JPH1177246A - ビームブランクの製造方法 - Google Patents

ビームブランクの製造方法

Info

Publication number
JPH1177246A
JPH1177246A JP24652297A JP24652297A JPH1177246A JP H1177246 A JPH1177246 A JP H1177246A JP 24652297 A JP24652297 A JP 24652297A JP 24652297 A JP24652297 A JP 24652297A JP H1177246 A JPH1177246 A JP H1177246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beam blank
mold
slab
roll
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24652297A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Motohisa Yoshida
素久 吉田
Shosei Kamata
正誠 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP24652297A priority Critical patent/JPH1177246A/ja
Publication of JPH1177246A publication Critical patent/JPH1177246A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/1206Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for plastic shaping of strands

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造ライン内において、フランジ幅やウ
ェブ高さなどの異なる種々のビームブランクを製造する
ことのできるビームブランクの製造方法を得ること。 【解決手段】 連続鋳造ライン1内で未凝固状態の鋳片
6を成形してビームブランク31を製造する方法であっ
て、連続鋳造機の鋳型3の寸法を調整して鋳片6の断面
寸法を変えることにより、フランジ幅やウェブ高さなど
が異なる種々のビームブランク31を製造するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビームブランクの
製造方法に係り、さらに詳しくは、形鋼の圧延素材とな
る寸法の異なる種々のビームブランクを連続鋳造ライン
内で製造するビームブランクの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、H形鋼の従来の代表的な製造プ
ロセスにおいては、図19に示すように、連続鋳造ライ
ンによりほぼH形状のビームブランク40を製造し、こ
れを圧延素材として造形圧延工程41において造形圧延
を行い、さらに、ユニバーサル圧延工程42,43,4
4により圧延してH形鋼45を製造している。このよう
なH形鋼の製造方法においては、圧延素材としてほぼH
形状のビームブランクを用いているので、効率的な造形
圧延を行うことができる。
【0003】しかしながら、ビームブランクのサイズ変
更にあたっては、連続鋳造ラインにおける鋳型及びその
他の付帯設備の組み替えを必要とするため、非効率的で
時間とコストがかかるという問題がある。そのため、従
来は1サイズのビームブランクから種々のサイズのH形
鋼を製造していたが、造形圧延工程41以降における無
理なサイズ変更により寸法精度の低下を招き、また、大
幅なサイズの拡大は圧延能率を低下させるといった問題
を生じていた。
【0004】また、図20に示すH形鋼の製造プロセス
は、連続鋳造ラインによって製造された断面矩形状の鋳
片46(例えばスラブ)を圧延素材として造形圧延工程
47で造形圧延し、さらに、ユニバーサル圧延工程4
2,43,44により圧延してH形鋼45を製造するよ
うにしたものである。この方法は、造形圧延工程47に
おいて、断面矩形状の鋳片46からH形状に造形を行う
ため、鋳片46を立てて圧延することによりフランジ部
を成形し、さらに、孔型圧延機によりほぼH形状に圧延
するのであるが、特に、広幅の鋳片46を用いて大型の
H形鋼のフランジ部を成形する際に鋳片46の倒れが発
生し易く、この倒れが寸法精度の悪化を招き、また、フ
ランジ部成形のための圧延パス回数の増大により圧延能
