JP2861563B2 - 超音波糸長計 - Google Patents

超音波糸長計

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JP2861563B2
JP2861563B2 JP3349686A JP34968691A JP2861563B2 JP 2861563 B2 JP2861563 B2 JP 2861563B2 JP 3349686 A JP3349686 A JP 3349686A JP 34968691 A JP34968691 A JP 34968691A JP 2861563 B2 JP2861563 B2 JP 2861563B2
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康治 松井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、糸巻から糸を繰り出
したり、巻き上げたりしたときの糸の長さを測定する糸
長計に関し、詳しくは、超音波距離計を用いて糸の長さ
を測定する超音波糸長計に関する。
【0002】
【従来の技術】糸巻から繰り出したり巻き上げたりした
糸の長さを測定するための糸長計としては、例えば、図
9に示すように、糸57を巻いた糸巻51の外周部と対
向する位置に超音波距離計52の一部である超音波マイ
ク53を配置するとともに、超音波距離計52により検
出される糸巻51と超音波マイク53との距離Dから糸
巻51の半径rを算出する半径算出手段54とを備え、
さらに、糸巻51の回転数を検出する回転計55と、こ
の回転計55で検出される回転データと、上記半径算出
手段において算出される糸巻51の半径rから糸長を算
出する糸長算出手段(例えば、積分計算手段)56とを
備えた超音波糸長計がある。
【0003】この従来の超音波糸長計においては、ま
ず、超音波距離計52で糸巻51の表面と超音波マイク
53との距離Dを検出するとともに、半径算出手段54
において、距離Dから糸巻51の半径rを数式1により
算出する。
【0004】
【数1】r=h−D
【0005】なお、数式1において、hは糸巻51の中
心と超音波マイク53との距離を示している。
【0006】それから、積分計算手段56において、数
式1で求めた糸巻51の半径rと、回転計55で検出し
た回転数(回転量)から、糸巻51から出入りした糸5
7の長さ1を求めるのであるが、糸巻51が回転して糸
57が出入りすることにより糸巻51の半径rが変化す
ることを考慮して、数式2により、糸巻51から出入り
した糸57の長さ1を算出する。
【0007】
【数2】
【0008】なお、数式2において、nは糸巻の回転数
(回転量)、rは糸巻の半径、1n1n2は回転数(回
転量)がnからnまで変化したときの糸長である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の超音波
糸長計においては、糸巻表面の状態が糸の出入りにより
経時的に変動し、例えば凹凸を生じたりするため、糸巻
51の表面と超音波マイク53との間の距離Dにばらつ
きが生じ、糸長1を算出するのに必要な安定した糸巻半
径rを求めることができず、結果として正確に糸長1を
測定することができないという問題点がある。
【0010】また、超音波距離計が検出する距離Dは、
真の距離(平均距離)をD、測定誤差をeとすると、
D=D+eで表される。したがって、Dを真の平均距
離として、上記の数式2から糸長1を求めると、数式3
に示すように、糸長1は誤差を含んだ値となる。
【0011】
【数3】
【0012】すなわち、数式3の右辺第2項が誤差とな
る。そして、距離Dの測定誤差eは、測定を行う度に異
なるため、同じ長さの糸を繰り出しても、毎回糸長測定
誤差がばらつき、超音波糸長計は異なる糸長を出力する
という問題点がある。また、この糸長の測定誤差は、糸
巻からの糸の出入り(すなわち、糸出しや糸巻き)を繰
り返すうちに蓄積し、例えば、100mの糸を繰り出
し、それを巻戻したとき、超音波糸長計の出力は本来0
mであるべきところが、誤差のために1mを出力し、こ
れを繰り返すうちに0mから大きくずれてしまうという
問題点がある。
【0013】この発明は上記の問題点を解決するもので
あり、糸巻を回転させたときに生じる糸巻表面の凹凸な
どの影響を受けることなく、安定して糸長を測定するこ
とが可能な超音波糸長計を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、この発明の超音波糸長計は、糸巻から糸出し又は
