JPH1177247A - 形鋼用ビームブランクの製造方法 - Google Patents

形鋼用ビームブランクの製造方法

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JPH1177247A
JPH1177247A JP24652397A JP24652397A JPH1177247A JP H1177247 A JPH1177247 A JP H1177247A JP 24652397 A JP24652397 A JP 24652397A JP 24652397 A JP24652397 A JP 24652397A JP H1177247 A JPH1177247 A JP H1177247A
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Motohisa Yoshida
素久 吉田
Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Shosei Kamata
正誠 鎌田
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Nippon Kokan Ltd
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/1206Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for plastic shaping of strands

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造ラインにおいてフランジ幅とウェブ
高さの異なる種々のビームブランクの製造を可能とする
ビームブランクの製造方法を得ること。 【解決手段】 連続鋳造ライン内に鍛造機4を設置し、
内部が未凝固状態の鋳片3を四方から圧下してビームブ
ランクに形成する際に、前記内部が未凝固状態の鋳片3
の外周長が、形成されるビームブランクの外周長とほぼ
等しい長さのものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばH形鋼の圧延
用素材となるビームブランクを連続鋳造ラインで製造す
る技術に関し、特に寸法の異なる形鋼用ビームブランク
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9および図10は従来の代表的なH形
鋼の製造プロセスを示す工程図で、ある。図9に示す製
造プロセスは、連続鋳造においてほぼH形状のビームブ
ランク(以下CC−BBと言う)を製造し、これを素材とし
て以降の造形圧延工程、更にユニバーサル圧延工程を経
るH形鋼の製造方法である。斯かる製造方法において
は、圧延素材の断面がほぼH形状のビームブランクを用
いることから、効率的な造形圧延が可能である。しかし
ながら、CC−BBのサイズ変更に関しては、鋳造鋳型につ
いては言うにおよばず、その他の付帯設備の組み替えを
必要とする場合があり、非効率的で時間とコストがかか
るといった問題があるため、従来1サイズのCC−BBから
種々のサイズのH形鋼を製造してきた。その為、造形圧
延工程以降でのサイズ変更には、無理なサイズ変更から
くる寸法精度の低下、また大幅なサイズの拡大は素材鋼
片の単重低下をもたらし、圧延能率が低下するといった
問題が生じていた。
【0003】また、図10に示す製造プロセスは、矩型
断面に連続鋳造したスラブを素材とし、造形圧延工程、
更にユニバーサル圧延工程を経るH形鋼のを製造方法で
ある。この製造方法においては、造形圧延工程において
矩形スラブを立ててH形状にする造形を行ってフランジ
部を形成し、更に孔型圧延によりほぼH形状にする圧延
方法をとっている。斯かる圧延方法で特に広幅スラブを
用いて大物H形鋼を製造する場合には、フランジ部成形
時にウェブ部の座屈変形が発生しやすく寸法精度の悪化
を招きやすいこと、またフランジ部成形のために多くの
圧延パスが必要であることから圧延能率の低下、更には
