、防汚性能の優れた無毒性の防汚塗料
組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴は、つぎの一般式(1); 〔ただし、式中、mは正の整数、Xは置換基を有するこ
ともある2価の炭化水素基、R1,R2およびR3はそれぞれ
互いに同一あるいは相異なる炭素原子数1〜4個のアル
キル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、フェニ
ル基、フェノキシル基、置換フェニル基、置換フェノキ
シル基であり、YおよびZは上記のR1,R2,R3と同様の
基またはつぎの式(2); (ただし、式中、nは正の整数、R′1,R′2,R′3は
上記のR1,R2,R3と同様の基であり、互いに同一の基で
あっても異なる基であってもよい。)で表されるオルガ
ノシロキサン基であり、互いに同一の基であっても異な
る基であってもよい。〕 で示されるポリシロキサンマクロモノマーを連鎖移動剤
とし、ラジカル重合性を有するビニル系モノマーの1種
または2種以上をラジカル開始剤の存在下に重合させて
得たポリシロキサン−ビニル系ポリマーのブロック共重
合体を皮膜形成成分として含有し、さらに、上記のポリ
シロキサン−ビニル系ポリマーのブロック共重合体と撥
水性物質の1種または2種以上含有するところにある。
ともある2価の炭化水素基、R1,R2およびR3はそれぞれ
互いに同一あるいは相異なる炭素原子数1〜4個のアル
キル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、フェニ
ル基、フェノキシル基、置換フェニル基、置換フェノキ
シル基であり、YおよびZは上記のR1,R2,R3と同様の
基またはつぎの式(2); (ただし、式中、nは正の整数、R′1,R′2,R′3は
上記のR1,R2,R3と同様の基であり、互いに同一の基で
あっても異なる基であってもよい。)で表されるオルガ
ノシロキサン基であり、互いに同一の基であっても異な
る基であってもよい。〕 で示されるポリシロキサンマクロモノマーを連鎖移動剤
とし、ラジカル重合性を有するビニル系モノマーの1種
または2種以上をラジカル開始剤の存在下に重合させて
得たポリシロキサン−ビニル系ポリマーのブロック共重
合体を皮膜形成成分として含有し、さらに、上記のポリ
シロキサン−ビニル系ポリマーのブロック共重合体と撥
水性物質の1種または2種以上含有するところにある。
そこで次に本発明の防汚塗料組成物を構成する主要成
分について具体的に説明する。
分について具体的に説明する。
本発明の防汚塗料組成物の構成成分であるポリシロキ
サンマクロモノマーは、前記の一般式(1)で示され
る、一方の末端に1個のメルカプト基を有するポリシロ
キサン化合物である。
サンマクロモノマーは、前記の一般式(1)で示され
る、一方の末端に1個のメルカプト基を有するポリシロ
キサン化合物である。
一般式(1)中、Xはメルカプト基とケイ素原子を結
合する置換基を有することもある2価の炭化水素基を表
し、 例えば、 などがある。
合する置換基を有することもある2価の炭化水素基を表
し、 例えば、 などがある。
R1,R2およびR3は、それぞれ炭素原子数1〜4個のア
ルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、フェ
ニル基、フェノキシル基、置換フェニル基、置換フェノ
キシル基の中から選ばれた基であり、上記の炭素原子数
1〜4個のアルキル基およびアルコキシル基は鎖状でも
分岐鎖状でもよい。また上記の置換フェニル基および置
換フェノキシル基の置換基としては、ハロゲン、炭素原
子数1〜4個のアルキル基あるいはアルコキシル基、ア
シル基などが挙げられる。
ルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、フェ
ニル基、フェノキシル基、置換フェニル基、置換フェノ
キシル基の中から選ばれた基であり、上記の炭素原子数
1〜4個のアルキル基およびアルコキシル基は鎖状でも
分岐鎖状でもよい。また上記の置換フェニル基および置
換フェノキシル基の置換基としては、ハロゲン、炭素原
子数1〜4個のアルキル基あるいはアルコキシル基、ア
シル基などが挙げられる。
R1,R2,R3は、互いに同一であっても異なる基であっ
てもよいが、アルキル基、特にメチル基が該共重合体か
ら形成される塗膜の表面エネルギーを最も低くするので
好適である。
てもよいが、アルキル基、特にメチル基が該共重合体か
ら形成される塗膜の表面エネルギーを最も低くするので
好適である。
また、一般式(1)中、Y,Zは、上記のR1,R2,R3と
同様の基、 またはつぎの式(2); で表されるオルガノポリシロキサン基の中から選ばれた
基であり、互いに同一であっても異なる基であってもよ
い。なお、Y,ZがR1,R2,R3と同様の基である場合に、
これらも互いに同一であっても異なる基であってもよ
い。
同様の基、 またはつぎの式(2); で表されるオルガノポリシロキサン基の中から選ばれた
基であり、互いに同一であっても異なる基であってもよ
い。なお、Y,ZがR1,R2,R3と同様の基である場合に、
これらも互いに同一であっても異なる基であってもよ
い。
上記(2)において、R′1,R′2およびR′3はそ
れぞれ炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1
〜4個のアルコキシル基、フェニル基、フェノキシル
基、置換フェニル基、置換フェノキシル基の中から選ば
れた基であり、上記の炭素原子数1〜4個のアルキル基
およびアルコキシル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、