率が低下し、さらには、クロップロスの増大という問題
が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のH
形鋼の製造方法は種々問題があるため、これを改善すべ
くいくつかの提案がなされている。先ず、ビームブラン
クのサイズの変更を可能にするものとして、例えば、特
開昭60−12257号公報に開示された連続鋳造鋳型
がある。この鋳型は、内面に突出部を有する固定の長辺
と、固定及び移動自在の短辺とからなり、短辺を移動さ
せて鋳片のフランジ厚みを変更しうるようにしたもので
ある。
【0006】しかしながら、この鋳型によれば、鋳片の
フランジ厚み及びウェブ高さは変更できるがフランジ幅
は変更できないため、次の造形圧延工程でフランジ幅変
更のための造形圧延パスが必要になり、また、短辺を移
動させて鋳片のフランジ厚みを大幅に拡大した場合は、
フランジ部の成形がきわめて困難となることから、ビー
ムブランクを素材としたH形鋼の製造方法の長所である
造形圧延の効率性が低下する。
【0007】また、断面矩形状の鋳片の形状変更を、連
続鋳造ラインの最終段、つまり、凝固が完了した時点で
行う方法も提案されている。例えば、特開平3−358
02号公報には、次工程の造形圧延で行っていた鋳片端
面のフランジ部成形のための圧延を、連続鋳造ラインの
下流側に配設したロール面に順次変化する凸部が設けら
れた複数台の竪ロール圧延機で行うようにした鋳片の製
造方法が開示されている。
【0008】しかしながら、この方法による効果は、次
工程の造形圧延におけるパス回数が2〜3パス低減され
るにすぎず、他方、必要とする複数台の竪ロール圧延機
は、凝固した鋳片を加工するために高い加工負荷に耐え
られる堅固なものとしなければならないので、多大な設
備投資が不可欠である。
【0009】また、特開昭62−227502号公報に
は、鋳片の端面加工を連続鋳造鋳型の形状を変更するこ
とにより行うようにした方法が開示されている。しかし
ながら、この方法においても、次工程の造形圧延におい
てフランジ部の成形圧延パス回数が2〜3回低減される
だけにすぎない。
【0010】さらに、特開平8−281301号公報に
は、ブルームの連続鋳造において、ビームブランクのフ
ランジ幅を調整する方法が開示されている。この方法
は、鋳片の未凝固率を調整することによりビームブラン
クのフランジ幅を調整するようにしたものであるが、未
凝固率を調整するための冷却設備又は加熱設備を設ける
必要がある。また、これらの設備を設置しない場合は、
目的とするフランジ幅を変更する際に鋳造速度を調整す
ることが必須となり、生産能率の低下は避けられない。
また、H形鋼の製品サイズは、フランジ幅だけでなくウ
ェブ高さの種類も豊富であり、ビームブランクのフラン
ジ幅の調整のみでは先に示した従来からの課題は克服で
きない。
【0011】以上の説明から明らかなように、多種多様
なサイズを有する形鋼製品の製造において、効率的製造
を阻害してきた最大の要因は、製品サイズに対応した最
適な種々のサイズのビームブランクを自在に作り分ける
ことができなかった点にある。
【0012】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、連続鋳造ライン内において、フランジ幅
やウェブ高さなどの異なる種々のビームブランクを製造
し得るようにしたビームブランクの製造方法を得ること
を目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係るビームブランクの製造方法は、連続
鋳造ライン内で未凝固状態の鋳片を成形してビームブラ
ンクを製造する方法であって、連続鋳造機の鋳型寸法を
調整して鋳片の断面寸法を変えることにより、フランジ
幅やウェブ高さなどが異なる種々のビームブランクを製
造するようにしたものである。
【0014】(2)上記(1)のビームブランクの製造
方法において、鋳片の外周長を、目標とする形状のビー
ムブランクの外周長とほぼ等しくなるように連続鋳造機
の鋳型寸法を調整するようにした。
【0015】(3)上記(1)又は(2)のビームブラ
ンクの製造方法において、未凝固状態の鋳片を成形する
装置として、水平ロールと竪ロールとを有する成形機を
用いた。
【0016】(4)上記(3)のビームブランクの製造
方法において、成形機の水平ロールの幅を可変とし、該
水平ロールの幅を調整することによりフランジ幅やウェ
ブ高さなどが異なる種々のビームブランクを製造するよ
うにした。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の概要
