JP2857236B2 - グリシジル化合物の製造方法 - Google Patents

グリシジル化合物の製造方法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/27Condensation of epihalohydrins or halohydrins with compounds containing active hydrogen atoms
    • C07D301/28Condensation of epihalohydrins or halohydrins with compounds containing active hydrogen atoms by reaction with hydroxyl radicals

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、グリシジル化合物の製造方法、より詳しく
は、工業的に有利な方法を適用することにより高度に精
製されたグリシジル化合物を製造する方法に関する。
[従来の技術] 従来、グリシジル化合物は、一般的に、以下の方法に
より製造されていた。
即ち、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類、
アミン類等とエピハロヒドリン類及び/又はハロヒドリ
ン類とを溶媒の存在下又は無溶媒下、所望により触媒と
して酸性化合物あるいは塩基性化合物の存在下に加熱し
て付加反応せしめてハロヒドリン体を得、次いで水酸化
ナトリウム等の塩基性化合物を用いて脱ハロゲン化水素
してこれを閉環する。しかる後に、上記閉環時に副生す
る塩類及び触媒や脱ハロゲン化水素剤として使用した塩
基性化合物の残留物を水洗又は濾別し、次いで加熱、減
圧下に揮発性物質を留去して目的物を得ていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、比較的親水性が強く、水に溶解し、あ
るいは水と乳化し易い性質を有するグリシジル化合物を
製造する場合には、生成したグリシジル化合物が水系で
溶解又は乳化するために従来採られていた水洗操作が困
難であり、しかも生成したグリシジル化合物が水洗水中
に溶出することにより目的物の収率が低下する。又、閉
環反応後、濾過を行っただけで脱水・脱溶媒したり、残
存する塩基性化合物が完全に水洗除去されないままに加
熱条件下で脱水・脱溶媒した場合には、グリシジル化合
物のエポキシ基と残留している塩基性化合物とが反応し
て重合物が生成したりエポキシ基が開裂することによ
り、最終生成物のエポキシ当量や粘度が増大して製品品
質の低下を招いていた。
一方、閉環反応後、残存する塩基性化合物をリン酸や
塩酸等の鉱酸を用いて中和する方法では、製造工程が繁
雑となったり、製品品質が低下する危険性を孕んでい
た。即ち、鉱酸の添加量が多すぎる場合、この過剰量の
鉱酸はグリシジル化合物のエポキシ基を開裂し、製品品
質の低下の原因ともなるため、残存する塩基性化合物と
等当量の鉱酸を添加する目的で塩基性化合物の残存量を
事前に測定する必要があった。
このため、高品質のグリシジル化合物を収率良く得る
ことを目的に、閉環反応に続く後処理技術として、残存
する塩基性化合物を効率良く除去する方法の開発が望ま
れていた。
本発明者らは、斯かる問題点を解決すべく鋭意検討の
結果、下記の事実を見い出した。即ち、 (1)閉環反応終了後、副生した塩を飽和溶解させるに
必要な最少量の水で溶解除去するか、又は当該副生塩を
濾過又は遠心分離等により除去した後、系内に二酸化炭
素を導入して系中に残存する塩基性化合物を中和処理す
る方法によれば、その後の脱水・脱溶媒工程時において
エポキシ当量や粘度の増大を起こすことがない。
(2)二酸化炭素を使用して中和処理した場合には、過
剰の二酸化炭素を系内に導入しても、このもの自体は気
化して系外に排出されるため、製品品質の低下がほとん
ど起こらず、フェノールフタレインの呈色反応等により
中和を確認するまで二酸化炭素を導入し続ければよい。
そのため、製造工程が簡便となる。
(3)シリカ及びアルミナを主成分とする固体酸を用い
た吸着処理を併用することにより、中和処理後に脱水・
脱溶媒し、濾過しただけでは除去しきれない10ppm程度
の塩基性化合物を1ppm以下まで低下せしめることができ
る。