糸巻きを行った場合の糸長を測定する糸長計において、
糸巻表面までの距離を定期的に検出する超音波距離計
と、糸巻の回転数を検出する回転計と、前記超音波距離
計により検出される糸巻までの距離を、糸巻の半径が実
質的に変化しない程度の所定回転ごとに処理して棹正す
る距離補正手段と、前記距離補正手段により補正された
補正距離データから糸巻の半径を算出する半径算出手段
と、糸巻の回転数と前記半径算出手段により算出される
糸巻の半径から糸の長さを算出する糸長算出手段とを具
備することを特徴とする。
【0015】また、前記距離補正手段が、糸巻が所定回
転する間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶
手段と、記憶された距離データを平均化処理する平均化
処理手段とを備えてなる距離補正手段であることを特徴
としている。
【0016】また、前記距離補正手段が、糸巻が所定回
転する間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶
手段と、記憶手段に記憶された距離データのうち、前回
の平均化処理により求めた距離データの平均値と大きく
異なる距離データをカットするフィルタ処理手段と、フ
ィルタ処理手段を通過した距離データを平均化処理する
平均化処理手段とを備えてなる距離補正手段であること
を特徴としている。
【0017】さらに、前記距離補正手段としては、距離
データと回転データとを対応づけて測定距離範囲をいく
つかの距離ブロックに分割したときの各距離ブロックの
境界距離に対応する回転数を記憶する回転数記憶手段
と、回転データから、回転数記憶手段に記憶されたデー
タをもとに距離ブロックを決定し、距離ブロックが決定
したときにはこれのブロック番号を出力する回転数・距
離ブロック変換手段と、距離データから距離ブロックを
決定し、これのブロック番号を出力する距離・距離ブロ
ック変換手段と、回転数・距離ブロック変換手段から距
離ブロック決定の出力があればこれを出力し、該出力が
ないときには距離・距離ブロック変換手段で決定された
距離ブロック番号を出力する判定手段と、判定手段から
出力される番号の距離ブロックを代表するブロックの中
心値などの値を出力するブロック・距離変換手段とを備
えてなる距離補正手段を用いることも可能である。
【0018】また、前記距離補正手段が、糸巻が所定回
転する間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶
手段と、記憶された距離データを平均化処理する平均化
処理手段とを備えてなる距離補正手段Aと、距離データ
と回転データとを対応づけて測定距離範囲をいくつかの
距離ブロックに分割したときの各距離ブロックの境界距
離に対応する回転数を記憶する回転数記憶手段と、回転
データから、回転数記憶手段に記憶されたデータをもと
に距離ブロックを決定し、距離ブロックが決定したとき
にはこれのブロック番号を出力する回転数・距離ブロッ
ク変換手段と、距離データから距離ブロックを決定し、
これのブロック番号を出力する距離・距離ブロック変換
手段と、回転数・距離ブロック変換手段から距離ブロッ
ク決定の出力があればこれを出力し、該出力がないとき
には距離・距離ブロック変換手段で決定された距離ブロ
ック番号を出力する判定手段と、判定手段から出力され
る番号の距離ブロックを代表するブロックの中心値など
の値を出力するブロック・距離変換手段とを備えてなる
距離補正手段Bとを直列に接続し、前記距離補正手段A
から出力される補正距離データを、前記距離補正手段B
の距離・距離ブロック変換手段に入力することにより距
離補正を行うように構成されていることを特徴としてい
る。
【0019】また、前記距離補正手段が、糸巻が所定回
転する間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶
手段と、記憶手段に記憶された距離データのうち、前回
の平均化処理により求めた距離データの平均値と大きく
異なる距離データをカットするフィルタ処理手段と、フ
ィルタ処理手段を通過した距離データを平均化処理する
平均化処理手段とを備えてなる距離補正手段Cと、距離
データと回転データとを対応づけて測定距離範囲をいく
つかの距離ブロックに分割したときの各距離ブロックの
境界距離に対応する回転数を記憶する回転数記憶手段
と、回転データから、回転数記憶手段に記憶されたデー
