JP2861861B2 - 故障診断システム - Google Patents

故障診断システム

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JP2861861B2
JP2861861B2 JP7113322A JP11332295A JP2861861B2 JP 2861861 B2 JP2861861 B2 JP 2861861B2 JP 7113322 A JP7113322 A JP 7113322A JP 11332295 A JP11332295 A JP 11332295A JP 2861861 B2 JP2861861 B2 JP 2861861B2
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test
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武志 下野
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、論理回路の故障診断シ
ステムに関し、特にテスタを用いた試験の結果不良と判
定された回路の故障を診断する故障診断システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の技術では、ゲートの入出力
に定義した単一縮退故障に基づく故障シミュレーション
結果とテスタによる試験結果を逐次照合することにより
故障シミュレーションに要する計算時間と故障辞書に必
要なファイル容量を削減する手法がいくつか提案されて
いる。たとえば、特開平4−266169号公報には、
段階的にシミュレーション対象故障を定義して診断故障
シミュレーションを行うことによりマシンリソースを削
減し、故障診断の精度を高める技術が記載されている。
また、特開平4−195547号公報には、シミュレー
ション結果を実際の検査結果と照合してシミュレーショ
ン対象リストを絞っていくことによって処理時間を短縮
する技術が記載されている。
【0003】また、他の技術として、任意の故障を仮定
した論理シミュレーションの結果とテスタでの試験結果
を比較する事により故障箇所の診断を行う方法が提案さ
れている。たとえば、特開平4−55776号公報に
は、論理シミュレーションによる期待値とテスタによる
測定結果との照合をとることにより故障原因を特定する
技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
まず、ゲートの入出力に定義した単一縮退故障に基づく
故障シミュレーション結果とテスタによる試験結果を逐
次照合することにより故障箇所の診断を行う方法では、
実際に多いゲート内部の縮退故障や短絡故障などについ
て故障箇所を指摘できないという問題がある。
【0005】これは、故障シミュレーションはゲートの
入出力の単一縮退故障を前提としていることに起因する
ものである。すなわち、故障シミュレーションの結果と
テスタでの試験結果とが一致するかどうかにより定義し
た故障が実際に存在するかどうかを判定し、一致しない
故障をテストパターン毎に除外している為、ゲート内部
の縮退故障や短絡故障などについては、故障シミュレー
ションの結果とテスタでの試験結果とが一致せず、定義
した故障が全て除外されてしまい、これらの故障回路部
分を指摘できないからである。
【0006】さらに、任意の故障を仮定した論理シミュ
レーションの結果とテスタでの試験結果を比較する事に
より故障箇所の診断を行う方法では、対象回路の規模の
増大、複雑化により故障箇所の特定に非常に手間がかか
るという問題がある。
【0007】これは、最初にテスタでの試験結果に基づ
き、設計者が原因となる故障を推定する必要が有り、こ
の被疑故障の推定には被試験回路に熟知していることが
必要であり、対象回路の規模の増大、複雑化により故障
箇所の推定は非常に困難となるからである。また、推定
の誤りにより、推定した故障を仮定した論理シミュレー
ションの結果とテスタによる試験結果が一致しない場
合、推定と論理シミュレーションを何度も繰り返す必要
が有るからである。
【0008】本発明の目的は、故障診断を高速に行い、
また診断の精度を向上させることにある。より具体的に
は、ゲートの入出力の縮退故障だけでなく、実際に多い
ゲート内部の縮退故障や短絡故障などについても故障箇
所の絞り込みを可能とし、故障診断の精度を上げること
にある。また、大規模な回路に対しても短時間に効率良
く自動で故障箇所を診断する方法を提供する事により、
被試験回路に熟知していない者でも容易に故障箇所を診
断することのできる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の故障診断システムは、論理回路の機能レベル
の試験の結果に基づいて論理回路の故障を診断する論理
回路の故障診断システムにおいて、被疑故障ゲートの出
力に0縮退故障および1縮退故障を定義する縮退故障定
義手段と、前記試験で使用したテストパターンを用いて
故障シミュレーションを行い、前記縮退故障定義手段に
より定義された縮退故障がどの観測点において検出され
るかを求める縮退故障シミュレーション手段と、前記試
験によりエラーを発生した観測点に関して前記縮退故障
シミュレーション手段により故障が検出された場合には
エラー原因の可能性がある旨を判定し、前記試験により
エラーを発生したパターンにおいてエラーを発生しない
観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手段によ
り故障が検出された場合にはエラー原因の可能性がない
旨を判定する被疑故障ゲート判定手段とを有する。
【0010】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベルの試験の結果に基づいて論理回路
の故障を診断する論理回路の故障診断システムにおい
て、被疑故障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故
障を定義する不定故障定義手段と、前記試験で使用した
テストパターンを用いて故障シミュレーションを行い、
前記不定故障定義手段により定義された不定故障によっ
てどの観測点に不定値が出力されるかを求める不定故障
シミュレーション手段と、前記試験によりエラーを発生
したパターンに関して前記不定故障シミュレーション手
段により全てのエラーを発生した観測点について不定値
が検出された場合にはエラー原因の可能性がある旨を判
定し、前記試験によりエラーを発生したパターンに関し
て前記不定故障シミュレーション手段により少なくとも
一つのエラーを発生した観測点について不定値でないも
のが検出された場合にはエラー原因の可能性がない旨を
判定する被疑故障ゲート判定手段とを有する。
【0011】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベルの試験の結果に基づいて論理回路
の故障を診断する論理回路の故障診断システムにおい
て、被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を
定義する縮退故障定義手段と、前記試験で使用したテス
トパターンを用いて正常な場合のゲートの入力値および
出力値ならびに前記縮退故障定義手段により定義された
故障がある場合のゲートの入力値および出力値を求め
て、前記被疑故障ゲートの出力に定義された縮退故障が
どの観測点において検出されるかを判定する縮退故障シ
ミュレーション手段と、前記試験によりエラーを発生し
ない観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手段
により故障が検出された場合には前記被疑故障ゲートの
出力値は前記縮退故障シミュレーション手段により求め
られた正常な場合のゲートの出力値と同じである旨を推
定し、前記試験によりエラーを発生した観測点に関して
前記縮退故障シミュレーション手段により故障が検出さ