本発明は、斯かる知見に基づいて完成されたものであ
って、比較的簡便に、かつ工業的に有利な条件下でグリ
シジル化合物を高品質、高収率で製造し得る新規な方法
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るグリシジル化合物の製造方法は、アルコ
ール類、フェノール類、カルボン酸類、アミン類から選
ばれる化合物(以下「原料I」と総称する。)とエピハ
ロヒドリン類及び/又はハロヒドリン類との付加反応に
より得られるハロヒドリン体を脱ハロゲン化水素剤の存
在下に閉環してグリシジル化合物を製造する方法におい
て、閉環反応終了後、 (1)当該反応系に対して二酸化炭素を導入して塩基性
化合物を中和する工程、及び (2)シリカ及びアルミナを主成分とする固体酸を用い
て当該中和処理物中に残存する塩基性化合物を除去する
工程、 を含むことを特徴とする。
グリシジル化合物の原料となるアルコール類として
は、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタ
ノール、アリルアルコール等の脂肪族モノアルコール、
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,
5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価
アルコール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン[水素化ビ
スフェノールA]、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)メタン、シクロヘキサントリオール等の脂環式アル
コール、及びそれらのエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等のアルキレンオキサイド付加物、フェノー
ル類やカルボン酸類やイソシアヌル酸等のアルキレンオ
キサイド付加物が例示される。
フェノール類としては、フェノール、アルキルフェノ
ール、レゾルシン、ビスフェノールA等が例示される。
カルボン酸類としては、酢酸、プロピオン酸、アクリ
ル酸、メタクリル酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、オレイン酸等の炭素数1〜22の脂肪
族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、フマ
ル酸等の脂肪族ジカルボン酸及びそれらの無水物;フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、
安息香酸、tert−ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸
及びそれらの無水物;ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテ
トラヒドロフタル酸等の脂環式カルボン酸及びそれらの
無水物;イソシアヌル酸、エチレン尿素、ヒダントイン
等の複素環式カルボン酸等が例示される。
アミン類としては、アニリン、アミノフェノール、ア
ルキル置換アミノフェノール、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、ベンジルアミン、キシリレンジアミン、ト
リアミノベンゼン等が例示される。
又、エピハロヒドリン類やハロヒドリン類としては、
エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、β−メチル
エピクロルヒドリン、β−メチルエピブロムヒドリン、
グリセロール−1,3−ジクロルヒドリン等が代表例であ
って、これらは単独で又は2種以上組み合せて用いられ
る。
付加反応に際し、所望により触媒を用いることができ
る。斯かる触媒としては、塩化第二錫及びその水和物、
三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素及びそれらの錯塩、フリ
ーデルクラフト触媒等のルイス酸、水酸化ナトリウム、
水酸化バリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩等の塩基性化合物、
