JP2856834B2 - 蛍光体の製造方法 - Google Patents
蛍光体の製造方法Info
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Description
として用いられる2価のユーロピウム付活ハロリン酸塩
蛍光体の製造方法に関する。
高演色性のために、一般照明用蛍光ランプの主流となっ
てきている。しかしながら、現状の性能で満足している
わけではなく、さらなる高効率化(発光出力の向上)及
びライフ特性の改善(長時間のランプ点灯における発光
出力の維持率の向上)が要求されている。
発光蛍光体は高輝度でかつ長時間のランプ点灯に対して
も安定な特性が求められる。
ては、特公昭46−40604号公報、特公昭48−33159号公報
等に開示されているような一般式(Sr,Ca,Ba)10(P
O4)6(F,Cl,Br)2:Eu2+あるいは本発明者等の提案に
よる特願平1−131501号に示した一般式(Sr,Ca,Ba,M
g)10(PO4)6(F,Cl,Br)2:Eu2+で表わされる2価の
ユーロピウムを付活したハロリン酸塩蛍光体が多く用い
られている。
蛍光体の製造方法は上記各公報等に記載されているよう
に、原料としてSrHPO4,BaHPO4等のリン酸塩、MgO,Eu2O3
等の酸化物、SrCO3,CaCO3等の炭酸塩、およびSrCl2,BaC
l2等のハロゲン化物等を用い、目的とする発光色に応じ
て所定量混合し、還元性雰囲気中で焼成するというもの
である。
2価のユーロピウムを付活したハロリン酸塩蛍光体は、
発光輝度およびライフ特性の面で、まだまだ市場の要求
に対して不満足である。
ユーロピウム付活ハロリン酸塩蛍光体を三波長域発光形
蛍光ランプの青色発光成分として用いた場合、現在の市
場の要求に対して発光出力は未到達であり、また、長時
間の蛍光ランプ点灯中における発光出力の低下が大きい
(維持率が低い)という問題がある。
改善するためには、254nm水銀輝線励起下で高輝度に発
光し、かつ、蛍光ランプ点灯中に輝度劣化の小さい蛍光
体を見出すことが要求される。
たもので、254nm水銀輝線励起下で、高輝度に発光し、
蛍光ランプ点灯中の輝度劣化の小さい青色発光の2価の
ユーロピウム付活ハロリン酸塩蛍光体の製造方法を提供
することを目的とする。
5,0.002≦e≦0.05,XはF,Cl,Brの中から選ばれた少なく
とも一種)で表わされる2価のユーロピウム付活ハロリ
ン酸塩蛍光体の製造方法であって、この蛍光体の原料と
して少なくとも第二リン酸ストロンチウムを用い、この
第二リン酸ストロンチウムの比表面積を3000cm2/g〜600
0cm2/gの範囲に調整することを特徴とする蛍光体の製造
方法である。
して、発光輝度が高く、かつ蛍光ランプ点灯中の輝度劣
化の小さい2価のユーロピウム付活ハロリン酸塩蛍光体
を製造することができる。
参照して詳細に説明する。
ン酸塩蛍光体に関して多数の実験を繰返し行ない検討し
た結果、この蛍光体の原料の1つとして第二リン酸スト
ロンチウムを用いた時に、この第二リン酸ストロンチウ
ムの比表面積が蛍光体の発光輝度及びライフ特性に大き
く関与していることを見出した。これは従来、全く考慮
されていなかった因子である。
塩蛍光体の254nm水銀輝線励起による発光輝度を、その
原料の第二リン酸ストロンチウムの比表面積に対してプ
ロットした図である。この図で、発光輝度は従来例を10
0としたときの相対値で表わした。ここで用いた蛍光体
の組成は(Sr0.60Ca0.25Ba0.07Mg0.03Eu0.05)10(P
O4)6Cl2である。第1図から明らかなように、蛍光体の
発光輝度は、原料の第二リン酸ストロンチウムの比表面
積に依存しており、比表面積の範囲を3000cm2/g以上600
0cm2/g以下の範囲であれば従来例に比例して、発光輝度
は5〜20%向上する。
明した後の発光輝度の劣化率を原料の第二リン酸ストロ
ンチウムの比表面積に対してプロットした図である。
で表わした。第2図から明らかなように蛍光体の発光輝
度の劣化率についても原料の第二リン酸ストロンチウム
の比表面積に依存性があり、その範囲が3000cm2/g以上6
000cm2/g以下であれば、245nm水銀輝線1000時間照射後
の劣化率は従来と比較して20〜50%小さくなった。
光体の組成を限定したのは、Srの組成比aが0.5≦a<
1の範囲外になると、第二リン酸ストロンチウムの比表
面積の効果が明確でなくなるとためと、Euの組成比eが
0.002≦e≦0.05の範囲外では実用的な発光輝度が得ら
れないためである。
g以上6000cm2/g以下の範囲に調整した第二リン酸ストロ
ンチウム(SrHPO4)を用いる。比表面積の調整は第二リ
ン酸ストロンチウムを合成する際の反応溶液の濃度,pH,
温度、あるいは反応時間等の条件を適当に設定すること
で行うことができる。あるいはまた、ボールミル等の機
械的な粉砕によっても可能である。
法(空気透過法)で行なった。ブレーン法による粉体の
比表面積の測定は工業的に最も一般的な方法である。
PO4,BaHPO4等を混合しても差しつかえない。
Eu源として各金属の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化物等を
用いる。またハロゲン源としては上記の金属ハロゲン化
物の他に、ハロゲンのアンモニアム塩(NH4Br,NH4Cl
等)を用いてもよい。
のとき各原料は必ずしも化学量論量でなくともよい。そ
してこの混合物を還元性雰囲気(例えば窒素−水素混合
ガス等)中で800〜1200℃で1〜5時間焼成する。この
焼成物を粉砕した後、純水で十分に洗浄すると、この発
明の製造方法による蛍光体を得ることができる。
る。
ニウムの水溶液をpHを調整しながら添加して、第二リン