また上記の置換フェニル基および置換フェノキシル基の
置換基としては、ハロゲン、炭素原子数1〜4個のアル
キル基およびアルコキシル基、アシル基などが挙げられ
る。
れぞれ炭素原子数1〜4個のアルキル基、炭素原子数1
〜4個のアルコキシル基、フェニル基、フェノキシル
基、置換フェニル基、置換フェノキシル基の中から選ば
れた基であり、上記の炭素原子数1〜4個のアルキル基
およびアルコキシル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、
また上記の置換フェニル基および置換フェノキシル基の
置換基としては、ハロゲン、炭素原子数1〜4個のアル
キル基およびアルコキシル基、アシル基などが挙げられ
る。
R′1,R′2,R′3は、互いに同一であっても異なる基
であってもよいが、アルキル基、特にメチル基が該共重
合体から形成される塗膜の表面エネルギーを最も低くす
るので好適である。
であってもよいが、アルキル基、特にメチル基が該共重
合体から形成される塗膜の表面エネルギーを最も低くす
るので好適である。
mおよびnはオルガノシロキサンの鎖長を表す数であ
り、正の整数をとりうるが、好ましくは3〜1,000さら
に好ましくは3〜300である。
り、正の整数をとりうるが、好ましくは3〜1,000さら
に好ましくは3〜300である。
mおよびnが3より小さいとオルガノシロキサン鎖に
由来する特性が期待できず、またmおよびnが大きすぎ
ると共重合体の強度が低下するという理由による。
由来する特性が期待できず、またmおよびnが大きすぎ
ると共重合体の強度が低下するという理由による。
このようなポリシロキサンマクロモノマーは、具体例
として以下にのべるものが挙げられる。
として以下にのべるものが挙げられる。
これらは単独で使用しても2種以上を混合しても良
い。
い。
本発明のポリシロキサン−ビニル系ポリマーのブロッ
ク共重合体を得るために、上記のポリシロキサンマクロ
モノマーとともに用いられるラジカル重合性を有するビ
ニル系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デ
シル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレ
ート、トリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、炭素数1〜8のパーフロロアルキル基を有する
(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル
(メタ)アクリレート、ジメトキシメチルシリルプロピ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリ
ル酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリルアミド、無水マレイン酸、アクリ
ロニトロル及びブタジエン等が例示される。これらのビ
ニル系モノマーは単独で使用しても2種以上を混合して
使用しても良い。
ク共重合体を得るために、上記のポリシロキサンマクロ
モノマーとともに用いられるラジカル重合性を有するビ
ニル系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デ
シル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレ
ート、トリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、炭素数1〜8のパーフロロアルキル基を有する
(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル
(メタ)アクリレート、ジメトキシメチルシリルプロピ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリ
ル酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリルアミド、無水マレイン酸、アクリ
ロニトロル及びブタジエン等が例示される。これらのビ
ニル系モノマーは単独で使用しても2種以上を混合して
使用しても良い。
本発明のポリシロキサン−ビニル系ポリマーのブロッ
ク共重合体は、前記ポリシロキサンマクロモノマーの1
種又は2種以上とラジカル重合性ビニル系モノマーの1
種又は2種以上とをラジカル開始剤の存在下に共重合す
ることにより得られる。
ク共重合体は、前記ポリシロキサンマクロモノマーの1
種又は2種以上とラジカル重合性ビニル系モノマーの1
種又は2種以上とをラジカル開始剤の存在下に共重合す
ることにより得られる。
前記ブロック共重合体におけるポリシロキサンマクロ
モノマーの重量分率は、5〜60重量%、ビニル系モノマ
ーの重量分率は95〜40重量%であることが好ましい。そ
れは、ポリシロキサンマクロモノマーの重量分率が5重
量%未満であると、ポリシロキサン鎖に由来する特性
(低表面エネルギー)が低下し、60重量%を越えると該
ブロック共重合体から形成される塗膜の機械的強度及び
硬度が低下するという理由による。
モノマーの重量分率は、5〜60重量%、ビニル系モノマ
ーの重量分率は95〜40重量%であることが好ましい。そ
れは、ポリシロキサンマクロモノマーの重量分率が5重
量%未満であると、ポリシロキサン鎖に由来する特性
(低表面エネルギー)が低下し、60重量%を越えると該
ブロック共重合体から形成される塗膜の機械的強度及び
硬度が低下するという理由による。
ポリシロキサンマクロモノマーとラジカル重合性ビニ
ル系モノマーの共重合は、既知のラジカル重合法に従っ
て行うことができるが、ポリシロキサンマクロモノマー
