JP6967858B2 - 防汚塗料組成物、その塗膜、防汚塗膜付き基材、漁網、基材の防汚方法および防汚塗膜付き基材の製造方法 - Google Patents

防汚塗料組成物、その塗膜、防汚塗膜付き基材、漁網、基材の防汚方法および防汚塗膜付き基材の製造方法 Download PDF

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本発明は、防汚塗料組成物に関し、より詳細には漁具(例:ロープ、漁網、浮き子、ブイ)、船舶、水中構造物等の表面への水棲生物の付着による汚染の防止に使用される防汚塗料組成物等に関する。
従来、火力、原子力発電所の給排水口等の水中構造物、各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、船舶、漁具(例:ロープ、漁網、浮き子、ブイ)などの接水部分に、水棲生物が付着し成長すると、例えば、基材の表面粗度が増加して船舶の速度の低下および燃費の拡大を招き、また、基材表面に塗布された防食用塗膜が損傷して、水中構造物の強度や機能の低下や、寿命の著しい短縮化といった被害が生ずるおそれがあった。また、養殖網、定置網等の漁網は、海中に長期間設置されるため、この漁網に各種水棲生物、例えば、ヒドロゾア等の腔腸動物、アオノリ、アオサ、シオミドロ類等の藻類、二枚貝類、フジツボ、シロウスボヤ、セルプラ、コケムシ、軟体動物などが多量に付着する。漁網は、水棲生物の付着により重くなり、漁網の取扱い性が低下したり、網が破損しやすくなったりするため、頻繁に取替える必要がある。また、水棲生物の付着により漁網の目詰まりを起こし、海水の流通が阻害され、養殖魚類を死に至らしめるなどの被害が生じる恐れがある。
さらに、火力、原子力発電所等の海水の給排水管に水棲生物が付着、繁殖すると冷却水の給排水循環に支障をきたすことがある。
このような問題を解決するために、水棲生物の付着防止を目的として防汚剤ないしは防汚塗料の塗装が広く行われている。たとえば、水棲生物の付着を防止するために、亜酸化銅あるいは有機防汚剤に、これらの防汚剤を適正に溶出させるための塗膜形成樹脂としてロジンとビニル樹脂あるいはアクリル樹脂とを含有する防汚塗料組成物、または亜酸化銅あるいは有機防汚剤に、塗膜形成樹脂として加水分解性樹脂((メタ)アクリル酸金属塩共重合体やシリルエステル共重合体)を含有する防汚塗料組成物が広く使用されている。また、防汚性を有する塗膜形成樹脂、たとえば室温硬化性シリコーンゴム等は、防汚塗料としても使用されている。
たとえば、特許文献1には、トリフェニルボロン・ロジンアミン錯体またはトリフェニルボロン・アルキルアミン錯体とポリエーテルシリコーンとを含有する漁網用防汚剤が開示されている。
特許文献2には、低分子量アクリル重合体と防汚剤とを含有する防汚剤組成物が開示されている。
特許文献3には、長期間に亘り容器内に保存された場合の粘度上昇が改善される例として、ビス(ジメチルジチオカルバモイル)エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛とトリフェニルホウ素オクタデシルアミンとを含有する防汚塗料組成物が開示されている(実施例14)。
特許文献4には、特定の海棲生物種に限らず、広範な生物種に対して網羅的に付着防止効果を発揮する方法としてトリフェニルボラン・アルコキシ基含有アミン錯体化合物とビス(ジメチルジチオカルバモイル)エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛及び/又は4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾリンとを含有する漁網用防汚塗料組成物が開示されている。
特開平11−199414号公報 特開2006−188453号公報 特開2007−100001号公報 特開2011−63719号公報
しかしながら、特許文献1〜4に開示された防汚剤および組成物には、付着防止効果が短期的には認められるものの、長期的には十分でない、広範な水棲生物に対して網羅的に満足できる防汚性が得られていない、または防汚剤および組成物を長期に保存した後に使用する場合において防汚剤および組成物の粘度が上昇していたり、沈殿したりして再分散をおこなっても均一にならないことや、その防汚組成物から形成された塗膜は十分な防汚効果が得られない、という問題があることがわかった。
本発明は、上記問題点を解決しようとするものであって、広範な水棲生物種への長期的な防汚効果を得られるとともに、長期貯蔵後でも作業性、防汚性に優れた塗膜を形成可能な防汚塗料組成物、その塗膜、およびその塗膜で被覆された漁具、船舶または水中構造物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメートとジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミンとシリコーンオイルとを組み合わせることによって、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
防汚剤(A)とシリコーンオイル(B)と塗膜形成樹脂(C)とを含有し、
前記防汚剤(A)がビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート(a1)を含有し、かつジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミン(a2)を含有する
防汚塗料組成物。
[2]
前記シリコーンオイル(B)がポリエーテル変性シリコーンオイルである前記[1]に記載の防汚塗料組成物。
[3]
前記塗膜形成樹脂(C)がアクリル樹脂である前記[1]または[2]に記載の防汚塗料組成物。
[4]
さらに、ポリオレフィン、ポリスルフィド、流動パラフィン、ワックス、およびワセリンからなる群から選ばれる少なくとも1種の可塑性樹脂(D)を含む前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
[5]
