JP2860964B2 - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置Info
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- JP2860964B2 JP2860964B2 JP6314667A JP31466794A JP2860964B2 JP 2860964 B2 JP2860964 B2 JP 2860964B2 JP 6314667 A JP6314667 A JP 6314667A JP 31466794 A JP31466794 A JP 31466794A JP 2860964 B2 JP2860964 B2 JP 2860964B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的記録媒体に対物レ
ンズを介して光スポットを投射して光学的に情報を再生
したりする等の装置に用いる対物レンズ駆動装置の改良
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】上述した装置においては、情報を正確に
再生するためには光スポットが情報トラックを正しく追
従するように制御する必要がある。このために、従来、
例えば対物レンズをその光軸と平行なフォーカシング方
向およびそれと直交するトラッキング方向に移動可能に
支持し、電磁駆動手段によりこれら両方向に変位させる
ことが知られている。 【0003】例えば、特開昭 59-221839号公報には、対
物レンズ1が配置された可動部材であるホルダ2が静止
部材であるであるプリント基板8に細長状部材である金
属線6により支持されており、電磁駆動手段によって、
対物レンズ1がフォーカシング方向およびトラッキング
方向に変位するようにした対物レンズ駆動装置が開示さ
れている。このような金属線を用いて、対物レンズを支
持する可動部材を変位可能に支持する対物レンズ駆動装
置においては、金属線の共振による影響を軽減するため
に金属線をゴムチューブ5に通してダンパ部材として作
用させるようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする問題点】上述した従来の対物
レンズ駆動装置においては、ゴムチューブ5が静止部材
に対しどの様な形態で係合配置されているのか明確な説
明がない。 【0005】また、実開昭59−36030号公報に
は、細長状部材である支持バネ8a〜8dによって、可
動部材であるレンズ枠11が静止部材である支持枠7に支
持された構成が説明されている。しかし、当該公報開示
の構成では、支持バネ8a〜8dと支持枠7との結合
は、支持枠に断面L字状の段差部を設けて当該段差部に
支持バネを係合させ、支持バネと段差部との間に接着剤
を流し込むことにより行うが、かかる接着剤は時間の経
過と共に硬化するものであるから、支持バネに生じる共
振を抑制する効果は期待できない。 【0006】また、特開昭61−115249号公報開
示の構成では、静止部材である金属製(アルミ)のフレ
ーム7に空間部である孔7aを形成すると共に孔部材1
0にも空間部である孔10aを形成し、ワイヤ9を孔7
aと孔10aに挿入させるようになっている。孔7aに
はダンパ部材であるダンパ材11が配置されている。当
該公報に開示の装置は、ワイヤ9がワイヤ9の長さ方向
(公報第2図の水平方向)に移動する構成になってい
る。かかる構成では、ダンプ材11にはワイヤ9の摺動
がスムーズに行える条件を満たした貫通孔を形成する必
要性があり、かかる構成では装置が複雑となる欠点があ
る。又、例えば仮にダンパ部材として軟らかい粘着性を
有した材料を使用したい要求があったとしても、ワイヤ
9がワイヤ9の長さ方向に摺動するのではダンパ部材が
ワイヤ9に引きずられて孔7aからはみ出てしまうこと
も十分考えられ、これでは信頼性の高い装置を提供でき
ない欠点がある。更に、特開昭60−95735号公報
には、可動部材である被駆動体2が細長状部材である支
持体5により静止部材である固定枠12,基板24に支
持された構成が開示されている。又、支持体5は基板2
4に、はんだに基づき固定されている。しかしながら、
当該公報には、固定枠12や基板24に対し、支持体5
がどのような構成で係合しているのかの明確な説明がな
い。更に、特開昭61−9843号公報には、細長状部
材である金属線11の周りにダンパ部材であるシリコン
ゴムを塗布した構成が説明されている。しかしながら、
当該公報には細長状部材が静止部材である固定枠3や基
板18に対しどのようにして支持されているのかの明確
な説明がない。又、特開昭60−242525号公報に
は細長状部材である金属線にゴムチューブが被覆された
支持体3が説明されているが、当該支持体3が静止部材
である基板5やホルダ4に対しどのように支持されてい
るのかの説明が無い。 【0007】本発明の目的は、極めて簡単な構成で且つ
組立作業が簡単な構成により共振を抑制することができ
る対物レンズ駆動装置を提供することを目的とする。 【0008】 【問題を解決するための手段】本発明の対物レンズ駆動
装置は、対物レンズが配置された可動部材が静止状態で
配置された(「静止状態で配置された」とは、可動部材
と静止部材との関係において静止部材が静止している状
態に配置されている形態を言う)静止部材に金属製の細
長状部材により支持されており、前記細長状部材は前記
細長状部材の長さ方向である第1の方向にほぼ直角な第
2の方向に変位可能であり且つ前記静止部材にはんだに
基づき固定されており、前記静止部材には前記第1の方
向に沿って突き抜けるように形成された空間部(「空間
部」とは、静止部材の一方の一部と他方の一部との間に
形成される空間部分を言う)が設けられており、該空間
部に前記細長状部材が配置されると共に前記空間部にダ
ンパ部材が配置されるようにした対物レンズ駆動装置に
おいて、前記空間部は前記第1の方向に沿って配置され
た第1の空間部と第2の空間部とを有しており、前記第
1の空間部には前記ダンパ部材が配置されるものであ
り、前記第2の空間部は前記第1の方向に突き抜けた貫
