JP2861029B2 - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法

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JP2861029B2 JP1078301A JP7830189A JP2861029B2 JP 2861029 B2 JP2861029 B2 JP 2861029B2 JP 1078301 A JP1078301 A JP 1078301A JP 7830189 A JP7830189 A JP 7830189A JP 2861029 B2 JP2861029 B2 JP 2861029B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光導波路の製造方法に関するものである。
[従来の技術] ガラス内部の限られた領域に、屈折率を変化させる物
質を拡散現象を用いて導入して、光の導波制御を行い、
三次元(埋込み型)光導波路をはじめとする光機能デバ
イスを実現する技術として、従来いくつかのものが提案
されている。
第一は、イオン交換法と呼ばれているもので、交換可
能なイオン成分を含む多成分ガラスを、屈折率を上昇も
しくは下降させるイオンを含む溶融塩中に浸漬し、イオ
ン交換(拡散)を行うことによって屈折率分布を実現す
るものである(E.Okuda et al.Applied Optics,23,1747
(1984))。この場合、埋込み型と言われるガラス内部
の限られた領域が屈折率の極大をとるようなガラス体を
作成するためには、イオン交換の前に、ガラス基板表面
を金属の蒸着等によりマスクし、イオンの拡散領域を制
限することが行われる(M.Oikawa et al.Electron.Let
t.,17(3),452(1981))。
第二は、分子スタッフィング法と呼ばれているもの
で、基板として多孔質ガラスを用い、ドーパントとして
Cs+やTl+等の一価イオンを含む水溶液に浸漬し、細孔中
にイオンを拡散(スタッフィング)させる。その後、適
当な溶媒中に浸漬し、一部イオンを溶出(アンスタッフ
ィング)させることによって望む屈折率分布を形成後、
細孔中にイオンを析出させて分布を固定し、焼成、無孔
化する(浅原,セラミックス,21,425(1986))。この
方法には、ドーパントとして、イオン以外の物質、例え
ば金属アルコキシドなどの酸化物の前駆体の形で導入す
るものも含めることができる。
この場合、埋込み型のガラス体を作成するために、多
孔質ガラス内部の細孔を光重合性の低分子化合物によっ
て位置選択的に閉塞して、イオンや酸化物前駆体の拡散
領域を制限することが行われている(特開昭61−23224
8)。
[発明が解決しようとする問題点] 第一のイオン交換法は、屈折率分布を滑らかな理想に
近い放物線状に形成することができる等の長所を有す
る。しかし、固相中のイオンの拡散速度が小さいために
加熱などの操作が不可欠であり、それでもなお、必要な
分布を得るのに数時間を必要とする。また、基板表面の
みのマスクを行っているために、横方向すなわち厚さ方
向に直角な方向への拡散の影響もある。拡散時間の短縮
のための手法として、また、内部への埋込み促進のため
の手法として、電界印加法が試みられているが、基板を
箱型に成形する必要があるなど、複雑な装置と手間を要
するという欠点がある。また、この方法は移動度の大き
い一価イオンに限られ、価数の高いイオンには適用でき
ない。さらに、光ファイバーとの整合性を考慮すると、
多成分ガラスは吸収が大きく、整合性が悪い。
第二の分子スタッフィング法は、多孔質ガラス細孔中
の液相中におけるイオンまたは酸化物前駆体の拡散を利
用するもので、イオン交換法に比べてそれらの拡散速度
が大きいため、室温付近で比較的短時間で、広い範囲に
屈折率分布を形成することが可能であり、また、細孔の
位置選択的な閉塞と組合せれば、数十μmのオーダーで
拡散を制御するすることも可能である。しかし、細孔中
へ導入する物質として望ましい、多価金属のアルコキシ
ドや塩化物などの酸化物前駆体(多くは常温で液体)
は、一般に反応性が高く、液相のままでのハンドリング
は困難である。また、酸化による固定は、焼結中に熱分
解を利用して行われる場合が多いが、加熱時には細孔中
からの揮散などが生じるため、屈折率分布の制御は非常
に困難であった。
[問題点を解決するための手段] 以上の問題点を解決するために、本発明では、あらか
じめ多孔質ガラス中の細孔を光重合性化合物の重合物で