前記防汚剤(A)が防汚剤(a3)を含み、前記防汚剤(a3)が、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、2−メチルチオ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、テトラエチルチウラムジスルフィド、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、銅ピリチオン、ジンクピリチオン、2,3−ジクロロ−N−(2',6'−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2'−エチル−6'−メチルフェニル)マレイミド、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル、クロロメチル−n−オクチルジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン−2−エチレンビスジチオカーバメート、およびジンクエチレンビスジチオカーバメートからなる群から選ばれた少なくとも1種である前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
[6]
前記ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLBが0.5〜10である前記[2]に記載の防汚塗料組成物。
[7]
ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよびトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミンの合計の含有量が、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート(a1)100質量部に対し、3〜200質量部である前記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
[8]
漁具の塗装に使用される、前記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。[9]
前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜。[10]
基材と、前記基材の表面に設けられた前記[9]に記載の防汚塗膜とを有する防汚塗膜付き基材。
[11]
前記基材が漁具、船舶または水中構造物である前記[10]に記載の防汚塗膜付き基材。
[12]
前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物で網染めされた漁網。
[13]
前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物を基材に塗布するかまたは含浸させ、次いで硬化させる、基材の防汚方法。
[14]
基材の表面に、前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物を塗布するかまたは含浸させる工程と、前記工程により前記基材に塗布されたまたは含浸された前記防汚塗料組成物を硬化させる工程とを備える防汚塗膜付き基材の製造方法。
本発明の防汚塗料組成物は、広範な水棲生物種への長期的な防汚効果を得られるとともに、貯蔵安定性に優れ、保存後の塗布作業性、防汚効果面においても優れている。また、本発明の防汚塗料組成物は、漁具、船舶、水中構造物などの表面に塗布した場合、長期保存後の該組成物を使用しても製造時と変わらない安定した塗膜を形成することができる。
このような防汚塗料組成物を用いれば、長期間に亘り防汚効果の優れた防汚塗膜を漁具、船舶、水中構造物などの表面に、特に好適な場合として漁網の表面に形成することができる。
以下、本発明に係る防汚塗料組成物、その塗膜、およびその塗膜で被覆された漁具、船舶または水中構造物について具体的に説明する。
なお、「(メタ)アクリル((meth)acryl)」は、アクリル(acryl)およびメタクリル(methacryl)を総称する語句である。
〔防汚塗料組成物〕
本発明の防汚塗料組成物は、防汚剤(A)と、シリコーンオイル(B)と、塗膜形成樹脂(C)とを含有し、前記防汚剤(A)は、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート(a1)(以下、「防汚剤(a1)」ともいう。)および、ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミン(a2)(以下、「防汚剤(a2)」ともいう。)を含有しており、目的に応じて、任意成分をさらに含んでいてもよい。
[防汚剤(A)]
本発明の防汚塗料組成物に含有される、防汚剤(A)は、防汚剤(a1)と防汚剤(a2)とを含有しており、前記防汚剤(a1)は、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメートであり、前記防汚剤(a2)は、ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミンである。かかる防汚剤の組み合わせによれば、従来知られていた防汚剤の単独使用および組み合わせ使用と比較して、広範な水棲生物に対して長期的に優れた防汚効果が発揮される。
また、防汚剤(A)は、前記防汚剤(a1)および前記防汚剤(a2)以外に後述する他の防汚剤(a3)をさらに含有してもよい。
[(a1)ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート]
ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート(a1)は下記一般式[I]で表される化合物である。
Figure 0006967858
本発明に係る防汚塗料組成物に含まれる前記防汚剤(a1)の含有量は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは2〜91質量%、さらに好ましくは5〜76質量%、特に好ましくは10〜50質量%である。前記防汚剤(a1)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、防汚性に優れる。なお、本発明において「固形分」とは、防汚塗料組成物または各成分から任意成分である溶剤を除いた場合の量である。たとえば、防汚塗料組成物または各成分を、105℃で3時間放置して溶剤を揮散させた時の残分の量を「固形分量」とすることができる。
[(a2)ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミン]
ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジン(以下、(a21)成分ともいう)は下記一般式[II]で表される化合物である。
Figure 0006967858
トリフェニルボラン・n−オクタデシルアミン(以下、(a22)成分ともいう)は下記一般式 [III]で表される化合物である。
Figure 0006967858