れた場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故
障シミュレーション手段により求められた正常な場合の
ゲートの出力値の反対の値である旨を推定するゲート出
力値推定手段と、前記縮退故障シミュレーション手段に
より求められた前記故障がある場合のゲートの入力値と
前記ゲート出力値推定手段により推定されたゲートの出
力値との組合せから前記被疑故障ゲートの真理値表を作
成し、この真理値表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲー
トから除去する真理値表作成手段とを有する。
【0012】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベルの試験の結果に基づいて論理回路
の故障を診断する論理集積回路の故障診断システムにお
いて、前記論理回路内の被疑故障ゲートの初期値を人手
指定により設定する被疑故障ゲート設定手段と、被疑故
障ゲートの出力に0縮退故障および1縮退故障を定義す
る縮退故障定義手段と、前記試験で使用したテストパタ
ーンを用いて故障シミュレーションを行い、前記縮退故
障定義手段により定義された縮退故障がどの観測点にお
いて検出されるかを求める縮退故障シミュレーション手
段と、前記試験によりエラーを発生した観測点に関して
前記縮退故障シミュレーション手段により故障が検出さ
れた場合にはエラー原因の可能性がある旨を判定し、前
記試験によりエラーを発生したパターンにおいてエラー
を発生しない観測点に関して前記縮退故障シミュレーシ
ョン手段により故障が検出された場合にはエラー原因の
可能性がない旨を判定する被疑故障ゲート判定手段と、
被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を定義
する縮退故障定義手段と、前記試験で使用したテストパ
ターンを用いて正常な場合のゲートの入力値および出力
値ならびに前記縮退故障定義手段により定義された故障
がある場合のゲートの入力値および出力値を求めて、前
記被疑故障ゲートの出力に定義された該縮退故障がどの
観測点において検出されるかを判定する縮退故障シミュ
レーション手段と、前記試験によりエラーを発生しない
観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手段によ
り故障が検出された場合には前記被疑故障ゲートの出力
値は前記縮退故障シミュレーション手段により求められ
た正常な場合のゲートの出力値と同じである旨を推定
し、前記試験によりエラーを発生した観測点に関して前
記縮退故障シミュレーション手段により故障が検出され
た場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障
シミュレーション手段により求められた正常な場合のゲ
ートの出力値の反対の値である旨を推定するゲート出力
値推定手段と、前記縮退故障シミュレーション手段によ
り求められた前記故障がある場合のゲートの入力値と前
記ゲート出力値推定手段により推定されたゲートの出力
値との組合せから前記被疑故障ゲートの真理値表を作成
し、この真理値表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲート
から除去する真理値表作成手段とを有する。
【0013】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベルの試験の結果に基づいて論理回路
の故障を診断する論理集積回路の故障診断システムにお
いて、前記論理回路内の被疑故障ゲートの初期値を人手
指定により設定する被疑故障ゲート設定手段と、被疑故
障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故障を定義す
る不定故障定義手段と、前記試験で使用したテストパタ
ーンを用いて故障シミュレーションを行い、前記不定故
障定義手段により定義された不定故障によってどの観測
点に不定値が出力されるかを求める不定故障シミュレー
ション手段と、前記試験によりエラーを発生したパター
ンに関して前記不定故障シミュレーション手段により全
てのエラーを発生した観測点について不定値が検出され
た場合にはエラー原因の可能性がある旨を判定し、前記
試験によりエラーを発生したパターンに関して前記不定
故障シミュレーション手段により少なくとも一つのエラ
ーを発生した観測点について不定値でないものが検出さ
れた場合にはエラー原因の可能性がない旨を判定する被
疑故障ゲート判定手段と、被疑故障ゲートの出力に0縮
退故障と1縮退故障を定義する縮退故障定義手段と、前
記試験で使用したテストパターンを用いて正常な場合の
ゲートの入力値および出力値ならびに前記縮退故障定義
手段により定義された故障がある場合のゲートの入力値
および出力値を求めて、前記被疑故障ゲートの出力に定
義された該縮退故障がどの観測点において検出されるか
を判定する縮退故障シミュレーション手段と、前記試験
によりエラーを発生しない観測点に関して前記縮退故障
シミュレーション手段により故障が検出された場合には
前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障シミュレー
ション手段により求められた正常な場合のゲートの出力
値と同じである旨を推定し、前記試験によりエラーを発
生した観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手
段により故障が検出された場合には前記被疑故障ゲート
の出力値は前記縮退故障シミュレーション手段により求
められた正常な場合のゲートの出力値の反対の値である
旨を推定するゲート出力値推定手段と、前記縮退故障シ
ミュレーション手段により求められた前記故障がある場
合のゲートの入力値と前記ゲート出力値推定手段により
推定されたゲートの出力値との組合せから前記被疑故障
ゲートの真理値表を作成し、この真理値表に矛盾のある
ゲートを被疑故障ゲートから除去する真理値表作成手段
とを有する。
【0014】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベル試験の結果に基づいて論理回路の
故障を診断する論理回路の故障診断システムにおいて、
前記試験結果においてエラーが検出された観測点から回
路の入力側に向かって回路をトレースし、前記論理回路
の入力端に達するまでにトレースした範囲のゲートを被
疑故障ゲートの初期値とする回路トレース手段と、被疑
故障ゲートの出力に0縮退故障および1縮退故障を定義
する縮退故障定義手段と、前記試験で使用したテストパ
ターンを用いて故障シミュレーションを行い、前記縮退
故障定義手段により定義された縮退故障がどの観測点に
おいて検出されるかを求める縮退故障シミュレーション
手段と、前記試験によりエラーを発生した観測点に関し
て前記縮退故障シミュレーション手段により故障が検出
された場合にはエラー原因の可能性がある旨を判定し、
前記試験によりエラーを発生したパターンにおいてエラ
ーを発生しない観測点に関して前記縮退故障シミュレー
ション手段により故障が検出された場合にはエラー原因
の可能性がない旨を判定する被疑故障ゲート判定手段
と、被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を
定義する縮退故障定義手段と、前記試験で使用したテス
トパターンを用いて正常な場合のゲートの入力値および
出力値ならびに前記縮退故障定義手段により定義された
故障がある場合のゲートの入力値および出力値を求め
て、前記被疑故障ゲートの出力に定義された該縮退故障
がどの観測点において検出されるかを判定する縮退故障
シミュレーション手段と、前記試験によりエラーを発生
しない観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手
段により故障が検出された場合には前記被疑故障ゲート
の出力値は前記縮退故障シミュレーション手段により求
められた正常な場合のゲートの出力値と同じである旨を
