JP2861118B2 - 四輪駆動車のクラツチ制御装置 - Google Patents

四輪駆動車のクラツチ制御装置

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JP2861118B2
JP2861118B2 JP26327189A JP26327189A JP2861118B2 JP 2861118 B2 JP2861118 B2 JP 2861118B2 JP 26327189 A JP26327189 A JP 26327189A JP 26327189 A JP26327189 A JP 26327189A JP 2861118 B2 JP2861118 B2 JP 2861118B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンから伝達される動力を前後輪の一
方側へ常時伝達するとともに他方側への動力伝達を断続
可能なトランスファと、前記トランスファと前記他方側
の車輪との間に設けられて前記トランスファと前記他方
側の車輪との動力伝達を断続可能なクラッチとを有する
四輪駆動車に係り、特に前記クラッチを操作スイッチの
操作に応じて切り換え制御する四輪駆動車のクラッチ制
御装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置は、例えば特開昭63−270239号公
報に示されるように、トランスファが切断状態にあって
当該車両が二輪駆動状態にあり、かつ同車両が走行中で
ある場合には、すなわち前記クラッチの入力側と出力側
との回転数差が大きな状態下では、操作スイッチがクラ
ッチを接続するように切り換え操作されても、同クラッ
チの切り換えを禁止して、クラッチの切断状態から接続
状態への切り換えに伴うギヤ鳴りの発生を防止するとと
もに、同クラッチの破損を防止するようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来装置においては、操作スイッチの
操作に伴うクラッチの切り換えが禁止された場合には、
運転者はクラッチの切り換えが許容される状態まで待っ
て、ふたたび操作スイッチを操作する必要があり、この
繰り返し操作は運転者にとって煩わしいものであった。 本発明の目的は、前記クラッチの切り換え条件を考慮
した上で、前記運転者の煩わしさをなくすようにした四
輪駆動車のクラッチ制御装置を提供しようとするもので
ある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴
は、第1図に示すように、エンジンEGから伝達される動
力を前後輪の一方側WH1へ常時伝達するとともに他方側W
H2への動力伝達を断続可能なトランスファTRと、トラン
スファTRと前記他方側の車輪WH2との間に設けられてト
ランスファTRと前記他方側の車輪WH2との動力伝達を断
続可能なクラッチCLとを有する四輪駆動車に適用され、
クラッチCLの切断状態又は接続状態を選択する操作スイ
ッチ1と、クラッチCLを切断状態又は接続状態に切り換
えるアクチュエータ2と、操作スイッチ1が操作された
とき同操作スイッチ1の操作状態に応じてアクチュエー
タ2を駆動制御してクラッチCLを切断状態又は接続状態
に切り換え制御する切り換え制御手段3と、車速を検出
する車速検出手段4と、トランスファTRの切断及び接続
状態を検出するトランスファ検出手段5と、操作スイッ
チ1がクラッチCLを接続する側へ切り換え操作されたと
き車速検出手段4により検出された車速が所定車速未満
であり又はトランスファ検出手段5によりトランスファ
の接続状態が検出されていることを条件に切り換え制御
手段3によるアクチュエータ2の駆動制御を許容すると
ともに前記条件を満足しないとき同切り換え制御手段3
による同アクチュエータ2の駆動制御を禁止する条件判
定手段6と、条件判定手段6によりアクチュエータ2の
駆動制御が禁止されたとき車速検出手段4により検出さ
れた車速が所定車速未満であり又はトランスファ検出手
段5によりトランスファの接続状態が検出されるまで待
って切り換え制御手段3によるアクチュエータ2の駆動
制御を許容する時間待ち手段7とにより四輪駆動車のク
ラッチ制御装置を構成したことにある。
【作用】
上記のように構成した本発明においては、操作スイッ
チ1が操作されると、切り換え制御手段3がこの操作に
応じてアクチュエータ2を駆動制御してクラッチCLを切
り換える。この切り換えにおいて、操作スイッチ1がク
ラッチCLを接続する側へ切り換え操作された場合には、
条件判定手段6が、車速検出手段4により検出された車
速が所定車速未満であり又はトランスファ検出手段5に
よりトランスファTRの接続状態が検出されているという
条件を満足する否かを判定し、同条件を満足していれ
ば、切り換え制御手段3によるアクチュエータ2の前記
駆動制御を許容するので、クラッチCLは操作スイッチ1
の操作に応じて切断状態から接続状態へ切り換わる。ま
た、前記条件が満足されない場合には、切り換え制御手
段3によるアクチュエータ2の前記駆動制御が禁止さ
れ、時間待ち手段7が前記条件成立まで待って切り換え
制御手段3によるアクチュエータ2の駆動制御を許容す
るので、前記条件設立後にクラッチCLが自動的に切断状
態から接続状態へ切り換えられる。
【発明の効果】
上記作用説明からも理解できるとおり、本発明によれ
ば、クラッチCLの切断状態から接続状態への切り換え
は、車速が所定車速未満であり又はトランスファTRが接
続されている状態でのみ行われ、この状態時にはクラッ
チCLの入力側と出力側との回転数差が小さいので、クラ
ッチCLの切り換えに伴うギヤ鳴りの発生及び同クラッチ
CLの破損が防止される。また、操作スイッチ1の前記切
り換え操作時にクラッチCLの切り換え条件が成立しない
場合には、時間待ち手段7の作用により、クラッチCLは
前記条件の成立後に自動的に切り換えられるので、運転
者は再び操作スイッチ1を操作する必要がなくなり、運
転者の煩わしさが解消される。
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明すると、
