JP2859291B2 - ニトロフェノール化合物の製造方法 - Google Patents

ニトロフェノール化合物の製造方法

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JP2859291B2 JP1106332A JP10633289A JP2859291B2 JP 2859291 B2 JP2859291 B2 JP 2859291B2 JP 1106332 A JP1106332 A JP 1106332A JP 10633289 A JP10633289 A JP 10633289A JP 2859291 B2 JP2859291 B2 JP 2859291B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はベンゾオキサジン骨格を有する医薬品の合成
中間体として有用なニトロフェノール化合物の製造方法
に関する。
従来の技術および課題 従来よりニトロフェノール(主としてオルトおよびパ
ラ異性体)は、一般に、硫酸媒体中でフェノールに硝酸
を作用させることによって得られている[たとえば、ユ
ー・アル−オバジおよびアール・ビィ・ムーデイ、ジャ
ーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ・パーキン・ト
ランスアクションズ(U.Al−Obaidi and R.B.Moodie,
J.Chem.Soc.Perkin Trans.)II,467(1985)]。
しかし、この方法をハロゲン化フェノール化合物、特
に、臭素置換フェノール化合物を適用した場合、置換、
異性化および不均化などがおこり、ニトロ化された生成
物は異性体および脱臭素体などの副生物との混合物とな
り、収率が低い。
課題を解決するための手段 このような事情に鑑み、本発明者らは工業的に有利な
副生物の少ない収率の良好なニトロフェノール化合物の
製造方法を確立すべく、フェノール化合物をニトロ化し
て対応するニトロフェノール化合物に導く方法について
鋭意検討を重ねた。その結果、p−ブロモフェノール化
合物を水と水不溶性または難溶性有機溶媒との混合溶媒
中で亜硝酸と反応させることにより、目的物のニトロフ
ェノール化合物が収率よく得られることを見出した。す
なわち、本発明者らの知見によれば、このようなニトロ
化反応においては、常法にしたがって硫酸媒体中で硝酸
を作用させても目的物であるニトロフェノール化合物の
収率は低いのに対して、全く意外にも、水と水不溶性ま
たは難溶性有機溶媒との混合溶媒中、亜硝酸を作用させ
ることによってニトロフェノール化合物が選択的に高収
率で生成することが判明した。
カナダ特許明細書第777124号には、対応するジ−t−
アルキルフェノールの水不溶性有機溶媒溶液に希水性亜
硝酸を作用させて2,6−ジ−t−アルキル化4−ニトロ
フェノールを得ることが開示されている。しかし、この
明細書にはp−ブロムフェノール化合物と亜硝酸の反応
については何の開示もなされていない。
また、コレクション・オブ・チャコスコバキヤ・ケミ
カル・コミュニケーション(Collection Czechoslov.Ch
em.Commun.),29(6),1374−1379(1964)およびツ
アイトシュリフト・フォー・アナリテッシュ・ヘミー
(Z.Anal.Chem.).199(4),276−290(1964)におい
て、ジェイ・ガスパリックは弱酸性の溶媒中でのo−ブ
ロムフェノール化合物と亜硝酸の反応を開示している
が、水不溶性ないしは難溶性の有機溶媒の使用は開示し
ていない。
かくして、本発明は水と水不溶性ないし難溶性有機溶
媒との混合溶媒中、一般式 [式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]で表
わされる化合物と亜硝酸を反応させることを特徴とする
一般式 [式中、Rは前記と同意義である。]で表わされる化合
物の製造方法を提供するものである。
本発明の原料として用いられるフェノール化合物
(I)においてRで示されるアルキル基としては、たと
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、t−ブチルなど炭素数1〜4の直鎖状もし
くは分岐状のものがあげられ、かかる化合物は商業的に
入手でき、あるいは、容易に入手できる原料より、公知
の方法に従って製造できる。
用いる水不溶性または難溶性有機溶媒は、常温におけ
る水に対する溶解度が10重量%以下のもので、たとえ
ば、本発明のニトロ化反応を妨げないものであればいず
れでもよく、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、
デカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素類、たとえば、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロ
ヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、1,1−ジメチル
シクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、プロ
ピルシクロヘキサン、イソプロピルシクロヘキサンなど
の環式脂肪族炭化水素類、たとえば、四塩化炭素、クロ
ロホルム、テトラクロルエチレン、ヘキサクロルエタ
ン、塩化メチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタ
ン、トリクロルエチレン、1−クロルブタン、1,2−ジ
クロルブタンなどの塩素化脂肪族炭化水素類、たとえ
ば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどの
エーテル類、たとえば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸の低級アルキルエステ
ル類をあげることができる。これらの有機溶媒は単独で
も、任意の割合で2種以上を併用してもよく、特に、n
−ヘキサンとイソプロピルエーテルの混合物の使用が好
ましい。
本発明の方法は、水と該有機溶媒との2相系混合溶媒
中で行なわれる。水と該有機溶媒との混合割合は適宜選
択できるが、通常、水:有機溶媒の容量比1:0.1〜5、
好ましくは1:0.5〜1とすることにより良好な収率が得
られる。
本発明の方法によれば、亜硝酸塩(たとえば、亜硝酸
ナトリウムなどの亜硝酸のアルカリ金属塩)および酸
(たとえば、硫酸、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸)を反応系に加え、反応系内で亜
硝酸を生成させ、フェノール化合物(I)の亜硝酸によ
るニトロ化が行なわれる。酸としては、硫酸を用いるこ
とが好ましい。通常、亜硝酸またはその塩はフェノール
化合物(I)に対して2倍モル以上、好ましくは3倍モ
ルの量で用いられ、2〜4倍容量程度の水(混合溶媒の
水相として用いる水)に溶解して用いる。亜硝酸塩を用
いる場合の酸は、フェノール化合物(I)に対して等モ
ル以上用いることが好ましく、特に、硫酸をフェノール
化合物(I)に対して2〜7倍モル添加することにより
良好な結果が得られる。
亜硝酸塩と酸の添加順序は特に限定するものではな
い。たとえば、亜硝酸塩を酸とフェノール化合物(I)
の混合液に加えることができ、あるいは、好ましくは、
酸を亜硝酸塩とフェノール化合物(I)の混合液に加え
ることもできる。
反応温度、時間は特に限定するものではなく、広範囲
に変えることができ、たとえば、−10〜100℃、好まし
くは、0〜40℃にて、20分〜10時間、好ましくは、30分
〜3時間反応を行なうことにより、目的とするニトロフ
ェノール化合物(II)が高収率、高純度で得られる。
得られたニトロフェノール化合物(II)は、たとえ
ば、溶媒抽出、濃縮、結晶化、再結晶、クロマトグラフ
ィーなどの常法により、反応系より単離され、各種の医
薬品の合成に用いられる。
たとえば、反応式 に従って、4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロ
フェノール(II)は常法により、2−アミノ−6−イソ
プロピルフェノール(III)に導き、この2−アミノ−
6−イソプロピルフェノールはヨーロッパ特許公開第02
43018号に記載の方法によって糖尿病性白内障、網膜
症、腎症、神経症などの糖尿病合併症の予防・治療剤と
して有用なベンゾオキサジン誘導体に導くことができ
る。
実施例 つぎに参考例および実施例をあげて本発明をさらに詳
しく説明するが、これらに限定されるものではない。
参考例1 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
75g)を酢酸(45ml)および水(5ml)に溶解したのち、
硫酸(2ml)を加えて0℃に冷却した。亜硝酸ナトリウ
ム(4.80g)を水(9.6ml)に溶解し、上記の溶液に−3
〜−1℃で50分間かけて滴下した。滴下終了後、15℃で
10分間かきまぜた。つぎに水(30ml)およびイソプロピ
ルエーテル(37ml)を加えてかきまぜた後、イソプロピ
ルエーテル層を分液した。イソプロピルエーテル層を水
(31ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(31ml×2)
および水(31ml)で順次洗浄した。イソプロピルエーテ
ル層を減圧濃縮すると赤色油状物5.55gが得られた。こ
の反応は次式で示すことができる。
上記油状物をシリカゲル(140g)のカラムクロマトグ
ラフィーに付して生成物を分離精製した。トルエンで最
初に溶出するフラクションのうち1スポットの画分を集
めて濃縮すると4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニ
トロフェノール(II)(3.57g)が得られた。収率62.0
%。これをエタノールに溶解して活性炭処理(50℃)を
したのち、エタノール溶液を減圧濃縮すると、黄色油状
物が得られた。この油状物をn−ヘキサンから晶出させ
て4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノー
ルの黄色の結晶を得た。
NMR(CDCl3):δ1.26(6H,二重線)、3.41(1H,七重
線)、7.57(1H,二重線)、8.09(1H,二重線)、10.97p
pm(1H,一重線)。IR(液膜):1340,1535(NO2),3200c
m-1(OH)。
元素分析 C9H10NO3Br 計算値 C41.56,H3.88,N5.39 実測値 C41.33,H3.87,N5.62 トルエンでつぎに溶出するフラクションのうち1スポ
ットの画分を集めて濃縮すると2−ブロモ−6−イソプ
ロピル−4−ニトロフェノール(V)(0.5g)が得られ
た。収率8.7%。これをn−ヘキサンから再結晶して黄
色の結晶を得た。
NMR(CDCl3):δ1.28(6H,二重線)、3.37(1H,七重
線)、6.25(1H,巾広い一重線)、8.08(1H,二重線)、
8.27ppm(1H,二重線)。
IR(KBr):1335,1525(NO2),3400cm-1(OH)。
元素分析 C9H10NO3Br 計算値 C41.56,H3.88,N5.39 実測値 C41.53,H3.92,N5.41 つぎに塩化メチレンで溶出するフラクションのうち1
スポットの画分を集めて濃縮すると、2−イソプロピル
−4−ニトロフェノール(VI)(1.2g)が得られた。収
率30.0%。これをエタノールに溶解して活性炭処理をし
たのち濃縮し、n−ヘキサン−トルエンから再結晶して
白色の結晶を得た。
NMR(CDCl3):δ1.29(6H,二重線)、3.27(1H,七重
線)、6.10(1H,巾広い一重線)、6.85(1H,二重線)、
7.93〜8.14(2H,多重線)。
IR(KBr):1330,1520(NO2),3360cm-1(OH)。
元素分析 C9H10NO3 計算値 C59.66,H6.12,N7.73 実測値 C59.72,H6.09,N7.69 実施例1 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(2.
97g)をイソプロピルエーテル(30ml)に溶解したの
ち、36%塩酸(8.46g)を水(30ml)で希釈した溶液を
加えて3℃付近まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(5.76
g)を水(10ml)に溶解し、上記の溶液に2〜4℃で20
分間かけて滴下した。滴下終了後、20℃で60分間かきま
ぜた。つぎに、イソプロピルエーテル層を分液したの
ち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(31ml)および水
(31ml)で順次洗浄した。イソプロピルエーテル層を減
圧濃縮して赤色油状物(3.27g)を得た。高速液体クロ
マトグラフィーにより分析した結果、この油状物は4−
ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノール(I
I)(2.14g、59.6%)および2−イソプロピル−4−ニ
トロフェノール(VI)(0.61g、24.4%)の混合物であ
ることが判明した。
実施例2 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
95g)をn−ヘキサン(35ml)およびイソプロピルエー
テル(15ml)に溶解したのち、4.5N硫酸(50ml)を加え
て3℃付近に冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.81g)を
水(15ml)に溶解し、上記の溶液に3〜5℃で25分間か
けて滴下した。滴下終了後、24〜25℃で60分間かきまぜ
た。つぎに、n−ヘキサン(35ml)、イソプロピルエー
テル(15ml)および水(50ml)を加えてかきまぜたの
ち、有機層を分離した。有機層を水(50ml×2)、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)および水(50ml×
2)で順次洗浄したのち、有機溶媒を減圧濃縮して赤色
油状物(5.85g)を得た。高速液体クロマトグラフィー
により分析した結果、この油状物は4−ブロモ−2−イ
ソプロピル−6−ニトロフェノール(II)(5.3g、87.9
%)および2−イソプロピル−4−ニトロフェノール
(VI)(0.42g、9.9%)の混合物であることが判明し
た。
実施例3 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(2.
