JP2858929B2 - 解凍庫 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は凍結食品を強制循環される多湿冷気により解
凍する解凍庫に関する。

（ロ）従来の技術 従来此の種解凍庫では、特開昭63−219365号公報に示
されるように、断熱箱にて画成される庫内をドレンパン
である集水器にて上下に仕切り、上方を蒸発器、送風
機、散水器等を収納した多湿冷気発生室とし、下方を凍
結食品を収容する収納室として発生室にて発生した多湿
冷気を収納室に強制循環することにより凍結食品の解凍
を行えるようにしている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 斯かる従来技術においては、集水器を挟んで発生室と
収納室は隣接しており、一方で、発生室と収納室とは温
度差があるので、集水器は収納室に比して温度が低くな
る。それに加えて、蒸発器の除霜時にも落下する冷水に
よって集水器は低温となるので、そこに結露が生じる問
題が発生していた。

本発明は以上の如き問題点を解決するために成された
ものであり、集水器への露付きを解消した解凍庫を提供
するものである。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、庫内に凍結食品の収納室を形成し、この収
納室上方の庫内上部に多湿冷気発生室を形成し、この発
生室に、多湿冷気を発生してこれを収納室へ強制循環す
るための冷凍サイクルの蒸発器と、蒸発器に散水する散
水器と、送風機と、蒸発器の下方のドレンパンとを配置
して成る解凍庫において、前記ドレンパンの下方には収
納室と発生室との間に位置する外装板を設け、且つ、外
装板には断熱材を取付けたものである。

更に、ドレンパン及び外装板の同一側をそれぞれ回動
自在に枢支して他側が下方に降下可能と成したものであ
る。

（ホ）作 用 本発明によれば、外装板が発生室と収納空間に位置し
ているので、ドレンパンの全体が発生室内に位置するこ
とになり、ドレンパンの上下で温度差が生じないのでド
レンパンへの結露が生じなくなる。また、外装板には断
熱材が取り付けてあるので外装板への結露も生じない。

更に、ドレンパン及び外装板の一側を回動自在に枢支
し、他側を下方に降下可能にすることにより蒸発器等の
故障時の修理や清掃が楽に行える。

（ヘ）実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

１は本発明を適用するプレハブ高湿解凍庫であり、断
熱外箱２内部に密閉された収納室３が構成されている。
外箱２は隣り合うパネルとの結合部分に凸部或いは凹部
を有したステンレスエンボス断熱パネルを組み合わせて
箱状に構成され、前壁にコントローラ４、電装箱５、天
壁に給水装置６が取り付けられている。更に、断熱外箱
２の前壁には凍結食品を出し入れする物品出入口が構成
され、この物品出入口を開閉自在に閉塞する断熱扉７が
設けられている。

収納室３上方の庫内上部には多湿冷気発生室８を構成
し、該発生室８内に位置するよう加温ヒータ９及び霜取
ヒータ10を具備した冷凍装置に含まれるプレートフィン
型蒸発器11と、蒸発器11の空気入口面11A側に配設さ
れ、蒸発器11の空気入口面11Aに向けて散水する噴射ノ
ズル12Aを有する散水器12と、蒸発器11の空気出口面11B
と対向する送風機13とが枠部材14及びアングル材15を介
して外箱２の天壁下面略中央に取り付けられている。前
記散水器12は給水装置６に接続されている。散水器12の
蒸発器11と反対側にはエリミネータ28が立設される。

枠部材14の下端にはアングル材16が取り付けられ、こ
のアングル材16と外箱２の左右側壁間に渡って二枚のエ
リミネータ17、18が取り付けられている。

20はドレンパンであり、蒸発器11、散水器12及び送風
機13に対向する下方に配置されている。ドレンパン20は
一側をヒンジ21にて枠部材14に回動自在に枢支されてお
り、更に他側を取り外し自在のキャッチャー22にて枠部
材14に固定されている。ドレンパン20は散水ノズル12A
から噴射された水や、蒸発器11の除霜水を集水するもの
である。