タをもとに距離ブロックを決定し、距離ブロックが決定
したときにはこれのブロック番号を出力する回転数・距
離ブロック変換手段と、距離データから距離ブロックを
決定し、これのブロック番号を出力する距離・距離ブロ
ック変換手段と、回転数・距離ブロック変換手段から距
離ブロック決定の出力があればこれを出力し、該出力が
ないときには距離・距離ブロック変換手段で決定された
距離ブロック番号を出力する判定手段と、判定手段から
出力される番号の距離ブロックを代表するブロックの中
心値などの値を出力するブロック・距離変換手段とを備
えてなる距離補正手段Bとを直列に接続し、前記距離補
正手段Cから出力される補正距離データを、前記距離補
正手段Bの距離・距離ブロック変換手段に入力すること
により距離補正を行うように構成されていることを特徴
としている。
【0020】
【作用】この発明の超音波糸長計においては、超音波距
離計により定期的に検出される糸巻表面までの距離が、
距離補正手段において糸巻の半径が実質的に変化しない
程度の所定回転数ごとに処理、補正され、得られた補正
距離データに基づいて糸巻の半径が算出され、糸巻の回
転数と上記のようにして得られる糸巻の半径に基づいて
糸長が算出される。したがって、超音波距離計による距
離データのばらつきが排除されて糸巻半径の測定精度が
向上し、誤差の少ない安定した糸長の測定を行うことが
可能になる。
【0021】また、距離補正手段として、所定回転数分
の距離データを記憶する記憶手段と、記憶された距離デ
ータを平均化処理する平均化処理手段とを具備する距離
補正手段を用いた場合、糸巻の半径がほぼ一定とみなせ
る間(所定回転数分)の超音波距離計の出力データ(距
離データ)を平均化処理することにより、超音波距離計
の出力のばらつきが著しく減少し、安定した糸長の測定
を行うことが可能になる。なお、「所定回転数分の距離
データ」とは、糸巻が所定回転する時間内に得られた距
離データを意味する概念である。すなわち、糸巻が所定
回転する時間をt、超音波の距離測定時間間隔をwとす
ると、(t/w)個(但し、整数値であって小数点以下
は切り捨て)の距離データが得られることになる。ま
た、「所定回転数分の距離データを記憶する」とは、上
記(t/w)個の距離データを記憶することを意味する
ものであり、「所定回転数分の距離データを記憶する記
憶手段」とは、上記(t/w)個の距離データを記憶す
る手段を意味するものである。また「平均化処理」と
は、例えば、上記(t/w)個の距離データに対して行
われるものであり、平均を(A1+A2+……+An)
/Nとすると、A1,A2……Anは、これらの一定時
間間隔で得られた距離データの一つ一つを表すものであ
る。なお、ここではn=(t/w)となる。
【0022】さらに、距離補正手段として、所定回転数
分の距離データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶
された距離データのうち、前回の平均化処理により求め
た距離データの平均値と大きく異なる距離データをカッ
トするフィルタ処理手段と、フィルタ処理手段を通過し
た距離データを平均化処理する平均化処理手段とを具備
する距離補正手段を用いた場合、反射不良などによる不
良データを確実にカットして、超音波距離計の出力デー
タのばらつきをより確実に抑制することができる。「所
定回転数分の距離データを記憶する記憶手段」とは、請
求項2の発明に関して先に説明した通りである。
【0023】また、距離補正手段として、距離データと
回転データとを対応づけて測定距離範囲をいくつかの距
離ブロックに分割し、回転データから距離ブロックを決
定することにより糸巻の回転数と距離とを対応づけ、回
転数からそれに対応する所定の距離ブロックを特定する
ようにした(請求項4記載の)距離補正手段を用いた場
合、回転数に応じて、それに対応する所定の距離が出力
されるため、糸長は糸巻の回転数に対応する一つの値を
とり、糸の出し入れを反復して行っても毎回の糸長の測
定誤差が同じになり、繰返し誤差のばらつきを防止して
安定した糸長の測定を行うことができる。
【0024】また、距離補正手段A(請求項2記載の距
離補正手段)と距離補正手段B(請求項4記載の距離補
正手段)を組み合わせ、両者を直列に接続して、距離補
正手段Aで得られた補正距離データを、距離補正手段B
の距離・距離ブロック変換手段に、距離データとして入
力するように構成した場合、補正された距離データを用
いることが可能になり、距離ブロック決定の精度が向上