に加水分解性の基が含まれている場合は、懸濁重合や乳
化重合はあまり好ましくない。
ル系モノマーの共重合は、既知のラジカル重合法に従っ
て行うことができるが、ポリシロキサンマクロモノマー
に加水分解性の基が含まれている場合は、懸濁重合や乳
化重合はあまり好ましくない。
ラジカル開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオ
キシド、パーブチルベンゾエート、メチルエチルケトン
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルハイ
ドロパーオキシド、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビスイソバレロニトリル、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等通常ラジカル
重合に使用されている重合開始剤が挙げられる。
キシド、パーブチルベンゾエート、メチルエチルケトン
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルハイ
ドロパーオキシド、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビスイソバレロニトリル、2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等通常ラジカル
重合に使用されている重合開始剤が挙げられる。
以上の如くして得られたポリシロキサン−ビニル系ポ
リマーのブロック共重合体の重量平均分子量は、約1,00
0〜約1,000,000特に約5,000〜約300,000であることが好
ましい。
リマーのブロック共重合体の重量平均分子量は、約1,00
0〜約1,000,000特に約5,000〜約300,000であることが好
ましい。
さらに、本発明においては、上記のポリシロキサン−
ビニル系ポリマーのブロック共重合体に撥水性物質の1
種または2種以上を添加することにより優れた防汚性能
を維持させることが可能な防汚塗料組成物を提供するも
のである。
ビニル系ポリマーのブロック共重合体に撥水性物質の1
種または2種以上を添加することにより優れた防汚性能
を維持させることが可能な防汚塗料組成物を提供するも
のである。
このような撥水性物質としては、その代表的な例を挙
げると、ペトロラタム、パラフィンワックス、流動パラ
フィン、さらにジメチルシリコーンオイル、メチルフェ
ニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイ
ル、フロロシリコーンオイル、末端官能基含有シリコー
ンオイルなどのシリコーンオイル、カプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸等の長鎖脂肪酸およびそのエステル類、牛脂,豚
脂,鱈脂,ヤシ油,パーム油などの天然油脂などがあ
る。
げると、ペトロラタム、パラフィンワックス、流動パラ
フィン、さらにジメチルシリコーンオイル、メチルフェ
ニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイ
ル、フロロシリコーンオイル、末端官能基含有シリコー
ンオイルなどのシリコーンオイル、カプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸等の長鎖脂肪酸およびそのエステル類、牛脂,豚
脂,鱈脂,ヤシ油,パーム油などの天然油脂などがあ
る。
本発明において、上記撥水性物質の1種あるいは2種
以上と前述のブロック共重合体とを配合するにあたり、
その配合量は特に制限されるものではないが、塗膜の造
膜性、乾燥性、付着性の点から通常、ブロック共重合体
100重量%に対し、撥水性物質1〜200重量%、特に5〜
100重量%であるのが好ましい。
以上と前述のブロック共重合体とを配合するにあたり、
その配合量は特に制限されるものではないが、塗膜の造
膜性、乾燥性、付着性の点から通常、ブロック共重合体
100重量%に対し、撥水性物質1〜200重量%、特に5〜
100重量%であるのが好ましい。
本発明の防汚塗料組成物は前述のポリシロキサン−ビ
ニル系ポリマーのブロック共重合体と撥水性物質から選
ばれる1種あるいは2種以上を適当な溶剤中に溶解ある
いは分解させることにより調製される。
ニル系ポリマーのブロック共重合体と撥水性物質から選
ばれる1種あるいは2種以上を適当な溶剤中に溶解ある
いは分解させることにより調製される。
このような溶剤としては、常温で適当な揮発性を有
し、ブロック共重合体を溶解させるものであれば特に制
限はないが、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;アセト
ン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、
酢酸イソブチル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジ
−n−プロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタ
ン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロ
ホルム等の塩素化炭化水素;イソプロパノール、n−ブ
タノール、イソブタノール等のアルコール類等が例示さ
れる。これらの溶媒は単独で使用しても2種以上を混合
して使用しても良い。特に、重合方法として溶液重合を
用いる場合には、重合反応によって得られたブロック共
重合体を分別、精製することなく溶媒希釈のまま使用す
ることも可能である。