推定し、前記試験によりエラーを発生した観測点に関し
て前記縮退故障シミュレーション手段により故障が検出
された場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退
故障シミュレーション手段により求められた正常な場合
のゲートの出力値の反対の値である旨を推定するゲート
出力値推定手段と、前記縮退故障シミュレーション手段
により求められた前記故障がある場合のゲートの入力値
と前記ゲート出力値推定手段により推定されたゲートの
出力値との組合せから前記被疑故障ゲートの真理値表を
作成し、この真理値表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲ
ートから除去する真理値表作成手段とを有する。
【0015】また、本発明の他の故障診断システムは、
論理回路の機能レベル試験の結果に基づいて論理回路の
故障を診断する論理回路の故障診断システムにおいて、
前記試験結果においてエラーが検出された観測点から回
路の入力側に向かって回路をトレースし、前記論理回路
の入力端に達するまでにトレースした範囲のゲートを被
疑故障ゲートの初期値とする回路トレース手段と、被疑
故障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故障を定義
する不定故障定義手段と、前記試験で使用したテストパ
ターンを用いて故障シミュレーションを行い、前記不定
故障定義手段により定義された不定故障によってどの観
測点に不定値が出力されるかを求める不定故障シミュレ
ーション手段と、前記試験によりエラーを発生したパタ
ーンに関して前記不定故障シミュレーション手段により
全てのエラーを発生した観測点について不定値が検出さ
れた場合にはエラー原因の可能性がある旨を判定し、前
記試験によりエラーを発生したパターンに関して前記不
定故障シミュレーション手段により少なくとも一つのエ
ラーを発生した観測点について不定値でないものが検出
された場合にはエラー原因の可能性がない旨を判定する
被疑故障ゲート判定手段と、被疑故障ゲートの出力に0
縮退故障と1縮退故障を定義する縮退故障定義手段と、
前記試験で使用したテストパターンを用いて正常な場合
のゲートの入力値および出力値ならびに前記縮退故障定
義手段により定義された故障がある場合のゲートの入力
値および出力値を求めて、前記被疑故障ゲートの出力に
定義された該縮退故障がどの観測点において検出される
かを判定する縮退故障シミュレーション手段と、前記試
験によりエラーを発生しない観測点に関して前記縮退故
障シミュレーション手段により故障が検出された場合に
は前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障シミュレ
ーション手段により求められた正常な場合のゲートの出
力値と同じである旨を推定し、前記試験によりエラーを
発生した観測点に関して前記縮退故障シミュレーション
手段により故障が検出された場合には前記被疑故障ゲー
トの出力値は前記縮退故障シミュレーション手段により
求められた正常な場合のゲートの出力値の反対の値であ
る旨を推定するゲート出力値推定手段と、前記縮退故障
シミュレーション手段により求められた前記故障がある
場合のゲートの入力値と前記ゲート出力値推定手段によ
り推定されたゲートの出力値との組合せから前記被疑故
障ゲートの真理値表を作成し、この真理値表に矛盾のあ
るゲートを被疑故障ゲートから除去する真理値表作成手
段とを有する。
【0016】
【作用】本発明においては、第1の発明では被疑故障ゲ
ート判定手段により定義した縮退故障の故障シミュレー
ション結果とテスタによる試験結果とが完全に一致する
故障だけでなく、ゲート内部の故障によりエラーが検出
される可能性のあるゲートを被疑故障ゲートとして残す
事によりゲート入出力の縮退故障だけでなくゲート内部
の故障をも診断する。また第2の発明では被疑故障ゲー
トの出力が不定になる故障を仮定して故障シミュレーシ
ョンした結果により被疑故障ゲートの判定を行うことに
より、ゲート内部の故障によりゲートの動作が変わって
しまう任意の故障について診断する。また第3の発明で
は故障シミュレーション結果により被疑故障ゲートの出
力値を推定して真理値表を作成することにより、ゲート
内部の故障によってゲートの動作が変わってしまう故障
についてその故障回路における真理値表を求めて故障の
診断を行う。
【0017】本発明ではあらかじめ故障辞書を作成する
ことなく、テストパターン毎に故障シミュレーションを
行い、テスタによる試験結果を参照して被疑故障ゲート
を段階的に絞り込むことにより、必要なファイル容量お
よび計算時間を少なく抑える。
【0018】本発明ではあらかじめ設計者による被疑故
障箇所の推定をすることなく、回路の指定された範囲内
の全部のゲートを被疑故障ゲートの初期値とするか、あ
るいはテスタによる試験結果でエラーの出た観測点から
回路を入力側にトレースし、該論理集積回路の入力端に
達するまでにトレースした範囲のゲートを被疑故障ゲー
トの初期値として故障診断を行うことにより、被試験回
路に対して熟知していない者でも容易に故障診断ができ
るようになる。
【0019】
【実施例】次に本発明の故障診断システムの一実施例に
ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0020】図1を参照すると、本発明の第1の実施例
である故障診断システムは、被疑故障ゲート17の出力
に対して0縮退故障または1縮退故障を定義する縮退故
障定義手段11と、故障シミュレーションを行う縮退故
障シミュレーション手段12と、縮退故障の定義されて
いるゲートがエラーの原因となりうるか否かを判定する
被疑故障ゲート判定手段13と、診断結果16を表示す
る診断結果表示手段15とを含んでいる。
【0021】検査結果3には、テスタ100を介してテ
ストパターン2が与えられた被試験回路101の出力応
答とテストパターン2の出力期待値とを比較して得られ
たエラー情報が格納されている。まず、縮退故障定義手
段11は、被試験回路101の論理接続データ1を入力
し、被疑故障ゲート17を参照しながら各被疑故障ゲー
トの出力に0縮退故障または1縮退故障を定義する。こ
こで、0縮退故障とは、固定的に「0」になってしまう
故障であり、1縮退とは、固定的に「1」になってしま
う故障である。この縮退故障定義手段11が行う定義
は、仮のものであり、以降の手順に応じて取り消され
る。
【0022】次に、縮退故障シミュレーション手段12
は、テストパターン2を入力し、縮退故障定義手段11
により定義された縮退故障について故障シミュレーショ
ンを行い、各縮退故障がどの観測点で検出されるかを求
める。
【0023】被疑故障ゲート判定手段13は、縮退故障
定義手段11により定義された縮退故障がテスタ100
による試験の結果エラーとなった観測点で検出され、か
つエラーパターンのエラーでない観測点で検出されない
という条件を満たした場合に、該縮退故障の定義されて
いるゲートがエラーの原因となりうると判定し、このゲ
ートを被疑故障ゲート17に出力する。それ以外の、試
験の結果エラーとなった観測点で検出されない場合、お
よびエラーパターンのエラーでない観測点で検出される
場合には、該縮退故障の定義されているゲートはエラー
の原因とはならないと判定し、このゲートを被疑故障ゲ
ート17から削除する。
【0024】診断終了の判定14として、エラーとなっ
たテストパターンがまだ残っており、かつまだ被疑故障
ゲート17として多くのゲートが残っており、更に被疑
故障箇所の絞り込みが可能と判断される場合には、再び
縮退故障定義手段11に戻って、上記処理を繰り返す。
一方、エラーとなったテストパターンがなくなるか、ま
たは被疑故障ゲート17として十分少ない数、例えば1
箇所にまで故障箇所を絞り込むことができれば、診断結
果表示手段15により被疑故障ゲート17を診断結果1
6として表示する。
【0025】次に本発明の上記第一の実施例の動作につ
いて図2〜図4を用いて詳細に説明する。