97g)をn−ヘキサン(30ml)に溶解したのち、2.4N硫
酸(30ml)を加えて冷却した。亜硝酸ナトリウム(5.76
g)を2倍容量の水に溶解し、上記の溶液に13〜15℃で6
0分間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で60分間かき
まぜた。有機層を分離し、実施例2と同様に洗浄したの
ち、有機層を減圧濃縮して赤色油状物(3.02g)を得
た。高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、
この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニト
ロフェノール(II)(73.9%)および2−イソプロピル
−4−ニトロフェノール(VI)(3.6%)の混合物で、
痕跡量の2−ブロモ−6−イソプロピル−4−ニトロフ
ェノール(V)を含有することが判明した。
実施例4 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(2.
97g)をイソプロピルエーテル(30ml)に溶解したの
ち、2.4N硫酸(30ml)を加えて冷却した。亜硝酸ナトリ
ウム(5.76g)を2倍容量の水に溶解し、上記の溶液に
3〜25℃で滴下した。滴下終了後、25℃で90分間かきま
ぜた。有機層を分離し、実施例2と同様に洗浄したの
ち、有機層を減圧濃縮して赤色油状物(3.65g)を得
た。高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、
この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニト
ロフェノール(II)(66.3%)および2−イソプロピル
−4−ニトロフェノール(VI)(30.0%)の混合物で、
痕跡量の2−ブロモ−6−イソプロピル−4−ニトロフ
ェノール(V)を含有することが判明した。
実施例5 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
95g)をn−ヘキサン(35ml)およびイソプロピルエー
テル(15ml)に溶解したのち、1.9N硫酸(50ml)を加え
て冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.81g)を2倍容量の
水に溶解し、上記の溶液に3〜5℃で50分間かけて滴下
した。滴下終了後、25℃で60分間かきまぜた。有機層を
分離し、実施例2と同様に洗浄したのち、有機層を減圧
濃縮して赤色油状物(5.15g)を得た。高速液体クロマ
トグラフィーにより分析した結果、この油状物は4−ブ
ロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノール(II)
(71.7%)および2−イソプロピル−4−ニトロフェノ
ール(VI)(10.0%)の混合物であることが判明した。
実施例6 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
95g)をn−ヘキサン(35ml)およびイソプロピルエー
テル(15ml)に溶解したのち、2.8N硫酸(50ml)を加え
て冷却した。亜硝酸ナトリウム(8.01g)を2倍容量の
水に溶解し、上記の溶液に3℃で30分間かけて滴下し
た。滴下終了後、25℃まで昇温させたところ、反応が完
了した。有機層を分離し、実施例2と同様に洗浄したの
ち、有機層を減圧濃縮して赤色油状物(5.74g)を得
た。高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、
この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニト
ロフェノール(II)(85.2%)および2−イソプロピル
−4−ニトロフェノール(VI)(10.4%)の混合物であ
ることが判明した。
実施例7 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
99g)をn−ヘキサン(35ml)およびイソプロピルエー
テル(15ml)に溶解したのち、6.0N硫酸(50ml)を加え
て冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.81g)を2倍容量の
水に溶解し、上記の溶液に3〜5℃で23分間かけて滴下
した。滴下終了後、24℃で30分間かきまぜた。有機層を
分離し、実施例2と同様に洗浄したのち、有機層を減圧
濃縮して赤色油状物(5.68g)を得た。高速液体クロマ