通孔からなり、前記第1の方向に関し前記可動部材と前
記細長状部材とが結合している位置から前記はんだが配
置されている位置の方向へ向かって前記第1の空間部と
前記第2の空間部と前記はんだとが順に配列されており
(前記第1の方向に関し前記可動部材と前記細長状部材
とが結合している位置から前記はんだが配置されている
位置の方向へ向かって第1番目に「第1の空間部」、第
2番目に「第2の空間部」、第3番目に「はんだ」が順
に並ぶように配置されていることを言う)、前記第2の
方向に関する前記第1の空間部の寸法(静止部材におい
て第1の空間部を形成している空間部分の第2の方向に
関する寸法)が前記第2の方向に関する前記第2の空間
部の寸法(静止部材において第2の空間部を形成してい
る空間部分の第2の方向に関する寸法)に比較して大と
なる関係が存在するように前記第1の空間部と前記第2
の空間部とを構成したことを特徴とするものである。 【0009】 【実施例】図1〜3は本発明に至るまでに開発した対物
レンズ駆動装置の一例の構成を示す斜視図である。対物
レンズ1はプラスチックの一体成形体より成る可動部材
2のレンズホルダ2Aに固定されている。本例では対物
レンズ1は平凸のセルホックレンズを以って構成する。
可動部材2は、レンズホルダ2Aを囲むように横断面形
状が矩形のフレーム2Bを有しており、このフレームの
底壁2Cからレンズホルダ2Aは立上っている。フレー
ム2Bの互いに対向する側壁には、線状弾性支持部材3
A〜3Dを支持するための支持部2D〜2Gが形成され
ている。図1〜3では1つの支持部2Gは見えていな
い。フレーム2Bの外周面にはプリントコイル4を接着
により固着する。図3の展開図ではプリントコイル4は
一平面に延ばした状態で示してある。プリントコイル4
は可撓性絶縁シートに4つのトラッキングコイル部4A
〜4Dを設けたものであり、各コイル部にはそれぞれ2
層のコイルが絶縁膜を介して重ねられている。これらの
コイルは互いに電気的に接続され、両端子はランド4E
および4Fに接続されている。プリントコイル4をフレ
ーム2Bの外周面に取付ける際の位置決めを行うため
に、フレーム2Bの一側面の下部に突起2Hを形成し、
ここにプリントコイル4に形成した凹部4Gを嵌合させ
ている。プリントコイル4の外側にはさらにフォーカシ
ングコイル5を巻回する。このフォーカシングコイル5
の端子導線はプリントコイル4に設けたランド4Hおよ
び4Iに接続する。このようにして可動部材2を構成
し、弾性支持部材3A〜3Dを介して固定部材に連結す
る。 【0010】固定部材16は磁性材料の一体成形体より成
るベース11を具えている。ベース11は底部11Aを有し、
この底部から垂直上方へ立上がっている4枚のヨーク部
11B〜11Eを一体に形成する。ヨーク部11Bおよび11C
の内側面には永久磁石12Aおよび12Bを固着する。本例
ではこれらヨーク部11Bおよび11Cの内側表面に溝11F
および11Gを形成し、永久磁石12Aおよび12Bを磁力に
よりヨーク部11Bおよび11Cの所定の位置に吸着させた
後、前記の溝11Fおよび11Gに接着剤を流し込んで永久
磁石をヨーク部に固定する。このような構成とすること
により永久磁石をヨーク部に対し正確に位置決めして固
定することができるとともに組立も容易となり、特に機
械による自動組立てに好適である。 【0011】固定部材16のベース11のヨーク部11Cの外
側面には絶縁プレート13およびプリント基板14をねじ15
により固着する。絶縁プレート13の内側表面には一対の
突条13Aおよび13Bを設け、これらの間にヨーク部11C
を嵌合させて位置決めする。また、絶縁プレート13の両
側面には弾性支持部材3A〜3Dの端部が配置される空
間部である溝13C〜13Fが形成されているとともにプリ
ント基板14の側面にも対応する位置に同一形状寸法の空
間部である溝14A〜14Dが形成されている。図2に明瞭
に示すようにベース11の底部11Aの下側面にはほぼリン
グ状の突条11Hを形成し、その先端面を曲面状とし、対
物レンズ駆動装置を支持してディスク状記録媒体の径方
向に駆動するキャリッジに回動自在に装着できるように
する。この突条11Hの一部をベース底部11Aと一緒に切
欠いて光路を構成するようにする。このようにして固定
部材16を構成する。 上述したように線状弾性支持部材
3A〜3Dを介して可動部材2と固定部材16とを連結す
るが、この連結状態および弾性支持部材の構成を図4A
〜Cに示す。これらの図面では弾性支持部材3Aについ
て示すが、他の弾性支持部材の構成および連結状態は同
じである。弾性支持部材3Aは直径が 0.1〜 0.2mm程度
のリン青銅より成る金属線3aと、その外周に一体的に
形成したブチル系のゴムより成るダンパ部材3bとで構
成されている。このように金属線3aとダンパ部材3b
とを一体とした弾性支持部材3Aを用いると、金属線の
振動エネルギーはダンパ部材に伝達され、ここで吸収さ
れるので、不所望な共振を防止でき、ダンピング作用を
効果的に行うことができる。本例ではダンパ部材3bは
中央の太径部3b−1と両端の細径部3b−2,3b−
3とを有し、太径部の直径は 1.3mm、細径部の直径は
0.6mmである。また金属線3aの両端はそれぞれ細径部
3b−2および3b−3から外方へ突出している。可動
部材2のフレーム2Bの側面に形成した支持部2Dには
溝2D−1を形成する。図4Bに示すようにこの溝2D
−1は、導入部2D−2およびほぼ円形断面の収納部2
D−3とを有しており、導入部2D−2の高さはダンパ
の細径部3b−2の直径よりも幾分小さく 0.5mmとし、
収納部2D−3の直径は細径部3b−2の直径に等しく
0.6mmとする。また、導入部2D−2の入口にはテーパ
ーを付けてある。したがって細径部3b−2を溝2D−
1に嵌合する際には、細径部を導入部2D−2に押し込
み、僅かに押しつぶしながら、収納部2D−3まで挿入
することになる。金属線3aの先端は支持部2Dから突
出しており、はんだ17によりプリントコイル4のランド
4Hに結合されており、ここにはフォーカシングコイル
5の一端の導線5aも結合されている。このようにし