し、ブロック共重合体を溶解させるものであれば特に制
限はないが、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;アセト
ン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、
酢酸イソブチル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジ
−n−プロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタ
ン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロ
ホルム等の塩素化炭化水素;イソプロパノール、n−ブ
タノール、イソブタノール等のアルコール類等が例示さ
れる。これらの溶媒は単独で使用しても2種以上を混合
して使用しても良い。特に、重合方法として溶液重合を
用いる場合には、重合反応によって得られたブロック共
重合体を分別、精製することなく溶媒希釈のまま使用す
ることも可能である。
本発明の塗料組成物にはさらに必要に応じて通常の塗
料添加物、例えば、着色顔料、体質顔料、タレ止め剤、
沈降防止剤、消泡剤等を常法に従って使用してもよい。
料添加物、例えば、着色顔料、体質顔料、タレ止め剤、
沈降防止剤、消泡剤等を常法に従って使用してもよい。
本発明の塗料組成物は、上記各成分をボールミル、ア
トライター等従来公知の分散機械を用いて分散すること
により、調製される。
トライター等従来公知の分散機械を用いて分散すること
により、調製される。
(作用) 本発明におけるポリシロキサン−ビニル系ポリマーの
ブロック共重合体から形成される塗膜は、そのポリシロ
キサン鎖が表面に強く配向するため、表面エネルギーが
低く、水滴との摩擦係数が小さいという特性が付与され
る。
ブロック共重合体から形成される塗膜は、そのポリシロ
キサン鎖が表面に強く配向するため、表面エネルギーが
低く、水滴との摩擦係数が小さいという特性が付与され
る。
この特性によりこの塗膜には水中の生物が付着し難
く、また付着しても容易に除去可能であり、さらに撥水
性物質を併用しているため、長期間にわたり優れた防汚
性能の維持が達成される。
く、また付着しても容易に除去可能であり、さらに撥水
性物質を併用しているため、長期間にわたり優れた防汚
性能の維持が達成される。
また、ビニル系ポリマーを共重合することにより高分
子化が可能となり、機械的強度、被塗面への密着性等が
付与される。
子化が可能となり、機械的強度、被塗面への密着性等が
付与される。
(発明の効果) 以上にわたって説明したとおり、本発明の防汚塗料組
成物は、有害な防汚剤を含有せず、形成される塗膜は表
面エネルギーが低く、かつ水滴との摩擦係数が小さいた
め、生物が付着し難く、これら塗膜表面の物理的性質に
より優れた防汚性能を長期間持続することができる。ま
た、乾燥性、貯蔵安定性、密着性にも優れており、水中
生物の付着防止が必要な船舶、漁網、その他の水中構造
物の接水部に塗装し、その目的を達成することができ
る。
成物は、有害な防汚剤を含有せず、形成される塗膜は表
面エネルギーが低く、かつ水滴との摩擦係数が小さいた
め、生物が付着し難く、これら塗膜表面の物理的性質に
より優れた防汚性能を長期間持続することができる。ま
た、乾燥性、貯蔵安定性、密着性にも優れており、水中
生物の付着防止が必要な船舶、漁網、その他の水中構造
物の接水部に塗装し、その目的を達成することができ
る。
(実施例) 以下に、実施例、比較例、試験例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるも
のではない。なお、実施例、比較例中の部および%は重
量部および重量%を示す。
体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるも
のではない。なお、実施例、比較例中の部および%は重
量部および重量%を示す。
製造例1〜6 攪拌機、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管が
装着されたガラス製反応容器中に表−1の配合に準じて
ポリシロキサンマクロモノマー、ラジカル重合性モノマ
ー、キシレン80部および2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル1部を仕込み、窒素ガス気流下85〜90℃で10時間
攪拌し、各共重合体溶液A〜Fを得た。
装着されたガラス製反応容器中に表−1の配合に準じて
ポリシロキサンマクロモノマー、ラジカル重合性モノマ
ー、キシレン80部および2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル1部を仕込み、窒素ガス気流下85〜90℃で10時間
攪拌し、各共重合体溶液A〜Fを得た。
これらの溶液を性状を表−1に併せて示す。
実施例1〜5 ブロック共重合体溶液をA〜Eを用いて、表−2に示
す配合組成に準じてペイントシェーカーで混合分散して
本発明の防汚塗料組成物を得た。
す配合組成に準じてペイントシェーカーで混合分散して
本発明の防汚塗料組成物を得た。
なお、表中ISO VG10は流動パラフィンであり、KF69
は信越化学工業(株)社製のシリコーンオイル、エロジ
ール#200は日本エロジール社製のタレ止め剤である。
は信越化学工業(株)社製のシリコーンオイル、エロジ
ール#200は日本エロジール社製のタレ止め剤である。
また比較のために次に示す塗料も準備した。
比較例1 上記製造例6で得られた共重合体溶液F 90部 エロジール#200 1部 キシレン 9部 比較例2 常温硬化型シリコーン樹脂 50部 キシレン 50部 比較例3 有機錫・亜酸化銅併用型防汚塗料 (AFシーフローZ−100,自社製) 塗膜性能試験 上記の実施例1〜5及び比較例1〜3で得た防汚塗料