【0026】図2を参照すると、CMOS論理回路によ
る排他的論理和回路(以下、XOR回路、または、XO
Rゲートという)の回路図において、XOR回路20は
PMOSトランジスタ21〜25、NMOSトランジス
タ26〜30とそれらの間の配線により構成されてい
る。図2において、×印を付した故障箇所31がグラン
ド配線との短絡などにより0固定になる故障が生じた場
合を考える。入力A=1かつ入力B=1の時に、出力Y
は正常ならば0になるところ、故障により1となる。そ
れ以外の入力に対してXOR回路20は正常な回路と同
じ値を出力する。従って、ゲートレベルでみると、ゲー
ト入出力の0縮退故障にも1縮退故障にもならず、あた
かも論理和ゲートのように振る舞うことになる。
【0027】図3を参照すると、図2の内部故障を持つ
XORゲート(以下、故障ゲートという)を含む論理回
路例において、論理回路40は正常なXORゲート4
1、故障により論理が排他的論理和から論理和に変化し
た故障ゲート42、正常な論理積ゲート(以下、AND
ゲートという)43および正常な論理和ゲート(以下、
ORゲートという)44を含んでいる。
【0028】図4を参照すると、図3の論理回路40に
対してテストパターン2を与えて試験を行った結果が示
される。試験は5つのテストパターンを用いて行われ、
パターン番号「2」のテストパターンに対する出力Fが
正常回路の場合の期待値として「0」となるところ、故
障回路では「1」が出力されてエラーとなり、更にパタ
ーン番号「5」のテストパターンに対する出力Eが正常
回路の場合の期待値として「0」となるところ、故障回
路では「1」が出力されてエラーとなっている。
【0029】図3および図4を用いて、従来のゲートの
入出力の縮退故障だけを対象とした故障診断方式では故
障箇所の絞り込みに失敗する事を示す。そして、本発明
の故障診断方式により故障箇所の絞り込みが可能である
ことを示す。
【0030】まず、従来の縮退故障を対象とした故障診
断方式では各ゲートの入出力に0縮退故障と1縮退故障
を定義する。次に、テストパターンを用いて故障シミュ
レーションを行い、定義した故障の検出状況と試験結果
のエラーの出方とが一致する故障だけを被疑故障として
残す。図3の回路で図4のパターン番号「1」のテスト
パターンを用いて故障シミュレーションを行うと、XO
Rゲート41の入出力の1故障、故障ゲート42の入出
力の1故障、ANDゲート43の出力の1故障、ORゲ
ート44の入出力の1故障の合計10個の故障が検出さ
れ、試験結果でエラーが出ていない事からこれらの故障
は不一致として除外される。残った縮退故障についてパ
ターン番号「2」のテストパターンを用いて故障シミュ
レーションを行うと、XORゲート42の入力の0故障
2個が出力Fで検出され、Fでエラーになっている事か
らこの2個の故障だけが被疑故障として残る。パターン
番号「3」のテストパターンで故障シミュレーションを
行うと故障ゲート42の第1入力の0故障が出力Fで検
出され、パターン番号「4」のテストパターンで故障シ
ミュレーションを行うと故障ゲート42の第2入力の0
故障が出力Eで検出されるが、どちらのテストパターン
もエラーが無いので2つの故障は試験結果と不一致とし
て削除される。この結果、最初に定義した縮退故障は全
て削除されてしまい被疑故障がなくなり故障診断に失敗
する。
【0031】次に、本発明の故障診断方式による動作を
説明する。まずXORゲート41、故障ゲート42、A
NDゲート43、ORゲート44の出力だけに0縮退故
障と1縮退故障を定義する。次にテストパターンを用い
て縮退故障シミュレーションを行う。パターン番号
「1」のテストパターンではエラーがないため、全ての
ゲートはそのまま被疑故障ゲートとして残される。パタ
ーン番号「2」のテストパターンでは、ANDゲート4
3の出力の1故障が出力Eで検出され、他のゲートの出
力の1故障が出力Fで検出される。エラーのある出力F
で検出され、エラーの無い出力Eで検出されない故障を
持つXORゲート41、故障ゲート42、ORゲート4
4が被疑故障ゲートとして残る。
【0032】次に残った3つのゲートの出力に再び0縮
退故障と1縮退故障を定義して次のテストパターンで縮
退故障シミュレーションを行う。パターン番号「3」及
び「4」のテストパターンでは、エラーが無いため被疑
故障ゲートに変化はない。パターン番号「5」のテスト
パターンを用いた縮退故障シミュレーションの結果、故
障ゲート42の出力の1故障が出力Eで検出され、XO
Rゲート41とORゲート44の出力の0故障が出力F
で検出される。この結果エラーのある出力Eで検出さ
れ、かつエラーの無い出力Fで検出されない故障を持つ
故障ゲート42だけが被疑故障ゲートとして残る。この
ようにして実際に故障のあるゲートを絞り込むことに成
功する。
【0033】この第1の実施例では、従来の方法と同様
0、1縮退故障を定義して故障シミュレーションを行っ
ているが、これは、縮退故障だけを対象とした診断を行
っているのではなく、被疑故障ゲートの出力からエラー
が観測された観測点まで故障信号が伝搬しているかどう
かを判定する為に行っているものである。すなわち、従
来の手法との違いとして、エラーパターンだけを用いて
被疑故障ゲートの判定を行うこと、被疑故障ゲートの出
力だけに故障を定義して入力には定義しないこと、毎回
0故障と1故障の両方を定義すること、があげられる。
エラーパターンだけを用いて被疑故障ゲートの判定を行
うのは、縮退故障以外の故障では故障ゲートの出力値は
必ずしも固定しておらず、正常パターンでは正常回路と
同じ出力値をしている可能性があるからであり、正常パ
ターンで検出されるものを不一致として削除する従来の
方法では実際に故障のあるゲートの故障まで削除してし
まうおそれがあるからである。被疑故障ゲートの出力に
だけ故障を定義するのは、故障のあるゲートの実際の故
障箇所がゲートの内部やゲートの入力にあったとして
も、エラーパターンにおいては故障ゲートの出力値が正
常な場合の値と異なる値を示しているはずであり、ゲー
トの出力の故障が検出されるかどうかを判定することに
より故障ゲートの出力からエラーが観測された観測点ま
で故障信号が伝搬するかどうかを判定することができる
からである。
【0034】これにより、従来のようなゲートの入出力
全部に故障を定義して故障シミュレーションを行う方法
に比べて、故障シミュレーションに要する時間を大幅に
短縮する事ができる。従来の診断方法では一度エラーパ
ターンと不一致となり削除された故障は二度と故障シミ
ュレーションされることがないのに対して、本発明の診
断方法で毎回被疑故障ゲートの出力に0故障と1故障の
両方を定義して故障シミュレーションを行うのは、ゲー
ト内部の故障の種類によっては正常な値「0」に対して
「1」となり、正常な値「1」に対して「0」となるよ
うな故障が考えられるからである。あるエラーパターン
で故障により正常な値「0」に対して「1」となったと
すれば、その故障ゲートの出力の1故障が検出され、0
故障は検出されない。別のエラーパターンで故障により
正常な値「1」に対して「0」となったとすれば、その
故障ゲートの出力の0故障が検出され、1故障が検出さ
れない。従って、被疑故障ゲートの出力に毎回0故障と
1故障の両方を定義して縮退故障シミュレーションを行
うことで、どちらかの故障の検出により故障ゲートから
エラーが観測された観測点までの経路が活性化している
ことが判定できる。
【0035】このようにして、従来の診断方法では故障
箇所を絞り込むことができなかった、正常な値「0」に
対して「1」となり、正常な値「1」に対して「0」と
なるような故障についても、絞り込みが可能となり、診
断の精度を向上させることができる。
【0036】次に本発明の故障診断システムの第2の実
施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0037】図5を参照すると、本発明の第2の実施例
である故障診断システムは、不定故障定義手段61、不
定故障シミュレーション手段62、被疑故障ゲート判定