前記防汚剤(a2)に含まれる成分として、(a21)成分と(a22)成分を、それぞれ1種単独で使用してもよいし、併用してもよい。
本発明に係る防汚塗料組成物に含まれる前記防汚剤(a2)の含有量((a21)成分および(a22)成分の合計の含有量)は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは0.5〜87.5質量%、さらに好ましくは1〜73質量%、特に好ましくは2〜40質量%である。前記防汚剤(a2)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、二枚貝等の貝類への防汚性に優れる。また、前記防汚剤(a2)の含有量は、前記防汚剤(a1)100質量部に対し、3〜200質量部、さらに好ましくは6〜80質量部であると、より防汚性に優れる。
[シリコーンオイル(B)]
本発明で用いられるシリコーンオイル(B)は下記一般式[IV]で表される化合物である。
Figure 0006967858
式[IV]において、複数個あるR1はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示す。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基が挙げられる。
1、X2およびX3はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基またはポリエーテル基を示す。X1が複数個存在する場合(すなわち、pが2以上の整数の場合)、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびペンチル基が挙げられる。
4は炭素数1〜18のアルキル基またはフェニル基を示し、X4が複数個存在する場合(すなわち、nが2以上の整数の場合)、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。炭素数1〜18のアルキル基としては、たとえば炭素数1〜5のアルキル基として例示したもの、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基およびステアリル基が挙げられる。
mは1以上の整数を示し、nは0以上の整数を示し、pは0以上の整数を示す。また、式[IV]において、
Figure 0006967858
で示される3種類の繰り返し単位が並ぶ順序は、特に限定されず、ランダム、交互又は連続のいずれであってもよい。
前記ポリエーテル基は式[IVa]:
−R2−A−(R3O)q−(R4O)r−R5 ・・・[IVa]で表される。
式[IVa]において、Aは単結合または酸素原子を示す。また、左端の線は隣接するケイ素原子への結合を示す。
2、R3およびR4は、それぞれ独立に炭素数1〜5の2価の炭化水素基、好ましくは2価の飽和炭化水素基、より好ましくは炭素数2〜5のアルキレン基を示す。このアルキレン基は、直鎖状または分岐状であってもよく、好ましくは直鎖状である。アルキレン基としては、たとえばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基およびテトラメチレン基が挙げられ、エチレン基およびトリメチレン基が好ましい。
2は好ましくはエチレン基またはトリメチレン基であり、R3は好ましくはエチレン基であり、R4は好ましくはトリメチレン基である。
5は炭素数1〜5のアルキル基または水素原子を示し、好ましくはアルキル基である。このアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびペンチル基が挙げられる。
qは1〜30の整数(繰り返し単位数)を示し、rは0〜30の整数(繰り返し単位数)を示す。
防汚性、またはシリコーンオイル(B)と後述する塗膜形成樹脂(C)との相溶性などを考慮すると、前記ポリエーテル基としては、好ましくは、-C36-O-(C24O)q-C25、-C24-O-(C36O)q-CH3、-C36-O-(C24O)q-CH3、-C24-O-(C36O)q-H、-C36-(C24O)q-CH3、-C24-(C36O)q-CH3、-C36-(C24O)q-H、-C24-(C36O)q-H、-C36-O-(C36O)q-CH3、-CH2-O-(C24O)q-CH3、-CH2-O-(C24O)q-H、-C24-O-(C24O)q-CH3、-C24-O-(C24O)q-H、-CH2-O-(C36O)q-CH3、-CH2-O-(C36O)q-H、-CH2-O-(C48O)q-CH3、-CH2-O-(C48O)q-H、-C36-O-(C36O)q-H、-C48-O-(C48O)q-H、-C36-O-(C24O)q-(C36O)r-CH3、-C36-O-(C24O)q-(C36O)r-H、-C36-O-(C36O)q-(C24O)r-CH3、および-C36-O-(C36O)q-(C24O)r-Hが挙げられる。これらの化学式において、C24は(CH22(エチレン基)であり、C36は(CH23(トリメチレン基)またはCH(CH3)CH2(プロピレン基)であり、好ましくは(CH23である。
前記ポリエーテル基としては、-(CH23-O-(C24O)q-CH3、-C24-O-((CH23O)q-CH3が特に好ましい。
前記シリコーンオイル(B)は、ジメチルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル及び変性シリコーンオイル等が挙げられる。
前記シリコーンオイル(B)としては、長期防汚性の観点から、1分子中に少なくとも1つの前記ポリエーテル基を有しており、mは1〜5000の整数(繰り返し単位数)、nは0〜50の整数(繰り返し単位数)、pは0〜50の整数(繰り返し単位数)を示し、前記3種類の繰返し単位との結合順序は任意である、ポリエーテル変性シリコーンオイルが好ましい。
前記ポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、
(a):前記式[IV]において、X1が前記式[IVa]で表されるポリエーテル基であり、X2およびX3がメチル基等のアルキル基であり、mが1以上の整数である側鎖型ポリエーテル変性シリコーン、
(b):前記式[IV]において、X1がメチル基等のアルキル基であり、X2およびX3が前記式[IVa]で表されるポリエーテル基である両末端型ポリエーテル変性シリコーン、
(c):前記式[IV]において、X1ならびにX2およびX3の一方が前記式[IVa]で表されるポリエーテル基であり、X2およびX3の一方が炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基であり、mが1以上の整数であるポリエーテル変性シリコーンオイル、