塩化テトラメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチ
ルアンモニウム等の4級アンモニウム塩等の各種の化合
物が例示され、これらの触媒は、本発明方法が適用され
る原料Iの種類に応じて適宜選択して用いられる。例え
ば、アルコール類に対してはルイス酸が用いられる。こ
の場合、原料中の水分は極力除去されていることが好ま
しい。又、フェノール類に対しては塩基性化合物が、カ
ルボン酸類に対しては第4級アンモニウム塩が適用され
る。
本発明において適用される脱ハロゲン化水素剤として
は、塩基性化合物、具体的にはナトリウム、カリウム、
マグネシウム、カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ
土類金属の水酸化物、炭酸塩、酸化物、アルコラート等
が例示され、固体又は溶液の形態で使用される。
本発明において適用される二酸化炭素とは、二酸化炭
素単独又は二酸化炭素を主成分とするガスであって、よ
り具体的には、炭酸ガス又はドライアイス、又は空気、
窒素、アルゴン等と炭酸ガスとの混合物が例示され、本
発明所定の効果が損われない限り、二酸化炭素の形態や
濃度には特に限定されない。
当該二酸化炭素の仕込み操作としては、フェノールフ
タレインの呈色反応等により中和を完了したことが確認
されるまで系内に導入し続ければよく、その仕込み量に
関しては、特に厳密に管理する必要はない。
本発明において使用されるシリカ及びアルミナを主成
分とする固体酸とは、グリシジル化合物中に残存する塩
基性化合物を吸着除去し得るものであれば足り、具体的
には、ベントナイト、パーライト、カオリン、ゼオライ
ト、活性白土等の天然鉱物あるいはそれらから誘導され
た類似の性質を有する他の固体ケイ酸系鉱物及び人為的
に合成された前記の天然鉱物と類似の性質を有する固体
ケイ酸系物質等が例示され、特に、合成ケイ酸アルミニ
ウム等の酸性度の高い化合物が推奨される。当該固体酸
の好ましい添加量は、目的とするグリシジル化合物に対
して0.05〜3重量%程度である。
本発明に係るグリシジル化合物は、通常、以下のよう
にして製造される。即ち、所定の反応器に原料I、エピ
ハロヒドリン、付加反応触媒及び所望により溶媒を適宜
仕込み、一般的にはエピハロヒドリンの沸点以下(例え
ば、エピクロルヒドリンを用いた場合には30〜100℃程
度)の加熱撹拌下に付加反応を行う。このとき、原料I
の活性水素に対するエピハロヒドリンの当量比は、通常
0.8〜2程度である。又、エピハロヒドリンを大過剰に
用いてこのもの自体と反応溶媒として用いることができ
る。この反応は、通常、常圧で行われ、0.5〜6時間程
度で完結し、原料Iに対応するハロヒドリン体が得られ
る。
次いで、このハロヒドリン体の加水分解性の塩素に対
して、通常、1.0〜2.0倍当量程度の塩基性化合物を添加
する。このとき、閉環反応を促進させる目的で相間移動
触媒をハロヒドリン体に対して0.05〜0.5重量%程度添
加してもよい。斯かる相間移動触媒としては、塩化ベン
ジルトリメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモ
ニウム、塩化テトラエチルアンモニウム及びそれらの臭
化物等の第4級アンモニウム塩、12−クラウン−4−エ
ーテル、15−クラウン−5−エーテル等のクラウンエー
テル等が例示される。次いで、減圧下(通常、20mmHg程
度まで)乃至常圧下、30〜100℃程度で0.5〜6時間かけ
て脱ハロゲン化水素して閉環反応を行う。このとき、ア
ルカリ濃度を高く保つために水を留去してもよい。
かくして得られたグリシジル化合物の粗物に対し、必
要に応じて、系内の粘度を低下せしめる目的で反応物に
対し不活性な溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等)を添加し、次いで、
必要に応じて塩基性化合物や副生塩を水洗除去及び/又
は濾別する。
しかる後に、二酸化炭素を系内に導入し、残存する塩
基性化合物を中和する。
中和が完了した後、加熱・減圧下に揮発性物質、具体
的には、水又は上記処理で適用した揮発性の溶媒等を留
去する。この操作を施すことにより、引続いて適用する
固体酸の失活化を回避することができる。
次いで、上記の系にシリカ・アルミナ系固体酸を所定
