JP2862532B2 - 荷電粒子線描画方法およびその装置 - Google Patents

荷電粒子線描画方法およびその装置

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JP2862532B2
JP2862532B2 JP10082338A JP8233898A JP2862532B2 JP 2862532 B2 JP2862532 B2 JP 2862532B2 JP 10082338 A JP10082338 A JP 10082338A JP 8233898 A JP8233898 A JP 8233898A JP 2862532 B2 JP2862532 B2 JP 2862532B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子線によって極
微細なパターンを描画する荷電粒子線描画装置に関する
ものであり、特に、極めて集積度の高い半導体集積回路
の製造に好適な荷電粒子線描画方法およびその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の回路パターンの微細化
は留まることを知らず、その微細なパターンの形成に
は、より解像力の高い荷電粒子線による描画が用いられ
るようになってきている。ところが、解像力の高い荷電
粒子力線においても、パターンが微細化してくると、大
きな図形の接近している部分の間隙の幅がさらに狭く形
成されるというような現象が現われ、微細パターン形成
上の問題になっている。この現象は、荷電粒子線による
微細パターン描画の最大の課題であり、一般に近接効果
として知られている。この現象の原因は、照射された荷
電粒子が感光剤(以後、レジストと言う)を通過して半
導体基板中に入り、基板中で散乱された荷電粒子の一部
が再びレジスト面に戻って感光させることにある。この
再感光の効果は広範囲にぼけた荷電粒子線パターンを再
び薄く照射したのと等価であり、パターン密集部分の露
光が結果として過剰露光になるため、前述のように間隙
の幅が変わってしまう現象として現われる。
【0003】従来、この近接効果に影響を少なくするた
めに、描画すべきパターンに対する工夫が様々に行われ
ている。その第1の方法は、描画パターンの近接効果に
よる変形を予め計算し、それを補償する変形を描画パタ
ーンの方に前もってかけておくことである。すなわち、
前述のように狭い間隙は近接効果によってさらに狭くな
るので、描画パターンデータの方で予め狭い間隙部分を
捜し、狭い間隙部分を広げるよう両側の図形の幅を適切
な寸法だけ細くするようにする。このようにすれば、近
接効果によって狭い間隙がさらに狭くなっても、所望の
寸法が形成できる。第2の方法は、近接効果を補償する
ように描画時の露光量を変える方法である。前述のよう
に、近接効果はぼけた描画パターンが再露光されて生じ
るので、ぼけを補償するようパータンの変化部分を強調
して描画するようにすれば、ぼけの効果、所望の露光が
為されたと同じようなパターンを形成することが出来
る。具体的には、例えば、各図形の輪郭部分だけを分解
して切り出し、輪郭部分は中央部分に比べて長い時間露
光するようにする。このようにすると、露光パターンの
高周波成分を強調したパターンが描画されたことにな
り、ぼけによる低周波成分強調の効果を打ち消して、あ
る程度近接効果の影響の少ない露光を行うことが出来
る。
【0004】また、第3の方法として、単位面積あたり
の露光面積比率によって粒子線の照射量を変える方法も
ある。近接効果は、過剰露光がその原因なので、描画面
積比率の高いところでは照射時間を短くし、描画面積比
率が低いところでは照射時間を長くするようにすると、
同様な補正効果が得られる。露光面積比率によって露光
時間を変える考え方は、既に、特公昭58−3242
0,59−139625,61−284921にも述べ
られており、近効効果補正に効果のあることが知られて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近効効果は、以上のよ
うに、図形処理によって原理的には解決可能である。し
かし、近年の高密度集積回路の描画パターン数は合計で