手段63、および、診断結果表示手段65を含んでい
る。
【0038】論理接続データ1、テストパターン2、テ
スタ100、被試験回路101および、検査結果3は、
第1の実施例において説明したものと同様である。
【0039】まず、不定故障定義手段61は、被試験回
路101の論理接続データ1を入力し、被疑故障ゲート
67を参照しながら、各被疑故障ゲートの出力に故障時
の値が不定となる故障を定義する。
【0040】次に、不定故障シミュレーション手段62
は、テストパターン2を入力し、不定故障定義手段61
により定義された不定故障について故障シミュレーショ
ンを行い、該不定故障によりどの観測点において不定が
出るかを求める。
【0041】被疑故障ゲート判定手段63は、不定故障
定義手段61により定義された不定故障によりテスタ1
00による試験の結果エラーとなった各テストパターン
のエラーとなった観測点すべてにおいて不定が出る場合
に該不定故障が定義されているゲートがエラーの原因と
なり得ると判定し、被疑故障ゲート67に出力する。そ
れ以外の、エラーとなった観測点において不定が出ない
場合には該不定故障が定義されているゲートはエラーの
原因とはならないと判定し、被疑故障ゲート67には出
力しない。
【0042】診断終了の判定64においては、エラーと
なったテストパターンがまだ残っており、かつ、まだ被
疑故障ゲート67として多くのゲートが残っており、更
に被疑故障箇所の絞り込みが可能と判断される場合に
は、再び不定故障定義手段61に戻って、上記処理を繰
り返す。一方、エラーとなったテストパターンがなくな
るか、または、被疑故障ゲート67として十分少ない
数、例えば1箇所にまで故障箇所を絞り込む事ができた
場合には、診断結果表示手段65により被疑故障ゲート
67を診断結果66として表示する。
【0043】次に本発明の上記第2の実施例の動作につ
いて図3および図4を用いて詳細に説明する。
【0044】まず、図3におけるXORゲート41、故
障ゲート42、ANDゲート43、ORゲート44の出
力に不定故障を定義する。次に、テストパターンを用い
て故障シミュレーションを行う。パターン番号「1」の
テストパターンではエラーがないため、すべてのゲート
はそのまま被疑故障ゲートとして残る。パターン番号
「2」のテストパターンではXORゲート41、故障ゲ
ート42、ORゲート44の出力の不定故障によりエラ
ーのある出力Fが不定となるため、これらのゲートが被
疑故障ゲートとして残り、出力Fが不定にならないAN
Dゲート43が被疑故障ゲートから削除される。パター
ン番号「3」及び「4」のテストパターンでは、エラー
がないため、被疑故障ゲートには変化はない。最後のパ
ターン番号「5」のテストパターンでは故障ゲート42
の出力の不定故障によりエラーのある出力Eが不定とな
り、他の2つのゲートの出力の不定故障では出力Eは不
定とならないため、故障ゲート42だけが被疑故障ゲー
トとして残る。このようにして、実際に故障のあるゲー
トを絞り込むことに成功する。
【0045】この第2の実施例では、従来の方法と異な
り、不定故障を定義して故障シミュレーションを行って
いる。もし故障ゲートが正常でない動作を行い回路の観
測点でエラーとして観測されたとすると、その故障ゲー
トの出力を不定とした故障シミュレーションの結果は必
ずエラーとなった観測点で不定の出力を出すはずであ
る。もし故障シミュレーションの結果エラーとなった観
測点で「0」または「1」の確定値が出力されたとする
と、それは不定故障を定義したゲートの出力がどのよう
な値であってもエラーとなった観測点には影響しない事
を意味しており、そのゲートは故障ゲートでないと判断
できる。これは、故障ゲートが0固定、1固定以外のど
のような動作をしたとしても成り立つので、従来の故障
診断方法と異なり、縮退故障以外の故障でも絞り込むこ
とが可能である。
【0046】次に本発明の故障診断システムの第3の実
施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0047】図6を参照すると、本発明の第3の実施例
である故障診断システムは、縮退故障定義手段71、縮
退故障シミュレーション手段72、ゲート出力値推定手
段73、真理値表作成手段74、および、診断結果表示
手段76を含んでいる。
【0048】論理接続データ1、テストパターン2、テ
スタ100、被試験回路101および検査結果3は第1
の実施例により説明したものと同様である。
【0049】まず、縮退故障定義手段71は、被試験回
路101の論理接続データ1を入力し、被疑故障ゲート
78を参照しながら各被疑故障ゲートの出力に0縮退故
障と1縮退故障を定義する。
【0050】次に、縮退故障シミュレーション手段72
は、テストパターン2を入力し、縮退故障定義手段71
により定義された縮退故障について故障シミュレーショ
ンを行い、各縮退故障がどの観測点で検出されるかを求
める。すなわち、テストパターン2を用いて正常な場合
のゲートの入力値および出力値(以下、正常値という)
を求め、さらに、縮退故障定義手段71により定義され
た故障がある場合のゲートの入力値および出力値を求め
る。そして、被疑故障ゲートの出力に定義された縮退故
障がどの観測点において検出されるかを判定する。
【0051】ゲート出力値推定手段73は、該縮退故障
がエラーでないテストパターンで検出された時にはその
テストパターンにおける該被疑故障ゲートの出力値は正
常値と同じであると推定する。また、該縮退故障がエラ
ーパターンのエラーとなった観測点で検出された時には
そのテストパターンにおける該被疑故障ゲートの出力値
は正常値と反対の値であると推定する。正常値が「0」
であれば推定値を「1」、正常値が「0」であれば推定
値を「1」とする。また、該縮退故障がエラーパターン
のエラーとなった観測点と同じエラーパターンのエラー
でない観測点で同時に検出された時はそのテストパター
ンにおける該被疑故障ゲートの出力値は不定値であると
推定する。これは該被疑故障ゲートが本当の故障ゲート
であるとすると矛盾していることを意味する。
【0052】次に、真理値表作成手段74は、各テスト
パターンにおける被疑故障ゲートの入力値の正常値とゲ
ート出力値推定手段73により推定された該被疑故障ゲ
ートの出力値とを元にして該被疑故障ゲートの真理値表
を作成する。この時、該被疑故障ゲートの出力推定値が
不定値である場合は真理値表に矛盾があるとして該被疑
故障ゲートを被疑故障ゲート78から削除する。また、
以前のテストパターンにより推定された該被疑故障ゲー
トの出力値と別のテストパターンにより推定された同一
入力値に対する該被疑故障ゲートの出力推定値が異なる
場合にも真理値表に矛盾があるとして該被疑故障ゲート
を被疑故障ゲート78から削除する。
【0053】診断終了の判定75においては、故障シミ
ュレーションをしていないテストパターンがまだ残って
おり、かつ、まだ被疑故障ゲート78として多くのゲー
トが残っており、更に被疑故障箇所の絞り込みが可能と
判断される場合には、再び縮退故障定義手段71に戻っ
て、上記処理を繰り返す。一方、全てのテストパターン
について処理が終わるか、または被疑故障ゲート78と
して十分少ない数、例えば1箇所にまで故障箇所を絞り
込む事ができたら診断結果表示手段76により被疑故障
ゲート78および被疑故障ゲート真理値表79を診断結
果77として表示する。
【0054】次に本発明の上記第3の実施例の動作につ
いて図7〜9を用いて詳細に説明する。
【0055】図7を参照すると、図2の内部故障を持つ
XORゲートを含む論理回路例であり、論理回路80は
故障により論理が排他的論理和から論理和に変化した故
障ゲート81および正常なANDゲート82からなる。
【0056】図8を参照すると、図7の論理回路80に
対してテストパターンを与えて試験を行った結果を示す
図である。試験は8個のテストパターンを用いて行わ
れ、唯一パターン番号「8」のテストパターンにおいて
出力Yの正常回路の期待値が「0」になるところ、故障
回路では「1」が出力されてエラーとなっている。
【0057】まず、論理回路80の中の故障ゲート81