位置選択的に閉塞し、横方向の拡散を制限する。その
後、ドーパント物質蒸気の多孔質ガラス細孔表面への多
分子層吸着を利用して、気相中で、多孔質ガラスにドー
ピングを行う。
ドーピングに際しては、平衡吸着量がドーパント圧に
依存する性質を用いて、まず、閉塞されていない細孔全
体を、希望する最大屈折率を与えるドーパント量に対応
する平衡圧の下でドーピングする。そして、この平衡圧
よりも低いドーパント分圧の雰囲気に放置してドーパン
トを部分的に脱着させることで、ガラス周辺部のみのド
ーパント濃度を低下させ、ガラス内部に極大を持つドー
パント濃度分布を形成させる。
こうして得られたドーパント分布を酸化物の形で細孔
内部に固定する操作を行い、さらに焼結、無孔化を行う
ことにより、ガラス内部に望みの光導波部分を形成す
る。
本発明を用いれば、三次元(埋込み型)光導波路を簡
単な装置と操作により容易に作製することができる。
細孔の位置選択的な閉塞により横方向のドーパント気
体の拡散を制御するため、この閉塞を微細に行えば、横
方向についてはこれと同程度に微細な、ドーピングされ
た部分とされない部分からなるドーパントのパターンを
形成することが可能である。この場合に、フォトマスク
を使って露光を行えば、数十μmのオーダーでの微細な
パターンの形成も可能である。
光重合性化合物は、多孔質ガラスの細孔内部に短時間
で均一に充填でき、容易に光重合され、さらに、その重
合体が加熱により簡単に分解除去される物質であれば、
特に制限されるものではなく、一般的な光重合性低分子
が使用できる。例示するならば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、スチレンやそれらの誘導体などの有機低分子が特
に扱い易く、便利である。また、光重合時に光の吸収効
率を高めて、パターンのきれをよくし、露光時間を短縮
するために、光開始剤、光増感剤等と呼ばれる光分解性
の化合物を、光重合性化合物に少量加えるとよい。
ドーパント量は、雰囲気中のドーパント圧力と温度で
定まる平衡吸着量で制御できるため、この平衡吸着量で
屈折率差の最大値を制御することが可能となる。ただ
し、ドーパントは、希望する屈折率差を生じさせるのに
必要な吸着量が得られるだけの蒸気圧を持つ化合物であ
る必要がある。代表的なドーパント物質として、金属の
ハロゲン化物、アルコキシド、水素化物、カルボニル化
合物等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定
されるものではない。また、これらの気体の混合物を用
いることや、適当な気体、HeやN2等で希釈することも考
えられる。
平衡吸着圧力よりも低いドーパント圧の雰囲気に多孔
質ガラスを放置し、ガラス表面を通して表面付近のドー
パントを部分的に脱着させるためには、例えば、真空ポ
ンプでドーパント圧力を所定値まで減圧にする、他の気
体で置換する。等の方法が使用できる。ドーパントの濃
度分布は、ガラス内部での拡散と、表面からの脱着の速
度との兼ね合いで決定されるので、脱着時の圧力と放置
時間を適当に選ぶことによって二乗分布等を形成するこ
ともできる。また、細孔がすべてドーパントで占められ
るような限界までのドーピングを行えば、細孔内部にお
けるドーパントは、いわば液相状態となり、気相脱着時
の特に初期には、多孔質ガラス内部に気液界面を形成し
つつ蒸発することになる。そのため、蒸発途中で脱着を
終了すれば、限界までドーピングしない場合と比較し
て、気液界面に基く、より急峻な屈折率分布を形成させ
ることも可能である。
以上のドーパントの吸着および脱着における速度は、
気相におけるドーピングであるために、極めて高速であ
り、ガラス内部に速やかにドーパント濃度の極大を示す
領域を形成させることができる。
気相ドーピング法では、多孔質ガラスの乾燥と脱着を
含めたドーピングとを真空ライン中で行うことにより、
拡散を阻害する細孔内の吸着水を除去する工程とドーピ
ングによる分布形成とを全く同一のライン上で、一連の
操作として行うことが可能である。その際、反応性の高
い各種のドーパントを、外部に放散することなく安定し
て、安全に使用することができる。
細孔中のドーパント分布の固定には、加水分解や気体
酸素による酸化等を用いればよい。前者の場合には、多
孔質ガラスを水中浸漬したり、水蒸気の形で真空ライン
中に導入するなどの方法が可能であり、いずれも極めて
容易に実行できる。この時、形成された分布が乱されな
いために、ドーパントの加水分解速度は大きいものほど
好都合であり、温水中で加水分解を行うなど、速度を大