クロップロスの増大といった問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた代表的な
従来法の問題を改善すべく、例えば特開昭60−122
57号公報には、図11に示すように、CC−BB用鋳造鋳
型に鋳造断面形状を調整可能なものとし、ウェブ高さを
変更するビームブランクの製造方法が記載されている。
このようなビームブランクの製造方法においては、ウェ
ブ高さを変更したとき、フランジ部の厚さは変更される
が幅は変更できず、次の造形圧延工程でフランジ幅の変
更のための造形圧延パスが必要となること、更に鋳型の
ウェブ高さを大幅に拡大した場合フランジ部の成形は極
めて困難になることなどから、CC−BBを素材とした製造
方法の長所である造形圧延の効率性が低下する難点があ
った。
【0005】また、特開平3−35802号公報には、
図12に示すように、矩型スラブの形状変更を連続鋳造
の最終段、つまり凝固が完了した時点で横側から圧下す
ることを提案している。さらに図13に示すように、鋳
造鋳型形状を変更することにより所望のスラブ端面形状
が得られるビームブランクの製造方法が特開昭62−2
27502号公報等で開示されているが、これらの方法
では次工程の造形圧延でのパス回数が2〜3パス低減さ
れるにすぎず、かつ必要とする複数台の圧延機は、完全
に凝固した鋳片を加工することから高い加工負荷に耐え
られる堅固なものとしなければならず、多大な設備投資
が不可欠となる等の問題点があった。
【0006】また、特開平8−281301号公報に
は、連続鋳造されたブルームを連続鋳造ラインに設置し
たユニバーサル圧延機でビームブランクを製造する際
に、未凝固率を調整することによりビームブランクのフ
ランジ幅が調整可能であることを開示しているが、未凝
固率を調整するために冷却設備または加熱設備を設ける
あるいは鋳造速度を調整する必要があることから、大き
な設備投資効率もしくは生産能率の低下を招くこととな
る等の問題点があった。また、特開昭63−16833
号公報に開示された技術は、未凝固鋳片の圧下機構に鍛
造を採用するものであるが、例えばH形鋼のようにフラ
ンジ幅だけでなくウェブ高さの種類も豊富な形鋼につい
ては、広範な製品サイズに十分対応するのは困難である
等の問題点があった。
【0007】上記の如く、多種多様なサイズを有する形
鋼製品の製造において、効率的製造を疎外してきた最大
の要因は、製品サイズに対応した最適な種々のサイズの
ビームブランクを自在に作り分けることができなかった
ことにある。本発明は、上述した課題を解決し、連続鋳
造ラインにおいてフランジ幅とウェブ高さの異なる種々
のビームブランクの製造を可能とするビームブランクの
製造方法を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明
は、連続鋳造ライン内に鍛造装置を設置し、内部が未凝
固状態の鋳片を四方から圧下してビームブランクに形成
する際に、鋳造鋳型の断面寸法を調整して鋳片の断面寸
法を変更し、所望寸法のフランジ幅およびウエブ高さを
有するビームブランクの製造方法である。
【0009】第2の発明は、連続鋳造ライン内に鍛造装
置を設置し、内部が未凝固状態の鋳片を四方から圧下し
てビームブランクに形成する際に、鍛造装置の対向する
少なくとも1対の圧下型の幅を調整可能に構成し、圧下
幅を変更することによって所望寸法のフランジ幅とウェ
ブ高さを有するビームブランクの製造方法である。
【0010】第3の発明は、連続鋳造ライン内に鍛造装
置を設置し、内部が未凝固状態の鋳片を四方から圧下し
てビームブランクに形成する際に、内部が未凝固状態の
鋳片の外周長が、四方から圧下して形成されるビームブ
ランクの外周長とほぼ等しい長さとするビームブランク
の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1を示すビー
ムブランクの加工状態の説明図である。図において、3
は鋳片で、内部に未凝固の溶鋼が残存しているものであ
る。4は鋳造ラインに設置された鍛造装置で、前記鋳片
3の四方から圧下するための上下に対向する垂直方向圧
下型5および左右に対向する水平方向圧下型6を備えて