(d):前記式[IV]において、X1、X2およびX3が前記式[IVa]で表されるポリエーテル基であり、mが1以上の整数であるポリエーテル変性シリコーンオイル、
(e):前記式[IV]において、X2およびX3の一方が前記式[IVa]で表されるポリエーテル基であり、X1ならびにX2およびX3の一方が炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基であるポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの中では、側鎖型ポリエーテル変性シリコーン(a)または両末端型ポリエーテル変性シリコーン(b)が防汚性等の点から好ましい。
また、前記ポリエーテル変性シリコーンオイルの数平均分子量は、通常、1,000〜50,000、好ましくは3,000〜10,000程度である。
前記ポリエーテル変性シリコーンオイルは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
前記ポリエーテル変性シリコーンオイルの親水性親油性バランス(HLB)は、エチレンオキシドの量(質量%)を5で割った値(エチレンオキシド量/5)で示され、好ましくは0.5〜10、特に好ましくは1〜7である。このHLBが0.5〜10の範囲にあると前記防汚剤を含有する防汚塗料組成物で網染めした漁網等からの防汚剤の溶出量が適度に保たれるため、漁網への防汚性が良好な傾向となる。
このようなポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、「KF−6016(HLB=4.5)」、「KF−945(HLB=4.0)」、「X−22−6515(HLB=5.7)」、「X−22−6191(HLB=2.0)(いずれも信越化学工業(株)製)、「TSF4446」(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製、HLB=4.8)、「ST−114PA(HLB=5.6)」、「FZ−2120(HLB=6.0)」(いずれも東レ・ダウコーニング(株)製)などを用いることができる。
本発明の防汚塗料組成物のシリコーンオイル(B)の含有量は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは0.5〜87.5質量%、さらに好ましくは2〜73質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
シリコーンオイル(B)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、造膜性に優れる。
[塗膜形成樹脂(C)]
本発明で用いられる塗膜形成樹脂(C)としては、公知の防汚塗料組成物、特に漁網用防汚塗料組成物に配合されている塗膜形成性樹脂を用いることができる。たとえば、(メタ)アクリル酸金属塩共重合体、ポリエステル金属塩共重合体、シリルエステル含有共重合体、ポリシロキサンブロック含有金属塩共重合体、硫黄含有オルガノポリシロキサンブロックビニル共重合体、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ビニルイソブチルエーテル共重合体、塩化ゴム系樹脂、アクリル樹脂(前記(メタ)アクリル酸金属塩共重合体、前記シリルエステル含有共重合体、前記ポリシロキサンブロック含有金属塩共重合体、および前記硫黄含有オルガノポリシロキサンブロックビニル共重合体を除く。)、スチレン−ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂(前記ポリエステル金属塩共重合体を除く。)、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、合成ゴム、石油系樹脂、ロジンエステル系樹脂、ロジン系石鹸、およびロジン等が挙げられ、これらの塗膜形成樹脂は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、本発明の防汚塗料組成物を漁網に塗布する場合は、柔軟性および防汚性の点からアクリル樹脂が好ましい。
前記アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸系エステルの単独重合体または共重合体が挙げられ、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、少なくとも2種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン系共重合体などが挙げられる。(メタ)アクリル酸系エステルとしては、たとえば、
(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ラウリルエステル、(メタ)アクリル酸トリデシルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリルエステル、(メタ)アクリル酸アリルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸イソボルニルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルエステルなどが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いてもよい。(メタ)アクリル酸系エステルと共重合し得る不飽和単量体としては、たとえば、
(メタ)アクリル酸などのモノカルボン酸類;
イタコン酸、マレイン酸、コハク酸等のジカルボン酸類またはこれらのハーフエステル(モノエステル)もしくはジエステル;
スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン類;および
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類
が挙げられる。これらは1種単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いて(メタ)アクリル酸系エステルと共重合させてもよい。
前記アクリル樹脂の、GPC法により後述する実施例での条件または同等の条件で測定される重量平均分子量(Mw)は1,000〜300,000(30万)であり、塗工性能、塗膜物性の観点から、Mwが5,000〜200,000(20万)のものを使用できる。また、(メタ)アクリル酸単量体またはその誘導体から誘導される構造単位を含み、上記重量平均分子量Mwが1,000〜20,000(2万)の低分子量アクリル樹脂や、長鎖(炭素数8〜20)アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構造単位を含み、上記重量平均分子量Mwが2,000〜200,000(20万)のアクリル樹脂を使用してもよい。