第2図は本発明に係る四輪駆動車の全体を概略的に示し
ている。 この四輪駆動車は、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを
選択的に切り換える動力分配装置としてのトランスファ
11を備えている。トランスファ11は、常時、エンジン12
からトランスミッション13を介して出力された駆動力を
リヤプロペラシャフト14、デファレンシャル15及びリヤ
アクスルシャフト16a,16bを介して後輪RW,RWに伝達する
とともに、トランスミッション13の出力軸とフロントプ
ロペラシャフト17とを断続するクラッチ機構を備えてお
り、同クラッチ機構が接続状態にあるときのみ、前記ト
ランスミッション13から出力された駆動力をフロントプ
ロペラシャフト17、デファレンシャル18及びフロントア
クスルシャフト19a,19bを介して前輪FW,FWに伝達するよ
うになっている。なお、前記クラッチ機構は電気的なア
クチュエータ及び同時噛み合い装置を内蔵しており、電
気的に接続状態及び切断状態の切り換えが制御されると
ともに、切断状態から接続状態への切り換え時には入力
側と出力側との回転数差があってもスムーズな切り換え
がなされる。 フロントアクスルシャフト19a,19bの各両端と各前輪F
W,FWとの間のハブ部には、クラッチ手段としての電動式
フリーホイールハブ20A,20Bが組み付けられている。こ
れらのフリーホイールバブ20A,20Bは、第3図に示すよ
うに、筒状のスピンドル21を備え、同スピンドル21上に
はベアリング22a,22bを介して車輪ハブ23が回転自在に
組み付けられるとともに、ロックナット24とホルダ25と
が組み付けられている。ロックナット24はスピンドル21
の外端上に螺着されている。ホルダ25は、スピンドル21
の外端に周方向に位置決めされて嵌合されスピンドル21
に対して回転不能とされていて、ねじ26によりロックナ
ット24に固定されている。ホルダ25の外周上には絶縁物
からなる樹脂27を介して一対のスリップリング28a,28b
が固着されており、同スリップリング28a,28bはスプリ
ング接点31とスピンドル21内に装着したフレキシブルプ
リント基盤32を介してリード線33に接続されている。 一方、車輪ハブ23の外端には、ボディ34とカバー35と
がそれぞれガスケット36,37を介してボルト(図示しな
い)により固着されている。ボディ34は筒上に形成され
ていて、内部にはフロントアクスルシャフト19a(19b)
の外端とセレーション嵌合して一体回転するインナクラ
ッチ38が回転可能かつ軸方向へ移動不能に組み付けられ
るとともに、電動モータ41が組み付けられている。電動
モータ41はブラシ42a,42bを介してスリップリング28a,2
8bに電気的に接続された正逆回転可能な直流モータであ
り、減速ギヤ43a,43bを介してカムロータ44を正転又は
逆転させる。カムロータ44は、ボディ34にスプライン嵌
合したアウタクラッチ45と、このアウタクラッチ45及び
カムロータ44間に設けたカムフォロア46と、アウタクラ
ッチ44をカムフォロア46側に引っ張る引張りスプリング
47と、カムフォロア46を第3図の左方へ付勢する圧縮ス
プリング48と、前記したインナクラッチ38とにより、公
知のクラッチ機構を構成するものであり、その正転時に
はアウタクラッチ45を第3図の左方へ移動させてインナ
クラッチ38とボディ34(すなわち、フロントアクスルシ
ャフト19a,19bと車輪ハブ23)を一体回転可能に連結さ
せ、また逆転時には前記アウタクラッチ45を第3図の右
方へ図示位置に向けて移動させてインナクラッチ38とボ
ディ34を相対回転可能とさせるように機能する。 ふたたび、第2図に戻って、前記したトランスファ11
及びフリーホイールハブ20A,20Bを切り換え制御する電
気制御装置について説明する。 電気制御装置はトランスファ切り換え制御回路50A及
びハブ切り換え制御回路50Bを備えている。トランスフ
ァ切り換え制御回路50Aには、バッテリ51がイグニッシ
ョンスイッチ52を介して接続されるとともに、運転席近
傍に設けられてトランスファ11の切り換えを指示するト
ランスファ切り換えスイッチ53と、トランスファ11の切
断及び接続状態にてそれぞれ開成及び閉成されるトラン
スファ検出スイッチ54とが接続されており、同制御回路
50Aは前記切り換えスイッチ53の切り換え操作に応じて
トランスファ11内のアクチュエータを駆動制御して、同
トランスファ11内のクラッチ機構の切断及び接続状態を
切り換える。なお、トランスファ検出スイッチ54が接続
されているのは、前記クラッチ機構の切り換えを確認す
ることによって同クラッチ機構の切り換え動作を確実に
するためである。 ハブ切り換え制御回路50Bには、第2図及び第4図に
示すように、バッテリ51がイグニッションスイッチ52を
介して接続されるとともに、前記トランスファ切り換え
スイッチ53に並設されて電動式フリーホイールハブ20A,
20Bの切り換えを指示するハブ切り換えスイッチ55と、
前記トランスファ検出スイッチ54と、変速機の出力軸に
固定された磁石の回転に応じてオンオフするリードスイ
ッチで構成された車速センサ56とが接続されている。バ
ッテリ51の一端は接地され、同バッテリ51に接続された
イグニッションスイッチ52はその閉成時に電源ラインLB
を介して各回路に電力を供給するようになっている。ハ
ブ切り換えスイッチ55及びトランスファ検出スイッチ54
は、各一端にてそれぞれ接地さるとともに、各他端にて
抵抗r1,r2を介して電源ラインLBにそれぞれ接続されて
おり、同各他端の電圧がマイクロコンピュータ57の入力
インターフェース57eにそれぞれ供給されるようになっ
ている。車速センサ56は、その一端にて接地されるとと
もに、その他端にて抵抗r3、ダイオードDi1及び抵抗r4
を介して電源ラインLBに接続されており、前記ダイオー
ドDi1と抵抗r4との接続点における電圧がマイクロコン
ピュータ57の入力インターフェース57eに供給されるよ
うになっている。 マイクロコンピュータ57は電源ラインLBに接続される