いる。前記鍛造装置4に備えられた垂直方向圧下型5
は、鋳片3の上下面の両側部には圧下を加えず、中間部
の範囲に上下方向から所定の厚さになるまで圧下を加え
るようにしている。前記垂直方向圧下型5の圧下幅は、
ウエブ高さが所望の内法寸法を有するビームブランクに
なるものである。また、前記水平方向圧下型6は、所望
のウエブ外法高さが得られる間隔になるまで、鋳片3を
両側から水平方向に圧下する。このような水平方向圧下
型6は、圧下された鋳片3のフランジ幅よりも広いもの
を使用する。
【0012】上記のように構成された実施の形態1によ
るビームブランクの製造方法においては、図2に示すよ
うに、タンディッシュ1から注湯された溶融金属は、断
面寸法が変更可能な鋳造鋳型2により冷却され、鋳造鋳
型2に接触する外面より凝固殻が形成される。次にこの
内部が未凝固状態の鋳片3は鍛造装置4に導かれ、垂直
方向圧下型5によりウェブに相当する部分が圧下され、
水平方向圧下型6によりフランジに相当する部分が圧下
され、形鋼用ビームブランクが形成される。鋳片3は内
部が未凝固であることから、垂直方向圧下型5,および
水平方向圧下型6によって大きな圧下が加えられても内
部の溶融金属が凝固過程の上流側に押戻されるため、容
易に大幅な形状変更が可能であり、且つこの形状を大幅
に変更する成形に要する加工力は、鋳片3の外殻である
凝固殻を曲げ成形する程度の小さなものである。さらに
鍛造加工によれば、圧延加工時の噛込み限界などの制約
を受けることなく素材に容易に大変形を与えられるこ
と、垂直方向圧下型5,および水平方向圧下型6と素材
との接触状態を独立に制御可能であることから変形の自
由度が高くなること、鍛造装置は一般的に設備投資額が
少なくてすみ、省スペース化も実現できる等種々のメリ
ットが得られる。
【0013】前記鋳片3は鍛造装置4で圧下して、ビー
ムブランクに成形するときに、目標とする形状のビーム
ブランクの周長と鋳片3の周長がほぼ等しくなるように
前記鋳造鋳型2の寸法を調整する。これは、内部が未凝
固状態の鋳片3に圧下を加えた場合の変形は外層の凝固
殻の曲げ変形が主体となるため、成形の前後で外周長の
変化は極わずかであるいう新たな知見に基づいている。
この特徴によって、鋳片3に無理な変形を与えることな
く安定に、目標とする形状・寸法のビームブランクが製
造できる。また、鋳片3の加工機構に鍛造加工を採用し
ているので、圧延加工時の噛込み限界のような加工限界
に関係なく、未凝固鋳片に大変形を加えることが可能と
なるのに加え、垂直方向と水平方向の圧下量が大きく異
なる場合でも安定に加工を加えられる。そして、鋳片3
の断面寸法を変化させることにより多種多様な断面形状
のビームブランクが製造可能となる。すなわち、未凝固
状態の鋳片に圧下を加えた場合の変形は外層の凝固殻の
曲げ変形が主体となる。このため1つの寸法の鋳片から
得られるビームブランクの寸法は凝固層長さによって制
限を受けることとなる。そこで鋳片の断面寸法を目標と
するビームブランクの形状・寸法に最適なものとするこ
とにより多種多様な断面形状あるいは断面積のビームブ
ランクが製造可能となる。
【0014】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2を示すビームブランクの加工状態の説明図である。鍛
造装置4の垂直方向圧下型5,および水平方向圧下型6
によって四方から圧下される鋳片3は、その幅を変更す
ることによってフランジ幅を変更することができる。図
3(a)および図3(b)に示すように、鍛造装置の垂
直方向圧下型5および水平方向圧下型6の型幅および圧
下後隙は同一であることから、それぞれ得られるビーム
ブランクのウェブ厚、ウェブ高さおよびフランジ厚は同
じとなるが、厚さは等しいが幅の異なる2種類の鋳片を
用いていることから、図3(b)の幅の広い鋳片3では
水平方向圧下型6の圧下量が図3(a)のそれよりも大
きくなり、鋳片3の圧下後のビームブランクのフランジ
幅が広くなる。垂直方向圧下型5の圧下量が大きい場合
であっても本発明は鍛造加工に依っているため、圧延加
工のような噛込み不良の問題は発生せず、フランジ幅が