て、弾性支持部材3Aおよび3Bの金属線をプリントコ
イル4の絶縁シートの余白部に形成したランド4Hおよ
び4Iにはんだ付けすることにより弾性部材を固定する
とともにフォーカシングコイル5を金属線を介してプリ
ント基板の所定の導体部に電気的に接続する。 【0012】弾性支持部材3Aの他方の端部は、絶縁プ
レート13およびプリント基板14の側縁に形成した空間部
である溝13Cおよび14Aに挿入するが、この溝は導入部
13C−1,14A−1と、それに連続する収納部13C−2
(図4C参照。図4Aの収納部13A−2も同じ収納部
である),14A−2とを有している。導入部13C−1,
14A−1の高さは 0.5mmと、弾性支持部材の細径部3b
−3の直径 0.6mmよりも僅かに小さくするが、収納部13
C−2,14A−2の直径は 0.8mmと細径部3b−3の直
径よりも大きくする。したがって弾性支持部材の細径部
3b−3を溝13Cおよび14Aの収納部13C−2および14
A−2内に挿入した状態で細径部3b−3と収納部13C
−2との間に隙間ができるが、この隙間には接着剤18を
充填する。またプリント基板14の表面から突出する金属
線3aの端部は、プリント基板に形成した導体部14A−
3にはんだ19により結合する。 【0013】図4に示すように、本例では弾性支持部材
3Aのダンパ部材3bの太径部3b−1と一方の細径部
3b−2との間の段差部3b−4は支持部2Dから離間
させている。このように構成すると、動作中に弾性支持
部材3Aが撓んだときにも段差部3b−4が支持部2D
に当接しないので不所望な力がダンパ部材3bを介して
金属線3aに加わる恐れがなく、対物レンズの光軸が不
所望に傾く恐れがなくなる。このことは特にダンパ部材
3bの長さにばらつきがある場合に有効である。また、
太径部3b−1と他方の細径部3b−3との間の段差部
3b−5と絶縁プレート13との間は上述したように接着
剤18で連結している。本実施例では、接着剤18に軟ら
かい接着剤(「軟らかい接着剤」とは、時間が経過して
も硬化せず軟らかさを維持している物質を言い、且つ他
の物質に接触させた場合他の物質に粘り着く、即ち粘着
性の性質を有する物質を言う。例えばシリコン系の紫外
線硬化型接着剤がある)を使用する。この結果、共振の
抑制はより効果的なものになる。次に上述した可動部材
2と固定部材16とを線状の弾性支持部材3A〜3Dを介
して連結する組立て手順について説明する。先ず適当な
治具を用いて可動部材2と固定部材16とを所定の位置関
係に配置した後弾性支持部材の細径部を可動部材2の支
持部2D〜2Gの溝に押し込むとともに固定部材16の絶
縁プレート13およびプリント基板14の側縁に形成した空
間部である溝13C〜13Fおよび14A〜14Dに押し込む。
この際にも適当な治具を用いて弾性支持部材を所定の位
置に保持しておく。次に金属線3aの一方の端部をプリ
ントコイル4の絶縁シートに形成したランド4E,4
F,4H,4Iにはんだつけする。さらに金属線3aの
他方の端部をプリント基板14の導体部にはんだ付けした
後、絶縁プレート13およびプリント基板14の側縁に形成
した空間部である溝13C,14Aの収納部13A−2
(図4A参照),14A−2(図4A参照)とダンパ部
材3bの細径部3b−3との間の隙間に接着剤18を充
填する。この際、ダンパ部材3bの太径部3b−1と細
径部3b−3との間の段差部3b−5にも接着剤18に
より絶縁プレート13に連結される。このようにして可動
部材2と固定部材16とを線状弾性支持部材3A〜3Dを
介して容易に連結することができる。 【0014】図5は本発明の対物レンズ駆動装置の参考
例の構成を示す断面図である。本例では可動部材21と固
定部材22(図4Aのように、左側に絶縁プレート、右側
にプリント基板を配置し、両者を結合した構成を簡略化
した図として示した)との間を連結する線状弾性支持部
材23は金属線23aと、その外周に設けたゴムチューブ23
bとを以て構成する。金属線23aはゴムチューブ23bの
中心孔に通してあり、両者は結合されていない。ゴムチ
ューブ23bの両端面は凸状を突出させてあり、可動部材
21には金属線23aが通る孔21aと前記のテーパー端部と
対応する形状を有する凹部21bが形成されており、また
固定部材22にも同様の孔22aと凹部22bとが形成されて
いる。また、可動部材21から突出する金属線23aははん
だ24により可動部材21に固定されており、固定部材22か
ら突出する金属線23aははんだ25により固定部材22に固
着されている。本例ではゴムチューブ23bの左端部と可
動部材21との間を接着剤26により固着している。 【0015】図6は本発明の対物レンズ駆動装置の一実
施例を示すものである。本発明の一実施例では図6で示
される構成以外の構成は図1〜4で説明した構成を用い
ている。本例では弾性支持部材31の金属線31aの周囲に
一体的にゴム製のダンパ部材31bが固着されており、こ
のダンパ部材の細径部31b−1は前述の絶縁プレート1
3と同様な固定部材32にあけた比較的大きな空間部で
ある孔32aに通す。ここで孔32aは金属線31aと
は隙間ができるような大きさの孔形状を成している。ま
た金属線31aの先端はプリント基板34にあけた空間部
である孔34aに通し、突出する部分をはんだ35によりプ
リント基板34の導体部34Aにはんだ付けする。本例では
孔32aに細長状部材である金属線31aを配置すると
共に、この孔32aに接着剤36を充填し、ダンパ部材
31bと金属線31aの双方を接着剤36により固定部材32に
接着している。 ここで、金属線31aの長さ方向(図
の水平方向)を第1の方向とし、この第1の方向に直角
な方向を第2の方向とすると、第2の方向に関する孔3
2a(孔32aに相当する空間部分)の寸法(孔32a
は断面形状が円形となるから、当該寸法は直径となる)
が第2の方向に関する孔34a(孔34aに相当する空
間部分)の寸法(孔34aは断面形状が円形となるか
ら、当該寸法は直径となる)に比較して大となる関係に
なっている。 【0016】図7は本発明の対物レンズ駆動装置の参考
例の主要部の構成を示す断面図である。本参考例では弾