およびANDゲート82の出力に0縮退故障と1縮退故
障を定義する。次に、パターン番号「1」のテストパタ
ーンを用いて故障シミュレーションを行う。この結果、
ANDゲート82の出力の1縮退故障が出力Yで検出さ
れる。このパターンでエラーは出ていないため、ゲート
出力値推定手段73は、ANDゲート82の出力値を正
常値と同じ0と推定する。真理値表作成手段74は、A
NDゲート82のこのパターンでの入力値(0,0)と
出力値の推定値0との組合せを被疑故障ゲート真理値表
79に出力する。再び最初の縮退故障定義手段71へ戻
る。
【0058】次に、パターン番号「2」のテストパター
ンを用いて故障シミュレーションを行う。この結果、故
障ゲート81の出力の1縮退故障とANDゲート82の
出力の1縮退故障が出力Yで検出される。このパターン
ではエラーが出ていないため、ゲート出力値推定手段7
3では故障ゲート81の出力値およびANDゲート82
の出力値を正常値と同じ0と推定する。真理値表作成手
段74は、故障ゲート81のこのパターンでの入力値
(0,0)と出力値の推定値0、および、ANDゲート
82のこのパターンでの入力値(0,1)と出力値の推
定値0の組合せを被疑故障ゲート真理値表79に出力す
る。どちらも既に被疑故障ゲート真理値表79に出力さ
れている入力値と出力値の推定値の組合せと矛盾しない
ため、共に被疑故障ゲートとして残る。
【0059】同様にしてパターン番号「3」のテストパ
ターンではANDゲート82の入力値(1,0)と出力
値の推定値0の組合せが被疑故障ゲート真理値表79に
出力され、パターン番号「4」のテストパターンでは故
障ゲート81の入力値(0,1)と出力値の推定値1の
組合せ、および、ANDゲート82の入力値(1,1)
と出力値の推定値1の組合せが被疑故障ゲート真理値表
79に出力される。パターン番号「5」のテストパター
ンではANDゲート82の入力値(1,0)に対して出
力値が0と推定されるが、これは既にパターン番号
「3」のテストパターンで出力されている真理値表の組
合せと一致するため、被疑故障ゲート真理値表79は変
化しない。
【0060】同様にしてパターン番号「6」及び「7」
のテストパターンで得られるANDゲート82の入力値
と出力値の推定値の組合せはそれぞれパターン番号
「4」及び「1」のテストパターンで得られた真理値表
の組合せと一致する。またパターン番号が6のテストパ
ターンからは故障ゲート81の入力値(1,0)と出力
値の推定値1の組合せが被疑故障ゲート真理値表79に
追加される。
【0061】最後にパターン番号「8」のテストパター
ンでは故障ゲート81の出力の1縮退故障とANDゲー
ト82の出力の1縮退故障が出力Yで検出されるが、被
試験回路はこのパターンでエラーとなっているため、ゲ
ート出力値推定手段73は、故障ゲート81とANDゲ
ート82の出力値を正常値の反対の「1」であると推定
する。故障ゲート81の入力値(1,1)と出力値の推
定値「1」との組合せはここまでの真理値表と矛盾しな
いため、故障ゲート真理値表79に追加される。
【0062】一方、ANDゲート82の入力値(0,
1)と出力値の推定値「1」との組合せはパターン番号
「2」のテストパターンから得られた入力値(0,1)
と出力値の推定値「0」の組合せと矛盾するするため、
ANDゲート82は故障ゲートではないと判定されて被
疑故障ゲート78から削除される。これで全てのテスト
パターンが終わったため、診断結果表示手段76により
故障ゲート81とその真理値表が診断結果77として表
示される。
【0063】図9を参照すると、診断結果77として表
示される真理値表の例は、最終的に被疑故障ゲートであ
ると診断された故障ゲート81の入力値と出力値の組合
せが表形式として表示されている。これにより、本来入
力値が(1,1)の時の出力値が「0」となるべきとこ
ろ「1」となって、排他的論理和ゲートが論理和として
動作している故障であることが判る。このようにして実
際に故障のあるゲートを絞り込むことができると同時に
その故障によりゲートがどのように動作するかを推定す
ることが出来る。
【0064】この第3の実施例では、第1の実施例と同
様、被疑故障ゲートの出力に縮退故障を定義して故障シ
ミュレーションを行い、故障箇所の絞り込みを行ってい
る。図1の実施例と異なるのは、エラーでないテストパ
ターンでの故障シミュレーションの結果も利用して絞り
込みを行っている点である。これにより第1の実施例で
は絞り込みきれない故障についても、更に絞り込むこと
ができる場合がある。
【0065】例えば、図7の回路と図8の結果から故障
診断を行う場合、第1の実施例による故障診断方法で
は、エラーパターンであるパターン番号「8」のテスト
パターンだけで判定する。このテストパターンでは故障
ゲート81の出力の1故障とANDゲート82の出力の
1故障が出力Yで検出されるため、共に被疑故障ゲート
であると判定される。この様に第3の実施例ではエラー
でないテストパターンを含む全てのテストパターンを処
理し、かつ真理値表を作成するという処理の増加がある
が、絞り込み精度が良いという特徴がある。
【0066】次に本発明の故障診断システムの第4の実
施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0067】図10を参照すると、本発明の第4の実施
例である故障診断システムは、被疑故障ゲート設定手段
120、縮退故障定義手段11、縮退故障シミュレーシ
ョン手段12、被疑故障ート判定手段13、縮退故障定
義手段71、縮退故障シミュレーション手段72、ゲー
ト出力値推定手段73、真理値表作成手段74、及び、
診断結果表示手段76を含んでいる。
【0068】縮退故障定義手段11、縮退故障シミュレ
ーション手段12、及び、被疑故障ゲート判定手段13
は、第1の実施例における各手段と同様である。また、
縮退故障定義手段71、縮退故障シミュレーション手段
72、ゲート出力値推定手段73、真理値表作成手段7
4、及び、診断結果表示手段76は、第3の実施例にお
ける各手段と同様である。また、論理接続データ1、テ
ストパターン2、テスタ100、被試験回路101、及
び、検査結果3は、第1の実施例により説明したものと
同様である。
【0069】最初に被疑故障ゲート設定手段120によ
り人手により指定された範囲内のゲートが、被疑故障ゲ
ート17の初期値として設定される。人手による指定方
法としては被試験回路全体を範囲とする指定、命令デコ
ード回路や演算回路など被試験回路内部を機能的に分け
た一部を範囲とする指定、メモリ以外の部分など被試験
回路内の特定部分以外を範囲とする指定というような、
設計者等が容易に指定できるものとする。
【0070】次に、被疑故障ゲート設定手段120によ
り設定された被疑故障ゲート17を被疑故障ゲートの初
期値として、縮退故障定義手段11、縮退故障シミュレ
ーション手段12、及び、被疑故障ゲート判定手段13
により第一段階の故障診断を行う。この手順は第1の実
施例1で説明したものと同様である。この結果得られた
被疑故障ゲート17を第二段階の故障診断における被疑
故障ゲート78の初期値として、第二段階の故障診断を
行う。
【0071】第二段階の故障診断の手順は第3の実施例
で説明したものと同様である。第3の実施例による故障
診断では、第1の実施例による故障診断に比べて処理量
が多い代わりに、より狭い範囲にまで被疑故障ゲートを
絞り込むことができる可能性がある。従って、最初に第
1の実施例の診断方法により故障箇所の絞り込みを行
い、その後第3の実施例と同様の診断方法により故障箇
所の絞り込みを行うことにより、全体の処理時間を少な
くしてかつ非常に精度の良い故障箇所の絞り込みを行う
ことができる。
【0072】この第4の実施例では、第1の実施例と第
3の実施例とを組み合わせているが、第2の実施例と第
3の実施例とを組み合わせても同様の効果が得られる。
また、第一段階の故障診断において被疑故障ゲートが1
箇所にまで絞り込めた場合は第二段階の故障診断を省略
しても良い。
