JP2856660B2 - ニアネットビームブランク用連続鋳造設備の鋳片支持装置 - Google Patents
ニアネットビームブランク用連続鋳造設備の鋳片支持装置Info
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- JP2856660B2 JP2856660B2 JP31096593A JP31096593A JP2856660B2 JP 2856660 B2 JP2856660 B2 JP 2856660B2 JP 31096593 A JP31096593 A JP 31096593A JP 31096593 A JP31096593 A JP 31096593A JP 2856660 B2 JP2856660 B2 JP 2856660B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、H型鋼やI型鋼の圧延
素材として用いられるビームブランクのうち、より最終
製品に近いニアネットビームブランクを連続鋳造する連
続鋳造設備の鋳片支持装置に関する。
素材として用いられるビームブランクのうち、より最終
製品に近いニアネットビームブランクを連続鋳造する連
続鋳造設備の鋳片支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、H型鋼やI型鋼の圧延素材とし
て、通常のブルームビレットの他に、ビームブランクが
ある。このビームブランクは、最終製品形状に近いが、
1本のビームブランクから製造する最終製品の種類を増
やすため、厚肉であるという性質をもっている。これに
対して、圧延設備の観点から圧延パスを減らすという目
的で、フランジの肉厚に対してウェブの肉厚が小さいニ
アネットビームブランクが、たとえば特開平4−210
849号公報などで提案されている。
て、通常のブルームビレットの他に、ビームブランクが
ある。このビームブランクは、最終製品形状に近いが、
1本のビームブランクから製造する最終製品の種類を増
やすため、厚肉であるという性質をもっている。これに
対して、圧延設備の観点から圧延パスを減らすという目
的で、フランジの肉厚に対してウェブの肉厚が小さいニ
アネットビームブランクが、たとえば特開平4−210
849号公報などで提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このニアネ
ットビームブランクでは、最終製品の範囲が狭くなるた
め、多種類のニアネットビームブランクを鋳造すること
になり、そのためにモールドやロールセグメントを頻繁
に交換する必要が生じる。なお、交換せずにロールセグ
メントのサポートロールの位置を変更して鋳片に対応す
る鋳片支持装置も見られるが、構造が極めて複雑になる
ため、ここでは省略する。
ットビームブランクでは、最終製品の範囲が狭くなるた
め、多種類のニアネットビームブランクを鋳造すること
になり、そのためにモールドやロールセグメントを頻繁
に交換する必要が生じる。なお、交換せずにロールセグ
メントのサポートロールの位置を変更して鋳片に対応す
る鋳片支持装置も見られるが、構造が極めて複雑になる
ため、ここでは省略する。
【0004】たとえば従来の連続鋳造設備では、図3に
示すように、モールド1から湾曲状に伸びる鋳造ライン
2に沿って、モールド支持フレームEに設けられたフー
トロール3を介して、複数のサポートロールを有する第
1,第2専用体ロールセグメントF,Gと、複数のサポ
ートロールを有する第3,第4共用体ロールセグメント
H,Iと、ピンチロール4を有する鋳片ガイド部Jが順
に配置されている。
示すように、モールド1から湾曲状に伸びる鋳造ライン
2に沿って、モールド支持フレームEに設けられたフー
トロール3を介して、複数のサポートロールを有する第
1,第2専用体ロールセグメントF,Gと、複数のサポ
ートロールを有する第3,第4共用体ロールセグメント
H,Iと、ピンチロール4を有する鋳片ガイド部Jが順
に配置されている。
【0005】この連続鋳造設備において、鋳片Bの一次
冷却帯では、モールド1内で行なわれて鋳片Bの全外周
面がモールド1により支持され、次の二次冷却帯では、
3つのタイプのサポールロール群により鋳片Bが支持さ
れる。すなわち、図4に示す第1ロール配置タイプXは
8面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対のフ
ランジロールFRと、フランジBFの端面を支持する4
個のチップロールCR1と、ウェブBWを支持する一対
のウェブロールWRとで構成され、モールド支持フレー