性支持部材41を金属線41aとその周囲に一体的に固着し
たゴム製のダンパ部材41bとを以て構成し、ダンパ部材
の両端部にはテーパー部41b−1および41b−2をそれ
ぞれ形成する。一方のテーパー部41b−1は可動部材43
に形成した孔43aに部分的に侵入させ、他方のテーパー
部41b−2は固定部材44に形成した空間部である孔44a
に部分的に侵入させる。孔44aは金属線41aとは隙
間ができるような孔形状を成している。この場合、テー
パー部と孔の縁との協働により弾性支持部材41を自動的
に位置決めすることができる。また、固定部材44と弾性
支持部材の金属線41aおよびダンパ部材41bとの間(隙
間)を接着剤45により接着する。図7の固定部材44の
右側に例えば図6のようにプリント基板を配置し、金属
線41aとはんだ付けにより結合されるが、プリント基
板等の図は図7において省略した。 【0017】 【発明の効果】本発明の対物レンズ駆動装置は、対物レ
ンズが配置された可動部材が静止状態で配置された静止
部材(例えば前記実施例図6の固定部材32,プリント
基板34)に金属製の細長状部材(例えば前記実施例図
6の金属線31a)により支持されており、前記細長状
部材は前記細長状部材の長さ方向である第1の方向(例
えば前記実施例図6の水平方向)にほぼ直角な第2の方
向に変位可能であり且つ前記静止部材にはんだ(例えば
前記実施例図6のはんだ35)に基づき固定されてお
り、前記静止部材には前記第1の方向に沿って突き抜け
るように形成された空間部(例えば前記実施例図6の孔
32a、34a)が設けられており、該空間部に前記細
長状部材が配置されると共に前記空間部にダンパ部材
(例えば前記実施例図6のダンパ部材の細径部31b−
1)が配置されるようにした対物レンズ駆動装置におい
て、前記空間部は前記第1の方向に沿って配置された第
1の空間部(例えば前記実施例図6の孔32a)と第2
の空間部(例えば前記実施例図6の孔34a)とを有し
ており、前記第1の空間部には前記ダンパ部材が配置さ
れるものであり、前記第2の空間部は前記第1の方向に
突き抜けた貫通孔(例えば前記実施例図6の孔34a)
からなり、前記第1の方向に関し前記可動部材と前記細
長状部材とが結合している位置(例えば前記実施例図1
の支持部2Dにおいて可動部材2と弾性支持部材3Aと
が結合されている位置)から前記はんだが配置されてい
る位置(例えば前記実施例図6のはんだ35が配置され
ている位置)の方向へ向かって(例えば前記実施例図6
の場合では、左から右方向へ向かって)前記第1の空間
部と前記第2の空間部と前記はんだとが順に配列されて
おり(例えば前記実施例図6の場合では、左から右へ向
かって、孔32a、孔34a、はんだ35が順に配列さ
れている)、前記第2の方向に関する前記第1の空間部
の寸法(例えば前記実施例図6の構成の場合では、孔3
2aの紙面の縦方向の寸法)が前記第2の方向に関する
前記第2の空間部の寸法(例えば前記実施例図6の構成
の場合では、孔34aの紙面の縦方向の寸法)に比較し
て大となる関係が存在する(例えば前記実施例図6の場
合では、孔32aの紙面の縦方向の寸法は孔34aの紙
面の縦方向の寸法に比較して大となる関係が存在してい
る)ように前記第1の空間部と前記第2の空間部とを構
成したことを特徴とするから、本発明は以下の効果があ
る。極めて簡単な構成で且つ組立作業が簡単な構成によ
り共振を抑制することができる利点がある。
ンズを介して光スポットを投射して光学的に情報を再生
したりする等の装置に用いる対物レンズ駆動装置の改良
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】上述した装置においては、情報を正確に
再生するためには光スポットが情報トラックを正しく追
従するように制御する必要がある。このために、従来、
例えば対物レンズをその光軸と平行なフォーカシング方
向およびそれと直交するトラッキング方向に移動可能に
支持し、電磁駆動手段によりこれら両方向に変位させる
ことが知られている。 【0003】例えば、特開昭 59-221839号公報には、対
物レンズ1が配置された可動部材であるホルダ2が静止
部材であるであるプリント基板8に細長状部材である金
属線6により支持されており、電磁駆動手段によって、
対物レンズ1がフォーカシング方向およびトラッキング
方向に変位するようにした対物レンズ駆動装置が開示さ
れている。このような金属線を用いて、対物レンズを支
持する可動部材を変位可能に支持する対物レンズ駆動装
置においては、金属線の共振による影響を軽減するため
に金属線をゴムチューブ5に通してダンパ部材として作
用させるようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする問題点】上述した従来の対物
レンズ駆動装置においては、ゴムチューブ5が静止部材
に対しどの様な形態で係合配置されているのか明確な説
明がない。 【0005】また、実開昭59−36030号公報に
は、細長状部材である支持バネ8a〜8dによって、可
動部材であるレンズ枠11が静止部材である支持枠7に支
持された構成が説明されている。しかし、当該公報開示
の構成では、支持バネ8a〜8dと支持枠7との結合
は、支持枠に断面L字状の段差部を設けて当該段差部に
支持バネを係合させ、支持バネと段差部との間に接着剤
を流し込むことにより行うが、かかる接着剤は時間の経
過と共に硬化するものであるから、支持バネに生じる共
振を抑制する効果は期待できない。 【0006】また、特開昭61−115249号公報開
示の構成では、静止部材である金属製(アルミ)のフレ
ーム7に空間部である孔7aを形成すると共に孔部材1
0にも空間部である孔10aを形成し、ワイヤ9を孔7
aと孔10aに挿入させるようになっている。孔7aに
はダンパ部材であるダンパ材11が配置されている。当
該公報に開示の装置は、ワイヤ9がワイヤ9の長さ方向
(公報第2図の水平方向)に移動する構成になってい
る。かかる構成では、ダンプ材11にはワイヤ9の摺動
がスムーズに行える条件を満たした貫通孔を形成する必
要性があり、かかる構成では装置が複雑となる欠点があ