するとともに、糸長は糸巻の回転数に対応する一つの値
をとるため、繰返し誤差のばらつきを防止して安定した
糸長の測定を行うことができる。
【0025】また、距離補正手段C(請求項3記載の距
離補正手段)と距離補正手段B(請求項4記載の距離補
正手段)を組み合わせ、両者を直列に接続して、距離補
正手段Cで得られた補正距離データを、距離補正手段B
の距離・距離ブロック変換手段に、距離データとして入
力するように構成した場合、精度よく補正された距離デ
ータを用いることが可能になり、距離ブロック決定の精
度が向上するとともに、糸長は糸巻の回転数に対応する
一つの値をとるため、繰返し誤差のばらつきを防止して
さらに安定した糸長の測定を行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の超音波糸長計を図に基づい
て説明する。図1は、この発明の一実施例にかかる超音
波糸長計の基本構成を示す概要図である。図1に示すよ
うに、この実施例の超音波糸長計は、糸7をその周囲に
巻き付けた糸巻1と、糸巻1の表面との距離Dを測定す
るための、超音波マイク3を備えた超音波距離計2と、
糸巻1の回転数(回転量)を検出するための回転計5と
を備えている。そして、超音波距離計2には、超音波距
離計2により検出される糸巻1の表面と超音波マイク3
との距離Dを、回転計5からの回転データにより補正す
る距離補正手段8が接続されている。さらに、この超音
波糸長計は、糸巻1の半径rを算出する半径算出手段4
と、回転計5で検出される回転データと上記半径算出手
段4において算出される糸巻1の半径rから糸長を算出
する糸長算出手段(例えば積分計算手段)6とを備えて
いる。
【0027】また、図2は、上記の実施例の超音波糸長
計のさらに具体的な構成を示す図である。図2に示すよ
うに、この超音波糸長計においては、糸巻1の近傍の所
定の位置に回転計5を構成する磁気スイッチ11a,1
1b,11cが配設され、糸巻1には磁石12が取り付
けられている。この構成において、糸巻1が回転して糸
巻1に取り付けられた磁石12が磁気スイッチ11a,
11b,11cに近付くと各磁気スイッチ11a,11
b,11cが順次ONになり、回転計5はこれを検知
し、電気信号に変えて回転数(回転量)を出力する。す
なわち、磁気スイッチが11a,11b,11cの順に
ONになり、次に各磁気スイッチが再びONになったと
きに糸巻1が正回転したとして回転数を1つ増加させ、
一方、磁気スイッチが11c,11b,11aの順にO
Nになり、次に各磁気スイッチが再びONになったとき
には、糸巻1が逆回転したとして回転数を1つ減少させ
ることにより、糸巻1の回転数(回転量)を求める。な
お、磁気スイッチは、少なくとも3つあれば回転方向を
特定できるので、3つ以上であればその数に特に制約は
ない。
【0028】また、超音波距離計2は、定期的に電圧を
出力する発振器21、発振器21から電圧が出力されて
いる間だけ超音波を発振する発振器22、送信アンプ2
3、送信マイク24、受信マイク25、受信アンプ2
6、検波器27、微分器28、コンパレータ29、フリ
ップフロップ回路30、AND回路31、カウンタ3
2、距離算出部33とを備えて構成されている。
【0029】この超音波距離計2においては、発振器2
1が定期的に電圧を出力し、発振器22は、発振器21
が電圧を出力している間だけ超音波の送信周波数で発振
する。そして、これが増幅されて送信マイク24に入力
され、送信マイク24から超音波が発射される。送信マ
イク24から発射された超音波は糸巻表面で反射し、受
信マイク25に達する。受信マイク25から出力された
信号は受信アンプ26で増幅され、検波器27で検波さ
れる。検波波形はさらに微分器28で微分された後、コ
ンパレータ29で基準電圧と比較される。コンパレータ
29は入力が基準電圧より高くなったときだけ電圧を出
力する。したがって、コンパレータ29が電圧を出力し
ている時間が超音波を受信している時間になり、発振器
21が電圧を出力してからコンパレータ29が電圧を出
力するまでの時間が超音波の反射時間となる。
【0030】そして、フリップフロップ回路30で反射
時間を検出し、AND回路31で一定周波数のクロック
信号との積をとることにより反射時間分のパルスが得ら
れる。このパルス数をカウンタ32でカウントすること
により、反射時間に比例したパルス数が得られる。さら
に、反射時間は距離に比例することから、距離算出部3
3においてこのパルス数を距離に換算してその結果を距