ムA(フートロール3を指す)と第1ロールセグメント
Fに配置されている。
冷却帯では、モールド1内で行なわれて鋳片Bの全外周
面がモールド1により支持され、次の二次冷却帯では、
3つのタイプのサポールロール群により鋳片Bが支持さ
れる。すなわち、図4に示す第1ロール配置タイプXは
8面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対のフ
ランジロールFRと、フランジBFの端面を支持する4
個のチップロールCR1と、ウェブBWを支持する一対
のウェブロールWRとで構成され、モールド支持フレー
ムA(フートロール3を指す)と第1ロールセグメント
Fに配置されている。
【0006】また図5に示す第2ロール配置タイプYは
4面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対のフ
ランジロールFRと、ウェブBWを支持する一対のウェ
ブロールWRとで構成され、第2ロールセグメントGに
配置されている。
4面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対のフ
ランジロールFRと、ウェブBWを支持する一対のウェ
ブロールWRとで構成され、第2ロールセグメントGに
配置されている。
【0007】さらに図6に示す第3ロール配置タイプZ
は4面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対の
フランジロールFRと、フランジBFの両端面を支持す
る一対のチップロールCR2とで構成され、第3,第4
ロールセグメントH,Iにそれぞれ配置されている。
は4面支持型で、フランジBFの外面を支持する一対の
フランジロールFRと、フランジBFの両端面を支持す
る一対のチップロールCR2とで構成され、第3,第4
ロールセグメントH,Iにそれぞれ配置されている。
【0008】上記構成における鋳片B(ビームブラン
ク)の寸法替えの場合、主にビームブランクのウェブB
Wの長さおよび肉厚が変更されるため、モールド1およ
びモールド支持フレームEと、ウェブロールWRを有す
る第1,第2ロールセグメントF,G(ここで、ウェブ
BWの凝固点はモールド湯面から6m前後で第2ロール
セグメントGのサポートロール群で支持される鋳造ライ
ン2上にある。)をそれぞれ交換していたため、その交
換作業と位置決め調整作業に長時間を要し、稼動率を低
下させる要因となっていた。
ク)の寸法替えの場合、主にビームブランクのウェブB
Wの長さおよび肉厚が変更されるため、モールド1およ
びモールド支持フレームEと、ウェブロールWRを有す
る第1,第2ロールセグメントF,G(ここで、ウェブ
BWの凝固点はモールド湯面から6m前後で第2ロール
セグメントGのサポートロール群で支持される鋳造ライ
ン2上にある。)をそれぞれ交換していたため、その交
換作業と位置決め調整作業に長時間を要し、稼動率を低
下させる要因となっていた。
【0009】本発明は、上記問題点を解決して、寸法替
えが頻繁に必要とされるニアネットビームブランクの鋳
造であっても、ロールセグメントの交換を迅速に行なえ
て稼動率の低下を防止できるニアネットビームブランク
用連続鋳造設備の鋳片支持装置を提供することを目的と
する。
えが頻繁に必要とされるニアネットビームブランクの鋳
造であっても、ロールセグメントの交換を迅速に行なえ
て稼動率の低下を防止できるニアネットビームブランク
用連続鋳造設備の鋳片支持装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のニアネットビームブランク用連続鋳造設備
の鋳片支持装置は、モールドから湾曲状に鋳片を連続し
て引き抜く鋳造ライン上に、鋳片を支持する複数のロー
ルを備えた複数のロールセグメントを配置し、モールド
とモールド直下の第1ロールセグメントとを交換可能に
構成するとともに、この第1ロールセグメントに、鋳片
のフランジ部外面をそれぞれ支持する一対のフランジロ
ールと、フランジ部の端面をそれぞれ支持する一対のチ
ップロールと、鋳片のウェブをそれぞれ支持する一対の
ウェブロールとからなるサポートロールを装備し、モー
ルド湯面からこの第1ロールセグメントの終端までの距
離を、Vg×(D/2−b)2 /K2 〔但し、Vgは鋳
造速度(m/min )、Dは鋳片のウェブ厚(mm)、bは
調整値(mm)、Kは凝固係数(mm/min1/2)〕で示され
るモールド湯面から鋳片のウエブ凝固点までの距離より
長く設定したものである。
めに本発明のニアネットビームブランク用連続鋳造設備