る。又、例えば仮にダンパ部材として軟らかい粘着性を
有した材料を使用したい要求があったとしても、ワイヤ
9がワイヤ9の長さ方向に摺動するのではダンパ部材が
ワイヤ9に引きずられて孔7aからはみ出てしまうこと
も十分考えられ、これでは信頼性の高い装置を提供でき
ない欠点がある。更に、特開昭60−95735号公報
には、可動部材である被駆動体2が細長状部材である支
持体5により静止部材である固定枠12,基板24に支
持された構成が開示されている。又、支持体5は基板2
4に、はんだに基づき固定されている。しかしながら、
当該公報には、固定枠12や基板24に対し、支持体5
がどのような構成で係合しているのかの明確な説明がな
い。更に、特開昭61−9843号公報には、細長状部
材である金属線11の周りにダンパ部材であるシリコン
ゴムを塗布した構成が説明されている。しかしながら、
当該公報には細長状部材が静止部材である固定枠3や基
板18に対しどのようにして支持されているのかの明確
な説明がない。又、特開昭60−242525号公報に
は細長状部材である金属線にゴムチューブが被覆された
支持体3が説明されているが、当該支持体3が静止部材
である基板5やホルダ4に対しどのように支持されてい
るのかの説明が無い。 【0007】本発明の目的は、極めて簡単な構成で且つ
組立作業が簡単な構成により共振を抑制することができ
る対物レンズ駆動装置を提供することを目的とする。 【0008】 【問題を解決するための手段】本発明の対物レンズ駆動
装置は、対物レンズが配置された可動部材が静止状態で
配置された(「静止状態で配置された」とは、可動部材
と静止部材との関係において静止部材が静止している状
態に配置されている形態を言う)静止部材に金属製の細
長状部材により支持されており、前記細長状部材は前記
細長状部材の長さ方向である第1の方向にほぼ直角な第
2の方向に変位可能であり且つ前記静止部材にはんだに
基づき固定されており、前記静止部材には前記第1の方
向に沿って突き抜けるように形成された空間部(「空間
部」とは、静止部材の一方の一部と他方の一部との間に
形成される空間部分を言う)が設けられており、該空間
部に前記細長状部材が配置されると共に前記空間部にダ
ンパ部材が配置されるようにした対物レンズ駆動装置に
おいて、前記空間部は前記第1の方向に沿って配置され
た第1の空間部と第2の空間部とを有しており、前記第
1の空間部には前記ダンパ部材が配置されるものであ
り、前記第2の空間部は前記第1の方向に突き抜けた貫
通孔からなり、前記第1の方向に関し前記可動部材と前
記細長状部材とが結合している位置から前記はんだが配
置されている位置の方向へ向かって前記第1の空間部と
前記第2の空間部と前記はんだとが順に配列されており
(前記第1の方向に関し前記可動部材と前記細長状部材
とが結合している位置から前記はんだが配置されている
位置の方向へ向かって第1番目に「第1の空間部」、第
2番目に「第2の空間部」、第3番目に「はんだ」が順
に並ぶように配置されていることを言う)、前記第2の
方向に関する前記第1の空間部の寸法(静止部材におい
て第1の空間部を形成している空間部分の第2の方向に
関する寸法)が前記第2の方向に関する前記第2の空間
部の寸法(静止部材において第2の空間部を形成してい
る空間部分の第2の方向に関する寸法)に比較して大と
なる関係が存在するように前記第1の空間部と前記第2
の空間部とを構成したことを特徴とするものである。 【0009】 【実施例】図1〜3は本発明に至るまでに開発した対物
レンズ駆動装置の一例の構成を示す斜視図である。対物
レンズ1はプラスチックの一体成形体より成る可動部材
2のレンズホルダ2Aに固定されている。本例では対物
レンズ1は平凸のセルホックレンズを以って構成する。
可動部材2は、レンズホルダ2Aを囲むように横断面形
状が矩形のフレーム2Bを有しており、このフレームの
底壁2Cからレンズホルダ2Aは立上っている。フレー
ム2Bの互いに対向する側壁には、線状弾性支持部材3
A〜3Dを支持するための支持部2D〜2Gが形成され
ている。図1〜3では1つの支持部2Gは見えていな
い。フレーム2Bの外周面にはプリントコイル4を接着
により固着する。図3の展開図ではプリントコイル4は
一平面に延ばした状態で示してある。プリントコイル4
は可撓性絶縁シートに4つのトラッキングコイル部4A
〜4Dを設けたものであり、各コイル部にはそれぞれ2
層のコイルが絶縁膜を介して重ねられている。これらの
コイルは互いに電気的に接続され、両端子はランド4E
および4Fに接続されている。プリントコイル4をフレ
ーム2Bの外周面に取付ける際の位置決めを行うため
に、フレーム2Bの一側面の下部に突起2Hを形成し、
ここにプリントコイル4に形成した凹部4Gを嵌合させ
ている。プリントコイル4の外側にはさらにフォーカシ
ングコイル5を巻回する。このフォーカシングコイル5
の端子導線はプリントコイル4に設けたランド4Hおよ
び4Iに接続する。このようにして可動部材2を構成
し、弾性支持部材3A〜3Dを介して固定部材に連結す
る。 【0010】固定部材16は磁性材料の一体成形体より成
るベース11を具えている。ベース11は底部11Aを有し、
この底部から垂直上方へ立上がっている4枚のヨーク部
11B〜11Eを一体に形成する。ヨーク部11Bおよび11C
の内側面には永久磁石12Aおよび12Bを固着する。本例
ではこれらヨーク部11Bおよび11Cの内側表面に溝11F
および11Gを形成し、永久磁石12Aおよび12Bを磁力に
よりヨーク部11Bおよび11Cの所定の位置に吸着させた
後、前記の溝11Fおよび11Gに接着剤を流し込んで永久
磁石をヨーク部に固定する。このような構成とすること
により永久磁石をヨーク部に対し正確に位置決めして固
定することができるとともに組立も容易となり、特に機
械による自動組立てに好適である。 【0011】固定部材16のベース11のヨーク部11Cの外
側面には絶縁プレート13およびプリント基板14をねじ15
により固着する。絶縁プレート13の内側表面には一対の
突条13Aおよび13Bを設け、これらの間にヨーク部11C