とともに接地されており、バス57aに共通接続されたROM
57b、CPU57c、RAM57d、前記入力インターフェース57e、
タイマ回路57f及び出力インターフェース57gからなる。
ROM57bは第5A図〜第5C図及び第6図に示すフローチャー
トに対応したメインプログラム及びタイマ割り込みプロ
グラムを記憶している。CPU57cはイグニッションスイッ
チ52の閉成時に前記メインプログラムを実行するととも
に、タイマ回路57fからの割り込み命令により前記メイ
ンプログラムに代えてタイマ割り込みプログラムを割り
込み実行する。RAM57dは前記各プログラムの実行に必要
な変数を一時的に記憶する。タイマ回路57fは発振器を
内蔵しており、所定の時間間隔、例えば0.5ms毎に割り
込み信号を出力する。出力インターフェース57gは外部
回路に対して制御信号を出力するもので、各フリーホイ
ールハブ20A,20B内の電動モータ41,41の回転を制御する
ためのスイッチング用トランジスタTr1,Tr2の各ベース
に抵抗r5,r6を介して接続されるとともに、車室内の前
面パネルに設けたハブランプ61及び四輪ランプ62の点灯
を制御するためのスイッチング用トランジスタTr3,Tr4
の各ベースに抵抗r7,r8を介して接続されている。 トランジスタTr1,Tr2の各ベースと各エミッタ間には
抵抗r9,r10が接続されるとともに、同エミッタはそれぞ
れ接地されている。また、各トランジスタTr1,Tr2のコ
レクタは、リレー回路63,64を構成するコイル63a,64aの
各一端にそれぞれ接続されている。これらのコイル63a,
64aには還流ダイオードDi2,Di3が並列接続されており、
同コイル63a,64aの各他端は降圧回路65の出力に接続さ
れている。降圧回路65はバッテリ51の電圧を電動モータ
41,41を駆動するのに適した電圧に降圧するもので、そ
の入力は電源ラインLBに接続されている。リレー回路6
3,64は前記コイル63a,64aにより切り換え制御されるス
イッチ63b,64bを備えており、各スイッチ63b,64bはコイ
ル63a,64aの非通電時に図示状態にあって電動モータ41,
41の両端をそれぞれ接地するとともに、コイル63a,64a
の通電時に電動モータ41,41の両端に降圧回路65の出力
電圧を供給するようになっている。 トランジスタTr3,Tr4の各エミッタは共に接地されて
おり、トランジスタTr3のコレクタは抵抗r11及びハブラ
ンプ61を介して電源ラインLBに接続されている。また、
トランジスタTr4のコレクタは抵抗r12及び四輪ランプ62
を介して電源ラインLBに接続されている 次に、上記のように構成した実施例の動作を、第5A図
〜第5B図及び第6図のフローチャートを参照しながら説
明する。 初期制御 イグニッションスイッチ52が閉成されると、バッテリ
51からの電源電圧がマイクロコンピュータ57に供給さ
れ、CPU57cは第5A図のステップ100にてメインプログラ
ムの実行を開始し、ステップ102にてハブ切り換えスイ
ッチ55の操作状態を取り込んで該操作状態を表すデータ
を新ハブスイッチ状態データHSWNとして初期設定し、イ
ンターロックフラグILFを“0"に初期設定し、かつ通電
時間制御カウント値CNTを「0」に初期設定する。かか
る場合、前記状態データHSWNは、ハブ切り換えスイッチ
55の閉成状態(フリーホイールハブ20A,20Bの接続状態
に対応)にて“1"に設定され、かつ同スイッチ55の開成
状態(フリーホイールハブ20A,20Bの切断状態に対応)
にて“0"に設定される。また、インターロックフラグIL
Fは、ハブ切り換えスイッチ55が開成状態から閉成状態
へ切り換えられた場合におけるフリーホイールハブ20A,
20Bの切り換え制御状態を表すもので、“1"により同ハ
ブ20A,20Bの切断状態から接続状態への切り換え待機状
態を表し、“0"により該待機状態でないことを表す。ま
た、通電時間制御カウント値CNTは電動モータ41,41への
通電時間を制御するものであり、初期に正の所定値Nに
設定されるとともに時間経過に従って「1」ずつ「0」
まで減少するものである。 以下、イグニッションスイッチ52の閉成時におけるハ
ブ切り換えスイッチ55の状態に応じて、フリーホイール
ハブ20A,20Bが設定制御される動作について順次説明す
る。 まず、ハブ切り換えスイッチ55が開成されている場合
について説明すると、かかる場合、前記ステップ102の
処理により新ハブスイッチ状態データHSWNは“0"に設定
されているので、ステップ104における「NO」との判定
の基に、ステップ106にて通電時間制御カウント値CNTが
所定値Nに設定されるとともに、ステップ108にてモー
タ回転方向制御フラグMTFが“0"に設定される。なお、
モータ回転方向制御フラグMTFは同モータ41,41の回転方
向を制御するフラグであって、“1"により正転方向を表
すとともに“0"により逆転方向を表すものである。 上記ステップ108の処理後、プログラムは第5B図のス
テップ120へ進められ、ステップ120にて旧ハブスイッチ
状態データHSW0が新ハブスイッチ状態データHSWNにより
更新されるとともに、ステップ122にて、前記ステップ1
02と同様な処理により、新ハブスイッチ状態データHSWN
が再びハブ切り換えスイッチ55の操作状態を表す値に設
定され、ステップ124にてインターロックフラグILFが
“1"であるか否かが判定される。かかる場合、同フラグ
ILFは、前記ステップ102の処理により、“0"に設定され
たままであるので、同ステップ124における「NO」との
判定の基に、ステップ126にて前記新旧ハブスイッチ状
態データHSWN,HSW0が一致しているか否かが判定され
る。しかし、この状態はイグニッションスイッチ52の閉
成直後であって、ハブ切り換えスイッチ55が切り換え操
作されていることはないので、前記両データHSWN,HSW0
は等しく、同ステップ126にて「YES」と判定されて、プ
ログラムは第5C図のステップ156,158へ進められる。 かかる場合、前述のように、通電時間制御カウント値
CNTは所定値Nに設定されているとともに、モータ回転