数百万図形を越える膨大な量になっており、そのため
に、これらの図形処理は、超大型計算機をもってして
も、1つの回路パターンの計算だけで数十時間から数百
時間以上かかる膨大なものになっていた。しかも、この
計算時間は、パターンの集積度が上がれば上がるほど急
激に増える状況にあり、現実的な意味においてその実施
が困難になっていた。
【0006】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
描画パターンの集積度が増大したとしても、実際の描画
に先立つ僅か数分程度の予備的な処理を付加するだけ
で、実際に描画する実時間で近接効果補正を行って極微
細パターンの描画を高速で実現できるようにした荷電粒
子線描画方法およびその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、描画するに先立って、基本描画図形デー
タから得られる描画すべき図形パターンに対して複数の
部分領域に分割し、該分割された各部分領域についての
露光量を部分領域内の描画図形に基づいて計算して記憶
手段に記憶させる露光量計算工程と、描画する際、前記
露光量計算工程において記憶された記憶手段から読みだ
された描画図形に対応する部分領域についての露光量を
参照して実時間で成形荷電粒子線ビームを照射する露光
時間について近接効果補正を行って描画図形を描画する
描画工程とを有することを特徴とする荷電粒子線描画方
法である。
【0008】また、本発明は、描画するに先立って、入
力された圧縮された描画パターンデータを基本描画図形
データに復元し、該復元された基本描画図形データから
得られる描画すべき図形パターンに対して複数の部分領
域に分割し、該分割された各部分領域についての露光量
を部分領域内の描画図形に基づいて計算して記憶手段に
記憶させる露光量計算工程と、描画する際、前記露光量
計算工程において記憶された記憶手段から読みだされた
描画図形に対応する部分領域についての露光量を参照し
て実時間で成形荷電粒子線ビームを照射する露光時間に
ついて近接効果補正を行って描画図形を描画する描画工
程とを有することを特徴とする荷電粒子線描画方法であ
る。
【0009】また、本発明は、描画するに先立って、基
本描画図形データから得られる描画すべき図形パターン
に対して複数の部分領域に分割し、該分割された各部分
領域についての露光量を部分領域内の描画図形に基づい
て計算して記憶手段に記憶させる露光量計算手段と、描
画する際、前記露光量計算手段の記憶手段から読みださ
れた描画図形に対応する部分領域についての露光量を参
照して実時間で成形荷電粒子線ビームを照射する露光時
間について近接効果補正を行って描画図形を描画する制
御部を含む荷電粒子線描画光学系とを備えたことを特徴
とする荷電粒子線描画装置である。
【0010】また、本発明は、描画するに先立って、入
力された圧縮された描画パターンデータを基本描画図形
データに復元し、該復元された基本描画図形データから
得られる描画すべき図形パターンに対して複数の部分領
域に分割し、該分割された各部分領域についての露光量
を部分領域内の描画図形に基づいて計算して記憶手段に
記憶させる露光量計算手段と、描画する際、前記露光量
計算手段の記憶手段から読みだされた描画図形に対応す
る部分領域についての露光量を参照して実時間で成形荷
電粒子線ビームを照射する露光時間について近接効果補
正を行って描画図形を描画する制御部を含む荷電粒子線
描画光学系とを備えたことを特徴とする荷電粒子線描画
装置である。
【0011】また、本発明は、荷電粒子線描画光学系の
制御回路に描画実時間での近接効果補正のための回路を
付加し、更に計算回路(露光量計算手段)によって僅か
数分間の予備的な処理(空描画処理)を行うことによっ
て、集積度が増大しない前とほとんど等価な近接効果補
正処理を実現する。そのために、まず、描画すべき試料
面を複数の部分領域に分割し、各部分領域ごとの露光量
を算出する回路(露光量計算手段)を付加する。この計
算回路は、実際の描画に先立って予め描画制御回路だけ
を動かしながら(空描画しながら)、描画図形を示す荷
電粒子線の形状を制御する信号によって1度に露光(描