トグラフィーにより分析した結果、この油状物は4−ブ
ロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノール(II)
(84.5%)および2−イソプロピル−4−ニトロフェノ
ール(VI)(12.9%)の混合物であることが判明した。
実施例8 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(2
0.0g)をn−ヘキサン(150ml)およびイソプロピルエ
ーテル(65ml)に溶解した。亜硝酸ナトリウム(20.7
g)を水(100ml)に溶解し、上記の溶液に加えた。4.5N
硫酸(215ml)を25℃で150分間かけて、上記の混合液に
滴下した。滴下終了後、25℃で90分間かきまぜたのち、
有機層を分離した。有機層を水(215ml)、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液(215ml)および水(215ml)で順次
洗浄したのち、有機層を減圧濃縮して、赤色油状物(2
5.55g)を得た。高速液体クロマトグラフィーにより分
析した結果、この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピ
ル−6−ニトロフェノール(II)(22.38g、92.5%)お
よび2−イソプロピル−4−ニトロフェノール(VI)
(0.65g、3.9%)の混合物であることが判明した。
実施例9 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(2
0.0g)をn−ヘキサン(150ml)およびイソプロピルエ
ーテル(65ml)に溶解した。亜硝酸ナトリウム(20.7
g)を水(100ml)に溶解し、上記の溶液に加えた。4.5N
硫酸(215ml)を25℃で270分間かけて上記の混合液に滴
下した。滴下終了後、25℃で150分間かきまぜたのち、
有機層を分離した。有機層を水(215ml)、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液(215ml)および水(215ml)で順次
洗浄したのち、有機層を減圧濃縮して赤色油状物(24.9
3g)を得た。高速液体クロマトグラフィーにより分析し
た結果、この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−
6−ニトロフェノール(II)(22.69g、93.8%)および
2−イソプロピル−4−ニトロフェノール(VI)(0.67
g、4.0%)の混合物であることが判明した。
参考例2 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
75g)を酢酸(90ml)に溶解したのち、硫酸(3.68ml)
を加えて冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.80g)を水(1
0ml)に溶解し、上記の溶液に0〜1℃で60分間かけて
滴下した。層を分液し、参考例1と同様にイソプロピル
エーテル抽出および洗浄を行ったのち、イソプロピルエ
ーテル層を減圧濃縮して赤色油状物(5.53g)を得た。
これは、高速液体クロマトグラフィーにより分析する
と、4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノ
ール(II)(64.7%)、2−ブロモ−6−イソプロピル
−4−ニトロフェノール(V)(12.2%)および2−イ
ソプロピル−4−ニトロフェノール(VI)(27.5%)の
混合物であることが判明した。
参考例3 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
75g)を酢酸(25ml)に溶解したのち、硫酸(3.68ml)
を加えて冷却した。亜硝酸ナトリウム(4.80g)を水(2
5ml)に溶解し、上記の溶液に0〜2℃で40分間かけて
滴下した。滴下終了後、10℃で20分間かきまぜた。参考
例1と同様にイソプロピルエーテル抽出、洗浄を行なっ
たのち、イソプロピルエーテル層を減圧濃縮して赤色油
状物(5.36g)を得た。これは、高速液体クロマトグラ
フィーにより分析すると、4−ブロモ−2−イソプロピ
ル−6−ニトロフェノール(II)(52.5%)、2−ブロ
モ−6−イソプロピル−4−ニトロフェノール(V)
(7.0%)および2−イソプロピル−4−ニトロフェノ
ール(VI)(37.5%)の混合物であることが判明した。
参考例4 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(I)(4.