広範囲に異なるビームブランクを製造することが出来
る。
【0015】実施の形態3.図4は本発明の実施の形態
3を示すビームブランクの加工状態の説明図である。前
記実施の形態2においては、異なる幅の鋳片3からウェ
ブ厚、ウェブ高さおよびフランジ厚は同一となるが、フ
ランジ幅が異なるビームブランクを製造するようにして
いる。この実施の形態3では、フランジ幅が等しく、ウ
ェブ高さが異なるビームブランクを製造する。鍛造装置
4の垂直方向圧下型5の型幅と、水平方向圧下型6の圧
下後隙を目標とするビームブランクのウェブ外法高さに
整合させている。ウエブ高さの低いビームブランクは、
図4(a)に示すように幅の狭い鋳片3を、幅の狭い垂
直方向圧下型5により製造することができる。ウエブ高
さの高いビームブランクは、図4(b)に示すように幅
の広い鋳片3を、幅の広い垂直圧下型5により製造する
ことができる。すなわち、フランジ幅が等しく、図4
(b)では垂直方向圧下型5の型幅が図4(a)より広
くなっている分、ウェブ高さ(内法寸法)が大きいビー
ムブランクが得られる。
【0016】ここで、水平方向圧下型6の圧下設定を圧
下量が図4(a)と図4(b)で等しくなるように行え
ば、それぞれ得られるビームブランクのフランジ幅が等
しくなり、結果としてフランジ幅が等しくウェブ高さが
大きいビームブランクを製造することができる。前述し
たビームブランクのフランジ幅を変更する方法と組み合
わせることにより、フランジ幅とウェブ高さの異なるビ
ームブランクを自在に製造することが可能となる。
【0017】実施の形態4.図5は本発明の実施の形態
4を示す説明図である。この実施の形態4においては、
垂直方向圧下型5を幅方向に分割して型幅lから任意の
型幅Lに可変として、ビームブランクのウェブ高さを変
更するものである。この際、垂直方向圧下型5によって
鋳片3に加えられる加工は、垂直方向圧下型5の肩部に
よる凝固殻の曲げ変形が主体であり、当該圧下型の水平
部は凝固殻を支持する程度でよい。したがって図5に示
すような型幅が可変な垂直方向圧下型5を採用しても、
垂直方向圧下型5の分割部が未凝固鋳片の圧下機能にな
んら支障を与えることなく、垂直方向圧下型5の交換に
要する時間および圧下型数の削減、圧下型交換機構の省
略が図れ、圧下型の交換を行う場合よりも効率的に種々
の形状、異なる寸法のビームブランクが製造できること
に加えて、ビームブランクの製造能率向上と製造コスト
削減も達成される。
【0018】図6(a)に示すように垂直方向圧下型5
は分割したものを密着させれば、ウエブ高さの小さなビ
ームブランクが得られる。また、図6(b)に示すよう
に図6(a)の場合より幅広の鋳片3を用いて、所定幅
に垂直方向圧下型5に広げるとともに、水平方向圧下型
6の間隔を広げることにより、図6(a)に対してフラ
ンジ幅が同じでウエブ高さの大きいビームブランクが得
られる。図6(c)に示すように図6(b)と同じウエ
ブ高さでフランジ幅の大きいビームブランクが製造でき
る。以上のように型幅が可変な垂直方向圧下型5を使用
することによって、圧下型を交換することなく任意のフ
ランジ幅およびウエブ高さのビームブランクを得ること
ができる。
【0019】実施の形態5.本発明では、鋳片3に大き
な加工量を与えることが可能であることから鋳造鋳型の
形状は矩型スラブ形状に限定されるものではなく、図7
(a)〜(c)に示すような鋳型断面寸法が調整可能な
任意の鋳型形状にも当然適用可能である。このような鋳
型断面寸法は、以下の手順によって決定できる。先ず、
目標とする形鋼製品に適したビームブランクの寸法を決
定し、その外周長LBを計算する。次に、これに温度補正
を加えた製造時の外周長 LBUを求め、鍛造装置入側の未
凝固鋳片の外周長LCを LBU≒LCとするように鋳型断面寸
法つまり鋳型内面周長LMを設定することによりビームブ
ランクを製造するものである。鋳型内面周長LMと鍛造装
置入側における未凝固鋳片の外周長LCがLC≒LMの場合、
ビームブランクの外周長 LBU≒LMと設定することによ
り、所望のビームブランクをより効率的かつ正確な寸法
で得ることができる。また、本発明では、未凝固鋳片に