を示す説明図である。連続鋳造ライン1のタンディッシ
ュ2から注湯された溶融金属8は、断面寸法が可変の鋳
型3によって冷却され、鋳型3に接触する外面から凝固
殻7が形成される。そして、この未凝固状態の鋳片6
(以下未凝固鋳片という)は、ガイドロール4及びピン
チロール5により例えばユニバーサル圧延機からなる成
形機10に導かれ、ビームブランク31へと成形され
る。
【0018】未凝固鋳片6は、外面からの冷却により最
外周の温度が最も低く固い凝固殻7となっており、内部
に高温の溶融金属8が存在する状態で成形機10に送ら
れる。図2は成形過程の未凝固鋳片6から圧下途中の鋳
片30及び圧下終了時の鋳片31(ビームブランク)の
断面内の状態を示しており、ウェブに相当する部分35
とフランジに相当する部分36がロールにより圧下さ
れ、ビームブランク状に成形される。成形前の未凝固鋳
片6と得られたビームブランク31を図3に示す。
【0019】[実施形態1]次に、本発明の実施形態1
について説明する。上述のビームブランクの製造方法に
おいて、図4に示すように、鋳型3の断面寸法を変更す
ることにより寸法の異なる未凝固鋳片6a,6bを製造
し、成形機10で前記と同様の凝固殻7の曲げ成形を主
体とする成形を行うことにより、図4(b)に示すよう
に、ウェブ高さは図3のビームブランク31のウェブ高
さと同じで、フランジ幅の異なるビームブランク32を
製造することができる。つまり、未凝固鋳片6の凝固殻
7の曲げ成形が主体の成形加工においては、成形による
凝固殻7の外周長の変化は僅かであることから、鋳型3
の断面寸法を変更することにより、凝固殻7の外周長を
変更させた分だけフランジ幅が異なるビームブランクを
製造することができる。
【0020】また、鋳型3の断面寸法は図4(a)の場
合から変更せず同一の未凝固鋳片6aを用い、成形機1
0により幅広くウェブ部を圧下して成形すれば、図4
(c)に示すように、ウェブ部の圧下幅を広くした分フ
ランジ幅の狭いビームブランク33を製造することがで
きる。さらに、この成形条件は変更せずに、図4(d)
に示すように鋳型3の断面寸法をさらに大きくして凝固
殻7の外周長を拡大した未凝固鋳片6bを形成すれば、
ウェブ高さが高く、かつフランジ幅も拡幅したビームブ
ランク34を製造することができる。
【0021】本実施形態の最大の特徴は、鋳型3の断面
寸法を調整し、凝固殻7の外周長を任意に調整可能とし
た未凝固鋳片6を素材として成形することにより、任意
の形状及び寸法を有するビームブランク、つまり、ウェ
ブ高さとフランジ幅の異なる種々のビームブランクを自
在に製造することができる点にある。なお、本実施形態
において、例えば、成形機10においてウェブ部に相当
する部分、及びフランジ部に相当する部分のロールの圧
下量を調整し、かつ鋳型3の断面寸法を調整することに
より、ウェブ高さ又はフランジ幅を変更する場合と同様
に、ビームブランクのウェブ厚み及びフランジ厚みも大
幅に変更することができる。
【0022】また、鋳型3の形状は、前述のような断面
矩形状に限定するものではなく、図5に示すように、鋳
型3の長辺3a、短辺3bを移動可能に構成することに
より、断面寸法が調整可能な任意形状の鋳型3を用いる
ことができる。特に、図5(b)に示すような長辺3a
の形状の鋳型3により未凝固鋳片6を製造すれば、ビー
ムブランクへの成形が断面矩形状の場合より容易であ
る。
【0023】[実施形態2]上述の実施形態1におい
て、本発明の発明者らは、外面からの冷却により最外周
の温度が最も低く固い凝固殻7と、内部に高温の溶融金
属8が存在する未凝固鋳片6の断面寸法を調整し、凝固
殻7の曲げ成形が主体となる成形加工により、種々の形
状及びサイズを有するビームブランクを製造したとこ
ろ、未凝固鋳片6の外周長と、成形されたビームブラン
ク31〜34の外周長とがほぼ等しいという新たな知見
を見出した。本実施形態はこの知見に基いてなされたも
のである。
【0024】本実施形態は、前述の実施形態1におい
て、目標とするビームブランクの外周長とほぼ等しくな
るように、鋳型3の断面寸法を調整するようにしたもの
である。例えば、断面矩形状の未凝固鋳片6からビーム
ブランクを製造する実施形態1において、目標とするビ
ームブランクの寸法を決定してその外周長LBを計算
し、これに温度補正を加えた製造時の外周長LB′を求
める。そして、成形機10の入側における未凝固鋳片6
の外周長LCを、LB′≒LCとするように鋳型3の断
面寸法、つまり、鋳型3の内面周長LMを設定すること
によってビームブランクを製造する方法であり、鋳型3
の内面周長LMと成形機10の入側における未凝固鋳片
6の外周長LCとがLC≒LMの場合、ビームブランク
の外周長LB′をLB′≒LMに設定することにより、
所望のビームブランクを得ることができる。
【0025】[実施形態3]本実施形態は、実施形態
1,2において、一対の水平ロールと一対の竪ロールと
をほぼ同一断面内に配した成形機10により、未凝固鋳
片6をビームブランクへ成形するようにしたものであ
る。本実施形態は、図6に示すように、一対の水平ロー
ル11a,11bと、一対の竪ロール12a,12bを
ほぼ同一断面内に配設した成形機10により、ウェブに
相当する部分は一対の水平ロール11a,11bによ
り、また、フランジに相当する部分は一対の竪ロール1
2a,12bと、一対の水平ロール11a,11bの側
面13とによって成形するようにしたものである。
【0026】未凝固鋳片6を凝固殻7の曲げ成形を主体
とした成形加工によりビームブランクを製造する場合、
大きな曲げ成形が僅かな加工力で可能であること、この
成形加工でビームブランク形状に成形する場合、最も大
きな曲げ成形をフランジに相当する部分の足先に与える
必要があること、さらに、成形の際に凝固殻7の破壊を
防止すること等種々の観点から検討し、本実施形態の発
明に至った。
【0027】図6に示す一対の水平ロール11a,11
bと、一対の竪ロール12a,12bをほぼ同一断面内
に配設した成形機10で未凝固鋳片6を成形する場合、
水平ロール対と竪ロール対により同時に成形を行うた
め、未凝固鋳片6の外周はほとんどこれらロールにより
拘束されることから凝固殻7は破壊せず、唯一ロールと
接触せず拘束されないフランジ部足先も、図の37に示
すように、凝固殻7が二重に重なるような変形状況とな
り、ここにおいても凝固殻7の破壊は発生せず、フラン
ジ部足先に相当する部分を所望のビームブランク形状と
すべく、大きな曲げ成形を加えることができる。
【0028】また、本実施形態に係る一対の水平ロール
11a,11bと、一対の竪ロール12a,12bとを
ほぼ同一断面内に配設した成形機10を用いれば、成形
機1台でビームブランクへの成形を行うことは十分可能
であり、かつ、1パス成形においても必要とされる加工
力がわずかであることから設備規模は小さくてすみ、多
額の設備投資を必要としない。
【0029】[実施形態4]次に、本発明の実施形態4
について説明する。上述の実施形態3においては、図7
に示すように、鋳型3の断面寸法を調整することにより
フランジ幅は容易に変更することができるが、ウェブ高
さを変更する場合は、図8に示すように、フランジ厚み
も連動して変化せざるを得ず、次工程の造形圧延ではこ
のフランジ厚みの調整パスが必要となり、圧延能率の低
下をきたす。また、鋳型3の断面寸法を調整し、ロール
幅の異なる水平ロールを用いることによりウェブ高さの
異なるビームブランクを製造することができるが、ロー
ル交換時はこの製造ラインを止めなければならないこ
と、また連続鋳造中において、ロール幅の変更ができな
いことから、連続鋳造中のウェブ高さの大幅な変更は不
可能であるという課題が残る。
【0030】本実施形態は、これらの課題を、実施形態
3における一対の水平ロール11a,11bと、一対の
竪ロール12a,12bとをほぼ同一断面内に配設した
成形機10において、図9に示すように、固定部14c
と可動部14dとによりロール幅を可変とした水平ロー
ル14を用い、水平ロール幅を調整することにより解決
したものであり、連続鋳造中においてもウェブ高さとフ
ランジ幅の異なるビームブランクを製造しうるようにし
たものである。
【0031】次に、実施形態4についてさらに詳細に説
明する。断面寸法が調整可能な鋳型3により、図10
(a)に示す未凝固鋳片6を製作し、ロール幅が調整可
能な一対の水平ロール14a,14bと、一対の竪ロー
ル12a,12bとをほぼ同一断面内に配設した成形機
10により、水平ロール14a,14bの幅を図10
(a)に示すように設定して、ビームブランク31を製
造する。
【0032】また、鋳型3の断面寸法を拡大して図10
(b)に示すような断面寸法の大きい未凝固鋳片6aを
製作し、水平ロール14a,14bの幅を図10(b)
のように広げると共に、竪ロール12a,12bの圧下
位置を水平ロール14a,14bの幅変更に応じて調整
し、この未凝固鋳片6aを成形することにより、図10
(b)に示すようなウェブ高さが大幅に拡大したビーム
ブランク33を製造することができる。さらに、上記の
成形機10の設定を変えずに、鋳型3の断面寸法を拡大
して図10(c)に示すような未凝固鋳片6bを製作す
れば、同図に示すように、ウェブ高さが拡大した上にフ
ランジ幅も異なるビームブランク34を製造することが
できる。
【0033】このように、本実施形態によれば、鋳型3
の断面寸法の調整と、一対の水平ロールと一対の竪ロー
ルをほぼ同一断面内に配設した成形機10の水平ロール
14a,14bのロール幅とを調整することにより、任
意のウェブ厚み、フランジ厚み、フランジ幅及びウェブ
高さを有するビームブランクを自在に製造することがで
きる。
【0034】さらに、本実施形態は鋳造途中において実
施することもできる。この場合、鋳型3の断面寸法の変
更と、一対の水平ロール14a,14bと一対の竪ロー
ル12a,12bとほぼ同一断面内に配設した成形機1
0のロール間隙設定と、水平ロール14a,14bのロ
ール幅の設定とを同期させれば、異なる寸法のビームブ
ランクを連続的に製造することができる。
【0035】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、所望の任意寸法のビームブランクを自在に製造
することができるので、次工程における造形圧延の効率
が格段に向上するばかりでなく、多種サイズの製品に対
応したウェブ厚み、フランジ厚み、ウェブ高さ及びフラ
ンジ幅を有するビームブランクを細かく作り分けること
ができる。このため、従来不可欠であった造形圧延工程
を必要とせず、例えば、ユニバーサル圧延工程のみで圧
延効率を低下させることなくH形鋼の製造が可能にな
り、造形圧延工程の省略、圧延プロセスの短縮化を実現
することができる。
【0036】[実施例1]次に、本発明の実施例につい
て説明する。実施例1は、図1に示す装置において、断
面寸法を変更可能な鋳型3と、図11に示す成形機10
を用いて未凝固鋳片6を成形し、ビームブランクを製造
した。図11に示す成形機10の諸元を表1に示す。ま
ず、鋳型3の断面寸法を未凝固鋳片6が300mm厚み
×700mm幅になるように調整し、水平ロール15,
16と竪ロール17のロールギャップを図12に示す値
に設定して、ビームブランクIを製造した。その寸法を
図13に示す。
【0037】
【表1】
【0038】次に、鋳型3の断面寸法を調整して未凝固
鋳片6の断面寸法を300mm厚み×900mm幅と
し、水平ロール15,16と竪ロール17のロールギャ
ップは図12に示す値と同一に設定して、ビームブラン
クIIを製造した。その寸法を図13に示す。さらに、鋳
型3の断面寸法を調整して未凝固鋳片6の断面寸法を3
00mm厚み×1100mm幅とし、水平ロール15,
16のロール幅を500mmに組み替えると共に、水平
ロール15,16と竪ロール17のロールギャップを表
2に示す値に設定し、ビームブランクIII を製造した。
その寸法を図13に示す。
【0039】
【表2】
【0040】図13に示すように、本発明の実施形態1
である鋳型3の断面寸法を調整することにより、フラン
ジ幅が約100mm、ウェブ高さが約200mmと大幅
に異なるビームブランクを、同じ成形機10により製造
することができた。
【0041】[実施例2]図1に示す装置において、断
面寸法を変更可能な鋳型3と、図11に示す成形機を用
いて、表1の水平ロール15,16及び竪ロール17を
使用してビームブランクを製造した。目標とするビーム
ブランクの寸法を図14に示すものとした。その外周長
は2360mmである。未凝固鋳片6の外周長を目標で
あるビームブランクの外周長とほぼ等しくなるように鋳
型3の断面寸法を調整し、また、水平ロール15,16
及び竪ロール17のロールギャップを、目標のビームブ
ランクの寸法となるように熱収縮を考慮して設定し、ビ
ームブランクIVを製造した。このビームブランクIVの寸
法は図14に示す通りで、ほぼ目標とした形状及び寸法
のビームブランクを得ることができた。
【0042】[実施例3]図1に示す装置において、断
面寸法を変更可能な鋳型3と、図6に示す一対の水平ロ
ール11a,11bと一対の竪ロール12a,12bを
ほぼ同一断面内に配設した成形機10を用い、かつ、図
15に示す寸法、形状の水平ロール11a,11b及び
竪ロール12a,12bを使用し、ビームブランクを製
造した。
【0043】先ず、鋳型3の断面寸法を未凝固鋳片6が
300mm厚み×750mm幅になるように調整し、水
平ロール11a,11bと竪ロール12a,12bのロ
ールギャップを図15に示す値に設定し、ビームブラン
クVを製造した。この寸法を図16に示す。次に、鋳型
3の断面寸法を未凝固鋳片6が300mm厚み×920
mm幅になるように調整し、水平ロール11a,11b
と竪ロール12a,12bのロールギャップを図15に
示す値と同一に設定し、ビームブランクVIを製造した。
その寸法を図16に示す。
【0044】図16から明らかなように、本発明の実施
形態3による鋳型3の断面寸法を調整し、かつ、一対の
水平ロール11a,11bと一対の竪ロール12a,1
2bとをほぼ同一断面に配設した成形機10を用いた1
パスの成形により、フランジ幅が約100mm異なるビ
ームブランクを製造することができた。
【0045】[実施例4]図1に示す装置において、断
面寸法を変更可能な鋳型3と、図6に示す一対の水平ロ
ールと一対の竪ロール12a,12bをほぼ同一断面内
に配設した成形機10を用い、かつ、竪ロール12a,
12bに図15に示すものと同一のものを用い、水平ロ
ールには図9に示すロール幅が300mmから500m
mまで変化可能なロール14a,14bを用いてビーム
ブランクを製造した。
【0046】先ず、未凝固鋳片6の寸法が300mm厚
み×800mm幅となるように鋳型3の断面寸法を調整
し、図17に示すように、水平ロール14a,14bの
幅を300mmに設定すると共に、水平ロール14a,
14b及び竪ロール12a,12bのロールギャップS
H,RV1 を図17(b)に示す値に設定し、ビームブ
ランクVII の製造を開始した。得られた寸法を図18に
示す。途中、鋳型3の断面寸法を調整し、未凝固鋳片6
の寸法を300mm厚み×1000mm幅に変更すると
共に、この変更と同期して水平ロール14a,14bの
幅を300mmから500mmに変更し、かつ、同時
に、水平ロール14a,14bの側面と竪ロール12
a,12bとのギャップが変化しないように、図17
(c)に示すように、竪ロール12a,12bの位置を
変更してビームブランクVIIIを製造した。その寸法を図
18に示す。
【0047】このように、本発明の実施形態4を実施し
た実施例4によれば、ウェブ厚み、フランジ厚み、フラ
ンジ幅がほぼ同じで、ウェブ高さが598mm及び79
5mmと大幅に異なるビームブランクを、1回の連続鋳
造中に得ることができた。
【0048】[実施例5]本実施例は、上記の実施例に
おける装置、成形機等により、図17(a)に示す水平
ロール14a,14bのロール幅を300mmに設定
し、また、水平ロール14a,14b及び竪ロール12
a,12bのロールギャップSH,RV1 を図17
(b)の値に設定して、鋳造速度を低下させてビームブ
ランクを製造した。通常の鋳造速度では成形機10の入
側における未凝固鋳片6の未凝固率は60〜80%であ
るが、鋳造速度を低下させた本実施例の場合は、未凝固
鋳片6の未凝固率は約50%程度である。
【0049】このような条件のもとでは、ウェブ部の凝
固殻7は曲げ成形だけでなく実質厚みの圧下が加わって
おり、これによって製造したビームブランクIXの寸法を
図18に示す。図18から明らかなように、通常の鋳造
速度で製造したビームブランクVII と比較して、フラン
ジ幅は10mm程度しか変化しておらず、鋳造条件が変
化しても、未凝固鋳片6の外周長を目標とするビームブ
ランクの外周長とほぼ等しくなるように鋳型3の断面寸
法を設定することにより、ほぼ目標寸法のビームブラン
クを得ることができた。
【0050】
【発明の効果】
(1)本発明に係るビームブランクの製造方法は、連続
鋳造ライン内で未凝固状態の鋳片を成形してビームブラ
ンクを製造する方法であって、連続鋳造機の鋳型寸法を
調整して鋳片の断面寸法を変えることにより、フランジ
幅やウェブ高さなどが異なる種々のビームブランクを製
造するようにしたので、多種サイズの製品に対応したウ
ェブ厚み、フランジ厚み、ウェブ高さ及びフランジ幅を
有すビームブランクを細かく作り分けることができる。
このため、従来不可欠であった造形圧延工程を必要とせ
ず、例えば、ユニバーサル圧延工程だけで圧延効率を低
下させることなくH形鋼を製造することが可能になり、
造形圧延工程の省略という顕著な効果を得ることができ
る。
【0051】(2)また、上記(1)のビームブランク
の製造方法において、鋳片の外周長を、目標とする形状
のビームブランクの外周長とほぼ等しくなるように連続
鋳造機の鋳型寸法を調整することにより、上記(1)と
同様の効果を得ることができる。
【0052】(3)また、上記(1)のビームブランク
の製造方法において、未凝固状態の鋳片を成形する装置
として、水平ロールと竪ロールとを有する成形機を用
い、水平ロール対と竪ロール対により同時に成形するよ
うにしたので、上記(1)と同様の効果が得られると共
に、1台の成形機で各種のビームブランクへの成形を行
うことが可能になり、かつ、必要される加工力がわずか
であることから設備を小規模化することができ、これに
より設備投資を低減することができる。
【0053】(4)上記(3)のビームブランクの製造
方法において、成形機のロール幅を可変としたので、鋳
造鋳型の断面寸法と、水平ロールのロール幅とを調整す
ることにより、上記(1)及び(3)と同様の効果を得
ることができる。また、鋳型の断面寸法の変更、成形機
のロール間隙の設定、及び水平ロールのロール幅の設定
を同期させれば、異なる寸法のビームブランクを連続的
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概要を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の概要を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態の概要を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の実施形態1の説明図である。
【図5】実施形態1の鋳型の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態3の成形機の説明図である。
【図7】本発明の実施形態3の成形機の説明図である。
【図8】本発明の実施形態3の成形機の説明図である。
【図9】本発明の実施形態4の水平ロールの説明図であ
る。
【図10】実施形態4の作用説明図である。
【図11】実施例1に使用した成形機の正面図及び側面
図である。
【図12】図11の水平ロールと竪ロールのロールギャ
ップの数値を示す説明図である。
【図13】実施例1で製造したビームブランクの寸法を
示す説明図である。
【図14】実施例2の目標とするビームブランクの寸
法、及び製造したビームブランクの寸法を示す説明図で
ある。
【図15】実施例3の成形機の水平ロール及び竪ロール
の寸法及び形状を示す説明図である。
【図16】実施例3で製造したビームブランクの寸法を
示す説明図である。
【図17】実施形態4の成形機の水平ロールと竪ロール
のロールギャップの寸法を示す説明図である。
【図18】実施例4と5で製造したビームブランクの寸
法を示す説明図である。
【図19】従来のH形鋼の製造プロセスの一例を示す説
明図である。
【図20】従来のH形鋼の製造プロセスの他の例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 連続鋳造ライン 3 鋳型 6,6a,6b 未凝固鋳片 7 凝固殻 8 溶融金属 10 成形機 11a,11b,15,16 水平ロール 12a,12b,17 竪ロール 14,14a,14b 幅可変の水平ロール 31,32,33,34 ビームブランク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22D 11/128 350 B22D 11/128 350A (72)発明者 鎌田 正誠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造ライン内で未凝固状態の鋳片を
    成形してビームブランクを製造する方法であって、 連続鋳造機の鋳型寸法を調整して鋳片の断面寸法を変え
    ることにより、フランジ幅やウェブ高さなどが異なる種
    々のビームブランクを製造することを特徴とするビーム
    ブランクの製造方法。
  2. 【請求項2】 鋳片の外周長を、目標とする形状のビー
    ムブランクの外周長とほぼ等しくなるように連続鋳造機
    の鋳型寸法を調整することを特徴とする請求項1記載の
    ビームブランクの製造方法。
  3. 【請求項3】 未凝固状態の鋳片を成形する装置とし
    て、水平ロールと竪ロールとを有する成形機を用いるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のビームブランクの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 成形機の水平ロールの幅を可変とし、該
    水平ロールの幅を調整することによりフランジ幅やウェ
    ブ高さなどが異なる種々のビームブランクを製造するこ
    とを特徴とする請求項3記載のビームブランクの製造方
    法。
JP24652297A 1997-09-11 1997-09-11 ビームブランクの製造方法 Withdrawn JPH1177246A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24652297A JPH1177246A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ビームブランクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24652297A JPH1177246A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ビームブランクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1177246A true JPH1177246A (ja) 1999-03-23

Family

ID=17149660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24652297A Withdrawn JPH1177246A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ビームブランクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1177246A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012175822A1 (fr) * 2011-06-23 2012-12-27 Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo, S.L. Procédé et dispositif pour la coulée continue d'une ébauche de profilé

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012175822A1 (fr) * 2011-06-23 2012-12-27 Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo, S.L. Procédé et dispositif pour la coulée continue d'une ébauche de profilé

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2271895C2 (ru) Способ и устройство для непрерывной разливки и последующей деформации заготовки из стали, в частности заготовки, имеющей формат сляба или фасонный профиль
CN1036640C (zh) 长形钢材的制造方法
JPH1177246A (ja) ビームブランクの製造方法
JP3065877B2 (ja) H形鋼用粗形鋼片の粗圧延法
JP4946557B2 (ja) ビレットおよびその製造方法
JPS6021150A (ja) 高品質鋳片の製造法
JPH1177247A (ja) 形鋼用ビームブランクの製造方法
JPH1177248A (ja) ビームブランクの製造方法および製造装置
JP4016733B2 (ja) 狭フランジ幅h形鋼の圧延方法
JPH1177262A (ja) ビームブランクの製造方法および装置
JP3339466B2 (ja) H形鋼とその圧延方法
JPS6137020B2 (ja)
JP2004322105A (ja) H形鋼の製造方法及び孔型ロール
JPH0335802A (ja) 形鋼用粗形鋼片の製造方法
JP4344834B2 (ja) ビーム・ブランク及びその鋳造方法
JP2641233B2 (ja) 連続鋳造におけるビームブランクの製造方法
JP2685935B2 (ja) 圧延異形条の製造方法
JPH0596304A (ja) 不等辺不等厚山形鋼の圧延方法
JPH0824926B2 (ja) フランジを有する形材の圧延方法
JP2000271601A (ja) H形鋼用粗形鋼片の製造方法
JPH11254002A (ja) 大断面ステンレス鋼鋳片を素材とする丸鋼の製造方法
JPH11267804A (ja) 連続鋳造による丸ビレット鋳片の製造方法
JPH09271884A (ja) 丸棒鋼の製造方法
CN115608938A (zh) 一种用于h型钢轧制生产的连铸矩形坯异型化方法
JP2003071502A (ja) 異形断面条の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041207