前記塗膜形成樹脂(C)のキシレンの50%溶液の粘度(E型粘度計、トキメック社製「VISCONIC EMD」により測定)は、25℃において好ましくは10〜200mPa・Sである。また、塗膜形成樹脂(C)のTg(ガラス転移点)が−20〜30℃のものを、通常、使用できる。
前記塗膜形成樹脂(C)の含有量は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは10〜97質量%、さらに好ましくは20〜92質量%である。塗膜形成樹脂(C)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、造膜性および基材への付着性に優れる。
[可塑性樹脂(D)]
本発明の防汚塗料組成物は、可塑性樹脂(D)(但し、塗膜形成樹脂(C)に用いられる樹脂を除く。)を含んでいてもよい。前記可塑性樹脂(D)としては、たとえばポリオレフィン、ポリスルフィド、流動パラフィン、ワックス、およびワセリンが挙げられる。可塑性樹脂(D)を添加することにより、防汚塗膜の防汚性を向上させるとともに、さらに防汚剤(A)の溶出を調整し長期に亘る防汚効果を発揮することができる。
前記ポリオレフィンとしては、たとえばポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、およびポリブテンが挙げられ、ポリブテンが好ましく、防汚性の面から数平均分子量が280〜1,500のポリブテンが特に好ましい。このようなポリブテンとしては、市販品であれば、たとえば「日石ポリブテンLV−5」、「日石ポリブテンLV−10」、「日石ポリブテンLV−25」、「日石ポリブテンLV−50」、「日石ポリブテンLV−100」、「日石ポリブテンHV−35」、「日石ポリブテンHV−50」、「日石ポリブテンHV−100」、および「日石ポリブテンHV−300」等(いずれも商品名、JXエネルギー(株)製)を用いることができる。
前記ポリスルフィドは、
式;R -(S)q- R ・・・[V]
で表わされるジアルキルポリスルフィドである。式[V]中、2つのRは、それぞれ独立に炭素数1〜20個のアルキル基を表す。qは2以上の整数であり、2〜10の整数であることが防汚性の面から好ましい。
前記ポリスルフィドとしては、たとえば、ジエチルペンタスルフィド、ジ−tert−ブチルジスルフィド、ジ−tert−ブチルテトラスルフィド、ジ−tert−ペンチルテトラスルフィド、ジオクチルポリスルフィド、ジ−tert−オクチルペンタスルフィド、ジ−tert−ノニルペンタスルフィド、ジ−tert−ドデシルペンタスルフィドおよびジノナデシルテトラスルフィドが挙げられる。
前記流動パラフィンは、原油を蒸留してガソリン分、灯油分軽油分等を除き、スピンドル油からエンジン油までの留分を採り、精製して得られ、主としてアルキルナフテン類からなる液状炭化水素油であり、好ましくは、JIS K9003の規定に適合するものである。
前記ワックスとしては、例えば石油系ワックス、ポリエチレン系ワックスおよびポリプロピレン系ワックスを挙げることができる。この石油系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスおよびペトロラタムワックスを例示でき、特にパラフィンワックスが好ましい。
前記ワセリンとしては、白色ワセリンおよび黄色ワセリン等が挙げられる。
このような可塑性樹脂(D)のうちでは、ポリブテンおよびポリスルフィドが防汚効果向上の面から好ましい。
これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の防汚塗料組成物における可塑性樹脂(D)の含有量は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは0.5〜30質量%、さらに好ましくは2〜20質量%である。可塑性樹脂(D)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜、および本発明の組成物で網染めされた漁網等は、柔軟性に優れる。
[他の防汚剤(a3)]
本発明の防汚塗料組成物は、防汚剤(A)としてさらに、他の防汚剤(a3)((a1)および(a2)を除く。)を含有してもよい。
他の防汚剤(a3)としては、たとえば亜酸化銅、ロダン銅、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、2−メチルチオ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、銅ピリチオン、ジンクピリチオン、2,3−ジクロロ−N−(2',6'−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2'−エチル−6'−メチルフェニル)マレイミド、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル、クロロメチル−n−オクチルジスルフィド(式:n−C817−S−S−CH2Cl)、トリフェニルボラン・アルコキシ含有アミン錯体、ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン−2−エチレンビスジチオカーバメート、ジンクエチレンビスジチオカーバメート等のカーバメート系化合物、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N',N'−ジメチル−N−フェニル−(N−フルオロジクロロメチルチオ)スルファミドおよびN',N'−ジメチル−N−p−トリル−(N−フルオロジクロロメチルチオ)スルファミドからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
その中でも、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、2−メチルチオ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、テトラエチルチウラムジスルフィド、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、銅ピリチオン、ジンクピリチオン、2,3−ジクロロ−N−(2',6'−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2'−エチル−6'−メチルフェニル)マレイミド、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル、クロロメチル−n−オクチルジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン−2−エチレンビスジチオカーバメート、およびジンクエチレンビスジチオカーバメートからなる群から選ばれた少なくとも1種が、貯蔵安定性および防汚性の点から特に好ましい。