離補正手段8に出力する。
【0031】距離補正手段8は、超音波距離計2により
検出される距離を、糸巻1の半径rが実質的に変化しな
い程度の所定回転数ごとに処理して補正するものであ
り、以下に説明するように種々の構成のものを用いるこ
とができる。
【0032】例えば、図3に示す距離補正手段8aは、
所定回転数分の距離データを記憶する記憶手段34と、
記憶手段34に記憶された距離データを平均化処理する
平均化処理手段35とを組み合わせて構成した距離補正
手段であり、糸巻の半径rがほぼ一定とみなせる間(所
定回転数分)の超音波距離計2の出力データ(距離デー
タ)を平均することで、超音波距離計の出力のばらつき
を防止して、安定した糸長の測定を行うことを可能にす
る。
【0033】また、図4に示す距離補正手段8bは、所
定回転数分の距離データを記憶する記憶手段34と、記
憶手段34に記憶された距離データのうち、前回の平均
化処理により求めた距離データの平均値と大きく異なる
距離データをカットするフィルタ処理手段36と、フィ
ルタ処理手段を通過した距離データを平均化処理する平
均化処理手段35とを組み合わせて構成した距離補正手
段であり、反射不良などによる不良データを確実にカッ
トして、距離データのばらつきをより確実に防止するこ
とができる。
【0034】また、図5に示す距離補正手段8cは、図
6に示すように、距離データと回転データとを対応づけ
て測定距離範囲をいくつかの距離ブロックに分割し、そ
のときの各距離ブロックの境界距離に対応する回転数を
記憶する回転数記憶手段37と、回転データから、回転
数記憶手段37に記憶されたデータをもとに距離ブロッ
クを決定し、距離ブロックが決定したときにはこれのブ
ロック番号を出力する回転数・距離ブロック変換手段3
8と、距離データから距離ブロックを決定し、これのブ
ロック番号を出力する距離・距離ブロック変換手段39
と、回転数・距離ブロック変換手段38から距離ブロッ
ク決定の出力があればこれを出力し、該出力がないとき
には、距離・距離ブロック変換手段39で決定された距
離ブロック番号を出力する判定手段40と、判定手段4
0において判定・出力された番号の距離ブロックを代表
するブロックの中心値などの値を出力するブロック・距
離変換手段41とを組み合わせて構成した距離補正手段
であり、糸巻の回転数と距離が対応づけられ、回転数に
応じて、それに対応する所定の距離が出力されるため、
糸長は糸巻の回転数に対応する一つの値をとることにな
り、糸の出し入れを反復して行っても毎回の糸長の測定
誤差が同じになるため、繰返し誤差のばらつきを防止し
て安定した糸長の測定を行うことが可能になる。
【0035】さらに、図7に示す距離補正手段8dは、
図3又は図4に示す、距離補正手段8a,8bのいずれ
か一方と図5に示す距離補正手段8cを組み合わせ、こ
れを直列に接続して、距離補正手段8a又は8bで得ら
れた補正距離データを図5に示した距離補正手段8cの
距離・距離ブロック変換手段39に入力するように構成
したものであり、この距離補正手段8dを用いた場合、
補正された距離データを用いることが可能になり、距離
ブロック決定の精度が向上するとともに、糸長は糸巻の
回転数に対応する一つの値をとるため、繰返し誤差のば
らつきを防止して安定した糸長の測定を行うことが可能
になる。
【0036】[具体例] 次に、この発明の実施例にかかる超音波糸長計を、実際
に魚釣り用のリールに取り付けて糸の出し入れを行った
場合の糸長の測定結果について説明する。この実施例で
用いた超音波糸長計は図2に示すような構成を有してお
り、その距離補正手段8としては、上述の図4に示す距
離補正手段8bと図5に示す距離補正手段8cとを図7
に示すように、直列に接続し、距離補正手段8bから出
力される補正距離データを距離補正手段8cの距離・距
離ブロック変換手段39に入力するように構成した距離
補正手段8dを用いている。
【0037】この超音波糸長計を用いて糸長を測定する
にあたっては、まず、リールに190mの糸を巻き、超
音波糸長計の糸長表示(出力表示)を0mに調整する。
そして、リールから190mの糸を繰り出した後これを
巻き戻して超音波糸長計の糸長表示を読み取り、これを
グラフ上にプロットし、その後、この操作を4回繰り返
して超音波糸長計の糸長表示を読み取り、それをグラフ
上にプロットした。図8に上記糸長表示をプロットした
グラフを示す。なお、図8のグラフには、比較例とし
て、従来例の超音波糸長計(図9)を用いた糸長測定結