の鋳片支持装置は、モールドから湾曲状に鋳片を連続し
て引き抜く鋳造ライン上に、鋳片を支持する複数のロー
ルを備えた複数のロールセグメントを配置し、モールド
とモールド直下の第1ロールセグメントとを交換可能に
構成するとともに、この第1ロールセグメントに、鋳片
のフランジ部外面をそれぞれ支持する一対のフランジロ
ールと、フランジ部の端面をそれぞれ支持する一対のチ
ップロールと、鋳片のウェブをそれぞれ支持する一対の
ウェブロールとからなるサポートロールを装備し、モー
ルド湯面からこの第1ロールセグメントの終端までの距
離を、Vg×(D/2−b)2 /K2 〔但し、Vgは鋳
造速度(m/min )、Dは鋳片のウェブ厚(mm)、bは
調整値(mm)、Kは凝固係数(mm/min1/2)〕で示され
るモールド湯面から鋳片のウエブ凝固点までの距離より
長く設定したものである。
【0011】
【作用】上記構成において、要素の鋳片のウェブ厚Dに
対して鋳造速度Vgを所定の値に設定することで、モー
ルド湯面から鋳片のウェブの凝固点までの距離を第1ロ
ールセグメント内の鋳造ライン上に位置設定し、第1ロ
ールセグメントに設けたウェブロールにより鋳片のウェ
ブを案内して凝固させる。このように、主にウェブの長
さおよび肉厚が異なるニアネットビームブランクの全て
の形状のウェブを第1ロールセグメント内で凝固させる
ことにより、寸法の変更時には、モールドとこの第1ロ
ールセグメントの一括交換と位置決め調整だけですみ、
寸法変更時の交換作業に伴う停止時間を大幅に減少させ
て、多品種少量生産となるニアネットビームブランク用
連続鋳造設備の稼動率を向上させることができる。
対して鋳造速度Vgを所定の値に設定することで、モー
ルド湯面から鋳片のウェブの凝固点までの距離を第1ロ
ールセグメント内の鋳造ライン上に位置設定し、第1ロ
ールセグメントに設けたウェブロールにより鋳片のウェ
ブを案内して凝固させる。このように、主にウェブの長
さおよび肉厚が異なるニアネットビームブランクの全て
の形状のウェブを第1ロールセグメント内で凝固させる
ことにより、寸法の変更時には、モールドとこの第1ロ
ールセグメントの一括交換と位置決め調整だけですみ、
寸法変更時の交換作業に伴う停止時間を大幅に減少させ
て、多品種少量生産となるニアネットビームブランク用
連続鋳造設備の稼動率を向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る連続鋳造設備の一実施例
を図1,図2に基づいて説明する。なお、従来と同一の
部材は同一符号を付し、説明は省略する。
を図1,図2に基づいて説明する。なお、従来と同一の
部材は同一符号を付し、説明は省略する。
【0013】図1および図2に示すように、図4に示す
8面支持型の第1ロール配置タイプXは、モールド支持
フレームE(フートロール3を指す)と第1専用ロール
セグメントF′の上部に設けられている。また図5に示
す4面支持型の第2ロール配置タイプYは、第1専用ロ
ールセグメントF′の中間部から下部にわたって設けら
れている。さらに図6に示す4面支持型の第3ロール配
置タイプZは、第2〜第4共用ロールセグメントG′〜
Fにそれぞれ設けられている。そして、モールド支持フ
レームEに設けられたモールド1およびフートロール3
と、第1ロールセグメントF′が形状専用に構成され
て、ビームブランクの変更時に交換され、また従来形状
変更時に交換されていた第2ロールセグメントG′が形
状共用に構成されている。
8面支持型の第1ロール配置タイプXは、モールド支持
フレームE(フートロール3を指す)と第1専用ロール
セグメントF′の上部に設けられている。また図5に示
す4面支持型の第2ロール配置タイプYは、第1専用ロ
ールセグメントF′の中間部から下部にわたって設けら
れている。さらに図6に示す4面支持型の第3ロール配
置タイプZは、第2〜第4共用ロールセグメントG′〜
Fにそれぞれ設けられている。そして、モールド支持フ
レームEに設けられたモールド1およびフートロール3
と、第1ロールセグメントF′が形状専用に構成され
て、ビームブランクの変更時に交換され、また従来形状
変更時に交換されていた第2ロールセグメントG′が形
状共用に構成されている。
【0014】そして、この連続鋳造設備では、鋳片Bの
ウエブBWの長さおよび肉厚に対応して鋳造速度を、ウ
ェブBWの凝固点Tが第1専用ロールセグメントF′内
の鋳造ライン2上に位置するように設定される。
ウエブBWの長さおよび肉厚に対応して鋳造速度を、ウ
ェブBWの凝固点Tが第1専用ロールセグメントF′内