酸ストロンチウム(SrHPO4)を作製した。この際、水溶
液の濃度、反応時の温度、熟成時間を制御して、比表面
積を3100,3800,4600,5300,および6000cm2/gに調整し
た。それぞれ SrHPO4 6.00mol CaCO3 2.50mol BaCl2 1.50mol SrCl2 4.00mol MgO 0.25mol Eu2O3 0.025mol の割合で秤量し、十分に混合する。この原料混合物をア
ルミナるつぼに入れて、90%窒素−10%水素混合ガスの
還元性雰囲気中で、1000℃で3時間焼成した。得られた
焼成物を粉砕し、純水で十分に洗浄した後、濾過・乾燥
を行なってこの発明の製造方法による蛍光体を得た。こ
の蛍光体を分析したところ組成式は(Sr0.60Ca0.25Ba
0.12Mg0.025Eu0.005)10(PO4)6Cl2であった。
の254nm水銀輝線励起による発光輝度(従来例を100とし
た時の相対値)及び254nm水銀輝線1000時間照射後の劣
化率を示した。
方法から得られる蛍光体のそれに比較して5〜20%高
い。また、1000時間後の劣化率も従来例が0.17であるの
に対し、本発明による実施例では0.10〜0.15と小さくな
っている。劣化率は従来例の11〜41%改善されたことに
なる。
および6000cm2/gに調整した第二リン酸ストロンチウム
(SrHPO4)を作製した。それぞれ SrHPO4 6.00mol SrCO3 1.00mol BaCO3 1.60mol CuCl2 2.00mol BaCl2 2.00mol Eu2O3 0.025mol の割合で秤量し、十分に混合する。これを実施例−1と
同様に処理すると得られた蛍光体の組成は、(Sr0.70Ca
0.20Ba0.095Eu0.05)10(PO4)6Cl2であった。
の254nm水銀輝線励起による発光輝度及び1000時間照射
後の劣化率を示した。これらの蛍光体の発光輝度は従来
の方法によるものと比較して7〜22%高くなった。また
劣化率は18〜41%改善された。
および6000cm2/gに調整した第二リン酸ストロンチウム
(SrHPO4)を作製した。それぞれ SrHPO4 6.00mol BaCO3 2.50mol CuCl2 1.00mol BaCl2 3.00mol MgO 0.90mol Eu2O3 0.05mol の割合で秤量し、十分に混合する。これを上記実施例−
1と同様に処理すると得られた蛍光体の組成は、(Sr
0.50Ca0.10Ba0.30Mg0.09Eu0.01)10(PO4)6Cl2であっ
た。
体の254nm水銀輝線励起による発光輝度及び1000時間照
射後の劣化率を示した。これらの蛍光体の発光輝度は従
来の方法によるものと比較して3〜18%高くなった。ま
た劣化率は6〜35%改善された。
方法で実施した他の実施例(試料NO.16〜25)の結果、
比較のため従来例の結果を示した。
度が高く、かつ長時間のランプ点灯に対しても劣化の小
さい蛍光体を製造することができる。
トロンチウム(SrHPO4)の比表面積と、蛍光体の254nm
水銀輝線励起による発光輝度との関係を示す図、第2図
は第二リン酸ストロンチウムの比表面積と蛍光体の254n
m水銀輝線1000時間照射後の劣化率との関係を示す図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(SraCabBacMgdEue)10(PO4)6X2 (但し、0.5≦a<1,0≦b<0.5,0≦c<0.5,0≦d<0.
5,0.002≦e≦0.05,XはF,Cl,Brの中から選ばれた少なく
とも一種) で表わされる2価のユーロピウム付活ハロリン酸塩蛍光
体の製造方法であって、この蛍光体の原料として少なく
とも第二リン酸ストロンチウム(SrHPO4)を用い、この
第二リン酸ストロンチウムの比表面積を3000cm2/g〜600
0cm2/gの範囲に調整することを特徴とする蛍光体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10303790A JP2856834B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 蛍光体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10303790A JP2856834B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 蛍光体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH044289A JPH044289A (ja) | 1992-01-08 |
JP2856834B2 true JP2856834B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=14343466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10303790A Expired - Lifetime JP2856834B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 蛍光体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856834B2 (ja) |
-
1990
- 1990-04-20 JP JP10303790A patent/JP2856834B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH044289A (ja) | 1992-01-08 |
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