方向制御フラグMTFは“0"に設定されているので、ステ
ップ156,158にて共に「NO」と判定されて、ステップ160
にて電動モータ41,41を逆回転制御するための制御デー
タが出力インターフェース57gへ出力される。出力イン
ターフェース57gは、前記制御データに基づき、トラン
ジスタTr1のベースをローレベルに保つとともに、トラ
ンジスタTr2のベースをハイレベルに保つ。これによ
り、トランジスタTr1はオフしてコイル63aが通電制御さ
れないので、スイッチ63bは第4図の状態に保たれると
ともに、トランジスタTr2はオンしてコイル64aが通電制
御されるので、スイッチ64bは第4図の状態から切り換
えられて、電動モータ41,41には図示矢印方向と反対方
向に駆動電流が流れる。 このとき、フリーホイールハブ20A,20Bが第3図の状
態すなわち切断状態にあれば、前記駆動電流が電動モー
タ41,41に流れても、同モータ41,41は回転しない。一
方、ハブ切り換えスイッチ55が開成状態にあるにもかか
わらず、フリーホイールハブ20A,20Bが接続状態にあれ
ば、前記駆動電流が電動モータ41,41に流れると、同モ
ータ41,41は逆転し始める。この電動モータ41,41の回転
によりカムロータ44が回転し、同ロータ44がカムフォロ
ア46をスプリング48に抗して図示右方向へ変位させるの
で、引張りスプリング47がアウタクラッチ45を図示右方
向へ引っ張り、アウタクラッチ45も図示右方向へ変位し
て最終的には図示位置にて静止する。これにより、アウ
タクラッチ45とインナクラッチ38の噛み合い状態が解除
され、フリーホイールハブ20A,20Bは切断状態に切り換
えられる。 再び、第5C図の説明に戻ると、前記ステップ160の処
理後、プログラムはステップ166以降へ進められ、通電
時間制御カウント値CNTが「0」になるまで、CPU57cは
第5B図及び第5C図の循環処理を実行し続ける。この通電
時間制御カウント値CNTは、タイマ割り込みプログラム
の実行により、「1」ずつ減少制御される。すなわち、
前記循環処理中、タイマ回路57fが所定時間毎に割り込
み信号を発生すると、CPU57cは該発生毎に前記循環処理
中のメインプログラムの実行を中断するとともに、第6
図のステップ200にてタイマ割り込みプログラムを実行
して、ステップ202〜206の処理により通電時間制御カウ
ント値CNTを「1」ずつ「0」まで減少させて、前記中
断したメインプログラムの実行に戻る。 このようにして、通電時間制御カウント値CNTが
「0」に達すると、前記ステップ156にて「YES」と判定
されて、ステップ164にて電動モータ41,41を停止させる
ための制御データが出力インターフェース57gへ出力さ
れる。出力インターフェース57gは、前記制御データに
基づき、トランジスタTr1,Tr2の両ベースをローレベル
に設定維持する。これにより、トランジスタTr1,Tr2
共にオフしてコイル63a,64aが通電制御されなくなるの
で、スイッチ63b,64bは共に第4図の状態に維持され、
電動モータ41,41への通電が解除される。 また、前記ステップ160,164の処理後においては、ス
テップ166,168の判定処理が実行される。かかる場合、
インターロックフラグILF及び新ハブスイッチ状態デー
タHSWNは前述のように共に“0"に設定されているので、
同ステップ166,168にて共に「NO」と判定されて、ステ
ップ170,172にてハブランプ61及び四輪ランプ62を消灯
制御するための各制御データがそれぞれ出力インターフ
ェース57gへ出力される。出力インターフェース57gは、
各制御データに基づき、トランジスタTr3,Tr4の各ベー
スをローレベルに設定する。これにより、両トランジス
タTr3,Tr4はそれぞれオフし、両ランプ61,62は共に消灯
状態に維持される。その結果、運転者はフリーホイール
ハブ20A,20Bが切断状態にあるとともに、当該車両が四
輪駆動状態にないことを視覚的に認識できる。 一方、イグニッションスイッチ52の閉成時にハブ切り
換えスイッチ55が閉成状態にあると、第5A図のステップ
104にて「YES」すなわち新ハブスイッチ状態データHSWN
が“1"であるとの判定の基に、ステップ110にて当該車
両の車速Vが所定の極低車速、例えば8km/h以上である
か否かが判定されるとともに、ステップ112にてトラン
スファ検出スイッチ54が開成状態にあるか否かが判定さ
れる。なお、かかる場合、車速Vは車速センサ56から取
り込まれた検出信号に基づいて計算される。 今、当該車両がほぼ停止状態にあって車速Vが8km/h
未満であるか、またはトランスファ11が接続状態にあっ
てトランスファ検出スイッチ54が閉成状態にあれば、前
記ステップ110,112のいずれかにて「NO」と判定され
て、ステップ114にて通電時間制御カウント値CNTが所定
値Nに設定されるとともに、ステップ116にてモータ回
転方向制御フラグMTFが“1"に設定されて、プログラム
は第5B図のステップ120〜126へ進められる。そして、か
かる場合も、前記場合と同様の理由により、前記ステッ
プ120〜126の処理を経て、プログラムは第5C図のステッ
プ156,158に進められる。 かかる場合、前述のように、通電時間制御カウント値
CNTは所定値Nに設定されているとともに、モータ回転
方向制御フラグMTFは“1"に設定されているので、ステ
ップ156,158にてそれぞれ「NO」,「YES」と判定され
て、ステップ162にて電動モータ41,41を正方向に回転制
御するための制御データが出力インターフェース57gへ
出力される。出力インターフェース57gは、前記制御デ
ータに基づき、トランジスタTr1のベースをハイレベル
に保つとともに、トランジスタTr2のベースをローレベ
ルに保つ。これにより、トランジスタTr1はオンしてコ
イル63aが通電制御されるので、スイッチ63bは第4図の
状態から切り換えられるとともに、トランジスタTr2
オフしてコイル64aが通電制御されないので、スイッチ6
4bは第4図の状態に保たれて、電動モータ41,41には図