量添加し、通常、50〜100℃の温度条件下、好ましくは
3〜20mmHg程度の減圧下で約30分間程度撹拌する。この
過程において、前記工程において中和しきれずに、尚、
残存する微量の塩基性化合物が当該固体酸に吸着され
る。その後、系を濾過又は遠心分離して固形物を回収、
除去し、高度に精製されたグリシジル化合物を高収率で
得る。
閉環反応後、二酸化炭素を導入して中和することな
く、加熱、減圧下に脱水・脱溶媒した場合には、エポキ
シ基の重合や開裂等を起こし、最終製品のエポキシ当量
や粘度が増大する。一方、本発明に係る固体酸による吸
着処理を併用しない場合や脱水・脱溶媒の前に当該固体
酸を仕込んだ場合には、10ppm程度の塩基性化合物が残
留して本発明所定の効果を得ることが困難である。
[実施例] 以下に実施例を掲げ、本発明を詳しく説明する。尚、
各例における評価方法は以下の通りである。
エポキシ当量…過塩素酸法による。
有機塩素含量…ボルハルド(Volhard)法による。
粘度(25℃)…B型回転粘度計による。
ナトリウム含量…炎光分析法による。
窒素含量…全窒素分析装置(三菱化成(株)製)によ
る。
実施例1 回転式撹拌装置、デカンタ、温度計及びガス導入管を
備えた反応器にトリメチロールプロパン134g(1.0モ
ル)、キシレン41gを仕込み、100℃、減圧下に1時間脱
水し、その後、100℃、20mmHgで20分間脱キシレンを行
った(原料の前処理工程)。60℃まで冷却後、三フッ化
ホウ素エーテル錯塩4.3gを添加し、エピクロルヒドリン
277g(3.0モル)を60℃で1時間かけて滴下し、更に30
分間撹拌を続け、付加反応を終了した(付加反応工
程)。次いで、40℃まで冷却後、固体の水酸化ナトリウ
ム120gを40℃、30分間で添加し、40℃、1時間撹拌を続
けて閉環反応を終了した(閉環反応工程)。副生した塩
化ナトリウム及び未反応の固体の水酸化ナトリウムを濾
別した後、40℃で、フェノールフタレインにより濾液が
赤色を呈さなくなるまで(約10分間)炭酸ガスを吹込ん
で、濾液中に水溶液の形態で残存する水酸化ナトリウム
を中和した(中和工程)。更に、80℃、3mmHgで2時間
脱水・脱溶媒した。その後、キョーワード700SL(協和
化学工業(株)製合成ケイ酸アルミニウム)3gを添加
し、80℃、3mmHgで30分間撹拌した後、固形物を濾別し
た(精製工程)。その結果、エポキシ当量122、有機塩
素含量7.0%、25℃における粘度(以下同様)110cPを有
する目的とするトリメチロールプロパンポリグリシジル
エーテル301g(収率99.7%)を得た。尚、当該グリシジ
ル化合物中のナトリウム含量は、検出限界(0.1ppm、以
下同様)以下であった。
実施例2 実施例1と同様の反応器にビスフェノールAエチレン
オキサイド6モル付加体492g(1.0モル)、キシレン76g
を仕込み、100℃、減圧下に1時間脱水した。80℃まで
冷却後、塩化第二錫5水和物3.2gを添加し、エピクロル
ヒドリン194g(2.1モル)を80℃、30分間かけて滴下
し、更に100℃で30分間撹拌を続け、付加反応を終了し
た。次いで、80℃まで冷却後、塩化ベンジルトリメチル
アンモニウム0.7gを添加後、50%水酸化ナトリウム水溶
液177gを80℃、30分間で添加し、80℃、2時間撹拌を続
けて閉環反応を終了した。蒸留水250gを仕込み、60℃、
30分間撹拌して副生した塩化ナトリウムを溶解させた
後、静置して塩水層を除去し、油層がフェノールフタレ
インにより赤色を呈さなくなるまで(約10分間)炭酸ガ
スを吹込んで残存する水酸化ナトリウムを中和した。更
に、120℃、3mmHgで2時間脱水・脱溶媒後、キョーワー
ド700SNを3g添加し、80℃、3mmHgで30分間撹拌した。そ
の後、濾過してエポキシ当量365、有機塩素含量1.7%、
粘度1100cPを有するビスフェノールA・エチレンオキサ
イド6モル付加体のグリシジルエーテル601g(収率98.6
%)を得た。尚、当該グリシジル化合物中のナトリウム
含量は、検出限界以下であり、塩化ベンジルトリメチル
アンモニウムに由来する窒素含量は0.7ppmであった。
実施例3 実施例1と同様の反応器に4−メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸168g(1モル)、エピクロルヒドリン250g