画)する荷電粒子線の断面積を計算し、その断面積を各
部分領域ごとに累積加算するようにする。特に、可変成
形型描画装置においては、全ての図形は重なりの無い小
さな矩形図形に分解されて露光されるので、その粒子線
の断面積はただ単に縦幅と横幅を掛けるだけでよく、実
現は容易である。
【0012】また、本発明に係る描画装置は複雑な図形
を超高速で分解し、描画する専用回路を内蔵しているの
で、この計算に要する実際の時間を数秒から数十秒程度
に収めることができる。このように描画されるパターン
が高集積化されたとしても、実際の描画に先立つ、僅か
数分間の予備的な処理(空描画処理)を行うだけで、実
際に描画する際、実時間で近接効果補正を行って極微細
パターンの描画を高速で実現することができる。
【0013】また、各部分領域ごとの露光量が計算され
たら、各部分領域の数値を近接効果の及ぶ範囲の他の部
分領域の数値と平均化するなどして平滑化し、マクロ的
に変化する露光量をその部分領域の数値とするように修
正する。このようにすると、修正された露光量の数値
は、基板からの散乱によって露光されるぼけた描画パタ
ーンの傾向を反映することになる。
【0014】実際に描画する時点では、描画図形ごとに
描画制御回路からその位置を読みだしてその図形が含ま
れる部分領域を検知し、その部分領域の数値(露光量)
が大きいところでは照射時間を少なくするように制御す
る。このようにすれば、散乱による過剰露光の効果が相
殺でき、近接効果による図形の形状変化を補償すること
ができる。またこの時、ただ単に描画すべき図形の属す
る部分領域の数値を読みだすのではなく、隣接部分領域
の数値も併せて読みだし、線形補間によって図形の位置
に対応する数値をより精密に計算するようにすることが
できる。このようにすれば、さらにきめの細かい近接効
果補正が可能になる。
【0015】以上に述べた各部分領域の露光量の計算
は、新しい描画パターンデータが設定されたときに1回
だけ行えば良い。その値を描画パターンデータの付属デ
ータとして記憶する手段を持たせると同じパターンの描
画には何度でも呼び出して使用することができる。ま
た、この処理は描画装置の制御回路にとっては、前述の
ごとくたかだか数分程度の処理である。したがって、本
発明を実施すれば、描画装置で数分の予備処理をするだ
けで、前述の大型計算機による数十から数百時間の近接
効果補正計算を省略することができ、実用的な価値は極
めて高い。
【0016】
【実施例】図1に可変成形型荷電粒子線描画装置の全体
構成を示す。制御用計算機1の補助記憶装置2から入力
された描画パターンデータ3は、一旦高速のバッファー
メモリ4に記憶され、描画時に高速に読みだされる。読
みだされたパターンデータは通常多くのデータ圧縮処理
を行われたデータであるので、まず、その圧縮データを
復元回路5で一つ一つの独立した基本図形データへと復
元する。次に、その基本図形を図形分解回路6において
1回で露光可能な特定寸法以下の矩形データの集まりに
分解する。この図形分解回路6からの出力は、粒子線照
射時間を示す信号T、矩形図形の縦横寸法(H,W)、
位置座標(X,Y)からなっている。従来の描画装置で
は、照射時間Tは直接照射時間生成回路7に入力されて
粒子線の照射/非照射タイミング信号8に変換され、縦
横寸法(H,W)は直接DA変換器9に入力されて粒子
線断面形成用のアナログ偏向信号10に変換され、さら
に位置座標(X,Y)は直接DA変換器11に入力され
て位置偏向用のアナログ信号12に変換され、それぞ
れ、荷電粒子線の鏡体部13の描画の制御に用いられて
いた。
【0017】すなわち、可変成形型荷電粒子線描画装置
の描画制御回路は、1つの矩形図形を露光するたびに、
矩形図形の位置(X,Y)、矩形図形の縦、横幅(W,
H)、さらに荷電粒子を照射する時間Tをその制御デー
タとして出力するように構成されている。本発明では、
図形分解回路6の後段に、図のように近接効果補正回路
14を新たに付加することによって、前述の露光量の計
算処理、および照射時間の変更処理を行う。次に、この
近接効果補正回路14の処理内容についてより詳細に説
明する。
【0018】図2は近接効果補正回路14の実施例を示