示矢印方向の駆動電流が流れる。 このとき、フリーホイールハブ20A,20Bが接続状態に
あれば、前記駆動電流が電動モータ41,41に流れても、
同モータ41,41は回転しない。一方、ハブ切り換えスイ
ッチ55が閉成状態にあるにもかかわらず、フリーホイー
ルハブ20A,20Bが第3図の状態すなわち切断状態にあれ
ば、前記駆動電流が電動モータ41,41に流れると、同モ
ータ41,41は正転し始める。この電動モータ41,41の回転
によりカムロータ44が回転し、カムフォロア46が圧縮ス
プリング48とカムロータ44との作用により図示左方向へ
変位するので、アウタクラッチ45が図示左方向へ押され
て、同クラッチ45とインナクラッチ38が噛み合う。その
結果、フリーホイールハブ20A,20Bは接続状態に切り換
えられる。 再び、第5C図の説明に戻ると、前記ステップ162の処
理後、前述の場合と同様に、通電時間時間制御カウント
値CNTが「0」になるまで、CPU57cは第5B図及び第5C図
の循環処理を実行し続ける。そして、通電時間制御カウ
ント値CNTが「0」に達すると、前記ステップ156にて
「YES」と判定されて、ステップ164の前記と同様の処理
により、電動モータ41,41への通電が解除される。な
お、通電時間制御カウント値CNTの初期値としての所定
値Nは、電動モータ41,41による前記フリーホイールハ
ブ20A,20Bの切り換えに必要な時間を考慮して定められ
ている。 また、かかる場合も、前記ステップ162,164の処理後
においては、ステップ166,168の判定処理が実行され
る。かかる場合、インターロックフラグILF及び新ハブ
スイッチ状態データHSWNは、前述のように、それぞれ
“0",“1"に設定されているので、同ステップ166,168に
てそれぞれ「NO」,「YES」と判定されて、ステップ174
にてハブランプ61を点灯制御するための制御データが出
力インターフェース57gに出力される。出力インターフ
ェース57gは、該制御データに基づき、トランジスタTr3
のベースをハイレベルに設定する。これにより、トラン
ジスタTr3はオンし、前記ランプ61は点灯状態に維持さ
れる。次に、ステップ176にて、前記ステップ112の処理
と同様にしてトランスファ検出スイッチ54が開成状態に
あるか否かが判定され、同スイッチ54が開成状態にあれ
ば、同ステップ176における「YES」との判定の基に、前
記ステップ172の処理が実行されて、四輪ランプ62は消
灯制御される。また、トランスファ検出スイッチ54が閉
成状態にあって、前記ステップ176にて「NO」と判定さ
れると、ステップ178にて四輪ランプ62を点灯制御する
ための制御データが出力インターフェース57gに出力さ
れる。出力インターフェース57gは、該制御データに基
づき、トランジスタTr4のベースをハイレベルに設定す
る。これにより、トランジスタTr4はオンし、前記ラン
プ62は点灯状態に維持される。その結果、運転者はフリ
ーホイールハブ20A,20Bが接続状態にあるとともに、当
該車両が四輪駆動状態又は二輪駆動状態にあることを視
覚的に認識できる。 さらに、前記イグニッションスイッチ52の閉成時にハ
ブ切り換えスイッチ55が閉成状態にあっても、車速Vが
8km/h以上であり、かつトランスファ11が切断状態にあ
ってトランスファ検出スイッチ54が開成状態にあれば、
前記両ステップ110,112にて共に「YES」と判定されて、
ステップ118にてインターロックフラグILFが“1"に設定
される。なお、イグニッションスイッチ52の投入直後
に、前記のようなステップ110,112の判定処理を行うの
は、当該車両の走行中にイグニッションスイッチ52を入
り切りした場合のことを想定しているためである。すな
わち、かかる場合には、フリーホイールハブ20A,20Bの
トランスファ11側が回転停止しているにもかからず、同
ハブ20A,20Bの車輪FW,FW側が回転していることがあり、
このようにフリーホイールハブ20A,20Bの入力側と出力
側との間に大きな回転数差がある状態で、同ハブ20A,20
Bを切断状態から接続状態へ切り換えることを避けるた
めである。 かかるステップ118の処理後、プログラムは第5B図の
ステップ120へ進められ、前述したステップ120,122の処
理後、ステップ124にてインターロックフラグILFが“1"
であるか否かが判定される。かかる場合、インターロッ
クフラグILFは“1"に設定されているので、同ステップ1
24にて「YES」と判定されて、プログラムはステップ144
〜148の判定処理に進められる。かかるステップ144〜14
8の判定処理は前記ステップ104,110,112の判定処理と同
じであり、また、かかる場合も、イグニッションスイッ
チ52の閉成直後であるので、ステップ144〜148の判定結
果は前記ステップ104,110,112の判定結果と同じにな
り、すなわちステップ144〜148のいずれにおいても「YE
S」と判定されて、プログラムは第5C図のステップ156へ
進められる。 かかる場合、通電時間制御カウント値CNTは前記ステ
ップ102の処理により設定された「0」に維持されてい
るので、ステップ156における「YES」との判定の基に、
ステップ164の処理により、電動モータ41,41の通電は前
述した場合と同様にして解除状態に維持される。このス
テップ164の処理後、ステップ166にて「YES」すなわち
インターロックフラグILFは“1"であると判定され、ス
テップ180にてハブランプ61を点滅制御するための制御
データが出力インターフェース57gに出力されるととも
に、ステップ182にて四輪ランプ62を消灯制御するため
の制御データが出力インターフェース57gに出力され
る。出力インターフェース57gは、前記各制御データに
基づき、トランジスタTr3のベースにハイレベルとロー
レベルとが交互に切り替わるパルス列信号を供給すると
ともに、トランジスタTr4のベースをローレベルに設定
する。これにより、トランジスタTr3は交互にオン・オ
フを繰り返して、前記ランプ61は点滅する。また、トラ
ンジスタTr4はオフし、前記ランプ62は消灯状態に維持