果を併せてプロットしている。
【0038】図8に示すように、従来の超音波糸長計を
用いた場合、超音波糸長計の読みが0mを示すべきとこ
ろが、−6〜−3.5mを表示しているのに対して、こ
の実施例の超音波糸長計を用いた場合、ほぼ0mを示し
ており、測定精度が著しく向上していることがわかる。
【0039】
【発明の効果】上述のように、この発明の超音波糸長計
は、回転計により検出される糸巻の回転データを利用し
て、所定回転ごとに超音波距離計のデータを補正し、一
次データである距離データの誤差を大幅に低減するよう
にしているので、糸巻を回転させたときに生じる糸巻表
面の凹凸などの影響を受けることなしに、精度が高く、
安定した糸長測定を行うことが可能になり、信頼性が向
上する。
【0040】また、距離補正手段として、距離データと
回転データとを対応づけて距離をいくつかの距離ブロッ
クに分割し、回転データから距離ブロックを決定するこ
とにより糸巻の回転数と距離とを対応づけるようにした
距離補正手段を用いることにより、糸の出し入れを反復
して行った場合の繰返し誤差のばらつきを防止して、安
定した糸長測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の超音波糸長計の基本構成を示す概要
図である。
【図2】この発明の一実施例にかかる超音波糸長計の構
成を示す図である。
【図3】この発明の一実施例にかかる超音波糸長計にお
いて用いられている距離補正手段を示す図である。
【図4】この発明の他の実施例にかかる距離補正手段を
示す図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例にかかる距離補正
手段を示す図である。
【図6】この発明の一実施例にかかる距離補正手段を説
明するための距離ブロックなどを示す線図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例にかかる超音波糸
長計において用いられている距離補正手段を示す図であ
る。
【図8】この発明の一実施例にかかる超音波糸長計を用
いて糸長を測定した結果を示す図である。
【図9】従来の超音波糸長計の構成を示す概要図であ
る。
【符号の説明】 1 糸巻 2 超音波距離計 3 超音波マイク 4 半径算出手段 5 回転計 6 糸長算出手段 7 糸 8 距離補正手段 34 記憶手段 35 平均化処理手段 36 フィルタ処理手段 37 回転数記憶手段 38 回転数・距離ブロック変換手段 39 距離・距離ブロック変換手段 40 判定手段 41 ブロック・距離変換手段

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸巻から糸出し又は糸巻きを行った場合の
    糸長を測定する糸長計において、糸巻表面までの距離を
    定期的に検出する超音波距離計と、糸巻の回転数を検出
    する回転計と、前記超音波距離計により検出される糸巻
    までの距離を、糸巻の半径が実質的に変化しない程度の
    所定回転ごとに処理して補正する距離補正手段と、前記
    距離補正手段により補正された補正距離データから糸巻
    の半径を算出する半径算出手段と、糸巻の回転数と前記
    半径算出手段により算出される糸巻の半径から糸の長さ
    を算出する糸長算出手段とを具備することを特徴とする
    超音波糸長計。
  2. 【請求項2】前記距離補正手段が、糸巻が所定回転する
    間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶手段
    と、記憶された距離データを平均化処理する平均化処理
    手段とを備えてなる距離補正手段であることを特徴とす
    る請求項1記載の超音波糸長計。
  3. 【請求項3】前記距離補正手段が、糸巻が所定回転する
    間に定期的に得られた距離データを記憶する記憶手段
    と、記憶手段に記憶された距離データのうち、前回の平
    均化処理により求めた距離データの平均値と大きく異な
    る距離データをカットするフィルタ処理手段と、フィル
    タ処理手段を通過した距離データを平均化処理する平均
    化処理手段とを備えてなる距離補正手段であることを特
    徴とする請求項1記載の超音波糸長計。
  4. 【請求項4】前記距離補正手段が、距離データと回転デ
    ータとを対応づけて測定距離範囲をいくつかの距離ブロ
    ックに分割したときの各距離ブロックの境界距離に対応