を、サンドブラスト処理鋼板(100×300×2mm)に予め
ビニル系防錆塗料を塗付した試験板に、乾燥膜厚が100
μmとなるようにスプレー塗装し、7日間乾燥した後以
下の試験に供した。
を、サンドブラスト処理鋼板(100×300×2mm)に予め
ビニル系防錆塗料を塗付した試験板に、乾燥膜厚が100
μmとなるようにスプレー塗装し、7日間乾燥した後以
下の試験に供した。
(1)水滴の静止摩擦係数 塗膜上に0.2mlの水滴をおき、試験板を次第に傾けて
いった時の滑り出す角度αを測定した。
いった時の滑り出す角度αを測定した。
最大静止摩擦係数はこのαを用いてμ=tan αとして
表される。
表される。
(2)防汚性試験 該試験板を広島県広島湾にて水面下1.5mに浸漬し、汚
損生物の付着状況を観察した。
損生物の付着状況を観察した。
なお、表中の評価は以下の基準による。
○ :生物付着なし ○−△ :生物の付着面積 5%未満 △ :生物の付着面積 5〜20% △−× :生物の付着面積 20〜50% × :生物の付着面積 50%以上 表−3より明らかな様に本発明の防汚塗料組成物は、
従来の有機錫・亜酸化銅併用型防汚塗料と同等の防汚性
能を有する。
従来の有機錫・亜酸化銅併用型防汚塗料と同等の防汚性
能を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】つぎの一般式(1); 〔ただし、式中、mは正の整数、Xは置換基を有するこ
ともある2価の炭化水素基、R1,R2およびR3はそれぞれ
互いに同一あるいは相異なる炭素原子数1〜4個のアル
キル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシル基、フェニ
ル基、フェノキシル基、置換フェニル基、置換フェノキ
シル基であり、YおよびZは上記のR1,R2,R3と同様の
基またはつぎの式(2); (ただし、式中、nは正の整数、R′1,R′2,R′3は
上記のR1,R2,R3と同様の基であり、互いに同一の基で
あっても異なる基であってもよい。)で表されるオルガ
ノシロキサン基であり、互いに同一の基であっても異な
る基であってもよい。〕 で示されるポリシロキサンマクロモノマーを連鎖移動剤
とし、 ラジカル重合性を有するビニル系モノマーの1種または
2種以上をラジカル開始剤の存在下に重合させて得たポ
リシロキサン−ビニル系ポリマーのブロック共重合体を
皮膜形成成分として含有し、 さらに、前記ポリシロキサン−ビニル系ポリマーのブロ
ック共重合体と撥水性物質の1種または2種以上含有す
る ことを特徴とする防汚塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1227549A JP2863562B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 防汚塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1227549A JP2863562B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 防汚塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0391571A JPH0391571A (ja) | 1991-04-17 |
JP2863562B2 true JP2863562B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=16862641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1227549A Expired - Fee Related JP2863562B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 防汚塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2863562B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3704616B2 (ja) * | 1998-01-19 | 2005-10-12 | ヤン チィ ペイント アンド バーニッシュ マニュファクチャリング コーポレーション リミティッド | 加水分解性ケイ素含有樹脂を含む自己研磨型防汚塗料組成物 |
GB0817578D0 (en) * | 2008-09-25 | 2008-11-05 | 3M Innovative Properties Co | Method for treating wheel rims and composition for use therein |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5473763A (en) * | 1993-08-02 | 1995-12-05 | Advanced Micro Devices, Inc. | Interrupt vector method and apparatus |
-
1989
- 1989-09-04 JP JP1227549A patent/JP2863562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0391571A (ja) | 1991-04-17 |
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