される。その結果、運転者はフリーホイールハブ20A,20
Bの切断から接続状態への切り換えが待機状態にあると
ともに、当該車両が四輪駆動状態にないことを視覚的に
認識できる。なお、かかる待機状態におけるフリーホイ
ールハブ20A,20Bの切り換えについては、後述する。 以上のような説明からも理解できるとおり、イグニッ
ションスイッチ52の閉成直後には、ハブ切り換えスイッ
チ55の状態が検出され、該検出状態に応じて電動モータ
41,41が通電制御されて、フリーホイールハブ20A,20Bの
接続及び切断状態が制御されるようにしたので、イグニ
ッションスイッチ52の閉成前に誤ってハブ切り換えスイ
ッチ55を操作してしまっても、車両の定常走行時には前
記ハブ20A,20Bの状態と前記操作スイッチ55の状態が不
一致となることはない。また、かかる制御においては、
イグニッションスイッチ52の閉成直後に、必ず電動モー
タ41,41に対する通電制御を行うようにして(フリーホ
イールハブ20A,20Bの切り換え待機状態を除く)、前記
不一致を避けるようにしたので、フリーホイールハブ20
A,20B内に同ハブ20A,20Bの状態を検出する検出するスイ
ッチを設ける必要がなくなり、同ハブ20A,20Bの構成を
簡素化できる。 定常制御 次に、前記初期制御後における定常時のフリーホイー
ルハブ20A,20Bの切り換え制御について詳細に説明する
が、かかる場合、CPU57cは第5B図及び第5C図の循環処理
を繰り返し実行するとともに、前述した第6図のタイマ
割り込みプログラムを所定時間毎に割り込み実行する。
そして、前記循環処理においては、フリーホイールハブ
20A,20Bが切り換え待機状態になく、かつハブ切り換え
スイッチ55が切り換え操作されなければ、ステップ124
にて「NO」すなわちインターロックフラグILFが“1"で
ないと判定されるとともに、ステップ126にて「YES」す
なわち新旧ハブスイッチ状態データHSWN,HSW0が等しい
と判定され、ステップ126の処理後、プログラムはステ
ップ156に進められる。また、かかる場合、通電時間制
御カウント値CNTも「0」に設定されているので、ステ
ップ156にて「NO」と判定されるとともに、ステップ166
にて「NO」すなわちインターロックフラグILFが“1"で
ないと判定され、前記循環処理として、通常、ステップ
120〜126,156,164〜178の処理が繰り返し実行される。 一方、かかるフリーホイールハブ20A,20Bの制御とは
別に、トランスファ11の切り換え制御も並行して行われ
ている。すなわち、トランスファ切り換えスイッチ53が
接続状態又は切断状態に切り換え操作されると、トラン
スファ切り換え制御回路50Aは前記操作スイッチ53の切
り換え操作に応じてトランスファ11内のアクチュエータ
を駆動制御して、同アクチュエータがトランスミッショ
ン13からフロントプロペラシャフト17への動力の伝達及
び非伝達を切り換え制御する。かかるトランスファ11の
切り換え制御にあっては、同トランスファ11内のクラッ
チ機構に設けた同期噛み合い装置が作用するので、トラ
ンスミッション13の出力軸とフロントプロペラシャフト
17との間に回転数差があっても、スムーズに切り換えが
行われる。また、前記切り換えは、トランスファ検出ス
イッチ54により検出され、確実になされる。 かかる定常制御時において、フリーホイールハブ20A,
20Bが接続状態にあるとき、すなわちハブ切り換えスイ
ッチ55が閉成状態にあるとき、同スイッチ55が開成状態
に切り換えられたとすると、ステップ120,122の処理に
より、旧ハブスイッチ状態データHSW0は“1"に維持され
るが、新ハブスイッチ状態データHSWNは“0"に設定され
るので、ステップ126にて「NO」と判定されるととも
に、ステップ128にて「NO」と判定され、ステップ130,1
32にて通電時間制御カウント値CNTが所定値Nに設定さ
れるとともに、モータ回転方向制御フラグMTFが“0"に
設定されて、プログラムはステップ156,158へ進められ
る。そして、前記初期制御の場合と同様に、ステップ15
6,158におけるそれぞれ「NO」との判定の基に、前記カ
ウント値CNTが「0」になるまで、ステップ160の処理に
より電動モータ41,41が逆転制御されて、フリーホイー
ルハブ20A,20Bは接続状態から切断状態に切り換え制御
される。また、かかる制御中、タイマ割り込みプログラ
ム(第6図)の実行により、通電時間制御カウント値CN
Tが「0」になると、ステップ156における「YES」との
判定の基に、ステップ164により電動モータ41,41が停止
制御される。 前記ステップ160,164の処理後、ステップ166〜182か
らなるランプ制御ルーチンの処理が実行されて、ハブラ
ンプ61及び四輪ランプ62の状態が制御されるが、かかる
場合には、前記のようにインターロックフラグILF及び
新ハブスイッチ状態データHSWNは共に“0"に設定されて
いるので、前記初期制御の場合と同様に、ステップ170,
172の処理により、前記両ランプ61,62は共に消灯制御さ
れる。 また、前記定常制御時において、フリーホイールハブ
20A,20Bが切断状態にあるとき、すなわちハブ切り換え
スイッチ55が開成状態にあるとき、同スイッチ55が閉成
状態に切り換えられたとすると、ステップ120,122の処
理により、旧ハブスイッチ状態データHSW0は“0"に維持
されるが、新ハブスイッチ状態データHSWNは“1"に設定
されるので、ステップ126,128にてそれぞれ「NO」、「Y
ES」と判定され、ステップ134,136にて、前記ステップ1
10,112の処理と同様に、車速Vが8km/h以上であるか否
か、およびトランスファ検出スイッチ54が開成状態にあ
るか否かが判定される。 今、車速Vが8km/h未満であるか、またはトランスフ
ァ検出スイッチ54が閉成状態にあれば、ステップ134,13
6のいずれかにて「NO」と判定され、ステップ138,140に
て通電時間制御カウント値CNTが所定値Nに設定される
とともに、モータ回転方向制御フラグMTFが“1"に設定
されて、プログラムはステップ156,158へ進められる。