(2.7モル)、塩化テトラメチルアンモニウム3.3g、蒸
留水30gを仕込み、80℃で5時間撹拌して付加反応を終
了した後、トルエン149gを添加した。次いで、80℃、2
時間かけて45%水酸化ナトリウム水溶液213gを滴下しつ
つ共沸脱水を行い、閉環反応を終了した。その後、閉環
反応物がフェノールフタレインにより赤色を呈さなくな
るまでドライアイスを添加しつつ、40℃にて撹拌を行
い、残存する水酸化ナトリウムを中和した。更に、120
℃、3mmHgで2時間脱水・脱溶媒した後、キョーワード7
00SNを3g添加して、80℃、3mmHgで30分間撹拌した。そ
の後、濾過してエポキシ当量171、有機塩素含量0.6%、
粘度520cPを有する4−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸ジグリシジルエステル298g(収率93.3%)を得た。
尚、当該グリシジル化合物中のナトリウム含量は、検出
限界以下であり、塩化テトラメチルアンモニウムに由来
する窒素含量は0.8ppmであった。
比較例1 炭酸ガスの吹き込みを行わない他は実施例1に準じて
処理したところ、目的とするトリメチロールプロパンポ
リグリシジルエーテルが291g(収率96.4%)得られた。
因みに、このもののエポキシ当量は190、有機塩素含量
は6.9%、粘度は220cPであった。
比較例2 炭酸ガスの吹き込みを行わない他は実施例2に準じて
反応し、閉環反応後、フェノールフタレインにより赤色
を呈さなくなるまで水洗を繰り返して残存する水酸化ナ
トリウムを除去したが、2回目以降の水洗操作におい
て、油層の乳化が著しく、水層の分離に長時間を要し
た。更に、120℃、3mmHg、2時間脱水・脱溶媒した後、
濾過したところ、目的とするビスフェノールA・エチレ
ンオキサイド6モル付加体のジグリシジルエーテルが56
5g(収率92.7%)得られた。因みに、このもののエポキ
シ当量は364、有機塩素含量は1.8%、粘度は1080cPであ
った。
比較例3 炭酸ガスの吹き込みを行わない他は実施例3に準じて
反応し、閉環反応後、フェノールフタレインにより赤色
を呈さなくなるまで水洗を繰り返して残存する水酸化ナ
トリウムを除去した。更に、120℃、3mmHg、2時間脱水
・脱溶媒した後、濾過したところ、目的とするメチルヘ
キサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステル254g(収
率79.4%)が得られた。因みに、このもののエポキシ当
量は164、有機塩素含量は0.6%、粘度は510cPであっ
た。
比較例4 脱水・脱溶媒後、キョーワード700SNを添加せずに、
そのまま濾過した他は実施例2に準じて処理したとこ
ろ、目的とするビスフェノールA・エチレンオキサイド
6モル付加体のジグリシジルエーテルが603g(収率99.0
%)得られた。因みに、このもののエポキシ当量は36
4、有機塩素含量は1.7%、粘度1100cPであった。尚、当
該グリシジル化合物中のナトリウム含量は、4.3ppmであ
り、塩化ベンジルトリメチルアンモニウムに由来する窒
素含量は27.8ppmであった。
[発明の効果] 本発明に係るグリシジル化合物の製造方法は、閉環反
応後に残存する塩基製化合物を簡便に、かつ確実に不活
性化することにより、最終製品のエポキシ当量や粘度、
残留する塩基性化合物の含量等の品質が著しく改良で
き、しかも収率の向上が可能になる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコール類、フェノール類、カルボン酸
    類、アミン類から選ばれる化合物とエピハロヒドリン類
    及び/又はハロヒドリン類との付加反応により得られる
    ハロヒドリン体を脱ハロゲン化水素剤の存在下に閉環し
    てグリシジル化合物を製造する方法において、閉環反応
    終了後、 (1)当該反応系に対して二酸化炭素を導入して塩基性
    化合物を中和する工程、及び (2)シリカ及びアルミナを主成分とする固体酸を用い
    て当該中和処理物中に残存する塩基性化合物を除去する
    工程、 を含むことを特徴とするグリシジル化合物の製造方法。
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