23は前記ドレンパン20の下方を被うよう配置された外
装板であり、ドレンパン20のヒンジ21側と同一側をヒン
ジ24にてアングル材16に回動自在に枢支され、他側を同
様に取り外し自在のキャッチャー25にてアングル部材16
に固定されている。外装板23はエリミネーター17及び18
と略同一高さに位置して収納室３を発生室８と区画して
おり、また、この外装板23の存在によってドレンパン20
はその全体が発生室８内に存在することになる。また、
外装板23の上面には断熱材26が貼り付けられている。

後述する如く、冷凍装置及び送風機13の運転によって
蒸発機11と熱交換した多湿冷気は第１図中矢印の如く収
納室３内に循環される。従って発生室８は収納室３より
も低温となるが、前述の如くドレンパン20の全体が発生
室８内を流れる冷気流中に存在し、収納室３に面してい
ないので霜取ヒータ10による蒸発器11の除霜水がドレン
パン20に落下してもドレンパン20への結露は生じない。

一方、外装板23は比較的温度が高い収納室３と温度の
低い発生室８との境界に位置するが、断熱材26が取り付
けられているので、収納室３側への結露は生じない。

尚、27はドレンパン20に着脱自在に接続された排水ホ
ースである。

次に、解凍庫１の解凍動作を説明する。冷凍装置、送
風機13及び給水装置６の運転により蒸発器11で熱交換さ
れた冷気は、散水器12の噴射ノズル12Aから蒸発器11の
空気入口面11Aに向けて散水された水の微粒子を含んで
多湿となり、この多湿冷気は送風機13によって収納室３
に強制循環され、凍結食品の解凍動作を行う。

蒸発器11の除霜水や、散水器12からの余剰水はドレン
パン20に収要され、排水ホース27から排水される。

また、これらの解凍動作によって、蒸発器11やドレン
パン20が汚れたり、散水器12の故障が発生した場合は、
外装板23及びドレンパン20のキャッチャー25及び22を外
し、それぞれのヒンジ24、21を中心として回動し、よれ
ぞれキャッチャー25、22側を下方に降下させれば、蒸発
器11や散水器12、送風機13、ドレンパン20の上面は露出
するので、これらの清掃修理は容易に行え、常に衛生的
な運転が可能となる。

（ト）発明の効果 本発明によれば、外装板が発生室と収納空間に位置し
ているので、ドレンパンの全体が発生室内に位置するこ
とになり、ドレンパンの上下で温度差が生じないのでド
レンパンへの結露が生じなくなる。また、外装板には断
熱材が取り付けてあるので外装板への結露も生じない。
これによって下方の収納室内の食品へ結露が落下する事
故を防止できる。

更に、ドレンパン及び外装板の一側を回動自在に枢支
し、他側を下方に降下可能にすれば、蒸発器等の故障時
の修理や清掃が楽に行え、常に衛生的な解凍が行えるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の解凍庫の縦断面図、第２図は解凍庫の
斜視図、第３図は解凍庫の平断面図、第４図は立設した
エリミネータを除去した発生室部分の解凍庫の断面図、
第５図は第１図の発生室部分の拡大図である。 １……解凍庫、２……断熱外箱、３……収納室、８……
多湿冷気発生室、11……蒸発器、12……散水器、13……
送風機、20……ドレンパン、21……ヒンジ、22……キャ
ッチャー、23……外装板、24……ヒンジ、25……キャッ
チャー、26……断熱材。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】庫内に凍結食品の収納室を形成し、該収納
   室上方の庫内上部に多湿冷気発生室を形成し、該発生室
   に、多湿冷気を発生してこれを前記収納室へ強制循環す
   るための冷凍サイクルの蒸発器と、該蒸発器に散水する
   散水器と、送風機と、前記蒸発器の下方のドレンパンと
   を配置して成る解凍庫において、前記ドレンパンの下方
   には前記収納室と発生室との間に位置する外装板を設
   け、且つ、該外装板には断熱材を取付けたことを特徴と
   する解凍庫。
2. 【請求項２】ドレンパン及び外装板は同一側をそれぞれ
   回動自在に枢支されて他側が下方に降下可能と成されて
   いることを特徴とする請求項１記載の解凍庫。