の鋳造ライン2上に位置するように設定される。
【0015】すなわち、連続鋳造におけるビームブラン
クのウェブBWの凝固完了点Tは、 D′=K×t1/2 +b… → t=(D/2−b)2 /K2 … ここで、D′:凝固シェル厚(mm)=2×D K:凝固係数(溶鋼は27.5mm/min1/2) b:調整値(溶鋼は−4.8 mm) t:時間( min) 但し、t=L/Vg → L=Vg×t… ここで、L:モールド湯面から凝固点までの距離 Vg:鋳造速度(m/min ) したがって、式を式に代入すると、 L=Vg×(D/2−b)2 /K2 … (式は「ビームブランク鋳片の連続鋳造」西山記念講
座67/70回、川崎製鉄株式会社発表による)式によ
り、同一鋳造量を確保したビームブランクの連続鋳造に
おけるウェブBWの肉厚Dおよび鋳造速度Vgと、モー
ルド湯面から凝固点Tまでの距離Lの関係を表1に示
す。
クのウェブBWの凝固完了点Tは、 D′=K×t1/2 +b… → t=(D/2−b)2 /K2 … ここで、D′:凝固シェル厚(mm)=2×D K:凝固係数(溶鋼は27.5mm/min1/2) b:調整値(溶鋼は−4.8 mm) t:時間( min) 但し、t=L/Vg → L=Vg×t… ここで、L:モールド湯面から凝固点までの距離 Vg:鋳造速度(m/min ) したがって、式を式に代入すると、 L=Vg×(D/2−b)2 /K2 … (式は「ビームブランク鋳片の連続鋳造」西山記念講
座67/70回、川崎製鉄株式会社発表による)式によ
り、同一鋳造量を確保したビームブランクの連続鋳造に
おけるウェブBWの肉厚Dおよび鋳造速度Vgと、モー
ルド湯面から凝固点Tまでの距離Lの関係を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】表1によれば、同一鋳造量を確保した場
合、ウェブBWの肉厚Dが減少すると、モールド湯面か
らウェブ凝固点までの距離Lが減少することがわかる。
したがって、各ケース2〜6のウェブ凝固点までの距離
Lを、第1ロールセグメントC′の終端距離たとえば3.
00m以内に収めるように、鋳造速度Vgを設定すること
により、形状変更時に交換を要するロールセグメント
は、第1専用ロールセグメントC′だけでよいことが判
明した。
合、ウェブBWの肉厚Dが減少すると、モールド湯面か
らウェブ凝固点までの距離Lが減少することがわかる。
したがって、各ケース2〜6のウェブ凝固点までの距離
Lを、第1ロールセグメントC′の終端距離たとえば3.
00m以内に収めるように、鋳造速度Vgを設定すること
により、形状変更時に交換を要するロールセグメント
は、第1専用ロールセグメントC′だけでよいことが判
明した。
【0018】そこで、モールド湯面からウェブ凝固点ま
での距離Lを3mと一定にすることにより、変動する鋳
造速度Vgと鋳造量を表2で比較した。ここでは、鋳片
Bの基本寸法を、ウェブBWの肉厚Dに対応して同一比
率で減少させている。
での距離Lを3mと一定にすることにより、変動する鋳
造速度Vgと鋳造量を表2で比較した。ここでは、鋳片
Bの基本寸法を、ウェブBWの肉厚Dに対応して同一比
率で減少させている。
【0019】そして、鋳造量比1では、通常のビームブ
ランク(肉厚D=120 mm)がモールド湯面からウェブ凝
固点までの距離L=3.00mとなる鋳造速度Vg=0.54m
/min とし、この時の鋳造量と各ニアネットビームブラ
ンク(ケース2〜7)の鋳造量とを比較した。
ランク(肉厚D=120 mm)がモールド湯面からウェブ凝
固点までの距離L=3.00mとなる鋳造速度Vg=0.54m
/min とし、この時の鋳造量と各ニアネットビームブラ
ンク(ケース2〜7)の鋳造量とを比較した。
【0020】また、鋳造量比2では、従来のビームブラ
ンク(肉厚D=120 mm)が従来の鋳造速度Vg=1.00m
/min (湯面からウェブ凝固点までの距離L=6.00m)
として鋳造される従来の鋳造量と、各ニアネットビーム
ブランク(ケース2〜7)の鋳造量とそれぞれ比較し
た。
ンク(肉厚D=120 mm)が従来の鋳造速度Vg=1.00m
/min (湯面からウェブ凝固点までの距離L=6.00m)
として鋳造される従来の鋳造量と、各ニアネットビーム
ブランク(ケース2〜7)の鋳造量とそれぞれ比較し
た。
【0021】
【表2】
【0022】表2の鋳造量比1によれば、従来のビーム
ブランク(肉厚D=120 mm)の凝固点Tを、第1ロール
セグメントF内に設定して鋳造した場合と比較して、ニ
アネットビームブランク(ケース2〜7)の場合には全
て鋳造量が増加し、凝固点Tを第1ロールセグメントF