したものである。説明を判り易くするために、位置座標
X,Yは0〜1023の値をとるものと仮定する。すな
わち、X,Yは各々12ビットであるとする。いま、図
のようにYの上位4ビットを上位とし、Xの上位4ビッ
トを下位とする8ビットの数値21を選択回路22を介
して記憶回路23の番地入力とすると、Yが0〜63で
Xが0〜63の部分領域は記憶回路23の0番地に対応
し、Yが0〜63でXが64〜127の部分領域は1番
地に対応するというように、64×64毎に区切られた
各部分領域が記憶回路23の1つの番地に対応するよう
になる。そこで、露光すべき矩形データの1つ1つにつ
いて、X,Y座標を図のように記憶回路の番地とし、乗
算器24によって計算されたW×Hの値25を、その番
地の読みだされた内容27に加算器26で加算し、選択
回路28を介して再び記憶回路23に書き込むようにし
ておくと、全露光データの露光が終了した時点では、記
憶回路23中に各部分領域ごとの図形面積の総和が記憶
されることになる。ただし、露光に先立って、記憶回路
23の内容は全て“0”が書き込まれているものとす
る。厳密に言えば、矩形データが複数の部分領域にまた
がることもあるので、この方法で精密に計算できるわけ
ではないが、通常、露光される矩形の寸法が部分領域の
寸法に比べて十分に小さいので、その差は無視できる。
【0019】このようにして記憶回路23の内部に領域
単位の露光面積が計算できたら、次には、各部分領域の
計算数値をその近傍の部分領域の数値を用いて平滑化
し、マクロな露光量分布を計算する。その1つの具体的
な方法は、各部分領域の数値をその部分領域を中心とす
る5×5個の部分領域の数値の加算平均値で置き換える
ことである。この場合、パターン領域から外れる外部の
部分領域は、露光量が0であるとして計算する。このよ
うな計算は、単に記憶回路23の内容を読みだして平均
し、再び書き込むだけであるから、記憶回路に通常の計
算回路29を付加するだけで、十分に実施可能である。
すなわち、計算回路29より所望の部分領域に対応する
アドレス信号30を選択回路22を介して記憶回路23
に入力し、その時の記憶回路の出力27を用いて平滑化
計算を行い、その結果31を選択回路28を介して記憶
回路に再び書き込むことで実現できる。もちろん、専用
の計算回路を付加せずに、描画装置の制御用計算機に記
憶回路の内容を読み込み、計算後にその結果を再び記憶
回路に書き込むようにしても良い。
【0020】実際の描画時には、矩形データの位置座標
によって、対応する部分領域の修正された露光量が記憶
回路23から読み出せるので、その信号27を変換回路
32によって補正係数34に変換し、矩形データの付属
情報である照射時間Tに乗算器33でこの補正係数34
を掛け、新しい照射時間データT’とする。本実施例で
は照射時間の変換に乗算器33を用いているが、照射時
間の標準値が既知の場合には、加減算によって変換して
も等価である。変換回路32は、予め適切な値を計算し
て記憶させておいた読みだし専用回路で構成することも
できるし、その都度外部から変換値を書き込むことので
きる記憶回路で構成し、記憶回路23の出力信号27を
アドレスとしてその内容を読みだすようにしても良い。
この変換回路32では、露光量の大きいところでは小さ
い補正係数を出力するようにし、露光量の少ないところ
では大きな補正係数を出力するようにする。このように
すれば、パターン密度が大きく露光量の多いところでは
自然に照射時間の少ない露光を行うことになり、前述の
ような近接効果は大幅に小さくすることができる。
【0021】また、露光量の変化を滑らかにするため
に、各部分領域の値をその領域の中心位置の値と考え
て、各図形位置の露光量の値27をその周辺の部分領域
の露光量の値から線形補間で求めることもできる。この
ようにすれば、近接効果の補正がさらにきめ細かく実施
できることになる。この場合でも、回路は前述の実施例
よりも複雑になるが、通常の回路技術で容易に実施でき
る。
【0022】次に本発明の効果を図3によって具体的に
説明する。図3の(イ)は描画すべき図形パターンであ
る。描画図形は、このように左側に細い縦長の図形が1
つあり、中央から右側にかけて同じ図形が5本あるもの