きくする様々な手法をとることが可能である。
[実施例] 以下、実施例を参考にして説明する。
実施例1 かさ密度1.7g/cm3、比表面積400m2/g、厚さ1mmの平板
状多孔質ガラスを、真空中で150℃で1時間加熱して、
吸着水を除去した後室温に戻し(第1図(a))、1mol
%の2−エトキシ−2−フェニルアセトフェノンを含む
アクリル酸メチル(MA)中に5時間浸漬した(同
(b))。このガラスを取り出して、空気中で、金属ク
ロムでできたパターンを持つガラス製のフォトマスクを
乗せて、紫外線露光を行い、マスクのパターンで遮光さ
れた以外の領域のMAを光重合させた(同(c))。その
後、真空中、室温で30分間放置、さらに100℃で30分間
放置して、パターンで遮光されていた領域の未重合のMA
を除去した(同(d))。以上により、細孔の部分的閉
塞を行った。
このガラスを真空ラインに入れ、ライン全体を真空に
した後、四塩化ゲルマニウム(GeCl4)蒸気を導入し、
平衡になるまで細孔中に吸着させた(同(e))。その
ときの最終平衡圧は、40torrであり、平衡になるまで約
2時間を要した。次に、系を真空に引き、多孔質ガラス
の周りの雰囲気をほぼ0torrとし、吸着したGeCl4の一部
をガラス表面を通して5分間脱着させた(同(f))。
この多孔質ガラスを真空ラインより取り出し、25℃の
純水中に4時間浸漬してGeCl4の加水分解を行い、GeO2
として固定させた(同(g))。そして、水中より取り
出し、室温で乾燥後(同(h))、電気炉で1000℃に加
熱した。この加熱により、光重合して細孔を閉塞してい
たMAを分解、蒸発させ(同(i))、さらに高温により
細孔を無孔化した(同(j))。
こうして得られたサンプルの断面を観察するとガラス
内部にGeO2による高屈折率の領域が形成されていた。
比較例1 細孔の部分的閉塞とドーパントの脱着とを行わず、他
をすべて実施例1と同様にして、GeO2を含むガラスを作
製した。
得られたサンプルの断面を観察すると、全体にほぼ均
一に屈折率が増加しており、ガラスは光学的に均一であ
った。
[発明の効果] 本発明によれば、拡散領域を微細に制御した多孔質ガ
ラス中の細孔に、気相でドーパントを吸着させることに
より、極めて容易に、しかも高い精度で、ガラス内部に
高屈折率の領域を形成することができる。そのため、三
次元光導波路等を容易に作製することが可能であり、オ
プトエレクトロニクス分野における各種の応用が期待さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の各工程におけるガラス断面を示
す。 1……多孔質ガラス 2……光重合性低分子を含浸させた多孔質ガラス 3……フォトマスク 4……紫外線による低分子の重合領域 5……未重合の低分子を除去した領域 6……ドーパントを気相ドーピングにより吸着させた領
域 7……表面近傍のドーパントを脱着させた部分 8……加水分解等によりドーパントを固定したところ
(表面近傍には特に水等が浸入) 9……水等を除去したところ 10……熱分解により重合物を除去したところ 11……加熱により無孔化したガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)多孔質ガラス中の細孔の一部を重合
    性化合物により閉塞する工程、(2)該多孔質ガラスの
    閉塞されていない細孔中にドーパントを導入および固定
    する工程、(3)該重合性化合物を分解除去する工程、
    及び(4)該多孔質ガラスを焼成無孔化する工程を含む
    光導波路の製造方法において、該多孔質ガラス中に含浸
    した重合性低分子化合物を位置選択的に光重合させて該
    多孔質ガラス中の細孔の一部を閉塞し、閉塞されていな
    い細孔中にドーパントを吸着平衡になるまで気相で導入
    し、さらに減圧脱着によりガラス周辺部の該ドーパント
    濃度を低下させた後、該ドーパントを細孔内に固定する
    ことを特徴とする光導波路の製造方法。
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US07/692,457 US5160358A (en) 1989-03-31 1991-04-17 Process for producing silica glass plate having controlled refractive index distribution

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