    する回転数を記憶する回転数記憶手段と、回転データか
    ら、回転数記憶手段に記億されたデータをもとに距離ブ
    ロックを決定し、距離ブロックが決定したときにはこれ
    のブロック番号を出力する回転数・距離ブロック変換手
    段と、距離データから距離ブロックを決定し、これのブ
    ロック番号を出力する距離・距離ブロック変換手段と、
    回転数・距離ブロック変換手段から距離ブロック決定の
    出力があればこれを出力し、該出力がないときには距離
    ・距離ブロック変換手段で決定された距離ブロック番号
    を出力する判定手段と、判定手段から出力される番号の
    距離ブロックを代表するブロックの中心値などの値を出
    力するブロック・距離変換手段とを備えてなる距離補正
    手段であることを特徴とする請求項1記載の超音波糸長
    計。
  5. 【請求項5】前記距離補正手段が、 糸巻が所定回転する間に定期的に得られた距離データを
    記憶する記憶手段と、記憶された距離データを平均化処
    理する平均化処理手段とを備えてなる距離補正手段A
    と、 距離データと回転データとを対応づけて測定距離範囲を
    いくつかの距離ブロックに分割したときの各距離ブロッ
    クの境界距離に対応する回転数を記憶する回転数記憶手
    段と、回転データから、回転数記憶手段に記憶されたデ
    ータをもとに距離ブロックを決定し、距離ブロックが決
    定したときにはこれのブロック番号を出力する回転数・
    距離ブロック変換手段と、距離データから距離ブロック
    を決定し、これのブロック番号を出力する距離・距離ブ
    ロック変換手段と、回転数・距離ブロック変換手段から
    距離ブロック決定の出力があればこれを出力し、該出力
    がないときには距離・距離ブロック変換手段で決定され
    た距離ブロック番号を出力する判定手段と、判定手段か
    ら出力される番号の距離ブロックを代表するブロックの
    中心値などの値を出力するブロック・距離変換手段とを
    備えてなる距離補正手段Bとを直列に接続し、前記距離
    補正手段Aから出力される補正距離データを、前記距離
    補正手段Bの距離・距離ブロック変換手段に入力するこ
    とにより距離補正を行うように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の超音波糸長計。
  6. 【請求項6】前記距離補正手段が、 糸巻が所定回転する間に定期的に得られた距離データを
    記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された距離データ
    のうち、前回の平均化処理により求めた距離データの平
    均値と大きく異なる距離データをカットするフィルタ処
    理手段と、フィルタ処理手段を通過した距離データを平
    均化処理する平均化処理手段とを備えてなる距離補正手
    段Cと、 距離データと回転データとを対応づけて測定距離範囲を
    いくつかの距離ブロックに分割したときの各距離ブロッ
    クの境界距離に対応する回転数を記憶する回転数記憶手
    段と、回転データから、回転数記憶手段に記憶されたデ
    ータをもとに距離ブロックを決定し、距離ブロックが決
    定したときにはこれのブロック番号を出力する回転数・
    距離ブロック変換手段と、距離データから距離ブロック
    を決定し、これのブロック番号を出力する距離・距離ブ
    ロック変換手段と、回転数・距離ブロック変換手段から
    距離ブロック決定の出力があればこれを出力し、該出力
    がないときには距離・距離ブロック変換手段で決定され
    た距離ブロック番号を出力する判定手段と、判定手段か
    ら出力される番号の距離ブロックを代表するブロックの
    中心値などの値を出力するブロック・距離変換手段とを
    備えてなる距離補正手段Bとを直列に接続し、前記距離
    補正手段Cから出力される補正距離データを、前記距離
    補正手段Bの距離・距離ブロック変換手段に入力するこ
    とにより距離補正を行うように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の超音波糸長計。
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