を嵌合させて位置決めする。また、絶縁プレート13の両
側面には弾性支持部材3A〜3Dの端部が配置される空
間部である溝13C〜13Fが形成されているとともにプリ
ント基板14の側面にも対応する位置に同一形状寸法の空
間部である溝14A〜14Dが形成されている。図2に明瞭
に示すようにベース11の底部11Aの下側面にはほぼリン
グ状の突条11Hを形成し、その先端面を曲面状とし、対
物レンズ駆動装置を支持してディスク状記録媒体の径方
向に駆動するキャリッジに回動自在に装着できるように
する。この突条11Hの一部をベース底部11Aと一緒に切
欠いて光路を構成するようにする。このようにして固定
部材16を構成する。 上述したように線状弾性支持部材
3A〜3Dを介して可動部材2と固定部材16とを連結す
るが、この連結状態および弾性支持部材の構成を図4A
〜Cに示す。これらの図面では弾性支持部材3Aについ
て示すが、他の弾性支持部材の構成および連結状態は同
じである。弾性支持部材3Aは直径が 0.1〜 0.2mm程度
のリン青銅より成る金属線3aと、その外周に一体的に
形成したブチル系のゴムより成るダンパ部材3bとで構
成されている。このように金属線3aとダンパ部材3b
とを一体とした弾性支持部材3Aを用いると、金属線の
振動エネルギーはダンパ部材に伝達され、ここで吸収さ
れるので、不所望な共振を防止でき、ダンピング作用を
効果的に行うことができる。本例ではダンパ部材3bは
中央の太径部3b−1と両端の細径部3b−2,3b−
3とを有し、太径部の直径は 1.3mm、細径部の直径は
0.6mmである。また金属線3aの両端はそれぞれ細径部
3b−2および3b−3から外方へ突出している。可動
部材2のフレーム2Bの側面に形成した支持部2Dには
溝2D−1を形成する。図4Bに示すようにこの溝2D
−1は、導入部2D−2およびほぼ円形断面の収納部2
D−3とを有しており、導入部2D−2の高さはダンパ
の細径部3b−2の直径よりも幾分小さく 0.5mmとし、
収納部2D−3の直径は細径部3b−2の直径に等しく
0.6mmとする。また、導入部2D−2の入口にはテーパ
ーを付けてある。したがって細径部3b−2を溝2D−
1に嵌合する際には、細径部を導入部2D−2に押し込
み、僅かに押しつぶしながら、収納部2D−3まで挿入
することになる。金属線3aの先端は支持部2Dから突
出しており、はんだ17によりプリントコイル4のランド
4Hに結合されており、ここにはフォーカシングコイル
5の一端の導線5aも結合されている。このようにし
て、弾性支持部材3Aおよび3Bの金属線をプリントコ
イル4の絶縁シートの余白部に形成したランド4Hおよ
び4Iにはんだ付けすることにより弾性部材を固定する
とともにフォーカシングコイル5を金属線を介してプリ
ント基板の所定の導体部に電気的に接続する。 【0012】弾性支持部材3Aの他方の端部は、絶縁プ
レート13およびプリント基板14の側縁に形成した空間部
である溝13Cおよび14Aに挿入するが、この溝は導入部
13C−1,14A−1と、それに連続する収納部13C−2
(図4C参照。図4Aの収納部13A−2も同じ収納部
である),14A−2とを有している。導入部13C−1,
14A−1の高さは 0.5mmと、弾性支持部材の細径部3b
−3の直径 0.6mmよりも僅かに小さくするが、収納部13
C−2,14A−2の直径は 0.8mmと細径部3b−3の直
径よりも大きくする。したがって弾性支持部材の細径部
3b−3を溝13Cおよび14Aの収納部13C−2および14
A−2内に挿入した状態で細径部3b−3と収納部13C
−2との間に隙間ができるが、この隙間には接着剤18を
充填する。またプリント基板14の表面から突出する金属
線3aの端部は、プリント基板に形成した導体部14A−
3にはんだ19により結合する。 【0013】図4に示すように、本例では弾性支持部材
3Aのダンパ部材3bの太径部3b−1と一方の細径部
3b−2との間の段差部3b−4は支持部2Dから離間
させている。このように構成すると、動作中に弾性支持
部材3Aが撓んだときにも段差部3b−4が支持部2D
に当接しないので不所望な力がダンパ部材3bを介して
金属線3aに加わる恐れがなく、対物レンズの光軸が不
所望に傾く恐れがなくなる。このことは特にダンパ部材
3bの長さにばらつきがある場合に有効である。また、
太径部3b−1と他方の細径部3b−3との間の段差部
3b−5と絶縁プレート13との間は上述したように接着
剤18で連結している。本実施例では、接着剤18に軟ら
かい接着剤(「軟らかい接着剤」とは、時間が経過して
も硬化せず軟らかさを維持している物質を言い、且つ他
の物質に接触させた場合他の物質に粘り着く、即ち粘着
性の性質を有する物質を言う。例えばシリコン系の紫外
線硬化型接着剤がある)を使用する。この結果、共振の
抑制はより効果的なものになる。次に上述した可動部材
2と固定部材16とを線状の弾性支持部材3A〜3Dを介
して連結する組立て手順について説明する。先ず適当な
治具を用いて可動部材2と固定部材16とを所定の位置関
係に配置した後弾性支持部材の細径部を可動部材2の支
持部2D〜2Gの溝に押し込むとともに固定部材16の絶
縁プレート13およびプリント基板14の側縁に形成した空
間部である溝13C〜13Fおよび14A〜14Dに押し込む。
この際にも適当な治具を用いて弾性支持部材を所定の位
置に保持しておく。次に金属線3aの一方の端部をプリ
ントコイル4の絶縁シートに形成したランド4E,4
F,4H,4Iにはんだつけする。さらに金属線3aの
他方の端部をプリント基板14の導体部にはんだ付けした
後、絶縁プレート13およびプリント基板14の側縁に形成
した空間部である溝13C,14Aの収納部13A−2
(図4A参照),14A−2(図4A参照)とダンパ部
材3bの細径部3b−3との間の隙間に接着剤18を充
填する。この際、ダンパ部材3bの太径部3b−1と細
径部3b−3との間の段差部3b−5にも接着剤18に
より絶縁プレート13に連結される。このようにして可動
部材2と固定部材16とを線状弾性支持部材3A〜3Dを
介して容易に連結することができる。 【0014】図5は本発明の対物レンズ駆動装置の参考