他の防汚剤(a3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の防汚塗料組成物における他の防汚剤(a3)の含有量は、防汚塗料組成物(固形分)100質量%中に、好ましくは2〜50質量%、さらに好ましくは3〜30質量%である。他の防汚剤(a3)の含有量がこの範囲にあることで、本発明の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、防汚性および造膜性に優れる。
また、前記防汚剤(a3)は、防汚剤(A)中に、0〜30質量%含有されていることが好ましい。
[溶剤(E)]
本発明の防汚塗料組成物は溶剤(E)を含んでいてもよい。溶剤(E)としては、防汚塗料組成物、特に漁網用防汚塗料組成物に従来配合されてきた、防汚剤などの各種成分を容易に分散することのできる、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤等の有機溶剤を用いることができる。
前記脂肪族炭化水素系溶剤としては、たとえばターペンが挙げられる。
前記芳香族炭化水素系溶剤としては、たとえば、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、プロピルベンゼンが挙げられる。
前記ケトン系溶剤としては、たとえば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルイソブチルケトンが挙げられる。
前記エステル系溶剤としては、たとえば、酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられる。
前記アルコール系溶剤としては、たとえば、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノールが挙げられる。
前記エーテル系溶剤としては、たとえばプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAC)が挙げられる。
これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの溶剤の中では、溶解力、引火点、蒸発速度、臭気の点から、キシレンが好ましい。
本発明の防汚塗料組成物における溶剤(E)の配合量は、防汚塗料組成物の量を100質量%とすると、通常、20〜80質量%、好ましくは、30〜70質量%の量であることが多い。
[その他の成分(F)]
本発明の防汚塗料組成物は、上記のような成分を含有してなるが、脱水剤、揺変剤(沈降防止剤・たれ止剤)、界面活性剤、増粘剤、安定剤、顔料、消泡剤などのその他の成分(F)を含んでいてもよい。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
揺変剤としては例えば、酸化ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドワックス、およびベントン等が挙げられる。
〔防汚塗料組成物の製造〕
本発明の防汚塗料組成物は、それぞれ所定の量の前記各成分を、一般的な装置および手法を用いて混合・撹拌することにより製造できる。
また、本発明の防汚塗料組成物は、貯蔵安定性が優れているため、長期間保存することが可能である。さらに、長期保存後の防汚塗料組成物は製造時と変わらない安定した塗膜を形成することができる。
本発明に係る防汚塗膜は、本発明の防汚塗料組成物から形成されたことを特徴としている。
〔防汚塗料組成物の用途〕
本発明の防汚塗料組成物は、たとえば、火力、原子力発電所の給排水口等の水中構造物、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河、水路等のような各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、船舶(例:船底部)、漁具(例:ロープ、漁網、浮き子、ブイ)などの海水または真水と接触する各種基材の表面の防汚に使用できる。具体的には、本発明の防汚塗料組成物を基材の表面に常法に従って1回〜複数回塗布し、または含浸させ、次いで乾燥させるなどして硬化させることにより、防汚性に優れ、防汚剤成分が長期間に亘って徐放可能であり、厚塗りしても適度の可撓性を有し耐クラック性に優れた防汚塗膜が形成される。
また、本発明の防汚塗料組成物は、漁具の塗装、特に漁網の網染めに好ましく使用される。漁網の材質としては、ポリエチレン、ナイロン、麻、金属、ポリエステルなどが挙げられ、このような材質の場合は、防汚塗料組成物が良好に含浸付着する。漁網の網染めは、一般的な手法を用いて行うことができ、例えば、防汚塗料組成物の中に漁網を浸漬して漁網の繊維内あるいは繊維間に防汚塗料組成物を浸透含浸させた後、漁網を引き上げ乾燥する。なお、敷延あるいは広げて吊るした漁網の表裏面に防汚塗料組成物を静電塗装の方法で、あるいはエアガン、エアレス塗装等の方法で散布してもよい。
このように網染めによる漁網の重量増加は、漁網1kg当たり、通常80〜300g程度である。本発明の組成物で網染めされた漁網は、その繊維内または繊維間に本発明の防汚塗料組成物の固形分を有しており、さらにその表面に本発明の防汚塗膜を有していてもよい。
本発明に係る防汚塗料組成物、本発明の組成物から形成された防汚塗膜および本発明の組成物で網染めされた漁網は、アオノリ、アオサ、シオミドロ、フジツボ、イガイ、セルプラ、カキ、フサコケムシ、ヒドロゾア(ヒドラ)等の水棲生物の付着を長期間継続的に防止できるなどの長期防汚性に優れている。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
また、以下の実施例において、「部」とは、特にその趣旨に反しない限り、「質量部」の意味である。
[測定方法]
<塗膜形成樹脂の重量平均分子量(Mw)>
塗膜形成樹脂であるアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)を下記条件でGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法を用いて測定した。