内に設定した場合には、ウェブBWの肉厚Dが薄いニア
ネットビームブランクにより効率の良い鋳造が可能なこ
とがわかる。
ブランク(肉厚D=120 mm)の凝固点Tを、第1ロール
セグメントF内に設定して鋳造した場合と比較して、ニ
アネットビームブランク(ケース2〜7)の場合には全
て鋳造量が増加し、凝固点Tを第1ロールセグメントF
内に設定した場合には、ウェブBWの肉厚Dが薄いニア
ネットビームブランクにより効率の良い鋳造が可能なこ
とがわかる。
【0023】また表2の鋳造量比2によれば、従来のビ
ームブランク(肉厚D=120 mm)の通常の鋳造速度1.
00m/min で鋳造した場合(凝固点Tが第2ロールセ
グメントG内にある。)に比較して、鋳造量は低下する
が、ウェブBWの肉厚Dの薄いニアネットビームブラン
クほど減少比率は小さい。さらにこの場合は、ウェブB
Wの肉厚Dを減少させて比率と同一比率で他の基準寸法
も減少させた場合であるので、ウェブBWの肉厚Dのみ
を減少させたニアネットビームブランクでは、この値よ
り鋳造量が増大して、鋳造量比がこの表の数値のごとく
減少することもない。
ームブランク(肉厚D=120 mm)の通常の鋳造速度1.
00m/min で鋳造した場合(凝固点Tが第2ロールセ
グメントG内にある。)に比較して、鋳造量は低下する
が、ウェブBWの肉厚Dの薄いニアネットビームブラン
クほど減少比率は小さい。さらにこの場合は、ウェブB
Wの肉厚Dを減少させて比率と同一比率で他の基準寸法
も減少させた場合であるので、ウェブBWの肉厚Dのみ
を減少させたニアネットビームブランクでは、この値よ
り鋳造量が増大して、鋳造量比がこの表の数値のごとく
減少することもない。
【0024】上記のような条件と、モールド1およびモ
ールド支持フレームFと、第1ロールセグメントFおよ
び第2ロールセグメントGを含めて行なう従来の交換作
業時間に約2時間を必要とするのに対して、本発明の実
施例のように第2ロールセグメントGの交換調整が無く
なると、その交換作業時間を1時間程度と半減すること
ができて稼動率を大幅に向上させるという効果とを考え
合わせると、少量多品種生産となって鋼種変更に伴い形
状の変更が増加すると推測できる分、極めて有効な連続
鋳造設備の鋳片支持装置を提供することができる。
ールド支持フレームFと、第1ロールセグメントFおよ
び第2ロールセグメントGを含めて行なう従来の交換作
業時間に約2時間を必要とするのに対して、本発明の実
施例のように第2ロールセグメントGの交換調整が無く
なると、その交換作業時間を1時間程度と半減すること
ができて稼動率を大幅に向上させるという効果とを考え
合わせると、少量多品種生産となって鋼種変更に伴い形
状の変更が増加すると推測できる分、極めて有効な連続
鋳造設備の鋳片支持装置を提供することができる。
【0025】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明によれば、要
素の鋳片のウェブ厚Dに対して鋳造速度Vgを所定の値
に設定することで、モールド湯面から鋳片のウェブの凝
固点までの距離を第1ロールセグメント内の鋳造ライン
上に位置設定し、第1ロールセグメントに設けたウェブ
ロールにより鋳片のウェブを案内して凝固させる。この
時、ウェブの肉厚が小さいほど大きい鋳造量を確保する
ことができる。このように、主にウェブの肉厚が異なる
ニアネットビームブランクの全ての鋼種のウェブを第1
ロールセグメント内で凝固させることにより、寸法の変
更時には、モールドとこの第1ロールセグメントの一括
交換と位置決め調整だけですみ、寸法変更時の交換作業
に伴う停止時間を大幅に減少させて、多品種少量生産と
なるニアネットビームブランク用連続鋳造設備の稼動率
を向上させることができる。
素の鋳片のウェブ厚Dに対して鋳造速度Vgを所定の値
に設定することで、モールド湯面から鋳片のウェブの凝
固点までの距離を第1ロールセグメント内の鋳造ライン
上に位置設定し、第1ロールセグメントに設けたウェブ
ロールにより鋳片のウェブを案内して凝固させる。この
時、ウェブの肉厚が小さいほど大きい鋳造量を確保する
ことができる。このように、主にウェブの肉厚が異なる
ニアネットビームブランクの全ての鋼種のウェブを第1
ロールセグメント内で凝固させることにより、寸法の変
更時には、モールドとこの第1ロールセグメントの一括
交換と位置決め調整だけですみ、寸法変更時の交換作業
に伴う停止時間を大幅に減少させて、多品種少量生産と
なるニアネットビームブランク用連続鋳造設備の稼動率
を向上させることができる。