【0073】次に本発明の故障診断システムの第5の実
施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0074】図11を参照すると、本発明の第5の実施
例である故障診断システムは、第4の実施例における被
疑故障ゲート設定手段120を回路トレース手段130
に置き換えたものとなっている。回路トレース手段13
0は、検査結果3を参照して試験の結果エラーが検出さ
れた観測点から回路の入力側に向かって回路をたどって
行く(以下、この動作をトレースという)。被試験回路
101の入力端に達するまでトレースすると、このトレ
ースした範囲のゲートを被疑故障ゲート17の初期値と
する。これ以降の手順は第4の実施例と同様である。
【0075】この第5の実施例では、実際の故障が存在
する箇所は必ずエラーが検出された観測点の入力側にあ
るはずであり、回路のトレースによりあらかじめ被疑故
障ゲートの範囲を限定することができる。特に、設計者
による機能的な被疑範囲の指定が困難な場合、被試験回
路内の全部のゲートを被疑故障ゲートの初期値として故
障診断を行うのに比べて診断に必要な処理時間を大きく
削減できるという効果がある。
【0076】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よると、ゲートの入出力の縮退故障だけでなく、ゲート
内部の故障についても故障診断が可能になる。そして、
これにより、故障箇所の絞り込みに成功する率が高くな
る。実際の故障はゲートの入出力やゲート間の配線でな
くゲート内部に存在する率が高いからである。
【0077】また、本発明によると、故障診断のための
故障シミュレーションで被疑故障ゲートの出力故障だけ
をシミュレーションすることにより、シミュレーション
する故障の数を大幅に減らして、故障診断に要する処理
時間を少なくすることができる。そして、これにより大
規模な回路についても故障診断が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の故障診断システムの第1の実施例を示
すブロック図である。
【図2】内部に故障のある排他的論理和回路(故障ゲー
ト)の一例を示す図である。
【図3】故障ゲートを含む論理回路の一例を示す図であ
る。
【図4】論理回路にテストパターンを与えて試験を行っ
た場合の結果の一例を示す図である。
【図5】本発明の故障診断システムの第2の実施例を示
すブロック図である。
【図6】本発明の故障診断システムの第3の実施例を示
すブロック図である。
【図7】故障ゲートを含む論理回路の他の例を示す図で
ある。
【図8】論理回路にテストパターンを与えて試験を行っ
た場合の結果の他の例を示す図である。
【図9】論理回路の故障診断を行った結果得られる故障
ゲートの真理値表の一例である。
【図10】本発明の故障診断システムの第4の実施例を
示すブロック図である。
【図11】本発明の故障診断システムの第5の実施例を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 論理接続データ 2 テストパターン 3 検査結果 11 縮退故障定義手段 12 縮退故障シミュレーション手段 13 被疑故障ゲート判定手段 14 診断終了判定 15 診断結果表示手段 16 診断結果 17 被疑故障ゲート 20 XOR回路 21〜25 PMOSトランジスタ 26〜30 NMOSトランジスタ 31 故障箇所 40 論理回路 41 XORゲート 42 故障ゲート 43 ANDゲート 44 ORゲート 51 パターン番号 52 入力値 53 期待値 54 出力値 55 エラー 56 エラー観測点 61 不定故障定義手段 62 不定故障シミュレーション手段 63 被疑故障ゲート判定手段 64 診断終了判定 65 診断結果表示手段 66 診断結果 67 被疑故障ゲート 71 縮退故障定義手段 72 縮退故障シミュレーション手段 73 ゲート出力値推定手段 74 真理値表作成手段 75 診断終了判定 76 診断結果表示手段 77 診断結果 78 被疑故障ゲート 79 被疑故障ゲート真理値表 80 論理回路 81 故障ゲート 82 ANDゲート 91 パターン番号 92 入力値 93 期待値 94 出力値 95 エラー 100 テスタ 101 被試験回路 111 真理値表の入力値 112 真理値表の出力値 120 被疑故障ゲート設定手段 130 回路トレース手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/28 G01R 31/317 G06F 11/25 G06F 15/60

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 論理回路の機能レベルの試験の結果に基
    づいて論理回路の故障を診断する論理回路の故障診断シ
    ステムにおいて、 被疑故障ゲートの出力に0縮退故障および1縮退故障を
    定義する縮退故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて故障シミュ
    レーションを行い、前記縮退故障定義手段により定義さ
    れた縮退故障がどの観測点において検出されるかを求め
    る縮退故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生した観測点に関して前記縮
    退故障シミュレーション手段により故障が検出された場
    合にはエラー原因の可能性がある旨を判定し、前記試験
    によりエラーを発生したパターンにおいてエラーを発生
    しない観測点に関して前記縮退故障シミュレーション手
    段により故障が検出された場合にはエラー原因の可能性
    がない旨を判定する被疑故障ゲート判定手段とを有する
    ことを特徴とする論理回路の故障診断システム。
  2. 【請求項2】 論理回路の機能レベルの試験の結果に基
    づいて論理回路の故障を診断する論理回路の故障診断シ
    ステムにおいて、 被疑故障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故障を
    定義する不定故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて故障シミュ
    レーションを行い、前記不定故障定義手段により定義さ
    れた不定故障によってどの観測点に不定値が出力される
    かを求める不定故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生したパターンに関して前記
    不定故障シミュレーション手段により全てのエラーを発
    生した観測点について不定値が検出された場合にはエラ
    ー原因の可能性がある旨を判定し、前記試験によりエラ
    ーを発生したパターンに関して前記不定故障シミュレー
    ション手段により少なくとも一つのエラーを発生した観
    測点について不定値でないものが検出された場合にはエ
    ラー原因の可能性がない旨を判定する被疑故障ゲート判
    定手段とを有することを特徴とする論理回路の故障診断
    システム。
  3. 【請求項3】 論理回路の機能レベルの試験の結果に基
    づいて論理回路の故障を診断する論理回路の故障診断シ
    ステムにおいて、 被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を定義
    する縮退故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて正常な場合
    のゲートの入力値および出力値ならびに前記縮退故障定
    義手段により定義された故障がある場合のゲートの入力
    値および出力値を求めて、前記被疑故障ゲートの出力に
    定義された縮退故障がどの観測点において検出されるか
    を判定する縮退故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生しない観測点に関して前記