例の構成を示す断面図である。本例では可動部材21と固
定部材22(図4Aのように、左側に絶縁プレート、右側
にプリント基板を配置し、両者を結合した構成を簡略化
した図として示した)との間を連結する線状弾性支持部
材23は金属線23aと、その外周に設けたゴムチューブ23
bとを以て構成する。金属線23aはゴムチューブ23bの
中心孔に通してあり、両者は結合されていない。ゴムチ
ューブ23bの両端面は凸状を突出させてあり、可動部材
21には金属線23aが通る孔21aと前記のテーパー端部と
対応する形状を有する凹部21bが形成されており、また
固定部材22にも同様の孔22aと凹部22bとが形成されて
いる。また、可動部材21から突出する金属線23aははん
だ24により可動部材21に固定されており、固定部材22か
ら突出する金属線23aははんだ25により固定部材22に固
着されている。本例ではゴムチューブ23bの左端部と可
動部材21との間を接着剤26により固着している。 【0015】図6は本発明の対物レンズ駆動装置の一実
施例を示すものである。本発明の一実施例では図6で示
される構成以外の構成は図1〜4で説明した構成を用い
ている。本例では弾性支持部材31の金属線31aの周囲に
一体的にゴム製のダンパ部材31bが固着されており、こ
のダンパ部材の細径部31b−1は前述の絶縁プレート1
3と同様な固定部材32にあけた比較的大きな空間部で
ある孔32aに通す。ここで孔32aは金属線31aと
は隙間ができるような大きさの孔形状を成している。ま
た金属線31aの先端はプリント基板34にあけた空間部
である孔34aに通し、突出する部分をはんだ35によりプ
リント基板34の導体部34Aにはんだ付けする。本例では
孔32aに細長状部材である金属線31aを配置すると
共に、この孔32aに接着剤36を充填し、ダンパ部材
31bと金属線31aの双方を接着剤36により固定部材32に
接着している。 ここで、金属線31aの長さ方向(図
の水平方向)を第1の方向とし、この第1の方向に直角
な方向を第2の方向とすると、第2の方向に関する孔3
2a(孔32aに相当する空間部分)の寸法(孔32a
は断面形状が円形となるから、当該寸法は直径となる)
が第2の方向に関する孔34a(孔34aに相当する空
間部分)の寸法(孔34aは断面形状が円形となるか
ら、当該寸法は直径となる)に比較して大となる関係に
なっている。 【0016】図7は本発明の対物レンズ駆動装置の参考
例の主要部の構成を示す断面図である。本参考例では弾
性支持部材41を金属線41aとその周囲に一体的に固着し
たゴム製のダンパ部材41bとを以て構成し、ダンパ部材
の両端部にはテーパー部41b−1および41b−2をそれ
ぞれ形成する。一方のテーパー部41b−1は可動部材43
に形成した孔43aに部分的に侵入させ、他方のテーパー
部41b−2は固定部材44に形成した空間部である孔44a
に部分的に侵入させる。孔44aは金属線41aとは隙
間ができるような孔形状を成している。この場合、テー
パー部と孔の縁との協働により弾性支持部材41を自動的
に位置決めすることができる。また、固定部材44と弾性
支持部材の金属線41aおよびダンパ部材41bとの間(隙
間)を接着剤45により接着する。図7の固定部材44の
右側に例えば図6のようにプリント基板を配置し、金属
線41aとはんだ付けにより結合されるが、プリント基
板等の図は図7において省略した。 【0017】 【発明の効果】本発明の対物レンズ駆動装置は、対物レ
ンズが配置された可動部材が静止状態で配置された静止
部材(例えば前記実施例図6の固定部材32,プリント
基板34)に金属製の細長状部材(例えば前記実施例図
6の金属線31a)により支持されており、前記細長状
部材は前記細長状部材の長さ方向である第1の方向(例
えば前記実施例図6の水平方向)にほぼ直角な第2の方
向に変位可能であり且つ前記静止部材にはんだ(例えば
前記実施例図6のはんだ35)に基づき固定されてお
り、前記静止部材には前記第1の方向に沿って突き抜け
るように形成された空間部(例えば前記実施例図6の孔
32a、34a)が設けられており、該空間部に前記細
長状部材が配置されると共に前記空間部にダンパ部材
(例えば前記実施例図6のダンパ部材の細径部31b−
1)が配置されるようにした対物レンズ駆動装置におい
て、前記空間部は前記第1の方向に沿って配置された第
1の空間部(例えば前記実施例図6の孔32a)と第2
の空間部(例えば前記実施例図6の孔34a)とを有し
ており、前記第1の空間部には前記ダンパ部材が配置さ
れるものであり、前記第2の空間部は前記第1の方向に
突き抜けた貫通孔(例えば前記実施例図6の孔34a)
からなり、前記第1の方向に関し前記可動部材と前記細
長状部材とが結合している位置(例えば前記実施例図1
の支持部2Dにおいて可動部材2と弾性支持部材3Aと
が結合されている位置)から前記はんだが配置されてい
る位置(例えば前記実施例図6のはんだ35が配置され
ている位置)の方向へ向かって(例えば前記実施例図6
の場合では、左から右方向へ向かって)前記第1の空間
部と前記第2の空間部と前記はんだとが順に配列されて
おり(例えば前記実施例図6の場合では、左から右へ向
かって、孔32a、孔34a、はんだ35が順に配列さ
れている)、前記第2の方向に関する前記第1の空間部
の寸法(例えば前記実施例図6の構成の場合では、孔3
2aの紙面の縦方向の寸法)が前記第2の方向に関する
前記第2の空間部の寸法(例えば前記実施例図6の構成
の場合では、孔34aの紙面の縦方向の寸法)に比較し
て大となる関係が存在する(例えば前記実施例図6の場
合では、孔32aの紙面の縦方向の寸法は孔34aの紙
面の縦方向の寸法に比較して大となる関係が存在してい
る)ように前記第1の空間部と前記第2の空間部とを構
成したことを特徴とするから、本発明は以下の効果があ
る。極めて簡単な構成で且つ組立作業が簡単な構成によ