【図1】本発明に係る連続鋳造設備の鋳片支持装置の一
実施例を示した構成図である。
実施例を示した構成図である。
【図2】同鋳片支持装置の上流側ロールセグメントのサ
ポートロールの配置を示す拡大構成図である。
ポートロールの配置を示す拡大構成図である。
【図3】従来の連続鋳造装置の鋳片支持装置を示す構成
図である。
図である。
【図4】鋳片支持装置のサポートロールの配置の第1ロ
ール配置タイプを示す平面図である。
ール配置タイプを示す平面図である。
【図5】鋳片支持装置のサポートロールの配置の第2ロ
ール配置タイプを示す平面図である。
ール配置タイプを示す平面図である。
【図6】鋳片支持装置のサポートロールの配置の第3ロ
ール配置タイプを示す平面図である。
ール配置タイプを示す平面図である。
1 モールド 2 鋳造ライン X 第1ロール配置タイプ E モールド支持フレーム F′ 第1専用ロールセグメント G′ 第2共用ロールセグメント H 第3共用ロールセグメント I 第4共用ロールセグメント J 鋳片ガイド部 B 鋳片 BF フランジ BW ウェブ FR フランジロール CR1 チップロール WR ウェブロール
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/128 B22D 11/00
Claims (1)
- 【請求項1】 モールドから湾曲状に鋳片を連続して引
き抜く鋳造ライン上に、鋳片を支持する複数のロールを
備えた複数のロールセグメントを配置し、モールドとモ
ールド直下の第1ロールセグメントとを交換可能に構成
するとともに、この第1ロールセグメントに、鋳片のフ
ランジ部外面をそれぞれ支持する一対のフランジロール
と、フランジ部の端面をそれぞれ支持する一対のチップ
ロールと、鋳片のウェブをそれぞれ支持する一対のウェ
ブロールとからなるサポートロールを装備し、モールド
湯面からこの第1ロールセグメントの終端までの距離
を、 Vg×(D/2−b)2 /K2 〔但し、Vgは鋳造速度
(m/min )、Dは鋳片のウェブ厚(mm)、bは調整値
(mm)、Kは凝固係数(mm/min1/2)〕で示されるモー
ルド湯面から鋳片のウエブ凝固点までの距離より長く設
定したことを特徴とするニアネットビームブランク用連
続鋳造設備の鋳片支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31096593A JP2856660B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | ニアネットビームブランク用連続鋳造設備の鋳片支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31096593A JP2856660B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | ニアネットビームブランク用連続鋳造設備の鋳片支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07164122A JPH07164122A (ja) | 1995-06-27 |
JP2856660B2 true JP2856660B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=18011540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31096593A Expired - Fee Related JP2856660B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | ニアネットビームブランク用連続鋳造設備の鋳片支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856660B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002011923A1 (de) * | 2000-08-10 | 2002-02-14 | Sms Demag Aktiengesellschaft | Verfahren und strangführung zum stützen, führen und kühlen von giesssträngen aus stahl, insbesondere von vorprofilen für träger |
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