大きな加工量を与えることが可能であることから鋳造鋳
型の形状は矩形スラブ形状に限定されるものではなく、
図7に示すような鋳型断面寸法が調整可能な任意の鋳型
形状にも適用化のである。
【0020】なお、上述の各実施の形態においては、垂
直方向圧下型と水平方向圧下型の圧下型間隙を調整する
ことにより、ビームブランクのウェブ厚み及びフランジ
厚みにあっても大幅に変更可能であることと、本発明を
鋳造途中に適用した場合、鋳造鋳型の断面寸法の変更と
鍛造装置の圧下型間隙設定、垂直方向圧下型の圧下型幅
の設定を同期させれば、連続的に異なる寸法のビームブ
ランクが製造できる。
【0021】
【実施例】
実施例1.連続鋳造ライン内に鍛造装置を設置し、内部
が未凝固状態の鋳片を四方から圧下してビームブランク
に形成する際に、断面寸法を変更可能な鋳造鋳型を用
い、鍛造装置の垂直方向圧下型及び水平方向圧下型の形
状、寸法が図8に示すものを使用し、H形鋼用ビームブ
ランクを製造した。なお、本実施例では垂直方向圧下型
に分割方式による型幅可変圧下型を用いた。表1にそれ
ぞれの製造条件毎に垂直方向圧下型の型幅および圧下後
隙、未凝固鋳片の寸法と目標としたビームブランクの種
別を示す。未凝固鋳片の断面寸法の変更は、鋳片厚みを
300mm一定とし、鋳型幅を変更して鋳片幅を変更する
することによって行った。ここで鋳片の各寸法は、後述
するビームブランクの寸法測定値と整合性を保つために
温度補正計算を行った後の冷間換算値で示してある。表
2は、表1に示した各製造条件毎に得たビームブランク
寸法を冷間で測定した結果である。
【0022】ビームブランクのフランジ幅の変更につい
ては、表1中の条件1および条件2に示したように、圧
下条件を同じとし、幅の異なる鋳片を用いてウェブ高さ
が同じでフランジ幅が100mm異なるビームブランクを
目標としてビームブランクの製造を行った。表2よりビ
ームブランクAを基準として、ビームブランクBとの比
較では未凝固鋳片の幅変更により、ウェブ高さが同じで
フランジ幅が約100mm異なるほぼ目標通りのビームブ
ランクを製造できたことから、本発明によれば目標とす
るビームブランクのフランジ幅変更が可能であった。ま
た、表1中の条件1および条件3で、同一寸法の鋳片を
用いて垂直方向圧下型の型幅を変更し、フランジ幅が同
じでウェブ高さが150mm異なるビームブランクを目標
としてビームブランクの製造を行った。表2よりビーム
ブランクAを基準として、ビームブランクCとの比較で
は未凝固鋳片の幅変更と垂直方向圧下型の型幅変更によ
ってほぼ同じフランジ幅でウェブ高さが約143mm異な
るビームブランクが製造できたことから、本発明によれ
ば目標とするビームブランクのウェブ高さ変更が可能で
あった。
【0023】表1中の条件1と条件4との比較では、鋳
片寸法と垂直方向圧下型の型幅をいずれも変更した。目
標とする形状・寸法のビームブランクはビームブランク
Aに対してフランジ幅で100mm、ウェブ高さで150
mm大型のもので、断面の冷間での外周長約2660mmに
対して必要とされる寸法の鋳片を鋳造し、条件1と比較
して垂直方向圧下型の型幅と水平方向圧下型の圧下後隙
をそれぞれ150mm拡げた条件4の鍛造を行ってビーム
ブランクを製造した。製造したビームブランクDの寸法
は表2の通りであり、フランジ幅、ウェブ高さともほぼ
目標通りの寸法が得られたことから、本発明の目標とす
る寸法・形状のビームブランクの断面の外周長とほぼ同
じ外周長の断面を有する鋳片を鋳造し、鍛造する方法に
依れば、フランジ幅、ウェブ幅が大きく異なるビームブ
ランクを製造する際でも目標通りの寸法のビームブラン
クを製造できることが確認された。以上の結果が示すよ
うに、何れの条件に於いてもほぼ目標とした形状のビー
ムブランクが製造できたことから本発明の妥当性が裏付
けられ、さらに凝固殻の破壊も起きなかったことから本
発明の安定性も確認された
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、多岐にわ
たる種類、寸法の形鋼製品に対応した所望の任意寸法の