そして、前記初期制御の場合と同様に、ステップ156,15
8におけるそれぞれ「NO」、「YES」との判定の基に、前
記カウント値CNTが「0」になるまで、ステップ160の処
理により電動モータ41,41が正転制御されて、フリーホ
イールハブ20A,20Bは切断状態から接続状態に切り換え
制御される。また、かかる制御中、タイマ割り込みプロ
グラム(第6図)の実行により、通電時間制御カウント
値CNTが「0」になると、ステップ156における「YES」
との判定の基に、ステップ164の処理により電動モータ4
1,41が停止制御される。このように、車速Vが8km/h未
満であるか、またはトランスファ検出スイッチ54が閉成
状態にある場合に、フリーホイールハブ20A,20Bの切断
状態から接続状態への切り換えを許容する理由は、この
場合におけるフロントアルスルシャフト19a,19bと前輪F
W,FWとの回転数差は小さくて、前記切り換えによりギヤ
鳴りが発生したり、フリーホイールハブ20A,20Bが破損
することがないからである。 前記ステップ162,164の処理後、ステップ166〜182か
らなるランプ制御ルーチンの処理が実行されて、ハブラ
ンプ61及び四輪ランプ62の状態が制御されるが、かかる
場合には、前記のようにインターロックフラグILF及び
新ハブスイッチ状態データHSWNはそれぞれ“0",“1"に
設定されているので、前記初期制御の場合と同様に、ス
テップ174の処理により、ハブランプ61は点灯制御され
る。また、四輪ランプ62は、ステップ172,176,178の処
理により、トランスファ検出スイッチ54が開成状態にあ
れば消灯制御され、同スイッチ54が閉成状態にあれば点
灯制御される。 また、前記ステップ134,136の判定時に、車速Vが8km
/h以上であり、かつトランスファ検出スイッチ54が開成
状態にあると、同ステップ134,136にて共に「YES」と判
定されて、ステップ142にてインターロックフラグILFが
“1"に設定された後、プログラムはステップ156へ進め
られる。かかる場合、通電時間制御カウント値CNTは
「0」に設定されたままであるので、ステップ156にお
ける「YES」との判定の基に、ステップ164の処理により
電動モータ41,41が停止制御され続けて、フリーホイー
ルハブ20A,20Bは切断状態に維持され続ける。このよう
に、車速Vが8km/h以上であり、かつトランスファ検出
スイッチ54が開成状態にある場合に、すなわちフロント
アルスルシャフト19a,19bと前輪FW,FWとの回転数差が大
きい場合に、フリーホイールハブ20A,20Bの切断状態か
ら接続状態への切り換えを禁止することにより、前記切
り換えによるギヤ鳴りを防止し、またフリーホイールハ
ブ20A,20Bの破損を防止することができる。 前記ステップ164の処理後、ステップ166〜182からな
るランプ制御ルーチンの処理が実行されて、ハブランプ
61及び四輪ランプ62の状態が制御されるが、かかる場合
には、前記のようにインターロックフラグILFが“1"に
設定されているので、前記初期制御の場合と同様に、ス
テップ180,182の処理により、ハブランプ61は点滅制御
されるとともに、四輪ランプ62は消灯制御される。 かかるランプ制御ルーチンの実行後、プログラムはス
テップ120へ戻されるとともに、ステップ120,122の処理
を経て、ステップ124にてインターロックフラグILFが
“1"であるか否かが判定される。かかる場合、前記のよ
うに、インターロックフラグILFは“1"に設定されてい
るので、ステップ124にて「YES」と判定されて、ステッ
プ144にて新ハブスイッチ状態データHSWNが“1"である
か否かが判定される。今、ハブ切り換えスイッチ55が閉
成状態へ切り換えられたままに維持されていれば、前記
データHSWNは“1"に保たれているので、同ステップ144
における「YES」との判定の基に、ステップ146,148にて
前記ステップ134,136と同様な車速V及びトランスファ
検出スイッチ54に関する条件が判定される。 かかる場合、前記と同様に、車速Vが8km/h以上であ
り、かつトランスファ検出スイッチ54が開成状態にあれ
ば、ステップ146,148にて共に「YES」と判定され、前述
の場合と同様に、ステップ156,164,166,180,182の処理
が実行される。そして、以降、この条件が続く限り、ス
テップ120〜124,144〜148,156,164,166,180,182からな
る循環処理が実行され続ける。 一方、かかる状態で、車速Vが8km/h未満になり、ま
たはトランスファ切り換えスイッチ53の操作によりトラ
ンスファ11が接続状態に切り換えられて、トランスファ
検出スイッチ54が閉成された場合には、すなわちフロン
トアルスルシャフト19a,19bと前輪FW,FWとの回転数差が
小さくなった場合には、ステップ146,148のいずれかに
て「NO」と判定され、ステップ150にて通電時間制御カ
ウント値CNTが所定値Nに設定され、ステップ152にてモ
ータ回転方向制御フラグMTFが“1"に設定され、かつス
テップ154にてインターロックフラグILFが“0"に設定さ
れた後、プログラムはステップ156,158へ進められる。
その結果、前記場合と同様に、前記カウント値CNTが
「0」になるまで、ステップ156,158,162,164の処理に
より、電動モータ41,41が所定時間正転制御されて、フ
リーホイールハブ20A,20Bは切断状態から接続状態に切
り換え制御される。また、かかる場合、前述した場合と
同様なステップ168,172〜178の処理により、ハブランプ
61は点灯制御されるとともに、四輪ランプ62はトランス
ファ検出スイッチ54の状態に応じて点灯又は消灯消灯制
御される。なお、かかるインターロックフラグILFが
“1"である場合のフリーホイールハブ20A,20Bの切り換
え制御に関しては、上記初期制御の場合も同じである。 このように、フロントアルスルシャフト19a,19bと前
輪FW,FWとの回転数差が大きい状態で、ハブ切り換えス
イッチ55が開成状態から閉成状態に切り換えられた場合