とする。いま、これを描画したときの荷電粒子線の露光
量をa−a’の断面で図示すると、もし基板内面からの
散乱による再露光が無ければ、一様な露光をしただけ
で、(ロ)に示すように粒子線のぼけの範囲で理想的に
露光されることになる。したがって、露光レベルθで現
像すれば、図形を所定の形状に形成することが出来るは
ずである。しかし、現実には基板内面からの散乱による
再露光があるので、(ハ)に示すように露光面積の大き
いところで過剰露光が起こることになる。この場合、露
光レベルθで現像すると、(ニ)のようにぼけた図形が
形成されることになり、もはや微細な図形の形成は困難
になる。これが近接効果と呼ばれる現象である。本発明
では、この近接効果を補正するために、まず、描画領域
を部分領域に分割し、各部分領域内の露光面積を計算し
てそれを平滑化する。これにより、(ホ)のようにおお
まかな露光量の波形を得ることができる。そこで、この
波形の大きいところでは露光量を少なくし、波形の小さ
いところでは露光量を多くして露光するようにすると、
実際の露光量として(ヘ)のような波形が得られる。露
光量が(ヘ)のようになれば、露光レベルθで現像した
ときに、ほぼ所定の線幅の図形パターンを形成すること
が出来る。このように、本発明を実施すれば、近接効果
の影響を少なくして、所定の微細図形を形成することが
可能になる。
【0023】なお、本実施例においては、矩形断面だけ
を持つ可変成形型の荷電粒子線描画装置だけを取り上げ
たが、3角、L字形など任意の多角形の断面を持つ荷電
粒子線であっても、描画装置にはその形状を制御する数
値信号が必ず含まれているので計算回路によってその断
面積を計算することが可能であり、本発明を容易に実施
することが出来る。可変成形のためのアパーチャとして
特定回路パターン形状のものを選択し、そのパターンを
繰返し露光することのできる機能を持った描画装置であ
っても、特定パターンの露光面積は予めわかっているの
で、その面積をパラメータとして持ち、累積加算するよ
うにすることで、やはり本発明を適用することが出来
る。
【0024】また、点あるいは成形された断面を持つ粒
子線を試料面上で走査して露光する描画装置であって
も、走査距離を区切って考えれば、それを等価な露光断
面積を計算することは可能であり、本発明を適用するこ
とが出来る。ただし、この場合には、露光量の調整は露
光面積によって粒子線断面積を変更するか走査速度を変
更することになる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、超LSI等のように描
画されるパターンが高集積化されたとしても、実際の描
画に先立つ、僅か数分間の予備的な処理(空描画処理)
を行うだけで、実際に描画する際、実時間で近接効果補
正を行って極微細パターンに対する荷電粒子線描画を高
速で実現することができ、その結果超LSI等の高密度
集積回路を直接描画することができる。
【0026】また、本発明によれば、超LSI等のよう
に描画されるパターンが高集積化されたとしても、実際
の描画に先立つ、僅か数分間の予備的な処理(空描画処
理)を行うだけで、従来、大型計算機で数十から数百時
間以上必要とした近接効果補正のための図形処理計算を
省略することができる。図形処理の計算時間の膨大さ
が、従来から高密度集積回路の製造の大きな障害になっ
ていたので、本発明によって超LSIの製造が容易にな
る。
【0027】また、本発明によれば、露光量の補正は微
小な矩形データ単位になるので近接効果施正の質も格段
に向上し、従来の手法に比べてその分だけ微細なパター
ンの露光が可能になる。
【0028】以上述べたことにより、超LSI製造にか
かわる本発明の経済効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る荷電粒子線描画装置の全体構成
図。
【図2】本発明の近接効果補正を実現する付加回路の構
成図。
【図3】本発明の近接効果補正処理の効果を説明する説
明図。
【符号の説明】
1…制御用計算機、2…補助記憶装置、3…描画パター
ンデータ、4…バッファーメモリ、5…復元回路、6…
図形分解回路、7…照射時間生成回路、8…照射/非照
射タイミング信号、9…DA変換器、10…アナログ偏