装置 :「HLC−8120GPC」(東ソー(株)製)
カラム:「TSKgel SuperH2000」及び「TSKgel SuperH4000」を連結(いずれも、東ソー(株)製、6mm(内径)×15cm(長さ))
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速 :0.500ml/min
検出器:RI
カラム恒温槽温度:40℃
標準物質 :ポリスチレン
サンプル調製法:各製造例で調製された樹脂溶液に少量の塩化カルシウムを加えて脱水した後、メンブレムフィルターで濾過して得られた濾物をGPC測定サンプルとした。
<塗膜形成樹脂溶液の粘度>
前記アクリル樹脂溶液の25℃における粘度は、E型粘度計(トキメック社製「VISCONIC EMD」)により測定した。
[製造例1](アクリル樹脂溶液1の製造)
攪拌機、還流冷却機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレンを67.5質量部、仕込んで、窒素ガス雰囲気下90℃まで昇温した。ここにメタクリル酸メチルを28質量部、アクリル酸ブチルを40質量部、およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.6質量部、3時間かけて滴下後、攪拌を続けながら2時間、90℃で保持した。その後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.03質量部、1時間おきに4回加えた後、105℃まで昇温し30分間撹拌を行い、アクリル樹脂溶液1を得た。得られたアクリル樹脂溶液1溶液の外観は透明、NV(105℃熱風乾燥機中3時間乾燥後の加熱残分)は49.3%、粘度は420mPa・sとなり、重量平均分子量(Mw)は、35,200であった。
[製造例2](アクリル樹脂溶液2の製造)
攪拌機、還流冷却機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレンを100質量部、仕込み、100℃に保持した。次いで、このフラスコ内に、メタクリル酸メチルを55質量部、アクリル酸ブチルを45質量部、および2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を5質量部、含む混合液を3時間かけて滴下した。滴下後、攪拌を続けながら4時間、100℃で保持し、アクリル樹脂溶液2を得た。得られたアクリル樹脂溶液2の外観は透明、NV(105℃熱風乾燥機中3時間乾燥後の加熱残分)50.2%、粘度は80mPa・s、重量平均分子量(Mw)は9,400であった。
[製造例3](アクリル樹脂溶液3の製造)
攪拌機、還流冷却機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレンを39.5質量部、仕込んで、窒素ガス雰囲気下85℃まで昇温した。次いで、このフラスコ内に、メタクリル酸メチルを25質量部、アクリル酸ブチルを28質量部、メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸トリデシル混合物(質量比40:60)を5質量部、およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.1質量部、2時間かけて滴下後、攪拌を続けながら2時間、90℃で保持した。その後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.03質量部、1時間おきに3回加え、更に撹拌を続けながらt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを0.04質量部、30分おきに2回加えた。その後105℃まで昇温し30分間撹拌を行った後、キシレンを18g加えてアクリル樹脂溶液3を得た。得られたアクリル樹脂溶液3の外観は透明、NV(105℃熱風乾燥機中3時間乾燥後の加熱残分)は50.2%、粘度は7,140mPa・s、重量平均分子量(Mw)は、116,500であった。
[防汚塗料組成物の調製]
[実施例1]
ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメートを15質量部、ジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンを1質量部、シリコーンオイル「KF−6016」を2質量部、アクリル樹脂溶液1を25質量部、「日石ポリブテンLV−50」を5質量部、酸化ポリエチレンワックス「ディスパロン4200−20」を1質量部、アマイドワックス「ディスパロン6900−20X」を1質量部、およびキシレン・エチルベンゼン混合溶剤を50質量部混合して、防汚塗料組成物を調製した。
[実施例2〜28、比較例1〜16]
実施例1で使用された防汚剤、シリコーンオイル、樹脂、その他添加剤および溶剤を、表1〜3に示されるように変更したことを除いては、実施例1と同様にして、防汚塗料組成物を調製した。
なお、表1〜3に記載された原材料の詳細は以下の通りである。
(1)アクリル樹脂溶液1:アクリル樹脂のキシレン溶液(固形分約50%)
(2)アクリル樹脂溶液2:低分子量アクリル樹脂のキシレン溶液(固形分約50%)
(3)アクリル樹脂溶液3:長鎖アルキル基含有アクリル樹脂のキシレン溶液(固形分約50%)
(4)「KF−6016」:信越化学工業(株)製,ポリエーテル変性シリコーンオイル HLB=4.5
(5)「KF−945」:信越化学工業(株)製、ポリエーテル変性シリコーンオイル(EO/PO型) HLB=4.0
(6)「ST114PA」:信越化学工業(株)製,ポリエーテル変性シリコーンオイル HLB=5.6
(7)「X−22−6191」:信越化学工業(株)製,ポリエーテル変性シリコーンオイル HLB=2.0
(8)「日石ポリブテンLV−50」:JXエネルギー(株)製,ポリブテン樹脂
(9)「DAF−1」:DIC(株)製,ポリスルフィド樹脂
(10)「ディスパロン4200−20」:楠本化成(株)製,酸化ポリエチレンワックス(固形分20%)
(11)「ディスパロン6900−20X」:楠本化成(株)製,アマイドワックス(固形分20%)
[性能評価]
実施例1〜28および比較例1〜16の防汚塗料組成物について、以下の性能評価(1)〜(3)を行った。比較例17では、防汚塗料組成物を塗装していない漁網(防汚塗料組成物非塗装の漁網)に対して、性能評価(1)および(2)を行った。その結果を表1〜3に示す。
(1)静置防汚性評価A