には、インターロックフラグILFを“1"に設定するとと
もに、前記回転数差が小さくなった状態で、自動的にフ
リーホイールハブ20A,20Bを切断状態から接続状態へ切
り換えるようにしたので、運転者は切り換え操作スイッ
チ55を一度操作すれば、再び操作する必要がなくなり、
運転者の煩わしさが解消される。また、かかるフリーホ
イールハブ20A,20Bの切り換えは、前記回転数差に関す
る条件の基に行われるので、該切り換え時にギヤ鳴りが
生じたり、同ハブ20A,20Bが破損したりすることもな
い。 なお、かかるフリーホイールハブ20A,20Bの切断状態
から接続状態への切り換えがなされた状態では、前記ス
テップ154の処理により、インターロックフラグILFが
“0"に設定変更されるので、ステップ124にて「NO」と
判定され、以降においては、前述ステップ126以降の処
理が実行されるようになる。 また、インターロックフラグILFが“1"に設定されて
いる状態においても、ハブ切り換えスイッチ55が閉成状
態から開成状態へ切り換えられた場合には、ステップ14
4における「NO」との判定の基に、ステップ154にて同フ
ラグILFが“0"に変更されるので、上記のようなフリー
ホイールハブ20A,20Bの切り換え待ちの状態が解除さ
れ、前記定常制御状態に復帰する。 なお、上記実施例においては、フリーホイールハブ20
A,20Bを切断状態から接続状態に切り換える場合も、同
ハブ20A,20Bを接続状態から切断状態へ切り換える場合
も、電動モータ41,41に通電する時間は一定に設定させ
るようにしたが、前記ハブ20A,20Bの切り換え方向の負
荷が異なる場合には、電動モータ41,41への前記通電時
間を前記切り換え方向に応じて異ならせるようにすると
よい。また、バッテリ51の電圧が低下した場合には、電
動モータ41,41の通電時間を長くすることにより、フリ
ーホイールハブの切り換えが確実になされるようにする
とよい。かかる場合、フリーホイールハブ20A,20Bの切
り換え方向又はバッテリ51の電圧に応じて、ステップ10
6,114,130,138,150にて設定される所定値Nの値を変更
するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は上記特許請求の範囲に記載した本発明の構成に
対応するクレーム対応図、第2図は本発明の適用された
四輪駆動車の全体概略図、第3図は第2図のフリーホイ
ールハブの断面図、第4図は第2図のハブ切り換え制御
回路に関する電気回路図、第5A図〜第5C図及び第6図は
第4図のマイクロコンピュータにて実行されるプログラ
ムに対応したフローチャートである。 符号の説明 FW,FW……前輪、RW,RW……後輪、11……トランスファ、
12……エンジン、20A,20B……フリーホイールハブ、38
……インナクラッチ、41……電動モータ、43a,43b……
減速ギヤ、44……カムロータ、45…アウタクラッチ、46
……カムフォロア、50A……トランスファ切り換え制御
回路、50B……ハブ切り換え制御回路、51……バッテ
リ、52……イグニッションスイッチ、53……トランスフ
ァ切り換えスイッチ、54……トランスファ検出スイッ
チ、55……ハブ切り換えスイッチ、56……車速センサ、
57……マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小出 利和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 吉田 亘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−146726(JP,A) 特開 昭62−68143(JP,A) 特開 昭63−270239(JP,A) 特開 昭63−72921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 23/08 B60K 17/344 - 17/358

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンから伝達される動力を前後輪の一
    方側へ常時伝達するとともに他方側への動力伝達を断続
    可能なトランスファと、前記トランスファと前記他方側
    の車輪との間に設けられて前記トランスファと前記他方
    側の車輪との動力伝達を断続可能なクラッチとを有する
    四輪駆動車に適用され、 前記クラッチの切断状態又は接続状態を選択する操作ス
    イッチと、 前記クラッチを切断状態又は接続状態に切り換えるアク
    チュエータと、 前記操作スイッチが操作されたとき同操作スイッチの操
    作状態に応じて前記アクチュエータを駆動制御して前記
    クラッチを切断状態又は接続状態に切り換え制御する切
    り換え制御手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前記トランスファの切断及び接続状態を検出するトラン
    スファ検出手段と、 前記操作スイッチが前記クラッチを接続する側へ切り換
    え操作されたとき前記車速検出手段により検出された車
    速が所定車速未満であり又は前記トランスファ検出手段
    によりトランスファの接続状態が検出されていることを
    条件に前記切り換え制御手段による前記アクチュエータ
    の駆動制御を許容するとともに前記条件を満足しないと
    き同切り換え制御手段による同アクチュエータの駆動制
    御を禁止する条件判定手段と、 前記条件判定手段により前記アクチュエータの駆動制御
    が禁止されたとき前記車速検出手段により検出された車
    速が所定車速未満であり又は前記トランスファ検出手段
    によりトランスファの接続状態が検出されるまで待って
    前記切り換え制御手段による前記アクチュエータの駆動
    制御を許容する時間待ち手段と を備えたことを特徴とする四輪駆動車のクラッチ制御装
    置。
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