向信号、11…DA変換器、12…位置偏向用アナログ
信号、13…荷電粒子線の鏡体部、(X,Y)…矩形図
形の位置座標、(W,H)…矩形図形の縦,横寸法、T
…荷電粒子を照射する時間、14…近接効果補正回路、
22…選択回路、23…記憶回路、24…乗算器、25
…W×Hの値、26…加算器、28…選択回路、29…
計算回路、30…アドレス信号、32…変換回路、34
…補正係数、33…乗算器、T’…新しい照射時間デー
タ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−224321(JP,A) 特開 平2−298019(JP,A) 特開 昭61−284921(JP,A) 特開 平1−199428(JP,A) 特開 平8−213315(JP,A) 特許2512184(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】描画するに先立って、基本描画図形データ
    から得られる描画すべき図形パターンに対して複数の部
    分領域に分割し、該分割された各部分領域についての露
    光量を計算して記憶手段に記憶させる露光量計算工程
    と、 描画する際、前記露光量計算工程において記憶された記
    憶手段から読みだされた描画図形に対応する部分領域に
    ついての露光量を参照して実時間で露光時間について近
    接効果補正を行い、該補正された露光時間の間成形荷電
    粒子線ビームを照射して描画図形を描画する描画工程と
    を有することを特徴とする荷電粒子線描画方法。
  2. 【請求項2】描画するに先立って、圧縮された描画パタ
    ーンデータを基本描画図形データに復元し、該復元され
    た基本描画図形データから得られる描画すべき図形パタ
    ーンに対して複数の部分領域に分割し、該分割された各
    部分領域についての露光量を計算して記憶手段に記憶さ
    せる露光量計算工程と、 描画する際、前記露光量計算工程において記憶された記
    憶手段から読みだされた描画図形に対応する部分領域に
    ついての露光量を参照して実時間で露光時間について近
    接効果補正を行い、該補正された露光時間の間成形荷電
    粒子線ビームを照射して描画図形を描画する描画工程と
    を有することを特徴とする荷電粒子線描画方法。
  3. 【請求項3】描画するに先立って、基本描画図形データ
    から得られる描画すべき図形パターンに対して複数の部
    分領域に分割し、該分割された各部分領域についての露
    光量を計算して記憶手段に記憶させる露光量計算手段
    と、 描画する際、前記露光量計算手段の記憶手段から読みだ
    された描画図形に対応する部分領域についての露光量を
    参照して実時間で露光時間について近接効果補正を行
    い、該補正された露光時間の間成形荷電粒子線ビームを
    照射して描画図形を描画する制御部を含む荷電粒子線描
    画光学系とを備えたことを特徴とする荷電粒子線描画装
    置。
  4. 【請求項4】描画するに先立って、圧縮された描画パタ
    ーンデータを基本描画図形データに復元し、該復元され
    た基本描画図形データから得られる描画すべき図形パタ
    ーンに対して複数の部分領域に分割し、該分割された各
    部分領域についての露光量を計算して記憶手段に記憶さ
    せる露光量計算手段と、 描画する際、前記露光量計算手段の記憶手段から読みだ
    された描画図形に対応する部分領域についての露光量を
    参照して実時間で露光時間について近接効果補正を行
    い、該補正された露光時間の間成形荷電粒子線ビームを
    照射して描画図形を描画する制御部を含む荷電粒子線描
    画光学系とを備えたことを特徴とする荷電粒子線描画装
    置。
JP10082338A 1998-03-30 1998-03-30 荷電粒子線描画方法およびその装置 Expired - Fee Related JP2862532B2 (ja)

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