    縮退故障シミュレーション手段により故障が検出された
    場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障シ
    ミュレーション手段により求められた正常な場合のゲー
    トの出力値と同じである旨を推定し、前記試験によりエ
    ラーを発生した観測点に関して前記縮退故障シミュレー
    ション手段により故障が検出された場合には前記被疑故
    障ゲートの出力値は前記縮退故障シミュレーション手段
    により求められた正常な場合のゲートの出力値の反対の
    値である旨を推定するゲート出力値推定手段と、 前記縮退故障シミュレーション手段により求められた前
    記故障がある場合のゲートの入力値と前記ゲート出力値
    推定手段により推定されたゲートの出力値との組合せか
    ら前記被疑故障ゲートの真理値表を作成し、この真理値
    表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲートから除去する真
    理値表作成手段とを有することを特徴とする論理回路の
    故障診断システム。
  4. 【請求項4】 論理回路の機能レベルの試験の結果に基
    づいて論理回路の故障を診断する論理集積回路の故障診
    断システムにおいて、 前記論理回路内の被疑故障ゲートの初期値を人手指定に
    より設定する被疑故障ゲート設定手段と、 被疑故障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故障を
    定義する不定故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて故障シミュ
    レーションを行い、前記不定故障定義手段により定義さ
    れた不定故障によってどの観測点に不定値が出力される
    かを求める不定故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生したパターンに関して前記
    不定故障シミュレーション手段により全てのエラーを発
    生した観測点について不定値が検出された場合にはエラ
    ー原因の可能性がある旨を判定し、前記試験によりエラ
    ーを発生したパターンに関して前記不定故障シミュレー
    ション手段により少なくとも一つのエラーを発生した観
    測点について不定値でないものが検出された場合にはエ
    ラー原因の可能性がない旨を判定する被疑故障ゲート判
    定手段と、 被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を定義
    する縮退故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて正常な場合
    のゲートの入力値および出力値ならびに前記縮退故障定
    義手段により定義された故障がある場合のゲートの入力
    値および出力値を求めて、前記被疑故障ゲートの出力に
    定義された該縮退故障がどの観測点において検出される
    かを判定する縮退故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生しない観測点に関して前記
    縮退故障シミュレーション手段により故障が検出された
    場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障シ
    ミュレーション手段により求められた正常な場合のゲー
    トの出力値と同じである旨を推定し、前記試験によりエ
    ラーを発生した観測点に関して前記縮退故障シミュレー
    ション手段により故障が検出された場合には前記被疑故
    障ゲートの出力値は前記縮退故障シミュレーション手段
    により求められた正常な場合のゲートの出力値の反対の
    値である旨を推定するゲート出力値推定手段と、 前記縮退故障シミュレーション手段により求められた前
    記故障がある場合のゲートの入力値と前記ゲート出力値
    推定手段により推定されたゲートの出力値との組合せか
    ら前記被疑故障ゲートの真理値表を作成し、この真理値
    表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲートから除去する真
    理値表作成手段とを有することを特徴とする論理回路の
    故障診断システム。
  5. 【請求項5】 論理回路の機能レベル試験の結果に基づ
    いて論理回路の故障を診断する論理回路の故障診断シス
    テムにおいて、 前記試験結果においてエラーが検出された観測点から回
    路の入力側に向かって回路をトレースし、前記論理回路
    の入力端に達するまでにトレースした範囲のゲートを被
    疑故障ゲートの初期値とする回路トレース手段と、 被疑故障ゲートの出力に故障時の値が不定となる故障を
    定義する不定故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて故障シミュ
    レーションを行い、前記不定故障定義手段により定義さ
    れた不定故障によってどの観測点に不定値が出力される
    かを求める不定故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生したパターンに関して前記
    不定故障シミュレーション手段により全てのエラーを発
    生した観測点について不定値が検出された場合にはエラ
    ー原因の可能性がある旨を判定し、前記試験によりエラ
    ーを発生したパターンに関して前記不定故障シミュレー
    ション手段により少なくとも一つのエラーを発生した観
    測点について不定値でないものが検出された場合にはエ
    ラー原因の可能性がない旨を判定する被疑故障ゲート判
    定手段と、 被疑故障ゲートの出力に0縮退故障と1縮退故障を定義
    する縮退故障定義手段と、 前記試験で使用したテストパターンを用いて正常な場合
    のゲートの入力値および出力値ならびに前記縮退故障定
    義手段により定義された故障がある場合のゲートの入力
    値および出力値を求めて、前記被疑故障ゲートの出力に
    定義された該縮退故障がどの観測点において検出される
    かを判定する縮退故障シミュレーション手段と、 前記試験によりエラーを発生しない観測点に関して前記
    縮退故障シミュレーション手段により故障が検出された
    場合には前記被疑故障ゲートの出力値は前記縮退故障シ
    ミュレーション手段により求められた正常な場合のゲー
    トの出力値と同じである旨を推定し、前記試験によりエ
    ラーを発生した観測点に関して前記縮退故障シミュレー
    ション手段により故障が検出された場合には前記被疑故
    障ゲートの出力値は前記縮退故障シミュレーション手段
    により求められた正常な場合のゲートの出力値の反対の
    値である旨を推定するゲート出力値推定手段と、 前記縮退故障シミュレーション手段により求められた前
    記故障がある場合のゲートの入力値と前記ゲート出力値
    推定手段により推定されたゲートの出力値との組合せか
    ら前記被疑故障ゲートの真理値表を作成し、この真理値
    表に矛盾のあるゲートを被疑故障ゲートから除去する真
    理値表作成手段とを有することを特徴とする論理回路の
    故障診断システム。
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「Proceedings of the Third Asian Test Symposium」,IEEE Computer Society Press,1994年11月15日,p.76−81

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