実施例および比較例で調製した防汚塗料組成物のそれぞれに、ポリエチレン製無結節網(7節、400デニール/50本)を浸漬して、この漁網に該防汚塗料組成物を含浸・塗布させ、室内で48時間風乾し、防汚塗膜付き漁網を得た。
この防汚塗膜付き漁網を神奈川県相模湾内の海面下約2mに、浸漬した。浸漬開始から3ヶ月毎に、漁網の防汚塗膜の全面積を100%とした場合における水棲生物が付着している防汚塗膜面積(付着面積)の比率(%)を測定し、下記評価基準に基づいて静置防汚性を評価した。また、表中の付着生物名は、浸漬12ヶ月後において、漁網に付着したことが認められた付着生物名を示している。
A:付着面積0%
B:付着面積0%より大きく5%未満
C:付着面積5%〜10%未満
D:付着面積10%〜30%未満
E:付着面積30%〜50%未満
F:付着面積50%以上
(2)静置防汚性評価B
実施例および比較例で調製した防汚塗料組成物のそれぞれについて、40℃の恒温器で1ヶ月貯蔵し、その後、ポリエチレン製無結節網(7節、400デニール/50本)を浸漬して、この漁網に該防汚塗料組成物を含浸・塗布させ、室内で48時間風乾し、防汚塗膜付き漁網を得た。
この防汚塗膜付き漁網を神奈川県相模湾内の海面下約2mに、浸漬した。浸漬後から3ヶ月毎に、漁網の防汚塗膜の全面積を100%とした場合における水棲生物が付着している防汚塗膜面積(付着面積)の比率(%)を測定し、下記評価基準に基づいて静置防汚性を評価した。また、表中の付着生物名は、浸漬9ヶ月後において、漁網に付着したことが認められた付着生物名を示している。
A:付着面積0%
B:付着面積0%より大きく5%未満
C:付着面積5%〜10%未満
D:付着面積10%〜30%未満
E:付着面積30%〜50%未満
F:付着面積50%以上
(3)貯蔵安定性評価
実施例および比較例で調製した防汚塗料組成物のそれぞれについて、密封した容器に入れて常温(23℃の恒温器)で3ヶ月または6ヶ月貯蔵したものと、40℃の恒温器で1ヶ月貯蔵したものとを用意し、貯蔵後の塗料組成物の状態および粘性を確認し、下記評価基準に基づいて評価した。
良好・・・貯蔵前の塗料組成物と、貯蔵後の塗料組成物を比較して、変化なし
微粒・・・微小な粒が認められる
変色・・・貯蔵前の塗料組成物と、貯蔵後の塗料組成物を比較して、色相に変化がある
Figure 0006967858
Figure 0006967858
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表1〜3の結果から明らかなように、本発明の防汚塗料組成物は水棲生物の付着を効果的に防止することができる。
また、本発明の防汚塗料組成物は、良好な貯蔵安定性を示す。

Claims (13)

  1. 防汚剤(A)とシリコーンオイル(B)と塗膜形成樹脂(C)とを含有し、
    前記防汚剤(A)がビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメートである防汚剤(a1)を含有し、かつジフェニルメチルボラン・4−イソプロピルピリジンおよび/またはトリフェニルボラン・n−オクタデシルアミンである防汚剤(a2)を含有し、
    前記シリコーンオイル(B)がポリエーテル変性シリコーンオイルであり、
    前記塗膜形成樹脂(C)がアクリル樹脂である
    防汚塗料組成物(但し、ジアルキルサルファイド化合物の水分散エマルジョンを含む防汚塗料組成物を除く。)。
  2. さらに、ポリオレフィン、ポリスルフィド、流動パラフィン、ワックス、およびワセリンからなる群から選ばれる少なくとも1種の可塑性樹脂(D)を含む請求項1に記載の防汚塗料組成物。
  3. 前記防汚剤(A)がさらに防汚剤(a3)を含み、前記防汚剤(a3)が、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、2−メチルチオ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、テトラエチルチウラムジスルフィド、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、銅ピリチオン、ジンクピリチオン、2,3−ジクロロ−N−(2',6'−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2'−エチル−6'−メチルフェニル)マレイミド、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル、クロロメチル−n−オクチルジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン−2−エチレンビスジチオカーバメート、およびジンクエチレンビスジチオカーバメートからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1または2に記載の防汚塗料組成物。
  4. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLBが0.5〜10である請求項1〜3のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
  5. 前記防汚剤(a2)の含有量が、前記防汚剤(a1)100質量部に対し、3〜200質量部である請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
  6. 前記防汚剤(a2)の含有量が、前記防汚剤(a1)100質量部に対し、17〜80質量部である請求項に記載の防汚塗料組成物。
  7. 漁具の塗装に使用される、請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜。
  9. 基材と、前記基材の表面に設けられた請求項に記載の防汚塗膜とを有する防汚塗膜付き基材。
  10. 前記基材が漁具、船舶または水中構造物である請求項に記載の防汚塗膜付き基材。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物で網染めされた漁網。
  12. 請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物を基材に塗布するかまたは含浸させ、次いで硬化させる、基材の防汚方法。
  13. 基材の表面に、請求項1〜のいずれか一項に記載の防汚塗料組成物を塗布するかまたは含浸させる工程と、前記工程により前記基材に塗布されたまたは含浸された前記防汚塗料組成物を硬化させる工程とを備える防汚塗膜付き基材の製造方法。
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