ビームブランクを効率的、高精度かつ安定に作りわけら
れ、形鋼製品の製造能率、寸法精度および歩留まりの飛
躍的向上と共に、圧延工程の負荷低減によって製造エネ
ルギーの削減が達成された。付帯効果として、従来不可
欠であった造形圧延工程の省略による圧延プロセスの大
幅な短縮化をも実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示すビームブランクの
加工状態の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示すビームブランクの
製造方法の実証装置の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2を示すビームブランクの
加工状態の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3を示すビームブランクの
加工状態の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態4を示す垂直方向圧下型の
説明図である。
【図6】本発明の実施の形態4を示すビームブランクの
加工状態の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態5を示す鋳型形状の説明図
である。
【図8】本発明のビームブランクの製造方法による鍛造
装置の圧下型の1例を示す説明図である。
【図9】従来のH形鋼の代表的な製造プロセスを示す模
式図である。
【図10】従来のH形鋼の代表的な製造プロセスの他の
例を示す模式図である。
【図11】従来の鋳造鋳型のウエブ高さが変更可能な実
施の形態を示す説明図である。
【図12】従来の矩形スラブの端面加工を行う実施の形
態を示す説明図である。
【図13】従来の鋳造鋳型形状変更の実施の形態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 タンディッシュ 2 鋳造鋳型 3 鋳片 4 鍛造装置 5 垂直方向圧下型 6 水平方向圧下型
フロントページの続き (72)発明者 鎌田 正誠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造ライン内に鍛造装置を設置し、
    内部が未凝固状態の鋳片を四方から圧下してビームブラ
    ンクに形成する際に、鋳造鋳型の断面寸法を調整して鋳
    片の断面寸法を変更し、所望寸法のフランジ幅およびウ
    エブ高さを有するビームブランクとすることを特徴とす
    る形鋼用ビームブランクの製造方法。
  2. 【請求項2】 連続鋳造ライン内に鍛造装置を設置し、
    内部が未凝固状態の鋳片を四方から圧下してビームブラ
    ンクに形成する際に、鍛造装置の対向する少なくとも1
    対の圧下型の幅を調整可能に構成し、圧下幅を変更する
    ことによって所望寸法のフランジ幅とウェブ高さを有す
    るビームブランクに成形することを特徴とする請求項1
    記載の形鋼用ビームブランクの製造方法。
  3. 【請求項3】 連続鋳造ライン内に鍛造装置を設置し、
    内部が未凝固状態の鋳片を四方から圧下してビームブラ
    ンクに形成する際に、前記内部が未凝固状態の鋳片の外
    周長が、形成されるビームブランクの外周長とほぼ等し
    い長さのものであることを特徴とする請求項1記載の形
    鋼用ビームブランクの製造方法。
JP24652397A 1997-09-11 1997-09-11 形鋼用ビームブランクの製造方法 Withdrawn JPH1177247A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110545934A (zh) * 2017-04-05 2019-12-06 日本制铁株式会社 前桥梁及其制造方法
CN111922081A (zh) * 2019-06-26 2020-11-13 太原科技大学 一种异型镁合金型材连续铸轧与轧制短流程制备方法

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