64g)を酢酸(45ml)に溶解したのち、塩酸(5.23ml)
を加えた。亜硝酸ナトリウム(4.80g)を水(5ml)に溶
解し、上記の溶液に−2〜2℃で55分間かけて滴下し
た。滴下終了後、10℃で60分間かきまぜた。参考例1と
同様にイソプロピルエーテル抽出、洗浄を行なったの
ち、イソプロピルエーテル層を減圧濃縮して赤色油状物
(5.40g)を得た。これは、高速液体クロマトグラフィ
ーにより分析すると、4−ブロモ−2−イソプロピル−
6−ニトロフェノール(II)(55.3%)、2−ブロモ−
6−イソプロピル−4−ニトロフェノール(V)(21.4
%)および2−イソプロピル−4−ニトロフェノール
(VI)(18.0%)の混合物であることが判明した。
参考例5 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(4.75g)
を酢酸(20ml)および塩化メチレン(20ml)に溶解した
のち1℃に冷却した。硝酸(2.88g,含量61%)を1〜3
℃で40分間かけて滴下した。滴下終了後、1〜3℃で10
分間かきまぜた。つぎに塩化メチレン(30ml)および水
(30ml)を加えてかきまぜた後、塩化メチレン層を分液
した。塩化メチレン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(80ml×2)および水(80ml)で順次洗浄した。塩化メ
チレン層を減圧濃縮して赤色油状物(5.58g)を得た。
高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、この
油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフ
ェノール(II)(3.14g、54.7%)および2−ブロモ−
6−イソプロピル−4−ニトロフェノール(V)(1.17
g、20.4%)の混合物であることが判明した。
参考例6 4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(4.75g)
を酢酸(20ml)および塩化メチレン(20ml)に溶解した
のち−7℃に冷却した。硝酸(2.88g,含量61%)を酢酸
(5ml)および塩化メチレン(5ml)に溶解し、上記の溶
液に−7〜0℃で60分間かけて滴下した。滴下終了後、
0℃付近で10分間かきまぜた。つぎに塩化メチレン(30
ml)および水(30ml)を加えてかきまぜた後、塩化メチ
レン層を分液した。塩化メチレン層を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(80ml×2)および水(80ml)で順次洗浄
した。塩化メチレン層を減圧濃縮して赤色油状物(5.36
g)を得た。高速液体クロマトグラフィーにより分析し
た結果、この油状物は4−ブロモ−2−イソプロピル−
6−ニトロフェノール(II)(2.64g、46.1%)および
2−ブロモ−6−イソプロピル−4−ニトロフェノール
(V)(0.95g、16.6%)の混合物であることが判明し
た。
参考例7 4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノー
ル(63.1g)をメタノール(442ml)に溶解し、5%Pd−
C(11.0g、水分50%)を加えたのち、外温を約25℃に
保ちながら、水素圧1〜2kg/cm2で水素を吹き込み2時
間30分接触還元した。反応終了後、Pd−Cを濾去し、外
温70℃以下で濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル
(200ml)で洗浄したのち乾燥すると2−アミノ−6−
イソプロピルフェノール・臭酸塩(23.0g、40.8%)が
得られた。これをメタノール−ジエチルエーテルから再
結晶して無色板状晶を得た。融点210〜213℃(分解)。
NMR(d6−DMSO):δ1.17(6H,二重線)、3.37(1H,
七重線)、6.80−7.30(3H,多重線)、9.43(3H,幅広い
吸収) 元素分析 C9H13NO・HBr 計算値 C46.57,H6.08,N6.03 実測値 C46.66,H6.14,N6.02 本発明の効果 本発明の方法によれば、目的とするニトロフェノール
化合物が、緩和な反応条件下、高純度かつ高収率で得ら
れるので、工業的製造方法としては極めて有用である。
その結果、ニトロフェノール化合物を合成中間体として
使用する最終目的物の工業的製造方法において本発明方
法はその合成中間体ニトロフェノール化合物の有利な製
造方法となる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と水不溶性ないし難溶性有機溶媒との混
    合溶媒中、一般式 [式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]で表
    わされる化合物と亜硝酸を反応させることを特徴とする
    一般式 [式中、Rは前記と同意義である。]で表わされる化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】水不溶性ないし難溶性有機溶媒が、水に対
    する溶解度が10重量%以下のものである特許請求の範囲
    (1)に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】水と有機溶媒の容量比が1:0.1〜5である
    特許請求の範囲(1)に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】亜硝酸が、亜硝酸塩および酸を反応系に加
    えることにより反応系内で生成されるものである特許請
    求の範囲(1)に記載の製造方法。
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