り共振を抑制することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の斜視図である。 【図2】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の下側から見た斜視図である。 【図3】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の全体分解斜視図である。 【図4】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の部分断面図である。 【図5】本発明の参考例の部分断面図である。 【図6】本発明の一実施例における部分断面図である。 【図7】本発明の参考例の部分断面図である。 【符号の説明】 1 対物レンズ 2 可動部材 4 プリントコイル 5 フォーカシングコイル 11 ベース 13 絶縁プレート 14 プリント基板 16 固定部材 17 はんだ 18 はんだ
置の斜視図である。 【図2】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の下側から見た斜視図である。 【図3】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の全体分解斜視図である。 【図4】本発明に至るまでに開発した対物レンズ駆動装
置の部分断面図である。 【図5】本発明の参考例の部分断面図である。 【図6】本発明の一実施例における部分断面図である。 【図7】本発明の参考例の部分断面図である。 【符号の説明】 1 対物レンズ 2 可動部材 4 プリントコイル 5 フォーカシングコイル 11 ベース 13 絶縁プレート 14 プリント基板 16 固定部材 17 はんだ 18 はんだ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−95735(JP,A)
特開 昭57−133529(JP,A)
特開 昭59−221839(JP,A)
実公 平5−38409(JP,Y2)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.対物レンズが配置された可動部材が静止状態で配置
された静止部材に金属製の細長状部材により支持されて
おり、前記細長状部材は前記細長状部材の長さ方向であ
る第1の方向にほぼ直角な第2の方向に変位可能であり
且つ前記静止部材にはんだに基づき固定されており、前
記静止部材には前記第1の方向に沿って突き抜けるよう
に形成された空間部が設けられており、該空間部に前記
細長状部材が配置されると共に前記空間部にダンパ部材
が配置されるようにした対物レンズ駆動装置において、 前記空間部は前記第1の方向に沿って配置された第1の
空間部と第2の空間部とを有しており、前記第1の空間
部には前記ダンパ部材が配置されるものであり、 前記第2の空間部は前記第1の方向に突き抜けた貫通孔
からなり、前記第1の方向に関し前記可動部材と前記細
長状部材とが結合している位置から前記はんだが配置さ
れている位置の方向へ向かって前記第1の空間部と前記
第2の空間部と前記はんだとが順に配列されており、前
記第2の方向に関する前記第1の空間部の寸法が前記第
2の方向に関する前記第2の空間部の寸法に比較して大
となる関係が存在するように前記第1の空間部と前記第
2の空間部とを構成したことを特徴とする対物レンズ駆
動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314667A JP2860964B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 対物レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314667A JP2860964B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 対物レンズ駆動装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61130387A Division JPH0766553B2 (ja) | 1986-06-06 | 1986-06-06 | 対物レンズ駆動装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14378097A Division JPH1064088A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 対物レンズ駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07307030A JPH07307030A (ja) | 1995-11-21 |
JP2860964B2 true JP2860964B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=18056100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6314667A Expired - Lifetime JP2860964B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 対物レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2860964B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6095735A (ja) * | 1983-10-31 | 1985-05-29 | Hitachi Ltd | 対物レンズ駆動装置 |
-
1994
- 1994-12-19 JP JP6314667A patent/JP2860964B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07307030A (ja) | 1995-11-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970729 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |